グローバル人材育成に弊害も……急激な円安で、海外留学生が激減する!?

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 3月に発表された文部科学省の「日本人の海外留学者数」に関する統計によると、2011年時点で海外に留学中の日本人は約5万7,501人で、7年連続で前年を下回る結果となった。   少子高齢化や人口減少により国内市場が低迷する中、日本企業にとって海外進出の重要性は日々高まっている。しかし、各企業の採用担当者からは、グローバル人材の不足を嘆く声も聞こえてくる。文部科学省は、東京五輪が開催される6年後に留学生を倍増させる計画を立て、26年度の留学に関する予算を前年度比20億円増の355億円に補強したが、どれほどの効果が期待できるのかは定かではない。  海外留学生の減少の背景には、若者に内向き志向が増えていることなどが指摘されているが、さらに切実な理由で留学を諦めなければならない者も増えている。  米ミシガン州のコミュニティカレッジに留学中だったAさん(女性・23歳)は、4年間の留学計画を2年でを切り上げ、帰国したばかりだ。その理由について、こう話す。 「渡米からの2年間で、ドルは円に対して3割以上高くなった。生活費と学費は親からの仕送りと月2万円ほどの奨学金でまかなっていたんですが、為替差損でまったく足りなくなってしまった。これほど急激に円安になるとは思ってませんでした。うちの家はごく普通のサラリーマン家庭で、それ以上の仕送りは無理。学生ビザではアルバイトもできないし、非合法で働いたとしても課題が多く出されるアメリカの大学で、外国人が学業とバイトを両立するのはかなり厳しい。当初は私立の4年制大学に編入しようと思っていましたが、コミュニティカレッジ修了を機に帰国を決めました」  第2次安倍政権発足以降の円安傾向により、国内の輸入品価格だけでなく、留学費用も割高となっているのだ。Aさんによると、日本人留学生の間で、私立大学から学費の安い公立大学に編入する動きもあるという。  一方、都内で留学エージェントとして働く男性(32歳)もこう明かす。 「留学を希望する人にとって、円安が大きな向かい風になっているのは事実ですね。今の為替レートでアメリカの大学に私費留学するとなると、公立校でも生活費も含め年間300万円近くはかかる。ただ、物価水準の高い国への留学が減る一方で、物価の安いフィリピンやマレーシアなどへの語学留学はむしろ増えている印象です」  グローバル化に意欲を見せる安倍政権にとって、隠れた円安デメリットのひとつと言えそうだ。 (文=牧野源)
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清原亜希、江角マキコ、市川海老蔵――芸能界に横たわる“名門”“ママ友”への欲望

<p> 今年7月、「週刊文春」(文藝春秋)でビートたけしの新愛人の存在がスクープされたが、またまたたけしに新事実! たけしのその後を決定づけたともいわれる1994年のバイク事故だが、倒れているたけしを発見、通報したのが元光GENJIの諸星クンだったらしい。諸星は偉い。瀕死のたけしを見つけたこと以上に、これまでの不遇時代にそのことを吹聴しなかったことが。同じ光GENJIの暴露男とは大違いだ。</p>

友好か忠誠か――『レッド・ファミリー』北朝鮮スパイ一家が問いかける“家族の意味” 

