キャラ設定はない?ボカロPが語る「初音ミクの作り方」〜AKBファンと同じ?

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 学校教師のトンデモ実態&発言!塾任せ、使い込み、授業放棄、生徒数水増し… ボーイング787トラブル 原因は“ボーイング社による”ヒューマンエラー!? マクドナルド、既存店売上高減で、“無料”を積極活用し戦略転換を模索 ■特にオススメ記事はこちら! キャラ設定はない?ボカロPが語る「初音ミクの作り方」〜AKBファンと同じ? - Business Journal(1月23日)
フィギュア『キャラクター
ボーカルシリーズ01 初音ミク』
(グッドスマイルカンパニー)
【前編はこちら】 『初音ミクを生んだ“革命的”技術を徹底解剖!ミクミクダンス、音声、作曲…』  こんにちは。江端智一です。  前編に続き、中編の今回は「ボーカロイド」の「How to make(作り方)」について、ボーカロイドの制作プロデューサ、いわゆる「ボカロP」へインタビューを行った内容を書かせていただきます。  前編でも申し上げた通り、今回のテーマである「初音ミクとボーカロイド」は、 ・単なる技術論では閉じることできず、 ・文化論にするには領域が広すぎ、 ・一般化できる程度にまでまとめられた文献がない という特徴を持っています。 「これは、助けてくれる人が必要だ」と直感し、初音ミクを創作する人や、愛好している人を探しました。  まず、勤務先の若手エンジニアたちに、「ボーカロイドの制作者か、そのような人にコネがある人は、私に紹介してほしい。取引条件は、『餃子の王将、食べ放題』でどや?」と、一斉にメールを出しました。すると同僚が1日を待たずに、知り合いで初音ミクを制作している人を紹介してくれました。「さすがは、ITエンジニア業界」というべきでしょう。 【ボーカロイドプロデューサ・Pさんへのインタビュー】  今回取材に応じていただいたのは、ボーカロイドの制作プロデューサ、いわゆる「ボカロP」といわれている方です。匿名をご希望とのことでしたので、以下、「Pさん」と記載させていただきます。  Pさんは、27歳の独身男性。IT企業に勤める研究員で、コンピュータのオペレーティングシステムの研究員をされています。ハードウェアシーケンサーやパソコンで、コンピュータを使って作成する音楽(DeskTop Music、以下DTMという)を始めた後で、ギターやキーボードを始めたという異色の経歴をお持ちの方です。 ーーまず、今回Pさんが匿名でのインタビューに応じていただいた理由を教えてください。 Pさん 私が今回お答えする内容は、私の所感に基づくものであり、まだ一般論にまでは至っていないと思います。このような内容をしゃべっていたとバレますと、色々とネット上でも叩かれることもありますので……。 ーーそもそも「ボーカロイド」とはなんでしょうか? Pさん 厳密な意味ではパソコンによって歌を生成するソフトウェアの名称(例えば、マイクロソフト社のワードやエクセルなどと同様の)ですが、現状では、ボーカロイド、特にボカロと呼ばれているものは、初音ミク等のキャラクターや、それらを含む文化そのものの総称であると思います。 ーーでは、ボカロの歴史について簡単に教えてください。 Pさん 2004年にヤマハ株式会社(以下、ヤマハ)が、ボーカロイドという名称で初めてソフトウェアをリリースしました。ボカロにとっての転機は、2007年8月、VOCALOID2「初音ミク」のデモソングがニコニコ動画(ニコ動)にアップロードされ、その滑らかな歌声とキャラクターに多くの人が魅了されたことだと思います。  その影響もあり、現役でDTMをやっている層のみならず、若い頃にDTMをやっていた中高年層にも、もう一度音楽を作るきっかけを与えることになり、多くの人がニコ動に初音ミクを使用した楽曲を投稿するようになりました。  そうした中で生まれた楽曲の中でも、特に「みくみくにしてあげる』はブームとなりました。その後、09年8月に、音楽イベント『ミクフェス‘09(夏)』で、初めて透過型スクリーンを用いたコンサートが行われ、2300人を動員しました。その後も、さいたまスーパーアリーナ等で、1万人オーダーの初音ミクコンサートが行われています。 ーーボカロにとってのエポックポイントはどこにあったのでしょうか? Pさん ニコ動というボカロ曲を発表する場が登場したことと、クリプトンの「ピアプロ」というコラボレーションを推進する枠組みができたことではないかと思います。 ●コラボレーションで作り上げていく ーーそれは、ボカロPが作成した初音ミクなどの作品を、公開できるようになったということでしょうか? Pさん 単なる作品の公開に留まらず、「コラボレーション(共同作業)」ができるようになったことです。例えば、初音ミクの楽曲をニコ動にアップロードすると、その楽曲に対して、プロモーションビデオ(PV)、イメージ画像を描いてくれる人や、ソフトウェア「ミクミクダンス」で、初音ミクを踊らせてくれる人が出てきます。  または歌詞がついていない曲をアップすると、歌詞をつくってくれる人もいるのです。 ーーボカロは、「一人で閉じた世界での創作活動」であるからこそ、現在1万曲を超える音楽が誕生したのだと思っていましたが……。 Pさん ボカロは、ある人の創作物に対して、さらに色々な変更を加えていくという、いわゆる「N次創作」に特徴があります。これは「一人で閉じた世界での創作活動」を妨げませんし、むしろ、そのように改変され続けていくところに、ボカロの魅力があると思います。 ーーボカロが、わずか数年でここまで世間に浸透したということには、脅威というか、ちょっとした恐怖を感じます。 Pさん そうですね。例えば初音ミクなどに関しては、ゲーム化され、またアニメ化もされています。このようなN次創作は、これまでの創作物では例がないのではないでしょうか。 ●独立した一個の人格 ーーでは、次に初音ミクについてお伺いしたいと思います。初音ミクとは、「人間の言語という音声信号を発する新種の楽器」という解釈も可能かと思うのですが。 Pさん 当初は、ただ人間の代わりに歌ってくれる楽器という考え方もあったようですが、現在では、独立した一個の人格として取り扱われていると思います。これに最も近い概念は、「好きなアニメのキャラクター」だと思います。 ーーしかし、初音ミクは、アニメのストーリーの中で、笑ったり、泣いたり、恋をしたりして、活躍するキャラクターではありません。そもそも、キャラクターとしての設定が存在していないように思います。これを「好きなアニメのキャラクター」と同様に取り扱うのは、ちょっと無理があるように思えるのですが。 Pさん 初音ミクに初期設定はありませんよ。 ーーえ? 「キャラクター設定定義書」みたいなものがあるでしょう。