「自尊心を刺激されて、誇大妄想を信じた」元オウム・上祐史浩が麻原を捨てるまで

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『危険な宗教の見分け方』(ポプラ新書)
 地下鉄サリン事件、松本サリン事件、坂本弁護士一家殺害事件……など、さまざまな凶悪犯罪を起こし、90年代の日本を震撼させたオウム真理教。18年が過ぎた現在でも、多くの日本人にとって鮮明な記憶として刻まれていることだろう。『危険な宗教の見分け方』(ポプラ新書)は、かつてオウム真理教の幹部として「危険な宗教を見分けられなかった」上祐史浩と、ジャーナリストの田原総一朗による対談本だ。田原が繰り出す質問に対して、上祐が答えていく形で本書は進んでいく。  早稲田大学大学院を卒業し、宇宙開発事業団(現JAXA)に就職するスーパーエリートであった上祐。しかし、当時「オウム神仙の会」を名乗っていた前身団体のヨガ講座に足を踏み入れ、麻原彰晃に出会ったことでその人生は変わっていく……。  教団に魅せられた理由の一つに、彼は「承認欲求の充足」を挙げている。「特別な存在になりたい」という上祐青年の願望を、オウム神仙の会が行う修行やヨガ、そして麻原彰晃による寵愛が満たしていく。
上祐 自尊心を刺激されて、あとから思うと誇大妄想としかいえないようなことを信じたんです。
田原 自分はこの世の中で必要な存在になれるという自尊心。
上祐 そうです。重要な存在だと。
 麻原からマイトレーヤ(弥勒菩薩)という名前をもらい、「類まれな魂」と絶賛された上祐。承認の喜びを満たされた青年は、「第三次世界大戦」「ハルマゲドン」といった教義を疑いなく信じてしまう。ただし、理系のエリートコースを歩み、「ああ言えば上祐」の異名で呼ばれた彼は、決して「バカな」人間ではない。大阪大学理学部を卒業し、神戸製鋼に就職した村井秀夫や、大阪府立大学大学院を卒業し鴻池組に入社した早川紀代秀なども同様だ。彼らのような人間ですら、ほとんど自覚のないままに犯罪に手を染めていったところに、一連の事件の恐ろしさがある。
上祐 教祖に代わって教祖の未来予見を吟味して、科学的な批判精神を持つことは、教団の中での自分にとって意味を成さない。逆に、普通の人には従えない不合理な指示に対しても無思考に従える弟子が優れているとされる。結果的に、「思考停止状態」ということになるんです。
田原 思考停止することが信者として意味のあることだった。
上祐 そうですね、思考停止して理不尽なことにも従うことが、自己保全を捨てる修行として、価値があるとしたんです。
 ズブズブとオウム真理教にのめり込み、幹部にのし上がった上祐だが、ロシアでの布教活動を行っていたことにより、教団が犯した一連の凶悪事件にはほとんど携わってはいなかった。彼は、1995年に国土法違反などで懲役3年の判決を受け、広島刑務所に服役する。そして99年に釈放されると、彼は再びオウム真理教の門を叩いてしまう……。
上祐 信仰は弱まっていたけれども、ただ、依然として麻原は霊的な導師「グル」であり、自分の魂の幸福のために必要なもので、手放せないという意識は強く残っていました。
田原 こんな大犯罪を犯した人間でも、やはり霊的導師なんですか。
上祐 ええ、当時の私の意識状態としては、現実の世界で何をしたとしても、人には輪廻転生があって、来世がある。その世界はだれがコントロールできるかというと、一般の人にはできなくて、麻原にはできる……と思っていたわけです。(中略)麻薬中毒の禁断症状などにたとえればわかりやすいかもしれません。宗教的な崇拝対象に対する依存を抜けるときにも、さまざまな不安、不快を乗り越えないとならないのです。
 その後、内部分裂の発生や、自らの思想を確立したことで、上祐は07年、20年にわたる信仰を手放し、ようやくオウム真理教から手を切った。  その後、上祐は、現在代表を務めている宗教団体「ひかりの輪」を設立。だが、立ち入り検査によって、麻原の写真や呪文の音声ファイルなどが見つかっており(教団側は、「廃棄漏れ」と釈明)、公安調査庁では「オウム真理教上祐派」として観察処分対象としている。上祐が本当にオウムから手を切ったのか否かは、被害者に対する損害賠償の支払いとともに、今後の行動で証明し続けていかなければならない。そのためか、本書最終章「宗教やスピリチュアルとどう付き合うか」には、現在の上祐の思想が語られているものの、どこか「ひかりの輪」のパンフレットのようにも読めてくる……。  オウム事件以降、しばらくは宗教=悪という見方が強かったが、近年では、女性を中心にスピリチュアルがブームになり、伊勢神宮への参詣者は今年1,000万人を数えている。宗教や信仰に対する価値が、あらためて見直される時期になってきているのだろう。そんな状況だからこそ、今一度、オウム真理教事件を思い起こし、当事者のたどった道を検証していくことは必要な作業なのではないだろうか? (文=萩原雄太[かもめマシーン]) ●たはら・そういちろう 1934年、滋賀県生まれ。早稲田大学卒。岩波映画製作所、テレビ東京を経て77年フリーに。現在は時代の最先端の問題をとらえ、さまざまなメディアで精力的な評論活動を続けている。 ●じょうゆう・ふみひろ 1962年、福岡県生まれ。早稲田大学大学院在学中にオウム真理教に入信。偽証罪などで逮捕され、服役。その後、「アレフ」代表となるが、オウム信仰を脱却し、自ら立ち上げた「ひかりの輪」代表を務める。