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 美しい妻、頼りがいのある夫、優しい祖父、かわいい娘。一見、誰もがうらやむ理想的な仲良し家族なのだが、彼らの正体は家族を演じる4人の北朝鮮スパイだ。互いの行動を監視し合いながら、脱北して韓国へ逃げた裏切り者を抹殺する任務を日々遂行していた。  そんなニセ家族の隣家で暮らしているのは、自分勝手な夫、金遣いの荒い妻、疲れきっている祖母、いじめられっ子の息子という、韓国のリアルを表現したかのようなダメ家族。夫婦はいつもケンカばかりしており、その怒号はニセ家族の家にまで響くほどだった。しかし、ダメ家族が起こすトラブルに巻き込まれていくうちに、4人のスパイたちには少しずつ変化が生まれていく。本物の家族の絆が芽生えようとしていたのだ。そんな中、4人に下ったミッションは、隣の家族の暗殺だった――。  斬新な設定と先が読めないストーリー展開で観客の心をわしづかみにし、「第26回東京国際映画祭」(2013)で観客賞に輝いた韓国映画『レッド・ファミリー』。製作・脚本・編集を手がけたのは異端作で数々の映画賞を受賞した鬼才キム・ギドクだが、監督としてメガホンを握ったのは新鋭イ・ジュヒョンだ。フランスで映画とデジタル・アートを学んだイ・ジュヒョンは、『レッド・ファミリー』が長編映画監督デビュー作となったが、完成した本作を見たキム・ギドクは「私が予想した以上の出来栄え」と絶賛。韓国映画界の次代を担う人物と期待が高まっている。そんなイ・ジュヒョン監督に、本作の見どころや制作秘話、そして朝鮮半島の分断問題や日韓関係について、幅広く話を聞いた。 ――監督は「最初に脚本を読んだときに大きな感動があった」そうですが、その“感動”はどんなところから受けたのでしょうか? イ・ジュヒョン監督 初めて脚本を読んだとき、この物語の中心テーマは“人間味”だと思いました。ほかの監督が撮っていたら、思想の問題を押し出した作品にしたかもしれませんが、体制の中の人間はどうやって体制に抵抗するのかということに主眼を置きました。そこに生きる“人間”を描きたかったんです。例えば劇中で北のスパイたちは、北に残してきた自分の家族のために演技をしていて、自分たち同士で互いに何かをしてあげたくても、そこに愛情が生まれていても、そうではないように振る舞う。生まれ育った“体制”がそうさせるんです。  すべての人間は、何か見えない共同体の体制や思想の中にいると思います。宗教、差別を受けるようなシステム……その中で葛藤し、あるいは抜け出そうともします。そんなところに“人間味”があると思うんですよ。 ――劇中、北のスパイは残虐でありながらも、コミカルな一面も見せていますよね。例えば、言葉遣いも、自分たち同士でしゃべっている時は北朝鮮風の発音ですが、外で話すときは韓国風の発音に変わっています。 イ監督 彼らは家の外に一歩出たら、仲良し家族としての演技をしています。でも、家の中に入れば豹変する。体制の中の人間になるわけです。同じハングルでも、発音やしゃべり方は南北で違いますからね。この作品で俳優たちは、演技に演技を重ねています。南の家族を真似する最後のシーンなんて、演技の演技の演技をしていることになりますよね。個人的にはそういう構造が好きなので、観客のみなさんには注目してほしいところです。
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――北のスパイを描くに当たって、監督自身、取材などをしたのでしょうか? イ監督 まず、資料集めをたくさんしました。北朝鮮のスパイがどうやって韓国で活動したのかという事例を探して。最近の事例は、国家情報院が明かさないからわからない(笑)。でも、昔の資料は多いんです。70年代には、偽装夫婦のスパイもいました。そういう人たちが武器をどこに隠していたか、どうやって本国と連絡を取っていたかを調べたわけです。映画でも描写しましたが、本国からの連絡は、ラジオの周波数を合わせて暗号を受け取っていました。「1、10、8……」などと、数字がたくさん送られてくる。それが暗号になっているのです。一般の人がラジオをいじっていたら、たまたまそれが聞こえたなんてこともあったそうです。  また、資料の調査だけでなく、脱北者の人たちにも協力してもらいました。男性1人、女性1人。その男性は、北朝鮮で軍隊にも入っていた方です。軍隊の話や、敬礼の仕方なども教えてもらいました。 ――敬礼といえば、北のスパイが表彰されるシーンで出てきますよね。あの「万歳!」の場面は、コミカルで笑ってしまいました。
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イ監督 もちろん、笑うところですよ。ありえないシーンですからね。でも、ヨーロッパの映画祭で上映したら、誰も笑ってくれず……。みんな深刻そうに見ていました(笑)。そういう文化の違いは、どうしようもないですよね。でも、ただ笑わそうとして撮ったわけではありません。あの空間は徹底的に北朝鮮でなければならなかったし、体制の空気が感じられなければなりませんでした。一歩ドアを開けたら、外は資本主義の空気。その違いを明白に出すためのシーンでもあったんです。 ――なるほど。撮影中、どんな苦労がありましたか? イ監督 一番危惧したのは、映る空間が限定的になってしまうというところです。ほぼ二つの家が舞台になっていますからね。観客の中には、それが窮屈と感じる人もいるかもしれません。だから、なるべく演劇を眺めているような構図で撮るようにしたし、そうできる家を探しました。家自体が演劇の舞台に見えるような。  