例えば、16歳の少女で、葱(ネギ)を振り回すのが好きである、とか……。 Pさん 初音ミクに最初に与えられたものは、原則としてソフトウェアパッケージに描かれている初音ミクの外観と情報(年齢、身長、体重等)だけです。そこから、多くの人が、初音ミクには「こうあってほしい」「こうだったらおもしろい」というキャラクターとしての性格づけが行われて、その中で、多くの人によって受け入れられた性格だけが生き残って、今の初音ミクの設定に至っているのです。 「葱を振り回す初音ミク」は、後発的に設定され、それが多くのユーザに支持された結果、設定に至ったものです。初音ミクなどの人格は、いわばユーザの支持という自然淘汰によって決定されているのです。 ーーこれもバーチャルアイドルならではの設定ですね。人間のアイドルでは難しそうです。では、そもそもPさんがボカロPを始められたきっかけを教えていただけますか? Pさん 私は、ゲーム音楽のアレンジなどのインストゥルメンタルな音楽をやっていたのですが、ずっと歌モノを作ってみたいとも思っていました。ただ、歌モノを作った経験もないし、いきなり歌手さんにお願いするのも気が引けるということで始めました。はやっていたから、というのもありますね(笑)。 ●ボカロPになる人々 ーーどういう人がボカロPになっているのですか? Pさん 最近はバンドをやっていた流れで始める人も多いようですが、やはり、DTMから入ってきた人が多いように思います。ボカロPになるには、一定のパソコンスキルが必要となるのは事実ですから。  業種でいうと、IT系の会社員や理工系の学生が多い気がします。ギターやピアノの先生という人もいます。また、30歳前後の方々には、リズムゲームに影響されて始める人、40歳前後の中高年世代においては、マイコン時代の打ち込みからやっている人が多いようです。 ーーボカロ楽曲を作って公開に至るまでに、必要となる「道具」はなんですか? Pさん 3つあります。 (1)「ボーカロイドパッケージ」が必要です。初音ミク、鏡音リン・レン、巡音ルカに歌を歌ってもらうためのソフトウェアです(例:ボーカロイドパッケージ『初音ミク』<定価1万5750円>)。 (2)楽曲を作るのであれば、DAW(Digital Audio Workstation:コンピュータを使用した統合型の音楽楽曲制作ソフトウェア)も必要になります(例:『Music Maker MX』<1万5000円程度>)【註1】。 (3)歌って踊る初音ミクの動画を作りたいのであれば、「ミクミクダンス」という無料ソフトウェアを使うことも可能です。しかし、絵師さんと呼ばれるイラストレーターにお願いして、それを動かす動画のほうが多いようです【註2】。  いずれも体験版がありますので、無料で試すことができます。 ーーそれでも、3万円程度でボカロPを始めることができるのですね。具体的には、どのような手順で、歌を作ればよいのですか? Pさん まず楽曲を作ってから、歌詞を決めて、歌声を作ることになります。私は、ミクミクダンスなどを使った初音ミクの動画は作っていません。 ーー1曲作るのに、どの程度の期間が必要なのですか? Pさん 私の場合で、3カ月程度です。もちろん他のボカロPには、1週間で作成する人もいます。 ーーボカロを作るのに、どんな苦労がありますか? Pさん そうですね。ボーカロイドのキャラクター(初音ミク、鏡音リン・レン等)によって、音域に制限があることに注意する必要があります。常に、最適な音域を考えて、発音の不自然さをチェックする必要もあります。また、キャラクターに応じた曲や詞を考えることも重要です。 ーー作ったボカロは、どのように公開するのですか? Pさん ニコ動やYouTubeで公開します。リアルタイムで配信される映像を視聴しながら、コメントやアンケートを楽しむことのできる、ニコニコ生放送(ニコ生)で、紹介用のビデオクリップを公開することもあります。また、プールバーなどでのボカロP同士による披露会もあります。 ーー作品のフィードバックは、どのようにもらうのですか? Pさん ツイッターでのフィードバックが一般的ですね。先ほども説明しましたが、やはりニコ動の影響は大きいです。これが登場する前は、いただいたフィードバックは1年に1回程度しかありませんでしたが、楽曲を投稿した日などは1日数十のツイートや、ニコ動上でのコメントをもらうこともあります。 ーーフィードバックの内容はどのようなものでしょうか? 厳しい批評をもらったようなことはありますか? Pさん 厳しい内容のコメントをもらったという記憶はありませんが、アドバイスのようなコメントをいただくことはあります。ただ、自分の作品の二次利用で、クオリティの低い作品が出てきたときはがっかりすることもあります。しかし、私もかつて通ってきた道なので、複雑な心境ではありますが、次世代を育てるという意味で「がんばれ」と思うことにしています。 ●ボカロでは儲けられない? ーーボカロで収入を得る手段は、確立しているのでしょうか? Pさん 基本的には、ボカロは儲からないと思います。もっとも、CD作成費用を回収する程度の金額をいただく場合はありますが、ボカロPをやっている人のほとんどはノンプロで、趣味でやっています。少数ではありますが、プロになる足掛かりと考えている場合もありますし、プロが自分を売り込むために活動しているボカロPもいます。 ーーでは、ボカロPを続けるモチベーションは、どうやって維持しているのですか? Pさん やっぱりリアクションですね。高い評価をもらえるとうれしいです。また、ボカロP同士のコミュニティで、音楽CDの合作に参加させてもらったり、自分の作品に画像をつけてくれることもとても楽しくて、嬉しいです。 ーーボカロPを続ける上でのデメリットありますか? Pさん やはり時間が取れないことですね。仕事との棲み分けが難しいことがあります。 ーーその他、ボカロPならではの、お話をご存じでしたら教えてください。 Pさん 演歌や昭和歌謡など、若年層向けでない音楽をやっているボカロPの方もいらっしゃいます。おそらく、中高年の方が作られているのだと思います。作曲ソフトとしては、「ぼかりす」という自分の歌声をメロディとしてキャプチャーしてくれるソフトウェアもあります。まだあまり使われてはいないようですが。  ほかには、初音ミクコンサートで使われている巨大なディスプレイですが、あれは「透過型ディスプレイ」といって、レンタルであっても大変高価なものだそうです。このディスプレイが故障したら、コンサートは一瞬で台無しになりますので、3重化して使っていたという話があります。 ●ボカロはサブカルか、カルチャーか? ーーボカロは、オタク文化(サブカルチャー)なのでしょうか? 私が調べた限り、新しい表現方法として確立しつつある、立派な文化(カルチャー)であると思いますし、すでにマジョリティ(多数)を獲得できていると思いますが。 