
「君が笑う、それが僕のしあわせ」(初回豪華限定盤)(DVD付) こっちが限定版。
「君が笑う、それが僕のしあわせ」 通常版。

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『ロンブー淳の2人ごはん 恋する
77皿』(角川マーケティング)
――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!
◎ってことは地雷はマチャアキ……
ヒロミが去った後、かなり長いこと空いていた「アニキ」のポスト。ネットの発達だのテレビ離れだので、あんなイージーなポストにタレントが座ることはもうないと思っていたのであるが。いつの間にかドッカと腰をおろしていたのがロンブー淳。すでに足組みくわえタバコだ。「アニキ」と慕われる芸人といえば、今田耕司などもいるが、ロンブー淳は、「慕われてる感」が皆無なのに神輿を上げてもらってるところがヒロミとよく似ている。何より、「自ら盛り上げる」という汗かき仕事を免除されている、という勝手な自覚の下、バラエティー番組に出て、「誰か面白いこと言えよ」というメンタリティでMCやっているところがそっくり。いや、被災地での音楽会開催を呼び掛けたり、そういうチャリティ的なものに積極的に取り組んでいるところを見せたがるところなんか、ヒロミよりさらにやっかい感が増している。「ボランティア」でなく「チャリティ」という、ちょっと上から目線なのがまた鼻につく。『知りたがり!』(フジテレビ系)では政治家へのインタビューまでやってたし。「これからもどんどん政治家の方にお話を聞いていきたい」だと。ヒロミが目指していたのは「悠々自適なアニキ」であったが、淳が求めているのはもっともっと上の何かだ。それが何なのか、想像するのもイヤな何か。

ニッポン放送『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』
公式サイトより
放送作家でラジオパーソナリティーの高田文夫さんが11日午後、 自宅で体調不良を訴え、都内の病院に入院した。
当日昼にはニッポン放送『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』に通常通り出演していたが、自宅でDVDを鑑賞中に体調が急変したという。一部では救急搬送時、高田さんは心配停止状態で「この2、3日が山」という情報もあるが、所属事務所は「詳しい病状に関するコメントは現時点では控えさせていただきます」「担当医師とも相談し、念のため大事をとりまして、今週はすべての予定をキャンセルし、体調回復につとめさせていただきます」とコメントした。
このニュースを真っ先に伝えたのは、12日付の「サンケイスポーツ」だった。その舞台裏について、関係者は次のように明かす。
「高田さんの息子が日刊スポーツでカメラマンをやっていることは、この業界では有名な話。11日も息子は通常通り、現場に顔を出していた。ところが午後になって、彼が血相を変えて現場を足早に離れて行ったんです。顔面蒼白で、周囲にも『何かあったな』とわかるくらい。そこに疑問を持ったサンケイの記者が取材を進めたところ、父親の文夫さんが倒れたことがわかったんです」
現在、日刊スポーツの記者の元には、高田さんの容体を知るべく他社の記者からの電話が殺到しているというが、「編集部内では、この話はかん口令が敷かれている。詳しい情報はまったく下りてきていない」(日刊スポーツ社員)という。
高田さんの回復を願うばかりだ。

ニッポン放送『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』
公式サイトより
放送作家でラジオパーソナリティーの高田文夫さんが11日午後、 自宅で体調不良を訴え、都内の病院に入院した。
当日昼にはニッポン放送『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』に通常通り出演していたが、自宅でDVDを鑑賞中に体調が急変したという。一部では救急搬送時、高田さんは心配停止状態で「この2、3日が山」という情報もあるが、所属事務所は「詳しい病状に関するコメントは現時点では控えさせていただきます」「担当医師とも相談し、念のため大事をとりまして、今週はすべての予定をキャンセルし、体調回復につとめさせていただきます」とコメントした。
このニュースを真っ先に伝えたのは、12日付の「サンケイスポーツ」だった。その舞台裏について、関係者は次のように明かす。
「高田さんの息子が日刊スポーツでカメラマンをやっていることは、この業界では有名な話。11日も息子は通常通り、現場に顔を出していた。ところが午後になって、彼が血相を変えて現場を足早に離れて行ったんです。顔面蒼白で、周囲にも『何かあったな』とわかるくらい。そこに疑問を持ったサンケイの記者が取材を進めたところ、父親の文夫さんが倒れたことがわかったんです」
現在、日刊スポーツの記者の元には、高田さんの容体を知るべく他社の記者からの電話が殺到しているというが、「編集部内では、この話はかん口令が敷かれている。詳しい情報はまったく下りてきていない」(日刊スポーツ社員)という。
高田さんの回復を願うばかりだ。
【作品名】『欲情★密室★~年下カレにしばられて~』 【作者】浜田理枝子
【作品紹介】 学園祭実行委員の後輩・山科に恋してるんだけど……いつも素直になれなくて意地悪ばかりしちゃう私。ある日、合宿で山科の別荘に来ても、みんなが気をつかって私と彼を離すくらい。だけどひょんなことから2人きりに!? 間違って飲んだお酒のせいか、素直に「好き」って言っちゃった。その瞬間、彼がドSに豹変!?
【サイゾーウーマンリコメンド】 山科、オトナじゃ~~~ん! 「必死でつっかかってくるのがかわいいなぁって思ってた」って、オトナじゃ~~~~ん!! もう惚れちゃうよね、年下ボーイにこんなこと言われたら。でも後ろから攻められている最中の麻巳先輩、足開きすぎて腰痛くなっちゃうんじゃないかな、って心配になりました。余計なお世話でしょうけど。

