【リアルサウンドより】
昨年10月にインディーズ時代の曲をまとめたベストアルバム『ガチャっとBEST<2010-2014>』でメジャーデビューを果たした6人組ガールズバンド、Gacharic Spin(ガチャリックスピン)。彼女たちがメジャー1stシングル『赤裸ライアー / 溶けないCANDY』をリリースする。今作はGacharic Spinによる「赤裸ライアー」と、パフォーマーの1号 まい&2号 ありさからなるガチャガチャダンサーズが歌う「溶けないCANDY」で構成された両A面シングル。それぞれカラーの異なる楽曲で、グループ内ガチバトルを繰り広げる。今回のインタビューではそれぞれの楽曲の聴きどころに加え、そのユニークなバンド編成が誕生したきっかけや、Gacharic Spinならではの個性について話を聞いた。(西廣智一)
“ガチャガチャ”した個性を混ぜた音楽
──Gacharic SpinはKOGAさんとはなさんが中心になって結成したんですよね。最初はどんなバンドにしようと考えてましたか?
FチョッパーKOGA(以下、KOGA):最初はガールズバンドにしようとは考えてなくて、むしろボーカルが男性で楽器チームが全員女性でもカッコイイよねと思ってたくらいで。たまたま最終的に集まったメンバーが全員女性だっただけなんです。で、これまでに波乱万丈ありまして、専任ボーカルが抜けてこの4人(KOGA、はな、TOMO-ZO、オレオレオナ)が残って、はなとオレオがGacharic Spinの前にボーカリストとして活動していたことがあったので、2人が歌う形もいいよねってことになって。でも4人とも楽器で手が塞がってるのでどうする?ってことで、そこに新しい血を入れようという話になって、せっかくだからバンドの枠からどんどんはみ出していこうってことでニューハーフの方やマジシャンの方に声をかけたりして。最終的にはパフォーマーを入れようってことに落ち着いて、今の6人になりました。
──音楽性については、最初どのように考えてましたか?
はな: Gacharic Spinというバンド名は“ガチャガチャ”した個性を混ぜた音楽をやろうっていう意思のもとに付けているんで、当初から個性炸裂のガチャガチャ音楽を作っていこうっていうのはありました。演奏陣のガチャガチャ=テクニカルな演奏、プラス、キャッチーな歌みたいな。
──それは特にジャンルを限定せずに?
はな:はい。ロックとかパンクとかそういうのは決めてなかったけど、デジタルサウンドは取り入れようとは最初から考えてました。
実際に観てもらうチャンスを作るのが大きな課題
──ガチャガチャダンサーズの2人はまずサポートメンバーとしてバンドに加わったわけですが、最初にGacharic Spinを観たときはどう思いましたか?
まい:実は以前から Gacharic Spinのライブを観に行かせてもらってたんですよ。私のお父さんもロックが好きでたまにライブを観につれていってもらってたんですけど、Gacharic Spinはそこで観たバンドさんとはイメージが違うというか「バンドってこうだったっけ?」って感じで(笑)。
──まあそう思いますよね(笑)。
まい:そこから2012年7月に一度、ゲスト参加させてもらうことになったんです。もともとダンスはやってたんですけど、発表会でやるダンスとバンドの中でやるダンスって全然違っていて。そのときに自分の新しい一面が知れたっていうか、Gacharic Spinのステージに立つのがやみつきになるくらい楽しかったんです。
ありさ:私はこの世界に入るまでバンドという存在を知ることもなく人生を送ってたから、ライブハウスにも行ったことがなくて。
KOGA:そうだね。初めてモッシュやダイブを見て喧嘩してると思ってたくらいだし。「客席で喧嘩してる! 止めなくていいんですか?」って(笑)。
ありさ:ヘドバンも「なんで首振ってるの? なんで髪の毛を振ることがそんなにすごいの?」みたいな(笑)。でも今では首を大きく振ることがカッコイイってことがわかって、ヘドバンが自分の特技になってます(笑)。
KOGA:2人は中学3年のときにバンドに加わったんですけど、パフォーマーと楽器チームの融合を面白くするために、みんなで話し合いながら今の形を作り上げていきました。しかもただ踊るだけのダンサーではなくて、曲によってはカツラを被ってるだけとか(笑)、光るアイテムを持ってるだけとか、ローディーみたいに機材を片付けるだけとか、そういうマルチで動くパフォーマーであって。Gacharic Spinって何か1つだけできればいいっていうバンドじゃないんです。
はな:1人何役もこなすから、情報量が多すぎるっていう(笑)。
──そういう意味では、初めてライブを観た人の中にはキョトンとしてる人もいるんでしょうか?
