
『ビューティフルレイン』公式サイトより
7月1日の『ビューティフルレイン』(フジテレビ系)を皮切りに、続々とスタートした夏の連ドラ。何ごとかと戸惑うほど刑事モノに偏っていた前クールとは違い、今期は教師モノやミステリー、ホームドラマやラブコメなど豊富なラインナップが揃っている。
ここでは「夏ドラマ初回レビュー~前編~」と題し、7月1日~7月7日にスタートした連ドラ12作品をプレイバック。オダギリジョー主演『家族のうた』(同)の惨敗で、もう失敗できないフジテレビ・日曜21時枠『ビューティフルレイン』の結果やいかに……?
■トップは人気シリーズ『京都地検の女』の8作目
初回放送の平均視聴率上位は次のとおり(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)。
1位『京都地検の女』(テレビ朝日系)16.0%
2位『ゴーストママ捜査線~僕とママの不思議な100日』(日本テレビ系)15.2%
3位『GTO』(フジテレビ系)15.1%
4位『警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日系)13.0%
5位『トッカン 特別国税徴収官』(日本テレビ系)12.9%
6位以降は、豊川悦司&芦田愛菜主演『ビューティフルレイン』(12.9%)、毎週主演が異なる一話完結ドラマ『東野圭吾ミステリーズ』(フジテレビ系、11.3%)、多部未華子主演『浪花少年探偵団』(TBS系、7.8%)と続く。
トップの『京都地検の女』は、名取裕子演じる京都地検検事が、「主婦のカン」を駆使しながら事件を解決していく人気シリーズの8作目。名取を取り巻く蟹江敬三、大杉漣、寺島進、益岡徹といった名優たちの並びから発せられる異様な迫力は、もはやチャンネルを変えたらバチが当たるような気すらしてくる。
2位の『ゴーストママ捜査線』は、命を落としてしまった警察官の仲間由紀恵が、幽霊としてこの世に残るファンタジー・ホームコメディ。キャッチコピー「息子の事が心配で、天国に行くのは延期しました。」のとおり、母親のことが唯一見える息子と、母親とのやり取りが中心に描かれていく。
全体的に明るくあっけらかんと描かれている分、小さな息子を残して死んだ母親、母親を亡くした家族、イジメに遭っている息子、それを見ながら何もできない母親……と、それぞれの心情がジワリジワリと心に刺さる。また、仲間由紀恵の好感度がこれでもかと上がりそうな作品だ。
3位のEXILE・AKIRA主演『GTO』は、1998年に最高視聴率35.7%を叩き出した反町隆史版のリメイク。「AKIRAの鬼塚も意外といいじゃん!」「瀧本美織が、松嶋菜々子なんかより冬月先生のイメージに近い」「AKIRAの割れた腹筋を見るだけでも価値あり」といった好意的な声が上がる一方、「AKIRAの棒読みワラ」「AKIRAが城田優と同級生に見えない」「黒木瞳がより一層、くわばたりえに見える」といった意見も。
また「主題歌は『POISON ~言いたい事も言えないこんな世の中は~』のEXILEバージョンじゃないんだ……」と勝手にガッカリしている人も意外と多く見受けられ、「今後、劇中で流れることを期待!」とまだ諦めていない視聴者もいるようだ。
■芦田愛菜をもってしても不穏な「花王提供枠」
豊川悦司演じる若年性アルツハイマーの父と、芦田愛菜演じる娘の親子愛を描く『ビューティフルレイン』は、番組HPでみずから「この夏、最も泣ける親子愛」と謳うお涙必至ドラマ。初回は、慎ましくも幸せな親子感を盛り上げる回のため、「朝食は納豆ご飯よりパンがいいとねだる愛菜」「歯を磨く愛菜」「テケテケと走る愛菜」「体育でなわとびを忘れ落ち込む愛菜」「誕生日に水筒を欲しがる愛菜」など、とにかく芦田愛菜がかわいく見える仕掛けがびっしり。
ちなみに『ビューティフルレイン』が放送されている「ドラマチック・サンデー」は、花王の一社提供。同枠がスタートした2010年10月以降、長らく苦戦が強いられており、松雪泰子主演『パーフェクト・リポート』(全話平均6.6%)、前田敦子主演『花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011』(7.0%)をはじめ10%に届かないドラマが続出。前クールの『家族のうた』(3.9%)で“数字の取れない枠”として認知度を高めてしまった。