Pさん 新しい文化は、それがマジョリティになりつつあっても、一定の時間を経ないと社会全体に認知されません。実際に初音ミクのようなバーチャルアイドルを、しかも、それをプロデュースする側にいるということ自体、一般的には異端であると思われているは事実ですから。 ーーそれはわかります。私も初音ミクコンサートをYouTubeで見た時のことはよく覚えているのですが、大型ディスプレイに表示された映像に対して熱狂している観衆は、はっきりいって怖かったです。正直、「一体、何考えているのだろう」と思いました。 Pさん まあ、それは仕方がないことかもしれません。しかし、アニメのキャラクターや映画のスクリーンに出てくる俳優に声援する心情と、あまり変わりはないと思います。 ーーそれにしても、アニメのキャラクターに対する思い入れと、初音ミクコンサートで観客が見せる初音ミクへの思い入れは、ちょっと異質(異様)すぎる感じがするのです。うまく表現できないのですが。 Pさん それは、先ほど申し上げた、初音ミクの「無設定」にあると思います。コンサートに集った観客は、同じ初音ミクを見ているわけではないのです。 ーーえっと、よくわからないのですが……。 Pさん 初音ミクというキャラクター設定には、観客一人一人の接し方によって、無限のパターンが生まれます。つまり、1万人のコンサート会場においては、1万パターンの「自分だけの初音ミク」を見ているのです。「自分だけの初音ミク」に熱狂するというのは、ある種、自然なことです。 ーー「自分だけの初音ミク」ですか。それはもう、完全な「恋愛プロセス」ですね……。 Pさん AKB48などのアイドルファンと、あまり変わりはないと思いますけどね。 ーーそれでは最後の質問をさせてください。ボカロは、これから広い世代に広がっていくべきだと思いますか? 例えば、私の娘(中学2年生)などは、ボカロ曲を毎日聴いているのですが、「パパの世代に、無理して理解してもらう必要はない」と言い切っています。 Pさん そのような意見もあると思います。実際に新しい文化、しかも、コンピュータリテラシーを前提とする文化に対して、世代の異なる人が冷淡であるばかりでなく、批判をしてくることは事実です。  しかし、私個人としては、もっと多くの人に、ボカロ楽曲を聞いてもらいたいのです。ボカロ曲のリスナーの多くは若い人たちですが、これはちょっと残念なことだと思うのです。事実、ボカロの曲(歌詞)は「ハイティーン」世代を狙って作成されたものが多く、ジャンルがひどく偏っています。私がやや年齢層高めの人たちにウケるジャンルの楽曲を作っていることもありますが、私としては、どの世代においても、誰もが楽しめるボカロになっていってほしいと願っているのです。 ーー「誰もが楽しめるボカロ」という観点を、もう少し説明してください。 Pさん リスナーの層が偏ると、例えばジャズのような若年層にウケない楽曲はいくらクオリティが高くても評価されないことになり、そのようなボカロPが離れていき、徐々に楽曲の多様性が失われていくのではないかと危惧しています。  そこで、さまざまな世代がボカロ楽曲を聴くようになり、若年層向けでない音楽にもフォーカスが当たるようになれば、もっとボカロの世界は楽しくなると思っています。 せっかくメジャーシーンと違う世界が与えられたのだから、その世界とは違う音楽が評価され、はやってほしいのです。 ーー本日は、ありがとうございました。 ●ボカロPへのインタビューを終えて  インタビューに応じていただいたPさんは、挑発的に仕掛けた私の質問に対しても、終始、穏やかな雰囲気で対応されていました。そこにはボカロという新しい文化を、論理で論破して押しつけるような態度はなく、むしろ、このような新興の文化を受け入れ難い人がいるという事実を、寛容的に理解されている様子が、とても印象的でした。  また、「ボカロは素晴しいものなのだから、どの世代のどんな人でもボカロを楽しんでほしい」という想いは、「無理して理解してもらう必要はない」という我が家の娘のスタンスとは随分違うようでした。  このインタビューでは、「コラボレーション」というボカロの進化の形態が紹介されました。ソフトウェアの世界においても「オープンソース」という似たような文化がありますが、それはしょせん「技術」の世界に閉じる文化です。 それにくらべて、このボカロ文化の「コラボレーション」とは、例えるのであれば、 ーーフレーズを口ずさんでいたら、どこからともなくフレーズを完成させてしまう人が来て、気がついたら誰かがフレーズに歌詞をつけてしまい、さらに、わらわらとバンドのメンバが集まってきて演奏を始めて、気がついたら武道館コンサートの舞台に立っていたーー というくらい、開放的で、荒唐無稽で、カオスで、アバンギャルドで、何より、みんながとても楽しそうな「コラボレーション」のように感じました。  またボカロの創作にかかわる方の、その「大らかさ」にも感銘を受けました。自分の著作物の二次的利用を「黙認」ではなくて「奨励」するその精神は、やはり賞賛に値すると思うのです。 灰かぶり姫のお城や、ネズミの着ぐるみの写真をブログにアップロードすると、たちまち警告状を飛ばし、著作権の保護期間を法律で延長させてしまうほどの政治力を持つ、千葉県にあるアミューズメント施設の法人とは、見事な好対照を成しているように思えます【註3】。     それでは、次回の後編(最終回)では、楽器メーカの技術者やボカロ愛好者の方へのインタビューを交えながら、我が家の中学2年生の娘とのボカロをめぐる騒動などを描きつつ、ボカロ文化についてまとめさせていただきたいと思います。 (文=江端智一) 【前編はこちら】 『初音ミクを生んだ“革命的”技術を徹底解剖!ミクミクダンス、音声、作曲…』 ※後編へ続く ※本記事へのコメントは、筆者・江端氏HP上の専用コーナーへお寄せください。 【註1】「DAW」ではCubaseやSONARが有名です。 【註2】Adobe After Effectsや、フリーであればAviUtl、ニコニコムービーメーカー、MacではiMovie等がよく使われます。ミクミクダンスはそれだけで完結するものではなく、上記ソフトウェアに読み込ませる素材を作成するツールとして位置付けられます。 【註3】http://biz-journal.jp/2012/11/post_1020.html ■おすすめ記事 学校教師のトンデモ実態&発言!塾任せ、使い込み、授業放棄、生徒数水増し… ボーイング787トラブル 原因は“ボーイング社による”ヒューマンエラー!? マクドナルド、既存店売上高減で、“無料”を積極活用し戦略転換を模索 就活生が知るべき“採用情報”のブラックな内実 夜に書くラブレター、恥ずかしくなるのはなぜ?