KOGA:確かにいますね。あと「俺は絶対にメタルしか聴かねえし」みたいな人が、次のライブでは踊ってたりもするし(笑)。最近では「名前は聞いたことがあるけど生で観たことない」って声もよく聞くので、名前は浸透してるんだなってうれしいんだけど、そこから1つ上に行くのがすごく大変だなと。ライブを実際に観てもらう1回のチャンスを作るのが大きな課題だと思ってます。

FチョッパーKOGA(左)とはな(右)。
ドラムセットも組んだりバラせたりしますから
──Gacharic Spinは海外でも積極的にライブを行ってますよね。去年も『JAPAN EXPO』に出演してましたし。
はな:最初は本当に偶然で(笑)。ほかのアーティストを観に来たイベンターさんがうちらのライブを観て驚いて、声をかけてくれたんです。
KOGA:バンドをやってたら海外で活動したいって気持ちは少なからずあると思うんですけど、最初はそんなことできるなんて考えてもみなかったのでビックリしました。でも海外に行く機会が増えるについれて、バンドとしてもどんどん強くなっていった気がします。だってめっちゃヘヴィな経験ですし。
まい:普通に生活してたら行かないようなところに自分たちだけで行ったり、全部自分たちだけでやらなくちゃいけないし。確かにとても鍛えられました。しかも驚いたのは、みんなビニール袋1つ分くらいの荷物で行くんですよ、海外に!(笑) 初めてのときは普通にスーツケースで行ったんですけど、「それ、6人分入っちゃうから」って言われたのが衝撃的すぎました。
KOGA:国内でも荷物が多いと機材車がパンパンになっちゃうんで。ものすごく厳しいです、そのへんは。
まい:海外に行くときは「オーバーチャージがかかっちゃうから!」って言われるし(笑)。でも今では荷物をまとめるのも上手になりました。
はな:だって、楽器のセッティングも普通にできるしね。
まい:はい。ドラムセットも組んだりバラせたりしますから(笑)。

オレオレオナ(左)とTOMO-ZO(右)。
チーム対決でライバル意識を強めるのも面白い
──いよいよメジャー1stシングル『赤裸ライアー / 溶けないCANDY』がリリースされます。しかもその内容が、楽器チームがメインの「赤裸ライアー」とガチャガチャダンサーズによる「溶けないCANDY」からなる両A面。このアイデアはどこから?
KOGA:Gacharic Spinでは新しいことをするとき常に何か仕掛けてるんですけど、今回のシングルでも「2チームに分かれて、それぞれが中心になる曲を作ったらどうか」という話になって。そうすればガチャガチャダンサーズとしても新たなスタートを切ることができるし、グループ内でもライバル意識を強めていくのも面白いし、だったら2チームで対決しようということになったんです。今回は楽器チームがメインのジャケットとガチャガチャダンサーズがメインのジャケットを用意したんですけども、どっちのほうが売れるかっていう部分での勝負もあって。もしダンサーズのほうが勝ったら、次はこの2人単体でシングルを出すことになるんです。だから楽器チームとしては何が何でも勝ちたいし、楽器チーム以外のジャケットのシングルは一切買わないで!と思ってます(笑)。
──いいですね、そのバチバチした感じ。
KOGA:例えばアイドルだったら派生ユニットとかあるじゃないですか。でもバンドでこういう遊びができるのってほかにはあまりないと思うので、これがGacharic Spinならではの個性なんでしょうね。
──ガチャガチャダンサーズの2人は最初にこの話を知ったとき、どう思いました?
まい:いつかやりたいっていう夢があったんですよ。なのでうれしいんですけど、その反面不安な気持ちも大きくて。例えば今までは2人だけでMCをしたこともなかったし、本当にパフォーマーとしてバンド内で踊ったりいろいろしてただけなので……不安でしたね。
──かなり不安そうな顔をしてますが。
まい:……(強がった表情&言い方で)全然大丈夫でーす!
全員:あはははは!(笑)
KOGA:なんでムキになるの?(笑)
はな:喧嘩腰?
まい:これは勝負なので。こちらは負ける気はしないんで!
