
東大卒、27歳の新人監督・松本准平の劇場デビュー作として、今春話題を呼んだ映画『まだ、人間』。



新政会-新しい政策研究会-公式サイトより
◎もっとほかにもあっただろ
小沢一郎の新党の名前、「国民の生活が第一。」。長いわ、略しにくいわ、人んとこのコピーだわ。イヤな感じが溢れた小沢らしいネーミングであるが。実はコレ、事前に私が考えてた党名候補に入ってたヤツなのである。ちょっと今回ほかの候補も書き出してみようと思うので、以下お付き合いのほどを。
新党「自由な民主党」、新党「新・新しい風」、新党「ぬけがけ」、新党「柔らかい風」、新党「ヤワラちゃん」、新党「右分け左分け」、新党「新政新進自由太陽神戸三井新党」、新党「トマト新党」、新党「橋下」、新党「ボク余りモン」、新党「のけもの」、新党「壊し屋」、新党「けもの道」、新党「首の皮一枚」、新党「昔の名前で出ています」、新党「新党はじめました」、新党「放射能こわい」、新党「消費税こわい」、新党「和子からの手紙」、新党「女性票は捨てました」、新党「はぐれ党首純情派」、新党「子パンダ」、新党「国民の生活が第一」以上。
strong>【作品名】『愛罪 lie.05』 【作者】小田三月
【作品紹介】 幼馴染みで元彼・和真との距離を埋めようと、記憶喪失になってしまった彼が“星来”という別名で働くキャバクラでバイトを始めた咲良。ある日、雨に降られて相合傘で駅まで帰る途中、「雨が嫌い」と頭痛にうなされだした星来とラブホテルに入り……。
【サイゾーウーマンリコメンド】待ってた待ってた、2カ月ぶりに『愛罪』がカムバックしましたよ! 相変わらず隙あらばウジウジしてる咲良を、キャバ仲間のエリカちゃんが励ましてくれて、マジいい子。そうそう、和真が記憶を取り戻しそうですよ~。

『ムカデ人間2』に主演したローレンス・R・ハーヴェイさん。
“ムカデ人間”以上にインパクトのある風貌。
相当の日本通です。
関係者の予想を大きく上回るロングランヒットを記録したトム・シックス監督の『ムカデ人間』(09)。3人の男女のお尻とお口を繋ぎ合わせた映像は、ほんっと巨大ムカデに噛まれたようなショッキングさがあった。だが、その考えは甘かった。間髪置かずに完成した『ムカデ人間2』は、前作を遥かに凌駕する猛毒インモラルパワーに溢れているのだ。なにしろ、ストーリーが激ヤバ。映画『ムカデ人間』を愛するあまり、地下駐車場の警備員が次々とお客を拉致し、大工道具でムカデ人間づくりにトライするというもの。繋げる人数も前作の3人から、一気に12人に増員。ゲゲッー。
『ムカデ人間』の日本公開の際には、“ムカデ人間第1号”こと北村昭博にムカデ人間になった心境を語ってもらったが(参照記事)、今回は主人公マーティンを演じたロンドン在住の個性派俳優ローレンス・R・ハーヴェイにスカイプでインタビュー。日本のサブカルチャーにやたらと詳しい、正真正銘の怪優さんなのだ。
──ローレンンスさん、本日はよろしく。あれ、今何してたところですか?

『ムカデ人間2』は英国、豪州で上映禁止。
英国ではDVD版も大幅カットとなった。
日本での公開は映倫に3度お伺いを立てて
R18での上映に。
>
ローレンス ハロー! ええっと今はね、ちょっとお菓子を食べていたところ。ボクはマンチェスターのウィガン生まれなんだけど、地元の特産品の砂糖菓子が大好きでよく食べているんだ(モグモグ)。もう大丈夫、質問してくれてOKだよ!