あと家探しで気をつけたのは、二つの家族の家の間にある垣根の高さです。映画の中では、その垣根が南北を分断する軍事境界線を意味しています。だから、あまりに低いとおかしい。簡単に越えられそうでは、現実の南北関係の現状と合いませんから。かといって、高すぎてもまったく交流ができないので、それもダメ。ちょうどいい高さの垣根を苦労して探しましたよ。実際には微妙な高さの垣根も、劇中では南北を隔てる高い壁に見えると思います。でも、二つの家族は垣根越しに会話をして、次に物や鳥が垣根を越えていき、最後には人が越えていきます。みんなが軍事境界線を越えていくんです。 ――あの垣根は軍事境界線……。だから、それを越えた北の家族は処罰されてしまう、と。 イ監督 そうです。映画を見た人は、「なぜ、彼らはあんなひどい処罰を受けるのか」と思うかもしれませんが、4人はとんでもないことをしていたわけです。南北を混ぜてしまったのですから。最後には、二つの家族が島にキャンプしにいきますよね。そこには、もはや“境界線”はありません。  島のシーンは本当に苦労して撮影しました。映画で流れている映像と、まったく同じ順序で撮影したんです。俳優たちが自らテントを張って、海で遊んで……。だから彼らは十分、感情移入できたと思いますし、撮影では本当に嗚咽していました。カメラを回していて、私自身も本当に悲しかった。北の家族が船に乗せられるシーンは、本当に処刑場に連れて行かれているように見えました。船のシーンなので、何人かのスタッフは島に残ったのですが、彼らも「本当に死にに行くようだ……」と話していましたね。撮影現場全体が軽口を叩ける雰囲気ではなかったから、とても印象に残っています。
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――南と北の家族は、最初から仲が良かったわけではありません。でも、若い二人(チャンスとミンジ)をきっかけに、お互いのことを知っていきます。その設定には、何か意図があるように見えますが……。 イ監督 若い人は南北の対話や交流を望んでいる、というように見せようとしました。チャンスとミンジは、すべての登場人物の中で、最もイデオロギーから自由なんです。単純に、若くて幼いからです。彼らには、まだ白紙の部分がある。私は、軍事政権時代に思想教育をたくさん受けた世代です。でも、最近の若い世代は、そういう教育をあまり受けていません。純粋なチャンスとミンジが成長したら、もっといい世の中を望むだろう。そんなメッセージを込めました。  映画の序盤に、窓に激突して死んだ鳥が出てきます。そのとき、スパイの老人が「死んだ鳥が自分の姿と重なる」とつぶやきますが、実はあのシーン、物語の結末の伏線になっているんですよ。鳥が幻を見ながら死んだように、虚像に向かって走り続けた、人はみな最後は死ぬ。ただ、その鳥を埋めてあげるのは、チャンスとミンジです。思想教育を受けた世代、つまり虚像に向かって走り続けた人たちを慰安するのは、若い世代なんです。 ――『レッド・ファミリー』は、理念を超えた家族愛が一つのテーマだと思います。南北関係、日韓関係はともにギスギスしていますが、それを変えるためのヒントがあるようにも感じました。 イ監督 南北関係については、ただただ平和的な統一を願っています。南北が分断したのは、理念の違いに原因があると思うんです。でも反省しなければならないのは、一つの失敗で生まれたトラウマは、何十年、何百年と続くということ。日本が戦争で受けた核の痛みは、今も続いていると思います。私たちも植民地時代のトラウマが続いています。もちろん、韓国が加害者として誰かを傷つけたこともあるでしょう。いわば“苦痛のモンスター”がたくさんいるわけです。その痛みの起源がどこにあるのかはわかりません。でも、確実に起源はあります。トラウマが続かないように、その起源にまでさかのぼって、最大限に解消すべきです。痛みの中で生きていくなんて、かわいそうじゃないですか。  私が『レッド・ファミリー』でイデオロギーを解体させたかった理由も、現代は大切な個々人が見失われる時代だと思ったからです。世の中が発達して、便利な生活が送れるようになったと感じていても、変化したことは何もないように思う。だって、今も世界中で戦争が続いているんですよ。それは、とても恐ろしいことです。いずれにしても今は、すべての国がもっと反省しなければならない時代なのではないでしょうか。でも、誰か一人が反省したら、その人が弱者になってしまうジレンマがある。日韓関係においても、もしかしたらそんなジレンマがあるのかもしれない。 ――『レッド・ファミリー』は、本当にいろんなことを感じさせてくれる映画だと思います。これから見ようと考えている人は、どんなことを知っておくべきでしょうか? イ監督 いやいや、何も考えずに見てほしいですね。色眼鏡をかける必要はないと思います。なぜなら、偏見を捨てる映画なのだから。見る人にも偏見を捨てて見てほしいです。断っておきますが、この作品はあくまでも娯楽映画ですからね(笑)。重いといえば重いですが、力まずに見てもらえればうれしいですね。 (取材・文=呉承鎬) redmain.jpg ●『レッド・ファミリー』 監督:イ・ジュヒョン エグゼクティブ・プロデューサー/脚本/編集:キム・ギドク プロデューサー:キム・ドンフ  キャスト:キム・ユミ ソン・ビョンホ チョン・ウ パク・ソヨンほか 10月4日(土)新宿武蔵野館ほか全国順次公開 (c) 2013 KIM Ki-duk Film. All Rights Reserved. 公式サイト <http://redfamily.gaga.ne.jp/>

