6人の男たちによる回想よって浮かび上がる、女の多面性と性愛

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『七色の笑み』(小玉二三、光文社)

■今回の官能小説
『七色の笑み』小玉二三

 女は、場所によってさまざまなキャラクターを使い分ける。恋人の前、仕事の顔、家庭での顔……その場その場で刹那的に自分を演じ分けすることで自らを確立し、社会で立ち回っている。女のキャラ設定は、相手が男となるとさらに本領を発揮するのではないだろうか? 気になる男の前、本命の男の前、あるいは、男として魅力を感じない相手の前でも、女はあらゆる手段で男に対して及第点を得ようとする。そして、男にはそんな女の作戦などは悟られていないのではないだろうか?

 今回紹介する『七色の笑み』の主人公ノエミは、タイトルのとおりさまざまな顔を使い分けていた。

 別荘地の洋館に集まった6人の男。彼らの唯一の接点は、黒く縁取られた葉書と、謎の女性「ノエミ」の存在。物語は、一人目の男・剛とノエミとの回想から始まる。息子の家庭教師として現れたノエミは、清楚な服装と整った顔立ちをしていた。剛は一目で心を奪われてしまう。ひょんなきっかけから2人の距離は縮まり、男女の仲になる。紺のスカートに白いブラウス、白いハンカチ――その服装から想像できるように、セックスのときのノエミは堅く、内気で、初々しかった。まるで娘に教示する父親のようにノエミを愛する剛。はじめて2人での旅行を計画したある日、彼女はこつ然と姿を消したのだった。

本当はみんな亡命したい!? 中国ネット上で広がる「亡命マニュアル」に当局も警戒

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 中国のネット上で、「亡命マニュアル」ともいえる情報がひそかに話題となっている。  そのマニュアルとは、香港のウェブマガジン「陽光時務」で5月3日に掲載された「米領事館駆け込み安全手帳」という記事である。  4月には、中国の人権活動家、陳光誠氏が軟禁状態にあった自宅から脱出し、北京のアメリカ大使館に保護されたほか、2月には重慶市で、同市元公安局長・副市長だった王立軍氏が米総領事館に駆け込んだばかり。また、天安門事件の際にも、複数の活動家が保護を求めて命からがら駆け込んだアメリカ大使館・領事館について、 同記事では「中国で最も安全な場所」と称し、亡命を申請する方法を紹介しているのだ。  記事中では、「母国に帰れない、もしくは帰りたくない」「迫害を受けているか、迫害を受ける心配がある」「迫害を受ける明確な理由が存在する」などといった、アメリカの難民および政治亡命受け入れ条件について説明。さらに北京のアメリカ大使館ほか、全国に5つある領事館と台湾に所在する米国在台湾協会の電話番号と住所も記載した、実用的なガイドとなっている。  この記事は、中国版Twitter「微博」で広がると、「有用な情報に感謝」「ほとんどの中国人は受け入れ条件クリアだな」などといった書き込みが数多く見られた。  ところが、亡命を肯定するような世論が形成されることを当局が危険視したためか、5月10日現在、亡命マニュアルに関する書き込みは検閲対象となっている模様。過去に投稿されたものも多くが削除されており、マニュアル通りに行動したとしても、そう簡単に亡命させてはくれなさそうだ……。 (文=牧野源)