──『ムカデ人間2』、強烈無比な作品ですね。主演されたお気持ちから教えてください。
ローレンス 本当にラッキーなことだと思うよ。ボクはこれまで性格俳優としてやってきたんだけど、今回はいきなりステージの真ん中に引っぱり出されたみたいで驚いているんだ(笑)。ボクにとって、これが初めての主演作。ボクを主演に選んでくれたトム・シックス監督に感謝だね。素晴らしい体験ができたし、また完成した作品を観て誇らしく思っているよ。いわゆるアーティスティックな感覚を備えた、ダークなエクスプロイテーション映画に仕上がったんじゃないかな。
──前作『ムカデ人間』を観て、出演を決めたんですよね? 『ムカデ人間』のどこに惹かれたんでしょうか。
ローレンス えっとねー、実は前作を観たのは、オーディション当日の朝だったんだ。『ムカデ人間』を午前に観て、午後から『ムカデ人間2』のオーディションに参加したんだよ。ギリギリのタイミングだったんだ(苦笑)。前作は、ヨーロッパのアートフィルムの影響を感じさせたし、香港映画っぽい雰囲気もあったよね。ハイアートでありながら、とてもグロテスクな要素が織り交ぜてあり、すっごくインパクトがあった。ハイター博士を演じたドイツの俳優ディーター・ラーザーも、すごく印象的だったしね。パート2の主演をオーディションで決めると知り、「これは大きな責任を負うことになるな」と思ったよ。だから、オーディションでは、前作のキャストたちの名演に負けないように努めたんだ。

家庭内で虐待されて育ったマーティン
(ローレンス・R・ハーヴェイ)は映画
『ムカデ人間』に異常に惚れ込み、ムカデ
人間に関する資料を収集する。
──『ムカデ人間2』も過去のいろんな映画を連想させますね。主人公が母親から抑圧されている生活は『サイコ』(60)や『キャリー』(76)のよう。部分的にカラーになっているのは『シンドラーのリスト』(93)っぽいし、若い女優を映画の面接と偽って呼び出すのは三池崇史監督の『オーディション』(00)みたい。
ローレンス そうだね、過去の名作映画の影響をいろいろ受けているようだね。日本のスプラッター作品だと、『ギニーピッグ』(85)のスタイルも踏襲しているんじゃないかな。それと60~70年代に流行した実験映画やニック・ゼッド、リチャード・カーンらの影響も明らかに入っていると思うよ。ボク自身もマーティンを演じる上で、醜いモンスターにならないよう、サイレント時代のコメディ映画をたくさん観て、暴力シーンが極力スプラスティックになるよう演じたつもりなんだ。

『ムカデ人間』に主演したアシュリン・イェニー
(本人)は「タランティーノが会いたがって
いる」とウソの面談を信じて、英国まで来てしま
う……。
──役づくりには、柴田剛監督の『おそいひと』(04)も参考にしたそうですね。日本では単館系でひっそり公開された作品をよくご存じで。
ローレンス 以前、ボクは障害者の方たちと一緒にお芝居をしたことがあり、そのこともあって『おそいひと』(主人公の連続殺人鬼を重度障害者である住田雅清が演じている)のことは知ってたんだ。今回、マーティンをただのサイコ人間として演じるのはつまんないと思い、そこで障害者のイメージをうまく取り込めないかと『おそいひと』の主人公を参考にしたんだ。
■この映画には、現代社会への風刺が込めてある!
──トム・シックス監督の脚本は設定のみ書かれてセリフが書いてないと聞いています。オーディションはどんな感じでした?