『SR』シリーズの大ファンで『SR』イベントにゲスト出演したこともある小明さん。
インタビュー後半には入江監督に意外な要求も……!?
『SR サイタマノラッパー』シリーズが大好き! そして入江監督も大好き! ということで、己のアイドル特権をフルに活用し、入江悠監督にお話をうかがってきました! アイドル10年もやってて良かったー!!
――お久しぶりです! 唐突ですが、監督は事務所に入ってるんですね、アイドルの私も入っていないというのに。事務所に入って、何か変わりましたか?
入江悠監督(以下、入江) 『SR2』の公開ぐらいに入ったんですけど、とくに変わったことは……。あ、こないだドラマの撮影をしていて病院に行く暇がなかったときに、“飲む点滴”っていうのを差し入れてもらえるようになりましたね。
――飲む点滴? それってシャ……いや、それ飲むとしばらく献血に行けなくなるとか言われませんでした?
入江 それ、本気のやつじゃないですか(笑)。ちゃんとした病院でもらえる薬です。
――ドラマの撮影は忙しすぎて、眼球が炎症を起こしたそうですね。『SR』でも、出演者のトム(水澤紳吾)さんのシワが増えたり、イック(駒木根隆介)が太ったり、今回の『SR3』の主役のマイティ(奥野瑛太)も円形脱毛症になったそうで、撮影の過酷さが伝わってきます……。けど、『SR』シリーズも有名になって、埼玉の人たちもうれしいと思いますよ!
入江 それが、埼玉で上映してもぜんぜんお客さんが入らなかったんですよ。以前、浦和のシネコンで上映したとき、みんな吸い込まれるように『踊る大捜査線』とかに入って行っちゃって……。
――……。でも、『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』、すごく良かったです。SHO-GUNGのイックとトムを捨てて東京に行って転落したマイティのやりきれなさ、号泣しながら何度も見ました。あと、マイティのシーンが壮絶なだけに、相変わらずのんきなイックとトムが出てくるとホッとしました。あいつらどうやって生活してるんだ……。
入江 イックとトムはどんどん生活感がなくなっていきますからね。“ラップの妖精”みたいな感じです。あの2人がいなかったら、ものすごくハードになっちゃいますよね、映画もマイティの人生も。
――『SR3』は今までと趣向を変えて、バイオレンスな方向にいったのはなぜですか?
入江 東映の深作欣二監督の映画が好きで、『仁義なき戦い』とか、ああいうのをやりたいって思っていたから。それに震災以降、いろんなことが剥き出しになったじゃないですか。生きるか死ぬか、いろいろリアルになった。今までの、コタツの中にいるみたいな、ぬるま湯もウソではないけど、もう『SR』シリーズを始めた2009年とは変わってきちゃったんじゃないかな。
――確かにそうですね。『SR2』が群馬のくすぶってる女の子たちに火をつけにいく話だったので、てっきり今回も栃木でそうだろうと思っていたら、主役がまさかのマイティで驚きました。
入江 よぼよぼのお爺さんラッパーとか、ガキんちょラッパーとか、いろいろ考えたんですけど、どっちも撮るのが大変だな、と思って(笑)。
――栃木、老人だけはいっぱいいますからね……。最近、千葉にあった私の実家が母親の実家近くの栃木に移ったんですけど、母が「千葉ではお婆ちゃん扱いだったけど、栃木だと若者扱いになった」って喜んでました。
入江 そんなに格差が!?
――行ってみたら、確かに市内にいる人間が母よりも年上の、それこそ腰が曲がった方と、たまにその息子夫婦+孫、みたいな感じで……。でも、さすがにあんなにモヒカンだらけの労働者の集う修羅の街ではなかったですよ! 監督、栃木にどんな印象を持っているんですか?
入江 世紀末(笑)。いや、うちの父親も宇都宮出身なんですよ。『北斗の拳』みたいなのがいっぱいいる、殺伐とした街として栃木を描いちゃいましたけど、本当に若い人は昼いないですよね。栃木も全域を回って日光のほうまで行ったんですけど……あ、佐野にはいます。でっかいショッピングモールがあるんで。
――ああー、行ったことがあります。佐野に限らず、地元のデカいショッピングモールに行くと、必ず同級生が家族連れで来ていたりして……。丸腰でいくと精神的に大けがをする、鬱スポットのひとつです。しかしながら、そんな土地で、よくあのフェスシーンを完成させましたね、インディペンデント映画なのに、出演者が2,000人超えなんてあり得ない!
入江 エキストラさんはみんな自腹で来てくれて、北海道から来てくれている人もいて、そういう人に助けられました。
――それだけ規模が大きくなったのに、セリフには放送禁止用語がたくさん出てきて……。監督は、これがテレビで流れることなんか考えていないんだなと思いました。

