2700 狂熱的に奏でられた「ナンセンスとリズムの融合」に笑いの根源を見る

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『2700 BEST ALBUM 「SINGLES」』
(よしもとアール・アンドシー)
 お笑いの世界では、古くから音楽ネタというジャンルがあった。正確にいえば、今“お笑い”と呼ばれているものの一部は、音楽というジャンルから派生してきたということになるかもしれない。ギター漫談、替え歌、ダンスネタなど、音楽ネタを専門にする芸人はこれまでにも大勢いた。  そんな音楽ネタの革命児として近年、脚光を浴びているのが2700である。2700は、八十島とツネの2人から成るお笑いコンビ。2008年にコンビを結成した彼らは、最近になって急成長を遂げてブレイクを果たした。10年に『オールザッツ漫才』FootCutバトル優勝、11年には『キングオブコント』で準優勝を果たすなど、華々しい活躍を見せている。芸人たちがお笑い色の強い音楽パフォーマンスを見せるライブ番組『バカソウル』(テレビ東京系)でも、彼らは音楽ネタのカリスマとしてエース級の活躍をしている。  彼らは、自分たちのネタを「リズムネタ」と呼んでいる。黒のスーツに身を包んだ八十島が、リズムに乗せてアカペラで自作の歌を熱唱する。それに合わせて、ホットパンツ姿で一昔前のアイドルのようなファッションをしたツネがひたすら踊りまくる。八十島の自作ソングの歌詞は「右ひじ左ひじ交互に見て」「つま先のアイドル」「鎖骨がティリティ」など、意味がつかみにくいナンセンスなものばかり。ただ、それに合わせて迷いなく全力で踊るツネの姿を見ていると、理屈抜きに笑いがこみ上げてくる。彼らの奏でる音楽のリズムに乗っているうちに、彼らの笑いのリズムにも自然と乗せられてしまうのだ。  彼らの音楽ネタが、それまでのほかの芸人の音楽ネタと一線を画するのは、徹底してリズムに特化して音楽そのもので笑わせるネタであるということだ。例えば、同じ音楽ネタでも、はなわの「佐賀県」、牧伸二の「やんなっちゃった」などは、歌詞そのものが初めからネタとして成立していて、それを歌に乗せて聞かせるという形式になっている。  だが、2700は違う。2700が笑わせようとしているポイントは、まさにリズムそのものにある。彼らはリズムしか信じていない。例えば、はなわの「佐賀県」は、文字で書かれた歌詞を見ても笑えるし、それ自体がネタとして仕上がっている。だが、2700のネタにはそれがない。彼らのネタの面白さは、演じられたその瞬間にだけ生じる「ノリ」のようなものに、全面的に依存している。彼らが自分たちのネタを「リズムネタ」と称しているのはもっともなことだ。確かに、そこにはリズムしかない。2人の表情や動き、歌詞などは、あくまでもリズムを補完するものでしかない。主役はリズムなのだ。  また、彼らは、いわゆるコントや漫才を演じる際にも、それらを無理矢理「リズムネタ」の枠に押し込んで、リズムネタとして演じ切ってしまう。ややナンセンス気味の歌詞をリズムだけで押し切り、それで笑いを取るというのはかなり高度な技術が求められる。また、そのリズムに乗れるかどうかは人それぞれであるため、リスクが高いようにも見える。実際、2700のネタのどこが面白いのかわからないと感じる人もいるかもしれない。  だが、冷静に考えてみれば、笑いとはそもそも、そういうものではないだろうか。人によって好きな音楽の好みが分かれるように、何を面白いと感じるかは人それぞれ違う。だから、リズムネタの伝道師である2700に迷いはない。彼らの頭の中では「リズム=笑い」という等式が完全に成り立っている。あるリズムで観客を乗せられなかったら、また別のリズムを奏でるだけ。彼らにとって笑いとは実にシンプルなものだ。「新ネタ」ならぬ「新曲」を量産して、リズムネタのパイオニアとして勢いに乗る2700は、お笑い界屈指のヒットメーカーである。 (文=お笑い評論家・ラリー遠田) ●連載「この芸人を見よ!」INDEX 【第106回】千鳥  いよいよ全国区に羽根を広げる「媚びない心」の切れ味 【第105回】渡辺直美 希代のドリームガールが見つけた「かわいいとブサイクの間にあるもの」 【第104回】ロバート コント日本一をかっさらった暴風雨・秋山竜次の芝居に宿る「殺気の正体」 【第103回】TKO 不遇を乗り越えたかつてのアイドル芸人が「太って咲かせた、もう一花」 【第102回】オアシズ それぞれにブスを昇華した「現実と空想のアンサンブル」 【第101回】スリムクラブ 最後のM-1を駆け抜けた「超スローテンポという革命」 【第100回】レイザーラモンRG  "吉本団体芸"が生んだ「強心臓のニューヒーロー」 【第99回】麒麟 5度の決勝進出が「M-1グランプリの申し子」をどう変えたか 【第98回】ピース 噛み合わない2つの破片が力ずくで組み上げた「笑いのパズル」 【第97回】次長課長 変幻自在のオールラウンダー河本を生かす、井上の「受け止めるツッコミ」 【第96回】 オセロ松嶋尚美 大先輩・鶴瓶に見初められ「褒められて咲いた大輪の花」 【第95回】 ダイノジ 雌伏16年──ついに訪れる「二頭の虎が目覚めるとき」 【第94回】 キングオブコメディ 極限の不運と"顔芸人"のレッテルを払拭して掴んだ「コント日本一」 【第93回】 山田邦子 史上初の「天下を取った女芸人」その栄光と転落のタレント人生 【第92回】エレキコミック 一度ハマるとクセになる!?「一点突破の納豆コント」 【第91回】野性爆弾 「遅れてきた吉本最終兵器」がブレイクを果たした秘密とは 【第90回】野沢直子 今振り返るカリスマ女芸人の「先駆者としての比類なき存在感」 【第89回】サバンナ 野生の勘で芸能界を疾走する「発展途上のロジカルモンスター」 【第88回】東京ダイナマイト 破壊なくして創造なし! ハチミツ流「笑いのセメントマッチ」 【第87回】トータルテンボス 進化を止めない本格派コンビを育てた「M-1急転直下の挫折劇」 【第86回】ロッチ  シンプルな構図でコントに魂を吹き込む「関係性のスペシャリティ」 【第85回】山崎邦正 ダウンタウンによって強制開花した「ヘタレの天才」が巻き起こす奇跡 【第84回】フルーツポンチ 確かな演技力でポストバブル世代に現出した「キザ男のリアリズム」 【第83回】よゐこ 爆発力と切れ味で支持層を拡大する「自然体のシュール」 【第82回】バッファロー吾郎 マニアック芸人の権化が極めた「もうひとつの天下」 【第81回】ドランクドラゴン 完璧な構築物に風穴を開けて回る「鈴木拓のガッカリ力」 【第80回】高田純次 還暦過ぎても華衰えぬ「日本一の適当男」が歩み続けた孤高の道程 【第79回】森三中  メンバーの結婚で進化する「ブスとブスとブスの関係性」 【第78回】Wコロン・ねづっち  「整いました!」なぞかけ芸が時代にハマった深い理由 【第77回】所ジョージ  突出した安定感を生み出すボーダレスな「私の世界」 【第76回】土田晃之  元ヤン、家電、ガンダム......でも嫌われない「ひな壇の神」の冴えたやりかた 【第75回】タカアンドトシ  非関西系漫才のツッコミ新境地「欧米か!」が生まれた理由 【第74回】キングコング西野亮廣  嫌われるには理由がある!? 天才を悩ませる「出た杭の憂鬱」 【第73回】椿鬼奴  虚栄心から自由になった女芸人の「自然体が放散する魅力」とは 【第72回】萩本欽一  テレビを作り、テレビに呑み込まれた「巨人の功罪」 【第71回】アンガールズ  キモカワ芸人が精緻に切り出した「人生のNGシーン」に宿る笑い 【第70回】エハラマサヒロ   「究極の器用貧乏芸人」が無限の笑いをコラージュする 【第69回】なだぎ武 R-1二連覇を成した演技派芸人の「本当の運命の出会い」とは 【第68回】いとうあさこ 悲観なき自虐を操る「アラフォー女性のしたたかなリアル」 【第67回】チュートリアル M-1完全優勝を勝ち取った「ひとつもボケない」漫才進化論 【第66回】松村邦洋 己を棄てて己を活かす「笑われる天才」が生きる道 【第65回】キャイ~ン・ウド鈴木 20年目の変わらぬ想い──「満面の笑顔で愛を叫ぶ」 【第64回】しずる 緻密なマーケティングと確かな演技力で突っ走る「腐女子枠のプリンス」 【第63回】青木さやか 仕事も家庭も......