【小明の副作用】第45回生放送アーカイブ「番組の冒頭に不適切な(以下略」

2012年4月5日22時00分よりニコニコ生放送&Ustreamで生中継された、アイドルライター小明のトークバラエティ「小明の副作用」アーカイブ。 新曲「君が笑う、それが僕のしあわせ」が月曜JUNK『伊集院光 深夜の馬鹿力』でおなじみになるなど、一見のりにのっているように見えるアイドルライター小明さん。今回も番組冒頭からご機嫌な様子で手を振っています。 ともあれ!樫原先生の手によるエンディングテーマソング「君が笑う、それが僕のしあわせ」とc/w「星が見えない会えない夜は」のCD発売は発売中!さらに 6月9日には大阪での『小明の副作用』公開生放送も!さらにさらに、『春のTOKYO小明祭』開催のお知らせもあるよ!

【4.20】春のTOKYO小明祭・第1弾『サイン会@ヴィレッジヴァンガード下北沢!!!』

 こんばんは。  ナタリー掲載、初回版売切れ、月曜JUNKと来て今度はこれです。4月20日(金)の夜に、ヴィレッジヴァンガード下北沢様で、小明ニューシングル「君が笑う、それが僕のしあわせ」発売記念サイン会を開催させていただくことになりました。いよいよメジャー感がやばいです。手に負えない。  とはいえ、CDの帯に「出版界・サブカル界を席巻するアイドルライター」と書いてあるわけですから、小明にとってVVでのイベントというのはある意味、運命付けられていたのかもしれませんね。「VVと小明」――その組み合わせはまさしく「サブカルとサブカル」「聖地と僻地」「本物とにわか」「クール・ジャパンと低体温症」「木村カエラと北村ヂン」といったところでしょう。

どうなるロンドン五輪……南キャン・しずちゃん、MRI検査で脳に“影”!?

