
材料費は4人前で税込315円!
「男のダジャレレシピ」で世間を沸かせた男が挑む、新たな挑戦――300円を握り締め、誰も食べたことのないオリジナル料理を作る!
100円ショップが大好きである。一部商品を除いて、何を買っても100円というわかりやすさがいい。100円均一というお得感が、自分にとって本当に必要なのかのどうかという境界線をあやふやにし、よく考えたら要らないものまで、ついつい買いすぎてしまいがち。
そんな100円ショップだが、最近は雑貨だけではなく、食品類も充実してきている。そこで100円ショップで売っている3品を厳選し、それだけを材料として、自分でも作ったことのないオリジナル料理に挑戦してみようと思う。ただし、通常の台所にある調味料や油などは自由に使っていいものとする。
オリジナル料理とは、組み合わせの産物。果たして税込315円で、一体どんな料理が出来上がるのだろうか?

ということで、某100円ショップにやってきました。
まったくのノーアイデア、脳みそがまっさらな状態でやってきた100円ショップの食品コーナーにて、腕組みをしながら商品を眺め、じっくりとレシピを考える。
そんなのいくらでも思いつくだろうと気楽に考えていたのだが、これが実際にやってみるとなかなか悩ましい。ありきたりなメニューではなく、自分でも味の想像がつかないものはなんだろう……。落語の三題噺のように、材料を誰かに決めてもらったほうが、まだ料理しやすいかもしれない。
選べる材料は3品のみ。今回は初めての試みなのでオーソドックスに、メインとなる食材、味付けのための食材、具となる食材を1品ずつセレクトしてみることにした。

こちらの3品にしてみました。
買ってきたのは、スパゲティの乾麺と、ポリッピーというスパイス味の豆菓子、そしてから揚げ粉である。
材料を見てもらえばわかるだろうが、から揚げ粉でスパゲティを味付けして、そこにポリッピーを具として加えようという魂胆だ。から揚げ粉のスパイスと、ポリッピーのスパイスで、ダブルスパイス効果を狙ってみたい。
まずは、スパゲティを電子レンジで茹でる。この茹でる容器も、以前に100円ショップで購入したものだ。

100円均一好きならみんな持っているこの容器。
続いては、熱したフライパンに適当な油(オリーブオイルでもごま油でもいいけれど、今回はシンプルにサラダオイル)を多めに引き、茹であがったスパゲティを炒め、そこにから揚げ粉をたっぷりと投入して混ぜ合わせる。

味付けはとりあえずから揚げ粉のみ。ドバドバ。
から揚げ粉を調味料と考えると入れすぎの感じがするけれど、主な材料は小麦粉なので、多めに入れるくらいがちょうどいいはずだ。から揚げ以外でから揚げ粉を使うのは人生初だが、いろいろとスパイスが入っているっぽいので、めんつゆ並みの万能調味料となってくれると信じている。
ところで、よく考えたらスパゲティもから揚げ粉も小麦粉なので、「小麦粉 & 小麦粉 with 油」で、とっても太りそうなメニューだ。だが、それが炭水化物大好き星人にとってはたまらないはず。
目の前にあるのはスパゲティなのに、匂ってくるのはから揚げのあの匂い。そんな視覚と嗅覚のコントラストを楽しんだところで、仕上げにポリッピーのスパイス味を投入。ペペロンチーノにおける唐辛子とニンニクを超える役割を果たしてくれるのではと期待しているのだが。

ポリッピーを1/4袋入れる。
ざざっとかき混ぜたら、から揚げ粉風味のペペロンチーノ・ポリッピートッピング、名付けて「カラポリスパ(から揚げ粉ポリッピースパゲティ」)の完成だ! うん、味の想像ができない。

多少顔が赤いのは、ビールを飲んでいるからです。すみません。
さてどんな味かとズルズルっと食べてみると、味うんぬんの前に、まずむせてしまった。ケフンケフン。粉をまとったスパゲティ、むせるね。
すでに半分になっているビールを飲んで気を取り直し、再度落ち着いて食べてみると、なんともジャンクフード的な不思議な味がして、これがビールと相性ピッタリ。スパゲティにたっぷりと絡みついたから揚げ粉が、どこか懐かしい感じがするんだけれど、何を食べているのかよくわからないという、不思議な風味を醸し出している。
唯一の具として入っているポリッピーは歯に詰まりがちだが、詰まったところでビールをグイッと流し込むと、詰まりがとれてまたこれが気持ちいい。から揚げに豆菓子の組み合わせなので、ビールに合って当然か。ビヤガーデンにぜひ置いてほしいメニューである。ポリッピーではなく、柿ピーやミックスナッツを使っても面白そうだ。
から揚げ粉というしっかりとした味のベースを生かしつつ、さらにしょうゆを入れたり、バターを落としたり、タバスコを振ったりして、少しずつ味を変えながら、ビールのつまみとして楽しませていただいた。
「から揚げ粉、からあげこ、こらあげこ、こりゃあげこ、こりゃあけっこう!」
材料費は、4人前で税込315円。4人前が作れてこの味だったら、初挑戦としては上々なのではないだろうか。
(文=玉置豊)