
「ロンドンオリンピック総集編
2012年 8/30号」(朝日新聞出版)
ロンドン五輪の男子個人総合で金メダルを獲得した内村航平が27日、日本体操協会を通じ、今月11日に婚姻届を提出したと発表した。お相手は23歳の一般女性で、同じ日体大出身。
「学年は1つ下ですが、彼女も体操選手で、かなりの美女。内村がコナミに入社した昨春以降に急接近して、昨年10月ごろに交際がスタートしたそうです」とは内村を知る関係者。頂点を極めたことを示すように、「1」が4つ並んだ11月11日に夫人の出身地・千葉県内で婚姻届を提出したという。
内村は「ここ数年来の最大の目標であった国際大会が終了し、新しいスタートを切る良いタイミングと考えた。今後は公私にわたり生活を充実させ、新しい目標に向けて努力する」とコメント。
とはいえ、唐突感も否めない。
ワイドショー関係者は「最初に情報が流れたのは26日の深夜。状況から見て、28日の水曜に一斉に早刷りが届く『週刊文春』(文藝春秋)、『週刊新潮』(新潮社)、『女性セブン』(小学館)、『フライデー』(講談社)の4誌のいずれかが、このネタを入れていると踏んでいた」と明かす。
だが、この4誌に「内村結婚」のスクープは入っていなかった。「実は、そのうちのA社がここ1~2カ月、ずっと内村を張っていた。それは内村本人も気付いていた。ただ、A社は女性とのツーショットを押さえていたものの、それが恋人とは思わず、掲載を見送っていた」とはスポーツ紙デスク。というのも、A社が本線とニラんでいたのは、なんと、女子フィギュアの浅田真央だったというのだ。
舞台裏を知る人物は「ある筋から『内村と浅田が付き合っている』という情報がもたらされ、取材を進めている最中だったそうです。事実なら、今年1番の大スクープ。しかし、2人の接点どころか決定的な写真すら出てこなかった。そうこうしているうちに、内村が結婚を発表したんです」と話す。
内村にしてみれば「週刊誌に写真を撮られたから、先に発表を」と先手を打ったつもりが、A社が狙っていた“本命”は浅田だったというわけだ。A社の関係者は「浅田じゃないなら、別にいいか」とポツリ。末永くお幸せに……と言うしかないだろう。
日別アーカイブ: 2012年12月2日
なぜ「ジャンプ」は変わったのか? フリー化された解釈に見る「ジャンプ」腐女子化の理由
その後も種村は『満月を探して』(集英社)、『紳士同盟†』などのヒット作を飛ばす。ジャンヌダルクの生まれ変わり、日下部まろんが怪盗ジャンヌとして活躍する『ジャンヌ』。延命する代わりに声を失わなければならないという選択を迫られた難病の少女、満月が歌手になる夢を叶える『満月』、元ヤン少女が初恋の相手である資産家の息子との恋を成就させていく『紳士同盟』。過剰なマニエリスム、異世界ファンタジー、学園生活のドタバタギャグとラブコメ、複雑な家庭事情、セックスを彷彿させる描写、性倒錯や同性愛など、種村作品は「恋愛もの」「バトルもの」「ファンタジー」だけにとどまらず、「エロ」「BL」「百合」など二次創作を誘発させる要素を多くちりばめていた。 例えば『ジャンヌ』ではヒロイン怪盗ジャンヌとヒーロー怪盗シンドバッドの「エロ」描写、またシンドバッドと彼にお供する黒天使アクセスのBL的関係や、ジャンヌとお供の準天使フィンの百合関係も同人化されることがあり、『紳士同盟』でその傾向は過激化する。御曹司の影武者、東宮高成と彼を愛するゲイの辻宮真栗の「公式BL」カップル、また真栗を好きな女装男子まおらと真栗の「BL」関係。さらにヒロインの乙宮灰音と彼女を愛する天宮潮の百合関係なども描かれている。 こうした要素の過剰さには、作者の種村自身が『セーラームーン』の同人誌や『ガンダムSEED』のBL同人誌を制作した経験があることも無関係ではないだろう。二次創作は原作の読み手の想像力を通じ、能動的に新しい解釈を生み出す営みだが、多様な解釈余地がある作品ほど同人カルチャーとの親和性が高い。