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日別アーカイブ: 2012年11月22日
サイゾーテレビ【ニコニコキングオブコメディ】第63回、配信しました!
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「アニソン紅白」から「アニソンキング」へ――“持ち歌”にこだわる、大みそかの新イベント発表会レポ

左から富永“TOMMY”弘明、吉田仁美
12月から2月まで、「BSスカパー!」では3カ月連続で人気声優、アーティストが集結するアニソンライヴを放送する。その中継第1弾となる12月31日開催のイベント「KINGRUN Presents アニソンキング supported by スカパー!」(新宿文化センター、22時開演)の記者発表会が11月21日に都内で行われ、小野澤拓生総合プロデューサー、宮腰裕行実行委員会副委員長、合田英人同事務局長が登壇した。
「アニソンキング」は2009年に「アニソン紅白」としてスタートし、以降、毎年大みそかに開催してきたアニソンライヴイベントを改題したもの。紅白にタイトルで対抗するのではなく、王道を往きたい──との狙いから、イベントタイトルを変更したという。
新年を迎えるカウントダウンには、現代にふさわしいリブート成功作として話題沸騰の『宇宙戦艦ヤマト2199』の上映スタートにちなみ、オリジナル版『宇宙戦艦ヤマト』のささきいさおと、『宇宙戦艦ヤマト2199』の第1章エンディングを歌う結城アイラ、そして第2章のエンディングを歌う美郷あきの「ヤマト対決」を用意。
また、昨年から導入の、A(nison)ROCKと題したパート(23時30分頃予定)には、川添智久(ベース)、EARTHSHAKERの西田“MARCY”昌史、小野正利、田村直美、ECHOS/LINDBERGの小柳“CHERRY”昌法(ドラムス)、PERSONZ/fringe tritoneの本田毅(ギター)、maniac studioの大槻隆(ギター)、高山和芽(キーボード)が参加することが決まっている。同様に、いくつかのゾーン(時間帯)にテーマを分けて演出していく。
初登場アーティストは紅組8組、白組6組に及び、初年度から4回連続出場するのは松本梨香だけ。陣容にかなりのテコ入れがあったようだ。
文化放送のインターネットラジオ「超!A&G+」では、「アニソンキング」の宣伝ともなっている『アニキン~Skytree Radio』を7月7日から隔週で放送中。この楽しげなノリをそのまま持ち込もうとの理由から、同番組の司会を務める鷲崎健、砂山けーたろー、三澤紗千香、上坂すみれの4人が、そのまま「アニソンキング」の司会に決定した。
「『アニキン』に毎回アニソン歌手/アーティストを招いていたおかげで、早い時期からブッキングを始めることができるメリットがあった」とは、小野澤総合プロデューサーの弁だ。紅組キャプテンは松本梨香、白組キャプテンはきただにひろしが務める。また、演奏はすべて生バンド。A(nison)ROCKのみ、特別編成のバンドが出演することになる。
タイトルは変わっても紅白2組の勝敗を投票で決する大会方式は変わらず。昨年に引き続き審査委員長を務める田中公平などプロの審査員のほか、一般審査員もホームページ上で1票を投じることができるシステムを構築中だという。また、投票方法は考案中だが、会場のファンにも投票権があり、審査員票+インターネット投票+会場での決着となり、実際の視聴者、入場者の1票が大きく影響しそうだ。このほか、
・入場者特典として放送終了後に、出演者からのお年玉プレゼント
・入場できない未成年のために、31日昼、小学校6年生以下の児童を対象に無料ライヴ(募集定員200名を超えた場合は抽選)「アニキン mini」を開催
・公式サイトでの投票によって、今年度の神曲各部門を選出
・『アニキン~Skytree Radio』の最終回として、文化放送にてサテライト放送「A&G年越しスペシャル~儀武ゆう子の本気!アニソンキング☆ラブ」を実施
といった施策が発表された。

このあと、ゲストに吉田仁美と富永“TOMMY”弘明が登場。吉田仁美は『スマイルプリキュア!』前期エンディングテーマ「イェイ!イェイ!イェイ!」、富永“TOMMY”弘明は『ジョジョの奇妙な冒険』オープニングテーマ「ジョジョ~その血の運命(さだめ)~」(TVサイズ)をそれぞれ熱唱し、互いの健闘を誓い合った。
吉田のエンディング振り付け完全再現ぶりのキュートさ、まさしく腹の底からの発声がすばらしい富永のたくましさが全開となり、早くも火花を散らした格好だ。
コアなアニメファン受けも良好ながら、一般層への浸透度も高い『スマイルプリキュア!』『ジョジョの奇妙な冒険』のテーマ曲を担当した2人がゲストとして現れたことからも、「アニソンキング」が目指す独自のカラーが透けて見えるようだが、アーティスト選出の基準はどの辺りにあるのか。記者発表会終了後、小野澤総合プロデューサーに訊ねると、次のような答えが返ってきた。
「アニソンイベントが乱立する中で、個性を出すにはどうしたらいいかを考えたときに、幅広く支持される方たちを出したいと思いました。こたつに入りながら、『これ誰?』『これ知ってる!』と言い合えるものですね。アニソンイベントは流行の歌に偏る傾向があり、お父さんお母さんがわからない。そこで、わざと幅を広くとりました。閉鎖的にするのではなく、もっと裾野を拡げていく。一方で、J-POPは通り過ぎると忘れられやすい」
J-POPのように忘れられずに聴く者、見る者にひっかかり、かつ、アニソンとして閉じてしまわない中間の領域を目指すという方向性が、確かにできてきているようだ。