(c)2012「SR3」製作委員会
入江 なんか、『踊る大捜査線』のときのトラウマで。逆をいってやろうと思って……。
――(笑)。でも、インディペンデントじゃなくても、予算がなくてエキストラを呼べないってこともけっこうありますよね。たとえばゾンビ映画なら、ラストでゾンビがワーって集まって主人公が襲われるシーンなのに、ゾンビが超少ないとかよくありますもん。監督はメジャーでもできないことをインディペンデントでやってのける。かっこいいです。
入江 そうですね。今回の『SR3』でやりたいことは全部やってやろうと思ってたし、とりあえず、今回でこのシリーズは区切ろうと思ってます。一応、海のない北関東は。
――なんで!? 私が育った千葉だって充分ダサいですよ! 千葉にも来てくださいよ!
入江 だって、千葉だとディズニーとかまであるんですよ?
――ぐぬぬ……。でも、本当にやってほしい県はいっぱいあるんですよ。シリーズが終わるのは寂しいです。
入江 じゃあ、サイズダウンして、千葉とか神奈川とか茨城とか、興味ないところを5分ぐらいでバババっとYouTubeで……。
――あからさまに興味ないじゃないですか……。ところで先日、「映画秘宝」(洋泉社)で『SR』シリーズファンの座談会をしたんです。その際に、小説版が面白いと聞き、恥ずかしながら今さら読んだんですけど、いやぁ面白いですね。とくにイックとトムの学生時代の話が最高でした! 文庫化もされるそうで、印税が楽しみなんじゃないですか(いやらしい笑み)?
入江 いや、すごい頑張って1年がかりで書いたんですけど、書き込みすぎて想定よりもかなり分厚くなっちゃって、手に取りにくくなったんですよ。そのせいか、全然売れてないし……。せっかく表紙も『デトロイト・メタル・シティ』の若杉公徳さんが描いてくださったのに。
――そうなんですか……。でも、映画では描かれなかったイックたちの陰鬱な高校時代の話は本当に素晴らしかったです。勉強ができなくてグレる気力もないけど性欲だけは余ってる、みたいなリアルさ。監督がどんな学生時代を送られたのか興味津々です。
入江 僕は、中学はもう動物園みたいなところで、高校は男子校です。平和というか「週刊少年ジャンプ」みたいな生活ですよね。ステイタス持っているやつが偉い。基本、ぼんくらでした。
――男子校ですか。そういえば以前、『SR』のイベントのゲストに呼んでいただいた際、『SR2』の女の子たちが「こっちは仲良くやりたいと思ってるのに、監督やイックたちはいつも男子だけでキャッキャやってて入る余地がない」と言っていましたね。
入江 そうなんですよ。男子校出身なんで、女子と距離をつめるのが苦手なんです。大人になっても全然苦手です。小説ではイックの高校は共学なんですけど、それも全部妄想。同じ教室で女子と席が並んでいるとか、想像もできないですからね。中学の頃の記憶をかろうじて思い出しながら書きました。
――イックは女子に対する警戒心も半端ないですよね。ひょんなことから仲良くなったスクールカースト上位の小暮千夏(みひろ)に対する「お前の完璧な自己演出の手段になってたまるか」みたいな捻くれた受け取り方がすごい(笑)。
入江 「こんな子が俺のところに来るわけない」ってやつね。
――映画の長回しのシーンのふとした間とか、俳優の呼吸と呼吸の間にはこんなに色んな葛藤があったのか、と驚きました。
入江 故・川勝正幸さんに「イックってこんなIQ高かったんだ!」って言われて。それも、まぁ、小説で書いていたら、つい自分のこととリンクしてきちゃってね……。
――やっぱり、イックはご自分がモデルなんですか?
入江 そうなんです。自分も基本的にインドアで、イックの部屋は自分の部屋ですからね。一応、自分のぼんくらな部分を書いているんですけど、書き込んでいるうちにどんどんその部分を追求したくなっちゃって……。そんなところに熱くなっちゃってるから、分厚くなっちゃうんですよね(笑)。
――読んでからまた映画を見ると、二度三度と楽しめて良かったです! イックが高校を卒業してから音楽の専門学校に行ったように、監督も大学時代に映画の勉強を始められたんですよね。そこで初めて東京に?
入江 そうです。でも、日大の芸術学部が所沢で……。なぜかいつも池袋でUターンしなければならない。東京に出るために大学行ったのに。
――(笑)。ちなみに、以前ブログに「映画を見せようと努力すればするほど貧乏になる」と書いていましたが、宣伝に行くときは基本的に自腹なんですか?
入江 そう。乗り合いで新潟まで行ったり、北海道まで飛行機で自腹で行っていましたね。最初は旅行気分で楽しかったんですよ。Tシャツとか持って行って物販もやって、なんとかメシ代ぐらいを稼いで、みたいな。札幌では、イックとマイティはパチスロで帰りの交通費とか稼いでましたよ。ろくでなしですよね。
――そうでもしないと帰れないから(笑)。インディペンデント映画は制作側も出演者側も、想像以上にハードなんですね……。
入江 でも、その札幌で、マイティがそれまでにないぐらいパチスロに大当たりして、人生初の風俗に行ったらしいんです。そしたら、出てきたのがイックみたいな女だったっていう(笑)。
――そこは『SR』愛で、ぜひチェンジなしでいってほしいですよね!
入江 ね(笑)。そういうことやっていると、赤字になっていくんですよ。
――あはは! でも、監督みたいな人がお金がなくて映画を撮れないっていう状況がファンとしてはいちばん辛いので、『SR3』は絶対にたくさんの方に見に来てほしいところです。
入江 『SR2』から、もう1年以上空いちゃったんでね。もうちょっと間隔を空けずにやっていかないと、トムさんの老い感が(笑)。もう、あんまりアップが撮れなくなってきたんですよ。早くしないとやばい。あの人、俳優としての欲がないんですよ。カメラに写りたいとかいう気持ちもなくなってきたみたいで、着替えもゴミ袋に入れて持ち運びしていますからね。
――すごいいい俳優さんなのに、なぜそんなことに……。ちなみに、監督は『SR1』を撮った際に、「この映画が当たらなかったら監督を辞めよう」と思っていたそうですが、その時、監督は29歳ですよね。まだ若いじゃないですか。どうして辞めようと思われたんですか?
入江 僕、19歳のときに映画を勉強しようと思って、東京に……っていうか所沢に出てきて、そこからちょうど10年経つ時期だったんです。10年ってひとつの区切りじゃないですか。映画って、文筆と違って、あんまり晩年でデビューとかってないんですよね。感覚的なセンスもあるし、29歳ぐらいがいろいろ考える節目だろうな、と思っていて。
――監督は劇団も立ち上げていらっしゃいますけど、劇団の人も30歳前後で一気に人数が減っていきますよね。みんな、やりたいことか現実とか、プレッシャーとか家族の事情に挟まれて、だいたいそのあたりでフェードアウトしていく。私は今アラサーで、売れないアイドルも10年目になってるんですけど、もう挟まれすぎて苦しいですもん。完全に節目が来てます。
入江 おお、そうなんですね、すごいですね。
――最近CDなどを出し始めたので、これでまたしばらくアイドルを名乗ってやろうと思ってるんですが、なにぶん知名度もありませんし……。でも『SR3』で、どん底にいながら叫び続けるマイティを見たら、ついつられて「私はまだアイドルを続けるぞ!」みたいな気持ちになっちゃって……どんどん辞めるタイミングを失っていくんですよ、売れてもないのに。これはもう責任問題だと思うんですよ。だから、もう、ちょっと、嫁に、嫁……。
入江 ああ、嫁に行くか、アイドルを続けるか、みたいな?
――いや、ちょっと監督の嫁に……監督が嫁にもらっ……えーと……(赤面)。
入江 いやぁ、でも10年続けるってすごいですよ。アイドルとして、「これをやりたい!」みたいなものはあるんですか?
――話をそらされた……? いや、明確な目標はそんなにないんですけど、続けているといいことがあるじゃないですか。イックとトムが寅さんみたいに旅をしながらいろんな人に出会うように、私もアイドルライターというのを続けていると、その道すがらでこうして入江監督と会えたり、辞めていたら絶対に不可能だったうれしいことがある。だから続けてる感じです。続けるって大事ですよね。
入江 そうね。ただ、イックとトムは、とにかく食べたり歩いたりしているだけですけどもね。マイティは一度辞めちゃうけど、イックたちは1と2の後にリセットボタン押されて、全部忘れて戻ってくるから(笑)。
――そういうの、憧れます。けど、どこかで折り合いをつけたり、新しい生き方を見つけて辞めていった人たちも自分が持ってない幸せを持っているし、辞めることと続けること、どっちが正解なのか全然わかりません。監督はどう思いますか?
入江 全然わからなくて。僕も撮りながらも答えが出なくて、折り合いがつけられなくて、だからああいう終わり方になっているんです。だけど、映画を通して伝えたいことっていうのは、やっぱり“続ける”っていうことですね。まぁ難しいし、悪いこともあるんだけど、やっぱり続けてほしいですよね。
* * *
と、映画について熱く語ってくださる監督の話を赤面しながら聞き、頷きながらも随所随所で「嫁にしてくれ」というアピールを挟みましたが、すべてスルーされました。さらに、そのインタビュー後の道すがら、編集さんが宣伝の方に「すみません、次はちゃんとした映画ライターを呼びますので」と謝っているのも聞きました。しかしながら、監督のおっしゃるようにすべては“続ける”こと。言い続けていれば、きっといつか嫁にもらってくれることでしょう。どんどん立場が厳しくなってまいりますが、私もまだまだあきらめない! SHO-GUNGよろしく伸びるグンググーン!
(取材・文=小明)
●『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』
監督・脚本・編集/入江悠 出演/奥野瑛太、駒木根隆介、水澤紳吾、斉藤めぐみ、北村昭博、永澤俊矢、ガンビーノ小林、美保純 配給/SPOTTED PRODUCTIONS 4月14日(土)より渋谷シネクイントほかにて全国順次ロードショー、4月21日(土)より渋谷シネクイントほかにて『SR』シリーズ全作上映 <http://sr-movie.com>
(c)2012「SR3」製作委員会
●いりえ・ゆう
1979年生まれ。幼少期から19歳までを過ごした埼玉県深谷市を舞台にした『SR サイタマノラッパー』で2009年ゆうばり国際ファンタスティック映画祭オフシアター・コンペティション部門グランプリを受賞しブレイク。『SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム』『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』など意欲的に作品を発表し続け、インディーズとメジャーの枠を超えた活躍で業界内外の注目を集めている。
●あかり
1985年生まれ。1985年栃木県生まれ。2002年史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。著作に『アイドル墜落日記』(洋泉社)。
ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/>
サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
ニューシングル「君が笑う、それが僕のしあわせ」発売中。<http://www.cyzo.com/akr/>