不器用に体現する「現代女性の映し鏡」 【第62回】 今田耕司 好きな司会者第3位にランクされる「代弁者としての3つの極意」 【第61回】我が家 「変幻自在のローテーション」が3人のキャラ薄をメリットに転化する 【第60回】ハライチ "ツッコミ"を棄てた関東M-1新世代が生み出す「面の笑い」とは? 【第59回】出川哲朗 稀代のリアクション芸人が「計算を超えた奇跡」を起こし続ける理由 【第58回】中川家 すべてはここから始まった!? 兄弟が奏でる「舞台芸と楽屋芸のハイブリッド」 【第57回】板尾創路 笑いの神に愛された男が泰然と歩む「天然と計算の境界線」 【第56回】清水ミチコ 対象者の心を浮き彫りにする「ものまねを超えた賢人の不真面目芸」 【第55回】とんねるず 暴れ放題で天下を取った「学生ノリと楽屋オチの帝王学」 【第54回】友近 孤高の女芸人が体現する「女としての業と生き様」 【第53回】ウンナン内村光良 受け継がれゆく遺伝子「終わらないコント愛」 【第52回】モンスターエンジン 結成2年でシーンを席巻する「高次元のバランス」 【第51回】関根勤 再評価される「妄想力」ひとり遊びが共感を呼ぶ2つの理由 【第50回】南海キャンディーズ しずちゃんを化けさせた山里亮太の「コンビ愛という魔法」 【第49回】フットボールアワー 無限の可能性を秘めた「ブサイクという隠れみの」 【第48回】ますだおかだ 「陽気なスベリ芸」という無敵のキャラクターが司る進化 【第47回】ナインティナイン あえて引き受ける「テレビ芸人としてのヒーロー像」 【第46回】インパルス タフなツッコミで狂気を切り崩す「極上のスリルを笑う世界」 【第45回】アンタッチャブル 「過剰なる気迫」がテレビサイズを突き抜ける 【第44回】おぎやはぎ 「場の空気を引き込む力」が放散し続ける規格外の違和感 【第43回】志村けん 「進化する全年齢型の笑い」が観る者を童心に帰らせる 【第42回】はるな愛 「すべてをさらして明るく美しく」新時代のオネエキャラ 【第41回】明石家さんま テレビが生んだ「史上最大お笑い怪獣」の行く末 【第40回】ブラックマヨネーズ コンプレックスを笑いに転化する「受け止める側の覚悟」 【第39回】笑い飯 Wボケ強行突破に見る「笑わせる者」としての誇りと闘争心 【第38回】笑福亭鶴瓶 愛されアナーキストが極めた「玄人による素人話芸」とは 【第37回】島田紳助 "永遠の二番手"を時代のトップに押し上げた「笑いと泣きの黄金率」 【第36回】東野幸治 氷の心を持つ芸人・東野幸治が生み出す「笑いの共犯関係」とは 【第35回】ハリセンボン 徹底した自己分析で見せる「ブス芸人の向こう側」 【第34回】FUJIWARA くすぶり続けたオールマイティ芸人の「二段構えの臨界点」 【第33回】ロンブー淳 の「不気味なる奔放」テレ朝『ロンドンハーツ』が嫌われる理由 【第32回】柳原可奈子 が切り拓くお笑い男女平等社会「女は笑いに向いているか?」 【第31回】松本人志 結婚発表で突如訪れたカリスマの「幼年期の終わり」 【第30回】はんにゃ アイドル人気を裏打ちする「喜劇人としての身体能力」 【第29回】ビートたけし が放った『FAMOSO』は新世紀版「たけしの挑戦状」か 【第28回】NON STYLE M-1王者が手にした「もうひとつの称号」とは 【第27回】ダチョウ倶楽部・上島竜兵 が"竜兵会"で体現する「新たなリーダー像」 【第26回】品川祐 人気者なのに愛されない芸人の「がむしゃらなリアル」 【第25回】タモリ アコムCM出演で失望? 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石垣島で理想を追求する益戸育江、いまだオスカーに在籍中のナゾ

