震災から1年 地元を支えてきた被災地書店のその後

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「週刊ポスト」3月9日号 中吊り広告より
佳作 「3・11から1年 復興の書店」(「週刊ポスト」3月9日号) 佳作 「郡山4歳児と7歳児に『甲状腺がん』の疑い!」(「週刊文春」3月1日号) 佳作 「東電の賠償電話<秘>マニュアルの全容」(「週刊朝日」3月9日号)  週刊誌400円時代が来たようだ。「週刊現代」がいち早く400円にして「週刊ポスト」が追随した。「週刊新潮」が次号発売を特別定価390円にするし、「週刊文春」は特別定価だった380円を次号から定価にするとしている。  消費税増税に反対している週刊誌が、増税を待たず次々に値上げをするのは、読者には納得できないだろう。消費税が上がれば、その分を便乗値上げしてくることは間違いない。だが、内容が変わらず、読者に何の説明もなく値段を上げるのは、自分たちが批判している新聞の値上げと同じである。  私は、不景気で物の値段が下がっているのだから、ページ数を減らしてもいいから定価を下げたらどうかとさえ思っている。300円程度にして、各週刊誌が独自色を出しセグメントされた情報を出して競えば、部数は伸びないまでも低減傾向に歯止めがかかり、もう少し生き残っていけるのではないか。  メディアが一番いけないのは、他の企業のリストラや立て直し策の批判はするが、新聞もテレビも出版社も、生き残りに向けた努力をどれほどしているのか情報公開さえしないことである。  昔は、コーヒーとラーメンと週刊誌の値段が同じだった時代が長く続いていた。一時、コーヒーが値上がりした時代があったが、マックやドトールなどの出現により安くなり、今はラーメンが一番高くなった。  故・立川談志師匠は「ラーメン屋なんていうのはまともな料理をつくれない奴がやるもんだ」と常々言っていた。私も昨今、ラーメンが異常なほどもてはやされ、一部のラーメン職人には"食べさせてやる"という態度が透けて見えるのには辟易とする。だから、そうした能書きのうるさいラーメン屋には行かないことにしている。  それと同じと言っては失礼かもしれないが、今の週刊誌に400円の価値があるのだろうか。売れないから値段を上げるというのでは、読者離れがますます深刻化することになりはしないか。  さて、東日本大震災からもうすぐ1年になる。各誌に被災地や東電関連の記事が多い。その中で3本選んでみたが、残念ながら順位をつけるほど、これはという記事はなかった。よってすべてを佳作とした。  まずは「週刊朝日」の記事。福島第一原発の事故によって自主的に避難(その地域にとどまっていてもいい)した人たちへ東電による賠償が始まろうとしている。そうした人たちが手続きを含めて問い合わせる先の電話のオペレーターに大量の派遣社員が使われ、あきれたマニュアルで応対せよと研修されているというのだ。  賠償額は18歳以下の子どもと妊婦は一人40万円、それ以外は8万円。また南相馬市の一部、双葉町、飯舘村、大熊町などの住民には、精神的な苦痛に対する賠償として一人月額10万円、避難所にいる人には月12万円。  50代のYさんは登録していた派遣会社からメールがあり、2月13日から4日間行われた研修に参加した。研修の部屋には監視人らしき男性が数人立ち、配布された資料の持ち出しはおろか休憩中の私語も禁止された。  そこで言われたのは、お前たちの仕事は避難して困っている人たちを救うことではなく、送付した書類の問い合わせに答えることだけで、被災者に有利な情報を教える必要もないというものだった。  東電は被災者への対応として「親身・親切な賠償のための5つのお約束」を掲げているのに、実態はこうである。  また相手を刺激する言葉を使うなといわれ、言い換えるようにされた例はこうだ。×原発→○原子力発電。×放射能→○放射線。×放射能を浴びる→危険なイメージだから使うな。×想定外→積み上げた知見の甘さが引き起こしたものでございます。  こうしたNGワードばかりではなく、「電話に出たら低いトーンで会話を始めるように」、「被災者から、お前ら事故の詳しい内容を隠蔽しているだろうと言われたら、隠し事はございませんと平身低頭する」「電話口で怒りが収まらない相手には、『少々お待ちくださいませ』と言って、電話の保留ボタンを押せ」というのだ。  東電の賠償は、避難に要した宿泊費用や交通費などが違うのに一律はおかしいという声が被災者から上がっている。  賠償金額なども少なすぎると、私は思う。財界や財務省の東電に甘いやり方に対して、東電を破綻処理させて徹底的にリストラを行えという声も強くある。  