伊藤英明の“得体の知れなさ”が浮かび上がるリーボックのCM

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『THE LAST MESSAGE 海猿』(ポニー
キャニオン)

――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!

◎英明の七不思議
 伊藤英明が、夜道でおイタしたチンピラを追いかけているうち、履いているスニーカーが良すぎて追い越してしまうという、リーボックのCM。見た人誰もが「コレって……」と、夜のコンビニに駆け込み助けを求めた、例のマジックマッシュルーム事件を思い出すに違いない。リーボックって、海外の大きな企業なのに、CMに出演させるタレントの過去リサーチとかしないんだろうか。今頃間接的に知って、怒ってんじゃないか。訴訟とかになったら面白いのに。「マジックマッシュルームの件を隠蔽しCM出演したのは告知義務違反」「マジックマッシュルームは違法薬物ではなく、報告する義務はないと判断した」とか、マヌケなやり取りが見てみたい。ヤツにはまだまだネタいっぱいあるからなぁ。「山田優との交際報道翌日に『いろいろと考えた結果、別れることにしました』と三行半を突き付けられていたという話も聞いていない。イメージダウン」「JRAの馬主になれたいきさつがわからない。イメージダウン」「馬主どころか、闘牛場にも足繁く通ってる? どんなタニマチがいるんだこの野郎。イメージダウン」「とにかくいろいろイメージダウン」。あー、これやってくれるんならあのスニーカー買うのに。そして、そういう人が占める割合は「伊藤英明がカッコいいから、このスニーカー買っちゃおう!」という人より多いと思う。たぶん。

【69OSK】『小明の副作用』公開生放送@大阪スペシャル開催決定!

akarijuso01.jpg  こんばんは。  昨日の生放送で発表しましたとおり、6月9日(土)の夜に大阪・十三で『小明の副作用』公開生放送を行うことが決定しました。会場は以前、小明さんが大阪イベントをやった「シアターセブン(http://www.theater-seven.com/)」になります。

小林幸子、事務所社長ら退任で“お家騒動”勃発! もう「ラスボス」は見られない!?

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※イメージ画像:『小林幸子全曲集
おんなの酒場』
/日本コロムビア
【メンズサイゾーより】  歌手の小林幸子(58)の個人事務所で内紛が発生し、年末の紅白歌合戦への出場に黄信号がともるほどの事態に発展している。  3月末、小林の個人事務所「小林プロモーション」から、長年に渡って小林を支えてきたマネジャー兼事務所社長の女性と女性専務が退社。小林本人が後任社長に就任した。だが、双方が弁護士を立てて争うという泥仕合になっている。  30年以上にわたる両者の信頼関係に亀裂が入ったのは、昨年秋に小林が医療関連会社社長の林明男氏(49)と結婚したころから。元社長側によると「結婚してから(小林は)変わった。ご主人が仕事に口を挟むようになって、小林さんがご主人に賛同するようになり、関係にズレが生じた」という。  決定打となったのは……