「串田アキラさんは『会場に元気づけられる』とよくおっしゃるのですが、これを逆にしないといけない。アニサマを目指しているわけではないので、今後は流行の歌以外でも、もう一回聴きたいというリクエストに応えていけるようにしたいと思っています。もうひとつ、テレビ番組でよくあるようなコラボレーションではなく、持ち歌にこだわっているのも特徴だと思います。アニソンのジャンルでの持ち歌をそれぞれのアーティストが歌うから、EARTHSHAKERの西田“MARCY”昌史さんも田村直美さんも、喜んで出ると言ってくれました」
過去3年の試行錯誤から、「アニソンキング」はどうやら独自の境地を見極めつつあるようだ。この日の楽屋ではスクワットで備えるなどして、吉田と富永の間にいい意味の緊張感が漂っていたという。パフォーマンスの精度を高めて、本番の日を迎えてもらいたいものだ。
(取材・文・写真=後藤勝)
◆「アニソンキング」「アニソンキングmini」の入場方法やランキング投票などはこちらから
<http://anisonking.jp>/
あの伝統工芸が特攻隊服風に? 現代での迷走を隠しきれない西陣織会館
この連載「ソルティー京都」の初回記事は、松尾大社だったのだが、皆さんは読んでいただけただろうか。
この神社はものすごく格式が高いのに、ご近所に「松尾さん」などと気軽に呼ばれ、一般市民に迎合しきってしまっている。ゆえにその格の高さが、調べてみないとまったくわからないという切ない神社である。
そもそも京都にあるものは、「格の高さレベル」が他府県とは違うようである。京都で「先の戦争」というと応仁の乱(1467~1477だってよ)のことらしいし、仏像なんかも1000年以上歴史がないと重宝されないとのこと(と、某お寺の尼さんが言ってた)。
ここに、松尾大社に負けず劣らず、っていうか松尾大社が赤子に思える「実は」系の観光地がある。「西陣織会館」である。

きものショーが見られる西陣織会館は今出川駅前!
嵐を呼ぶ女・浜崎あゆみ、前夫は新恋人・マロへの“あてつけ婚”だった!?

『LOVE』/avex trax
惚れっぽいのか、話題づくりなのか。爽やかな熱愛報道ではなくなってしまった歌手・浜崎あゆみ(34)の新恋人騒動。浜崎のバックダンサーを務める6歳年下の内山麿我(28)、通称マロとの熱愛が報じられ、自身の会員制ファンサイトで「マロちゃんとは真剣にお付き合いをしています」と認めた。一方、内山も「こんな私ではありますが、今後とも真剣にお付き合いをさせて頂きたいと思っております」と、報告。目撃されてきたパリやハワイのデートも事実だったようだ。
2007年、浜崎と、バックダンサーとしてライブに参加した内山は意気投合。内山が浜崎のパフォーマンスに欠かせない存在になった。今年、『ayumi hamasaki ARENA TOUR 2012 ~HOTEL Love songs~』では内山が振り付けを担当し、8月発売の「You&Me」のPVでは、2人は恋人役を熱演。その内容は、グアムのビーチで抱き合ったり、キスをしたりなど、甘く切ない“ひと夏の恋”を演じているのだ。
遺体にエステや整形手術まで……過激化する中国の納棺サービス

尖閣諸島問題に端を発した反日感情の悪化により、日本製品の不買運動も展開された中国で、「日本に見習え」との声が高まっている業種があるという。それは、葬儀ビジネスだ。
11月20日、武漢市で行われた葬儀業界の展示会には、納棺前の遺体にエステのようなサービスを施す「遺体SPA」なるものの実演が登場し、話題を呼んだ。
実演では、まず数人の“エステティシャン”が遺体を優しく洗浄。このときに使用されるシャンプーや石鹸は、体に優しい無添加なのだとか……。さらに、生前のコリをほぐすかのように、全身をマッサージ。そして仕上げに、手足のネイルケアも行われる。気になるお値段は1000元(約1万3000円)からと、通常のSPAと同程度だ。
遺体に対して行うにはやや過剰ともいえるこのサービスだが、葬儀社によると、約3カ月前にこの遺体SPAをスタートさせて以来、すでに30件ほどの依頼があったという。
遺体SPAのヒットについて、広東省ブロック紙の社会部記者は、こう話す。
「もともと移動しながら生活をする騎馬民族だった中国人は、遺体に対して無頓着。しかし日本映画の『おくりびと』は中国でも大ヒットし、日本人の死者に対する姿勢に衝撃を受けた中国人は少なくなく、自分や親の死においても質の高いサービスを受けたいという需要が高まっている。ときに高齢化社会に向かう中国では、葬儀業界は今後、大きな成長可能性を秘めているといわれており、過剰なサービスが次々生まれている。遺体の顔を美容整形するというサービスすらあるほどです」
死に際し、こうしたサービスを受けられるのはもちろん一部の富裕層のみ。一方では、病院が引き取り手のない遺体をゴミとして投棄するという事件も各地で起きている。中国のスーパー格差社会は、死後も続くのだ。
(文=牧野源)
「steady.」が芹那を通して、女に嫌われる女の定番「ドジっ子」を再評価

「steady.」2012年12月号/宝島社
今月も、「今、最も男性にモテモテで非の打ちどころのない女子」である「石原さとみのA to Z」から見ていきましょう。今回は「E」ということで「emergency」がテーマです。石原さんは、「蚊に刺されやすい」「つま先を角にぶつける」「紙で手を切る」「何度も目に埃が入る」「マスカラ塗ると瞼につく」といった災難に遭いやすいんだとか……。ただ、そんなエピソードを見ていると、これって単なるドジっ子アピールではないかとモヤモヤしてしまいました。
しかも、単なるドジっ子かまってちゃんに留まらず、「心の管理ばかりではなく体調管理も気にしよう」と話し、自己管理のできる女であることもしっかりアピール。そこが、男子にウケる所以かもしれません。
<トピック>
◎石原さとみのA to Z「E」
◎主役ニット5枚でいつでも可愛い1カ月着回し!