安藤美姫の子の父の真相、ビッグダディ娘の写真集計画……有名人の子は「カワイソウ」!?

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『空に向かって』(扶桑社)

編集S ちょっと、喜多嶋舞にはびっくりだよ! 息子が元夫・大沢樹生の子じゃなかったなんて……。実の父親の名前として、複数の俳優の名前のほか、元光GENJIメンバーの名前まで上がってる! どうしよう~。光GENJI再結成を夢見ていたのに、どうしてくれるの!

しいちゃん 父親の名前といえば、もう一個ビックリな記事があるわよ。「女性自身」2014年1月7日・14日合併号(光文社)に掲載されてる安藤美姫の子の父について。記事よると、メディアが“本命”としていた元フィギュア選手の南里康晴ではなく、安藤を経済的に長年支援してきた既婚男性らしい。既婚者のため公にできないので、南里は“カムフラージュ役”となり、その見返りに相応の援助を受けているとか。ネットでは「南里がかわいそう」「子どもがかわいそう」「笑えない話」「不快」と否定的な意見が圧倒的多数。もしこの報道が事実なら衝撃だわ。オトナって怖いね。

編集S それ、後援者の高須クリニック院長・高須克弥が本当の父親ではないかと勘違いしている人がいるみたいだけど、高須院長は奥さんと死別されているし、西原理恵子という恋人がいるし。というか、もしその記事が本当なら、南里の図太さに驚愕だわよ!

messyスイートリトルビッチ大賞2013発表です!!

【messyより】

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 みなさん、クリスマスイブは楽しかったですか?……楽しくなくてもいいじゃない。ただの平日ですよ。ただの平日に特別な意味持たせすぎ~。さて、日付変わって12月25日。時は来た!! そう、「messyスイートリトルビッチ大賞2013」のグランプリ発表の日ですよー! 12月初旬に選出した候補者7名の中から、読者投票により初代グランプリが無事決定いたしました。栄冠に輝いたのは……

【オープンスケベの歩み】秘すれば花子さん

 秘すれば花子さん、おめでとうございます!! 花子さんには賞品として、大人のデパート「エムズ」様より、1万円分の商品券・全国共通お米券5000円分をプレゼント! そして子宮のゆるキャラ・しQちゃんが敢行する2万字インタビューも実施しちゃいます! オープンスケベ・花子さんのアナルは開通したのか? この寒いのに露出プレイで風邪を引いてやいないか? っていうか小2で幼馴染みとどんなエッチごっこをしていたのか? オナニー親バレの際の対応は? 掘れば掘るほどナイスなエピソード満載の予感です。インタビューの模様は2014年、messyで公開予定。ご期待ください。

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「無神経すぎる」「これはキツイ!」元モー娘。高橋愛のブログにあべこうじ登場でヲタ困惑