──頼もしいですね(笑)。こういうガチャガチャダンサーズの2人を見て、楽器チームの皆さんはどう思いますか?
KOGA:うん、成長したなって思います。
はな:そうだね。やっぱりこれをやりたいと思ってやってるからでしょうけど、成長が早いというか。だからこっちも負けてらんないなっていうのは常に思ってます。でもうちらはうちらでずっと活動を続けて重ねてきたものがあるので、負けないですけどね!
TOMO-ZO:譲らないね(笑)。
KOGA:でもガチャガチャダンサーズが2人だけでいろいろ経験したことを、今度はGacharic Spinにも生かしていけると思うんです。そうすることでより6人のステージが濃くなると思うので、今回の展開はGacharic Spinにとって大きなプラスになるはずです。2人にとっても成長につながるし、楽器チームにとっても大きな刺激になるしね。

パッと聴いて耳に残る曲を選びたいし作りたい

Gacharic Spin『赤裸ライアー/溶けないCANDY(Type-A)』(ビクターエンタテインメント)
──楽曲についてですが、楽器チームによる「赤裸ライアー」はめちゃめちゃカッコイイ攻めのロックチューンで、個々の楽器の見せ場が本当に多いアレンジですね。ドラムなんて中盤になると、どこのヘヴィメタルバンドかっていうくらいにツインペダルを踏みまくってますし。
はな:はい、いつもよりちょっと多めに入れてみました(笑)。
──そして「溶けないCANDY」はEDMの色合いを取り入れた、かわいらしいテイストのダンスチューンです。両曲に共通してるのはデジタル要素を取り入れつつも、非常にポップでメロディアスということ。だからどんなに激しい演奏やアレンジでも、聴いたときにしっかりメロディが耳に残るんですよね。
全員:うれしい!
──今回のシングルにおいて曲を選ぶ際、何か基準のようなものはあったんですか?
はな:Gacharic Spinは楽器チームみんなが曲を書いて提出しあって、そこから全員で選ぶんです。単純に「いいな」と思うものを選ぶんですけど、その選ぶものがキャッチーなメロディの曲が多いんですよ。やっぱりいろんな人に聴いてもらいたいから、パッと聴いて耳に残るような曲を選びたいし、作りたいと思ってます。
──しかもメロディと同時に、楽器隊のインパクトある演奏も耳に残りますしね。皆さんこの2曲のレコーディングではどういうポイントを意識しましたか?
はな:あ、実は「溶けないCANDY」のほうは演奏してないんです。
──あれ、そうなんですね?
はな:Gacharic Spinによく似たMETALLIC SPINっていう、北欧のほうから来たであろうバンドが演奏していて。見た目は似てるんですけど、私たちではないという。
KOGA:……という設定がありまして(笑)。
──あ、なるほど(笑)。納得しました。では「赤裸ライアー」の演奏について、注目してほしいポイントを教えてください。
TOMO-ZO:この曲はいつにも増してギターサウンドが前に出まくってるので、そういう熱い部分に注目してほしいです。あと、楽器隊それぞれに見せ場があって、私も負けないように間奏で速弾きをしまくってるので、そこもじっくり聴いてほしいです。
オレオレオナ(以下、オレオ):オレオは最後のソロのピュルルルっていうところを、私も意外に弾けちゃうんだぞっていう気持ちで弾きました♡
TOMO-ZO:それ感想だし(笑)。
はな:だから?(笑)
オレオ:だから……聴いて、そこを!(笑)
はな:私は……楽曲のアレンジは基本的に私がやってるんですけど、今回は結構面白いギミックを入れられたし、メンバーの見せ場もちゃんと作れたし、全体の構成も面白くできたと思ってるので、そういう面を意識して聴いてもらえたらうれしいです。
KOGA:本当にメジャー第1弾シングルにふさわしい自己紹介的な、「Gacharic Spinとはなんぞや?」ってことがよくわかる1曲を作ることができたので、まずはこれを聴いて、ミュージックビデオも観ていただいて、Gacharic Spinのことを知ってもらえたらいいなと思います。ベーシストとしては……実は意外とチョッパー(=スラップ)から始まる曲ってそんなに多くなくて、そういう意味では貴重な楽曲なので冒頭から注目して聴いてもらえたらうれしいです。
世間が考えるバンドの枠をはみ出ていきたい

Gacharic Spin『赤裸ライアー/溶けないCANDY(Type-B)』(ビクターエンタテインメント)
──そしてガチャガチャダンサーズが歌う「溶けないCANDY」の聴きどころについても。
まい:「溶けないCANDY」はこれぞアイドルというような、かわいらしくてポップな内容になっています。今回の振り付けはみんなで踊ることを意識してオレオさんが考えてくれたんです。この曲はアニメ「テンカイナイト」のエンディングテーマにもなっていて、実際にアニメのエンディングでもロボットがこの振りで踊ってるので、それを観たりしてファンの人たちにも覚えてもらえたらうれしいです。
ありさ:そうですね。まずはサビの振り付けを覚えてもらって、みんなで一緒に踊りたいです!でも 今回はガチャピンとの勝負なので、CDを買うときはガチャダン(Type-B)のほうでお願いします!(笑)
KOGA:演奏チーム(Type-A)のほうもお願いします!
