
中国南部の都市・深センが記録的な豪雨と雨に襲われた5月23日の夜、市の郊外にある深セン空港では、乗客を乗せて待機していた飛行機の中で異様な現象が発生していた。
写真は中国版Twitter「微博」にアップされた写真。座席の形状や客室乗務員らしき女性のうしろ姿が写っていることから飛行機内で撮られた写真であることはわかるが、内部は真っ白い霧がかかっていて、3メートル先もよく見えない。
微博には、写真をアップした人のこんなコメントも。
「外は大雨で、機内はサウナ風呂に早変わり。湿度の高い外気が空調を通じて機内に入ってきたらしい。これは離陸前。上空での写真じゃないよ。だから安全性の問題はない。無料の機内サウナだよ (^o^)」
確かに中国のサウナに行くと、似たような制服を来た若い女性が個室でマッサージのサービスをしてくれたり……いやいや、そういう話ではない。飛行機内での話である。

別の写真を見ると、離陸前だというのに、もう機内食が配られていることがわかる。おそらくすでに長い時間、機内に閉じ込められたまま待たされていて、離陸の目処もまだ立っていないのだろう。深センはこの日、大雨の影響で多くのフライトがキャンセルされ、乗客を乗せた飛行機も長時間待機している状態だった。
それにしても、いくら記録的な大雨だからといって機内に霧が発生するとは、さすが中国の航空会社の飛行機。もしかして、空調の故障なのか?

恐々と霧を見つめる子ども。この日の午後だけでも55便がキャンセルされたというから、飛行機に乗れただけでもマシなのかもしれない
この現象について、中国でフライトに関するデータやニュース、資料を提供している民航資源網が、サイト上にすぐさま解説をアップ。これは空調の異常でも、湿度の高い外気が空調を通じて機内に入ってきたわけでもなく、自然界で霧が発生するのと同じ原理なのだという。
それによると、乗客を搭乗させた際に一緒に湿った外気が機内に侵入し、エアコンの冷たい空気にさらされたため、湿った空気が急激に冷やされて霧が発生したのだとか。確かに機内では外から取り入れた空気を循環させているが、外気は除湿されてから機内に送り込まれるので、外気の湿気がそのまま入り込んでくることはないのだという。
つまり、サウナどころか、エアコンが効きすぎて肌寒いくらいだったのかもしれない。この飛行機がその後、何分(何時間?)遅れで離陸したのかは不明だ。
(文=佐久間賢三)