予告!サイゾーテレビ【小明の副作用】第67回生放送は24日(木)22時です

寒い日がつづいていますが、アイドルライター小明がお送りするサイゾーテレビ『小明の副作用』第67回生放送は、1月24日(木)の22時より公開となります。いつも通りニコ生&Ustreamの二元生中継ですと言いたいところですが! 最近、会社の回線の調子が悪いので、しばらくニコ生だけの中継になっております。あらかじめご了承くださいませ。 ●生放送会場はこちら ●小明の着うたをdwango.jpにて独占配信中! 配信楽曲「君が笑う、それが僕のしあわせ」「星が見えない会えない夜は」の 着うたフル(r)をダウンロードしてくれた方全員に、それぞれオリジナル待受け画像をプレゼント!※スマートフォンは購入者特典非対応となっております http://r.dwango.jp/iCG8D6mW また、配信開始記念ポスターをサイゾーショップで販売しています。 http://cyzo.shop-pro.jp/

“明るい不登校児”のガラパゴスな団地ライフ! 中村義洋監督の箱庭映画『みなさん、さようなら』

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「一生、団地で過ごす」と決めた悟(濱田岳)は仕事も恋人(倉科カナ)も
団地内で手に入れた。果たして悟の“ひとり鎖国令”は可能なのか。
 団地を舞台にした映画が続々と公開されている。タナダユキ監督の『ふがいない僕は空を見た』(12)では団地から抜け出すことができない高校生男女の切ない友情が描かれた。イギリスのSFコメディ『アタック・ザ・ブロック』(11)では団地を徘徊する不良少年たちが団地育ちの絆で侵略エイリアンを迎撃した。インドネシア発の格闘映画『ザ・レイド』(11)やスタローン主演のSF映画のリメイク『ジャッジ・ドレッド』(2月16日公開)は低所得者向け賃貸マンションで壮絶アクションが繰り広げられる。そんな数ある団地映画の中で真打ち登場と言えるのが、中村義洋監督の『みなさん、さようなら』だ。『アヒルと鴨のコインロッカー』(06)、『ジャージの二人』(08)、『チーム・バチスタの栄光』(08)の中村監督(1970年生まれ)が、同世代の作家・久保寺健彦(1969年生まれ)の同名小説を限りなく忠実に映画化。団地から一歩も出ないで一生を過ごすことを決意した主人公の青春の日々が描かれる。中村作品の常連俳優・濱田岳が年齢不詳な童顔を活かして12歳から30歳までをひとりで演じているのも見どころだ。  悟(濱田岳)は前向きな引きこもりだ。小学校の卒業以来、母親のひーさん(大塚寧々)と暮らすマンモス団地から一度も外へ出ていない。団地内には小さいながらも商店街があり、郵便局に保育園もある。団地外にある中学校には通わずに、毎朝ラジオ講座を聴きながら独学を続けている。団地内の公園でのトレーニングも欠かせない。団地内商店街にあるケーキ屋「タイジロンヌ」には週一度は通い、15歳になったら働かせてほしいと根回しに励んでいる。小学校時代の同級生たちが中学校から戻ってくると、しばし談笑して友情をキープしている。悟の登校を促しに来た中学校の教師(安藤玉恵)からは「世界が狭すぎるッ」となじられるが、悟は堂々と言い返す。「俺は決めたんだ。団地の中だけで生きていく!」と。
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年ごろになった悟は幼なじみの松島(波瑠)とペッティングし合う関係に。
中学、高校、大学、社会人と演じ分けた波瑠の変身ぶりだけでも観る価値あり。
 悟は有言実行の男だ。『空手バカ一代』のモデルである大山倍達に憧れ、空手教本『100万人の空手』(講談社)を読んで男を磨く。ひとり稽古を積み重ね、親指立て伏せを目指す。その一方では、隣に住む幼なじみの松島(波瑠)と親の目を盗んで初エッチを経験。狭い一室の中に甘い吐息が漏れる。さらには団地内の集会所で開かれた小学校の同窓会で再会した憧れの美少女・早紀(倉科カナ)へ一直線にラブアタック。初セックス&婚約に漕ぎ着けた。看護士のひーさんが夜勤でいない日は、悟と早紀は一晩中愛し合う。団地内に引きこもりながら、羨ましいセックスライフを送る悟。15歳から働き始めた「タイジロンヌ」では師匠(ベンガル)に鍛えられ、ケーキ職人としてなかなかの腕前になってきた。団地内で暮らしていても、悟の人生はとても充実している。  女手ひとつで育ててくれた母親のひーさん、団地内の保育園で働く婚約者の早紀、小学校のときのあだ名が“オカマラス”だった気の優しい不登校仲間の薗田(永山絢斗)らに囲まれ、幸せいっぱいの悟。遠く離れた職場まで満員電車に毎日詰め込まれてヘロヘロになりながら働くよりも、時間的にも精神的にも余裕のある生活を送っている。同じ団地で生まれ育った小学校時代の同級生であるみんなが、今日も元気に暮らしているのか、何を考えながら生きているのか悟は気になってしかたない。毎晩せっせと薗田と団地内をパトロールし、同級生たちの部屋にちゃんと灯りが点いているのか確かめないと気が済まない。ところが、同級生たちは悟のそんな想いをスルーして、高校や大学進学、就職をきっかけにどんどん団地から出ていってしまう。悟と早紀が婚約した23歳のときには、100人以上いた同級生たちが三分の一に減ってしまった。会社勤めを始めた松島も団地に帰ってこない日が多くなってきた。かつては輝いていた団地ライフが、いつしか時代が移り変わり、何となくダサいものへと変容していたのだ。誰よりも団地を愛する悟は、そのことが我慢ならない。
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女手で育てられた悟に厳しく接するケーキ職人の泰二郎(ベンガル)。
職人としての腕は確かだが、庶民の味にこだわりスイーツの高級化に対応できない。
 職住近接を謳った郊外のニュータウンは高度経済成長時代に“理想の未来都市”としてデザインされた。公団マンションは低所得者にとってはモダンな西洋的ライフスタイルが享受できる憧れの居住空間として高倍率を誇った。多摩ニュータウンをモデルにした『耳をすませば』(95)でプロデューサーを務めた宮崎駿監督は「三鷹天命反転住宅」などで知られる美術家・荒川修作とコラボレーションし、理想的な賃貸住宅群によって構成された街づくりを一時期は本気で考えていた。コンクリートで作られた新しい街は、住民たちの自治によって運営される暮らしやすいユートピアになるはずだった。だが、海外で社会主義国が次々と崩壊していくのと同調するように、日本はバブル経済へと突入。物が溢れる豊かな社会の中で、狭苦しく画一的な団地ライフは時代遅れなものとなっていく。前近代的な村社会から、個人が尊重される核家族の時代に変わったことのシンボルだった団地だが、社会の最小単位だった家庭さえもぶっ壊れてしまい、地域社会そのものが成り立たなくなってしまった。白く輝いていたマンションはペンキのはがれやひび割れが目立ち、空室が増え始めた。夜のパトロールに出掛けた悟には、団地のむせび泣く声が聞こえるような気がする。  『みなさん、さようなら』はひとりの男の17年間にわたる成長を描いたおかしくも切ない青春コメディだが、高度経済成長後の日本社会そのものを描いた箱庭的な物語でもある。団地で生まれ育った悟は団地内にある小さなケーキ屋で職人になることで、仕事を通じて現実社会に触れていく。同じ団地で暮らす女の子に恋をすることで人生を学んでいく。そんな悟のゆっくりとした成長を、シングルマザーのひーさんと団地はいつも静かに見守ってくれていた。国際情勢に疎いが何事にも一生懸命な悟は、小さな島国で穏やかに暮らす日本人そのものだ。できれば、ずっとずっと自分の愛する人、大切な人たちと一緒に暮らし続けたい。でも、時代は否応なしに流れていき、不況の波や国際化の波が悟の暮らす団地にも押し寄せている。変わりゆく時代の中で、悟と団地はどうなっていくのか。少年と呼べる季節を過ぎた悟の今後の姿を想い浮かべることは、日本社会がこれからがどうなるかを考えることでもある。 (文=長野辰次) minasan_sayonara04.jpg 『みなさん、さようなら』 原作/久保寺健彦 脚本/林民夫、中村義洋 監督/中村義洋 主題歌/エレファントカシマシ「sweet memory」 出演/濱田岳、倉科カナ、永山絢斗、波瑠、田中圭、ベンガル、大塚寧々 配給/ファントム・フィルム 1月26日(土)よりテアトル新宿ほか全国ロードショー  (c)2012「みなさん、さようなら」製作委員会 <http://minasan-movie.com> ●深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】INDEX [第206回]いつまでもバカやって、尻を追っかけていたい! ぬいぐるみの『テッド』は“永遠のエロ中学生” [第205回]石原慎太郎原作の異色ミステリー『青木ヶ原』ままならない人生の中で出会った恋人たちの行方 [第204回]あの低視聴率ドラマ『鈴木先生』が映画版に! “鈴木式教育メソッド”は世界を変えられるか? [第202回]“余命刑事”が家族の絆と細菌兵器を奪回する! 究極の時間制限サスペンス『ブラッド・ウェポン』 [第201回]年末は“女体盛り”パーティーで盛り上がろう! ジェダイの騎士も集う秘密の宴『SUSHI GIRL』 [第200回]もし“理想の恋人”が目の前に現われたどーする!?  情熱的で予測不能な彼女『ルビー・スパークス』 [第199回]“耳フェチ”には堪えられない青春官能ムービー!『耳をかく女』桜木梨奈の無印演技に癒やされたい [第198回]ハリウッドの頑固オヤジがたどり着いた好々爺の境地! イーストウッド、4年ぶりの主演作『人生の特等席』 [第197回]この“明るいヘンタイ”っぷりがいいんじゃない!? 会田誠のアートなエロス『駄作の中にだけ俺がいる』 [第196回]三池監督ならではの“いのちの授業”が始まる! サイコパス教師と過ごす恐怖の文化祭『悪の教典』 [第195回]“絶対的価値”を求める男たちの翔んでもロマン! 井筒監督の犯罪サスペンス『黄金を抱いて翔べ』 [第194回]禁断の蜜が溢れるSM世界『私の奴隷になりなさい』セクシーアイコン・壇蜜がすべてをさらけ出した! 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[第171回]自由社会に順応できない“脱北者”の過酷な現状 無垢なる季節との決別『ムサン日記 白い犬』 [第170回] 世界興収100億突破のSF大作『ロボット』はあらゆる既成概念を破壊する!! [第169回]“エンタの神さま”ツイ・ハークが大復活! B級映画マニアの心を焦がす『王朝の陰謀』 [第168回]人はお下劣な分だけ、強く優しくなれる!? 結婚を控えた女たちの本音『ブライズメイズ』 [第167回]行きすぎたシステム社会に警鐘を鳴らす“ユナボマー・マニフェスト”の映画化『モンスターズクラブ』 [第166回]祭りの終わりと新ステージの幕開け、3部作完結『サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』 [第165回]すばらしき“コーマン野郎”の世界!『コーマン帝国』、愛と欲望の歴史 [第164回]懐かしき香り漂う、新感覚サスペンス 破滅へ突き進む男の悲劇『ドライヴ』 [第163回] 災害に備えた地下シェルターは必要? 心理ホラー『テイク・シェルター』 [第162回] 森田芳光監督の最終列車『僕達急行』人生は出会いと旅立ちのリフレイン! [第161回] 鬼才キム・ギドクの"多重人格ショー"セルフドキュメンタリー『アリラン』 [第160回]映画創成期に散った"殉教者"への聖歌 3D映画『ヒューゴの不思議な発明』 [第159回]これはホラー? それともコメディ? 勘違い女が爆走『ヤング≒アダルト』 [第158回] ピラミッドは古代からのメッセージ!? 歴史ミステリー『ピラミッドの謎』 [第157回] 韓国映画の名匠が明かす"創作の極意"イ・チャンドン監督『ポエトリー』 [第156回] ローカル局で"伝説となった男"の生涯『木村栄文レトロスペクティブ』 [第155回] 米国に半世紀も君臨した"影の大統領" FBI初代長官『J・エドガー』 [第154回]犯罪者たちに学ぶ"人心掌握術"の奨め『アニマル・キングダム』『預言者』 [第153回]"地獄"からの生還者・板尾創路の凄み 古典落語を過激に脚色『月光ノ仮面』 [第152回]早くも2012年ベスト1映画が登場!"代理殺人"を巡る恐怖『哀しき獣』 [第151回]父殺し、自分殺し、そして再生の物語 園子温流ラブストーリー『ヒミズ』 [第150回]米国お笑い横断旅行『宇宙人ポール』人間のちっぽけな悩みはETが解決! [第149回]70年前と変わらない日本人の精神構造『聯合艦隊司令長官 山本五十六』 [第148回]追悼......"永遠の反逆児"原田芳雄さん幻の主演作『原子力戦争』がDVD化 [第147回]"ファスト風土"を舞台にした犯罪喜劇 J・アイゼンバーグ主演『ピザボーイ』 [第146回]"正義のゾンビ"が犯罪者を貪り喰う! イラク戦争奇談『ゾンビ処刑人』 [第145回] "時代の寵児"の未ソフト化作品上映!「松江哲明グレイテスト・ヒッツ」 [第144回]原発事故を描いた『カリーナの林檎』と今関あきよし監督の背負った贖罪 [第143回]"窮屈なモラル"を脱ぎ捨てた裸の女たち 園子温監督の犯罪エロス『恋の罪』 [第142回]ノーベル賞作家・川端康成が夢想した新風俗『スリーピングビューティー』 [第141回]横暴な上司は有志社員が制裁します!『モンスター上司』のブラックな笑い [第140回]"クソみたいな社会を変えたい!"高校生テロリストの凄春『アジアの純真』 [第139回] うつ病なんかヘーキ!? 宮崎あおい主演作『ツレがうつになりまして。』 [第138回]"神話"が生まれる瞬間を目撃せよ! 人類への黙示録『猿の惑星:創世記』 [第137回]刑務所で食する至高の味『極道めし』ヒロインの後ろ姿に、むせび泣き! [第136回]"理想の恋人"という偶像を破壊せよ 深夜番長の劇場デビュー作『モテキ』 [第135回]"城定秀夫監督、ブレイク前夜の予感! 闘争本能を呼び覚ます『タナトス』 [第134回]"人間失格"の道を選んだ映画監督の業 林由美香の最新主演作『監督失格』 [第133回]ホラ吹きのホラを見破る特異な職能 ポランスキー監督『ゴーストライター』 [第132回]芦田愛菜、6歳にして危険な魅力!? 子連れで全力疾走『うさぎドロップ』 [第131回]元"暴走族"が書いた旧友への鎮魂歌 青春懺悔録『アメイジング グレイス』 [第130回]V・ギャロ主演のサバイバルグルメ!? 『エッセンシャル・キリング』 [第129回]『キック・アス』より悪趣味で泣ける 中年男の悪ノリ暴走劇『スーパー!』 [第128回]この夏の清涼剤、地方少女のダンス成長記『あぜみちジャンピンッ!』 [第127回]竹ヤリで世界進出"スシタイフーン"『エイリアンVSニンジャ』ほか逆上陸 [第126回]イーモウ監督、久々のアイドル映画 中華的妹萌え『サンザシの樹の下で』 [第125回]ナタリー・ポートマン vs. ヘビメタ野郎 人気女優の隠し球『メタルヘッド』 [第124回]黒澤明の名作『生きる』のラテン版! ヤモメ男が残した遺産『BIUTIFUL』 [第123回]北国で93年間営業を続ける"大黒座"と町の記録『小さな町の小さな映画館』 [第122回]新幹線がすれ違う瞬間、願いが叶う? 小学生の目線で描かれた『奇跡』 [第121回]理想と情熱がもたらした"痛い現実" 青春の蹉跌『マイ・バック・ページ』 [第120回]胸に響く金言"プロとは手を抜くこと" 職人秘話『アトムの足音が聞こえる』 [第119回]危険な出会い、井口昇ミーツ仲村みう 悪夢の遊園地『富江 アンリミテッド』 [第118回]ナタリー・ポートマン"第1章"の終幕 虚実が攻め合う『ブラック・スワン』 [第117回]"セカイ"を旅立った少女の地底探検記 新海誠監督の新作『星を追う子ども』 [第116回] 美少女たちの輝きが脳裏から離れない。青春ムービー『魔法少女を忘れない』 [第115回] 恋愛が与える"陶酔"とリアルな"痛み"サブカル活劇『スコット・ピルグリム』 [第114回]妄想、空想、そして現実からの大脱走 美少女革命『エンジェル ウォーズ』 [第113回]"3.11"後の新しい映画モデルとなるか『劇場版 神聖かまってちゃん』の挑戦 [第112回]マスコミが讃えた"楽園"のその後、ひとりの少女の成長記録『愛しきソナ』 [第111回]閉鎖的な"村社会"をブチ破ったれ! 韓流サバイバル劇『ビー・デビル』 [第110回]"粋"を愛したフランスの伯父さん J・タチ主演『イリュージョニスト』 [第109回]自分にとって家族は敵か、味方か? オスカー2冠受賞『ザ・ファイター』 [第108回]コーエン兄弟『トゥルー・グリット』40年で変化した"米国のヒーロー像" [第107回]ジョニー・デップが愛した"極道記者" 『GONZO』奇人がスターだった時代 [第106回] 巨匠イーストウッド監督の異色作! "あの世"はあるか?