『SR』シリーズの大ファンで『SR』イベントにゲスト出演したこともある小明さん。
インタビュー後半には入江監督に意外な要求も……!?
『SR サイタマノラッパー』シリーズが大好き! そして入江監督も大好き! ということで、己のアイドル特権をフルに活用し、入江悠監督にお話をうかがってきました! アイドル10年もやってて良かったー!!
――お久しぶりです! 唐突ですが、監督は事務所に入ってるんですね、アイドルの私も入っていないというのに。事務所に入って、何か変わりましたか?
入江悠監督(以下、入江) 『SR2』の公開ぐらいに入ったんですけど、とくに変わったことは……。あ、こないだドラマの撮影をしていて病院に行く暇がなかったときに、“飲む点滴”っていうのを差し入れてもらえるようになりましたね。
――飲む点滴? それってシャ……いや、それ飲むとしばらく献血に行けなくなるとか言われませんでした?
入江 それ、本気のやつじゃないですか(笑)。ちゃんとした病院でもらえる薬です。
――ドラマの撮影は忙しすぎて、眼球が炎症を起こしたそうですね。『SR』でも、出演者のトム(水澤紳吾)さんのシワが増えたり、イック(駒木根隆介)が太ったり、今回の『SR3』の主役のマイティ(奥野瑛太)も円形脱毛症になったそうで、撮影の過酷さが伝わってきます……。けど、『SR』シリーズも有名になって、埼玉の人たちもうれしいと思いますよ!
入江 それが、埼玉で上映してもぜんぜんお客さんが入らなかったんですよ。以前、浦和のシネコンで上映したとき、みんな吸い込まれるように『踊る大捜査線』とかに入って行っちゃって……。
――……。でも、『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』、すごく良かったです。SHO-GUNGのイックとトムを捨てて東京に行って転落したマイティのやりきれなさ、号泣しながら何度も見ました。あと、マイティのシーンが壮絶なだけに、相変わらずのんきなイックとトムが出てくるとホッとしました。あいつらどうやって生活してるんだ……。
入江 イックとトムはどんどん生活感がなくなっていきますからね。“ラップの妖精”みたいな感じです。あの2人がいなかったら、ものすごくハードになっちゃいますよね、映画もマイティの人生も。
――『SR3』は今までと趣向を変えて、バイオレンスな方向にいったのはなぜですか?
入江 東映の深作欣二監督の映画が好きで、『仁義なき戦い』とか、ああいうのをやりたいって思っていたから。それに震災以降、いろんなことが剥き出しになったじゃないですか。生きるか死ぬか、いろいろリアルになった。今までの、コタツの中にいるみたいな、ぬるま湯もウソではないけど、もう『SR』シリーズを始めた2009年とは変わってきちゃったんじゃないかな。
――確かにそうですね。『SR2』が群馬のくすぶってる女の子たちに火をつけにいく話だったので、てっきり今回も栃木でそうだろうと思っていたら、主役がまさかのマイティで驚きました。
入江 よぼよぼのお爺さんラッパーとか、ガキんちょラッパーとか、いろいろ考えたんですけど、どっちも撮るのが大変だな、と思って(笑)。
――栃木、老人だけはいっぱいいますからね……。最近、千葉にあった私の実家が母親の実家近くの栃木に移ったんですけど、母が「千葉ではお婆ちゃん扱いだったけど、栃木だと若者扱いになった」って喜んでました。
入江 そんなに格差が!?
――行ってみたら、確かに市内にいる人間が母よりも年上の、それこそ腰が曲がった方と、たまにその息子夫婦+孫、みたいな感じで……。でも、さすがにあんなにモヒカンだらけの労働者の集う修羅の街ではなかったですよ! 監督、栃木にどんな印象を持っているんですか?
入江 世紀末(笑)。いや、うちの父親も宇都宮出身なんですよ。『北斗の拳』みたいなのがいっぱいいる、殺伐とした街として栃木を描いちゃいましたけど、本当に若い人は昼いないですよね。栃木も全域を回って日光のほうまで行ったんですけど……あ、佐野にはいます。でっかいショッピングモールがあるんで。
――ああー、行ったことがあります。佐野に限らず、地元のデカいショッピングモールに行くと、必ず同級生が家族連れで来ていたりして……。丸腰でいくと精神的に大けがをする、鬱スポットのひとつです。しかしながら、そんな土地で、よくあのフェスシーンを完成させましたね、インディペンデント映画なのに、出演者が2,000人超えなんてあり得ない!
入江 エキストラさんはみんな自腹で来てくれて、北海道から来てくれている人もいて、そういう人に助けられました。
――それだけ規模が大きくなったのに、セリフには放送禁止用語がたくさん出てきて……。監督は、これがテレビで流れることなんか考えていないんだなと思いました。