「多様な解釈のうちのひとつを、物語として提示する」同人作家の一面を持つ種村作品が、解釈余地の広い作品となったこともうなずける。このように、種村作品は、「あなたは違うかもしれないが、私はこう読んでいる」と言える余地が大きいのが特徴だが、『ジャンヌ』が生まれた00年以降、こうした多様な解釈の余地を持つ作品は多く生まれた。その特性をここでは〈解釈コードフリー〉と定義したい。実は、腐女子に媚びているとされる現在の「ジャンプ」作品は、一様に〈解釈コードフリー〉を兼ね備えているのだ。 ■腐女子は「ジャンプ」になぜ興味を持つのか? ではなぜ、「ジャンプ」作品は〈解釈コードフリー〉を兼ね備えたのだろうか? それは「ジャンプ」がアンケート至上主義に基づいていたため、前述した消費社会の動向と足並みを揃えた「時代と寝る少年マンガ誌」であったからだ。 「ジャンプ」作品がこの傾向を強めたことで、腐女子を含む女性読者を受け入れる土壌が醸成されたわけだが、ほかにも少女マンガ誌のピンポイントマーケティングに外れた女性読者の支持を得たことも女性読者獲得につながった。 「ジャンプ」に流れることとなる女性読者が生まれた背景には、00年以降「りぼん・ちゃお・なかよし」の三大雑誌の発行部数が激減したことで方向転換を余儀なくされた各誌が、その対象年齢を比較的幼年層向けに限定したことが挙げられる。 『美少女戦士セーラームーン』『カードキャプターさくら』『ママレード・ボーイ』など、90年代の大ヒット作品の連載が終了。その頃から、合理的なターゲティング戦略として、三大雑誌の作品はより幼年向けへとシフトした。 かつては三大雑誌が”恋に恋するお年頃”といった年齢を問わないテーマ性でブームを巻き起こした「乙女ちっく」ものや、『ちびまる子ちゃん』に見られるような世代を問わず楽しめる「日常コメディ」など、中学生含む少女層全般をカバーしていた。しかし、63年に創刊された学園恋愛ものが中心の「別冊マーガレット」(集英社)は例外として、90年代後半以降、矢沢あいでおなじみの「cookie」(集英社/99年~)、エロ要素の強い「デザート」(講談社/96年~)や「ベツコミ」(小学館/06年~、ただし誌名変更しリニューアル)など、中高生向け、ハイティーン向け、成人向けと「次に読むべき雑誌」が出揃った。だが、三大雑誌を卒業した少女が皆ストレートに「次に読むべき雑誌」へ向かったわけではない。 その一因として、学園ラブコメやリアルな男女の恋愛模様に共感できない少女もいたことが挙げられる。ドジでフツウの女の子が”恋に恋する”という「乙女ちっく」モチーフならともかく、これらの雑誌は容姿端麗な女子がイケメンキャラと結ばれる様を描く。”こんな恋愛、今の自分とは無縁だ”と思う女子もいて当然だ。それに引き換え、リアルな私を介入させずにすむ「少年マンガ」のカップリングは無害なものとして受け入れられる。とりわけ「ジャンプ」作品では男女間の恋愛がそこまで描かれないために、好きなキャラクターに「疑似恋愛」もしやすい。「ジャンプ」に掲載されるラブコメ作品も、主人公の男子目線で描かれているので、生々しさがない。 前述の通り消費スタイルの変遷に適応することとなる「ジャンプ」だが、94年にマンガ誌過去最高発行部数の653万部を誇るも、『ドラゴンボール』が連載終了した95年、『スラムダンク』が連載終了した96年を経て、急速に発行部数を落とした。雑誌不況もあって、以降、03年頃から現在まで300万部弱で推移する。とはいえ「週刊少年マガジン」が143万部、「週刊少年サンデー」が52万部(※12年4~6月)であることをみれば、圧倒的部数であることには変わりない。 その半面、冒頭で指摘したように「腐女子に媚び出してから『ジャンプ』は終わった」と言う声を耳にすることも事実だ。例えば、女性受けの良い繊細なタッチでイケメンばかりが登場する『家庭教師ヒットマンREBORN!』