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第1位 「南海キャンディーズしずちゃんMRI検査で脳に『影』」(「週刊朝日」4月20日号) 第2位 「特別付録 さらば剛毛時代」(「週刊現代」4月21日号) 第3位 「何があった?藤谷美和子が小田原で徘徊生活!」(「フライデー」4月20日号) 佳作 「吉本興業非公開『決算報告書』をスッパ抜く!」(「週刊文春」4月12日号)  週刊朝日がすごいボリュームで、いつもの倍ぐらいはある。どうしたのかと見てとれば、2012年入試速報「全国3232校主要大学合格者数」を130ページにわたって掲載しているのだ。  高校間の格差を助長するような特集を朝日とサンデー毎日のような新聞社系週刊誌が止めないのは、この号が売れるからである。だが、いい加減に止めたらどうかと、私は思うのだがね。  朝日の編集後記で河畠大四編集長が「次号から通常号の定価を20円上げて370円にします」と書いている。いま上げると消費税が10%に上がったときはまた値上げするのかな? ちなみに今週号は、週刊現代400円、週刊ポスト400円、週刊文春380円、週刊新潮370円、フライデー400円である。  今週はまず文春の吉本興業の記事を佳作に推す。  吉本興業の経営がえらいことになっているようだ。2001年4月から9月の決算書によると半年間で売上は237億円で、最終損益は15億2,000万円の赤字で、このままいくと11年3月期と同じように30億円程度の大赤字になるというのである。  原因は成長の源泉だったテレビが頭打ちになり、視聴率が取れるのは明石家さんまぐらいしかいなくなってしまったことと、大崎洋社長が決断した「上場廃止」が響いているというのだ。  この廃止で吉本の資産は激減していった。吉本の決算書を見た銀行担当者はこう言う。 「08年3月時点で二百三十七億円まで積み上げていた現金が、いまは五十億円まで減っています。同じく純資産(返済しなくてもいい資金)は四百八十五億円から百五十億円まで減少。よく言えばスリム化しましたが、要するに小さな会社になってしまったのです」  この銀行担当者は吉本は「この状況が続けばジリ貧です」と見て取る。  超優良会社といわれた吉本だった。私は、中田カウスや島田紳助問題で噴出した暴力団と吉本の癒着構造が、視聴者の嫌気を誘ってしまったのではないかと見る。最大の市場である東京の視聴者が吉本離れをしているのではないか。ことは深刻である。  第3位はフライデーの「元祖プッツン女優」藤谷美和子(49)の近況記事。  彼女を見なくなって久しい。カルビー・ポテトチップスのCMでデビューし、ブルーリボン賞にも輝いた女優だったが、奇矯な振る舞いをたびたびするようになって活躍の場を失った。2005年に結婚したが、その夫とも別居状態だそうだ。  何しろ彼女の格好がすごい。ボサボサの髪にキャップを目深に被り、両耳にはイヤホン、黒いキャリーバッグを引いて歩いてる姿はホームレスかと思わせる。  彼女の目的はネコの世話。空き地にいるネコを世話するために3日と空けずに通ってきている。ブツブツ独り言を言いながら、スマホでネコの写真を撮ったりネコの周りを片付けたりした後、キャリーバッグをガラガラ引きながら、競歩選手のようなスピードで来た道を引き返していく。  フライデーとの一問一答。 ――最近テレビでお見かけしませんが。 「いろんな媒体に『藤谷を画面に出すな』と手紙を書いている人がいるんです」 ――ご主人とは別居しているんですか? 「もうずいぶん前からです。最初から結婚する気がなかったし、(歌唱)印税を全部とられてしまっているので」 ――ネコが顔をケガしていますね。 「このネコちゃんはとっても頭がいいんです。(ケガしているのは)病院へ運ばせようとしている、病気のせいみたい」  母親と2人で生活しているそうだが、彼女がホームレスになっていても不思議はない、そう思わせるところが藤谷の「魅力」なのかもしれない。  第2位は久々の軟派記事が入った。現代はこのところ「無毛ヌード時代」をテーマにしてきているが、今週の袋とじでは「迫り来る無毛時代、その前に」として、日本人女性のヘアはこんなに濃かったと、こちらが心配になるほど「ヘア」を陳列して見せてくれる。  無毛といいながらの「ヘア・ヌード」満載グラビアで、技ありだ。  週刊ポストの活字だけの「世界20か国400人の『女性器展』の制作現場」や「美人女医が課外レッスン SEXの新境地『中戯』を極める」を完全凌駕。「陰毛専用の整毛機『ヒートカッター』」で毛をカットしている写真まである。わいせつ感のない、これぐらい開けっぴろげなヌードグラビアは珍しい。  見てもらうしかないが、アンダーヘアに隠された中までも見えそうな危ういけどアッケラカンとしたカラーグラビアに、今週の準グランプリを進呈する。  入選はしなかったが、ポストの「4・26『小沢一郎判決』で何が裁かれるか」という大特集は賛否あるだろうが、なかなかの力作ではある。  1部で有罪の場合と無罪の場合に「政局と日本の未来」がどうなるかをシミュレーションしている。  第2部では西松建設事件、陸山会事件、検察審査会、秘書裁判に分けて、各疑惑について小沢に成り代わって反論&否定している。  第3部では「政治家失格は明らかだ」(朝日新聞)、「潔く議員辞職すべきだ」(産経新聞)などと責め立てた大新聞の「過ち」を批判し、訂正・謝罪せよと迫っている。  