ローレンス オーディションで、トム監督と妹であるプロデューサーのイローナ・シックスに初めて会ったんだけど、3人ですごくフレンドリーな雰囲気で盛り上がったんだ。ボクの場合、オーディションってだいたい15分くらいで終わるのに、このときは1時間くらい続いたよ。オーディション中にトム監督はストーリーの全貌を語ってくれたんだ。こーゆー映画を作りたいんだ。あーゆータイプの映画? いやいや、そーゆー映画じゃなくて、こーゆー映画だよ、みたいに映画マニア同士の会話をずっとしていたよ(笑)。それから、マーティンをどういうキャラとして演じるかということも話し合ったよ。マーティンはあんなこともする、こんなこともすると。そういう話を聞いた上で、マーティンが大事にしていたスクラップ帖を母親に見つかってしまう場面、マーティンがムカデ人間をレイプしてしまう場面などを、ボクはその場で演じたんだ。ものすごく役に集中して演じたよ。トム監督はボクがどこまで演技にトライできるのかを面白がり、またボクも俳優としてのやりがいを感じる時間でもあったんだ。ボクがマーティンを演じている間、トム監督もイローナも「ワォ!」「ワォ!」の連続だった(笑)。とても奇妙で不思議な時間だったけど、これまでの俳優人生の中でサイコーのセッションだったな。
──ストーリーの全貌を知って「こりゃ、前作よりもヤバい映画だな」という考えはよぎらなかった?
ローレンス 確かにショッキングな作品であることは認めるよ。でも、ボク自身が驚くことはなかったし、完成した作品を観てショッキングな内容の中にちゃんとしたテーマがあることが分かったよ。「暴力的な映画だ」「映画をマネする人間が現われたら、どうするんだ」とか英国のタブロイド紙は騒ぎ立てるわけだよ。それって、すごくバカげた論議。でも、そういったマスコミや世間の風潮をきちんと風刺するには、肝心な映画が誰にもマネできないくらい究極のものにならなくてはいけなかったんだ。そして、この映画はその究極にまでたどり着いた作品だと思うな。究極の映画に俳優として参加することができて、とても誇りに思っているよ。
──なるほど、“誰にもマネできない映画”ですか。トム・シックス監督はヨーロッパ各国で監督作が上映禁止になるなど波紋を呼んでいる人物だけど、ローレンスさんから見たトム監督はどんな人?
ローレンス おそらく、大勢の人たちがイメージしているような人間とは、実際のトム監督は違うと思うよ。「あれだけ問題になっている映画を撮っている人間だから、本人も問題があるに違いない」と多くの人はそう思い込みたいんじゃないかな。確かに、トム監督はとてもショーマンシップのある人だから、その部分を本気で受け止めてしまった人もいるみたいだね。でも、トム監督はとっても情熱的な人で、すべての物事に熱心に取り組む人。映画だけでなく、人生のすべてにおいて情熱を持って接している。直接本人に会えば、嫌うことができない人だよ。トム監督の撮影現場で過ごすことができたのは、ステキな体験だったしね。監督としてのトムは、すっごくハイアートな世界、それとは真逆の超グロテスクなもの、その二つをうまくミックスできる人。『ムカデ人間』シリーズの後、どんな新作を撮るのかとても楽しみなんだ。これから、さらに注目を集める監督であることは間違いないよ。
■怪優の目下の夢は、熊本を訪問すること
──ローレンスさん自身についてお聞きします。英国BCCの児童向け番組で“リトルグリーンマン”というキャラクターを演じていたそうですね。これは一体どんなキャラだったの?
ローレンス 土曜日の午前中に放映されていた『パラレル9』って子ども向けのバラエティー番組で、アメリカのアニメを紹介したり、ミュージックビデオを紹介したり、コメディドラマを見せたりしていたんだ。その中の1コーナーで、ボクはリトルグリーンマンって異星人役でショートドラマをやっていたんだ。その番組の放送作家の中から、後に犯罪ドラマで有名になった脚本家も育ったり、いろんな才能が飛び出した番組だったんだ。『パラレル9』を見ていた子どもたちも、もう『ムカデ人間』を観ても大丈夫な年齢になっているんじゃないかな。中には『パラレル9』と『ムカデ人間2』の両方を観て、ボクのファンになってくれる子もいるかもしれないね(笑)。

こちらが1990年代の英国で放映
されていた子ども番組『パラレ
ル9』の人気キャラ・リトル
グリーンマン。かなり痩せて
ましたね。
──ローレンスさんは『蛇と花』(74)の谷ナオミさんの大ファンだそうですね。今の日本のポップカルチャーシーンはAKB48という若い女性アイドルたちが席巻しているんですが、ローレンスさん的にはやっぱり谷ナオミさんが推しメンですか?