内田篤人がセミヌード披露も「コレジャナイ感」と不評の嵐!?

【messyより】

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『an・an 2014年 10/8号』マガジンハウス

 10月1日発売の女性誌「anan」(マガジンハウス)にて、ドイツ・ブンデスリーガのFCシャルケ04所属でサッカー日本代表の内田篤人選手(26)が上半身ヌードを公開していることがわかった。

 同誌では「僕のターニングポイント。」という企画で内田にインタビューを敢行。今回の上半身ヌードには「一度、全てをリセットしてリスタートする」という意味が込められているという。また、11月7日に発売される「anan特別編集2015年内田篤人カレンダー『Naked』」(同)の撮影も同時に行なわれたとのことで、こちらでも内田のセミヌードが見られるそうだ。

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再婚相手の義実家は全てが狂ってる! 別居中なのにほかの女を孕ませて同居って何事よ?

【作品名】『あまりにも愚かな結婚』(後編) 【作者】井出智香恵『ご近所の悪いうわさ』

【作品紹介】再婚相手の実家で見たのは、胎児のミイラだった。やっと幸せを掴んだと思ったのに、まさかこんな異常な家族だったなんて! ブリーダーをしている姑の手伝いをしても、夫に暴力をふるわれる日々……。もう限界と別居に踏み切った時、ある一本の電話が。家に帰ると、知らない妊娠中の女が出てきて――!?

【サイゾーウーマンリコメンド】前編のミイラショックが一切冷めやらぬ中、後編も怒涛の展開ですよ~。主人公の女性・みよ子が「えーーーっ えええーー ええーーーっ」「狂ってる」「あんたたちおかしいわ」「クソババア」など、生涯で一度は声に出して言いたい罵詈雑言を叫びまくり。ここ一番の悲壮顔を決め込んで、心の中で一緒に「えーーーっ」と叫ぶと、ストレス解消になるかも?

(前編はこちら)

内田篤人がセミヌード披露も「コレジャナイ感」と不評の嵐!?

女性向けWebサイト【messy】とって出し! 全部読む
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(『an・an 2014年 10/8号』マガジンハウス)
 10月1日発売の女性誌「anan」(マガジンハウス)にて、ドイツ・ブンデスリーガのFCシャルケ04所属でサッカー日本代表の内田篤人選手(26)が上半身ヌードを公開していることがわかった。  同誌では「僕のターニングポイント。」という企画で内田にインタビューを敢行。今回の上半身ヌードには「一度、全てをリセットしてリスタートする」という意味が込められているという。また、11月7日に発売される「anan特別編集2015年内田篤人カレンダー『Naked』」(同)の撮影も同時に行なわれたとのことで、こちらでも内田のセミヌードが見られるそうだ。 つづきを読む

嵐・ハワイでの休暇の過ごし方を報告 二宮「ホテルでずっとゲームをしていた」

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結成15周年を記念してハワイ公演を行ったばかりの嵐。pre>