私も、4月26日の判決は「小沢の灰色無罪」だと推定しているが、だからといって小沢の巨額蓄財への疑惑が晴れ、政治家としてまったく問題なしとなるとは思わない。  ポスト飯田昌宏編集長の「覚悟」は買うが、今回は選外にした。  そういう意味では朝日の「しずちゃん」の記事も賛否が分かれる記事であろう。  今年のロンドンオリンピックを目指してトレーニングに励む、お笑いコンビ「南海キャンディーズ」のしずちゃんこと山崎静代(33)は、人気タレントということもあって大きな注目を浴びている。  しかし、2月の全日本女子ボクシング選手権では優勝したものの、3月の女子アジア選手権(モンゴル)では1回戦で格下で17歳年下の韓国人ボクサーにボコボコにされ、レフリーストップで敗退してしまった。  彼女にとってオリンピック出場最後のチャンスは、5月に中国で開かれる世界選手権でベスト8に入ることだが、かなり難しいとの見方が多い。  そこに、数カ月前から「しずちゃんが、頭部の検査で異常が見つかったようだ」とささやかれているというのである。  取材を進めると、日本ボクシングコミッションが指定する病院の医師が、自覚症状はないが頭部のCTスキャンの結果、脳に水がたまったような薄い影が見られたため、別の病院でMRI検査をするように伝えたという話。  結局、MRI検査で脳の影が確認されたため、しずちゃんはプロへの道をあきらめた。その後のMRI検査で影も消えたため、アマチュアでオリンピックを目指すことにしたというのだ。  だが、ボクシングは危険なスポーツである。アマはヘッドギアをつけて試合をするため頭部へのダメージは少ないとはいうものの、安心はできない。  スポーツ医療関係者は、命懸けでやるという選手を止めることはできないが、選手自身が過去にそうしたことがあったと開示するべきで、その都度精密検査を受けて本当に問題がなければ堂々と試合に出たらいいと話す。  だが、しずちゃんはそのことを隠していた。朝日は「これは命にかかわる問題である。しずちゃんが『命懸け』であっても、本誌は知らないふりをすることはできない」と、しずちゃんのトレーナーや彼女の母親、本人に直撃するのである。  母親は元体育教師だったこともあって、ほかのスポーツと違って危険なことは承知しているが、彼女が必死に頑張っているいま、そのことは書かないでくれと話す。  当のしずちゃんは最初落ち着いて答えていたが、次第に語気を強めてこういう。 「ボクシングって、誰がやっても危険じゃないですか。危険を伴うスポーツなので、何が起こるかは誰もわからない。これ、記事になるんですか? (異常は)言いたくないし、そういう目で見られたくない。記事を書かれて、もし世界選手権の出場がダメになったら嫌なんです」  この記事が出ることによって本当に彼女が世界選手権に出られなくなったら。そう考えると朝日編集部も躊躇したのだろう。彼女の夢を奪うことになるかもしれないからだ。  こうしたとき、記事にはせず、彼女にいまいちどMRI検査を受けさせ、もし異常なしとわかればよし、異常が見つかった場合は引退させ、その間の事情をすべて書くという方法もあったとは思う。  私が現場にいたらどうしただろうか。悩ましい問題を抱えた記事だが、みんなで考えてもらいたいということもあって今週の第1位に挙げた。  最後に現代の「わが妻・田中好子の微笑がえし」という記事に違和感を感じたことも書いておこう。  元キャンディーズの田中好子の一周忌を前にして、夫の小達一雄が初めて明かした田中の最後の日々というリードがついている。  こんな言葉がある。 「いま私は、被災地に何回か通っています。ずっと我慢に我慢を重ねてきたご遺族の方々に『田中好子の主人です』と伝えると、多くの方が涙ながらに『あの言葉(田中が死の直前に吹き込んだ被災地を励ます録音テープ=筆者注)に救われました』と私の手をぎゅっと握ってくれました」  「家族を本当に大事にしていて」という言葉もある。だが、田中の死の直後に週刊女性が小達の愛人のことを報じたことを忘れてはいけない。  彼女の葬儀で、死ぬ間際に吹き込んだ田中好子の肉声が流され、気丈にふるまう夫・小達の姿が2,000人を超える参会者の涙を誘った。だが、その小達には10年前ぐらいから続いている愛人(40歳前後)がいて、その彼女との間に小学校高学年くらいの女の子がいるという記事だ。  週刊女性によれば「田中好子さんも勘づいていた」という。だとすれば、悲劇の裏にさらなる悲劇である。  目撃したのは昨年の7月14日、成田空港のハワイ・ホノルル行きのゲート前。「パパ」と駆け寄る女の子に「どれがいい」と小達は優しく声を掛けていた。  2人のことをよく知る関係者は「田中さん、探偵をつけたり、自ら張り込んだりもしたそうです」と話している。  このことを聞かないというのがインタビューの条件だったのだろうか。しかし編集者たる者、これを聞かずしてなんのインタビューぞ。キレイごとだけで終始した不満の残る記事であった。  蛇足。私が仲介をした現代の立川談志師匠の連載「時事放談」が本になった。「立川談志『遺稿』」(講談社刊・1500円)。文は人なり。超人的な記憶力で好きだった旅や昔の芸人たち、映画などについて縦横無尽に書いている。談志ファンならずとも一読の価値ありです。 (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか

婚活、妊活あとのオンナ40代、“保活”終了で「ブス活」全開!

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(C)安彦麻理絵

 新年度が始まった。赤子もなんとか無事に、上の子どもらと同じ保育園に入園することが出来た。今年は本当に「激戦」だったそうである。保育課の人が真剣な眼差しでそう言うのだが……近頃は「偽装離婚」までして、なんとか我が子を保育園に入れようとする輩もいるほど「保育園入園は大変」なようである(NHK『あさイチ』で見た)。それを考えたら、これはもう、運が良かったとしかいいようがない。

 「就活」やら「婚活」という単語があるけれど、最近じゃ、子どもを保育園に入れるための活動を「保活」というらしい。ちなみに「便秘解消対策活動」は「便活」、「子作り活動」は「妊活」だそうである。「就活」から始まって「婚活」、そこに時折「便活」なども織り交ぜつつ「妊活」にいそしんで、そして「保活」……人間の一生には常に「活」が、ついて回るようである。そう考えると、その後の己の老人ホーム探しは「老活」とでもいうんだろうか? 最近は「遺言を書いておく」のが流行ってるみたいだし、60とか70も過ぎると、自分が入る墓をどうするか、いわゆる「死に支度」に余念のない人たちも増えてくる。そういうのは「死活」と呼んでいいんでしょうか? ちなみに私の友人には「婚活」には見向きもせず、ただひたすら「恋活」にいそしんでる女もいる。人生色々。

仁義より男!? 名物社長を切った小林幸子に批判殺到

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「おんなの酒場」/日本コロムビア

 ベテラン歌手のお家騒動が芸能界を席巻している。今年3月末、小林幸子は所属事務所の女社長である関根良江氏と女性専務を解雇し、現在は両者ともに食い違った言い分を展開するという泥沼状態に発展しているのだ。

 騒動の発端となったのは5日発売「週刊新潮」(新潮社)の記事。『紅白』名物である小林の豪華衣装も関根氏の尽力によって完成したものとして、「事務所が崩壊し、紅白出場どころではない、という皮肉な事態を迎えたらどうする?」と締めくくられていたが、現実問題関根氏の解雇で小林の紅白出場は絶望視されているという。

『おれの繭子』快楽のための規律を破ったとき、男女関係はどうなる?

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『花鳥籠』/無双舎

■今回の官能小説
『おれの繭子』深志美由紀(『花鳥籠』/無双舎より)

 男と女の間に存在するルール。それは当人同士しか理解し合えないことのほうが多い。

 それはSMの世界でも同じこと。男女間で主従関係を結び、緊縛や複数プレイなどで直接的に肉体的快感を与えることはもちろん、遠隔操作などで精神的にも快感を与えるSM。倫理を超えた行為から得られる快楽を共有し合うためには、その趣向の持ち主だけが理解し合える徹底した規律を守ることが大前提。けれど、もし越えてはいけないハードルを越えたとき、人はどうなってしまうのだろう?

 今回紹介する『おれの繭子』の主人公「おれ」は、知識と経験不足が災いし、いとも簡単にそのハードルを越えてしまった。

さよなら119系 浅春の飯田線の旅――雨と涙の下山ダッシュ

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 3月某日、『究極超人あ~る』を見ていたら、急に飯田線に乗りたくなった。折しも飯田線の名物車両・119系が3月で引退するという。かくて、40リットルのザックに寝袋や食料を詰め込んで、自転車も担いでの旅路は東京駅から始まった。  東京駅で「青春18きっぷ」を購入し、熱海行きの東海道線。徹夜明けでそのまま出発したので、少し休みたいと思って贅沢にグリーン車に乗ってみたら、やたらと混雑をしていた。主な乗客は年配の団体。おそらくは伊豆方面への温泉旅行なのだろうと思いつつ目をつむり、気がつくと早や熱海に到着していた。ホームの向かいには浜松行きが待っていたが、以前、慌てて乗車したらトイレ無し車両だった悪夢を思い出し、一本見送って、次の列車に乗車する。  静岡が近づくと、高校生がトイレで一服する姿も見えて、次第にローカルな感じが漂ってくる。「青春18きっぷ」で旅行する者なら誰もが知っていることだが、静岡県は東西に長い。ずっと乗りっぱなしなのは旅行者くらいのものだ。浜松に到着した頃には、もう夕方6時過ぎになっていた。仕事を終えて帰宅する人々の姿も多く見られる。都内ならば、まだ誰もが必死に仕事をしている時間だろう。賃金は安くとも地縁・血縁に庇護されて、夕方には家に帰ることのできる地方在住者とどちらが幸せだろうかと考えているうちに、列車は豊橋駅に到着した。駅構内の立ち食い蕎麦屋で、きしめんを一杯。ようやく飯田線の旅路の始まりだ。乗り込んだ平岡行きは、まだ7時前だというのに最終列車である。
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豊橋駅の立ち食い「壺屋」のきしめん。ただでさえ絶品なのに、刻み揚げがかけ放題
 しばし、都市近郊の代わり映えしない風景が続くが、気がつくと列車はガランとして、時刻表を手にした、いかにもな愛好者ばかりになっていた。途中駅で、高校生らしき二人組と話してみると地元民だそうで、このところは毎週のように飯田線に乗っているという。119系は次々と廃車回送が行われているそうで、もう乗車するのは難しいという話を聞かされる。
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残念ながら、119系じゃなかった……

