「結婚したい女は“イタい”のか?」を問う、綿矢りさ『しょうがの味は熱い』

syouganoazi.jpg
『しょうがの味は熱い』/文藝春秋

 同棲している恋人と、いずれは結婚へ。愛し合っている2人の未来を思い描くことは、そして同じ未来を思い描くことを恋人に求めるのは、おかしなことなのだろうか――?
 
 綿矢りさ『しょうがの味は熱い』(文藝春秋)は、20代の同棲カップルを通して、「結婚」という言葉の重圧や、結婚に至るまでのあらゆる困難を描いた小説です。表題作「しょうがの味は熱い」では、仕事に嫌気を感じながらもサラリーマンを続けている田畑絃と、恋人である絃の家に転がり込んだフリーター・小林奈世のありふれた一夜が、2人の視点で交互に語られます。

 セックスの後に背中を向ける絃に、溜息を漏らす奈世。何を考えているかと問われた奈世は、「結婚」という言葉を口にすることができずに、「私たちこれからどうするの」「私は絃とずっと一緒に生きていきたい」と遠回しに自分の思いを伝えます。

「結婚したい女は“イタい”のか?」を問う、綿矢りさ『しょうがの味は熱い』

syouganoazi.jpg
『しょうがの味は熱い』/文藝春秋

 同棲している恋人と、いずれは結婚へ。愛し合っている2人の未来を思い描くことは、そして同じ未来を思い描くことを恋人に求めるのは、おかしなことなのだろうか――?
 
 綿矢りさ『しょうがの味は熱い』(文藝春秋)は、20代の同棲カップルを通して、「結婚」という言葉の重圧や、結婚に至るまでのあらゆる困難を描いた小説です。表題作「しょうがの味は熱い」では、仕事に嫌気を感じながらもサラリーマンを続けている田畑絃と、恋人である絃の家に転がり込んだフリーター・小林奈世のありふれた一夜が、2人の視点で交互に語られます。

 セックスの後に背中を向ける絃に、溜息を漏らす奈世。何を考えているかと問われた奈世は、「結婚」という言葉を口にすることができずに、「私たちこれからどうするの」「私は絃とずっと一緒に生きていきたい」と遠回しに自分の思いを伝えます。

「ゴミ屋敷同然でした」女性経営者が知った、一人暮らしのお得意様の本当の姿

Photo by ajari from Flickr

 東日本大震災から2年が過ぎた。という書き出しも食傷気味だろうが、お許しを。報道側が意識的に取り上げているせいかもしれないが、被災地では介護士や看護師を目指す若者が目立っている。折しも、ホームヘルパー2級取得の資格要件が2013年度から変更される。筆記試験が課せられ、スクーリングの日数も増えることから、駆け込み受講が増えているようだ。「資格を取っておいて損はない」とヘルパー養成講座に通う人も、介護職を目指す被災地の若者も、志に貴賎はない。介護の道に進んだ人が誇りを持って働ければ、介護の質の向上にもつながるだろう。希望を持って介護の道を選んだ若者が「こんなはずじゃなかった」と思うことのないようにと祈るばかりだ。

<登場人物プロフィール>
菊地 裕美(48) 北欧の手工芸品輸入販売ショップオーナー。北海道在住。独身
沢村 紀美子(77) 菊地さんのショップの得意客。名古屋在住

「ゴミ屋敷同然でした」女性経営者が知った、一人暮らしのお得意様の本当の姿

Photo by ajari from Flickr

 東日本大震災から2年が過ぎた。という書き出しも食傷気味だろうが、お許しを。報道側が意識的に取り上げているせいかもしれないが、被災地では介護士や看護師を目指す若者が目立っている。折しも、ホームヘルパー2級取得の資格要件が2013年度から変更される。筆記試験が課せられ、スクーリングの日数も増えることから、駆け込み受講が増えているようだ。「資格を取っておいて損はない」とヘルパー養成講座に通う人も、介護職を目指す被災地の若者も、志に貴賎はない。介護の道に進んだ人が誇りを持って働ければ、介護の質の向上にもつながるだろう。希望を持って介護の道を選んだ若者が「こんなはずじゃなかった」と思うことのないようにと祈るばかりだ。

<登場人物プロフィール>
菊地 裕美(48) 北欧の手工芸品輸入販売ショップオーナー。北海道在住。独身
沢村 紀美子(77) 菊地さんのショップの得意客。名古屋在住