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高橋愛のブログに登場したあべこうじ。
 ピン芸人のあべこうじと“バレンタインデー入籍”することを発表した元モーニング娘。の高橋愛。早速、25日に投稿されたブログに、あべが登場した。  約2年の交際を経てゴールインとなった2人だが、週刊誌に熱愛を報じられた2011年9月以降、高橋のファンの視線は冷たい。その最たる理由は、現在38歳のあべには結婚歴があり、1人娘もいることだろう。その離婚理由は、合コン好きのあべによる浮気であったともっぱらだ。  また、今月21日に、高橋がブログに綴った結婚報告の文面も、ファンの反感を買っている。そこには、「ヤンタンで初めてお会いし、舞台で共演させていただいたのをきっかけに、お友達からお付き合いさせていただいて……」といった2人の馴れ初めや、「この人しかいない!と思える人に出会うことが出来て、本当に幸せです」「こうして自分の言葉で発表することが出来て、本当に嬉しいです」といった喜びの心境を綴るばかりで、これまで支えてきたファンへの言葉は一言もない。そのため、ファンからは「なぜ、『これまで黙っていてごめんなさい』の一言が言えないんだ?」「無神経すぎる」「ファンのことなんて頭にないんだろ」という声が上がっている。  さらに高橋は25日、ブログでクリスマスイブの夜、あべと横浜の人気レストラン「bills」でデートしていたことを報告。コースターで顔の一部を隠しているものの、写真に写っている男性があべであることは明らかだ。これに、ファンからは「これはキツイ!」「浮かれすぎにも程がある」「ヲタに対する挑発だな」などの声が出ている。 「長らく所属事務所から交際を反対され、彼女も相当溜まっていたのでしょう。しかし、元アイドルという立場上、もう少しファンへの気遣いを見せてもよかったかもしれませんね。今年結婚した保田圭などとは違い、高橋はまだアイドルを卒業してから2年しか経っていない。また、スキャンダルまみれの加護亜依や矢口真里とは違い、高橋にはあべ以外に目立ったスキャンダルもなく、外見もモー娘。時代と変わらない。そんな高橋が、ファンの存在をすっかり忘れ、バツイチ中年のあべとの結婚に浮かれている様子を、ファンは見ていられないのでしょう」(芸能記者)  クリスマスイブデートの様子を、あべの「H・A・P・P・Yライフ、あ! ハッピーライフを送ってちょうだい」という持ちネタから取った「HAPPY」というタイトルで投稿した高橋。一部ファンから「熱狂的ヲタはアンチになりやすい」「変なヲタが、愛ちゃんに何もしなければいいけど……」と心配する声も上がり始めているだけに、一度冷静になってみてもいいかもしれない。

大沢樹生、父性確率0%の息子との「父子の絆」アピールに拭えぬ疑問

<p> メリークリスマス! 2013年もいよいよ終わりを迎えつつある今日このごろ、女性週刊誌も年内発売が最後となった。今年も芸能ニュース、いろいろありました! 矢口真里の浮気離婚劇、みのもんたの次男逮捕に始まる大騒動、女性週刊誌は触れないけどAKB48のスキャンダルも実は多かった。そして来年気になるのは、朋ちゃんと竹田クンの恋愛の行方、そして矢口真里が間男・梅田とゴールインなるか!? といったところか。なんだかんだ、女性週刊誌ネタは尽きない。来年もきっと私たちを楽しませてくれることを期待したい。<br /> </p>

祝・ヒモ婚! 結婚費用も夫の学費も家賃も全負担する八田亜矢子の並々ならぬ覚悟

女性向けWebサイト【messy】とって出し! 全部読む
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「八田亜矢子 2012年 カレンダー」トライエックス
 24日、元ミス東大でタレントの八田亜矢子(29)が、京都にある公立大の医学部1年生の男性(26)と結婚した。お相手の男性は東京大学在学時代の同級生。東大時代に二度留年した八田は、本来2学年下であるこの男性と大学2年時に同級生となり、ともに卒業して同大学院に進んだという。その後八田は今春大学院を卒業し、タレント活動に専念していたが、男性は外科医を志し京都の大学に進んだとのことで、それをきっかけにプロポーズ。八田は「彼が大学に合格した今春、『一緒に京都に来てほしい』と言われ、結婚するならこの人と思っていたので、決めました」と幸せそうに語った。  約4年の交際を経て、クリスマスイブにゴールインした八田だが、夫となる男性は現在学生であるため、結婚後は八田が家計を支えていくことになっているとのことだ。 つづきを読む