今回、同枠で唯一15%超えであった『マルモのおきて』の芦田愛菜が帰ってきたことで、花王も期待していたかもしれない。しかし、真ウラで向井理主演『サマーレスキュー ~天空の診療所~』(TBS系、14.7%)がスタートした途端、第2話で9.5%まで下降。挽回のチャンスは、今後の“泣きの展開”次第だろうか。
■カッコ良いはずの山田優に「なんかウケる!」
菜々緒主演の『主に泣いてます』(フジテレビ系、6.6%)は、美し過ぎるゆえ幸せになれない絶世の美女が主人公のドタバタコメディ。菜々緒は、劇中の大半をあらゆるヘンテコなコスプレで登場。子泣きじじいに扮し「ほぎゃーほぎゃー」と泣いたり、武藤敬司に扮し毒ギリを噴いたり、出っ歯を付けて水木しげるの兵隊キャラに扮したりと、そのやり過ぎなコスプレは、無表情の菜々緒にドハマり。今期唯一、脳みそのシワがなくても楽しめるドラマといえるかもしれない。
『VISION 殺しが見える女』(日本テレビ系)は、23時台のドラマの中でも出遅れ気味の平均4.1%。山田優演じる売れないモデルが特殊能力を持つことで、事件の犯人が脳裏に浮かんでしまう。特殊能力が発動する瞬間、突然、ボディコンの山田優が登場し、浅野温子ばりに髪をかきあげる映像がカットインするのだが、この一見、カッコ良さげな演出に対し「ダサ過ぎる」「なんかウケる!」という意見が多数見られた。
また、初回はとにかく細かい説明がまったくないまま話が進んでいったため、「山田優の職業って結局、何?」「金子ノブアキは本当に刑事なのか?」と戸惑ってしまった人も多かった様子。筆者も公式HPの相関図を見たことで初めて各登場人物の設定が分かり、思わずイラッとしてしまった。カッコ良さを追求する“あえて”の演出だろうが、今後は多少の分かりやすさを求めたいところ。
夏ドラマ後半戦も、小栗旬と石原さとみによるシンデレラ・ラブストーリー『リッチマン、プアウーマン』(フジテレビ系)、警察学校が舞台の『ビギナーズ!』、ドラマフリークからの期待度が高い榮倉奈々主演『黒の女教師』(ともにTBS系)など、バラエティに富んだドラマが続々スタート。グッときそうなドラマがないか、今のうちにチェックしておこう(「夏ドラマ初回レビュー~後編~」は7月下旬頃掲載予定)。
(文=林タモツ)
日別アーカイブ: 2012年7月11日
硬めの口調で「おむつ替え」を長々と語る! パパ・市川海老蔵の新たな一面

『一命 【2D&3D】 プレミアム・エデ
ィション』/アミューズソフトエンタ
テインメント
海老蔵が、NHKにやってきた。しかも、観覧客アリ、生放送のトーク番組に。
7月6日放送の『スタジオパークからこんにちは』(NHK)のゲストとして登場した市川海老蔵。海老蔵といえば、やはり今も2年前の暴行事件の印象が根強い。スキャンダルの渦中の人物が再び登場する場合、自虐ネタをかましたり、いじられたりして笑いを取ることで、改めて視聴者の好感を得ようとすることが多いのだが。海老蔵には、やはり「パパいじり」ということになるのだろうか。
「○○ッスね」という、スポーツ選手みたいな口調で、基本的には笑顔で、誠実そうな受け答えをしている海老蔵。歌舞伎に取り組む今の充実した日々を語った後で、<家族の輪>という大きな文字とともに、モニター画面に奥さんの小林麻央の顔写真が。家庭的な一面を見せるチャンス到来だ。しかし、どんなパパかと問われると、「いや、別に……普通ですよ」と、なんだかそっけない返答。「家事とか手伝うんですか?」と質問が続くと、「家事ィ!?(この俺がぁ? 的な)」と、目を見開いて大きな声で言う。こういう感じの受け答えは、番組中に何度も見られたが、所帯じみたことを聞かれた時の、一種の威嚇のようなものなのだろうか。そして、この質問には、「おむつは替えますよ。替えますけども、その~……男性が、子どもに、赤ん坊に接する時間っていうのは、仕事があって、ちょっと時間があって、奥さんが大変かなと思って接して(以下略)」と、おむつ替えを、なぜか硬めの口調で長々と話す。やはり、所帯じみたことを語るのが、少し恥ずかしかったりもするのだろうか。
メキシコ最恐の心霊スポット「人形島」に上陸
その名も「人形島」だ。首都メキシコシティの南、無数の運河が走る一角にあるこの島には、ある言い伝えがあった。運河で水死した少女によって呪われている――。長らく誰も近寄らなかったが、20世紀の中頃、サンタナという男が移住して以来、島は“変貌”を遂げたという。
大津いじめ自殺 警察の被害届け受理拒否の真相
元ピエロ女性はタダ働き?渦中の企業に真相を取材
持っててよかった探偵マニュアル~木刀編~
ほら、街を歩いているだけでいきなりキチガイに木刀で襲われることも...