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「レアリテ」2007年2号(エクスナ
ッジ)

 昨年10月、レギュラー出演していた人気ドラマシリーズ『相棒』(テレビ朝日系)を突如降板し、現在は沖縄・石垣島にて自然と共存する生活を満喫中の高樹沙耶こと益戸育江。ブログやTwitterで独自の世界観をつづり、芸能界から足を洗った生活にみえるが実はいまだ芸能界に籍を置いているという。

 現在、石垣島の高台にある古びた平屋で一人暮らしをしている益戸。もともと彼女が地球や自然について考えるようになったのは、1996年にテレビ番組のロケでオーストラリアのアボリジニの暮らしぶりに触れたことがきっかけだいう。石垣島に移る前にはハワイに居を構え、2007年には千葉の南房総でエコ生活を実践したことも話題となった。

野田聖子、「60歳までにもうひとり産みたかった」と「婦人公論」で発言

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「婦人公論」(中央公論新社)5月
7日号

 「婦人公論」5月7日号は、本当に濃厚でした! まず、特集からしてズドーンと重い。「今から防ぐ、20年後の大問題 子どもに老後を奪われない」です。タイトルだけ聞くと老人向け特集のようですが、これ、パラサイトについての特集なんです。“親70歳、子が40歳・無職・実家暮らし”といった話。重いでしょう、暗いでしょう。それが他人事でないところがまた恐ろしい。自分がそうなるかもしれないし、自分のきょうだいがそうなるかもしれない、また自分の子どもが将来そうなる可能性も大いにある。今の日本では決してレアケースではなく、誰の身にも降り掛かりうる深刻な問題です。そのほかの記事もコッテリしてますよ~。たとえるならグッチ裕三がマヨネーズをブチョーと入れ、ジャーダさんがチーズをドバドバッと投入し、仕上げに速水もこみちがオリーブオイルをドヒャーとかけたみたいな、そんな感じ。さっそく中身を見てみましょう。

<トピック>
◎特集「今から防ぐ、20年後の大問題 子どもに老後を奪われない」
◎上野千鶴子のニッポンが変わる、女が変える
◎野田聖子「闘病中の息子を、なぜテレビに映したか」