本当はみんな亡命したい!? 中国ネット上で広がる「亡命マニュアル」に当局も警戒

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 中国のネット上で、「亡命マニュアル」ともいえる情報がひそかに話題となっている。  そのマニュアルとは、香港のウェブマガジン「陽光時務」で5月3日に掲載された「米領事館駆け込み安全手帳」という記事である。  4月には、中国の人権活動家、陳光誠氏が軟禁状態にあった自宅から脱出し、北京のアメリカ大使館に保護されたほか、2月には重慶市で、同市元公安局長・副市長だった王立軍氏が米総領事館に駆け込んだばかり。また、天安門事件の際にも、複数の活動家が保護を求めて命からがら駆け込んだアメリカ大使館・領事館について、 同記事では「中国で最も安全な場所」と称し、亡命を申請する方法を紹介しているのだ。  記事中では、「母国に帰れない、もしくは帰りたくない」「迫害を受けているか、迫害を受ける心配がある」「迫害を受ける明確な理由が存在する」などといった、アメリカの難民および政治亡命受け入れ条件について説明。さらに北京のアメリカ大使館ほか、全国に5つある領事館と台湾に所在する米国在台湾協会の電話番号と住所も記載した、実用的なガイドとなっている。  この記事は、中国版Twitter「微博」で広がると、「有用な情報に感謝」「ほとんどの中国人は受け入れ条件クリアだな」などといった書き込みが数多く見られた。  ところが、亡命を肯定するような世論が形成されることを当局が危険視したためか、5月10日現在、亡命マニュアルに関する書き込みは検閲対象となっている模様。過去に投稿されたものも多くが削除されており、マニュアル通りに行動したとしても、そう簡単に亡命させてはくれなさそうだ……。 (文=牧野源)

木嶋佳苗に翻弄された検事、記者、それぞれの“法廷ショー”

 世間を戦慄させた殺人事件の犯人は女だった――。日々を平凡に暮らす姿からは想像できない、ひとりの女による犯行。彼女たちを人を殺めるに駆り立てたものは何か。自己愛、嫉妬、劣等感――女の心を呪縛する闇をあぶり出す。

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Photo by Masaru Kamikura Flickr

[第4回]

首都圏 婚活連続不審死事件

前回はこちら

 木嶋事件がこれだけ注目を浴びたのは、彼女がデブでブスだったからだ。もうこれは断言するしかない事実である。

超保守思想を「オシャレ」スパイスで消す、「LEE」の編集手腕

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「LEE」2012年6月号(集英社)

 今月号の「LEE」の大特集は「おしゃれリーダーに学ぶワードローブ強化月間」。「LEE」のオシャレリーダーは誰を指すんだろうと思ってページをめくってみると、そこには“やっぱり”の辺見えみりと、“意外な”ともさかえりえが笑顔で微笑んでいます。ともさかは時折「LEE」に出ていますが、オシャレリーダーとして君臨しているとは思いませんでした。でも読者からの声を拾ってみると、「だんなさんやお子さんと過ごす日々の小さなことが幸せ、という感覚が素敵です」「子育てやいろいろなことに対し、常に真剣なところ。その考え方に共感します。おしゃれやお料理のレシピも参考になります」と、ライフスタイルを含めて共感、憧れの念を抱いているようです。一方、私生活は別として外見やファッションセンスでは女性に絶大な支持を得ているえみりは、「LEE」での連載「Emiri’s Favorite Items」でガラスの器を語り、お気に入りのガラス作家を紹介しています。女優及び女性タレントが行きつく先に、「アート」は多いんですよね。山口智子しかり、壇れいしかり。「常に自分の見た目だけ気にしているような、薄っぺらい人間じゃないんだから!」という主張するタイプに、えみりも仲間入りしちゃうんでしょうか。

<トピック>
◎おしゃれリーダーに学ぶワードローブ強化月間
◎未来の地球を変えるかもしれない服
◎今だから話せること、伝えたいこと 母と娘のストーリー

“田原伝説”再び――田原総一郎はマイケル・ムーアの師匠だった!?