持っててよかった探偵マニュアル~木刀編~
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「Fuck You……!」大迷走の沢尻エリカ『ヘルタースケルター』が“駆け込み乳首”需要で大ヒット!?

『ヘルタースケルター』公式サイトより
体調不良を理由に休養中の沢尻エリカが主演する映画『へルタースケルター』。そのジャパンプレミアが5日、都内で行われた。主役の沢尻は体調が戻らないことを理由に欠席し、この日は監督の蜷川実花、大森南朋、水原希子らが登壇。スクリーンには「今日はこの場にいれなくって本当にごめんなさい(中略)なによりファンのみんな、ゴメンね エリカはいっぱい悩んだけど、いっぱい伝えたい気持ちがあります 早くみんなに会えるよう公開に向け気持ちを立て直して頑張ります」という沢尻からの手紙が映し出された。
ところが当の沢尻は、4日の夜から遊び回っていたところを写真週刊誌「FLASH」(光文社)取材陣にキャッチされた挙げ句、記者に対して「Fuck You!」「来んなよ! うるせーな!」などとまくし立てたという。
「これでイメージは最悪ですよ。そもそも前回の“別に……”の件だって、舞台挨拶で起こったもの。映画のプロモーションでは舞台挨拶が一番の“晴れの場”です。それを2度にわたってブチ壊したわけです。今回は監督の蜷川さんが沢尻にとことん甘いので大きなトラブルにはなっていませんが、もう沢尻を映画で使おうというプロデューサーや監督はいないんじゃないでしょうか」(専門誌記者)
その一方、主役は不在でも会場の熱気はムンムン。一連の休養発表から週刊誌での“大麻疑惑”まで、良くも悪くも同作に注目を集めたことは確かで、映画関係者いわく「最低でも興収50億円はいくのではないか」と予想する。
「何しろ、沢尻が女優生命をかけて臨んだというベッドシーンが見どころですよ。のっけから乳首があらわになるなど、かなり興奮します。モデルのようにスラッとした体形ではなく、適度にぜい肉もついているのが逆にセクシーなんです」(同)
また、別の映画ライターは「“大麻疑惑”により、彼女には警察当局も関心を示している。それこそ、万が一逮捕されるようなことになれば、公開は途中で中止。さらに次作も期待できないとなると、最後の沢尻のヌードを見ておこうという“駆け込み乳首”需要で、さらに数字が伸びるかもしれません」と明かす。
映画の評判ではなく周辺の騒動ばかりが伝えられているものの、沢尻の主演によって大きな話題を巻き起こしていることだけは間違いない本作。公開は今週末だ。
鼻がむずがゆい=金欠になるサイン! 鼻の状態わかる一獲千金のタイミング
有吉イジリの“陰の帝王”は夏目三久? 本当は怖い『怒り新党』

『マツコ&有吉の怒り新党』公式サイトより
「テレビはつまらない」という妄信を一刀両断! テレビウォッチャー・てれびのスキマが、今見るべき本当に面白いテレビ番組をご紹介。
夏目三久が怖い。
『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日系)で有吉弘行に対し、「こわぁ~い」と怯えてみせる夏目が怖いのだ。いまさらその面白さを力説しても仕方ないくらいの安定感と浸透度を持っている『怒り新党』だが、まだまだその進化は止まらない。
もともとは、当代随一の毒舌タレントであるマツコ・デラックスと有吉弘行を組み合わせたら……? という、一見安易な企画から始まったような番組だったが、その思惑を超えて2人の「怒らない」コンビネーションが冴え渡り、深夜から23時台に昇格した。そして、この番組の雰囲気の重要なアクセントになっているのは、間違いなく夏目三久だ。当初は、“マツコと有吉のアシスタントなんだから、スキャンダラスな夏目がピッタリだろう”というような、これまた安易なキャスティングのように思われた。しかし、彼女はそんなタマではなかった。2人の意見に対しても決して流されず折れず、夏目は「違いますね」と笑顔で否定する。