◎サロンde steady. うっかりやってしまったドジ
ハリウッドの頑固オヤジが辿り着いた好々爺の境地! イーストウッド、4年ぶりの主演作『人生の特等席』

球団から引退を勧告されたガス(クリント・イーストウッド)にとって
最後のスカウト旅行。ひとり娘のミッキー(エイミー・アダムス)が同行する。
御年82歳となるクリント・イーストウッドの最新主演作『人生の特等席』を観ると、クリント・イーストウッド監督作がどれだけ凄いかということを改めて思い知らされる。ハリウッドで長年にわたって、決して死なないマッチョヒーローを演じ続けてきたイーストウッドだが、“俳優引退作”と銘打った『グラン・トリノ』(08)で壮絶な幕引きを済ませた。監督兼俳優として、やるべきことはやり尽くした。だが、それでも人生は続く。主演と監督の2役を兼ねるハードな役割からは降りたものの、徹底した健康管理のお陰で体はまだまだ元気。イーストウッドの個人スタジオ「マルパソ」でずっと裏方として支えてきてくれたロバート・ロレンツが監督デビューするのに丁度いい脚本があるから、ここはひと肌脱ごうじゃないか。かくしてイーストウッドが唯一の弟子として認めているロバート・ロレンツの監督デビュー作『人生の特等席』が製作された。人生のゴールが見えてきた老スカウトマンが次世代のメジャーリーガーを発掘するため、疎遠になっていた娘を伴って旅をする。万人が「いいね」とうなずきたくなる感動的な企画となっている。

有能な弁護士として働くミッキーだが、幼い頃
に親戚に預けられたことを恨んでいた。
我が道をゆく父親へミッキーの怒りが爆発する。
アトランタでひとり暮らしを続けるガス(クリント・イーストウッド)は、メジャーリーグのベテランスカウトマン。有望新人を次々と発掘してきただけでなく、自分がスカウトした選手がスランプに陥ると相談に乗り、怪我で実力が発揮できないまま引退した選手のことも思い遣る人情派だ。球団の若い幹部はコンピュータを使ったデータ分析に余念がないが、ガスは常に現場に足を運ぶことでドラフト候補となっている若者がプロの水に合うかどうかを見極めている。頑固ひと筋で通してきたガスだが、さすがに寄せる年齢の波は押し返せない。最近はオシッコの切れが悪いだけでなく、視力に支障が出てきた。周囲には隠しているが、古い付き合いの球団職員のピート(ジョン・グッドマン)はガスの体調が思わしくないことを察知している。ピートはガスのひとり娘・ミッキー(エイミー・アダムス)に連絡し、ガスの様子を見てほしいと頼む。母親を幼い頃に亡くしたミッキーにとって、ガスは唯一の肉親。弁護士として超多忙な毎日を過ごしていたが、視力の衰えた父親を放っておくわけにもいかない。携帯電話とノートパソコンを抱えて、ガスの車の運転手を務めることに。ドラフト会議までもうすぐ。深まりゆく秋のノース・カロライナの地方球場を、ガスとミッキー親子はぎくしゃくしながらも巡っていく。
枯れた男の味わいを見せるイーストウッド主演のロードムービーということで、決してハズれのない内容であることが予測できる。旅の相方を務めるのは、『ザ・ファイター』(10)での助演ぶりが印象的だったエイミー・アダムス。『ミリオンダラー・ベイビー』(04)のヒラリー・スワンク、『チェンジリング』(08)のアンジェリーナ・ジョリーと同じく、骨太タイプな女性だ。自分が決めたルールにこだわり続ける頑固オヤジと、仕事と結婚のどちらを優先するのかの選択を迫られる年齢に差し掛かった30代の娘とのドライブ旅行。旅を続ける中で、お互いの胸の奥に隠していた心情をぶつけ合い、親子のつながりを確かめ合う。地方のひなびた野球場、ホットドッグにビール、生バンドの演奏付き酒場、自然豊かな田舎のロケーション……。タイムスリップしたかのような、古き善き時代の米国の光景がスクリーンに広がる。選手たちが引き揚げていったグランドで、ガスとミッキーが数十年ぶりに2人きりでゲームに興じるシーンは文句なしに美しい。『フィールド・オブ・ドリームス』(90)のように野球が親子の溝を埋めてくれる。

ライバル球団のスカウトマンであるジョニー(ジャスティン・ティンバーレイク)。
かつてはガスがスカウトした有望選手だった。