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 かつて、東京12チャンネル(現・テレビ東京)のディレクターとして数々の秀逸なドキュメンタリー番組を制作していた田原総一朗。近年、田原がディレクターを務めた番組のフィルムがテレビ東京の倉庫から大量に発掘され、『田原総一朗の遺言』としてBSジャパンで放映。その高いクオリティーは、視聴者の話題をさらい、DVDとなって発売されるまでになっている。いったい、田原ドキュメンタリーの真髄とはなんだったのか? そして現在、田原は自分の作品をどのように見つめているのだろうか? 番組で相方を務める浅草キッド・水道橋博士とともに、そのドキュメンタリー史に残る偉大な仕事を振り返ってもらった。 ■山下洋輔を殺そうとした ――まず、かなり年の離れたお2人ですが、水道橋博士が田原さんに興味を持たれたきっかけはなんだったのでしょうか? 水道橋博士(以下、博士) 10年前に雑誌の企画で対談をしたのが初対面でした。ちょうどマイケル・ムーアがアカデミー賞を受賞した頃で、彼が名作ドキュメンタリーとして知られる『ゆきゆきて、神軍』の原一男に影響を受けたと語っていたんです。その原一男が、僕が『やりすぎコージー』(テレビ東京系)の“都市伝説”の中で「日本で最初のAV男優は田原総一朗だった」と紹介した作品の制作現場にいた。つまり、僕の中で「田原さんはマイケル・ムーアの師匠だ」という推論ができたんです。 ――田原さんは学生運動から連合赤軍、芸能人やポルノ女優に至るまで、さまざまなテーマや被写体を記録しています。これらのテーマに共通する部分はあるのでしょうか? 田原総一朗(以下、田原) NHKやTBS、日本テレビにはできないものをやろうと思っていたんです。当時、東京12チャンネルは“テレビ番外地”だった。視聴者が12チャンネルまでダイヤルを回さなかったんですね。制作費も他局のほうが圧倒的でした。当時、僕らの番組の制作費の3分の1はフィルム代だったんですが、NHKや他局ではフィルム代は制作費のうちにもカウントされません。僕らは他局の10分の1くらいの制作費で番組を作っていたんですね。クルーも他局がアシスタントを含め6~7人で行動するのに、12チャンネルはカメラマンとディレクターの僕2人だけでした。 ――制作費でも注目度でも人員でも及ばないから、他局にはできないようなテーマで挑むしかなかった。 田原 他局にはできないテーマってなんだかわかりますか? 危険なものです。学生運動を取材するときに、僕らは機動隊やデモ隊の後ろではなく、その間に入って撮影していたんです。学生が投げた火炎瓶を足蹴にし、催涙弾で目をやられながら撮影を行っていましたね。 120416bt_0002.jpg 博士 『私は現在を歌う ~藤圭子 6月の風景』で田原さんが追っている藤圭子も、時代状況としてタブーな存在だったんです。当時はナベプロが全盛の時代。インディーズの演歌歌手がチャートのトップを走り続けるなんて、ありえないことだった。しかも、しゃべらない、貧困の中に生まれたという設定がある彼女を、田原さんはカメラの前でしゃべらせた。他局にはできない、芸能界の掟破りをしていたんです。 田原 『バリケードの中のジャズ ~ゲバ学生対猛烈ピアニスト~』は、山下洋輔が「ピアノを弾きながら死にたい」と言っていたことが始まりでした。彼がピアノを弾きながら死ねる状況を作ろうとしたんです。 ――本気で殺そうとしたんですか!? 田原 そう。だから、あの作品は失敗だった。彼が殺されたら、僕は当然逮捕されます。でも、それでいいんです。 博士 田原さんは「塀の上を走るのがドキュメンタリーだ」と定義していますからね。逮捕され刑務所に入ることは覚悟の上で撮影しているんです。ギリギリの人に取材しながら、自らもギリギリの状況に追い込まれていく。田原ドキュメンタリーは、そうやって撮影されていたんです。 ■12チャンネルとニコニコ動画の類似点  取材同日に開催されたDVD発売イベントには、歌手の岡村靖幸をはじめ、多くのファンが詰めかけた。20歳の頃からファンだったという日本テレビ土屋敏男プロデューサーも登壇し、テレビ局の垣根を越えた異色の対談に会場は沸いた。しかし、来場者の姿を見ていると、コアなドキュメンタリーファンというよりも、「何か面白いものを求めている若者たち」といういでたちの人々ばかり。