「控室へのあいさつは不要」と2人に拒否されても「私はさせていただきます」と頑なに言ったかと思うと、結局途中から行かなくなり、その理由を問われると「面倒くさくなった」とふて腐れる。そのたびに、マツコと有吉は苦笑しつつ唖然とし、「怒らない」まま許してしまう。なにしろ、「夏目三久なのだから」。そう彼らに思わせてしまう、そんな怖さがあるのだ。
そしてついに、7月4日放送回のオープニングでは有吉が不在のまま始められ、彼の欠席裁判が行われていた。以前も「(イジったりすると)たまにホントにムッとしてるなって顔されますよね。プロなのに!」などと有吉を批評していたように、有吉には「拭えない壁」があるという夏目。「よく人に被害者意識が強すぎるとおっしゃるじゃないですか。あれ、自分ですよね」と本質を突いていく。有吉が戻ってくると、やはり瞬時に怯えた表情に変え、有吉イジりコントへ発展させていく。
彼の過去をイジるというような番組はよく見かけるが、最も鋭利に有吉の本質をイジり始めたのが『怒り新党』であり、アシスタントである夏目三久だったのだ。
そもそもマツコと有吉は、「強固な意志をもとに世の中や人生と戦ってます!」などと誤解されがちだ。しかし、彼らの主張の多くは「斜め」からの視線ではなく、ひどく真っ当な正論だ。たとえば、「何か新しいことをやろうとすると否定から入る日本人の気質が許せない」という視聴者からの“怒りメール”に対し、有吉は「世の中っていうのはそういうもんだからね。そりゃ上の人間は新しい芽を摘もうとするし、若い奴らは反抗していくし、ね」と答える。
マツコも同調し、「自分の理解できないものは恐怖じゃない、みんな。それをうまく理解させてあげられる人が優秀な人なんじゃないの? だから、それができてないってことは、彼の努力も足りないんじゃないの? それをうまく騙すじゃないけど、うまく理解させなきゃいけないわけじゃない、上の人にさ」と続ける。「ジジイころがしがうまい人って見てると、ジジイリスペクトもしてるんだよね。ジジイの面白さだったり、自分たちには持っていない部分だったりちゃんと評価し、尊敬した上でしてるから、ジジイも心開くわけよ。『俺、若い奴は苦手だけど、お前だけは信じられるんだよな』って言わせてる奴いるじゃん」と。
視聴者からのひねくれた“あるある”な社会批判を、「怒らない」代わりにベタな正論で返していくのだ(思えば番組随一の人気コーナー『新・三大○○調査会』も、見落とされがちなベタな王道を再評価する企画だ)。
有吉とマツコはどちらもコンプレックスを抱えながら、それを理論武装する形で自分自身を守っている。それが多くの視聴者にとって自分と重なり共感を呼ぶ。似たもの同士の2人だが、その思考は少しベクトルが違う。僕らはみんなどこかで「自分は他人より物事をわかっている」と思っている。そういう「理知的な自分」の代弁者が、「自分磨き」を「泥団子みたいなもんだよね。どんなにキレイに磨いても中身は泥だよ」と断罪する有吉だ。諦観を含んだ厳しさに僕らの優越感が共鳴する。
一方で、僕らは「自分は他人より劣っている」ことに怯えている。そんな「弱い自分」の言い訳をしてくれるのが「全員、同じくらい自分のこと嫌いだし、自分のこと大好きだよ」と諭したり、「人のせいにできないから、ストレスのせいにしてるのよ!」とムキになるマツコだ。弱さを許容する虚勢に僕らの劣等感が共鳴する。
そして、そんな2人を(それに共感し、快哉を叫ぶ僕らを)夏目三久は微笑みながら否定するのだ。恐ろしい女である。
(文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>)