(c)2012「SR3」製作委員会
入江 なんか、『踊る大捜査線』のときのトラウマで。逆をいってやろうと思って……。
――(笑)。でも、インディペンデントじゃなくても、予算がなくてエキストラを呼べないってこともけっこうありますよね。たとえばゾンビ映画なら、ラストでゾンビがワーって集まって主人公が襲われるシーンなのに、ゾンビが超少ないとかよくありますもん。監督はメジャーでもできないことをインディペンデントでやってのける。かっこいいです。
入江 そうですね。今回の『SR3』でやりたいことは全部やってやろうと思ってたし、とりあえず、今回でこのシリーズは区切ろうと思ってます。一応、海のない北関東は。
――なんで!? 私が育った千葉だって充分ダサいですよ! 千葉にも来てくださいよ!
入江 だって、千葉だとディズニーとかまであるんですよ?
――ぐぬぬ……。でも、本当にやってほしい県はいっぱいあるんですよ。シリーズが終わるのは寂しいです。
入江 じゃあ、サイズダウンして、千葉とか神奈川とか茨城とか、興味ないところを5分ぐらいでバババっとYouTubeで……。
――あからさまに興味ないじゃないですか……。ところで先日、「映画秘宝」(洋泉社)で『SR』シリーズファンの座談会をしたんです。その際に、小説版が面白いと聞き、恥ずかしながら今さら読んだんですけど、いやぁ面白いですね。とくにイックとトムの学生時代の話が最高でした! 文庫化もされるそうで、印税が楽しみなんじゃないですか(いやらしい笑み)?
入江 いや、すごい頑張って1年がかりで書いたんですけど、書き込みすぎて想定よりもかなり分厚くなっちゃって、手に取りにくくなったんですよ。そのせいか、全然売れてないし……。せっかく表紙も『デトロイト・メタル・シティ』の若杉公徳さんが描いてくださったのに。
――そうなんですか……。でも、映画では描かれなかったイックたちの陰鬱な高校時代の話は本当に素晴らしかったです。勉強ができなくてグレる気力もないけど性欲だけは余ってる、みたいなリアルさ。監督がどんな学生時代を送られたのか興味津々です。
入江 僕は、中学はもう動物園みたいなところで、高校は男子校です。平和というか「週刊少年ジャンプ」みたいな生活ですよね。ステイタス持っているやつが偉い。基本、ぼんくらでした。
――男子校ですか。そういえば以前、『SR』のイベントのゲストに呼んでいただいた際、『SR2』の女の子たちが「こっちは仲良くやりたいと思ってるのに、監督やイックたちはいつも男子だけでキャッキャやってて入る余地がない」と言っていましたね。
入江 そうなんですよ。男子校出身なんで、女子と距離をつめるのが苦手なんです。大人になっても全然苦手です。小説ではイックの高校は共学なんですけど、それも全部妄想。同じ教室で女子と席が並んでいるとか、想像もできないですからね。中学の頃の記憶をかろうじて思い出しながら書きました。
――イックは女子に対する警戒心も半端ないですよね。ひょんなことから仲良くなったスクールカースト上位の小暮千夏(みひろ)に対する「お前の完璧な自己演出の手段になってたまるか」みたいな捻くれた受け取り方がすごい(笑)。
入江 「こんな子が俺のところに来るわけない」ってやつね。
――映画の長回しのシーンのふとした間とか、俳優の呼吸と呼吸の間にはこんなに色んな葛藤があったのか、と驚きました。
入江 故・川勝正幸さんに「イックってこんなIQ高かったんだ!」って言われて。それも、まぁ、小説で書いていたら、つい自分のこととリンクしてきちゃってね……。
――やっぱり、イックはご自分がモデルなんですか?
入江 そうなんです。自分も基本的にインドアで、イックの部屋は自分の部屋ですからね。一応、自分のぼんくらな部分を書いているんですけど、書き込んでいるうちにどんどんその部分を追求したくなっちゃって……。そんなところに熱くなっちゃってるから、分厚くなっちゃうんですよね(笑)。
――読んでからまた映画を見ると、二度三度と楽しめて良かったです! イックが高校を卒業してから音楽の専門学校に行ったように、監督も大学時代に映画の勉強を始められたんですよね。そこで初めて東京に?
入江 そうです。でも、日大の芸術学部が所沢で……。なぜかいつも池袋でUターンしなければならない。東京に出るために大学行ったのに。
――(笑)。ちなみに、以前ブログに「映画を見せようと努力すればするほど貧乏になる」と書いていましたが、宣伝に行くときは基本的に自腹なんですか?
入江 そう。乗り合いで新潟まで行ったり、北海道まで飛行機で自腹で行っていましたね。最初は旅行気分で楽しかったんですよ。Tシャツとか持って行って物販もやって、なんとかメシ代ぐらいを稼いで、みたいな。札幌では、イックとマイティはパチスロで帰りの交通費とか稼いでましたよ。ろくでなしですよね。
――そうでもしないと帰れないから(笑)。インディペンデント映画は制作側も出演者側も、想像以上にハードなんですね……。
入江 でも、その札幌で、マイティがそれまでにないぐらいパチスロに大当たりして、人生初の風俗に行ったらしいんです。そしたら、出てきたのがイックみたいな女だったっていう(笑)。
――そこは『SR』愛で、ぜひチェンジなしでいってほしいですよね!
入江 ね(笑)。そういうことやっていると、赤字になっていくんですよ。
――あはは! でも、監督みたいな人がお金がなくて映画を撮れないっていう状況がファンとしてはいちばん辛いので、『SR3』は絶対にたくさんの方に見に来てほしいところです。
入江 『SR2』から、もう1年以上空いちゃったんでね。もうちょっと間隔を空けずにやっていかないと、トムさんの老い感が(笑)。もう、あんまりアップが撮れなくなってきたんですよ。早くしないとやばい。あの人、俳優としての欲がないんですよ。カメラに写りたいとかいう気持ちもなくなってきたみたいで、着替えもゴミ袋に入れて持ち運びしていますからね。