いったい、どうして田原作品は時代を越えてその鋭い視線を突き付けられるのだろうか? ――今回DVDとなっている作品は、70年代に撮影されたものです。当時の世相などを理解していないと解読するのが難しい部分もたくさんありますが、そのような知識がなくても、全然古びているという印象を感じさせません。 120416bt_0006.jpg 博士 僕らは、過去の名作ドキュメンタリーの回顧展をやっているつもりはないんです。どれも「この時代だからできたんだよね」という作品ではないんです。いつの時代もドキュメンタリーは偏っているほうが面白いし、正しいんです。 田原 公平や客観性など、そんなものはあり得ない。自分の目で見るんだから、偏っているに決まっています。それを正直に出したんです。 ――自分の過去の作品が、どうして今の若い人に響いていると思いますか? 田原 若者は、今の状況に強い危機感を持っています。ところが民主も自民も、何も変えてくれそうにはない。「なんとかしなきゃいけない」という気持ちがあって、こういうドキュメンタリーを見てくれるんじゃないでしょうか。 ――確かに、今のテレビには、こういった気骨のある番組は少ないですね。 田原 僕はニコニコ動画に時々出演するんですが、テレビに出せない人間を出せるから面白い。小沢一郎、鈴木宗男、堀江貴文もニコニコ動画で放送しました。鈴木宗男さんは、収監3日前にニコニコ動画で70分も話してくれたんです。 ――“テレビ番外地”であった12チャンネルとニコニコ動画は雰囲気が似ているんでしょうか? 田原 そうですね。僕のドキュメンタリーも12チャンネルだからできた。12チャンネルの上層部も、他の局がやらないことをやらないと視聴者が見てくれないということがわかっているので、基本的に賛成してくれていたんです。 ――現在、ドキュメンタリーを取り巻く状況は厳しさを増すばかりです。この状況を、どのようにご覧になっていますか? 博士 機材の小型化によって、素人がいくらでもドキュメンタリーを撮れる環境になっています。町山智浩さんが一昨年に行った『松嶋×町山 未公開映画祭』でも紹介されたように、アメリカには、いいドキュメンタリー作品がたくさんあるし、上映する媒体もありますよね。ただ、日本ではいくらいい作品が制作されても、ドキュメンタリーが話題になることも少なく、紹介する媒体も少ないので、継続的に作品を撮り続けられる環境がないんです。 田原 しかし、作り手側の問題もあります。どういうわけか、ドキュメンタリーは被害者ばかりに焦点を当てた暗いものが多い。安易なんです。かわいそうな人を撮って涙を流せば作品っぽくなります。けれども、視聴者は暗いものは見たくない。喜劇のように面白く、問題の核心を突くようなドキュメンタリーをたくさん作ればいい。マイケル・ムーアも原一男も暗くありません。 120416bt_0013.jpg 博士 『スーパーサイズ・ミー』のスパーロックが、アメリカのテレビで『30 Days』というドキュメンタリーをつくっています。30日間最低生活をやってみるという、日本の『いきなり!黄金伝説。』(テレビ朝日系)のような番組です。ただ、モーガン・スパーロックの番組は、最低生活を行っていくと貧困層に落ちていくという構造を見せ、社会の仕組みが間違っているということにも気づかせてくれます。しかもめちゃくちゃ面白いんですよ。 ――田原さんが現在、被写体として追いたい人物はいますか? 田原 天皇をやりたいですね。何度も取材を申し込んでいるけど、いつも断られてしまう。誰もやってないことをやりたいです。 ――今年78歳ながら、「誰もやってないことをやりたい」と、田原さんを突き動かすものはなんでしょうか? 田原 好奇心です。ブッシュ、クリントン、ブレア、サッチャーなど、さまざまな世界のリーダーに取材をしましたが、天皇はまだできていないんです。フセイン大統領も取材許可が下りて、やれるギリギリまでいった。けれども、バグダッドに入ったら「フセインに会ったらCIAに爆撃されて命を失う」と言われました。僕は「死んだっていいからやらせろ」と言ったんですが、「あなたじゃなくて、フセインが殺されたら大変だからダメだ」ということで、できなかったんです。 ――田原さんは好奇心のためなら死ねると? 田原 もちろん! (取材・文=萩原雄太[かもめマシーン]/撮影=尾藤能暢)