亀田大毅“負けても王者”問題「ルールミーティング映像」を隠ぺいするTBSの意図とは

daiki_sing1225.jpg  プロボクシングIBFスーパーフライ級王者、亀田大毅が12月3日の王座統一戦で負けながら王座保持となった問題で、TBSがこの問題の重要な証拠となる「ルールミーティングの映像」を撮っていたことが分かった。 「この映像が出れば、どちらがウソをついているかハッキリしてしまうのですが、ボクシング中継をやっている局としては、どちらかがウソつきになってしまうのは避けたい。上層部から、映像の公開はきつく止められているんです」(TBS関係者)    TBSが撮影したルールミーティングの映像は、この問題で極めて重要なものだ。現在、日本ボクシングコミッション(以下、JBC)が主催者の亀田ジム関係者を事情聴取して事実確認を行っているところだが、争点は試合前と後で発表されたルールが違った原因にある。  WBAとIBFの統一戦開催にあたって、それぞれのベルトの扱いなどについて話し合うルールミーティングは、試合前日2日に開かれた。その場で、大毅が負けた場合は王座が空位になることが確認され、そのまま報道陣にも伝わっていたという話だったが、これが一転したのは試合直後。スポーツ紙記者によると「王座を管理するIBFのスーパーバイザー、リンゼイ・タッカー氏が亀田側の控え室に入って、10分ほどで出てきた途端、いきなり記者会見を開いて“大毅の王座防衛”とだけ発表した」という。 「ここでタッカー氏が前日までの発言を“記憶にない”とまで言いだしたのを見れば、明らかに意図的に前言を翻したとしか思えないんですが……」(同)  これだけならIBF側の不可解な行動という問題にとどまったが、話がさらにこじれたのは、亀田ジムが「負けても王座防衛となる話を試合前から知っていた」と主張し始めたことだ。亀田側はこの世界戦の主催者であり、こうしたルールの周知には責任が生じる。しかし、大毅の兄でプロモーターでもある亀田興毅はブログで「しっかり確認をして報道してたら、こんな混乱を招くような事にはなってない」とマスコミに責任転嫁。事後の変化も否定してしまった。これに怒ったのがJBCで、亀田ジムに対し「虚偽を並べ事実を湾曲しようとしている人物がいる」と事情聴取を開始。興毅は出席を拒み、代わりに出た代理人の北村晴男弁護士は「当ジム又はJBC担当者のいずれかが、なんらかの意図をもって事実に反する主張をしているものと考える外ありません」と見解を出した。  密室で行われていたものであるため、世間から見ればどちらがウソをついているか確かな判断は難しいが、問題のルールミーティングにはTBSがカメラを持って入っていた。「この映像を見れば、試合前にどんな話になっているかはハッキリわかる」とTBS関係者。ただ「上層部が公開を止めている以上、私の口からはその答えは言えない」と、その中身については語ってはもらえなかった。  この問題を解決する重要な証拠を封印するというのであれば、局の姿勢に批判も飛びそうな話だが、TBSといえば異様なまでに亀田兄弟をプッシュしてきた局でもある。このまま表にしないのであれば、どちらにとって映像の存在が都合悪いかは、感じ取れるものではある。

「もう帯番組はいい……」タモリが文春のインタビューで『いいとも』タブー話を解禁!?

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「タモリカップ横浜」公式Facebookより
 3月の『笑っていいとも!』(フジテレビ系)終了まで、残すところあと1クールとなったタモリが、25日発売の「週刊文春」(文藝春秋)の対談連載「阿川佐和子のこの人に会いたい」に登場した。  21年続く同連載は、今号が1,000回記念。普段、雑誌のインタビューはほとんど受けないタモリだが、付き合いの長い阿川の連載ということもあり、引き受けたようだ。  対談では、デビュー当時の思い出や、『いいとも』終了直前の心境、終了後の生活の予定などを話している。  タモリは、『いいとも』終了に至った経緯については、言葉を濁したものの、帯番組の出演については「もういいです」と吐露。「少しゆっくりしたい」としながらも、面白そうな新番組のオファーは受けるつもりだといい、68歳となった今でも、まだまだ休む気はなさそうだ。  また、2人はこれまでタブーとされてきた「テレフォンショッキング」の裏側についても触れている。演出として“お友達紹介”形式(昨年4月まで)がとられていたものの、次回以降のゲストが事前に決まっていたことは有名だが、タモリはさらに、番組開始時からそうであったと話し、タレントに声をかけてから出演まで“一週間弱”と短いため、スタッフはスケジュール調整に難航してたことまで明かした。 「『いいとも』終了に合わせ、来年は非公式のメモリアル本や、タモリ考察本などが、さまざまな出版社から刊行されるでしょう。また、現在の共演者をはじめ、過去の出演者の口からも、思い出や裏話が聞けるでしょうから、32年のグランドフィナーレへ向け、タモリさんの周辺は騒がしくなりそうです」(芸能記者)  毎日のようにテレビで見られるものの、どこか謎に包まれた存在のタモリ。『いいとも』終了をきっかけに、関係者だけが知るタモリの素顔を、私たちも少しだけ覗くことができるかもしれない。

『デス妻』特別エピソードで復活? ネックは主演女優たちの不仲

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カレンがいなくなったデス妻なんて!