や、イケメンでかつギャップのある「真選組」キャラが掛け合う『銀魂』(04年~)などが、そう指摘されがちだ。しかし、「無駄にイケメンキャラを登場させる」という理由だけでは腐女子人気は説明できないだろう。「女性ファン」ウケを狙っていたとしても、それが「腐女子に媚びている」ことに直結するわけではない。確かに『ONE PIECE』(97年~)、『HUNTER×HUNTER』(98年~)、『NARUTO』(99年~)など90年代末からの「ジャンプ」作品については、00年代に入ってすさまじい量のBL同人誌が作られた。中でも『テニスの王子様』(99年~)は同人誌界隈でも驚異的なブームを巻き起こし、その後も『BLEACH』(01年~)、『DEATH NOTE』、テニプリブームを彷彿させる『黒子のバスケ』(09年~)などは現在でも同人界隈で人気を博している。また、今年に入っても『ハイキュー!!』(12年~)は、スポ根マンガとして男性人気を獲得しつつ、同人ショップですでに専用コーナーが設けられるなど腐女子の注目度も高い。だが、こうした人気作品には多様な要素が盛り込まれており、「腐女子に媚びている」というよりは、多様な要素のひとつを「腐女子が勝手に読み替えている」というのが実情だろう。この特性こそが〈解釈コードフリー〉なのだ。 さまざまな層が自由に解釈できる〈解釈コードフリー〉の作品は、その解釈余地の広さ故に腐女子の想像力も掻き立てる。と同時に、間口の広さから男女や世代問わず多くのファンを獲得することができるのだ。近年の「ジャンプ」が〈解釈コードフリー〉な作品を求めたということは、『保健室の死神』の藍本松や『D・Gray-man』の星野桂といった同人経験作家を起用したことも、あながち無関係ではないだろう。 ■あらゆるコンテンツに見られる解釈の自由化少女マンガらしからぬBLシーンが描かれた『紳
士同盟†』の1コマ。
「ジャンプ」以外にも、00年代以降に女性にヒットした作品は、マンガ消費の〈解釈コードフリー〉化を色濃く反映している。元々児童向けだったサッカーゲーム『イナズマイレブン』や『忍たま乱太郎』は、00年代後半から女性にブームとなった。『イナイレ』の場合は、骨太なストーリーとシナリオの完成度の高さから大人も楽しめる作品となっており、「サッカー」だけでなく「バトル」「学園もの」「パラレルワールドもの」など、好きなように解釈できる余地が広い。男性向けか女性向けかだけでなく、対象世代の垣根も超えた〈解釈コードフリー〉な消費傾向があるのだ。 解釈の余地が広い作品群は、原作で描かれていない背景を想像しやすい。そのことを意識して、原作側もその”余地”を積極的に利用する傾向が見られる。具体的には”公式二次創作”の数々だ。例えば『ジョジョの奇妙な冒険』の公式ノベライズは、乙一、西尾維新、舞城王太郎らライトノベル出身者を起用し『ジョジョ』の物語世界を拡張させることに成功した。 もちろん、こうした〈解釈コードフリー〉を兼ね備え、女性向け同人誌ジャンルで盛り上がりを見せるのはマンガだけではない。ジャニーズの人気ユニット関ジャニ∞も同様の消費傾向が散見できる。 今年公開された映画「エイトレンジャー」では、メンバーが戦隊モノを演じたことは記憶に新しいだろう。これは元をたどれば、05年からメンバー自身が始めたコンサート限定の挿入コントで、”公式二次創作”と言ってもいい。ほかにも、丸山と安田の漫才コンビ「山田」、大倉と錦戸の関ジャニ内ユニット曲「torn」などでは時に「BL」を想起させる演出もあり、二次創作を誘発しているとも取れるだろう。普段とは違う一面がほの見えるため、ファンが妄想、つまり能動的にかかわれる仕掛けだ。この傾向を持った女性アイドルには、メンバー同士のカップリングを楽しむAKB48が挙げられる。 ここまで見てきたように、「腐女子に媚びた」というだけで同人誌の人気ジャンルになるとは言い切れない。