お前ら必見の意欲作! 春アニメの注目は『アクセル・ワールド』

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 AKB48、人気タイトルの第2期、人気コミック作品のアニメ化、懐かしいコミックのアニメでの復活など、話題に事欠かない2012年春クールスタートの新作アニメ。中でもとりわけ高い注目度を集めているのが、超高速で繰り広げられる仮想空間でのバトルと、スクールカースト最下層のいじめられっ子だった少年の成長を描く、ハイブリッド&ハイスピードアクションアニメ『アクセル・ワールド』だ。  第15回電撃小説大賞〈大賞〉を受賞した作品を原作とする本作は、刊行元であるアスキー・メディアワークス創立20周年記念作品に位置付けられている。制作を担当するのは、『ガンダム』や『コードギアス』シリーズをはじめとする数多くの作品でハイクオリティな作画を実現したサンライズ。主題歌はMay'n&浅倉大介という強力タッグ。放送前にすでにPS3、PSPでのゲーム化やトレーディングカード等のリリースが予定されているメディアミックス作品だ。  そんな一大プロジェクトを展開する『アクセル・ワールド』とは、どんな作品なのだろうか。  ニューロリンカーという携帯端末のおかげで、生活の大半がネットワーク上の仮想空間で行われるようになった未来世界。太った体型を理由にいじめられっ子扱いされている少年・ハルユキは、学校のマドンナ的存在・黒雪姫の誘いに応じて、謎のプログラム《ブレイン・バースト」を受け取る。ニューロリンカーに接続し、思考速度を1000倍に加速する《ブレイン・バースト》を手に入れたハルユキは、自身の恐怖や圧迫感を元に生み出されるデュエル・アバターを操り、《ブレイン・バースト》が作りだした仮想世界で戦いを繰り広げる――というストーリーの本作。  仮想世界という、いまやそう珍しくもないキーワードだが、ソーシャルカメラの映像から再構成された仮想世界というAR技術を彷彿とさせる『アクセル・ワールド』の設定は非常に現代的だ。
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 そして、まるまるとした体格で内向的な性格、学校ではいじめれっ子という主人公ハルユキの設定は、イマドキのアニメファンには斬新かもしれない。どんな主人公も、そこそこイケメンに設定されている昨今のアニメ作品において、非常に珍しく思えるだろう。近年のアニメではまずないと言っても過言ではない(ただ、一方でオールドファンには実はなじみの深い主人公像だろう。『銀河鉄道999』の星野鉄郎や、『さすがの猿飛』の猿飛肉丸などを思い出した人もいるかもしれない)。  いじめられっ子のハルユキは、リアルな世界に対して強いコンプレックスをもっている。視聴者は、彼がそこからいかに現実世界に向き合う力を手にするのか。仮想世界で手に入れた強さをいかに自身の生き方に取り込んでいくのか……そこに本作の面白さを感じるに違いない。 aw_sub02.jpg  『アクセル・ワールド』のプロジェクトには、昨年から日本のアニメ業界に参入したハリウッドスタジオのワーナーブラザーズの日本法人のワーナーエンターテイメントジャパン(ワーナー・ホーム・ビデオ&デジタルディストリビューション)が参画しているのも業界的には話題のひとつだ。  同社は、テレビ放送前に劇場映画と同じように自社の試写室でマスコミ試写会を実施、都内各所に大型看板を設置したり、3月31日、4月1日に幕張メッセで開催された大型アニメイベント「アニメコンテンツエキスポ2012」にもブース出展(大型ショッパーの大量配布や黒雪姫のコスプレイヤーを登場させ、ブースには長蛇の列ができていた)、『アクセル・ワールド』という作品を通じて業界への本格参入の意思を強くアピールしている。  ディーラーの同作への期待も高い。秋葉原駅から最も近いアニメ・ゲーム・コミックなどの専門店ゲーマーズのバイヤー小川信弘氏も「春アニメ一番の注目タイトル、間違いなしです! ゲーマーズでも全店規模『アクセル・ワールド』大展開しています!」と語っている。  放送開始と同時に、すさまじい加速力でアニメファンの話題をさらっていくこと必至の『アクセル・ワールド』。猛スピードで展開するストーリーに振り落とされないように第1話からしっかりと見届けよう。
アクセル・ワールド03 フィギュア付き特装版 2012/8/10発売 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ・【TAF2012】「まずは、入ってから考えろ」アニメ業界に就職する方法は、これだ!“覇権”夢幻の如くなり……平成の世に現れた偉大な討死アニメ『ギルティクラウン』交通網が大混乱でも来場者多数! 「アニメコンテンツエキスポ2012」ついに開催大コケの『機動戦士ガンダムAGE』を徹底検証! 求められる新たな「ガンダム像」とは?不況時代に強い!? 『お願い!ランキング』『お試しかっ!』に見るテレ朝の企画力

元彼によるトラウマを、年下の男のコが快感で解いてくれて……

【作品名】『濡れた密室~セカンド・ヴァージン~』 【作者】蒼樹まぁさ

【作品紹介】 雨の日、映画研究会の後輩のマサトくんを部屋に入れた私。「期待しちゃうよ」って告白されて迫られたけど……ダメッ、あたし感じないカラダなの! 元カレに「不感症」って言われてからできないの。でも、マサトくんは「そうじゃないって証明しよう」って!?

【サイゾーウーマンリコメンド】 不感症かどうかという事実よりも、元彼とのエッチを思わせる発言の方が年下男子を傷つけそうな気がするんだけど、どうなんでしょうか。でもマサトくんは過去という障害を乗り越えて来ているもんね! きっと思いの強さが違うんだわ!

この「青春」って味わいたいか? 松本市「旧制高等学校記念館」に行ってみた!