 世界中のファンに惜しまれつつ放送が終了した、海外ドラマ『デスパレートな妻たち』(以下『デス妻』)。郊外の閑静な住宅街・ウィステリア通りを舞台に、主婦たちの生態を赤裸々に描いた同作は、家族愛や女の友情だけでなく、ロマンスやエロス、サスペンスもある昼メロドラマ風に構成され、中年女性たちを中心に絶大なる支持を得るようになった。

 作品のメインキャラクターは、性格も外見も育ってきた環境も異なる4人の主婦たちで、「トラブルに巻き込まれやすい天然キャラのスーザン」は長身でスリムな女優テリー・ハッチャーが、「完ぺき主義者で融通の利かないブリー」は赤毛のエレガントな女優マーシャ・クロスが、「物欲主義者で計算高いが情に厚いガブリエル」はラテン系美女のエヴァ・ロンゴリアが、「キツめの性格で子だくさんのキャリアウーマンであるリネット」はフェリシティ・ハフマンが熱演。シーズン5まで重要なサブキャラクターとして登場していた「エロくてビッチなイーディ」を演じたニコレット・シェリダンも本作品で大ブレイクし、放送開始直後から、この5人が熾烈なライバル争いを繰り広げているとゴシップされるように。表面上は仲良くしてるものの、「写真撮影では誰が真ん中に立つのか」「誰が一番目立つドレスを着るのか」など細かいことでいがみ合っていると伝えられていた。