――すごいいい俳優さんなのに、なぜそんなことに……。ちなみに、監督は『SR1』を撮った際に、「この映画が当たらなかったら監督を辞めよう」と思っていたそうですが、その時、監督は29歳ですよね。まだ若いじゃないですか。どうして辞めようと思われたんですか?
入江 僕、19歳のときに映画を勉強しようと思って、東京に……っていうか所沢に出てきて、そこからちょうど10年経つ時期だったんです。10年ってひとつの区切りじゃないですか。映画って、文筆と違って、あんまり晩年でデビューとかってないんですよね。感覚的なセンスもあるし、29歳ぐらいがいろいろ考える節目だろうな、と思っていて。
――監督は劇団も立ち上げていらっしゃいますけど、劇団の人も30歳前後で一気に人数が減っていきますよね。みんな、やりたいことか現実とか、プレッシャーとか家族の事情に挟まれて、だいたいそのあたりでフェードアウトしていく。私は今アラサーで、売れないアイドルも10年目になってるんですけど、もう挟まれすぎて苦しいですもん。完全に節目が来てます。
入江 おお、そうなんですね、すごいですね。
――最近CDなどを出し始めたので、これでまたしばらくアイドルを名乗ってやろうと思ってるんですが、なにぶん知名度もありませんし……。でも『SR3』で、どん底にいながら叫び続けるマイティを見たら、ついつられて「私はまだアイドルを続けるぞ!」みたいな気持ちになっちゃって……どんどん辞めるタイミングを失っていくんですよ、売れてもないのに。これはもう責任問題だと思うんですよ。だから、もう、ちょっと、嫁に、嫁……。
入江 ああ、嫁に行くか、アイドルを続けるか、みたいな?
――いや、ちょっと監督の嫁に……監督が嫁にもらっ……えーと……(赤面)。
入江 いやぁ、でも10年続けるってすごいですよ。アイドルとして、「これをやりたい!」みたいなものはあるんですか?
――話をそらされた……? いや、明確な目標はそんなにないんですけど、続けているといいことがあるじゃないですか。イックとトムが寅さんみたいに旅をしながらいろんな人に出会うように、私もアイドルライターというのを続けていると、その道すがらでこうして入江監督と会えたり、辞めていたら絶対に不可能だったうれしいことがある。だから続けてる感じです。続けるって大事ですよね。
入江 そうね。ただ、イックとトムは、とにかく食べたり歩いたりしているだけですけどもね。マイティは一度辞めちゃうけど、イックたちは1と2の後にリセットボタン押されて、全部忘れて戻ってくるから(笑)。
――そういうの、憧れます。けど、どこかで折り合いをつけたり、新しい生き方を見つけて辞めていった人たちも自分が持ってない幸せを持っているし、辞めることと続けること、どっちが正解なのか全然わかりません。監督はどう思いますか?
入江 全然わからなくて。僕も撮りながらも答えが出なくて、折り合いがつけられなくて、だからああいう終わり方になっているんです。だけど、映画を通して伝えたいことっていうのは、やっぱり“続ける”っていうことですね。まぁ難しいし、悪いこともあるんだけど、やっぱり続けてほしいですよね。
* * *
と、映画について熱く語ってくださる監督の話を赤面しながら聞き、頷きながらも随所随所で「嫁にしてくれ」というアピールを挟みましたが、すべてスルーされました。さらに、そのインタビュー後の道すがら、編集さんが宣伝の方に「すみません、次はちゃんとした映画ライターを呼びますので」と謝っているのも聞きました。しかしながら、監督のおっしゃるようにすべては“続ける”こと。言い続けていれば、きっといつか嫁にもらってくれることでしょう。どんどん立場が厳しくなってまいりますが、私もまだまだあきらめない! SHO-GUNGよろしく伸びるグンググーン!
(取材・文=小明)
●『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』
監督・脚本・編集/入江悠 出演/奥野瑛太、駒木根隆介、水澤紳吾、斉藤めぐみ、北村昭博、永澤俊矢、ガンビーノ小林、美保純 配給/SPOTTED PRODUCTIONS 4月14日(土)より渋谷シネクイントほかにて全国順次ロードショー、4月21日(土)より渋谷シネクイントほかにて『SR』シリーズ全作上映 <http://sr-movie.com>
(c)2012「SR3」製作委員会
●いりえ・ゆう
1979年生まれ。幼少期から19歳までを過ごした埼玉県深谷市を舞台にした『SR サイタマノラッパー』で2009年ゆうばり国際ファンタスティック映画祭オフシアター・コンペティション部門グランプリを受賞しブレイク。『SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム』『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』など意欲的に作品を発表し続け、インディーズとメジャーの枠を超えた活躍で業界内外の注目を集めている。
●あかり
1985年生まれ。1985年栃木県生まれ。2002年史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。著作に『アイドル墜落日記』(洋泉社)。
ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/>
サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
ニューシングル「君が笑う、それが僕のしあわせ」発売中。<http://www.cyzo.com/akr/>

