2013年12月15日、漫才の祭典『THE MANZAI 2013』の決勝大会が行われた。エントリー総数1855組の頂点に立ったのは、ウーマンラッシュアワー。決勝大会への最終予選に当たる「本戦サーキット」でも堂々の1位通過を果たしていた大本命の2人が、実力をいかんなく発揮して悲願の優勝を手にした。 2011年に『THE MANZAI』が始まって以来、ウーマンラッシュアワーは3年連続決勝進出を果たしている。今年は過去最高の仕上がり具合で、決勝前から優勝候補の筆頭とウワサされていた。また、ボケ担当の村本大輔は「ファンに手を出している」と公言する「クズ芸人」キャラとして、バラエティでも活躍し始めていた。 追い風に乗る彼らにとって、今年の『THE MANZAI』は過去最大のチャンス。ただ、だからこそ、なんとしても負けられない戦いでもあった。彼らは、満を持して決勝で演じる2本の漫才を最高の形に仕上げてきた。 決勝の1本目で披露されたのは、村本が相方の中川パラダイスをどんどん悪者に仕立てていくという設定のネタ。村本は中川に「男がおごることが当たり前だと思っている女性がいる。そんなわがままで自分勝手な女性をどう思う?」と尋ねる。中川は話に乗っかって「最低ですよ!」と応じる。すると、村本は「でも僕は、そういうところも全部含めて、女性って素敵やなあと思うんですよね」とサッと手の平を返す。 次に村本は、「めちゃめちゃ美人で性格の悪い女性」と「めちゃめちゃブスで性格のいい女性」、どっちと付き合いたいか尋ねる。女性を顔で選んでいると思われたくない中川は、もちろん後者だと回答。すると村本は「僕はね、女性に順位をつけるべきじゃないと思うんです」とバッサリ切り捨てる。その後も、この調子で中川は村本が仕掛けた罠に次々とはまっていく。 そして、見る側がこの漫才のシステムに慣れてきた中盤、ガラッと流れが変わる。それまで村本は中川を「女性の敵」に仕立てていたのだが、ここからは別方向に話が転がっていく。中川がこぼした「犬みたいなもん」というせりふの言葉尻を捉えて、「聞きましたか、愛犬家の皆さん!」と叫ぶ。さらに、中川がなにげなく発した「皆さんは関係ないやろ」というフレーズに対する村本の返しは圧巻。 「聞きましたか、皆さん! この日曜日の忙しい時間帯を割いて僕たちの漫才を見てくれている皆さんが関係ない!? テレビの前で国民ワラテン(一般視聴者審査員によるケータイ投票)を一生懸命押していただいている皆さんが関係ない!? いいですか皆さん、漫才というのは僕がボケて彼がツッコんで皆さんが笑う、この3つが合わさって初めて漫才ができるんです。ということは、皆さんは僕たちの3人目の相方なんじゃないでしょうか!?」 ここで客席から拍手喝采が起こった。超高速でまくしたてる村本のしゃべりに、中川は口を挟む暇もない。村本は言葉でトラップを張り、勢いと理屈だけで白を黒と言いくるめてしまう。このネタを見る観客は、最高の技術を備えた村本という詐欺師に気持ちよくだまされて笑ってしまうことになる。 「言ってることはどこかおかしい気がするんだけど……でも、面白いから別にいいか」 観客にこう思わせたら村本の勝ちだ。優れた詐欺師は、言葉の力だけで漠然とした違和感をはねのけることができる。そして、実はこれが2本目に見せる漫才の伏線にもなっていた。 ウーマンラッシュアワーが決勝2本目に演じたのは、芸人としてどうありたいかというテーマのネタ。前半の流れは1本目の漫才とほぼ同じ。ただ、「気分は王様、こいつ何様」といった軽妙な語呂合わせも加わり、言葉の選び方は1本目よりさらに洗練されている。 そして、2本目の後半、衝撃的な展開が待ち受けている。ここまで一方的に中川を罠にはめて、善人を演じていた村本が、ついにどす黒い本音をこぼし始める。 「漫才では9:1で僕のほうがしゃべっている」「ネタは一から十まで全部僕が作っている」「でもギャラは一緒」「相方は結婚して赤ちゃんがいる。