イッキマン -オリーブオイル-
油メールでメールフォルダがぬめぬめ。

『トータル・リコール』
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
今年の夏はアメコミ映画とSF映画という2大ジャンルが熱い。海外で歴代興収記録を更新した超大作、名監督が手がける注目作、往年の傑作のリメイクが続々と封切られている。今週はそうした両ジャンルの最新話題作を紹介したい。
アメコミヒーロー物では、アンドリュー・ガーフィールド主演でリブートした『アメイジング・スパイダーマン』、クリストファー・ノーラン監督によるバットマン3部作の完結編『ダークナイト ライジング』に続き、マーベル・コミックのヒーローが大集合する“真打ち”的なアクション超大作が、8月14日公開の『アベンジャーズ』だ。国際平和維持組織シールドが保管していた強大なパワーを秘める四次元キューブが、邪悪な神ロキの手に渡り、地球侵略へのカウントダウンが始まった。自ら発明したパワードスーツをまとい、アイアンマンとして戦う経営者トニー・スターク、第2次世界大戦中の極秘計画で超人兵士となり70年間の眠りから覚めたキャプテン・アメリカ、神々の国アスガルドから追放されたソー、怒りにより緑色の巨人ハルクに変身する科学者ブルース・バナー、女スパイのブラック・ウィドウ、弓の名手ホークアイは、人類の危機に立ち向かう特殊能力者たちのチーム「アベンジャーズ」として召集される。だが、心の傷に囚われた彼らはチーム内で反発し、パワーをぶつけ合っては周囲を危険にさらす始末。一度は捕らえられたものの機を見て脱出したロキは、地球外から強力な軍勢をマンハッタン上空に呼び寄せる。果たしてアベンジャーズは、力を合わせて地球を救うことができるのか……。
各ヒーローの単体作品で主役を張ったロバート・ダウニー・Jr.、クリス・エヴァンス、クリス・ヘムズワースに加え、スカーレット・ヨハンソン、ジェレミー・レナー、マーク・ラファロ、サミュエル・L・ジャクソンといったスターたちが豪華に集結。ヒーロー側の充実ぶりに比べると悪玉のキャラ立ちが弱いのが難点だが、ヒーロー同士のバトルも適宜挿入して中盤を持たせつつ、ニューヨーク市街を破壊しまくる終盤の総力戦までしっかり楽しませてくれる。先に公開された米国では週末3日間オープニング記録で歴代1位、全世界では歴代最速10億ドル突破を記録するなど、興行面でも最強ぶりを発揮している本作。アメコミ映画ファンはもちろん、家族やカップルにもオススメしたい痛快な娯楽アクションだ。マーベルヒーロー映画のお約束、エンドロール後のおまけ映像もお見逃しなく。
一方のSF映画で取り上げるのは、フィリップ・K・ディック原作で2度目の映画化となる『トータル・リコール』(8月10日公開)。科学戦争後の汚染で地球の大部分が居住不可能になった21世紀末、工場労働者のダグ(コリン・ファレル)はある日、人工記憶を売るリコール社を訪れる。希望した「諜報員の記憶」がダグに植えつけられようとしたその時、武装した警官隊が突入。体が勝手に反応して警官らを次々に倒し、自宅まで逃げ切ったダグに、今度は妻のローリー(ケイト・ベッキンセール)が豹変して襲いかかる。やがてダグは、現在の自分の記憶が偽物で、かつて支配層対レジスタンスの戦いの鍵を握る諜報員だったことを知らされる。
ディックが1966年に発表した短編SF小説『追憶売ります』の最初の映画化は、ポール・バーホーベン監督版『トータル・リコール』(90)。アーノルド・シュワルツェネッガー主演の同作が大仰でケレン味あふれる視覚効果が印象的だったのに対し、今作はファレルとベッキンセール、そしてダグを助ける役どころのジェシカ・ビールらが繰り広げるスピーディーなチェイスと格闘アクションが目玉。メガホンを取ったのは、『アンダーワールド』(03)で監督デビューし、同作で主演したベッキンセールの夫でもあるレン・ワイズマン。90年版を意識したシーンもいくつかあり、前作を見た人ならニヤリとさせられるはず。SF物ではほかに、ディック原作の『ブレードランナー』(82)も手がけた巨匠リドリー・スコット監督の最新作、『プロメテウス』が8月24日の公開を控える。今夏のSF話題作は、視覚効果を駆使した壮大な映像やスタイリッシュなアクションだけでなく、空想科学の知的興奮も味わいたい大人の観客にオススメだ。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)