ローレンス (日本語で)アキハバラ四十八よりも、ボクはキノコホテルのほうがダイスキです。(英語に戻って)ティーンのガチャガチャした音楽は、あまり興味がないんだ。大人の女性のほうが好き。やっぱり、谷ナオミさんが出ているアートフィルムが大好き。それに梶芽衣子さんも好きです。
──谷ナオミさんは映画界から引退してますけど、熊本でクラブを経営しているそうですよ。行ってみたい?
ローレンス イエス! 実は友人が熊本に住んでいて、ボクが日本に行くことができれば、一緒に谷ナオミさんのお店に行こうと約束しているんです。あと、谷ナオミさんはピンク映画を販売しているお店も持っているそうなので、そちらにもぜひ行ってみたい。日本に行きたいデ~ス!
──谷さんのクラブでは、希望者はムチでぶってくれるみたいですよ。
ローレンス オー、それはいいなぁ。ボク自身はいろんな体験をしてみたいと考えているから、谷ナオミさんとならマゾ体験もいいかもね(笑)。
──では、最後に日本の『ムカデ人間』ファンにメッセージを。
ローレンス OK! じゃあ、最後に日本語で1曲歌うよ。「ゲッゲッゲゲゲのゲ~。朝は寝床でグ~グ~グ~。楽しいな楽しいな。オバケにゃ学校も試験もなんいもない。ゲッゲッゲゲゲのゲ~♪」
(取材・構成=長野辰次)
『ムカデ人間2』
監督・脚本/トム・シックス 出演/アシュリン・イェニー、ローレンス・R・ハーヴェィ、マディ・ブラック、ドミニク・ボレリ
R18 配給/トランスフォーマー 7月14日(土)より新宿武蔵野館にてレイトショー公開ほか全国順次公開 <http://mukade-ningen.com/mukade2>
(c)2011 SIX ENTERTAINMENT
●ローレンス・R・ハーヴェイ
1968年英国生まれ。ウェールズのカーディフでパフォーマンス集団「シアター・オブ・ミステイクス」のアンソニー・ハウエルに師事し、パフォーマンスアートを学ぶ。アート&パフォーマンス理論で修士号を取得。80年代後半からパフォーマンスアートを中心に活動をスタート。90年代は児童向け番組『Parallel9』『Knight School』などに出演し、子どもたちの人気者に。『ムカデ人間2』(11)で長編映画デビュー。親日家で、70年代の歌謡曲やピンク映画を愛し、日本語の勉強もしている。キノコホテルのライブを観ることと谷ナオミに会うことが夢。

「VERY」 2012年8月号(光文社)
インターネットでもテレビでもちょっとでも失言すると叩かれてしまう時代。最強なのは、ギリギリのラインで本音を言えるキャラクターを持っている人のような気もします。見渡したところ、やっぱりマツコデラックスや有吉弘行あたりが盤石な気もしますが、最近の小島慶子さんもその域にきている気がしますね。今月の「コ・ジ・マ・メ・セ・ンのもしかしてVERY失格」では、先月のイケダンスナップの話をとりあげながら、「私が彼を磨いたのよ」という女性も、「僕が彼女を磨いたんだよ」という男性のことも苦手とバッサリ。その理由は、「立派な家族を持つ立派な私」だと思っている気がするからだそう。そして、「ママや奥さんを輝かせるために、絵になる家族にならなきゃいけないのだから、私ならグレる」とも書いていて、毎度のことながらギリギリのラインを責めまくっています。
<トピック>
◎コ・ジ・マ・メ・セ・ンのもしかしてVERY失格
◎別冊付録 イイ男はたいがい、人のもの
◎なぜ、女性は自分だけの佳苗を語りたがる

「VERY」 2012年8月号(光文社)
インターネットでもテレビでもちょっとでも失言すると叩かれてしまう時代。最強なのは、ギリギリのラインで本音を言えるキャラクターを持っている人のような気もします。見渡したところ、やっぱりマツコデラックスや有吉弘行あたりが盤石な気もしますが、最近の小島慶子さんもその域にきている気がしますね。今月の「コ・ジ・マ・メ・セ・ンのもしかしてVERY失格」では、先月のイケダンスナップの話をとりあげながら、「私が彼を磨いたのよ」という女性も、「僕が彼女を磨いたんだよ」という男性のことも苦手とバッサリ。その理由は、「立派な家族を持つ立派な私」だと思っている気がするからだそう。そして、「ママや奥さんを輝かせるために、絵になる家族にならなきゃいけないのだから、私ならグレる」とも書いていて、毎度のことながらギリギリのラインを責めまくっています。
<トピック>
◎コ・ジ・マ・メ・セ・ンのもしかしてVERY失格
◎別冊付録 イイ男はたいがい、人のもの
◎なぜ、女性は自分だけの佳苗を語りたがる

『人間仮免中』(イースト・プレス
マンガ評論家・永山薫のコミックレビュー。連載第9回は卯月妙子の『人間仮免中』です!