ネタも作らずに赤ちゃん作ってる」「お前の子どもの第一声は、パパでもなくママでもなく、村本さんミルクごちそうさま、であるべきだ」……ここまで行くともう、どちらが悪者か分からない。相方を一方的に責め立てる村本は、善人ぶる詐欺師の仮面を脱ぎ捨て、等身大の姿で本音を語っている。村本が性格の悪さをさらけ出すことで、詐欺師の化けの皮がはがれて、観客はカタルシスを得る。 つまり、ここで彼らは漫才の設定を超えて、現実を語り始めるのだ。1本目の漫才から2本目の中盤あたりまで「詐欺師」と「被害者」という関係にあった2人が、ここで一気に「村本大輔」と「中川パラダイス」に生まれ変わる。オセロの石が裏返るように、フィクションと思われていたこれまでの設定が覆され、すべてが村本と中川のリアルな心の叫びとして見る者の心に刺さる。これこそがまさに、生身の人間が生の言葉を操る、漫才という芸の醍醐味だ。 ゴールデンタイムの番組で演じられる漫才は、若手芸人にとって名刺のようなもの。この日、ウーマンラッシュアワーが世間に差し出した2枚の名刺は完璧な仕上がりだった。1本目のネタで漫才のうまさを存分に見せつけて、2本目のネタで自分たちのキャラクターを打ち出す。二段構えの戦略が功を奏して、ウーマンラッシュアワーは栄光を手にしたのだ。 (文=お笑い評論家・ラリー遠田)日清食品『THE MANZAI 2013』公式サイトより
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親戚が日本人のサンドラ・ブロック、東日本大震災の寄付について振り返る
愛称「バニラ・ゴリラ」でお馴染みの旦那は留守番です
12月13日公開のSF映画『ゼロ・グラビティ』のプロモーションでサンドラ・ブロックが来日。日本は、世界中で大ヒットしている本作の、最終プロモーション地となりました。
12月3日にプライベートジェットではなく普通の飛行機で成田に降り立ったサンドラ。同行したのはパブリシストとヘアメークさんなどスタッフ数名で、家族は連れてこなかったようです。そして、空港に集まったお出迎えファンは20名くらい……少ない! 「来日情報をオープンにしなかったので、ファンの方はあまりいらっしゃいませんでしたね」(スタッフ)と、少々寂しい到着風景ですが、その分、待っていたファンには丁寧にサインをするなどサービス満点。お出迎えは少ない方がファンにとってはラッキーなのかも?
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『安堂ロイド』最終回視聴率12.6%……17年続いたキムタク主演作“20%超え記録”が、ついにストップ!!
木村拓哉主演『安堂ロイド~A.I.know LOVE?~』(TBS系)の最終回が15日に放送され、平均視聴率12.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録した。 最高視聴率は、初回の19.2%。これにより、1996年の『ロングバケーション』(フジテレビ系)から、昨年の『PRICELESS~あるわけねぇだろ、んなもん!~』(同)まで、17年間16作品にわたり続いていた木村主演ドラマの“視聴率20%達成連続記録”がストップすることとなった。 最終回では、七瀬(大島優子)の凶悪な別人格が生み出したアンドロイド・ARX IX - THE LAST QUEEN(桐谷美玲)が、七瀬、葦母(遠藤憲一)、星(桐谷健太)を襲撃。ロイド(木村拓哉)は、ARX IX - THE LAST QUEENとの最後の戦いへ。ラストシーンは、竹内まりやの主題歌が流れる中、予告されていた通りハッピーエンドで幕を閉じた。 視聴率は、裏番組の『THE MANZAI 2013』(フジテレビ系)にも負けてしまったが、最後まで見続けた視聴者からは、「どんどん面白味が増した作品」「ストーリーはよく分からなかったけど、それでも楽しめた」「メッセージ性があった」と、好意的な感想も多いようだ。 「“キムタク人気”がどうこうというよりは、夜9時台にしてはマニアックすぎる内容に、視聴者の好き嫌いが分かれた、ということに尽きるでしょう。