『アベンジャーズ』作品情報
<http://eiga.com/movie/54262/>
『トータル・リコール』作品情報
<http://eiga.com/movie/56068/>

『トータル・リコール』
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
今年の夏はアメコミ映画とSF映画という2大ジャンルが熱い。海外で歴代興収記録を更新した超大作、名監督が手がける注目作、往年の傑作のリメイクが続々と封切られている。今週はそうした両ジャンルの最新話題作を紹介したい。
アメコミヒーロー物では、アンドリュー・ガーフィールド主演でリブートした『アメイジング・スパイダーマン』、クリストファー・ノーラン監督によるバットマン3部作の完結編『ダークナイト ライジング』に続き、マーベル・コミックのヒーローが大集合する“真打ち”的なアクション超大作が、8月14日公開の『アベンジャーズ』だ。国際平和維持組織シールドが保管していた強大なパワーを秘める四次元キューブが、邪悪な神ロキの手に渡り、地球侵略へのカウントダウンが始まった。自ら発明したパワードスーツをまとい、アイアンマンとして戦う経営者トニー・スターク、第2次世界大戦中の極秘計画で超人兵士となり70年間の眠りから覚めたキャプテン・アメリカ、神々の国アスガルドから追放されたソー、怒りにより緑色の巨人ハルクに変身する科学者ブルース・バナー、女スパイのブラック・ウィドウ、弓の名手ホークアイは、人類の危機に立ち向かう特殊能力者たちのチーム「アベンジャーズ」として召集される。だが、心の傷に囚われた彼らはチーム内で反発し、パワーをぶつけ合っては周囲を危険にさらす始末。一度は捕らえられたものの機を見て脱出したロキは、地球外から強力な軍勢をマンハッタン上空に呼び寄せる。果たしてアベンジャーズは、力を合わせて地球を救うことができるのか……。
各ヒーローの単体作品で主役を張ったロバート・ダウニー・Jr.、クリス・エヴァンス、クリス・ヘムズワースに加え、スカーレット・ヨハンソン、ジェレミー・レナー、マーク・ラファロ、サミュエル・L・ジャクソンといったスターたちが豪華に集結。ヒーロー側の充実ぶりに比べると悪玉のキャラ立ちが弱いのが難点だが、ヒーロー同士のバトルも適宜挿入して中盤を持たせつつ、ニューヨーク市街を破壊しまくる終盤の総力戦までしっかり楽しませてくれる。先に公開された米国では週末3日間オープニング記録で歴代1位、全世界では歴代最速10億ドル突破を記録するなど、興行面でも最強ぶりを発揮している本作。アメコミ映画ファンはもちろん、家族やカップルにもオススメしたい痛快な娯楽アクションだ。マーベルヒーロー映画のお約束、エンドロール後のおまけ映像もお見逃しなく。
一方のSF映画で取り上げるのは、フィリップ・K・ディック原作で2度目の映画化となる『トータル・リコール』(8月10日公開)。科学戦争後の汚染で地球の大部分が居住不可能になった21世紀末、工場労働者のダグ(コリン・ファレル)はある日、人工記憶を売るリコール社を訪れる。希望した「諜報員の記憶」がダグに植えつけられようとしたその時、武装した警官隊が突入。体が勝手に反応して警官らを次々に倒し、自宅まで逃げ切ったダグに、今度は妻のローリー(ケイト・ベッキンセール)が豹変して襲いかかる。やがてダグは、現在の自分の記憶が偽物で、かつて支配層対レジスタンスの戦いの鍵を握る諜報員だったことを知らされる。