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 JRが発売する「青春18きっぷ」。この春の期間も、いよいよ10日までとなった。学生ならいざしらず、社会人になると、鉄道旅行を楽しむ時間を確保するには、己の才覚をフルに発揮せねばならぬところ。紀行作家の宮脇俊三は、作品も一流だけれど編集者としても一流、中央公論社の常務にまでなったわけで、社会人としても一流。その文章を読んでいると、土日に旅行に出かけて、月曜日の朝に東京駅に到着、そのまま出社ということも記されている。なるほど、旅を趣味にするには体力も必須か。  さて、いくら日本が一極集中の進んだ国だからといって、東京で得られる情報ばかりではない。なので、旅行はネタ探しの一環。そこで、「青春18きっぷ」を手に得た面白ネタを記していくことにする。  3月某日、筆者は長野県の松本駅に降り立った。松本市は、南信地方の大都会。ちょうど休日だったのか、中央本線の各駅停車は、家族連れや若者たちで混雑していた。松本市までは新宿から特急で約2時間半と、東京からはかなりの距離のある街。にもかかわらず、都会の香りはあり、文化レベルも高い不思議な場所だ(ちなみに、オタクショップは駅前に)。  加えて妙なのは、単ににぎやかな街というわけでなく、文化レベルも高いということ。象徴的なのは、松本市の目抜き通りに位置する松本市美術館である。主に、この地域にゆかりのある芸術家の作品を展示しているのだが、目玉は、玄関脇に展示されている草間彌生の作品「幻の華」。草間彌生といえば、一般にはちょっとアレな感じの現代美術家と認識されていると思うのだが、その作品を「どうだ!」とばかりに展示する、この美術館は懐が深い!
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ここが市の名所! う~ん、すごいセンスだ。
 この妙な文化レベルの高さを生み出した要因となっていたのが、おそらく旧制高校の存在だ。この街に存在した旧制松本高等学校は、作家・北杜夫をはじめとした多くの人材を輩出した高校だ。その校舎の一部は今でも現役で使われ、「旧制高等学校記念館」という博物館もある。普段から「寮歌」を愛唱する筆者として、これは訪れるしかないスポット。さっそく足を運ぶことにした。  まずやってきたのは、かつての旧制松本高等学校の本館。現在は文化会館や図書館として使用されているそうで、保存状態は良好だ。東京だったら、“スペースを有効活用する”という触れ込みで、こうした建物でも保存せずに取り壊されかねないところ。それを、現在でも全室を博物館などにするのではなく、現役の建物として使用しているのだから、松本市はすごい。本館で当時を再現する形で公開されているのは、教室と校長室の部分。当然ながら、机も椅子もすべてが木製である。古ぼけた木の独特の感触が、古き良き時代を感じさせてやまない。
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本館は古いけど現役。隣の記念館は単なるビル。
 さて、本館の隣にあるのが、この探訪の目的である「旧制高等学校記念館」だ。ここは、全国にあった旧制高等学校の資料を収集し展示する施設。かつて使われていた、旗、書、当時の教科書から答案までさまざまなものを展示している。戦前の教育システムでは、旧制高等学校は入学した時点で、もはやエリート確定。大学は選ばなければどこかに入学できるし、学生にもかかわらず社会的地位も高い。
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内装もほとんどそのまま。この時代が好きな人にはたまらない。

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この椅子で授業を受けていたら、確実にお尻が痛くなりそうだな。
 さらに、原則的に全寮制だったこともあり、そこには独特の文化が生まれた。今でもそれを懐かしむ風潮は強く、さまざまな創作にも生かされているわけだが、この記念館は文字通り「あの頃は楽しかったなあ~」が展示のスタンスなのだ。
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この窓の外には、どんな青春の光景があったのだろうか。

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旧制高校に関するあらゆる物品が展示されている。
 ゆえに、フツーの博物館と呼ばれる施設に比べて、ちょっと妙な感じが。それが如実に現れているのが、展示の説明文だ。通常の博物館ならば、無機質な感じで「これは○○年に撮影された写真で、○○をしている姿である~」と、わかりやすく説明するだろう。でも、ここはちょっと違う。  当時の寮で撮影された写真には「常識や不潔を超越し、カオスの中に沈潜呻吟してこそ青春であるとする若者の部屋である」との説明文が。さらに、ほかの説明文を見ると「店構えは粗末だが、おやじの気風が気に入った」など、個人の感想も。かと思えば「憂愁を秘めた麗人佐々木きみは、三高生の共同幻想の女性、いや生身の女性であったのか」……うーん、この説明文を書いた主は、喫茶店のウェイトレスに袖にされた悔しさを長い人生で、ずっと引きずっていたのか?
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「外見に惑わされない精神=バンカラ」。単に汚いだけか?