『現代の貧困―ワーキングプア/
ホームレス/生活保護』(ちくま新書)
長引く不況などの影響から、生活保護の受給者は今年1月の時点で209万人を突破、昨年7月から過去最多の更新が続いている。その勢いは止まることを知らず、今後もますます増え続けると予想されている。あちこちで国の予算が削減される中、高齢者、母子家庭、障害者、うつ病、DV被害などの世帯を中心に、年間3.7兆円もの税金が投じられているのが現状だ。
ネットの世界では“ナマポ”と呼ばれ、月に十数万円が支給されるケースもあることなどから、「働いたら負け」と揶揄されることもある生活保護。しかし、生活保護はあくまで最後のセーフティネットであり、損得勘定で語られるべきものではない。そこで、日本女子大学で貧困や福祉政策を研究し、『現代の貧困―ワーキングプア/ホームレス/生活保護』(ちくま新書)の著者としても知られる岩田正美氏とともに、生活保護というシステムの仕組みやその問題点を考えてみたい。
■「水際作戦」と「受給者バッシング」
まず、生活保護を受給するためにはいくつかの条件がある。収入が国が定める最低生活費に満たないこと、家や車などの資産を持っていないこと、また親族などからの援助も受けることができないことなどが挙げられる。このような基準は、福祉事務所のケースワーカーと呼ばれる職員によって査定され、受給の可否が決定される。受給金額は個人や地域によって異なるものの、支給される金額は“ワーキングプア”として汗水流して働く人とほとんど大差はない。その結果、ネット上などでは受給者に対するバッシングが後を絶たない。
かねてから、生活保護の受給には暴力団などによる不正がはびこってきた。その金額は2005年度で72億円にも上るといわれている。そこで、窓口業務を担当する各自治体の福祉事務所では「水際作戦」と呼ばれる対応をする。これは、福祉事務所の窓口でできるだけ申請を受け付けず、相談のレベルで相談者を追い返してしまうことをいう。「生活保護の申請は国民の権利なので、申請をした上で却下となれば不服申し立てや裁判もできますが、申請をさせなければ、そうしたこともできなくなってしまいます」と岩田氏。しかし、その審査の厳しさによって、受給申請が却下された者による孤独死や犯罪事件などが発生すると、「弱者切り捨て」と批判の矢面に立たされてしまうのだ。
また、水際作戦には、別の側面からの問題点も指摘されている。元ケースワーカーの大山典宏氏は『生活保護 vs ワーキングプア』(PHP新書)でこう語る。「多くの人たちは『壊れる』という形で生活保護のネットに救われることとなります。厳しい労働条件の仕事でぼろぼろになるまで傷つき、家族関係の葛藤に悩まされ、心の病―うつ病―になって初めて生活保護の対象になるのです。(中略)皮肉なことに、水際作戦を展開すればするほど、壊れる若者を増やして生活保護からの自立を難しくしているのです」
生活保護を取り巻く問題は、これらの「受給者バッシング」と「行き過ぎた水際作戦」の間を揺れている。報道される際も、この両極端の問題にのみフォーカスが当たることが多いものの、それは生活保護の一部の姿でしかない。あくまで本質はその中間にある。「生活保護は、働ける可能性のある人たちにとって、もう一度労働市場へ復帰するためのトランポリンのような存在であるべきです」と岩田氏は解説する。
■生活保護がなくなったら……
「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と憲法第25条に記されている通り、生活保護は国民として当然の権利。
「生活保護は国民の最後のセーフティネットなのです。これ以下の生活に堕ちることは、誰にとっても好ましくないという基準を示しています」(岩田氏)
しかし、国の予算がひっ迫する中、生活保護の総支給額は増加の一途をたどるばかり。このまま増え続ければ、受給者一人当たりの受給額を減額しなければならないのだろうか。
「生活保護総額の増大は、貧困の増大を背景としています。貧困を減少させないと、生活保護水準を下げても問題は解決しません。とくに強調したいのは、生活保護基準を下げると、最低賃金の基準も下がってしまうことです」(岩田氏)
ワーキングプアが生活保護受給者に嫉妬の視線を向けることが、最低賃金引き下げという形で当のワーキングプアたちにも跳ね返る。あたかも「貧困スパイラル」と形容されそうな状況で得をするのは、カネを握っている国や大企業だ。しかし、不況が続く日本では、生活保護制度そのものが立ち行かなくなってしまう可能性もある。どうすれば、無理なくこの制度を存続することができるのだろうか?
「現在、生活保護は住宅扶助や生活扶助、教育扶助、医療扶助など、さまざまな扶助がセットになって支給されています。ですから、一度生活保護から出ると、すべての援助を失ってしまうことになる。これでは、いつまでもそこから抜け出すことができません。ですから、いくつかの扶助を生活保護対象者にはならない低所得者にも利用できるようにすべきでしょう。とくに住宅扶助などは、生活保護基準ギリギリのワーキングプアに対して拡大していくことが必要なのではないでしょうか」(岩田氏)
また、先に引用した大山典宏氏も著書で「ずっと利用し続けるのではなく、困ったときだけちょっとだけ利用すればいい」という形の“プチ生活保護”という提案を行う。社会情勢とともに、生活保護制度も過渡期を迎え、その形を変えなければならない時期となっている。
では、極論だが、いっそのこと生活保護をなくしてしまったらどうなるのか……。そうすれば年間3.7兆円もの予算が削減され、余った税金を雇用対策に活用できるかもしれない。だが、岩田氏の予想する未来は暗い。
「生活保護がなくなってしまったら孤独死が頻発し、毎日のように白骨死体が発見されるかもしれません。若い世代でも、親の年金にぶら下がってしか生きていけない人々が、親の死亡届も出さなくなるケースも予想されます」
拡大する一方の生活保護にはさまざまな批判が相次ぎ、一部の生活保護受給者が受給金でパチスロに熱を上げる姿も報道される。そのような受給者の姿を見ていたら、制度そのものに疑問を持ってしまうのは当然のことだろう。しかし、その一方で、この制度によって年間200万人もの受給者が救われているという事実も存在することを、忘れてはならない。
(取材・文=萩原雄太[かもめマシーン])