がさつな善意は鋭利な凶器に変わる――ついに本性を現した『ごちそうさん』の毒

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NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』 
「テレビはつまらない」という妄信を一刀両断! テレビウォッチャー・てれびのスキマが、今見るべき本当に面白いテレビ番組をご紹介。  NHK朝ドラ『ごちそうさん』が、ついに本性を現し始めた。  大きな話題となった『あまちゃん』の後ということで、苦戦が予想された『ごちそうさん』だが、フタを開けてみれば、『あまちゃん』を上回る好視聴率。その大きな要因のひとつが「わかりやすさ」だろう。「東京編」では、西洋料理店「開明軒」を営む卯野家を舞台にめ以子(杏)と西門悠太郎(東出昌大)の恋愛模様が軸に物語が進んでいく。恋愛に奥手でおっちょこちょいのヒロインと、女心に鈍感な青年の恋愛劇という、いい意味で“昔の少女漫画”風のドタバタラブコメディーだった。王道だ。  め以子と悠太郎が結婚し、舞台が大阪に移ると、継母の静(宮崎美子)と姉の和枝(キムラ緑子)の仲がこじれ、その間に挟まれた妹の希子(高畑充希)が心を閉ざしている西門家で、め以子がその家族仲を改善させようと奮闘する物語に一変する。そこでめ以子を最も苦しめるのは、和枝の“いけず”(意地悪)の数々だ。祝言をあげるのを認めなかったり、め以子を女中扱いしたり、め以子が作った料理を食べなかったり、と枚挙にいとまがない嫁いびり。め以子は、和枝のいけずというわかりやすいヒール(悪玉)を相手に、持ち前の明るさや前向きさで立ち向かっていく、『小公女セーラ』のような『世界名作劇場』的なホームドラマに変貌したのだ。だが、これもど真ん中の王道だ。  献身的な努力で、奔放な継母の静や妹の希子と次第に打ち解けていくめ以子。それでも、和枝との壁はまだまだ乗り越えられなかった。だが、転機がやってくる。和枝が資産を増やすために通っていた株場で出会った安西(古舘寛治)と恋に落ち、再婚を決意したのだ。もともと嫁ぎ先の姑から嫌悪され、一人息子の事故死を機に離縁し出戻った過去を持っていた和枝。ようやく訪れたロマンスに、和枝の意固地な心も徐々に氷解していく。だが、安西は、和枝が当てた株の配当金目当ての詐欺師だったのだ。まさに王道展開。傷心の和枝はガス自殺を企てるが、寸前で救出され「20年、ええことなんてひとつもないんや」と泣き崩れる。そんな和枝に、これまで自己主張をしなかった妹の希子が激昂する。 「お姉ちゃんがええことないんは、お姉ちゃんの心がいびつやからと思う。今までいろいろ不幸せやったと思う。けど、それを人にやり返していい理由にはならへんし、そんなんしてたら、どんどん周りの人離れていくよ。せやからいつまでたっても寂しいんや。寂しいからつけ込まれたんや! ホンマに20年間、ひとつもええことなかったん? 今日かて倉田さん血相変えて捜してくれたし、市役所の人らも、うちらやって、みんな、お姉ちゃんのこと心配して……そういうのはええことちゃうん? お姉ちゃんのええことには入れてもらえへんの? そうやって悪いことばっかり振り返って……そやからいびつやって言うんや!」  希子の心を開かせたのは、め以子だ。その希子が、和枝のいびつになってしまった心を解きほぐそうとしたのだ。翌朝、和枝は静かに台所に立つ。和枝は改心し、再生する。誰もがそう思っていた。なぜなら、それが王道だから。しかし、いよいよ『ごちそうさん』は王道から巧妙にズレ始める。 「どないしても……あんたを好きになんか、なれへんわ」  和枝はめ以子を拒否した。「許されたほうが、どんだけ惨めかなんて思いもつかんやろう?」と。  なおも食い下がる、妊娠しため以子を和枝は突き飛ばす。 「それでも好きやなんて言えるんか!? 一緒に暮らそうなんて思うんか?」  おなかの子を守るため、ついにめ以子は決断する。 「……出てって。もう、出てって下さい!」  和枝は、め以子の口から自分を追い出させることで清算したのだ。和枝をよく知る、株場の倉田は言う。 「自分がされたんと同じことをあんさんにして、それでも全然めげへんあんさんがおって。しかも自分のこと、好きやとまで言う。何やもう自分のくだらなさ突きつけられて、やりきれんようになったんと違うかな」  かつて『カーネーション』(2011年度下半期朝ドラ)で、何事にも前向きなヒロインの悪性を一言で批評したセリフがあった。「あんたの図太さは毒や!」と。まさに、め以子の前向きさも同じだ。和枝にとって、毒そのものだった。彼女の明るさは深い影を生んでいたのだ。 「いけずは私のほうだったんですね……知らないうちに、ずっと」  『ごちそうさん』は、そんな朝ドラのヒロインの毒性を容赦なく突きつける。直後に起きた関東大震災。東京から避難してきた女性にもめ以子は前向きな言葉を投げかけ、結果的に彼女を追い詰めてしまう。人が弱っている時、ネガティブになって現実から逃げようとしている時に、め以子は「けど!」「でも!」と言って前向きになったほうがいいと諭す。もちろんそれは正論だ。しかし、弱った人間にとって、正論は栄養ではなく毒でしかない。がさつな善意は鋭利な凶器に変わる。それは料理も一緒だ。料理は、相手に対するおもてなしだ。万人が“おいしい”と言う料理なんてない。相手の立場や好みを考えてこそ、いい「料理」なのだ。  今思えば、『ごちそうさん』は王道な展開を隠れ蓑に、最初からそのことを描いてきた。たとえば第1週でも、形式にこだわり技巧を凝らすばかりの若き日の父・大五(原田泰造)の料理に、母・イク(財前直見)は言う。 「押し付けがましいんだよ、あんたの料理は! 『どうだ、おいしいだろう? 俺の料理は本格的だろう』って。お客さんはね、あんたの腕前を拝みに来てるわけじゃないんだよ。ちょいとおいしいものを、いい気分で食べたいんだよ!」  また、悠太郎の苦手な納豆を「おいしいですよ。人生を損してますよ!」と無理やり食べさせようとするめ以子に、大五は「しつけえんだよ!」と激怒した。「人にはそれぞれ、好みがあるんだよ。押しつけるんじゃないよ」と。  絶望の淵に立っても人は腹が減る。そんな時、高級な食事を食べたいわけではない。善意の押し売りは、毒にしかならない。相手のことを考えて工夫した食べやすい料理こそ、必要なのだ。め以子は納豆を細かく刻んで山芋を加え、それを油揚げで巾着にして甘辛く仕立て、悠太郎が気づかぬうちに納豆嫌いを克服させた。  『ごちそうさん』はそんな口当たりの良い料理のように、きめ細かい工夫が張り巡らされているドラマだ。程よい苦味を隠し味にして。 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) 「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから