
エッグベネディクトの正体に迫ってみました
100円ショップで売っている商品から3品を選んで、気になる料理に挑戦してみようという企画の21回目。
なんだか名前はよく聞くけれど、その実体がよくわからない外国の料理というものがある。子どもの頃に「フレンチフライ」というオシャレな名前の食べ物が、フライドポテトだと知って驚いたことはないだろうか。「イモかよ!」と。キール・ロワイヤルなんて、いまだになんのことかよくわからない。
最近だと「エッグベネディクト」が謎である。エッグは卵だろうけれど、ベネディクトがわからない。なんだ、その強そうな調理法は。そこで今回は、この声に出して読みたい料理名のエッグベネディクトを作ってみたいと思う。
ということで買ってきたのは、イングリッシュマフィンである。エッグベネディクトの正体は、イングリッシュマフィンにハムやベーコン、そしてポーチドエッグを乗せて、オランデーズソースとやらを掛けたものらしいのだ。

イングリッシュマフィンって、たまに食べるとうまいよねー
ベネディクトというのは調理法ではなく、考案した人の名前のようで、ウォールストリート株式仲買人レミュエル・ベネディクトであるとか、銀行家でヨット乗りのイライアス・コーネリアス・ベネディクトとか、ニューヨークに住んでいたル・グラン・ベネディクト夫人とか、どうも諸説あるらしい。
ベネディクトという名前は初めて聞くが、きっと世の中のベネディクトさんは、みんなマフィンと卵が好きなのだろう。そんな偶然ってあるのかな。

誰かはわからないけれど、とにかくベネディクトさんが好きだった卵料理こそがエッグベネディクトらしいよ
さて、エッグベネディクトの味を決めるのが、オランデーズソースというもの。エビフライにはタルタルソースが付き物のように、エッグベネディクトといえばオランデーズソースらしい。その名の通りオランダのソースかなと思ったら、オランダのソースを模したフランスのソースだそうだ。ややこしいね。
ざっくりいうと、油の代わりバター、酢の代わりにレモン汁を使ったマヨネーズのようなものらしく、簡単に手作りできるようである。

冷蔵庫にあったりなかったりするものといえばバターとポッカレモンですが、今回はある前提で進めます
まず、ボールに卵黄1つとレモン汁大さじ1を入れてかき混ぜながら、これを湯せんでゆっくりと温める。

フライパンに水を入れて、そこにボールを浮かべて湯せんで温めていく
そこに、溶かしたバター40グラムを少しずつ加えながらよくかき混ぜて、塩とこしょうで味を決めたら出来上がり。
一気に温めすぎたり、バターを一気に入れてしまうと、すぐにダマになったり分離したりして、ちょっと難しいかな。
マヨネーズに溶かしバターとレモン汁を混ぜるというお手軽レシピもあるようなので、湯せんとか面倒ならそっちでいいかもしれない。

少し分離してしまったが、バターの風味がリッチでうまい!
また、バターもレモン汁もないよという人は、マーガリンと米酢で作っても、見た目は似たようなものができる。
実は、我が家の冷蔵庫にもバターとレモン汁がなく、こっちの節約レシピバージョンを先に作ってみたのだが、明らかにマーガリンと米酢の味がしたので、急いでバターとレモン汁を買ってきた次第だ。
比べてみると、マーガリンと米酢もこれはこれでうまいのだが、やっぱりバターとレモンのほうが正しいかなという味だった。

これはマーガリン版。ご飯にかけたら、うまいんじゃないかな
続いて、メインの具であるポーチドエッグを作る。なんとなく難しそうなイメージがあるけれど、お湯を沸かして塩と酢を少しいれて、そこに生卵をそっと落とせばいいだけだ。
お湯の上で直接卵を割ると、殻が入った時にとっても困るので小皿に割ってから落とすのが安全だが、あえて直接割り入れる緊張感を楽しみたい。

茹で加減はお好みだが、やっぱり黄身はトロトロで仕上げたい
あとは半分にカットしたイングリッシュマフィンをトースターで温めて、ベーコンをフライパンでカリっと焼き、月見バーガーの作りかけみたいに積み重ねれば、エッグベネディクトの完成だ。
せっかくなので、彩りとしてその辺で摘んできたクレソンも添えておこう。ついでに胡椒もパラリとするか。

天国のベネディクトさん、これで合っていますか?
ポーチドエッグを割りながら食べてみると、バターをたっぷり使ったオランデーズソースと、トロリとあふれ出した黄身が、たっぷりとまぶされたイングリッシュマフィンが最高にうまい。
朝食の食材としては、パンとベーコンと卵というマクドナルドのメニューにもなりそうなくらいにありふれた組み合わせだが、これには新しい価値観があるような気がする。やるな、ベネディクトさん。
なんでイングリッシュマフィンを上にも乗せて挟まないんだろうかと思ったけれど、ハンバーガーみたいにかぶりついて食べると、ソースや黄身がこぼれて一大事だな。やはりフォークとナイフで食べるのが正解のようだ。こぼしながら食べるモスバーガー形式もうまそうだが。
ただポーチドエッグとオランデーズソースという卵と卵の組み合わせなので、その味を引き立たせるためにしょうゆを一垂らししたいかな。

しょうゆを垂らしたら最高になったぞ!
「オランデーズソース」に加わった「オラのダイズソース」である。
食べてみるとまさに最高の味なのだが、なんだか洋風卵かけご飯みたいですね。これをオカズにご飯が食べたい。ベネディクトさん、ごめんなさいね。
(文=玉置豊)