ジャンルが細分化し、ハイブリッド化した今、かつてのように作り手が「こう読むべし」と解釈コードを提示する作品スタイルはすでに廃れてしまった。そこでは、BL同人誌でいうところの「同性愛コード」、少女マンガ誌における「共感コード」、男性向けの「ラブコメコード」などに留まらず、自分が受け入れやすいように解釈コードを再構成するような読み手の能動性と想像力がマンガ消費を一層楽しくさせてくれるだろう。つまるところ、さまざまな人が好きなように解釈し、意味を与えることができる作品が受容されやすくなる。原作の世界観をズラし、新たな解釈を見つける能動的営みは、腐女子だけでなく今や誰もが多くの事象に対して行っていることだ。 腐女子のマンガ消費に見られる消費動向は、腐女子に限らず00年代以降の消費「全般」を語る上で極めて重要なものといえるのかもしれない。 大尾侑子(おおび・ゆうこ) 1989年生まれ。上智大学総合人間科学部社会学科卒業後、東京大学大学院学際情報学府修士課程在籍。専攻は両大戦間期宗教論、現代社会意識論。 【今なら無料で読める!「サイゾーpremium」では他にも少年ジャンプ関連記事が満載です。】 ・『ワンピース』がついに落ち目に!? 書店員が明かす”ヒット作”の実情と出版社との関係 ・『ワンピース』頼りで後がない!? 増刊を乱発する「ジャンプ」はもう、死んでいる!? ・増刊ラッシュでなんと10誌も!! マンガ界最強の「ジャンプ」ブランド辛口批評 ・「ジャンプ」「マガジン」「サンデー」......エロは読み切り・短期集中連載!? ここがエロいよ、メジャー少年マンガ誌コンサートでのコントから始まり、
映画化もされたエイトレンジャー。
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恋愛成就のため、山道をヒールで登るパワスポバカ! 女子力よりも筋力アップ!?
――神聖な"気"が集まる「パワースポット」。けれどそこは、どうにかして幸せになりたい! と願う女たちのよどんだ気で埋め尽くされた場所でもある。礼節を忘れ、私利私欲に走るパワスポバカの実態に迫る!
恋愛成就のパワースポットは数あれど、中でもとくに名高いのが、京都・貴船にある「貴船神社」。鴨川の水源である貴船川沿いにあり、京都市内の喧噪を抜けてひっそりとした山奥に建つ古社の姿は、一度足を踏み入れると、「ああ、なんか、ある」って暗示をかけられてしまう、幻想的な佇まいです。

パワスポ中毒者は、いったことあるでしょ?
創建時代は不詳ですが、京都・下鴨神社の東殿に鎮座している玉依媛命が黄色い船に乗ってこの地に辿り着き、水の神様を祭ったのが始まりと伝えられています。ご祭神は高龗神と闇龗神。この2人は同一人物ともいわれています。水の神様として多くの人を賑わせていましたが、最近では「貴船神社にお参りすれば、恋がかなう!」と女性たちの間でうわさされ、人気を集めている様子。
そもそも貴船神社が恋愛成就の社として有名になったのは、女流歌人である和泉式部が夫の愛を取り戻すために祈願に訪れ、その想いを和歌にしたためたことがはじまり。時を超えた今は、「恋がしたい!」「恋をかなえたい!」という女子たちから、パワースポットと呼ばれるようになりました。
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女高生グラドル・高岡未来が人前で制服を脱ぎ捨てた!?

現役女子高生アイドル高岡未來が、最新DVD『高岡未來 ミスアテナ 2012年 Vol.9』を発売し、東京・秋葉原で記念イベントを行った。





この夏、沖縄で撮影したという本作。さまざまな衣装や水着にチャレンジしたという意欲作だという。詳しい内容について聞いてみた。
「制服や競泳用の水着や、もちろんビキニも。いろんな衣装を着ました。特に、ビーチバレーの競技用の水着は新鮮でした! 一番のお気に入りですね(笑)」
――気に入っているシーンは?