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飯田線の旅路は長い。中部天竜駅に到着しても、まだ旅は始まったばかりか?
「でも、運転手に聞いたら、えちぜん鉄道に持っていくかもって話もあるんですよ」  といった情報も。飯田線から姿を消しても、二度と乗れなくなるわけじゃなかったらいいかななどと話しつつ列車に戻る。と、ドアが締まり、今まさに走り始めようとした時に「あれ、(対向列車が)313系の音じゃないな……」とつぶやく高校生。そして、向かいのホームに滑り込んできたのは119系。しかし、我々の乗っている列車は無情にも発車していくのであった……。
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この駅をはじめ、為栗とか金野とか難読駅名の宝庫でもある

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終電も行ってしまった小和田駅。いったい、これからどうすればいいんだろうか

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一応、小和田駅に来たらあちこち写真を撮影しないと損だよね
 音で車両を判断できるレベルの高さに、彼らの将来に期待しつつ、この日の旅路を小和田駅で終えた。 ■飯田線の儀式「下山ダッシュ」  翌朝、小和田駅から始発電車に乗り込む。登山に使っている40リットルのザックを背負い、自転車も担いで乗り込めば、車内はやはり鉄道愛好家風の人々がちらほらと。しかし、乗車駅と持ち物は、こちらのほうが妙らしく「この人はなんなのだろう」と、チラ見されている。たしかにザックはともかく、自転車まで持っているのは珍しいかもしれない。
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駅ノートはバックナンバーまで完全に完備。多くの人が降りる観光名所になっている

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夜が明けて、ようやく駅周辺の全貌がわかってきた

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観光気分だけど、夏の北アルプスの登山装備を着込んでなんとか……という寒さです
 『究極超人あ~る』を見ている人ならばピンと来るだろうが、自転車を持参したのには目的があった。「下山ダッシュ」の完遂が、それである。さすがにザックを背負って走るのは辛いので、妥協の産物が自転車である。しかし、天候は最悪。車内アナウンスが「次は下山村~」とアナウンスする頃には大粒の雨が降り始めている。しかし、ここで諦めては自転車を持参した意味がない。慌てて雨ガッパを着込み、ザックを背負う。  駅に到着しても、慌ててはならない。地図を確認しながら、列車が見えなくなるまで見送るのだ。「また20分後に会いましょう」と、つぶやきながら。
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下山村駅8:02。あの列車にもう一度乗るのだ

 列車が見えなくなったら、自転車に跨り、交通ルールを守りながらも猛ダッシュである。目指すは、伊那上郷駅。距離はさほどではないが、下山村駅から伊那上郷駅はすべて上り坂である。次第に雨が強くなってくるし、準備運動もしていないので、自転車とはいえ、筋肉が悲鳴を挙げる。  雨も降っているし、田舎ゆえか車は走っているけれども、歩行者はまったく見かけない。
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伊那上郷駅8:24。あまりに必死だったので途中の写真はナシ
 ザックを背負って、雨ガッパを着込んで必死に自転車を漕いでいる様は、ちょっと異様である。とはいえ、乗り遅れれば敗北感と共に、一時間あまり呆然と次の列車を待たなければならない。必死でペダルを漕いで進めば、さらに坂道はキツくなっていく。「アホらしい、もうやめようかな……」と、半ば諦めそうになったところで、ようやく目の前に線路と踏切が見えた時は、心底ホッとした。こうして、列車到着の5分前に伊那上郷駅に到着することができたのである。
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ありがとう、俺の轟天号
 成功を祝って一人で缶ジュースで乾杯して、20分ほど前に別れた列車に乗車。車掌は「ああ、さっきの人か」といった感じで、一瞥して横を通り過ぎていく。おそらく、この路線に乗務していたら、電車と競争する人なんて、珍しくもなんともなくなっているのだろうか。  飯田線が飯田市内をオメガカーブを描くように走るがために、直線距離で走れば列車に追いつくことができるという「下山ダッシュ」。今でも、自転車ではなく自分の足で挑戦する人は多いというが、最初は伊那上郷駅からスタートすることをオススメする。ずっと下り坂なので、ちょっとは楽なハズだ。 ■今も健在! 元祖「アニメの聖地」  再び列車に乗って次の目的地、田切駅を目指す。ここが、今では知る人ぞ知るアニメの聖地だということは、どれだけの人が知っているだろうか。今回の旅行のきっかけであった『究極超人あ~る』のOVAが製作されたのが1991年。その時に前述の「下山ダッシュ」と並んで登場したのが、この田切駅である。一時は、数多くのファンが訪れたという、まさに<聖地巡礼>の元祖ともいわれる駅である(最近は麻雀漫画『咲-Saki-』の聖地だったりもする)。そして、駅近くの元酒屋だった個人宅では、今でも『究極超人あ~る』の駅スタンプを保管しているという。
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ようやく辿り着いた! ここが元祖アニメの聖地