豚はどうやって「肉」になる? 前人未踏の体験ルポ『飼い喰い 三匹の豚とわたし』

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『飼い喰い 三匹の豚とわたし』(岩波書店)
 自分で豚を飼って、つぶして、食べてみたい――。    この湧き上がってしまった欲望を抑えきれず、自宅の軒下で約半年をかけて三匹の豚を飼い、育て、屠畜し、食べる会を開くまでに至る、驚愕の体験ルポ『飼い喰い 三匹の豚とわたし』(岩波書店)。  著者は、およそ10年間にわたり、国内外の屠畜現場を取材した『世界屠畜紀行』(解放出版社)が話題を呼んだ、イラストルポライターの内澤旬子氏。これまで、死んで肉となっていく家畜たち、牛、豚、山羊、馬、羊、ときにはラクダなどを、合計1万頭近くは眺めてきた。  だが、屠畜場に送られてくる前の段階はどうなのだろうか?  つまり、どうやって生まれ、どんな餌をどれだけ食べてきたか。出荷体重まで育てるのに、農家は毎日何をしているのか。  このことを知らずに屠畜場を見るということに疑問を抱き、自分の目で見て体験してみたいと、自宅の軒先で豚を飼い、イラストを入れながら、つぶさに記録した1冊である。  とはいえ、みなさんお察しの通り、豚なんてそう簡単には飼えるもんじゃない。臭いし、ブヒブヒうるさいし、餌やりだって大変だ。  しかも、自分の好奇心の赴くまま豚を育てるわけで、当然ながらどこかからお金をもらえるわけもなく、本業の仕事もしないといけない。並の人間ならば、このあたりで「やっぱムリ……」、萎えてしまうかと思うのだが、内澤氏はこの大きな大きなハードルを着々と乗り越えていく。  まずは、豚と暮らせる家探し。内澤氏が住む都内のマンションでは当然ながら豚は飼えず、知り合いのツテをたどって、千葉県旭市の150坪、敷金礼金なし、家賃5万の豚と住める廃屋を借りることに成功。  だが、かなりガタがきている物件のため、雨漏りする屋根を直し、なぜか残されていた大量のゴミを捨てるところからスタート。これが終われば、次は豚たちの寝床作り。物置小屋に糞尿対策のためおがくずをまき、給水器と餌やりの器具を設置し、さらに、豚を外で遊ばせるための運動場用に柵を張ったりと、やるべきことは次から次へと出てくる。  肝心の豚はいうと、こちらも知り合いのツテで、譲ってくれる農家の人が現れた。受精の瞬間から立ち会わせてもらい、ついに我が家へお出迎え。伸(オス)、夢(オス)、秀(メス)と、命名し、三匹の豚との生活がスタートする。    豚とはいえ、みんなそれぞれ性格が違い、伸は運動場でぐうぐうと寝ていることが多く、あまりなつかない。夢は人の好き嫌いがとても激しい。秀は、そばにいる人間をほとんど気にすることなく、黙々と餌を食べ、ひたすら眠る、豚らしい豚。  彼らとの暮らしぶりは、「面白すぎて寝られない」というぐらい、あれこれ何かが起こる。初日から、ドドドドッという音とともに、ギョーーーーーーーッキイイイイイイイッという悲鳴が上がり、ボス決定戦のタイトルマッチが行われたり、ある日の夜には、夢と伸が小屋から脱走。屠畜日の話をした翌日は、「食べられる!」ということを鋭く察知したかのように、運動場の端でうずくまり、伏し目がちに何か痛みをこらえているような表情を見せた夢など、読んでいると、豚たちにどんどん愛着が湧いてくる。  けれど、やはり彼らはペットではなく、家畜。最後は、大好物のバナナで誘導しながら、屠畜場へ連れて行き、100キロほどに太った彼らを、フレンチ、タイ、韓国料理の3種類に調理し、「食べる会」で、いただく。  手頃な価格で、ヘルシーで、いちばん身近ともいえる豚肉。豚という生き物が、どんな性格で、どんな風に暮らし、どうやって生きてきたのか。今まで、なんとなく食べていた豚肉が、深~く理解できるようになる。豚さん、ありがたや。 (文=上浦未来) ●うちざわ・じゅんこ イラストルポライター。1967年生まれ。國學院大學卒業。日本各地、海外諸国へ出かけ、製本、印刷、建築、屠畜など、さまざまなジャンルを取材し、精密な画力を生かしたイラストルポに定評がある。著書に『世界屠畜紀行』(解放出版社)、『センセイの書斎』(幻戯書房)、『おやじがき』、(にんげん出版)、『身体のいいなり』(朝日新聞出版)など。

イジメ・自殺が深刻化するアメリカで支持された、『プリティ・リトル・ライアーズ』

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『プリティ・リトル・ライアーズ
<ファースト・シーズン> コン
プリート・ボックス』(ワーナー
・ホーム・ビデオ)

――海外生活20年以上、見てきたドラマは数知れず。そんな本物の海外ドラマジャンキーが新旧さまざまな作品のディティールから文化論をひきずり出す!