「やっぱり競技用の水着を着て、ビーチボールで遊んでいるシーンです。自分でも生き生きしていると思います!」
――オススメのシーンは?
「シャワーを浴びているシーンです。あと、人前で制服を抜いていくシーンは恥ずかしかったです。下は水着なんですけど(笑)。それと、木にセミが大量にたかっていて。私、無視が苦手なんで泣いちゃいました!」
突然のショートカットは、学校の頭髪検査に引っ掛かってしまったからだそうだが、今は気に入っているという。今後はユニット「AOS(危ない女の子シスターズ)」での活動も頑張っていきたいと語ってくれた。

高岡未來オフィシャルブログ「MIKUのひみつのノート」
<http://ameblo.jp/miku-takaoka/>
相武紗季、長瀬智也との破局報道は、芸能活動休止の布石だった!?

相武紗季 2013カレンダー/トライエックス
TOKIO・長瀬智也と相武紗季が破局していたと、29日付の各スポーツ紙で一斉に報じられた。足並みを揃えた報道だけに、事務所サイドが各社に提供した情報であることは明白だが、その裏側には、相武の意外な行く末が大きく関係していたようだ。
2人の交際が発覚したのは、2008年元日、スポーツ紙の報道だった。当時相武は、「新CMの女王」と呼ばれていた時期で、直前に放送されていたドラマ共演をきっかけに、長瀬との交際をスタートさせたといわれ、一時は同棲していたことも明らかになった。ジャニーズと人気女性タレントのカップルにしては珍しく、双方のファンから見守られるという2人だった。
何度も破局説や結婚説が報じられた2人だったが、最後は「すれ違い」を理由にピリオドが打たれることに。その翌日には、相武が出演する来年放送のドラマが発表されたため、芸能界ではよくある“番宣話題作り”にも見えてしまうが、真の狙いは別のところにあったようだ。
大手新聞社、取材メモ捏造事件でトップ辞任!?
【前回までのあらすじ】 ーー巨大新聞社・大都新聞社は、ネット化を推進したことがあだとなり、紙媒体の発行部数が激減し、部数トップの座から滑り落ちかねない状況に陥った。そこで同社社長の松野弥介は、日頃から何かと世話をしている業界第3位の日亜新聞社社長・村尾倫郎に、以前から合併の話を持ちかけていた。そして基本合意目前の段階にまで来たある日、いつものように割烹「美松」で密談を行う松野と村尾に呼ばれ、事情を知らない両社の取締役編集局長、北川常夫(大都)と小山成雄(日亜)が姿を現したのだったーー。 政治は、政治家たちが権力を目指し権謀術数の限りを尽くす場である。その実態をより正確に伝えるには、各政党の枢要な政治家たちの話を聞く必要がある。記者たちの取材結果はメモにされ、記事を書くキャップに届けられる。キャップは自分の独自取材と、他の記者が集めた情報をもとに、実態について自分なりの見方をまとめることがままある。 ジャーナリズムは一人の記者が取材し、リスクを一人で負って記事にするのが本来のあるべき姿である。だが、テーマによっては一人でなく、グループで取材、実態に迫るしかない事象もある。だから、大手新聞社の政治部が部下の記者たちを使い、メモを上げさせ、それをもとにキャップが記事をまとめる手法が生まれた。それ自体が問題なわけではない。過程を伝える意味では、この手法を取るほうがより実態に肉薄できることが多い。 しかし、最近では、この手法は経済部や社会部にも広がり、若い記者の間ではメモを作れば仕事は終わり、という意識が年々浸透、弊害も目立ち出している。いいメモを上げているかどうかが評価の対象になるためだ。 メモは、読者の目にさらされる記事に責任を持つわけではない。たまたま、夜回り取材が空振りに終わっても、日頃の取材で聞いた話をメモにして取材したように装う不心得者も出てきて当然なのだ。それがばれずに済み、キャップの書きたい記事に都合がよければ、評価は上がる。