【リアルサウンドより】

 嵐が『ミュージックステーション3時間SP』(テレビ朝日)の9月26日放送回に、ハワイからの生中継で出演。ハワイの夕焼けをバックにした「マイガール」と、「ONE LOVE」「A・RA・SHI」のメドレーを披露したほか、「視聴者が選んだ嵐のMステパフォーマンスBEST10」が放送された。

 今年で15周年を迎え、9月20〜21日には結成の地であるハワイでコンサートを行った嵐。タモリに現地での過ごし方を訊かれると、松本潤は「リーダー(大野智)と一緒にシュノーケリングに行きました」と、ひと時のバカンスを楽しんだことを明かした。いっぽう二宮和也は「僕はお部屋にいました。ハワイはホテルが良いっていうので、ずっと室内でゲームをしていました」とハワイでも変わらぬプライベートを過ごしたことを告白。相葉雅紀と櫻井翔も、それぞれ休暇を楽しんだ様子だった。

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不良映画はなぜ人気? 「狂犬と呼ばれた先輩」イケメン俳優たちの実録・ヤンチャ体験

<p> 不良、ケンカ、男社会のランク付け――女には理解しにくい、男子ならではのフシギな生き様。映画『アキラNo.2』は、No.1からNo.10まで不良が順位をつけられている男子校が舞台の、コメディタッチの青春ストーリー。傍若無人のNo.1ツトムの横で不動のNo.2を務めているのは、一見弱そうな男子・アキラ。ケンカは弱くても気配りでNo.2に上り詰めたという、“女子力”高めの不良です。</p>