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この上から目線。「お前とは身分が違う」と言いたいのか?

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おそらく故人だろうけど。展示で名前晒し上げなんて……。
 こうした展示をたどっていき、「青春の思い出」が最高潮に達するのは、当時の学生寮の一室を再現した展示だ。畳にせんべい布団の部屋はとても住み心地はよいと思うのだが、問題は壁に書かれた青春のほとばしりだ。うーん、現代の若者がこんなところで過ごしたら何日持つだろうか。プライバシーの概念なんか皆無っぽいから、筆者は即日逃亡しそうだ。ぶっちゃけ、過去から現代まで、「旧制高校=青春=最高!」という意識を持つ人も多いけれど、その逆もしかり。エリート意識ばかりを肥大させた欠陥だらけの教育システムという見方もある。
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この問題、解けた人は編集部までご連絡を。

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この部屋に住みたい! とは決して思わない。
 ともあれ「青春」を大義名分にして、やりたい放題ができたのはうらやましい限り。誰もが進学と就職で頭がいっぱいの現代では、こんな無茶な青春なんてあり得ないのだから。ミュージアムショップには、これまた旧制高校グッズがたくさん売られているので、自宅に帰ってからも、無軌道な青春が味わえるぞ。 (取材・文=昼間たかし)
るるぶ信州’12 パワーチャージ! amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ・今年こそ出かけよう! 黒部の秘境を貫く「高熱隧道」見学ツアー純・木造駅舎の記憶と記録とノスタルジー 消えゆく鉄道遺産『木造駅舎の旅』“新秋葉電気鉄道”出発進行! 鉄ヲタ大満足の鉄道居酒屋藤子不二雄Aだらけの町・富山県氷見市!ファン狂喜乱舞モノ!?  藤子・F・不二雄ミュージアムに行ってきた

この「青春」って味わいたいか? 松本市「旧制高等学校記念館」に行ってみた!

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 JRが発売する「青春18きっぷ」。この春の期間も、いよいよ10日までとなった。学生ならいざしらず、社会人になると、鉄道旅行を楽しむ時間を確保するには、己の才覚をフルに発揮せねばならぬところ。紀行作家の宮脇俊三は、作品も一流だけれど編集者としても一流、中央公論社の常務にまでなったわけで、社会人としても一流。その文章を読んでいると、土日に旅行に出かけて、月曜日の朝に東京駅に到着、そのまま出社ということも記されている。なるほど、旅を趣味にするには体力も必須か。  さて、いくら日本が一極集中の進んだ国だからといって、東京で得られる情報ばかりではない。なので、旅行はネタ探しの一環。そこで、「青春18きっぷ」を手に得た面白ネタを記していくことにする。  3月某日、筆者は長野県の松本駅に降り立った。松本市は、南信地方の大都会。ちょうど休日だったのか、中央本線の各駅停車は、家族連れや若者たちで混雑していた。松本市までは新宿から特急で約2時間半と、東京からはかなりの距離のある街。にもかかわらず、都会の香りはあり、文化レベルも高い不思議な場所だ(ちなみに、オタクショップは駅前に)。  加えて妙なのは、単ににぎやかな街というわけでなく、文化レベルも高いということ。象徴的なのは、松本市の目抜き通りに位置する松本市美術館である。主に、この地域にゆかりのある芸術家の作品を展示しているのだが、目玉は、玄関脇に展示されている草間彌生の作品「幻の華」。草間彌生といえば、一般にはちょっとアレな感じの現代美術家と認識されていると思うのだが、その作品を「どうだ!」とばかりに展示する、この美術館は懐が深い!
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ここが市の名所! う~ん、すごいセンスだ。
 この妙な文化レベルの高さを生み出した要因となっていたのが、おそらく旧制高校の存在だ。この街に存在した旧制松本高等学校は、作家・北杜夫をはじめとした多くの人材を輩出した高校だ。その校舎の一部は今でも現役で使われ、「旧制高等学校記念館」という博物館もある。普段から「寮歌」を愛唱する筆者として、これは訪れるしかないスポット。さっそく足を運ぶことにした。  まずやってきたのは、かつての旧制松本高等学校の本館。現在は文化会館や図書館として使用されているそうで、保存状態は良好だ。東京だったら、“スペースを有効活用する”という触れ込みで、こうした建物でも保存せずに取り壊されかねないところ。それを、現在でも全室を博物館などにするのではなく、現役の建物として使用しているのだから、松本市はすごい。本館で当時を再現する形で公開されているのは、教室と校長室の部分。当然ながら、机も椅子もすべてが木製である。古ぼけた木の独特の感触が、古き良き時代を感じさせてやまない。
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本館は古いけど現役。隣の記念館は単なるビル。
 さて、本館の隣にあるのが、この探訪の目的である「旧制高等学校記念館」だ。ここは、全国にあった旧制高等学校の資料を収集し展示する施設。かつて使われていた、旗、書、当時の教科書から答案までさまざまなものを展示している。戦前の教育システムでは、旧制高等学校は入学した時点で、もはやエリート確定。大学は選ばなければどこかに入学できるし、学生にもかかわらず社会的地位も高い。
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内装もほとんどそのまま。この時代が好きな人にはたまらない。