卯月妙子の10余年ぶりの描き下ろし新刊『人間仮免中』(イースト・プレス)を読んで俺は思わず、「なんじゃこりゃ~~!?」と、ぶっ飛んでしまった。あまりの絵の崩れっぷりに驚愕したのである。
もともと、卯月は粗いタッチで自らのハイテンション&ハイパッションを紙面に叩き付けてきた。漫画絵と劇画表現が融合した作風であり、そこにはやけっぱちの開き直りとしたたかな自己プロデュースが読み取れた。
それが、である。本書の絵はまるで子どもが見よう見まねで描いた『ちびまる子ちゃん』ではないか。線はヘロヘロで、デッサンは崩れ、どう見たって左手で描いたような絵なのだ。
卯月妙子に何が起こったのだろうか?
と、白々しく疑問形で書いたけど、このコラムを読んでいるような人はすでにご存じだろう。なんせ、本書が上梓されるやTwitterでは膨大な発言があり、毎日、新刊をチェックしている俺が、ちょいと遅れてアマゾンでポチッた時にはすでに2刷目になっていた。すでにアチコチで話題になっている。版元のイースト・プレスとしては、“してやったり”だろう(ついでに、俺の『エロマンガスタディーズ』も増刷してほしいものである)。
とはいうものの、卯月妙子といわれても、彼女が漫画を描けなくなって10年余り。罪障の深い漫画読みのおっさんおばはんや、若いくせに妙に昔のことに詳しいサブカルな若造を除いた若い世代には初めて聞く名前かもしれない。
卯月妙子は元ホステスで、元ストリッパーで、元AV女優で、舞台女優で、あやうく元漫画家になりかけた。
AV女優っていっても、動くヌードグラビア+疑似セックス付きとか、そういうアレではない。V&Rプランニングというマニアックなメーカーの、いわゆる「企画物」だ。そこで卯月妙子は単なる本番じゃなくって、食糞もゲロもミミズもオーライな女優さんだったわけだ。残念ながら、俺がAVライターをやっていたのは彼女のデビュー前だったので、現役当時の彼女のAVは見ていない。しかし、V&Rのエログロナンセンス&アナーキーなAVはそれなりに見ているので想像はつく。俺がAV評やってた当時の作品は、ハッキリ言ってひどかった。
余談だが「ビデオTHEワールド」誌(コアマガジン)で、同社社長である安達かおる監督作品に「田舎へ帰って田んぼでも耕してろ」と罵声を浴びせ、後に「東京出身だから田舎なんかないよ」と切り返されたのは俺だ。今なら炎上必至ですな。でも、俺は全然反省していない。V&Rが名作、問題作を連発し、多くの才能を育てたことは、いまさら言うまでもないが、それはまた別の話である。
で、卯月の代表作が『ウンゲロミミズ』(監督/井口昇)。タイトルだけでクラッと来る。ネット配信があるので現在でも視聴可能。見たいヤツは、気合いを入れて見るがいい。
彼女が水商売やエロ産業に足を突っ込んだのは、夫の会社が倒産したためだが、彼女の稼いだ大金を、精神病が悪化した夫はロクでもない企画に右から左に使い果たした挙げ句、「逝ってきまーす」と投身自殺。その顛末は本書にも描かれている。詳しく知りたい人は『実録企画物』『新家族計画』(全2巻/太田出版)を参照。いずれも電子書籍化されているので待たずに読めるぞ。後者はフィクションだが、卯月の体験がベースになっている。
さて、本書に話を戻そう。
本書はノンフィクションである。正確にはエッセイコミックと呼ぶべきかもしない。
プロローグは衝撃的だ。
「一日は一撃だ」
という寺山修司の『ロング・グッドバイ』がナレーションとして引用される中、虚ろな表情の卯月妙子が歩道橋へと向かう。「ぽー」「ぽー」「ぽー」がリフレインされる。