政治記者として本流の取材現場を歩み、将来の政治部長の芽も出てきたりする。仮にばれても問題にならなければ、要領のいい奴、という評価になる。 ところが、運の悪い奴も出てくる。大抵、政治家というのはアバウトで、批判されていない限り、事実かどうかは二の次で、記事に取り上げられれば喜ぶ。しかし、中には変人もいる。共生党(きょうせいとう)党首の鈴木恭志(やすし)がそうだった。 当時は、保守本流の自由党を中核に公民党、共生党の2党が政権に参加する3党連立政権が、衆参両院で過半数をかろうじて守っていた。宗教団体を支援組織とする公民党は衆参で40名の議員を抱える中政党だったが、共生党は衆議院3、参議院2の、わずか5名の弱小政党だった。共生党は野党第一党の民社党の党首選挙のしこりで離党した議員が結成した政党で、政権奪還を目指す民社党が共生党に政権離脱を働きかけていた。そんなとき、日亜新聞朝刊が大ぶりの囲み記事で、政権離脱をめぐる駆け引きを取り上げた。 記事に「党首の鈴木が記者に対し『明日が山場だ。今日はまだなにも決まっていない』と語った」と書かれていたが、当の鈴木が「記者には誰にも会っていない。なぜ、こんなコメントが載るんだ」とねじ込んできたのだ。 慌てた日亜が社内調査をしたら、若い政治部記者が鈴木に会えなかったのに、会ったことをねつ造したメモを上げていたことがわかった。これが「取材メモねつ造事件」である。 ●トップ人事の番狂わせ 記事の中身自体が政局に影響を及ぼすようなことはまったくないので、鈴木がねじ込まなければ問題なることはあり得なかった。だが、問題になってしまうと、張り子の虎とはいえ「言論報道機関」を標榜する以上、その根幹を揺るがす事態になる。事実をねつ造した証拠となり、「言論報道機関」の印籠が使えなくなる。 「サラ金報道自粛密約事件」に続く不祥事で、日亜はトップの引責辞任で事態を収拾するほかなくなるところに追い込まれた。6代目社長候補の正田幸男(編集担当専務)も富島鉄哉(社長)と一緒に引責、合併後の日亜入社の年次から後継社長を選ぶことになったのだ。 「『サラ金報道自粛密約事件』は社長だった富島君の責任だけど、『取材メモねつ造事件』は第一義的には編集担当専務の正田君の責任だ。2人が一緒に引責して、なんの不思議もないぜ。どんな噂が流れていたんだ? 小山(成雄・日亜編集局長)君」 大都新聞社長の松野弥介が続けると、日亜社長の村尾倫郎が割って入った。 「松野さん、もう、それはいいじゃないですか。噂は噂ですからね」 「確かに、俺は富島君と親しいよ。でも、『正田君を道連れに辞め、後継を村尾君にしろ』なんて言ったことはない。『キーワードは3つのN、2つのSだ』とは言ったがな」 「え、それなんですか。3つのN、2つのSと言われてもわかりませんよ、社長」 刺身をつまみながら聞いていた、松野の部下で大都編集局長の北川常夫が身を乗り出して口を開いた時、格子戸が開いた。 最初は熱燗2本、4人分の御猪口(おちょこ)とグラス、梅干しの小皿を乗せたお盆だった。老女将はすぐに唐紙の外に出て、今度は焼酎のボトルとお湯割り用のポットを持ってきた。 「焼酎のお湯割りをお作りしますか」 「まだいいよ。飲むときは小山君が作るさ」 「それではよせ鍋の用意もしましょう」 老女将は部屋を下がると、すぐにコンロと土鍋、取り皿、灰汁取りお玉を入れた小壺を持ってきた。卓袱台を中央に置き、取り皿も並べた。最後は4人前のよせ鍋に入れる具を乗せた大皿2枚と、タレの入った白磁の汁次だった。 「よせ鍋はまだよろしいですね」 老女将は汁次からたれを土鍋に注ぎながら、松野の顔を窺った。 「よせ鍋も小山君と北川君にやってもらうから、火はつけないでいい。しばらくは話があるから、呼ぶまで下がっていていいよ」 松野の答えを聞いて、老女将は下がった。 ●寝耳に水 「じゃあ、本題だ。小山君、もう一度、我々にビールを注いでくれ。