“田原伝説”再び――田原総一郎はマイケル・ムーアの師匠だった!?

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 かつて、東京12チャンネル(現・テレビ東京)のディレクターとして数々の秀逸なドキュメンタリー番組を制作していた田原総一朗。近年、田原がディレクターを務めた番組のフィルムがテレビ東京の倉庫から大量に発掘され、『田原総一朗の遺言』としてBSジャパンで放映。その高いクオリティーは、視聴者の話題をさらい、DVDとなって発売されるまでになっている。いったい、田原ドキュメンタリーの真髄とはなんだったのか? そして現在、田原は自分の作品をどのように見つめているのだろうか? 番組で相方を務める浅草キッド・水道橋博士とともに、そのドキュメンタリー史に残る偉大な仕事を振り返ってもらった。 ■山下洋輔を殺そうとした ――まず、かなり年の離れたお2人ですが、水道橋博士が田原さんに興味を持たれたきっかけはなんだったのでしょうか? 水道橋博士(以下、博士) 10年前に雑誌の企画で対談をしたのが初対面でした。ちょうどマイケル・ムーアがアカデミー賞を受賞した頃で、彼が名作ドキュメンタリーとして知られる『ゆきゆきて、神軍』の原一男に影響を受けたと語っていたんです。その原一男が、僕が『やりすぎコージー』(テレビ東京系)の“都市伝説”の中で「日本で最初のAV男優は田原総一朗だった」と紹介した作品の制作現場にいた。つまり、僕の中で「田原さんはマイケル・ムーアの師匠だ」という推論ができたんです。 ――田原さんは学生運動から連合赤軍、芸能人やポルノ女優に至るまで、さまざまなテーマや被写体を記録しています。これらのテーマに共通する部分はあるのでしょうか? 田原総一朗(以下、田原) NHKやTBS、日本テレビにはできないものをやろうと思っていたんです。当時、東京12チャンネルは“テレビ番外地”だった。視聴者が12チャンネルまでダイヤルを回さなかったんですね。制作費も他局のほうが圧倒的でした。当時、僕らの番組の制作費の3分の1はフィルム代だったんですが、NHKや他局ではフィルム代は制作費のうちにもカウントされません。僕らは他局の10分の1くらいの制作費で番組を作っていたんですね。クルーも他局がアシスタントを含め6~7人で行動するのに、12チャンネルはカメラマンとディレクターの僕2人だけでした。 ――制作費でも注目度でも人員でも及ばないから、他局にはできないようなテーマで挑むしかなかった。 田原 他局にはできないテーマってなんだかわかりますか? 危険なものです。学生運動を取材するときに、僕らは機動隊やデモ隊の後ろではなく、その間に入って撮影していたんです。学生が投げた火炎瓶を足蹴にし、催涙弾で目をやられながら撮影を行っていましたね。 120416bt_0002.jpg 博士 『私は現在を歌う ~藤圭子 6月の風景』で田原さんが追っている藤圭子も、時代状況としてタブーな存在だったんです。当時はナベプロが全盛の時代。インディーズの演歌歌手がチャートのトップを走り続けるなんて、ありえないことだった。しかも、しゃべらない、貧困の中に生まれたという設定がある彼女を、田原さんはカメラの前でしゃべらせた。他局にはできない、芸能界の掟破りをしていたんです。 田原 『バリケードの中のジャズ ~ゲバ学生対猛烈ピアニスト~』は、山下洋輔が「ピアノを弾きながら死にたい」と言っていたことが始まりでした。彼がピアノを弾きながら死ねる状況を作ろうとしたんです。 ――本気で殺そうとしたんですか!? 田原 そう。だから、あの作品は失敗だった。彼が殺されたら、僕は当然逮捕されます。でも、それでいいんです。 博士 田原さんは「塀の上を走るのがドキュメンタリーだ」と定義していますからね。逮捕され刑務所に入ることは覚悟の上で撮影しているんです。ギリギリの人に取材しながら、自らもギリギリの状況に追い込まれていく。田原ドキュメンタリーは、そうやって撮影されていたんです。 ■12チャンネルとニコニコ動画の類似点  取材同日に開催されたDVD発売イベントには、歌手の岡村靖幸をはじめ、多くのファンが詰めかけた。20歳の頃からファンだったという日本テレビ土屋敏男プロデューサーも登壇し、テレビ局の垣根を越えた異色の対談に会場は沸いた。しかし、来場者の姿を見ていると、コアなドキュメンタリーファンというよりも、「何か面白いものを求めている若者たち」といういでたちの人々ばかり。