『ヒア アフター』 [第105回] キレ味、喉ごしが違うアクション! 黒帯美少女の"涙拳"が炸裂『KG』 [第104回] 高齢化するニートはどこに行くのか? "戸塚校長"のその後『平成ジレンマ』 [第103回]堀北真希&高良健吾主演作『白夜行』闇に生きる"影男"の密やかなる喜び [第102回]園子温の劇薬ムービー『冷たい熱帯魚』"救いのない結末"という名の救い [第101回] NHKが放映しない"裏プロジェクトX" AV界のカリスマ監督『YOYOCHU』 [第100回]エロスとタブーを交配した"至高の美女" 禁断のサイエンスホラー『スプライス』 [第99回]2010年に活躍した女優を勝手に表彰! 満島ひかりに"面倒くさい女"大賞を [第98回]大人だって"ドラえもん"にいて欲しい 残念男の逆転劇『エリックを探して』 [第97回]平凡な高校生デイヴは2度変身する!原点回帰のヒーロー『キック・アス』 [第96回]村上春樹の超絶ベストセラーの映画化『ノルウェイの森』はどこにある? [第95回]実在した"奇妙な高額バイト"の顛末 心理サスペンス『エクスペリメント』 [第94回]"アル中"カメラマンの泣き笑い人生『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』 [第93回]朝ドラと異なる映画『ゲゲゲの女房』ゴールなき"貧乏耐久"2人3脚走 [第92回]バラエティーでの実績は通用するか? テリー伊藤の初監督作『10億円稼ぐ』 [第91回] 不謹慎なる社会派エンタテイメント『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』 [第90回]"世界のナベアツ"大阪府知事に就任! 政治コメディ『さらば愛しの大統領』 [第89回]自分の恋愛もプロデュースする女優、ドリュー・バリモア主演『遠距離恋愛』 [第88回]スタローンが立ち上げた"筋肉共和国"男たちの祭典『エクスペンダブルズ』 [第87回]元"おはガール"安藤聖の再起動ドラマ 就職氷河期を生きる『バカがウラヤマシイ』 [第86回]マイノリティーは"理想郷"を目指す。筒井文学の金字塔『七瀬ふたたび』 [第85回]清純派・佐藤寛子が美しく"変態"! 官能サスペンス『ヌードの夜──』 [第84回]死を意識して、ギラギラ輝く男たち! 三池節、大バクハツ『十三人の刺客』 [第83回] 女を食い物にする男どもは全員処刑! モダン社会の闇を暴く『ミレニアム』 [第82回] "企画AV女優"たちの青春残酷物語 性なる鎮魂劇『名前のない女たち』 [第81回]猫を見れば、人間社会が見えてくる! 世界の人気猫大集合『ネコを探して』 [第80回]原恵一監督の新作は辛口ファンタジー 退屈な"日常生活"を彩る『カラフル』 [第79回]米軍に実在した"超能力部隊"の真実!? ムー民、必見『ヤギと男と男と壁と』 [第78回]戦場から帰還した夫は"芋虫男"だった! ヤクザ監督の反戦映画『キャタピラー』 [第77回] 白ユリの花開くガールズの妖しい世界 H系ホラー『ジェニファーズ・ボディ』 [第76回] 爽やか系青春ゾンビ映画にホロリ......夏休みは『ゾンビランド』に集結せよ [第75回] "生きる"とは"見苦しい"ということ 藤沢周平の時代活劇『必死剣 鳥刺し』 [第74回]初恋の美少女は200歳の吸血鬼だった! 北欧産のホラー映画『ぼくのエリ』 [第73回] "三億円事件"の真相を解き明かす! 桜タブーに挑んだ『ロストクライム』 [第72回/特別編] 上映反対で揺れる問題作『ザ・コーヴ』"渦中の人"リック・オバリー氏の主張 [第71回] 女子にモテモテになる方法、教えます。軟派少年の実話物語『ソフトボーイ』 [第70回] 下町育ちの"北野少年"が見た現代社会 人間同士の食物連鎖『アウトレイジ』 [第69回] "リアルと虚構の狭間"を生きる男、アントニオ猪木初主演作『アカシア』 [第68回] ヒーローも神もいない現代社会の惨劇 井筒監督の問題作『ヒーローショー』 [第67回] アイドルが地獄で微笑む『戦闘少女』ギャグ×血しぶき×殺陣の特盛り丼! [第66回]アナーキーな"社歌"で生産性アップ! 満島ひかり大進撃『川の底からこんにちは』 [第65回]超ヘビー級なシリアス劇『プレシャス』"家族"という名の地獄から脱出せよ [第64回]乱れ咲く"悪の華"ゼブラクイーン! 仲里依紗が過激変身『ゼブラーマン2』 [第63回] オタク王が見出した"夢と現実"の接点 ティム・バートン監督作『アリス──』 [第62回] バッドテイストな感動作『第9地区』 アナタはエビ人間とお友達になれるか? [第61回]スコセッシ監督の犯罪アトラクション『シャッターアイランド』へようこそ! [第60回]宮崎あおいの"映画代表作"が誕生! 毒を呑んでも生き続けよ『ソラニン』 [第59回]"おっぱいアート"は世界を救えるか? 母乳戦士の記録『桃色のジャンヌ・ダルク』 [第58回]現代に甦った"梶原一騎ワールド"韓流ステゴロ映画『息もできない』 [第57回]命知らずの変態レポーター、中東へ! 史上最大のどっきり?『ブルーノ』 [第56回]仲里依紗がアニメから実写へと跳躍! 母娘2代の時空旅行『時をかける少女』 [第55回]ビグロー監督はキャメロンより硬派! 人間爆弾の恐怖『ハート・ロッカー』 [第54回] "空気を読む"若者の悲劇『パレード』楽しいルームシェア生活の行き先は? [第53回]社会の"生け贄"に選ばれた男の逃亡劇 堺雅人主演『ゴールデンスランバー』 [第52回]『男はつらいよ』の別エンディング? "寅さん"の最期を描く『おとうと』 [第51回]ひとり相撲なら無敵のチャンピオン! 童貞暴走劇『ボーイズ・オン・ザ・ラン』 [第50回]ヒース・レジャーが最後に見た夢の世界 理想と欲望が渦巻く『Dr.パルナサスの鏡』 [第49回]トニー・ジャーは本気なんジャー! CGなしの狂乱劇再び『マッハ!弐』 [第48回]全米"オシャレ番長"ズーイー、見参! 草食系に捧ぐ『(500日)のサマー』 [第47回]市川崑監督&水谷豊"幻の名作"『幸福』28年の歳月を経て、初のパッケージ化 [第46回]押井守監督、大いなる方向転換か? 黒木メイサ主演『アサルトガールズ』 [第45回]ドラッグ漬けの芸能関係者必見!"神の子"の復活を追う『マラドーナ』 [第44回] 暴走する"システム"が止まらない! マイケル・ムーア監督『キャピタリズム』 [第43回]"人は二度死ぬ"という独自の死生観『ガマの油』役所広司の監督ぶりは? [第42回]誰もが共感、あるあるコメディー! 2ちゃんねる発『ブラック会社』 [第41回]タラとブラピが組むと、こーなった!! 戦争奇談『イングロリアス・バスターズ』 [第40回]"涅槃の境地"のラストシーンに唖然! 引退を賭けた角川春樹監督『笑う警官』 [第39回]伝説の男・松田優作は今も生きている 20回忌ドキュメント『SOUL RED』 [第38回]海より深い"ドメスティック・ラブ"ポン・ジュノ監督『母なる証明』 [第37回]チャン・ツィイーが放つフェロモン爆撃 悪女注意報発令せり!『ホースメン』 [第36回]『ソウ』の監督が放つ激痛バイオレンス やりすぎベーコン!『狼の死刑宣告』 [第35回]"負け組人生"から抜け出したい!! 藤原竜也主演『カイジ 人生逆転ゲーム』 [第34回]2兆円ペット産業の"開かずの間"に迫る ドキュメンタリー『犬と猫と人間と』 [第33回]"女神降臨"ペ・ドゥナの裸体が神々しい 空っぽな心に響く都市の寓話『空気人形』 [第32回]電気仕掛けのパンティをはくヒロイン R15コメディ『男と女の不都合な真実』 [第31回]萩原健一、松方弘樹の助演陣が過剰すぎ! 小栗旬主演の時代活劇『TAJOMARU』 [第30回]松本人志監督・主演第2作『しんぼる』 閉塞状況の中で踊り続ける男の悲喜劇 [第29回]シビアな現実を商品化してしまう才女、西原理恵子の自叙伝『女の子ものがたり』 [第28回]"おねマス"のマッコイ斉藤プレゼンツ 不謹慎さが爆笑を呼ぶ『上島ジェーン』 [第27回]究極料理を超えた"極地料理"に舌鼓! 納涼&グルメ映画『南極料理人』 [第26回]ハチは"失われた少年時代"のアイコン  ハリウッド版『HACHI』に涙腺崩壊! 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『レ・ミゼラブル』チームの来日オフは、全員で「すきやばし次郎」を堪能