しかし、イーストウッドの熱烈なファンは、少なからず不満を感じるかもしれない。イーストウッド主演の、いかにもイーストウッド作品らしいオールドアメリカンな風景が広がる。だが、そこには何かが足りない。ここでようやく、本作はイーストウッド主演作ではあるが、イーストウッド監督作ではないことを思い出す。幾つかのイーストウッド監督作を振り返るだけでも、何が足りないかは一目瞭然だ。『ミリオンダラー・ベイビー』の女性ボクサーにはリング上での栄光と引き換えに大きな代償を与えた。『硫黄島からの手紙』(06)では孤島での玉砕を命じられた日本兵たちの追い詰められた狂気を描いた。『J・エドガー』(11)に至ってはFBI初代長官に扮したディカプリオが存分に変態ぶりを発揮した。イーストウッド監督作の中では安直な駄作とされるバディアクションもの『ルーキー』(90)でさえ、イーストウッド演じる主人公の刑事が窃盗団の情婦(ソニア・ブラガ)に逆レイプされるというアブノーマルなシーンが盛り込んである。イーストウッドが主演を兼ねていると彼の颯爽としたかっこよさに目を奪われがちだったが、イーストウッド監督作のコア部分を形成しているのは猛烈なる“毒素”だったことが分かる。
ハリウッドきっての大物スターとして威厳と貫禄を漂わせるイーストウッドだが、私生活では必ずしも聖人君子で通してきたわけではない。『マンハッタン無宿』(68)『ダーティハリー』(71)でイーストウッドをスターに育て上げた“師匠”ドン・シーゲル監督とは『アルカトラズからの脱出』(79)以降、距離を置くようになってしまった。『ガントレット』(77)『ダーティファイター』(78)などで共演した女優ソンドラ・ロックとの“大人の関係”は泥沼裁判となり、イーストウッドを怒らせた女としてソンドラ・ロックは表舞台から消え去ることになった。『アルカトラズからの脱出』でイーストウッドに気に入られた脚本家のリチャード・タッグルは『タイトロープ』(84)の監督に抜擢されるが、撮影初日にまごついた仕草を見せたためにメガホンをイーストウッドに取り上げられてしまう。イーストウッドは離れた場所から眺めると眩しく輝く大スターなのだが、不用意に近づくと彼が体内に溜め込んだ猛毒を浴びるはめに陥る。イーストウッドは自分の中に抱え込んだ毒素をうまくコントロールすることで、神懸かり的な映画監督になりえた。聖人君子ではなく、あくまでも生身の表現者なのだ。
黒澤明監督に28年間師事した小泉堯史監督のデビュー作『雨あがる』(00)を観たときに、悪い映画ではないけれどアクのない精進料理みたいだなと感じた。『マディソン郡の橋』(95)で助監督に就いて以降、イーストウッド作品の製作スタッフを務めてきたロバート・ロレンツ監督のデビュー作となった本作にも同じものを感じる。映画監督としてのノウハウ的なことは現場を共にすることで盗むことができるが、イーストウッドが内面に抱え込んだ毒素まではロレンツ監督は受け継いでいないし、それは受け継ぐべきものではないだろう。ひどく遠回りになってしまったが、それゆえに『人生の特等席』は安心して観ることができる。表現者としての毒をほぼ出し切ったらしく、好々爺然としたイーストウッドが屈託なく笑う姿にホッとさせられる。それと同時に、イーストウッド監督は今のハリウッドにおいて非常に特殊な映像作家であることも再認識させてくれるのだ。
(文=長野辰次)
『人生の特等席』
製作/クリント・イーストウッド 監督/ロバート・ロレンツ 出演/クリント・イーストウッド、エイミー・アダムス、ジャスティン・ティンバーレイク、ジョン・グッドマン 配給/ワーナー・ブラザース映画
11月23日(金)より丸の内ピカデリーほか全国ロードショー公開
(c)2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
<http://wwws.warnerbros.co.jp/troublewiththecurve>
●深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】INDEX
[第197回]この“明るいヘンタイ”っぷりがいいんじゃない!? 会田誠のアートなエロス『駄作の中にだけ俺がいる』
[第196回]三池監督ならではの“いのちの授業”が始まる! サイコパス教師と過ごす恐怖の文化祭『悪の教典』
[第195回]“絶対的価値”を求める男たちの翔んでもロマン! 井筒監督の犯罪サスペンス『黄金を抱いて翔べ』
[第194回]禁断の蜜が溢れるSM世界『私の奴隷になりなさい』セクシーアイコン・壇蜜がすべてをさらけ出した!