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この椅子で授業を受けていたら、確実にお尻が痛くなりそうだな。
 さらに、原則的に全寮制だったこともあり、そこには独特の文化が生まれた。今でもそれを懐かしむ風潮は強く、さまざまな創作にも生かされているわけだが、この記念館は文字通り「あの頃は楽しかったなあ~」が展示のスタンスなのだ。
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この窓の外には、どんな青春の光景があったのだろうか。

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旧制高校に関するあらゆる物品が展示されている。
 ゆえに、フツーの博物館と呼ばれる施設に比べて、ちょっと妙な感じが。それが如実に現れているのが、展示の説明文だ。通常の博物館ならば、無機質な感じで「これは○○年に撮影された写真で、○○をしている姿である~」と、わかりやすく説明するだろう。でも、ここはちょっと違う。  当時の寮で撮影された写真には「常識や不潔を超越し、カオスの中に沈潜呻吟してこそ青春であるとする若者の部屋である」との説明文が。さらに、ほかの説明文を見ると「店構えは粗末だが、おやじの気風が気に入った」など、個人の感想も。かと思えば「憂愁を秘めた麗人佐々木きみは、三高生の共同幻想の女性、いや生身の女性であったのか」……うーん、この説明文を書いた主は、喫茶店のウェイトレスに袖にされた悔しさを長い人生で、ずっと引きずっていたのか?
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「外見に惑わされない精神=バンカラ」。単に汚いだけか?

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この上から目線。「お前とは身分が違う」と言いたいのか?

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おそらく故人だろうけど。展示で名前晒し上げなんて……。
 こうした展示をたどっていき、「青春の思い出」が最高潮に達するのは、当時の学生寮の一室を再現した展示だ。畳にせんべい布団の部屋はとても住み心地はよいと思うのだが、問題は壁に書かれた青春のほとばしりだ。うーん、現代の若者がこんなところで過ごしたら何日持つだろうか。プライバシーの概念なんか皆無っぽいから、筆者は即日逃亡しそうだ。ぶっちゃけ、過去から現代まで、「旧制高校=青春=最高!」という意識を持つ人も多いけれど、その逆もしかり。エリート意識ばかりを肥大させた欠陥だらけの教育システムという見方もある。
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この問題、解けた人は編集部までご連絡を。

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この部屋に住みたい! とは決して思わない。
 ともあれ「青春」を大義名分にして、やりたい放題ができたのはうらやましい限り。誰もが進学と就職で頭がいっぱいの現代では、こんな無茶な青春なんてあり得ないのだから。ミュージアムショップには、これまた旧制高校グッズがたくさん売られているので、自宅に帰ってからも、無軌道な青春が味わえるぞ。 (取材・文=昼間たかし)
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【関連記事】 ・今年こそ出かけよう! 黒部の秘境を貫く「高熱隧道」見学ツアー純・木造駅舎の記憶と記録とノスタルジー 消えゆく鉄道遺産『木造駅舎の旅』“新秋葉電気鉄道”出発進行! 鉄ヲタ大満足の鉄道居酒屋藤子不二雄Aだらけの町・富山県氷見市!ファン狂喜乱舞モノ!?  藤子・F・不二雄ミュージアムに行ってきた

国旗まみれのウインナーからケーキまで! V・ベッカムが料理に目覚めた

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本当だ! アルミホイルみたいな服を着てる!