――海外セレブの来日プロモーション。本国ではパパラッチに追われる彼らも、日本では束の間の自由を謳歌! しかしそれゆえ、日本滞在をお世話するスタッフたちの苦労は多いんだとか。セレブの素の姿を知る関係者から話を聞き出し、コッソリお伝えする「スター☆マル秘報告書」!

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PRっつうより寿司食いに日本に来てんじゃないか疑惑

 日本で現在大ヒット中のミュージカル映画『レ・ミゼラブル』。先日、見事ゴールデン・グローブ賞を受賞(ミュージカル・コメディ部門)しましたね。公開前から「映画賞レースで勝つ映画」と言われていましたが、やはり。なにしろ、『レ・ミゼラブル』チームの結束力は凄かった。それは昨年、主演のヒュー・ジャックマン、アン・ハサウェイ、アマンダ・セイフライド、トム・フーパー監督が来日した時にヒシと感じました。

早乙女太一と西山茉希、椿鬼奴、黒田勇樹……壮絶スピード破局!

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『西山茉希 ファースト写真集』(gr
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編集S ほんっっっとどうでもいい情報なんだけど、早乙女太一と西山茉希がついに破局したらしいわよ。

しいちゃん 22日、西山がランニングシューズの新製品記者発表会に出席した際、同居を解消したというスポーツ紙の報道を受けて、「今まで『一緒に生活しています』と言っていましたが、離れていることは事実なんです」と認めたんだよね。2人は2011年に友人の紹介で知り合い、昨年2月に交際発覚。同年5月には、早乙女が西山に路上で暴力をふるったと女性週刊誌が報じ、早乙女が「思い切り引っぱってしまって、倒れてしまいました」と釈明会見を開き、同時に同棲と交際継続を宣言していたんだよね。

編集S 我々がキョーミなくても、「結婚間近」とも言われていたし、ファンもいるのよね。で、破局した原因は何?

まるでカップル? 丸山隆平&加藤シゲアキのラブラブエピソード

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【ジャニーズ研究会より】

 1月19日放送の『メレンゲの気持ち』(日本テレビ系)に関ジャニ∞の丸山隆平がゲスト出演しました。司会の久本雅美から「関ジャニのムードメーカー」と紹介された丸山は、早速オープニングトークで一発ギャグを求められます。そして披露したのが「彼女に『行かないで』ってせがまれてそれをおさめる時のギャグ」。柔道の吉田沙保里選手に「行かないで」と言われると、丸山は「も~お前のそういうメン(面)! ドウ(胴)! くさいところがスキ(突き)~!」と剣道の技で応戦。スタジオは大ウケで、丸山も「今年いい年になりそうです~」と満足げでした。

 そしてゲストの過去を知る「ピンクの箱」のコーナーでは、2005年に発売された関ジャニのライブDVD『Excite!!』が流れます。そこに映っていたのは、歌っている時はテンションが高いのに、歌ってない時はギターを弾きつつも目が死んでいる丸山。久本からも「ONとOFFが激しすぎる!」とツッコまれていましたが、これは恥ずかしい過去。丸山も赤面していました。