[第193回]“無意識の湖”に身を投じたユングと女性患者の行方──クローネンバーグの恋愛サスペンス『危険なメソッド』
[第192回]“お蔵入り映画”が人命救助を果たした!? 実話をベースにした大冒険ロマン『アルゴ』
[第191回]我が家に“食人族”がやって来た! 奇才ジャック・ケッチャムの異形世界『ザ・ウーマン』
[第190回] 裏切り&結託は当たり前。今の政界にそっくり! 極道たちのバトルロワイアル『アウトレイジ ビヨンド』
[第189回] これが全米を熱狂させた“USA版バトル・ロワイアル”! 殺人リアリティーショー『ハンガー・ゲーム』
[第188回]行き詰まった人生の扉を開く鍵は“銭湯”にあり? 内田けんじ監督のオリジナル作『鍵泥棒のメソッド』
[第187回]大家族の伝統料理から超手抜きレシピまで勢ぞろい! 台所から見えてくる中東の家庭事情『イラン式料理本』
[第186回]“世界的な絶滅危惧種”である独裁者に愛の手を!? 政治ネタ&下ネタ満載コメディ『ディクテーター』
[第185回]障害者の性処理も介護の重圧も、すべて笑い飛ばせ! 男たちのバリアフリーな友情ドラマ『最強のふたり』
[第184回]人類を生み出した“創造主”との遭遇!! リドリー・スコットが物語るSF神話『プロメテウス』
[第183回]“校内格差社会”に出現した異分子(ゾンビ)たち! 青春のカタルシス『桐島、部活やめるってよ』
[第182回]カメラマンは法を犯してもかまわない!? 国家の暗部を暴く男の情念『ニッポンの噓』
[第181回]“学校”という名の密室ではびこる児童虐待の事実! 子どもたちは教師を訴える『トガニ 幼き瞳の告発』
[第180回]“神様”との出会いと別れ、そして旅からの帰還 ドキュメンタリー『アニメ師・杉井ギサブロー』
[第179回]親友=お金を貸してくれる、女友達=SEXさせてくれる!? 品性お下劣男の青春『苦役列車』
[第178回]“沢尻エリカ”という名のアトラクションムービー『ヘルタースケルター』が描く無常の世界
[第177回]毒カレー、オウム真理教、光市母子殺害……“悪魔の弁護人”と呼ばれる男の素顔『死刑弁護人』
[第176回]“芸能生活30周年”ニコラス・ケイジの会心作! 被災地に流布する暗号『ハングリー・ラビット』
[第175回]やめろと言われても、今では遅すぎたッ! 妻夫木聡&武井咲主演の過剰なる純愛劇『愛と誠』
[第174回]年間自殺者数3万人を越える現代社会への提言 自殺対策の現状を追った『希望のシグナル』
[第173回]“三島割腹事件”を若松孝二監督が映画化!『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』
[第172回]実在の事件を題材にした“命の授業”『先生を流産させる会』がついに劇場公開!
[第171回]自由社会に順応できない“脱北者”の過酷な現状 無垢なる季節との決別『ムサン日記 白い犬』
[第170回] 世界興収100億突破のSF大作『ロボット』はあらゆる既成概念を破壊する!!
[第169回]“エンタの神さま”ツイ・ハークが大復活! B級映画マニアの心を焦がす『王朝の陰謀』
[第168回]人はお下劣な分だけ、強く優しくなれる!? 結婚を控えた女たちの本音『ブライズメイズ』
[第167回]行きすぎたシステム社会に警鐘を鳴らす“ユナボマー・マニフェスト”の映画化『モンスターズクラブ』
[第166回]祭りの終わりと新ステージの幕開け、3部作完結『サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』
[第165回]すばらしき“コーマン野郎”の世界!『コーマン帝国』、愛と欲望の歴史
[第164回]懐かしき香り漂う、新感覚サスペンス 破滅へ突き進む男の悲劇『ドライヴ』
[第163回] 災害に備えた地下シェルターは必要? 心理ホラー『テイク・シェルター』
[第162回] 森田芳光監督の最終列車『僕達急行』人生は出会いと旅立ちのリフレイン!
[第161回] 鬼才キム・ギドクの"多重人格ショー"セルフドキュメンタリー『アリラン』
[第160回]映画創成期に散った"殉教者"への聖歌 3D映画『ヒューゴの不思議な発明』
[第159回]これはホラー? それともコメディ? 勘違い女が爆走『ヤング≒アダルト』
[第158回] ピラミッドは古代からのメッセージ!? 歴史ミステリー『ピラミッドの謎』
[第157回] 韓国映画の名匠が明かす"創作の極意"イ・チャンドン監督『ポエトリー』
[第156回] ローカル局で"伝説となった男"の生涯『木村栄文レトロスペクティブ』
[第155回] 米国に半世紀も君臨した"影の大統領" FBI初代長官『J・エドガー』
[第154回]犯罪者たちに学ぶ"人心掌握術"の奨め『アニマル・キングダム』『預言者』
[第153回]"地獄"からの生還者・板尾創路の凄み 古典落語を過激に脚色『月光ノ仮面』
[第152回]早くも2012年ベスト1映画が登場!"代理殺人"を巡る恐怖『哀しき獣』
[第151回]父殺し、自分殺し、そして再生の物語 園子温流ラブストーリー『ヒミズ』
[第150回]米国お笑い横断旅行『宇宙人ポール』人間のちっぽけな悩みはETが解決!