残念ながら、木村さんの連続記録は途絶えてしまいましたが、同作で俳優としての幅を広げた印象もありますし、来年は『HERO』(フジテレビ系)の続編が放送されるというウワサも。再び勢いを取り戻す可能性は大いにあるでしょう」(テレビ誌ライター) 「主演がキムタクじゃなければ、1ケタだった」という声も多い『安堂ロイド』。莫大な制作費に見合った結果は残せなかったようだが、テレビドラマ界に新風を吹き込んだ作品として今後、あらためて評価される日が来るかもしれない。TBS『安堂ロイド~A.I.know LOVE?~』番組サイトより
「めっちゃ楽しい」『THE MANZAI』で見せた、“人生すごろく”レイザーラモンの17年
「テレビはつまらない」という妄信を一刀両断! テレビウォッチャー・てれびのスキマが、今見るべき本当に面白いテレビ番組をご紹介。 『THE MANZAI』(フジテレビ系)決勝の「組み合わせ挑戦会」で、レイザーラモンRGは誰もが嫌がるトップバッターを選択し、『THE MANZAI』あるあるを歌い出した。「めっちゃ楽しい」と。そのあるあるの通り、2013年の『THE MANZAI』は「めっちゃ楽しい」大会になった。優勝したウーマンラッシュアワーはもちろん、最も鮮烈な印象を残したワイルドカード(敗者復活)の流れ星や、たけしイズムあふれる危険なネタを披露した東京ダイナマイトなど、“曲者”揃いの決勝大会は飽きることない楽しい空間だった。 その空気を作った大きな要因のひとつは、トップバッターのレイザーラモンだろう。一般的にレイザーラモンは、「フォー!」の“一発屋”ハードゲイキャラのHGと、「あるある」のRGという印象しかないかもしれない。だから、彼らの決勝進出は驚きだった。だが実は、レイザーラモンは昨年に続き2年連続で認定漫才師に選ばれている。着々と実力を付けてきていたのだ。 「人生すごろくや!」 かつて東野幸治は、レイザーラモンをそう評した。住谷正樹の「レイザーラモンHG」というキャラが大ブレークしたため、出渕誠がそのキャラをパクリ、「RG」となって便乗した。「お荷物」などと揶揄されながらも強心臓を武器に「あるある」を歌い続け、いつしかRGは「市川AB蔵」などのキャラでプチ・ブレークを果たした。ちょうどその頃になると、「HG」の人気は低迷。今度は「市川AB蔵」に便乗するように、HGが「市川CD蔵」に扮したのだ。それはまさに、「人生すごろく」と呼ぶにふさわしい変遷だった。 RGはその後も、「あるあるバスツアー」や「あるある」をオールナイトで歌い続けるライブなど個性的で精力的な活動で話題を振りまき続け、テレビでもワンポイントの切り札的出演でその場を「楽しい」空間に変えていった。一方、HGは持ち前の端正なルックスと肉体美でモデルとしても活動を開始。また、『バカソウル』(テレビ東京系)などで「吉本三大蜃気楼」として「一発屋」をネタにし始めていた。 そんな頃、大阪時代からレイザーラモンをよく知る構成作家に「2人で絶対漫才してください」と説得された。「俺らの漫才なんて、誰も見たないやん」というRGに、彼は「いや、やってください」と食い下がった。 漫才師に憧れていた。けれど、RGは「僕らはできるわけないと思って、ずっと逃げてた」。だが、HGも「やろうや」と言ってくれた。そしてレイザーラモンはキャラを脱ぎ捨て、スーツに着替え、再び漫才で勝負し始めたのだ。 「HGやりました、あるあるやりました、プロレスやりました。全部漫才のためだったのかなと」(「お笑いナタリー」インタビューより) 17年間、さまざまな変遷を経てきたレイザーラモン。決してお笑い芸人の「王道」とはいえない道を歩んできた。 「レイザーラモンとして求められてるものって、ぶっ壊すことだと思うので。漫才というフォーマットの中で、ぶっ壊すようなことをやりたいと思います」(同) その言葉通り、レイザーラモンは日本一の漫才師を決める『THE MANZAI』で、モデルに扮したHGの服を脱がし、パンツ一丁にした。