ディックが1966年に発表した短編SF小説『追憶売ります』の最初の映画化は、ポール・バーホーベン監督版『トータル・リコール』(90)。アーノルド・シュワルツェネッガー主演の同作が大仰でケレン味あふれる視覚効果が印象的だったのに対し、今作はファレルとベッキンセール、そしてダグを助ける役どころのジェシカ・ビールらが繰り広げるスピーディーなチェイスと格闘アクションが目玉。メガホンを取ったのは、『アンダーワールド』(03)で監督デビューし、同作で主演したベッキンセールの夫でもあるレン・ワイズマン。90年版を意識したシーンもいくつかあり、前作を見た人ならニヤリとさせられるはず。SF物ではほかに、ディック原作の『ブレードランナー』(82)も手がけた巨匠リドリー・スコット監督の最新作、『プロメテウス』が8月24日の公開を控える。今夏のSF話題作は、視覚効果を駆使した壮大な映像やスタイリッシュなアクションだけでなく、空想科学の知的興奮も味わいたい大人の観客にオススメだ。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)
『アベンジャーズ』作品情報
<http://eiga.com/movie/54262/>
『トータル・リコール』作品情報
<http://eiga.com/movie/56068/>

「運命・希望ちゃん」の笑っていない顔です
日本と同じく、多くの海外セレブスターたちが芸名を使い活躍している。彼らが芸名を使うのは、名字を隠しておきたい、本名が普通すぎて印象に残りにくい、発音しづらい、覚えにくい、似たような名前の役者がいる、などさまざまな理由がある。あまりにも芸名の方がしっくりしすぎて、本名に違和感を感じてしまうセレブも少なくない。今回は成功要因とも言えるネーミングにこだわり、見事、誰もが名前を覚える有名スターになった、「芸名で活躍するセレブ」を紹介したい。
■トム・クルーズ
トム・クルーズは、名前が覚えにくいために芸名を使うことになった典型的な俳優だと伝えられている。役者を目指して事務所に所属した際、エージェントが「本名のトーマス・クルーズ・メイポーザー4世、トーマス・メイポーザーでは売れない」と指摘。名前を変更するよう言われ、名前のトーマスを、短く“トム”にし、ミドルネームのクルーズを名字とした本名に近い芸名、トム・クルーズで活動することに決めたのだ。海外のファンからも覚えやすい名前として、大成功した例だといえよう。

「運命・希望ちゃん」の笑っていない顔です
日本と同じく、多くの海外セレブスターたちが芸名を使い活躍している。彼らが芸名を使うのは、名字を隠しておきたい、本名が普通すぎて印象に残りにくい、発音しづらい、覚えにくい、似たような名前の役者がいる、などさまざまな理由がある。あまりにも芸名の方がしっくりしすぎて、本名に違和感を感じてしまうセレブも少なくない。今回は成功要因とも言えるネーミングにこだわり、見事、誰もが名前を覚える有名スターになった、「芸名で活躍するセレブ」を紹介したい。
■トム・クルーズ
トム・クルーズは、名前が覚えにくいために芸名を使うことになった典型的な俳優だと伝えられている。役者を目指して事務所に所属した際、エージェントが「本名のトーマス・クルーズ・メイポーザー4世、トーマス・メイポーザーでは売れない」と指摘。名前を変更するよう言われ、名前のトーマスを、短く“トム”にし、ミドルネームのクルーズを名字とした本名に近い芸名、トム・クルーズで活動することに決めたのだ。海外のファンからも覚えやすい名前として、大成功した例だといえよう。

『JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力』
しゃべりと笑いと音楽があふれる“少数派”メディアの魅力を再発掘! ラジオ好きライターが贈る、必聴ラジオコラム。