歩道橋にスタスタと上り、欄干に立ち、そのまま車道に向かって、顔面からダイヴする。
プロローグは第2章にあたる「人間仮免中 歩道橋バンジー編」へと続く。
第1章「人間仮免中」はバンジーの前日譚で、12年連れ添った夫と別れるところから話が始まる。統合失調症の卯月妙子が自殺するのではないかと危惧し続けた夫は、ついに神経症となってしまったのだ。
しかし、別れがあれば出会いもある。飲みに行った妙子の前に現れたのが、後に内縁の夫となるボビーだ。
下駄みたいな顔をした当時61歳。オーバー・ザ還暦。妙子とは二廻り以上、つまり親子ほど年の差がある。
卯月フィルター通してるから当然ちゃ当然だが、これがイイ男なのだ。とはいえ、只者ではない。堅気のサラリーマンで、昔気質の侠気溢れるオヤジ。若い頃には、民事介入であぶく銭を稼いだこともあれば、ヤクザとも付き合いがある。かんしゃく持ちで、それが原因で奥さんには逃げられてるし、酔うとセクハラ全開のエロジジイにもなる。しかし、卯月妙子一筋。一途である。
歩道橋ダイヴで顔面が崩壊し、かつての美貌がガタガタになってしまった妙子を変わらず愛し続ける。セックスもする。それによって卯月妙子は救われる。
本書の軸はボビーとの愛情生活である。その揺るぎない軸があるから、歩道橋ダイヴも、生還後の入院とリハビリと不自由な身体と執拗な幻覚も、日常の流れの中で読めてしまう。距離を置いて眺めれば深刻な地獄みたいな話なのに、笑えてしまう。
彼女は彼に無邪気に甘え、ダダをこね、ケンカし、仲直りする。愛が高じて、オマンコにボビーの名の刺青を入れる。気合いを入れて墨を入れるのではなく、自然と、気分で入れちゃうんである。背中には自殺した最初の夫の戒名を背負い、オマンコには内縁の夫の名前を刻む。単純にスゲェと言おう。覚悟の表明だろうとか、形を代えた自傷だとか理屈をこねても始まらない気がする。入れたいから入れた。子どもみたいな、ちびまる子みたいな絵がそう語っている。いや、そうとしか読めない。笑うしかない。
最初に書いたように絵はヘロヘロだ。
画力至上主義者ならば、目を背けたくなるようなヘタウマ絵である。
しかし、さらに驚いたのは、それが読む際の障害にはならないということだ。プロの漫画家が本気で「漫画」を描けば、多少の絵の崩れなんか関係なく、商品として通用するオモロイ漫画になってしまうのだから恐ろしい。
絵の崩れっぷりが、内容と絶妙に噛み合っている。
先述したが、以前の卯月作品には、捨て身のテンションがあった。露悪的で露出的で毒入りキケンだった。自暴自棄に破滅の坂道を転げ落ちる痛快さがあった。もちろん、それはそれで良かったのだ。俺ら、業の深い読者というケダモノは、狂った作家、暴れ者の作家、壊れた作家のタガの外れた作品が大好物なのだ。なので、当時の卯月妙子の凄味を懐かしむ人もいるだろう。だが、あれから10年以上。年を取れば取った分、人間は変わっていく。いいとか悪いとかではなく変わっていく。細胞だって全部入れ替わっている。変わらないヤツ、変わらないフリをしているヤツのほうが何倍もヤバイ。
残酷な結果論かもしれないが、吾妻ひでおがアルコール依存症になって失踪した結果、傑作『失踪日記』(イースト・プレス)が生まれ、花輪和一が銃刀法違反で投獄された結果、これまた傑作『刑務所の中』(青林工芸舎)が生まれたように、歩道橋バンジーが『人間仮免中』という漫画史に残る、あるいは暗黒漫画史に輝く傑作を生んだということもできるだろう。地獄に堕ちたからこそ描ける作品もまたあるのだ。もちろん、生還できなかったケースも多い。そして、彼らが地獄から掴んできた宝石を、俺を含めた読者たちは数時間で消費する。ヒデェ話だ。