「ウソにウソを重ねる富士スピードウェイ」2007年F1“ずさん運営”日本GP一次訴訟が1月24日判決へ

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 2007年9月末に富士スピードウェイが開催したF1日本グランプリの運営はずさん極まりなく、「劣悪な環境の中、長時間のバス待ちを余儀なくされ、精神的苦痛を受けた等」として観客109名が富士スピードウェイ(以下、FSW)に対し、損害賠償を求め訴えていた。この判決が、13年1月24日に言い渡される。  訴えから約4年と長期間にわたって行われた訴訟がようやく結審し判決を迎えるが、なぜここまで時間がかかったのか、そしてFSWの対応はどうだったのか、あらためて振り返る。  FSWが開催した07年F1日本グランプリでは「チケット&ライドシステム」と呼ばれる、各アクセスポイントから専用シャトルバスで来場する方式を取り、観客が自家用車や徒歩など、ほかの交通手段による来場を基本的に禁じていた。  予選日から各アクセスポイントと会場を結ぶシャトルバスの運行が滞り、数万人の観客が場内に閉じ込められた。決勝日にはシャトルバスの運行は改善されるどころか、さらに悪化。十分な時間をもって各アクセスポイントに到着した観客も、会場内外の大渋滞によりバスが時間通りに到着せず、決勝スタートに間に合わない者も多く出た。  決勝レース終了後も混乱は続いた。FSWはトヨタ関係車両を優先退場させるため急遽1時間45分もシャトルバスの運行を止め、シャトルバス待ちはますます悪化した。  バス乗り場は、どこに並んでいいのか分からないほど多数の観客であふれ、スタッフによる誘導もなく混乱を極めた。運よく行列に並べたとしても足場は悪く、芝生は泥濘化、照明もなく真っ暗な中、観客は雨に打たれ凍えながら、いつ来るか知れないシャトルバスを長時間待つことを強いられた。またトイレも圧倒的に不足しており、長蛇の列ができた上に足場は汚物であふれた。さらにバス乗り場には食料や飲み物もなく、空腹にも耐えなければならなかった。  このように、劣悪な環境により精神的・肉体的苦痛を受けたとして、原告はFSWに対して債務不履行に基づく損害賠償請求を行ったのである。  これに対しFSWは全面的に争い、訴えを起こした原告各人に対しての反論を始めた。「(FSWは)知らない」「(原告の主張は)信用ならない」として原告の主張をウソ、偽り、大げさと断じたものであり、原告の心をさらに深く傷つけた。  泥仕合の様相を呈してきた裁判は、裁判所の主導により和解についての話し合いが行われた。しかし、被告であるFSWが提示した和解案は原告の受けた被害を過小評価し、和解金額を低く見積もった挙げ句に「原告全員が和解することが条件」「イベント保険が利くかどうか……」「会社内に持ち帰って検討するため時間が必要」として、最終的な和解案を決定するまでにダラダラと1年近くかけたのである。コースを走行するF1カーが見られなかったC席仮設スタンドの一部返金を即日決定したと胸を張る対応とまったく大違いであり、疑念がますます深まった。  最終的に提示された和解金額についても、低額であり、到底原告を納得させるものではなかった。  和解案を渋々了承した原告は、一次・二次合わせて135名のうち半数に満たない51名。それも裁判が長期化することで疲弊した結果であり、多くの原告は不誠実で責任逃れをするFSWの対応に怒りの声を上げた。  和解は不発に終わり、残った原告と被告FSWとの間で、裁判は最終局面を迎えた。ハイライトは証人尋問である。  証人尋問では、一次訴訟ではFSW側証人として富士スピードウェイ株式会社取締役外村之朗氏、二次訴訟では交通輸送を担当した運営会社ジェイコムの山形希望氏が証人台に立った。  シャトルバスの運行計画は十分行われたと主張する被告側に対し、原告代理人が雨の想定や直前でのルート変更の検討資料がないと追及すると、被告証人は「役員会で口頭で検討した。資料はない」といった受け答えを繰り返すにとどまり、具体的な検討を行った証拠、資料は提示されなかった。  ジェイコム山形氏が08年、FSWに提出した事後の報告書に「雨を想定した計画がなかった」と反省が明確に記載されているのを否定。雨天を想定していたと翻したが、やはり資料は存在しない。  その他、陥没した場内ルートについて、大型バスの運行に耐えられるだけの十分な舗装を行っていたかについても、あやふやな受け答えに終始し、「運悪く陥没した」「この陥没がすべての渋滞の原因」と自然災害だったかのように言い逃れようとした。  さらにこの証人尋問までの4年間、被告FSWが終始一貫して「想定外の大雨」が降ったと主張してきたのを、証人尋問後に突然転換。07年F1日本グランプリを開催する3週間前に降った大雨の影響があったかもしれないと、科学的根拠がない、と前置きしながらも、これまでまったく触れられなかった新しい主張を行った。  また、C席仮設スタンドの件についても、新しい主張が飛び出した。それまでC席仮設スタンドの一部払い戻しの告知は30日午前に決定し、来場者に案内のパンフレットを配ったとされていたが、これをフリー走行があった28日に行ったというものである。  これは決勝日30日にシャトルバスのアクセスポイントまで行ってバス待ちに並んだが、予選日29日以上の混乱を容易に予見、同行する家族、幼児の健康が心配されたため、泣く泣く決勝レースの観戦をあきらめたC席の原告証人に対しての被告代理人の質問であった。そして証人尋問の後、あらためて書面にて提出されている。  これは07年10月、YOMIURI ONLINEをはじめ各メディアで報じられた内容と異なるものである。当時の報道では「3億5,000万円払い戻し」というキャッチーなタイトルで報じられており、いかにもFSWが英断、即対応した美談のように報じられていたのだが、決勝日30日と予選が始まる前日の28日とでは大きな違いであり、28日も観戦したC席原告には、まったくの寝耳に水であった。  この被告の主張の転換を見る限り、レース開催前にC席仮設スタンドからコースがよく見えないことを把握、対応を検討してそのシナリオ通りに行ったという疑念がますます高まった。そうでなければ、3億5,000万の払い戻し金額に到底及ばない和解金額決定に時間がかかる理由に説明がつかず、この美談シナリオは当時F1に参戦していた親会社トヨタの意向もあったに違いない。  いずれにしても、フリー走行日の28日にFSWが配ったと新しく主張した払い戻しの書面は、原告はもちろんのこと、他のレース観戦者からも「見た」「受け取った」という情報は得られていない。  07年当時、メディア向けに謝罪したFSW、そして親会社のトヨタ自動車であるが、裁判は全面的に争い、そして原告をウソツキ呼ばわりして裁判を長期化させてきた。一方で自らの主張の証拠となる肝心の資料は存在しない、当初から一貫して主張してきた「想定外の悪天候」については翻す、C席仮設スタンド払い戻し決定の美談は自作自演の可能性が高まるなど、あらためて不誠実な企業態度が明らかになった。  この裁判の一次訴訟は1月24日、二次訴訟は3月29日に判決が言い渡されるが、その内容、そしてFSWの対応にあらためて注目したい。

『戦国鍋TVライブツアー』で心の桶狭間が決壊!? 武士ロックフェス完全レポート

 各地で好評オンエア中の歴史バラエティ番組『戦国鍋TV~なんとなく歴史が学べる映像~』。先日、番組の人気コーナー「ミュージック・トゥナイト」出演ユニットによる初のライブツアー『戦国鍋TVライブツアー~武士ロックフェスティバル2013~』が開催され、そのうちの1月9日のZepp Tokyo公演に行ってきました! 歴史上の人物がアイドルユニットやロックバンドになって登場する音楽番組風コーナーの出張版で、昨秋には横浜赤レンガパークに約9,000人を集めた人気ライブだけに、この日のチケットももちろんソールドアウト。

 会場付近には寒空の下にもかかわらず、グッズのTシャツを着てタオルを首にかけたお客さんがいっぱいで、確かに“ロックフェス”なノリ。それに混じって、赤と青のジャケットに身を包んだ「信長と蘭丸」風の人や、ブレザー&チェックスカートの制服姿でネクタイに推し武将(?)の名前を書いた「AKR四十七」風の人など、コスプレ参戦組もちらほら。お目当ての出演者を聞いてみると、「久しぶりに相葉裕樹くんが『戦国鍋TV』のイベントに出るって聞いて。楽しみすぎます!」「間宮祥太朗くんのファンで。まだ19歳なんですけど、すごくカワイイですよね」「歌がすごく上手い平野良くんです。今日は歌がたくさん聞けたらいいなぁって」と、好きな俳優がそれぞれ決まっている様子。年齢も10代後半~30代後半ぐらいと幅が広い観客の皆さんです。グッズ売り場をのぞいてみましたが、早い時間帯に限定サインライトやTシャツ、パンフレットなどほとんどのグッズが完売してしまったそう。

【動画あり】大統領就任式で国歌斉唱したビヨンセに、口パク疑惑!?

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 アメリカ大統領選で再選を果たしたオバマ大統領の2期目の就任式が、21日にワシントンの連邦議会議事堂前で行われた。70万人の観客が見守る中で厳かに執り行われた式典には、多くのセレブたちが出席。世界の歌姫ビヨンセが魂を込めて熱唱した国歌斉唱は、就任式のハイライトだと大絶賛された。しかし、その感動的な国歌斉唱に口パク疑惑が急浮上。大手メディアも報じる騒ぎとなっている。

 日本の「君が代」同様、シンプルなようで歌うのが難しいとされているアメリカの国歌「星条旗」。2009年のオバマ大統領就任式ではアメリカ海軍楽隊の合唱隊員が歌ったのだが、今回はビヨンセが独唱の大役を任された。全米だけでなく世界中に向けて中継されるというプレッシャーの中、ビヨンセは堂々と「星条旗」を熱唱。昨年亡くなったホイットニー・ヒューストンが1991年にスーパーボウルで披露した“伝説的国歌独唱”を彷彿とさせる、圧倒的な声量と歌唱力でアメリカ国民を魅了した。