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ここが元祖、アニメに出た光景

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こっちも同じく
 期待を持って降りた田切駅は、ホームが極端に狭い駅だ。小さな待合室にはタバコの吸い殻が転がっていたので、まずは聖地に到達した感動を味わいつつ、簡単に掃き掃除(ホウキとちりとりは備え付け)。そして、駅周辺を撮影しながら駅スタンプを求めて歩き出す。  事前に、駅スタンプを保管している酒屋は今は商売をやめていて個人宅になっているという情報を得ていたが、元酒屋っぽい建物はすぐに見つかった(今は個人宅のためかネットでも詳細な情報は掲載されていない。もし、これを読んで訪問を決意したならば、自分で調べてほしい)。とはいえ、個人のお宅なので迷惑でないか躊躇しながらドアをノックする。すぐに返事がして、おばあさんが出てくる。 「あの、こちらに駅スタンプがあると聞いてきたのですが……」  と尋ねると、店のほうに回るよう指示され、店だった部分の戸を開けて中に招いてくれた。出してくれたのはスタンプと駅ノート。開いてみれば、今年になってからも10人あまりが既に訪問していた。聞けば、多い時には30人も来たことがあるというし、かつてのブームの時以来、今では子ども連れで訪れてくれる人もいるそうだ。おばあさんも「ああ、“あ~るくん”のファンね」「119系もなくなっちゃうね」と、とても詳しかった。そんな歴史の重みを感じるノートをじっくりと見せてもらったが、誰もが田切駅を訪れた感動を書き記している。
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これが、あの駅スタンプ。今でも大切に使われている

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かつて行われたファンのツアーのポスターも貼られている
 きっと、現在盛り上がりを見せているアニメの聖地も、廃れて誰も来なくなるなんてことはなくて、数が減っても何度も訪問する人は絶えないだろう。
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ここまで来なければ絶対に手に入らない。その苦労が楽しい
 丁重にお礼の言葉を述べて、再び田切駅から次の目的地に向けて列車に乗り込む。こうして綴ると、順調に列車が来ているように見えるかもしれないが、通常の飯田線の運転感覚は1時間に1本程度。それに、全線は乗りっぱなしでも7時間はかかる長大な路線だ。  とにかく、この路線に来ると時間はゆっくりと流れていく。乗っている時も、誰もいない駅で待っているときも。都会でせかせかと過ごしている時には、絶対に味わえない贅沢な時間の使い方が、ここではできるのだ。旅行だからといって、値段の高い旅館に泊まったり、贅沢な料理を食べなくてもよい。流れていく車窓を長めながら、うとうととしているだけで十分に満足することができるのだ。  乗るなり、撮るなり、聖地巡礼なり、多様な楽しみ方ができるのも魅力だろう。『飯田線のバラード』を聞きながら、ずっとこのまま乗り続けていたいと思った。 (取材・文=昼間たかし/次回は伊那市駅に停まります)

『抱きしめたい!』の時点で、モックンはマンションの闖入者に心痛めていた

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義父の世話だけで精いっぱいだっての!

――「あの頃のテレビはよかった」と言うわりに、トレンディドラマなんて全く覚えていない無責任なアナタに、妄想だらけの世界一役に立たないドラマ講義をお届け!

 マグロ漁船にずっと乗っていたがためにバブルの恩恵なぞまったくこうむることのなかったオレだが、失った青春を取り戻すため、当時のトレンディドラマを今さら復習させられることになった。

 第1回の課題は『抱きしめたい!』。

 まずは、サイゾーウーマン編集長から手錠と目隠しを施されながら、鑑賞前の予想を行った。この後に陸続と連なるトレンディ物の礎を築いたW浅野主演ドラマという情報から、オレは、『忠臣蔵』をベースに『3年B組金八先生』の鉄壁エピソードを導入した黄金律を引き出した。説明がめんどくさいので詳しくは前回を読むこと!

 ということでわくわくしながら第1回を収めたDVDを再生。