とはいえ、卯月妙子の凄絶な人生は、少なくとも彼女自身にとっては凄絶でもなんでもなく成り行きである。どんな人間だってそれぞれ特殊で、それぞれがパーソナルな成り行きで現在に至る。
で、その成り行きの果てに子どもみたいな絵を描く彼女がいる。この絵は彼女が新たに獲得した絵なのだ。
本書で描かれる卯月妙子の姿は、子どものように素直で無邪気だ。衒(てら)いも、イイ格好も、ワルぶりも、プライドも全部脱ぎ捨てて、ヒトとしてのスタートラインに戻った。
ならば、完全に保護される子どものままで、周囲の愛情と援助に支えられて生きるのもありだろう。帯文に
「生きてるだけで最高だ!」
とあるように、人間なんてモノは生きてるだけで充分なのだ。生還できただけで幸せではないか。
だが、卯月妙子はどうしても漫画を捨てられなかった。
彼女は本書の「あとがき」にこう書いている。
「歩道橋から飛び降りて、顔を壊しましたし、片目の視力も失いましたが、この一件で、人の愛情のなんたるかを、思い知りました。
自分の、奇天烈な顔を見たとき、この一連の出来事を、漫画にしたいと思いました。漫画家の、業です」
(文=永山薫)
■【コミック怪読流】バックナンバー
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【第6回】リアルより魅力的かもしれない虚構はリアルが旬のうちに味わうべし『AKB49~恋愛禁止条例~』
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【第4回】人気はSNSのお陰? これからが勝負の絶望的活劇漫画~諫山創『進撃の巨人』~
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【第2回】ホラー少女が鈍感力でライバルをなぎ倒す~椎名軽穂『君に届け』~
【第1回】いっそゾンビな世の中に──花沢健吾『アイアムアヒーロー』
<アイドル誌チェック!!>
今月号の「duet」(ホーム社)、表紙はなんとSexy ZoneとA.B.C-Zのコラボです! 誌面でもスペシャル座談会を行っているのですが、真面目すぎるSexy ZoneをからかうA.B.C-Zで、話も噛み合わず!? 自由すぎるA.B.C-Zの振る舞いは、マンガ家東村アキコの連載「テンパってるJ」で余すところなく描かれているので、こちらは誌面でお楽しみください。
コラボ表紙&座談会ではA.B.C-Zに終始圧倒されていたSexy Zoneですが、単独インタビューでは「夢」をテーマにトークしています。今や「ジャニーズアイドル」という夢をかなえた彼らですが、これからかなえたい夢は「国立競技場でのコンサート」(佐藤勝利)、「バンドを組むこと」(菊池風磨)、「冠番組を持つこと」(松島聡)、「英語がペラペラになりたい」(中島健人)とのお答え。Sexy Zoneが誇る天然ボーイ・マリウス葉の答えは「ドイツでコンサートをやること」。ドイツでの集客が不安なところですが、
<アイドル誌チェック!!>
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「アサヒ芸能」(徳間書店)7・19特大号より
今月27日に開幕が迫ったロンドン五輪だが、「アサヒ芸能」(徳間書店)7・19特大号が五輪代表の美女アスリートの親族に関する衝撃的な記事を掲載した。
