
田中雅功(左)と高田彪我(右)によるフォークデュオ、さくらしめじ。
【リアルサウンドより】
田中雅功と高田彪我による中学生ギターフォークデュオ・さくらしめじが、3月11日にシングル『いくじなし / きのうのゆめ』をリリースする。同デュオはスターダストプロモーションに所属する新人・若手俳優によるユニット「EBiDAN(恵比寿学園男子部)」の成長株であり、田中雅功の変声期を迎えた声と、高田彪我のハイトーンボイスが見事なコントラストを生み出している2人組だ。今回の作品はこれまでライブ会場でのみ販売していたCDを全国流通させたもので、疾走感のあるポップナンバー「いくじなし」と、若い二人の可愛さがにじみ出るバラード「きのうのゆめ」の2曲入りとなっている。今回リアルサウンドでは、2人にインタビューを実施。ギターを手にしたきっかけや、それぞれの人間性、普段聴いている音楽まで、存分に語ってもらった。
「今までわからなかったものがわかると面白いじゃん」(ガク)
――2月15日のサンストリート亀戸でのライブを終えてみてどうですか?
田中雅功(以下、ガク):亀戸ではお客さんがすごくたくさんいて、楽しかったです。ステージに立って、「多い!」と思って。緊張したんですけど、ライブをやっていくうちに楽しくなってきて、いいライブができたのかなって思います。
高田彪我(以下、ヒョウガ):ほかの「EBiDAN(恵比寿学園男子部)」のグループの子も出ていて、そのグループのファンの方たちともライブを楽しめたので、良かったです。
――ライブでは、スピッツの『チェリー』をカバーしていましたね。普段はどんな音楽を聴いているのでしょうか。
ガク:ぼくは、クリープハイプさん、パスピエさん、andropさんなどです。車のラジオで流れてきたクリープハイプさんの曲を「いいな」と思って好きになってから、どんどん周りのバンドも好きになってきました。
ヒョウガ:ぼくはゲスの極み乙女。さんとか。ガクから教えてもらうこともあれば、ポールさん(ディレクター)にも「こういうバンドがあるから聴いてみて」って言われることもあります。
――ふたりが歌うときに、参考にしている人や憧れの人は?
ガク:えっと、歌い方というより、歌ってる姿をマネしているのは、尾崎世界観さん(クリープハイプ)ですね。かなり影響を受けています。
――ユニットを組む前からEBiDANの中でお互いがすでに出会っていたわけですが、初めはお互いどんな印象だったか教えてください。
ヒョウガ:最初は、ガクってしっかりしてると思ってたんですけど、さくらしめじとして活動しているうちに、たまにおっちょこちょいというか。キノコみたいにジメジメしてるときがあって。
ガク:ジメジメ!?
ヒョウガ:じゃあ、おっとりしてるってことで(笑)
ガク:ぼくが最初にヒョウガを見たのは、初めてレッスン場に行ったときでした。ドアを開けたら、先にEBiDANに入ってたヒョウガがすごい勢いで走ってて「すごい子がいるな」と思ったのが出会いでした。ヒョウガもすごくしっかりしてると思ったんですけど実際はゆったりしてるので、お互い似てるのかもしれません。
――ユニット名が「ガク&ヒョウガ」から「さくらしめじ」に変わったとき、どう思いましたか?
ガク:「さくらしめじ」って映像で見たときに、すごくかわいくて印象に残りやすい名前なので、「いい名前だな」と思いました。
ヒョウガ:ぼくも思いました。いきなり決まったんですよ。なので、すごくびっくりして。でも、「さくらしめじ」ってすごく聞きやすいというか、覚えやすい名前で嬉しかったです。
――学業をしながらアーティスト活動をされているお二人ですが、両立はやはり大変でしょうか。
2人:テストが……。
ガク:もうすぐ定期テストがあるんですけど、最近テスト勉強をしてたら、好きじゃなかった教科が好きになってきて……。
ヒョウガ:そんなことってあるの!?
ガク:あるよ。今までわからなかったものがわかると面白いじゃん。数学は前から好きだったんですけど、図形が苦手だったんですよ。でも、最近「そういう仕組みだったのか」ってわかってきて。今日もちょうど数学の試験があったんですけど、出来はまぁまぁ良かったです。
ヒョウガ:(小声で)えぇー!?
――一じゃあ、正反対の反応をされている、ヒョウガさんはどうですか(笑)。
ヒョウガ:数学は好きになれないですよね(笑)。図形とか解けると楽しいけど、すぐ忘れちゃうんですよね、解き方。あの、弦と弧の問題あるじゃないですか。その解き方が良くわかんないです。
――じゃあ、どちらかといえば文系?