[第149回]70年前と変わらない日本人の精神構造『聯合艦隊司令長官 山本五十六』
[第148回]追悼......"永遠の反逆児"原田芳雄さん幻の主演作『原子力戦争』がDVD化
[第147回]"ファスト風土"を舞台にした犯罪喜劇 J・アイゼンバーグ主演『ピザボーイ』
[第146回]"正義のゾンビ"が犯罪者を貪り喰う! イラク戦争奇談『ゾンビ処刑人』
[第145回] "時代の寵児"の未ソフト化作品上映!「松江哲明グレイテスト・ヒッツ」
[第144回]原発事故を描いた『カリーナの林檎』と今関あきよし監督の背負った贖罪
[第143回]"窮屈なモラル"を脱ぎ捨てた裸の女たち 園子温監督の犯罪エロス『恋の罪』
[第142回]ノーベル賞作家・川端康成が夢想した新風俗『スリーピングビューティー』
[第141回]横暴な上司は有志社員が制裁します!『モンスター上司』のブラックな笑い
[第140回]"クソみたいな社会を変えたい!"高校生テロリストの凄春『アジアの純真』
[第139回] うつ病なんかヘーキ!? 宮崎あおい主演作『ツレがうつになりまして。』
[第138回]"神話"が生まれる瞬間を目撃せよ! 人類への黙示録『猿の惑星:創世記』
[第137回]刑務所で食する至高の味『極道めし』ヒロインの後ろ姿に、むせび泣き!
[第136回]"理想の恋人"という偶像を破壊せよ 深夜番長の劇場デビュー作『モテキ』
[第135回]"城定秀夫監督、ブレイク前夜の予感! 闘争本能を呼び覚ます『タナトス』
[第134回]"人間失格"の道を選んだ映画監督の業 林由美香の最新主演作『監督失格』
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[第131回]元"暴走族"が書いた旧友への鎮魂歌 青春懺悔録『アメイジング グレイス』
[第130回]V・ギャロ主演のサバイバルグルメ!? 『エッセンシャル・キリング』
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[第128回]この夏の清涼剤、地方少女のダンス成長記『あぜみちジャンピンッ!』
[第127回]竹ヤリで世界進出"スシタイフーン"『エイリアンVSニンジャ』ほか逆上陸
[第126回]イーモウ監督、久々のアイドル映画 中華的妹萌え『サンザシの樹の下で』
[第125回]ナタリー・ポートマン vs. ヘビメタ野郎 人気女優の隠し球『メタルヘッド』
[第124回]黒澤明の名作『生きる』のラテン版! ヤモメ男が残した遺産『BIUTIFUL』
[第123回]北国で93年間営業を続ける"大黒座"と町の記録『小さな町の小さな映画館』
[第122回]新幹線がすれ違う瞬間、願いが叶う? 小学生の目線で描かれた『奇跡』
[第121回]理想と情熱がもたらした"痛い現実" 青春の蹉跌『マイ・バック・ページ』
[第120回]胸に響く金言"プロとは手を抜くこと" 職人秘話『アトムの足音が聞こえる』
[第119回]危険な出会い、井口昇ミーツ仲村みう 悪夢の遊園地『富江 アンリミテッド』
[第118回]ナタリー・ポートマン"第1章"の終幕 虚実が攻め合う『ブラック・スワン』
[第117回]"セカイ"を旅立った少女の地底探検記 新海誠監督の新作『星を追う子ども』
[第116回] 美少女たちの輝きが脳裏から離れない。青春ムービー『魔法少女を忘れない』
[第115回] 恋愛が与える"陶酔"とリアルな"痛み"サブカル活劇『スコット・ピルグリム』
[第114回]妄想、空想、そして現実からの大脱走 美少女革命『エンジェル ウォーズ』
[第113回]"3.11"後の新しい映画モデルとなるか『劇場版 神聖かまってちゃん』の挑戦
[第112回]マスコミが讃えた"楽園"のその後、ひとりの少女の成長記録『愛しきソナ』
[第111回]閉鎖的な"村社会"をブチ破ったれ! 韓流サバイバル劇『ビー・デビル』
[第110回]"粋"を愛したフランスの伯父さん J・タチ主演『イリュージョニスト』
[第109回]自分にとって家族は敵か、味方か? オスカー2冠受賞『ザ・ファイター』
[第108回]コーエン兄弟『トゥルー・グリット』40年で変化した"米国のヒーロー像"
[第107回]ジョニー・デップが愛した"極道記者" 『GONZO』奇人がスターだった時代
[第106回] 巨匠イーストウッド監督の異色作! "あの世"はあるか?『ヒア アフター』
[第105回] キレ味、喉ごしが違うアクション! 黒帯美少女の"涙拳"が炸裂『KG』
[第104回] 高齢化するニートはどこに行くのか? "戸塚校長"のその後『平成ジレンマ』
[第103回]堀北真希&高良健吾主演作『白夜行』闇に生きる"影男"の密やかなる喜び
[第102回]園子温の劇薬ムービー『冷たい熱帯魚』"救いのない結末"という名の救い
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[第98回]大人だって"ドラえもん"にいて欲しい 残念男の逆転劇『エリックを探して』
[第97回]平凡な高校生デイヴは2度変身する!原点回帰のヒーロー『キック・アス』
[第96回]村上春樹の超絶ベストセラーの映画化『ノルウェイの森』はどこにある?