──このシングルで幕を開ける2015年、どういう1年にしていきたいですか?
KOGA:やっぱり進化したいです! Gacharic Spinを見るたびに「こんなことやってんの?」って驚いてしまうような、いい意味で「それやっちゃうの?」ってことを常に仕掛けていきたいと思います。
はな:バンドではあるんですけども、世間が考えるバンドの枠をはみ出ていきたいなって。
KOGA:曲によってはオレオが踊り狂ってるだけの曲もあるし。
オレオ:でんぐり返ししてるだけとかね(笑)。
KOGA:もちろんバンドとしての基盤がちゃんとしてないとバカなことばかりやってもダメなので、演奏や楽曲をしっかりさせた上でいろんなことを考えていきたいです。
はな:まだまだやれることはあるはずですしね。
KOGA:今年は目を離さずに、進化する姿を逐一見ていてほしいです。
(取材・文=西廣智一)

Gacharic Spin『赤裸ライアー/溶けないCANDY(通常盤)』(ビクターエンタテインメント)
Type-A 【CD+DVD】
VIZL-774 ¥1,667(税抜)
〈収録曲〉
M-1 赤裸ライアー / Gacharic Spin
M-2 溶けないCANDY / ガチャガチャダンサーズ
M-3 赤裸ライアー(Inst.)
【DVD収録内容】
Gacharic Spin「赤裸ライアー」ミュージックビデオ&メイキング
Type-B 【CD+DVD】
VIZL-775 ¥1,667(税抜)
〈収録曲〉
M-1 溶けないCANDY / ガチャガチャダンサーズ
M-2 赤裸ライアー / Gacharic Spin
M-3 溶けないCANDY(Inst.)
【DVD収録内容】
ガチャガチャダンサーズ「溶けないCANDY」ミュージックビデオ&メイキング
Type-C 【CD】
VICL-37013 ¥926(税抜)
〈収録曲〉
M-1 溶けないCANDY / ガチャガチャダンサーズ
M-2 赤裸ライアー / Gacharic Spin
☆TX系アニメ「テンカイナイト」のアニメジャケット仕様
通常盤 【CD】
VICL-37014 ¥1,296(税抜)
〈収録曲〉
M-1 赤裸ライアー / Gacharic Spin
M-2 溶けないCANDY / ガチャガチャダンサーズ
M-3 ヌーディリズム(LIVE VERSION 2014) / Gacharic Spin
※CD封入応募特典は下記OFFICIAL WEB SITEへ
■ライブ情報
「赤裸ライアー」ツアー
3月1日(日) 埼玉・西川口LIVE HOUSE Hearts
3月7日(土) 新潟・CLUB RIVERST
3月15日(日) 山口・周南TIKI-TA
3月21日(土・祝) 長野・LIVE HOUSE J
3月22日(日) 石川・LIVE HOUSE vanvanV4
3月29日(日) 宮城・HooK SENDAI
4月4日(土) 北海道・Sound Lab mole
4月9日(木) 柏・PALOOZA
4月11日(土) 福岡・FUKUOKA BEAT STATION
4月12日(日) 広島・ナミキジャンクション
4月17日(金) 大阪・umeda AKASO
4月19日(日) 愛知・名古屋Electric Lady Land
4月24日(金) 神奈川・Thunder Snake ATSUGI
「赤裸ライアー」ツアーファイナル
5月3日(日) 東京・渋谷公会堂
■OFFICIAL WEB SITE
http://gacharicspin.com/