それはいま主流の、ボケの手数を詰め込んだ緻密な漫才とはまったく違っていた。センスのある発想とも無縁だった。レイザーラモンの17年間が凝縮された漫才は、ただ「楽しい」だけの漫才だった。 その漫才を見て、審査員のひとりであるオール巨人は「レイザーラモン君はね、個人個人でやってく力あるんですよ。そのほうが楽なんですよ。でも漫才で頑張って、漫才のキャリアとしては2~3年やと思うんですよ。正直、劇場でもウケてなかった(笑)。でもここまで来た。言うたやろ、舞台で裸になったら誰かに怒られるって。俺が怒る!」と、優しさあふれる言葉をかけた。 HGは漫才の最後、RGのボケに「セイでしょー!」とツッコんだ。「セイでしょ-!」というツッコミの、意味のわからなさ。けれど、そのわからなさの分だけ幸福感がにじみ出てくる。 「反則だろ! フランス座じゃないんだから」と相好を崩す最高顧問のビートたけしも楽しげだ。 「楽しい」という概念を人の形にするとレイザーラモンができあがる。そんな気さえしてしまうほど、バカバカしくてくだらない、そして愛おしい漫才だった。2人の漫才は、『THE MANZAI』を嫌な緊張感とは無縁の楽しい空間にしてくれたのだ。 トップバッターとしての役割を果たしたレイザーラモン。最後の優勝決定の瞬間、チラッと画面の片隅に映ったHGはまだ裸のままだった。 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) ◆「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから吉本興業株式会社 芸人プロフィール | レイザーラモン
「逮捕の予感はあった」『黒子のバスケ』脅迫犯に指名された雑誌「創」篠田博之編集長がコメント
ついに逮捕された人気マンガ『黒子のバスケ』(集英社)の脅迫犯は、「喪服の死神」本人なのか? 今年10月に相次いで犯人からの犯行声明文などを送付された雑誌「創」(創出版)編集長の篠田博之氏が、杉並区のトークライブハウス・阿佐ヶ谷ロフトAで取材に応じた。 犯人が逮捕された15日、阿佐ヶ谷ロフトAでは「創」編集部によるトークイベントが開催されていた。イベントでは、「創」編集部に送られた犯行声明や「毒入り」とされる菓子類も公開することが事前に告知され、まさに『黒子のバスケ』をテーマにトークが展開していたところだった(実は筆者にも出演依頼があったのだが、別件で断念)。 イベント開催中の逮捕というまさかの事態に、同店にはマスコミ各社からの問い合わせも相次いだ。終演後に急遽行われた取材に駆けつけたのは、本取材班と日本テレビの2社。この取材の中で、篠田氏はそろそろ逮捕されるだろうと予測していたとして、次のように語った。 【「おたぽる」で続きを読む】「創」(創出版)編集長の篠田博之氏。
SMAP中居正広、実はシャレオツ!? 稲垣吾郎の好評価のワケとは
「オレ、おしゃだべ~」
<アイドル誌チェック!!>
「ポポロ」1月号(麻布台出版社)、まず巻末のSMAP稲垣吾郎のインタビューを見てみましょう。「僕の心をあたためてくれるもの」をテーマに、趣味、仕事、食べ物など愛すべきものへのエピソードを語っています。「仕事への愛着」に関しては、今まで演じたどの作品の役にも愛情を感じているそうで、「ここ何年かは幅広い役をいただく機会に恵まれ、なかには悪役と呼ばれるものもあるけど、とくに抵抗感はないですね」と語ります。さらに、こんな隠れエピソードも明かしています。
「愛着といえばコンサートで使っているオリジナルのマイク。ずっと同じ名前入りの物を使うので、とても愛着を感じるんですよ。何年に1回か新しい機種に変更するんですけど、前回と変わらずのマイクだったりすると、なんとなくうれしくなったりするんです(笑)」
「これで堂々とやれるかも」立花胡桃を“ゴリ押し”しまくったストーカー報道・谷口元一氏にテレビ界が熱視線

吉松育美オフィシャルブログ「Beauty Healthy Happy」