[第95回]実在した"奇妙な高額バイト"の顛末 心理サスペンス『エクスペリメント』
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[第92回]バラエティーでの実績は通用するか? テリー伊藤の初監督作『10億円稼ぐ』
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[第89回]自分の恋愛もプロデュースする女優、ドリュー・バリモア主演『遠距離恋愛』
[第88回]スタローンが立ち上げた"筋肉共和国"男たちの祭典『エクスペンダブルズ』
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[第86回]マイノリティーは"理想郷"を目指す。筒井文学の金字塔『七瀬ふたたび』
[第85回]清純派・佐藤寛子が美しく"変態"! 官能サスペンス『ヌードの夜──』
[第84回]死を意識して、ギラギラ輝く男たち! 三池節、大バクハツ『十三人の刺客』
[第83回] 女を食い物にする男どもは全員処刑! モダン社会の闇を暴く『ミレニアム』
[第82回] "企画AV女優"たちの青春残酷物語 性なる鎮魂劇『名前のない女たち』
[第81回]猫を見れば、人間社会が見えてくる! 世界の人気猫大集合『ネコを探して』
[第80回]原恵一監督の新作は辛口ファンタジー 退屈な"日常生活"を彩る『カラフル』
[第79回]米軍に実在した"超能力部隊"の真実!? ムー民、必見『ヤギと男と男と壁と』
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[第76回] 爽やか系青春ゾンビ映画にホロリ......夏休みは『ゾンビランド』に集結せよ
[第75回] "生きる"とは"見苦しい"ということ 藤沢周平の時代活劇『必死剣 鳥刺し』
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[第73回] "三億円事件"の真相を解き明かす! 桜タブーに挑んだ『ロストクライム』
[第72回/特別編] 上映反対で揺れる問題作『ザ・コーヴ』"渦中の人"リック・オバリー氏の主張
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[第33回]"女神降臨"ペ・ドゥナの裸体が神々しい 空っぽな心に響く都市の寓話『空気人形』
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[第31回]萩原健一、松方弘樹の助演陣が過剰すぎ! 小栗旬主演の時代活劇『TAJOMARU』
[第30回]松本人志監督・主演第2作『しんぼる』 閉塞状況の中で踊り続ける男の悲喜劇
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[第22回]"最強のライブバンド"の底力発揮! ストーンズ『シャイン・ア・ライト』
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[第20回]ウディ・アレンのヨハンソンいじりが冴え渡る!『それでも恋するバルセロナ』
[第19回]ケイト姐さんが"DTハンター"に! オスカー受賞の官能作『愛を読むひと』
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[第17回]地獄から甦った男のセミドキュメント ミッキー・ローク『レスラー』
[第16回]人生がちょっぴり楽しくなる特効薬 三木聡"脱力"劇場『インスタント沼』
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[第14回]生傷美少女の危険な足技に痺れたい! タイ発『チョコレート・ファイター』
[第13回]風俗嬢を狙う快楽殺人鬼の恐怖! 極限の韓流映画『チェイサー』
[第12回]お姫様のハートを盗んだ男の悲哀 紀里谷監督の歴史奇談『GOEMON』
[第11回]美人女優は"下ネタ"でこそ輝く! ファレリー兄弟『ライラにお手あげ』
[第10回]ジャッキー・チェンの"暗黒面"? 中国で上映禁止『新宿インシデント』
[第9回]胸の谷間に"桃源郷"を見た! 綾瀬はるか『おっぱいバレー』
[第8回]"都市伝説"は映画と結びつく 白石晃士監督『オカルト』『テケテケ』
[第7回]少女たちの壮絶サバイバル!楳図かずおワールド『赤んぼ少女』
[第6回]派遣の"叫び"がこだまする現代版蟹工船『遭難フリーター』
[第5回]三池崇史監督『ヤッターマン』で深田恭子が"倒錯美"の世界へ
[第4回]フランス、中国、日本......世界各国のタブーを暴いた劇映画続々
[第3回]水野晴郎の遺作『ギララの逆襲』岡山弁で語った最後の台詞は......
[第2回]『チェンジリング』そしてイーストウッドは"映画の神様"となった
[第1回]堤幸彦版『20世紀少年』に漂うフェイクならではの哀愁と美学
田舎の幸せは「結婚」――東京に生きる女の子と地方の幸せのゴール

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(前編はこちら)
――山内さんは、東京に出てきてよかったですか?