8月6日月曜深夜1時、いつも轟くはずの伊集院光の声が、東京から消えた。いや、正確には消えたのではなく、その声はTBSラジオのスタジオで鳴っていた。しかし、なぜか関東地方には届けられなかった。TBSラジオ制作の生放送番組が、TBSラジオ本体では放送されず、地方のネット局では放送されるという、奇妙にねじれた事態が起こっていた。いわゆる、「裏送り」と呼ばれる状態である。
いつもならば、『JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力』(TBSラジオ 月曜深夜1:00~3:00)が放送される時間だが、同局では、なでしこジャパンの五輪準決勝の試合が中継されていた。しかし、この試合を放送していたのはTBSラジオだけではない。関東圏の「radiko」の番組表を基準とするならば、AM/FM合わせて9つの放送局が、同じ内容を中継していたのである(ラジオ日本と専門各局は中継せず。さすが、ラジオ日本!)。しかも、オリンピック中継なので、実況・解説はすべて基本的に同じだ。ハーフタイムや試合後にその局ごとの情報が入ることはあるが、決め手になるほどの違いはない。完全に異常事態である。
そんな状況下で行われたこの日の『深夜の馬鹿力』のオープニングトークを、伊集院光は、「基本ふてくされですよね」のひとことでスタートさせた。頼もしいとしか言いようがない。この日の放送は、聴くことができない投稿者たちへの配慮としてネタコーナーは一切やらず、「1000の質問スペシャル」と銘打って読者の質問に次々と答えていくというスタイルを取っていたのだが、リスナーの質問がこの「裏送り」の件に触れると、伊集院は一気にヒートアップ。「バカじゃねえ? って思いますよ、基本的には」「女子サッカー好きな人は、テレビ見るってー」「東京のラジオ局でなでしこの放送やってるところは、バカです」「工夫がない」と、快調にラジオ局およびラジオ業界全体への批判を繰り広げる。
しかしその毒舌が、単なる批判だけでは終わらないところが、伊集院のしゃべり手としての真骨頂でもある。先述のストレートな批判の連打に続けて、「全局音声一緒なの? おりこーさーん」とほめ殺したり、なでしこの相手がフランスだと聞いて、「フランソワーズ・モレシャンが、フランスびいきの慣れない実況をするとかすればいい」と無謀な策を提案。そうかと思えば、「ここまですさんだ気持ちでやってるんだから、絶対勝って!」となでしこジャパンにねじれたエールを送ったりと、「裏送り」という不遇な状況を笑いに変換し、この日の放送は皮肉にも、むしろ伊集院の面白さが際立った回になっていた。
とはいえ、この日の放送だけが特別なわけではない。過去にも伊集院は、番組内において、身内ともいうべきラジオ業界に対し牙をむいてきた。そもそも「育ての親」であるニッポン放送との確執を経てTBSラジオに移籍してきた伊集院のこと、自身に批判的だったニッポン放送上層部の実名を、面白くなるまで繰り返し繰り返し連呼して非難したこともある。また、ニッポン放送が裏番組に単発で『長澤まさみのオールナイトニッポン』をぶつけてあからさまな数字を取りに来た際には、自らも『<嘘>長澤まさみのオールナイトニッポン』を名乗り、まったく似せる気のないモノマネで本人が絶対に言うはずのない下ネタを放ちつつ、ニッポン放送のあざとい姿勢を強烈に当てこするなど、ことニッポン放送に対しては厳しい姿勢を貫いている。
だが、伊集院のフェアなところは、今回の「裏送り」の件と同様に、現在の身内であるTBSラジオにも容赦なく噛みつくという点にある。以前、『小島慶子 キラ☆キラ』でラジオパーソナリティーとしてブレイクを果たした小島慶子が『情熱大陸』(TBS系)に出演した際には、「いつの間にかラジオ界全部を勝手に背負い始めた感じが怖い」と万人がそこはかとなく小島に対して感じている不快感を表明したり、名前や時間帯を変えながらも約27年間続いた小堺一機と関根勤の伝説のラジオ『コサキンDEワァオ!』の終了に際しては、「聴取率はいいのに、スポンサーがつかないという理由で番組が打ち切られるのはおかしい。ならば、スポンサーを取ってくる課の人も一緒に辞めるべき」と、局の姿勢に強く疑問を投げかけた。