いったい、どうして田原作品は時代を越えてその鋭い視線を突き付けられるのだろうか? ――今回DVDとなっている作品は、70年代に撮影されたものです。当時の世相などを理解していないと解読するのが難しい部分もたくさんありますが、そのような知識がなくても、全然古びているという印象を感じさせません。 120416bt_0006.jpg 博士 僕らは、過去の名作ドキュメンタリーの回顧展をやっているつもりはないんです。どれも「この時代だからできたんだよね」という作品ではないんです。いつの時代もドキュメンタリーは偏っているほうが面白いし、正しいんです。 田原 公平や客観性など、そんなものはあり得ない。自分の目で見るんだから、偏っているに決まっています。それを正直に出したんです。 ――自分の過去の作品が、どうして今の若い人に響いていると思いますか? 田原 若者は、今の状況に強い危機感を持っています。ところが民主も自民も、何も変えてくれそうにはない。「なんとかしなきゃいけない」という気持ちがあって、こういうドキュメンタリーを見てくれるんじゃないでしょうか。 ――確かに、今のテレビには、こういった気骨のある番組は少ないですね。 田原 僕はニコニコ動画に時々出演するんですが、テレビに出せない人間を出せるから面白い。小沢一郎、鈴木宗男、堀江貴文もニコニコ動画で放送しました。鈴木宗男さんは、収監3日前にニコニコ動画で70分も話してくれたんです。 ――“テレビ番外地”であった12チャンネルとニコニコ動画は雰囲気が似ているんでしょうか? 田原 そうですね。僕のドキュメンタリーも12チャンネルだからできた。12チャンネルの上層部も、他の局がやらないことをやらないと視聴者が見てくれないということがわかっているので、基本的に賛成してくれていたんです。 ――現在、ドキュメンタリーを取り巻く状況は厳しさを増すばかりです。この状況を、どのようにご覧になっていますか? 博士 機材の小型化によって、素人がいくらでもドキュメンタリーを撮れる環境になっています。町山智浩さんが一昨年に行った『松嶋×町山 未公開映画祭』でも紹介されたように、アメリカには、いいドキュメンタリー作品がたくさんあるし、上映する媒体もありますよね。ただ、日本ではいくらいい作品が制作されても、ドキュメンタリーが話題になることも少なく、紹介する媒体も少ないので、継続的に作品を撮り続けられる環境がないんです。 田原 しかし、作り手側の問題もあります。どういうわけか、ドキュメンタリーは被害者ばかりに焦点を当てた暗いものが多い。安易なんです。かわいそうな人を撮って涙を流せば作品っぽくなります。けれども、視聴者は暗いものは見たくない。喜劇のように面白く、問題の核心を突くようなドキュメンタリーをたくさん作ればいい。マイケル・ムーアも原一男も暗くありません。 120416bt_0013.jpg 博士 『スーパーサイズ・ミー』のスパーロックが、アメリカのテレビで『30 Days』というドキュメンタリーをつくっています。30日間最低生活をやってみるという、日本の『いきなり!黄金伝説。』(テレビ朝日系)のような番組です。ただ、モーガン・スパーロックの番組は、最低生活を行っていくと貧困層に落ちていくという構造を見せ、社会の仕組みが間違っているということにも気づかせてくれます。しかもめちゃくちゃ面白いんですよ。 ――田原さんが現在、被写体として追いたい人物はいますか? 田原 天皇をやりたいですね。何度も取材を申し込んでいるけど、いつも断られてしまう。誰もやってないことをやりたいです。 ――今年78歳ながら、「誰もやってないことをやりたい」と、田原さんを突き動かすものはなんでしょうか? 田原 好奇心です。ブッシュ、クリントン、ブレア、サッチャーなど、さまざまな世界のリーダーに取材をしましたが、天皇はまだできていないんです。フセイン大統領も取材許可が下りて、やれるギリギリまでいった。けれども、バグダッドに入ったら「フセインに会ったらCIAに爆撃されて命を失う」と言われました。僕は「死んだっていいからやらせろ」と言ったんですが、「あなたじゃなくて、フセインが殺されたら大変だからダメだ」ということで、できなかったんです。 ――田原さんは好奇心のためなら死ねると? 田原 もちろん! (取材・文=萩原雄太[かもめマシーン]/撮影=尾藤能暢)