鳥取発! 企画力と行動力で運命を切り開く、自発型アイドル「Chelip」

chelip.jpg
Chelipオフィシャルブログより
昨年に引き続き、さまざまなアイドルが台頭していく中で、地方を拠点に活動するローカルアイドルが一般層にも認知されつつある。アイドル取材を数多く行っている音楽ライター・南波一海が、要注目の5組を紹介!  第2回目は、鳥取県米子市で活動するChelip。  Chelipは、高校を卒業したばかりの井次麻友と新高校2年生の藤井美音の2人組。ユニットの成り立ちそのものが彼女たちの魅力を説明することになるので、このデュオが生まれた道のりを記そうと思う。  2人はサンミュージックアカデミー米子校の1期生。アイドルになるつもりはなく、女優を目指して入校したという。その1期生の中から、山陰放送のマスコット・ラッテちゃんをPRするために結成された男女混成グループがラッテフレンズ。2人は仕事に取り組む姿勢やトークのうまさなどを買われて、グループのダブルセンターとして活躍するものの、パフォーマンスとしては「ラッテちゃんダンス」なる、ゆるいダンスを披露するのみ。しかも、放送局絡みのイベントは数が多いわけでもないので、活動は限られていた。また、2010年にご当地アイドルの全国大会「U.M.U AWARD」に参加したものの、日の目を見ることがなかった。  そんな中、2人は個人としても活動しており、その快活なキャラクターが買われ、地元で開催された「まんが王国とっとり」の「とっとりまんがドリームワールド」(2012年8月4日~14日)の鳥取会場で、平日の早い時間帯の司会に抜擢される。そこで2人は、“どうせやるならMCだけじゃなくて、人に見せられるものを作りたい”と、自分たちで出し物の構成を考え、ボカロダンスなどを披露した。「とっとりまんがドリームワールド」は県の東部、中部と西部とサーカスのように順々に回っていくイベントで、彼女たちは東部だけの出演予定だったのだが、観客はもとより県の人間にもパフォーマンスが高く評価され、その後の続投が決定。平日だけではなく、休日にも出演することになる。そこでいよいよサンミュージックアカデミー米子校の主任も動きだし、ラッテフレンズとは切り離したデュオ、Chelipが誕生。合わせて「まんが王国とっとり」のオフィシャルサポーターに任命される。Chelipは、あらかじめ枠が用意されたものではなく、メンバー2人が積極的に動いたことで勝ち取ったユニットなのである。  Chelipはメンバー自身に企画力と行動力があるだけでなく、運にも恵まれていた。8月末に急遽用意されたオリジナル曲「Che Che Chelip~魔法のコトバ~」は、関ジャニ∞や遊助の作曲を手掛ける浜田ピエール裕介によるもので、心躍るアッパーなハウス・チューン。要は、とてもしっかりした、いい曲だったのだ。10月にはシングル・リリースの運びとなり、カップリングの「アシンメトリー」もまた優れたディスコ・ナンバーに仕上がった。  しかし、CDを作ってみたものの、販路がないので広く売るすべがわからない。そこでメンバーの身内が、インディーズに強い専門店・ディスクユニオンの委託販売に直接問い合わせ(!)、店舗で販売することに。その流れで、今年の1月に東京でインストアライヴを行った。    楽曲のクオリティは高い。ヴォーカルは、歌を出発点としていないがゆえ、無理にキンキンした声を張らせるのではなく低めのキーで設定されており、それがこの2人ならではの持ち味となっている。また、ボカロのダンスカヴァーで培ったダンスは切れ味が鋭い(本人たちがフリの多くの部分を考案している)。そして、MCがとにかく面白くてかわいらしい! 持ち曲が少ないため、ライヴはあっという間に終わってしまったが、Chelipの特徴や光るものがはっきりとわかる素晴らしいステージだった。    現在は米子市内のタレント育成カフェ「ドリームステージパス」で定期公演を行うほか、県外に出る機会も多くなってきている。東京にはこの春2回来たが、その名は確実に広まりつつある。CDも、近く買い求めやすくなるだろう。もっともっと多くの人に知られてほしいと思う。 ●Chelip <http://ameblo.jp/chelip/> ●なんば・かずみ 音楽ライター。音楽の幅広い知識を生かして、さまざまな音楽専門誌で執筆中。女性アイドルのほか、ジャニーズ、K-POPなどにも造詣が深い。選曲監修で関わったローカルアイドルのコンピレーションアルバムが、4月にT-Palette Recordsからリリース予定。

「幼児にスマホはNG」なんて正論は求めていない! ラブママの子育て相談

「I LOVE mama」2013年5月号(イン
フォレスト)

 先月号あたりから、頭の中に「『I LOVE mama』(インフォレスト)こそママ界最強説」が浮上していて、「I LOVE mama」を読むと僻みスイッチが入ってしまうようになりましたので、僻み全開でレビューしたいと思います。……なんてことを書いてる時点ですでに「I LOVE mama」に負けています。「I LOVE mama」は僻みとは無縁なんです。