同誌が実名を出さずに報じたところによると、このアスリートとは、ある格闘技系競技の女子代表選手。もともと幼い頃から別の格闘技を始め、父親の指導によってメキメキ頭角を現し、高校生の時に五輪出場を視野に現在の競技に転向。すると、前競技で培った実力もあり、国内では敵なしで現在の世界ランキングは1ケタ。静岡出身で現在、都内の有名大学に在学中。五輪が近づいてきたため、本来ならば地元のメディアは大々的に「期待の星」として取り上げたいが、この選手の母親が「あまり取り上げないで」と要請。その理由は、昨年8月中旬に同県に住む10代の女性の体を触るなどした疑いで、同年10月、父親が準強制わいせつ罪で伊東署に逮捕されたからだという。
さらに、父親は懲役2年の実刑判決を受け、現在、関東地方の刑務所に服役しているため、現地で娘の応援をすることはかなわないという。しかも、その競技の全日本協会会長が事件を隠蔽した疑惑があったため、先月行われた同競技の総会では会長を糾弾する一派から怒号が飛び交い、あわや乱闘寸前の騒動が繰り広げられたというのだ。すでに、ネット上ではこの選手の実名が大々的に書き込まれてしまっている。
「格闘技系、静岡出身などあまりにも簡単に絞り込めたようだが、この選手とは、静岡・伊東高校を経て、現在は大東文化大学に在学している、テコンドー界のエリカ様こと笠原江梨香。小学校1年から父親に空手を仕込まれ、小学校4年の時には全国のジュニア大会で優勝。ほかに、高校1年の時にテコンドーに転向したが、キックボクシングやアマチュアボクシングの練習も積んでいるだけに、国内では同階級に敵がいなくなった。昨年11月にバンコクで開催されたロンドン五輪アジア予選に出場し、女子49キロ級で決勝に進出。タイの選手に敗れたものの、上位3人の国・地域に与えられる五輪出場枠を獲得。その後、2月の全日本選手権では3連覇を果たしたが、5月のアジア選手権は初戦で敗退し、五輪に向けて不安を残した。なかなかの美女だが、確かに、あまりメディアで取り上げられることがない」(スポーツ紙デスク)
「アサヒ芸能」によると、笠原の父親の事件の被害者は未成年で、自身の教え子だった可能性まで浮上しているというが、ネット上でいくら検索しても事件について報じた記事は出てこず、「地元紙などはデータベースで閲覧不能にしたり、サイトから記事を削除するなど、なんとか事件が広がらないように“協力”したようだ」(同)というが、笠原の父親は全身に本格的な彫り物が入っており、さらに20年前には仲間と3人でドライブ中の少年ら4人に因縁をつけ、暴力行為と傷害容疑で逮捕された前科まであった。
「最近では静岡のテコンドー協会会長をしていたが、娘のみならず、自らも2010年に格闘技興行のリングに上がり、フルコンタクト空手のルールで試合をこなしていた」(格闘技ライター)
笠原にとっては、父親が塀の中のまま五輪に臨むのは不本意に違いないが、同じような境遇で思い出されるのが、柔道女子48キロ級で5度の五輪に出場し、すべての大会でメダル(金2・銀2・銅1)を獲得した谷亮子参院議員だろう。
「父親はかなり札付きの人物だったが、自らの実力でその部分を“封印”してきた。参院選出馬の際は一部メディアが親族の証言も交え、父親の過去の“悪事”を暴いたが、本人はさほど気にしていないようだった」(永田町関係者)
笠原も、かつての谷議員と同じように周囲の雑音をシャットアウトしたければ、五輪で結果を出すしかなさそうだ。
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