日本の歴史を大きく変えたアメージングトーク集!『日本人の誇りを呼び覚ます魂のスピーチ』

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『日本人の誇りを呼び覚ます魂のスピーチ』(廣済堂出版)
 日本人はスピーチが苦手だというイメージが強いが、本当にそうなのか? 『日本人の誇りを呼び覚ます魂のスピーチ』(廣済堂出版)はそんな思い込みに再考を促す、日本人による歴史的スピーチを集めたものだ。スピーチを「演説」と訳した福沢諭吉による日本初のスピーチに始まり、政治家、実業家、文化人、スポーツ選手ら24人の名言&名スピーチを収録。日本人が発した言葉によって、日本の歴史が動いた瞬間を収めている。  現在に至る日本文化を語る上で、もっとも重要なスピーチとなったのはパナソニック(旧松下電器)の創業者・松下幸之助が1932年5月の第一回創業記念式で社員に向かって語った「水道哲学」だろう。 『水道の水は加工された価値のあるものであるが、道端の水道水を通行人が飲んでもとがめられることはない。それは、その量が豊富で安価だからである。松下電器の真の使命も、物資を水道のごとく安価無尽蔵に供給して、この世に楽土を建設することである』  松下のこの水道哲学は、企業とは単に営利追求だけを目的にした集団ではないことを明朗に謳い上げ、他の多くの産業にも多大な影響を与えた。家電製品、自動車、インスタント食品、ゲーム機、衣料など、高品質かつ低価格であることを売りにした数々の日本ブランドが誕生していくことになる。“経営の神様”の口から産み落とされた、まさに言霊だった。  本著に選ばれた24人の中で最も鋭い舌鋒を誇ったのは、軍部を敵に回して戦い抜いた孤高の政治家・斎藤隆夫だ。「反戦演説」と呼ばれる1940年2月に開かれた帝国議会での斎藤の質問演説には目を見張るものがある。原稿を手にすることのなかった斎藤は、この演説の中で「正義の戦争など存在しない」と看破してみせた。 『かの欧米のキリスト教国、これをご覧なさい。彼らは内にあっては十字架の前に頭を下げておりますけれども、ひとたび国際問題に直面致しますと、キリストの信条も慈善博愛も一切蹴散らかしてしまって、弱肉強食の修羅道に向かって猛進をする。これが即ち人類の歴史であり、奪うことの出来ない現実であるのであります。この現実を無視して、ただいたずらに聖戦の美名に隠れて、国民的犠牲を閑却し、曰く国際正義、曰く道義外交、曰く共存共栄、曰く世界の平和、かくのごとき雲を摑むような文字を並べ立てて、そうして千載一遇の機会を逸し、国家百年の大計を誤るようなことがありましたならば、現在の政治家は死してもその罪を滅ぼすことは出来ない』  日中戦争が泥沼化していく当時の社会情勢の中で、この反戦演説は命懸けの行為だった。軍部の怒りを買い、斎藤は所属していた民政党を離脱。さらに同年3月には議員除名動機が提出され、斎藤は国会から締め出される。多くの議員はこの決議を棄権、もしくは欠席したが、除名に反対した議員はわずか7名だった。日本の議員制民主主義は軍部に屈服し、太平洋戦争へと突き進むことになる。  戦後のスピーチで外せないのは、戦後50年の節目となる1995年8月15日に総理・村山富市が発した「村山談話」。日本とアジア諸国との関係を理解する上で、再読しておきたい発言である。 『我が国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大な損害と苦痛を与えました。私は、未来に過ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします。また、この歴史がもたらした内外すべての犠牲者に深い追悼の念を捧げます』  “杖(よ)るは信に如(し)くは莫(な)し”という『春秋左氏伝』からの引用で締めた村山談話は、日本政府が公式的な立場から初めてアジア各国に謝罪を表明したもので、その後の歴代内閣はこの見解を踏襲する形をとっている。バブル経済が弾け、政治も混沌を極めた1993年に瓢箪から駒で連立政権の総理に担ぎ上げられた社会党委員長の村山だが、「自民党政権では成し得なかった問題解決に、連立政権の良さを生かして突っ走ろうと考えた」という翁が挑んだ大勝負がこのスピーチだった。政治家としての功績は今なお賛否が分かれるが、『──魂のスピーチ』の著者であるジャーナリスト・弓狩匡純氏は本著の中で、「戦後初めて、我が国が過去の戦争に対する見解を公に言及した事実は、諸外国の理解を得るために一定の役割を果たした」と評価している。  日本の近代・現代史を語る上で重要なスピーチを選び出し、解説を加えた弓狩氏は、日本の有名企業を“社歌”の成立からその社風や企業理念を紐解いた『社歌』(文藝春秋)、世界各国の“国歌”の中に秘められた国民性や国の成り立ちを読み取った『国のうた』(文藝春秋)などユニークな視点で著書を発表してきた。世界の偉人・著名人たちの名言を集めた『The Words 世界123賢人が英語で贈るメッセージ』(朝日新聞出版)を2012年に上梓し、今回の『──魂のスピーチ』はそれと対をなす日本版の名言集とも言える。 「米国の大学を卒業し、海外で取材することが多いのですが、欧米の文化圏では自分の意見を持ち、発言することで一人前として認められます。英語は口語文化であり、文語中心の日本語文化とは大きく異なることをこれまでたびたび実感してきました。前作『The Words』は欧米人が中心になりましたが、日本にも素晴しいスピーチを残している人たちはいるに違いない、と探し出したのが今回の『──魂のスピーチ』です。また、名言だけを紹介するのではなく、可能な限りスピーチ全体を掲載するよう努めたので、スピーカーの想いや真意も読み取れるのではないでしょうか。村山談話は確かにまだ評価は定まっていませんが、あの談話がなければアジア外交はもっと混迷していたはず。日本人はこれまでアジア各国に経済援助したことで謝罪の意を表したつもりになっていますが、アジアの各国はきちんとした言葉での謝罪をずっと待っていたわけです。“日本が欧米相手に戦争したから、他のアジアの国々は独立できたんじゃないか”という押し付けがましいことに一切触れていない潔さが村山談話にはある。大人のスピーチですよ。問題になっている河野談話とは、スピーチとしても格が違うように思います」(弓狩氏)  名スピーチと聞くと、舌先で操られた美句麗文を思い浮かべがちだが、本著で紹介されているスピーチの多くは、平易な言葉で、かつ発言者の生命そのものを懸けたもの、もしくはそれまで歩んできた人生の道程を言葉に凝縮した重みのあるものだ。日本の近代・現代史をスピーチの数々で振り返る入門書であり、人間が発する言葉の重みを改めて感じさせる一冊となっている。 ●ゆがり・まさずみ 1959年兵庫県生まれ。米テンプル大学教養学部アメリカ研究学科卒業。国際情勢、経済、文化からスポーツに至るまで幅広い分野で取材・執筆活動を続けている。主な著書に『社歌』『国のうた』(文藝春秋)、『国際理解を深める世界の国歌・国旗大事典』(くもん出版)、『The Words 世界123賢人が英語で贈るメッセージ』(朝日新聞出版)などがある。