「VERY」 2012年5月号/光文社
今月の「VERY」は「『ゆるトラの母』がいる!」という、ダジャレタイトルで攻めてきましたので、発売後すぐにネットでも話題となっていたようです。ちなみに、「ゆるトラ」は「ゆるくて楽なトラッド」のことなんですって。「VERY」はこれまでにも、「母さん、夏の終わりに豹になる!」(2010年9月号)という特集をしたこともありますので、この手のテイストも好きなのでしょう。母を特集に持ってくるときに、どこか照れちゃうところがあって、ダジャレに走ってしまう部分があるのかと勘繰ってしまいますが……。それにしても、この「トラッド」という言葉は、「トラ」と略されるので、これまでにも「Domani」(小学館)で「ニッポンの夏、オンナの夏――いつも心に『寅さん』を!」(2011年9月号)なんて特集がありました。なんとなく「トラ」という言葉の罪深さを感じてなりません……。

いろんなクーポンを持って来たけど……。
4月某日、日刊サイゾー編集部のK女史から突然電話がかかってきた。「あらっ、デートのお誘いかしらん」と恋の予感を感じながらドキドキ電話を取ったところ、「北村さん、期限切れのクーポン券って持ってますか?」というザ・業務連絡。
「えーっと、財布の中を漁れば2、3枚はあると思いますけど」
「じゃあ、それを持ってきてください!」
トータル会話時間、約50秒……。恋の予感はシュルシュルとしぼんでいくのを感じながら、集合場所である「はなまるうどん・渋谷センター街店」に向かうことに。
渋谷への移動中、財布の中をゴソゴソやってみると案の定、ハンバーガー屋やネイルサロン(なぜもらった!?)、風俗など、とっくに期限が切れているクーポン券をザクザク発見。それにしても、使える期間中だったら非常にお得なクーポン券だけど、期限が切れてたらただの紙キレ同然……こんなのなんに使うんだろう?
「実は、はなまるうどんで期限切れのクーポン券を使えるキャンペーンをやっているんですよ」
「え……でも、ボクが持ってきたのは、はなまるうどんのクーポン券じゃないですよ!? それどころか風俗とかのだし……」
「それが、大丈夫なんですよー!」

「期限切れクーポン大復活祭」とは一体!?
と、スタスタ店内に入っていくK女史……何言ってるの!? ちょっと暖かくなってきたからって、頭の中がお花畑状態になっちゃってるんじゃないでしょうね。

どんな期限切れクーポンでも使えるらしい……ホント!?
不安になりながらお店に突入したものの、店内にズドーンと貼り出されたポスターには「期限切れクーポン大復活祭」なる文字が! なんと、日本全国どんな期限切れクーポンを持って行っても、お好きなメニューから50円引き(300円以上の注文の場合)となるキャンペーンらしいのだ。
いやいやいや……この不景気の世の中、そんなに甘い話があるハズないだろう。百歩譲って「はなまるうどんの期限切れクーポン券が使えますよ」くらいのキャンペーンなら理解できるけど、他店の期限切れクーポン券なんで持ってこられても、はなまるうどんになんの得があるっていうんだよ!?
「ホラホラ、早く注文して下さいよ。ちゃんとクーポン券を使わなきゃダメですからね!」

どれを食べようか……。
K女史にうながされるまま、きつねうどんを注文してしまったが、いくら「どんなクーポン券でも」といったって、風俗のクーポン券じゃダメでしょ、常識的に考えて。うどん屋さんで風俗のクーポン券なんて出した日にゃあ、「なんですかコレ!? アヒャヒャヒャヒャーッ」とか大爆笑されるのがオチだよ……。

ふ……風俗のクーポン券ですけど……。

う、受け取ってもらえたーッ

ちゃんと50円割引になっています。
眉にツバをべっとりと塗りつけて、半信半疑のまま風俗のクーポン券(期限切れ)をスッと差し出すと……「ありがとうございます」と受け取ってくれた! もちろん、出てきたレシートを確認しても、ちゃんと50円引かれている。ホントに期限切れの、しかもはなまるうどんとまったく関係のないお店のクーポン券を持って行っても割引してもらえるんだ!
行くつもりもなかった、いつもらったのかも忘れちゃったようなクーポン券で50円割引になるなんて、得しちゃったなぁー! ……とは思うものの、正直、まだキツネに騙されてるんじゃないかという気持ちでいっぱい。……きつねうどんだけにね!(ウマイねー)

いっただきマース!
しかし、一体なんのために、こんなぶっ飛んだキャンペーンを企画したのだろうか。株式会社はなまる企画・広報担当の伊藤さんに話を訊いてみた。
――えーっと、この「期限切れクーポン大復活祭」……どうしてやろうと思ったんですか?
「あるリサーチによると、『お財布の中に使用期限が切れた割引券・クーポン券はありますか?』という質問に対して、59%もの人が『ある』と回答したらしいんですね。期限が切れたクーポン券は、もう捨てるしかないじゃないですか。それじゃ資源のムダになるし、もったいないということから今回のキャンペーンを始めることにしました」

企画・広報担当の伊藤さん。
――他店のクーポン券をもらっても、はなまるうどんさん的には別に得はないですよね? たとえば、店長さんがクーポン券を使って風俗に行くなんてことはないでしょうし……。
「期限が切れてますからね(笑)。単純に、こういう面白いキャンペーンをやることによってお客様に楽しんでもらい、喜んでいただければと思っています。今まではなまるうどんにいらしたことのない方にも、この機会に来店していただければこちらとしてもうれしいですしね」
――「どんなクーポン券でも」ということになっていますけど、本当にどんなクーポン券でもオッケーなんですか?
「企業や団体が発行したクーポン券・割引券で、(1)期限が切れているもの、(2)回収できるもの、(3)手作りでないもの、(4)未使用のものならなんでもオッケーです。たとえば、期限が過ぎてしまった『青春18きっぷ』などでも大丈夫ですよ。はなまるうどんのFacebookページ( http://www.facebook.com/hanamaruudon.jp )では回収したクーポン券の写真を掲載しているのですが、釣具店やボーリング場などさまざまなクーポン券が集まってきています。『こんなクーポン券でもいいのかな?』と楽しんでいろんなクーポン券を使ってみてください。日本だけでなく海外のものでもお使いいただけますよ」

ホントにどんなクーポン券でもオッケーなのだ。
――……ほかのうどん屋さんのクーポン券を持って行ってもイヤな顔をされたりしませんよね?
「もちろんです!」
使わないまま期限切れとなってしまったクーポン券を蘇らせることができるキャンペーンは5月6日まで。お財布の中を掘り返して、期限切れのクーポン券を探し出して、お得にうどんを食べてしまおう!
(取材・文=北村ヂン)
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