
剛力彩芽『友達より大事な人』(Sony Music Records)
【リアルサウンドより】
アイドルブームの昨今、女性がアイドルのファンになり、ライブや握手会などのイベントに通うことは珍しくない。
ももいろクローバーZは、男女問わずにファンが多く、2012年までは「女祭り」と称して女性限定のイベントを武道館にて開催していた。乃木坂46もまた女性ファンが多く、メンバーの白石麻衣は、ファッション誌『Ray』の専属モデルを務めるなど、同性からも高い支持を得ていることが伺える。リアルサウンドでも、シンガーソングライターの大森靖子氏や、ライターの犬山紙子氏が、熱心な
モーニング娘。ファンであることを明かし、女性目線で彼女たちの魅力について語っている。
いっぽう、人気のあるアイドルの中には、一部の同性から好ましく思われていないタイプもいる。
AKB48の大島優子や、元エースの前田敦子、Berryz工房の嗣永桃子、
剛力彩芽などは、広く世間に認知されていることもあり、ネガティブな印象を抱く同性も少なくないという。
そもそも女性アイドルは、男性をコアターゲットにしているため、その振る舞いやファッションが同性から嫌われる場合があるのは、ある程度仕方のないことだろう。だが、アイドルには明らかに女性受けしやすいタイプと、そうではないタイプが存在するようだ。そこにはいったい、どんな差異があるのだろうか。
アイドルや音楽シーン全般に詳しいライター・板橋不死子氏に、同性から好かれるアイドルと、嫌われるアイドルの違いを訊いた。
「女性から観て好感度の高いアイドルには、憧れや共感を得やすいタイプと、エンターテイメントとして面白いタイプの、2パターンがあると思います。例えば乃木坂46の場合は前者。彼女たちには清楚でファッショナブルなイメージがあるうえ、AKB48のように肌を露出することが少ないので、同性でも受け入れやすく共感しやすいです。また、ももいろクローバーZの場合は後者。彼女たちは天真爛漫で、いい意味で“女っぽく”ありません。ハチャメチャな曲をハイテンションで歌っている姿は、セクシーさよりむしろ愛嬌を感じさせます。彼女たちは、嫉妬をする対象にはなりにくいですね」
いっぽう同性から嫌われるタイプのアイドルには、同じ女性だからこそ感じる苛立ちがあるという。
「女性があるアイドルを嫌うパターンには、アイドル特有の“意識の高さ”が鼻に付く場合と、“ぶりっこ行動”が癪に障る場合、そしてイイ男を寝取られた時の“嫉妬”の3つが嫌いの原因になります。たとえばAKB48の子たちは、ものすごく努力していると思うんですけど、あまりにもアイドル然としていると、ちょっと可愛くないというか、意識高すぎて共感できなくなってしまう場合がありますね。週刊文春が2013年4月に発表した『女が嫌いな女』ランキングでは、9位に前田敦子さんがランクインしていますが、当時の彼女は意識が高すぎた感が否めません。ぶりっこ行動は、多くの女性が身に付けている所作ですから、それ自体はあまり気にならないのですが、ぶりっこに惑わされている男性を見ると、心がスッと冷めるものがあります。それと、アイドルが好きな男性タレントと交際していることが判明した時は、やはりそのアイドルを嫌いになるという女性が大半かと思います」
アイドルカルチャーが成熟し、女性のアイドルファンが増加している昨今。アイドルが彼女たちから支持を得るには、男性をターゲットにした場合とはまた異なるキャラ作りが必要なのかもしれない。
(文=松下博夫)