いずれの発言も、ラジオの一番組でやるにはあまりにリスクが大きすぎる、というのが大人の判断だろう。だが、伊集院がリスナーの圧倒的信頼を獲得しているのは、まさにこの、時に身内(自身も含む)をも対象とする徹底した是々非々の姿勢であり、あらゆる発言が一瞬にして広まる今の世の中でいまだその姿勢を貫いているのには、相当な覚悟が伴うはずだ。実際、ラジオで批判したタレントと別の現場で遭遇したとき、すれ違い様に「ラジオ聴いてます」と言われて、肝を冷やした経験が何度もあると伊集院は語っている。しかし、それでも彼が是々非々の姿勢を貫き通すのは、その意見のロマンティックなまでの正しさはもちろんのこと、すべての発言がスポンサーでもラジオ局員でもなくリスナーに向けられているという、本来ラジオパーソナリティーが持つべき当たり前の誠実さゆえだろう。だが、この誠実さを継続するのは、けっして簡単なことではない。誰もが空気を読んで安易に意見を曲げる時代に、伊集院光の誠実さは一際輝いて見える。
(文=井上智公<http://arsenal4.blog65.fc2.com/>)

『JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力』
しゃべりと笑いと音楽があふれる“少数派”メディアの魅力を再発掘! ラジオ好きライターが贈る、必聴ラジオコラム。
8月6日月曜深夜1時、いつも轟くはずの伊集院光の声が、東京から消えた。いや、正確には消えたのではなく、その声はTBSラジオのスタジオで鳴っていた。しかし、なぜか関東地方には届けられなかった。TBSラジオ制作の生放送番組が、TBSラジオ本体では放送されず、地方のネット局では放送されるという、奇妙にねじれた事態が起こっていた。いわゆる、「裏送り」と呼ばれる状態である。
いつもならば、『JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力』(TBSラジオ 月曜深夜1:00~3:00)が放送される時間だが、同局では、なでしこジャパンの五輪準決勝の試合が中継されていた。しかし、この試合を放送していたのはTBSラジオだけではない。関東圏の「radiko」の番組表を基準とするならば、AM/FM合わせて9つの放送局が、同じ内容を中継していたのである(ラジオ日本と専門各局は中継せず。さすが、ラジオ日本!)。しかも、オリンピック中継なので、実況・解説はすべて基本的に同じだ。ハーフタイムや試合後にその局ごとの情報が入ることはあるが、決め手になるほどの違いはない。完全に異常事態である。
そんな状況下で行われたこの日の『深夜の馬鹿力』のオープニングトークを、伊集院光は、「基本ふてくされですよね」のひとことでスタートさせた。頼もしいとしか言いようがない。この日の放送は、聴くことができない投稿者たちへの配慮としてネタコーナーは一切やらず、「1000の質問スペシャル」と銘打って読者の質問に次々と答えていくというスタイルを取っていたのだが、リスナーの質問がこの「裏送り」の件に触れると、伊集院は一気にヒートアップ。「バカじゃねえ? って思いますよ、基本的には」「女子サッカー好きな人は、テレビ見るってー」「東京のラジオ局でなでしこの放送やってるところは、バカです」「工夫がない」と、快調にラジオ局およびラジオ業界全体への批判を繰り広げる。
しかしその毒舌が、単なる批判だけでは終わらないところが、伊集院のしゃべり手としての真骨頂でもある。先述のストレートな批判の連打に続けて、「全局音声一緒なの? おりこーさーん」とほめ殺したり、なでしこの相手がフランスだと聞いて、「フランソワーズ・モレシャンが、フランスびいきの慣れない実況をするとかすればいい」と無謀な策を提案。そうかと思えば、「ここまですさんだ気持ちでやってるんだから、絶対勝って!」となでしこジャパンにねじれたエールを送ったりと、「裏送り」という不遇な状況を笑いに変換し、この日の放送は皮肉にも、むしろ伊集院の面白さが際立った回になっていた。