 『ビバリーヒルズ高校/青春白書』以来、アメリカの高校生を主人公としたメロドラマは、当たれば世界的な大ヒット間違いなしと言われている。そのため、最近のティーンドラマは昼メロ顔負けの刺激的でドラマチックな作品が多い。『The OC』『ゴシップ・ガールズ』はもちろんのこと、『ヴァンパイア・ダイアリー』のようなSFファンタジーにもメロドラマの要素が含まれているほど。もはや、メロドラマはオバサンたちだけのものではなく、ティーンの世界でも普通に受け入れられているのである。

 とはいえ暴走しやすいティーンが主役のメロドラマは、少しでも度が過ぎると世間から批判される。『ビバヒル』でティーンの妊娠・出産が描かれた時、『The OC』でミーシャ・バートン演じるヒロインがハメを外した時、『ゴシップ・ガールズ』で薬物乱用、飲酒に3Pなどが描かれた時は、PTA世代の逆鱗に触れ問題となった。だが、そんな風当たりをものともせず、その内容は年を追うごろに過激になってきている。それが、等身大のティーンを描いた結果だからだろう。

邪気払いの食べ物を食べてイケメンゲット!のはずが、お気に入りのワンピースが……

【ハピズムより】

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「重なっている食べ物」といえば、やっぱりコレでしょ?

――子どものころ、夢中になったおまじない。大人になった今でも効果はあるのか!? 妄想ライター・タテロール高柳が、気になるおまじないを試してレポートします。

 最近、ワタシがちょっと悩んでいることがあるの。それは、どこの合コンに行っても、横にいるオンナに出し抜かれちゃうのよ。なんでかしら? どうみても、たいしたオンナじゃないし、着ている服だってダサダサで最新ファッションじゃないし。今時ヴィトンのバックなんて持ってるオンナとか、まつげの手入れをしてない自まつげオンナとか、自分磨きしてないオンナに狙ってたイケメンをとられちゃう。ワタシがずっと話していたのに、横から突然割り込んできて急に色目を使うなんて、まるで泥棒猫ね!

 合コンでケンカするなんて大人げないから、そんなときのためにこっそりとおまじないをすることにしたわ~。

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寡黙なコント職人はどこへ? 大いにはしゃぐ板倉俊之のガンダムゲーム番組

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『おちゃらけソーセージ』(R and
C Ltd.)

 インパルス板倉俊之といえば、天才肌のコント職人といったイメージの一方で、『はねるのトびら』(フジテレビ系)や、ひな壇系バラエティーなど、集団で芸人がテンション高く盛り上がっているときには、その集団の中でおとなしくなっているといった、人見知りイメージもある。

 その板倉が進行役を務めている、テレビ東京の『絆体感TV 機動戦士ガンダム 第07板倉小隊』という深夜番組がある。何の番組かというと、『機動戦士ガンダム 戦場の絆』という対戦ゲームの情報番組だ。番組では板倉を中心にしたチームと、視聴者チームが対戦する。基本的には、毎週このゲームを延々とやっているのを見る番組だ。

美容師が注意されて駐車場管理人を恫喝?数々の悪事自慢も

数々の悪事を自慢する美容師のブログが発見され、注目されている。発端は、2012年4月26日の更新だった。都庁の駐車場を利用したが、一般の来場者用駐車スペースは狭いので、関係者用のスペース2台分を使って停めたそうだ。美容師は、これを「番長停め」と称する。

事務所を完全に敵に回した!?赤西仁が大ピンチ?

黒木メイサとの電撃デキ婚で、ジャニーズ事務所の怒りを買った赤西仁。
その後、全国ツアーは強制的に中止され、ツアーのキャンセル料は自己負担、主演ドラマ『GTO』の降板と次々にペナルティーを喰らっているが、さらに赤西ファンにとって不安が増す出来事が起こった。