 たとえば「STORY」(光文社)だと、「私立校ママはこんなバッグを持っている」「幼稚園では浮かないように」といつも周りのママと比較して戦々恐々としている感がありますが、「I LOVE mama」にはそれがない。メイクやファッションのお手本となる読者モデルが登場するにはしますが、それは単純にカワイイから。「私立校ママ」といった複合要素(美しさ+経済力+知性+気品+協調性+都会性+子どもの優秀さ+羨望される+嫉妬される+それらをうまくかわす+α)を表す肩書でモヤモヤと読者を威圧したり焦らせたりしません。今月の表紙には「『ママ、かわいいね』って言われたいし、ママ友よりもかわいくいたい!」というコピーが書かれていますが、カラッとストレートで気持ちがいいくらいです。

「幼児にスマホはNG」なんて正論は求めていない! ラブママの子育て相談

「I LOVE mama」2013年5月号(イン
フォレスト)

 先月号あたりから、頭の中に「『I LOVE mama』(インフォレスト)こそママ界最強説」が浮上していて、「I LOVE mama」を読むと僻みスイッチが入ってしまうようになりましたので、僻み全開でレビューしたいと思います。……なんてことを書いてる時点ですでに「I LOVE mama」に負けています。「I LOVE mama」は僻みとは無縁なんです。

 たとえば「STORY」(光文社)だと、「私立校ママはこんなバッグを持っている」「幼稚園では浮かないように」といつも周りのママと比較して戦々恐々としている感がありますが、「I LOVE mama」にはそれがない。メイクやファッションのお手本となる読者モデルが登場するにはしますが、それは単純にカワイイから。「私立校ママ」といった複合要素(美しさ+経済力+知性+気品+協調性+都会性+子どもの優秀さ+羨望される+嫉妬される+それらをうまくかわす+α)を表す肩書でモヤモヤと読者を威圧したり焦らせたりしません。今月の表紙には「『ママ、かわいいね』って言われたいし、ママ友よりもかわいくいたい!」というコピーが書かれていますが、カラッとストレートで気持ちがいいくらいです。

大久保佳代子の存在で、冷静沈着な安住紳一郎がヤンチャな小学生に

azumisinitirou.jpg
『局アナ 安住紳一郎』(小学館)

 今回ツッコませていただくのは、3月29日放送分『中居正広のキンスマペシャル』(TBS系)の「オアシズ大久保が安住と美容ざんまいの旅・最新美容なのに変顔で安住が抱腹爆笑」。

 かつては相方の光浦靖子が「1人で会社(人力舎)を支えている」とも言われるほど活躍し、一方で「OLの大久保さん」と呼ばれたほどテレビに姿を現すことのなかった大久保さんだが、今の勢いはすごい。

 なにしろ、特定のギャグや芸を持つわけでも、漫才やコントをするわけでもないのに、ただただ存在自体が面白いのだ。例えば、大久保さんの「美」に目覚めるまでのヒストリーの年表では、「小学生の頃のあだ名はカバ子」「好きな男子に消しゴムを投げつけられ、『男って不器用だなぁ』と思ってた」「昔付き合ってた貧乏な彼氏に、誕生日プレゼントに欲しいものを聞かれ、『自転車』と答えたら、盗難車をプレゼントされた」などなど、悲しく面白いエピソードを、妙に堂々と語る。

大久保佳代子の存在で、冷静沈着な安住紳一郎がヤンチャな小学生に

azumisinitirou.jpg
『局アナ 安住紳一郎』(小学館)

 今回ツッコませていただくのは、3月29日放送分『中居正広のキンスマペシャル』(TBS系)の「オアシズ大久保が安住と美容ざんまいの旅・最新美容なのに変顔で安住が抱腹爆笑」。

 かつては相方の光浦靖子が「1人で会社(人力舎)を支えている」とも言われるほど活躍し、一方で「OLの大久保さん」と呼ばれたほどテレビに姿を現すことのなかった大久保さんだが、今の勢いはすごい。

 なにしろ、特定のギャグや芸を持つわけでも、漫才やコントをするわけでもないのに、ただただ存在自体が面白いのだ。例えば、大久保さんの「美」に目覚めるまでのヒストリーの年表では、「小学生の頃のあだ名はカバ子」「好きな男子に消しゴムを投げつけられ、『男って不器用だなぁ』と思ってた」「昔付き合ってた貧乏な彼氏に、誕生日プレゼントに欲しいものを聞かれ、『自転車』と答えたら、盗難車をプレゼントされた」などなど、悲しく面白いエピソードを、妙に堂々と語る。