【ジャニーズ占い】今週のターゲットはHey! Say! JUMPの高木雄也!!

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(C)メーテル・タムラ

 今週のジャニーズ占いのターゲットは、Hey!Say!JUMPの高木雄也!!

 優等生的なイメージが強いHey!Say!JUMPにあって、ひとりクールでワイルドな見た目の高木さん。とはいえ、ちょっとナルシスト的言動が多いものの、子どもっぽい性格でメンバーと本気のケンカをすることもあるそう。

 放送中のドラマ『私立バカレア高校』に出演中ですが、キャリアの割にドラマ出演が少ないことがファンは気になっている様子。というのもドラマ『ごくせん!』での演技が「大根すぎる」と話題を呼び、演技が不得手という印象が残ってしまったよう。知名度やキャリアアップを考えればドラマ出演は欠かせないのですが、どう克服すればいいでしょうか?

 高木さんのことを占ってみると、今が挽回するチャンス! 特にこの3カ月は、努力をすればするほど、その努力に見合った評価を得られる時期だそう。 仕事にしても、恋愛にしても、この3カ月は……(続きはこちらから)

 先週の関ジャニ∞の大倉忠義さんに引き続き、高木さんのあんなことやこんなことを占いで暴いちゃうジャニーズ占い、ぜひチェックしてください!!

【ジャニーズ占い】今週のターゲットはHey! Say! JUMPの高木雄也!!

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(C)メーテル・タムラ

 今週のジャニーズ占いのターゲットは、Hey!Say!JUMPの高木雄也!!

 優等生的なイメージが強いHey!Say!JUMPにあって、ひとりクールでワイルドな見た目の高木さん。とはいえ、ちょっとナルシスト的言動が多いものの、子どもっぽい性格でメンバーと本気のケンカをすることもあるそう。

 放送中のドラマ『私立バカレア高校』に出演中ですが、キャリアの割にドラマ出演が少ないことがファンは気になっている様子。というのもドラマ『ごくせん!』での演技が「大根すぎる」と話題を呼び、演技が不得手という印象が残ってしまったよう。知名度やキャリアアップを考えればドラマ出演は欠かせないのですが、どう克服すればいいでしょうか?

 高木さんのことを占ってみると、今が挽回するチャンス! 特にこの3カ月は、努力をすればするほど、その努力に見合った評価を得られる時期だそう。 仕事にしても、恋愛にしても、この3カ月は……(続きはこちらから)

 先週の関ジャニ∞の大倉忠義さんに引き続き、高木さんのあんなことやこんなことを占いで暴いちゃうジャニーズ占い、ぜひチェックしてください!!

東京と大阪

東京湾の海底土のセシウム、7ヶ月で13倍に  ~読売新聞

東京と関西の二重生活をしていると報道の違いにいつも驚く。東京は昨日のような原発がらみの報道が多く、かたや関西は電力不足の報道ばかりで東京のことに無関心だ。