 90年代を代表する世界的スーパーアイドル「スパイス・ガールズ」のメンバーとして活躍し、超人気サッカー選手デビッド・ベッカムと結婚した後は、子育てをしながらデザイナーとして活躍しているヴィクトリア・ベッカム。オシャレでクールな女として知られている彼女だが、最近、料理に目覚めたようだと伝えられている。この2週間、Twitterに2つも料理した写真を掲載しているのだ。料理下手で知られる彼女に、一体どんな心境の変化があったのだろうか。

 4月8日はイエス・キリストの復活を祝うお祭り、イースター。アメリカでは、色とりどりのアイシングをかけたカップケーキを食べてお祝いをする家庭が多いのだが、ロサンゼルスに在住しているベッカム家もアメリカンなイースターを過ごすことになりそうだ。

企業に就職せず、自転車で世界一周!『僕たちのバイシクル・ロード』

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『僕たちのバイシクルロード』ポニーキャニオン
 20代の若者2人がわずかな所持金だけを持って、自転車で世界一周旅行に出掛ける。大学を卒業して、そのまま企業に就職し、一生を過ごすことに抵抗を感じたからだ。2011年に日本公開された映画『僕たちのバイシクル・ロード 7大陸900日』は、イギリスで暮らす白人青年2人が軽装で自転車旅行におもむき、お互いの姿をデジカメで記録したセルフドキュメンタリー。仲の良い従兄弟同士であるベンとジェイミーが決めた旅のルールは至極簡単。ガイドブックは持たず、思い付きのまま自転車を走らせる。疲れたときは鉄道やバスも利用するけど、飛行機には乗らない。ドーバー海峡を渡って、ヨーロッパ、アジア、オセアニア、南北アメリカ、アフリカ、それに可能なら南極まで。世界の7大陸を自分たちの自転車で走ってみよう。この自転車旅行を完遂することで、2人は『モーターサイクル・ダイアリーズ』(03)の若き日のチェ・ゲバラのように革命に目覚めるわけではない。『進め!電波少年』(日本テレビ系)でユーラシア大陸横断ヒッチハイクに成功した猿岩石のように一躍人気スターになるわけでもない。ただ、社会のシステムに取り込まれてしまう前に、自分たちの五感で地球の大きさを体感してみたかっただけ。ベンとジェイミーは、意気揚々と自転車のペダルを漕ぎ始める。  フランス、ベルギー、ドイツ……とヨーロッパの国々は、ベンの自転車がやたらとパンクすることを除けば、さほど苦労なく走り抜ける。だが、ユーロ圏を出ると、ずいぶんと様子が変わってくる。ベラルーシ共和国に入ると、うっそうとした森と川が広がる。近くでチェルノブイリ事故が起きたことなど感じさせない、手つかずの大自然が美しい。いよいよ本格的な冒険旅行へ突入する。ロシアの国境に入り、2人は初めて恐怖を感じる。ロシアではトラックが自転車のことなどおかまいなしでびゅんびゅんと通り抜けていく。邪魔者はどけと言わんばかりだ。ヨーロッパ人と違って、ロシア人は表情が少なく、何を考えているのか分からないと2人は顔をしかめる。モスクワに到着した一行はここからシベリア鉄道に乗って、一気にモンゴルへ。見渡す限り何もないゴビ砂漠のパノラマ風景を堪能した後、中国の北京から西安へと自転車で南下。中国人たちは英語が全然通じないものの、人なつこい笑顔で集まり、2人を取り囲む。残念なことに、西安に向かうルートは大気汚染が酷く、自転車で走っているだけで全身がすぐに真っ黒状態。「中国人は人はいいが、環境はサイアク」というのが2人の中国観だ。東南アジアをグルッと回った2人はシンガポールに到着。だが、ここで所持金が尽きてしまう。虫のいい2人はタダでオーストラリアまで連れて行ってくれる船がないか、港に停泊中の船に片っ端から頼み込む。「俺も若い頃は冒険したもんさ」とある船のオーナーが理解を示し、2人を無賃乗船させる。  ベンとジェイミーは、いわゆるイケメンの白人青年。陽気で人当たりのよいジェイミーとマジメそうな二枚目タイプのベン。