【リアルサウンドより】
2013年09月16日~2013年09月22日のCDアルバム週間ランキング
1位:Eighth Wonder(AAA)
2位:Love Collection ~mint~(西野カナ)
3位:Love Collection ~pink~(西野カナ)
4位:ツマビクウタゴエ~KOBUKURO songs,acoustic guitar instrumentals~(小渕健太郎/コブクロ)
5位:小さな生き物(スピッツ)
6位:PASSAGE(宮野真守)
7位:ayumi hamasaki 15th Anniversary TOUR ~A BEST LIVE~(浜崎あゆみ)
8位:THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS+ GRE@TEST BEST! -THE IDOLM@STER HISTORY-(THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS+)
9位:THE SINGLES COLLECTION(FTISLAND)
10位:ドリーム・シアター(ドリーム・シアター)

『ayumi hamasaki 15th Anniversary TOUR ~A BEST LIVE~』(avex trax)
先週3位と4位だった西野カナのベストが、一段ずつランクアップしている今週のチャート。金髪+丸顔+やたらと大きな瞳、というルックスは10年ほど前の浜崎あゆみにそっくりなのだが、そのあゆ、デビュー15周年を迎えて7位に登場。売上も15000枚程度とかつての勢いは衰え、本人もギャルという年ではなくなり、今「ギャルの共感呼びまくり!」と言われる西野てめぇナメんなよ、みたいなジャケ。正直怖いです。
そして、今さら驚きもないヒット曲満載のライブ・アルバムを今も発売直後に購入する約15000人のファンというのは、律儀というか義理堅いというか、一生あゆ命!と心に刻んでいる本気のヤンキーではないかと勝手に想像。流行りというだけで作品に飛びついてくれる10代ギャルが顧客ではなくなった今、生き残りたいなら気合いと仁義の道でしょう! そういう覚悟さえ感じるジャケット。10年後の西野カナはどんな顔になっているのだろうか。
さて、たった46000枚の売上でAAAが1位に輝いてしまうように、ビックネームのビッグセールスが皆無といってもいい今週。4位にランクインしたのはコブクロ・小渕健太郎だ。コブクロで1位じゃないの?と思われそうだが、これはギターの多重録音によるインストゥルメンタル作品。いくら小渕本人の演奏でコブクロの名曲が蘇るといっても、あの歌声、あのハーモニーがないコブクロというのは牛肉のないすき焼きみたいなもので、売上も22000枚と地味なもの。それでも買うファンというのは、とにかくコブクロが好きで、コブクロ的な優しさと暖かさに癒されたいのだろう。タイプとしてはあゆのファンの対極だ。
どちらも、新曲があるわけでもなければ特別な話題性もない、本当にコアファン向けの作品。7000枚の差は、あゆの抱える「孤独と強さ」よりも小渕のつまびく「柔らかな癒やし」のほうがウケるという結果か。なんだかんだ言っても健全だ。
■石井恵梨子
1977年石川県生まれ。投稿をきっかけに、97年より音楽雑誌に執筆活動を開始。パンク/ラウドロックを好む傍ら、ヒットチャート観察も趣味。現在「音楽と人」「SPA!」などに寄稿。