ヒョウガ:文系もそんなに……。
――勉強はあまり好きじゃないと。
ヒョウガ:そうですね。音楽は記号とかありますよね。それを覚えるのが大変で……。
――暗記が嫌いなんですね(笑)。
ガク:たしかに、ヒョウガは暗記嫌いかも。
ヒョウガ:嫌いでもないけど、好きでもないです。
「早くしなくちゃいけないときに用意が遅いんですよ」(ヒョウガ)
――CDに収録されている「いくじなし」と「きのうのゆめ」について、どんな曲なのか、簡単に紹介してもらえればと思います。
ヒョウガ:この「いくじなし」という歌は、ある男の子が同じクラスの女の子を好きになってしまい、告白したいけどできないという歌詞で。その子の近くにいるともやもやしちゃうんだけど、でもウキウキもしているという気持ちを歌った歌です。なので、好きな人ができてもやもや悩んでるときに聴いて元気を出してほしいです。
ガク:もう1曲の方の「きのうのゆめ」は、実は「いくじなし」とストーリーが繋がっているんです。「いくじなし」は、ある男の子の昼間の学校での話なんですけど、「きのうのゆめ」は夜に家で「ああ、今日も好きって言えなかったな」っていう、同じくもやもやした気持ちを歌った曲で。学校では「好きだ」って言えないんですけど、夢のなかだったら言えるし、手だって繋げるのにっていう、ちょっとせつない歌になってます。ゆったりとした曲なので、ひと息つきたいときやため息をつきたいときに聴いてほしいです。
――デビュー曲の歌詞をもらったときに、読み上げてどう思いました?
ガク:最初に「いくじなし」を聴いたときは、歌詞がすごくかわいらしいというか、ポップな感じで、音楽と歌詞がすごく合ってて。これを弾いて歌えたら、かっこいいなと思いました。
ヒョウガ:ぼくは歌詞をもらったときは、まず、頭のなかで、「このメロディにこの歌詞が入るんだな」っていうのを思い浮かべて楽しみますね。楽しむというか、歌詞をもらって次の日に学校に登校するときに、「あの歌詞、どんなだっけ?」って思い出しながら、登校する感じ。
――でも、暗記が苦手だからあんまり覚えてないと。
2人:(笑)。
――それぞれの曲の歌詞で、お気に入りのフレーズはありますか?
ガク:「きのうのゆめ」の最後のほうの<もしもここで目が覚めたら 全てが消えるかなぁ? だけど 君が くれた 笑顔 忘れないよ>っていう歌詞がすごく好きですね。キュンキュンきます。
ヒョウガ:ぼくは「いくじなし」で、最後の「LOVE U」のところが。初めに聴いたときは、「あなた」という意味の「YOU」だと思ったんですけど、アルファベットのUだったんで、すごく素敵だなあって。
――では、歌っていて気持ちいいところはどこでしょうか。
ガク:「いくじなし」の<大好きな君はこのドアの向こう 夢の中ではね」っていうところ。キーがすごく高いんですけど、その音が出たときはすごく気持ちいいです。
ヒョウガ:ぼくは、その後に来る<こっち向いて>のところですかね。感情を入れて歌うのが難しくて、うまくできたときは、「やった!」ってかんじでした。
――感情を込めるという話が出ましたけど、お2人の普段の生活とこの歌の歌詞が重なるところもありますか。
ガク:「きのうのゆめ」に<眠れない夜に数えた 羊の数を覚えてる?>って歌詞があるんですけど、実際に羊の数は覚えてたりはしますね。80匹くらいで飽きてやめちゃったんですけど。
ヒョウガ:「いくじなし」の<もじもじしてる時間はないよ>ってとこかな。ぼく、早くしなくちゃいけないときに用意が遅いんですよ。なので自分に言い聞かせている感じです。
――普段、練習はどのくらいやるんですか?
ガク:ほぼ毎日ですね。イベントにむけての曲の練習だったり、セットリストを決めたりMCを考えたり。それと、ギターレッスンとボイトレが週に1回ずつ。
ヒョウガ:学校もあるし、大変ですけど楽しいです。
――セットリストもMCも自分たちで考えているんですよね。
ガク:お知らせ事項以外はほとんど考えてます。あと、自己紹介の時に言う「好きな○○」と「最近、ハマっていることは?」は、絶対に自分たちで考えるようにしてます。
ヒョウガ:「好きな○○」は自由すぎるときがありますけど(笑)
「詞とメロディが合っている曲を作れるようになりたい」(ガク)
――ギターはもともと「ガク&ヒョウガ」のときに始めたのでしょうか。
ガク:ぼくは、EBiDANに入る前の小学5年生から始めました。クリープハイプさんをラジオを聴いてすごくかっこいいと思ったことと、お父さんがギターを弾いていたことがきっかけです。
ヒョウガ:ぼくは、テレビでパフォーマンスを披露するという企画があって、お父さんに「ギターをやらないか?」と言われたのが始まりです。お父さんのギターがあったので、まずはそれを借りて練習しました。
――ふたりとも、お父さんがギターを持ってたと。最初は中々慣れないし難しいですよね。
ガク:すごく難しかったです。指が動かなかった。コードも覚えなきゃいけないし…。
ヒョウガ:最初はパワーコードで弾いていて、そこから普通の弾き方に直していきました。
ガク:ギターをやってていちばん楽しいのは、できなかったことができたとき。今もそうなんですけど、「きのうのゆめ」の間奏を弾くのに、ぼくもヒョウガもすごく苦労してて。それが初めてできたときは、すごく嬉しかった。今もライブ中とか練習中とか、そこをやって成功すると、2人で「できたね!」って喜びます。
――お父さんから「このCDを聴いたほうがいいよ」と勧められることは?
ガク:あんまり言われないんですけど、ぼくが見つけたバンドを言うと、「それいいね」って言ってくれたり、そのルーツになってるバンドで「こういう人もいるから聴いたほうがいいよ」って教えてくれることはありますね。最近だとTHE BAWDIESさんが好きって言ったら、洋楽のアーティストをいくつか教えてくれたり。
ヒョウガ:ぼくも、たまにお父さんの車に乗せてもらったときに洋楽の歌が流れてて、教えてもらうことがあります。最近は、えーと、名前が思い出せない。……なんでしたっけ。メタルっていうか、ハードロック?
――ここで暗記の苦手さが出てしまいました(笑)。ヒョウガさんはどちらかというと激しめの曲が好きなんですね。
ヒョウガ:そうですね。おっとりしてる曲よりは、ノリノリの曲のほうが好きですね。
――お互いの声については、どう思いますか?
ガク:ヒョウガの声には、ぼくにないものがあると思ってます。透き通った声っていうか。うらやましいと感じるときはありますね。
ヒョウガ:ガクの声もうらやましいです。でも、あの響いている感じがぼくももっと出せるようになりたいです。
ガク:さくらしめじは、ぼくの声がわりと低くて、ヒョウガは高いので、バランスがとれてるのかなと思います。
――将来的には、自分たちで曲を書いたり詞を書きたいというのはあるんですか?
2人:あります!
ガク:いいなって思う曲は、詞とメロディが合っていて、詞を聴いているとメロディが頭に入ってきたり、逆にメロディと一緒に詞が入ってくるっていうのがあって。そういう曲を作りたいと思います。
ヒョウガ:ぼくはリズムが良い曲を作ってみたいです。ウキウキした感じの曲が作りたい。
――ガクさんがせつないラブソングを作って、ヒョウガさんがアップテンポの曲をというように、役割分担していく形になるかもしれないですね。
ガク:夏にストリートライブをしていたんですけど、そのときにヒョウガはちょっとした即興ソングを作ったりしてましたね。
――では、2人の作った曲が聴けるのも遠くない話なのかもしれません。最近、歌やパフォーマンスで「成長したな」って感じたことはありますか?
ガク:息が合ってきたっていうのは感じます。夏にMCを始めたばかりのときは、ひとりが緊張したら、もう一人にも移ってぐちゃぐちゃになったりしたんですけど、そういうのがだんだん少なくなってきたなって。曲から曲にさらっと繋げたときに「よかったぁ」と安心します。あと、最近はライブをやっているなかで、「初めて観ました」って人がすごく増えてきて。
ヒョウガ:ライブ中に通りすがりの方が立ち止まって観てくれることも多くなってきました。
ガク:その光景を見た瞬間は、すごいテンション上がります。「やった!!」って。
――今回、さくらしめじの曲が全国に出荷されますが、改めてどういう気持ちになりますか。
ヒョウガ:やっぱり、全国の人にぼくたちの歌を聴いてもらえるっていうのは、すごくうれしいです。
ガク:全国に行って、いろんな人が聴いてくれてるってなると、今よりもっと練習してうまくならなきゃと感じますね。CDを買ってくれた人にも、会いに行けるようになりたいです。
(取材・文=中村拓海)

さくらしめじ『いくじなし / きのうのゆめ』(SDR)
■リリース情報
『いくじなし / きのうのゆめ』
発売:2015年3月11日(水)
価格:¥1,000(税抜)
<収録内容>
1.いくじなし
2.きのうのゆめ