とはいえ、この日の放送だけが特別なわけではない。過去にも伊集院は、番組内において、身内ともいうべきラジオ業界に対し牙をむいてきた。そもそも「育ての親」であるニッポン放送との確執を経てTBSラジオに移籍してきた伊集院のこと、自身に批判的だったニッポン放送上層部の実名を、面白くなるまで繰り返し繰り返し連呼して非難したこともある。また、ニッポン放送が裏番組に単発で『長澤まさみのオールナイトニッポン』をぶつけてあからさまな数字を取りに来た際には、自らも『<嘘>長澤まさみのオールナイトニッポン』を名乗り、まったく似せる気のないモノマネで本人が絶対に言うはずのない下ネタを放ちつつ、ニッポン放送のあざとい姿勢を強烈に当てこするなど、ことニッポン放送に対しては厳しい姿勢を貫いている。
だが、伊集院のフェアなところは、今回の「裏送り」の件と同様に、現在の身内であるTBSラジオにも容赦なく噛みつくという点にある。以前、『小島慶子 キラ☆キラ』でラジオパーソナリティーとしてブレイクを果たした小島慶子が『情熱大陸』(TBS系)に出演した際には、「いつの間にかラジオ界全部を勝手に背負い始めた感じが怖い」と万人がそこはかとなく小島に対して感じている不快感を表明したり、名前や時間帯を変えながらも約27年間続いた小堺一機と関根勤の伝説のラジオ『コサキンDEワァオ!』の終了に際しては、「聴取率はいいのに、スポンサーがつかないという理由で番組が打ち切られるのはおかしい。ならば、スポンサーを取ってくる課の人も一緒に辞めるべき」と、局の姿勢に強く疑問を投げかけた。
いずれの発言も、ラジオの一番組でやるにはあまりにリスクが大きすぎる、というのが大人の判断だろう。だが、伊集院がリスナーの圧倒的信頼を獲得しているのは、まさにこの、時に身内(自身も含む)をも対象とする徹底した是々非々の姿勢であり、あらゆる発言が一瞬にして広まる今の世の中でいまだその姿勢を貫いているのには、相当な覚悟が伴うはずだ。実際、ラジオで批判したタレントと別の現場で遭遇したとき、すれ違い様に「ラジオ聴いてます」と言われて、肝を冷やした経験が何度もあると伊集院は語っている。しかし、それでも彼が是々非々の姿勢を貫き通すのは、その意見のロマンティックなまでの正しさはもちろんのこと、すべての発言がスポンサーでもラジオ局員でもなくリスナーに向けられているという、本来ラジオパーソナリティーが持つべき当たり前の誠実さゆえだろう。だが、この誠実さを継続するのは、けっして簡単なことではない。誰もが空気を読んで安易に意見を曲げる時代に、伊集院光の誠実さは一際輝いて見える。
(文=井上智公<http://arsenal4.blog65.fc2.com/>)

ドラマ、最近出てないっすね
――顔はその人の本質をあらわし、真実を宿す場所。顔面評論家で知られる池袋絵意知先生に、話題の芸能人の"顔"から、テレビだけでは分からないホントの姿を検証してもらいます。
2012年上半期のテレビCM総露出秒数で1位に輝いた上戸彩(ビデオリサーチ調べ)。昨年の年間ランキングに続いて、またしてもCM女王の座に輝いた。「さすが上戸彩」の声が挙がるいっぽう、同じオスカープロモーションの後輩、武井咲と剛力彩芽が、それぞれ2位、4位と大躍進をみせ「そろそろ世代交代」「上戸の天下は終わった」との声もある。今年後半、上戸はCM女王として、女優として、人気芸能人としての地位を守ることができるのだろうか?
現在26歳の上戸彩。年齢と女優デビューがほぼ同じの石原さとみの顔が年齢と共に変化しているのに対し、上戸のほうは、髪型以外ほとんど変わっていない。老けてもなく幼くもなく歳相応の顔をしているのだが、18歳の武井咲、19歳の剛力彩芽よりもキュートな顔をしている。上戸以上に目の玉がキラキラして若いエネルギーがみなぎっている剛力にはフレッシュさでは負けるが、キュートさでは今でも上戸彩のほうが上!
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