村尾君は熱燗がいいなら、お酒にしろよ」 「ええ、僕は手酌でやります」 村尾が小山との間に置かれた徳利を取り上げた。松野が改まった調子で話し始めた。 「えへん、実はね、君たちが来る前、村尾君と話し合って、大都と日亜は来年4月1日に対等合併することで合意した。これからは合併後の媒体をどうするかといった課題を詰めるので、君たち2人で作業をしてもらいたいんだ」 「え、そんな話、まったく聞いていませんよ」 北川と小山は奇声を上げ、顔を見合わせた。 「それは当たり前だ。これまで2人だけで話していたんだから。でも、今日からは君たち2人もその話し合いに加わり、大事な仕事をしてもらう。発表までは秘密厳守だから、他の人間は使ってはいかん。記者としての能力は月並みだけど、事務処理能力には長けているほうだから、2人だけで詰めの作業をしてほしい」 目が点になったままの2人に対し、笑顔の松野がグラスを持つよう促した。それを見て、村尾は御猪口に手を伸ばした。 「来年4月の合併実現を祈念して乾杯!」 松野の発声で4人は再び杯を挙げた。 「社長、来年4月に合併する、だから、2人で詰めろ、と急に言われても、何から手をつけていいかわかりませんよ」 ●1000万部の巨大新聞 グラスを置いた北川が松野にかみついた。 「まあ、待て。これから村尾君にもう少し説明させるから。君たちは刺身でもつまんでしばらく聞いていろ。村尾君、じゃ始めてくれ」 村尾は徳利を取り上げ、自分の御猪口に独酌すると、一息に杯をあおった。 「合併の狙いから説明しよう。業界を取りまく環境が悪化する中で、日本で断トツ部数の新聞をつくることだ。ネット新聞の発刊で大都さんもうちも部数が減り続けているが、減少トレンドに歯止めがかからなくても向こう10年は1000万部を維持できるし、国民新聞には絶対に抜かれない」 北川が身を乗り出したので、松野が小山に『ビール瓶を寄こせ』としぐさで示した。 「まあ、一杯飲んで落ち着け」 松野が北川と小山のグラスにビールを注ぎ、続けた。 「一杯飲んだら、そろそろ鍋を始めようや。それから、お湯割り作ってもらうか」 「小山君、コンロに火をつけてくれ。俺が鍋の準備をするから、君はお湯割りを作ってくれ。社長は梅干しを入れますよね」 脇の松野の顔色を窺いながら、ビールを飲み干すと、北川は鍋に具を入れ始めた。 「君たちは準備しながら、よく聞いていろよな。じゃあ、村尾君、続けてくれ」 日本酒党の村尾は徳利を取り、また手酌をしてぐいと一杯飲んだ。 「今、うちの部数は500万部、大都さんは700万部あるが、1つの新聞にすると、1200万部というわけにはいかない。併読している読者の部数が約50万部あるからな。まあ、その分が全部落ちても1150万部は残る計算だ。それから、新しい新聞も出す計画だから、その減少分は早晩取り戻せるとみている」 「村尾君、新しい新聞の前に、一緒にする方法を先に説明したほうがいいんじゃないか」 松野が口を挟んだ。 「そうですね。そうしましょう。合併期日は来年4月1日だが、新聞を1つの題字にするのはその1年後にしようと考えている。遅くとも合併から半年で紙面の中身は同じにするが、『大都新聞』『日亜新聞』の題字はしばらく変えないつもりなんだ。ただ、合併の準備状況次第という面もあるので、これはまだ確定したわけではない」 村尾がここまで話したところで、小山が立ち上がり、3人の前にお湯割りを置き、そそくさと部屋を出て行った。 (文=大塚将司/作家・経済評論家) ■おすすめ記事 金平茂紀と山路徹が語る、なぜテレビのデモ報道は過小報道? すでに本屋ではない! Amazonで一番売れてるのはお米!? 夫婦別寝は、「離婚」「夫のアホ化」を防止してくれる!? カフェインレス女子急増のワケ サントリー、成城石井も注目 サムスン、アップル取引切りの真相と部品メーカー脱皮のカギ「Wikipedia」より