好青年2人がビンボー旅行をしているということで、旅先の人々はだいたい彼らを温かく迎え入れる。手持ちの金がないままオーストラリアに渡った2人は、メルボルンでこれまでの旅の画像と日記をミニコミ誌として1冊にまとめて路上で販売。これが意外と売れて、旅の継続資金が貯まる。さらには、またまた好意の持ち主のお陰で南極に渡る幸運に恵まれる。念願の南極大陸では、ペンギンと自転車で競争。若き日のチェ・ゲバラのように貧困層の惨状にショックを受けることもなく、お騒がせタレントのサシャ・バロン・コーエン主演作『ブルーノ』(09)みたいに中東の危険エリアに足を踏み入れて命からがら逃げ出す事態にも陥らない。政治や宗教の問題はとりあえず置いといて、2人は気ままに、眺めのいい土地を自転車で存分に走り、その土地の風を肌に感じる。  育ちのいい白人青年2人のお気楽な遊興旅とクサすこともできるが、スケジュールの決まっていないビンボー旅行はやはりどこか人を惹き付けるものがある。自転車と映画は形状だけでなく、ゆったりとした時間が過ぎていくという点でも似ており、相性がいいのだろう。イタリア映画『ライフ・イズ・ビューティフル』(98)、キリギスタン映画『あの娘と自転車に乗って』(98)、冨樫森監督の『ごめん』(02)、シルヴァン・ショメ監督のアニメ『ベルヴィル・ランデブー』(02)など自転車が登場する映画は秀作が多い。近年の作品でも、平野勝之監督の極私的ドキュメンタリー『監督失格』(11)や脱北者の過酷な収容所生活を描いた『クロッシング』(08)での自転車シーンが甘美な陶酔感をもたらした。自転車は映画を観る者を少年時代に帰らせるタイムマシーンなのかもしれない。  引きこもりとは逆に、自国を飛び出して海外でまったりと暮らす若者たちのことを“外こもり”と呼ぶそうだ。割のいい短期バイトなどで手っ取り早く稼いで、食費や居住費の安いタイのバンコクあたりで過ごす日本人は1万人前後になるらしい。本作のベンとジェイミー同様に、閉鎖的な社会で暮らし続けることに疑問を持つ人々だ。海外での生活は新鮮だし、自宅に引きこもるよりも行動範囲はずいぶんと広がる。ただし、その国に永住できるわけではなく、生活費が尽きると自国に戻って再びバイト生活を繰り返さなくてはならない。その点、ベンとジェイミーが賢明だったのは、“所持金ゼロ=旅の終わり”とせず、世界7大陸走破という大きなゴールを設定していたことだろう。オーストラリアを後にした2人は南北アメリカ大陸を縦断し、最後のアフリカ大陸を目指す。すでにスタートから2年以上の歳月が経っていた。2人は自分たちの旅の終わりが近づいていることを自覚する。もともと仲の良かったベンとジェイミーだが、それまでは適度に距離を置くことで親友として付き合っていたが、旅の間ずっと一緒に自転車を漕ぎ続けてきたことで一心同体になったような境地に至ったと話す。  イギリスに帰国した2人は、結局は企業に就職するという選択を選ばない。ジェイミーはフリーランスのデザイナーとなり、メルボルンでミニコミ誌を買ってくれた女性と結婚した。ベンは映像製作会社を立ち上げた。サンダル履きの気ままな旅を経験した2人は、それぞれ家庭と会社という、小さいながらも責任を負う立ち場に就いた。2人の選んだ選択が正しかったかどうか分かるのは、ずっと先のことだ。ベンとジェイミーの冒険は、イギリスに戻ってからもまだ続いているらしい。 (文=長野辰次) 『僕たちのバイシクル・ロード 7大陸900日』 監督・撮影・出演/ベン・ウィルソン、ジェイミー・マッケンジー ナレーション/ピーター・コヨーテ 発売元・販売元/ポニーキャニオン 3月21日よりDVDリリース中 http://bicycleroad.jp (c)2010 THE END PRODUCTION Ltd.
僕たちのバイシクルロード [DVD] 自転車乗ろう。 amazon_associate_logo.jpg
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