山内マリコ氏(以下、山内) はい。私は本を出す前にニート期間があって、しばらくくすぶっていたんですが、もしこれが地元だったら、確実に自殺コースだったなと思います(笑)。だからなんとかくすぶりも紛らわせて、やり過ごせた気がします。
中條寿子氏(以下、中條) なるほど。
山内 東京って、ちょっと非現実的な世界を生きている感じはありますよね。アメリカにおけるマンハッタン的な。その街から一歩外に出れば、まるで蜃気楼の中にいたと思えてくるような。どっちも極端ですよね。一極集中で都会すぎる東京と、フラットすぎ、テンション低すぎの地方。ちょうどいい、中庸の街って成立しないのかなぁ。
東京スカイツリー、商店街から客を奪い、オフィスビルはガラガラ…
11月21日の日経新聞朝刊から気になるニュースを拾い読み。ビジネスシーンで使えるまじめな1面記事から、飲み屋談義に花咲く変わりネタまで日替わりでピックアップしちゃいます! 【注目記事】地元客奪われ商店街に打撃 オフィス入居も伸びず 注目は、東京・首都圏経済面から「地元客奪われ商店街打撃」の記事。22日に開業半年を迎える東京スカイツリータウンが、全国から驚異的な観光客を集める一方で、地元の商店街やオフィスビルが苦戦を強いられているのだそうだ。 建設段階では、観光客の増加に伴い、地元商店街に立ち寄る人も増えるのでは、という期待の声と、観光客はスカイツリーだけが目当てで立ち寄る人は増えないのでは、という悲観的な見方があった。結果として後者の状況になってしまっているわけだが、“想定外”だったのは、地元の住民までスカイツリーに奪われてしまったこと。生鮮食品などは通常価格では商店街の方が安いが、東京ソラマチ内の生鮮食品店が、夕方になると値引き販売を始める。こうした影響などで、地元客もソラマチに流れてしまっているのだそうだ。 また、観光的には大成功中のスカイツリータウンも、テナント企業向けのオフィスビルは成約率3割とガラガラ状態。リーマン・ショック前に建設が計画されたため、当初の賃料が高めに設定されていたことが原因とみられている。 何やら景気の悪いトーンだが、神奈川版では、直通で行ける京急電鉄、ソラマチに出店した横浜の菓子店が、これをきっかけにリピート客を増やしているなどの“スカイツリー効果”を強調している。埼玉版でも同じく直通の東武野田線に、千葉版では京成線や鴨川シーワールドとのセットツアーが完売状態、などの恩恵が紹介されている。 足元を照らさない灯台のように、スカイツリーは足元より少し遠くに光をもたらした模様。他の自治体にとっては、今後、巨大集客施設を誘致する際の参考(教訓?)になりそう。 【1面】NTT東西、光回線値下げ 戸建てなど最大3割 1面トップは「NTT光回線値下げ」の記事。NTT東日本、西日本が光回線サービスの月額料金を、約3割値下げするという内容。 値下げの背景には、ネットユーザーの固定回線離れがある。スマートフォンの普及が進み、モバイルルーターやLTEを使ってネットに接続するユーザーは増加傾向。通信速度も向上し、光回線とさほど変わりないレベルのものも登場していることから、家にわざわざ回線を引かなくてもいい、と考えるユーザーも増えているのだ。この“光離れ”を食い止めるために、高速LTEと同等程度の金額までの値下げに踏み切ったとみられる。 NTT東日本は、これまでの5,460円(戸建て)を、3,600円台に、西日本は5,670円(戸建て)を3,700円台に引き下げる。マンションなどの集合住宅では、これまで同様、戸建てに比べて1,000円程度安い値段が設定される。この金額にプロバイダー接続料(500円から1,200円程度)が別途必要になる。競合するKDDIは、戸建てで5,460円のサービスを提供しているが、今回の値下げで、同等かそれ以下の金額にまで下がる計算だ。 どこでも使えて便利なLTEやモバイルルーターだが、利用者増に伴い通信量も増大したことから、速度が低下したり接続が不安定になったりなどの問題も起きている。しかし光回線との併用が進めば、その緩和も期待できるというわけだ。 LTEは速度が速くなる一方で、一定期間ごとに通信量の上限が設けられていて、超えると速度が極端に低下するなどのペナルティーが課される場合も多い。自宅に限られるが、動画などをたっぷり楽しみたいユーザーにとっては、今回の値下げはありがたいのではないだろうか。一方で、もっと早く値下げしていれば顧客流出の傷も浅かったのでは、という気も。 【マーケット総合面】<まちかど> 米年末商戦に暗雲? マーケット総合面からは、「まちかど 米年末商戦に暗雲」の記事。アメリカの年末商戦の主力、家電量販店や玩具各社の株価がイマイチふるわないのだそうだ。 その理由は、オバマ政権が直面する「財政の崖」の影響。これまで継続していた巨額減税が失効するなどして、アメリカ経済が大打撃を受けることへの懸念から、消費が控えめとなっているからだ。「減税延長が決まればサンタクロースは萎縮せずプレゼントを買える」との声もあるが……。財政の崖をうまく乗り越えられなかったら、オバマ大統領はアメリカの子供たちに恨まれてしまうかも。 ☆その他の注目記事☆ ・携帯3社で判決分かれる 会社側の損害算定が争点 解約金が下回れば「有効」 ・シャープ、希望退職に2960人 想定の1.5倍、国内従業員の1割 ■おすすめ記事 効果ゼロ、違約金を無心…悪徳SEO業者を告発する 元幹部が語る「内側からみた、ソニー迷走の“本当の”理由と再建策」 ソフトバンク、スプリントとイー・アクセス同時買収ができたワケ 政権交代をみこんだ? 原発運営会社を買収した日立の思惑 松本大「巨人ファンの方は絶対に読まないでください」地元商店街のお客を奪う
東京スカイツリー
(「Thinkstock」より)