これだけの事故を起こしても、ぬけぬけと電気料金値上げを言い張ったりする東電の甘えの構造は、一度ぶっ壊さないと直らないようである。  「週刊文春」の巻頭特集「郡山4歳児と7歳児に『甲状腺がん』の疑い!」は、こういう書き出しで始まっている。 「『今までにこんな例は見たことがありません』  超音波の画像を診た医師はそうつぶやいたという。7歳女児(検査当時・以下同)の小さな喉にある甲状腺に、8ミリの結節(しこり)が、微細な石灰化を伴ってみられたのだ」  北海道へ自主避難している親子309名(子ども139名、大人170名)を対象に昨年末から地元の内科医がボランティアで、甲状腺の超音波検査を行っている。  郡山から夫と離婚してまで避難してきた母親の7歳の姉に結節が見つかり、2歳の妹にも2ミリのものが見つかった。幸いなことに妹のほうはがんの疑いはなかった。  小児甲状腺がんは、チェルノブイリ原発事故で唯一公的に認められた被曝による健康被害である。旧ソ連のベラルーシでは事故までの10年間で7人だった子どもの甲状腺がんが、事故後は508人に上っている。  札幌で甲状腺超音波検査を実施した内科医はこう言っている。 「結節のあった7歳女児と4歳男児の2人に加え、19歳以上の『大人』9人の計11人に、甲状腺がんの疑いがありました。うち成人女性一人はすでに甲状腺がんが確定、切除手術を行うことも決まっています」  1月25日には福島県で第5回「県民健康管理調査検討委員会」(以後=検討委員会)が行われ、18歳以下の甲状腺エコー検査の結果が発表された。1,765名のうち26人に結節や嚢胞(のうほう)が見つかったが、「すべて良性」とされた。  福島県立医大の鈴木眞一教授は会見で「26名はいずれも6歳以上。5ミリ以上の結節、20ミリ以上の嚢胞が5歳以下で見つかることはありえない」と明言した。  先の内科医は年間2,000人ほど甲状腺の手術を行うというが、鈴木教授が言うように小学生に上がる前の子どもにできる可能性はほとんどないそうだ。だが、今回は発見されたのである。  避難してきた子どもたちはいずれも原発事故後3カ月以上福島で暮らしていた。  7歳の女児はその後の血液検査の結果「良性」と診断されたが、将来に不安が残ると母親は語っている。 「診てもらった北海道大学の先生も、今までに14歳未満でがんになった子どもを2回しか診たことがなく、『いつ、がんになるかわからない』と。でも、結節を切除してしまうと、今度は一生ホルモン剤を飲み続けないといけなくなるというのです」  福島県で行っている甲状腺検診は3年かけて一巡するが、甲状腺学会の関係者はこう疑問を呈している。 「動物実験ではたしかに被曝しても1年で発がんすることはないという結果が出ている。だが、チェルノブイリでは事故直後のデータをフォローしていないので、放射能に対して感受性の強い1歳や2歳の子どもが事故後1~2年後まで受診しなくても大丈夫だと言い切れるのだろうか」  しかもおかしなことに、福島では撮ったエコー写真を見せてもらうこともできない。それに県内でセカンドオピニオンを仰ぐことも困難なのだ。  それは「検討委員会」の座長・山下俊一福島県立医大副学長が全国の日本甲状腺学会員宛に「次回の検査を受けるまでの間に自覚症状等が出現しない限り、追加検査は必要がない」というメールを送っているからだ。  こうしたやり方に一人の甲状腺専門医は批判的だ。 「従来の理論では、1~2年ですぐに嚢胞や結節は大きくならないかもしれない。しかし、あくまでもそれは『これまで普段見てきたもの』を基準にした場合です。原発事故が起こった今、『今まで見たことがないもの』を見ている可能性がある。従来の基準が絶対とはいえないのでは」  この記事は重要な問題を告発しているのだが、残念ながら記事のインパクトが弱い。  母親が仮名なのは仕方ないとしても、郡山の子どもに甲状腺異常を発見した北海道の内科医の名前が出ていないのはどうしたことなのか。  こうした記事を書く場合、信ぴょう性を担保するためには実名報道が必須である。内科医は実名を出すことで何か不都合なことでもあるのだろうか。  甲状腺の専門医が匿名なのも解せないが、こうした報道は継続していくことが重要である。続報に期待したい。  さて、東日本大震災のあと「日本を信じよう」と表紙に打って話題になった「ポスト」は今週号で、ぶち抜き85ページの大特集「被災地と原発の真実」を組んでいる。  まず初めに2ページにわたる編集部の主張が載っている。その意気や良しだが、放射能と原発についてはこれまでの主張を繰り返していて、新しい情報はない。  それよりも、ポストが震災以後一貫して続けてきた、被災地の書店のその後を興味深く読んだ。  復興へ向けて歩み出した書店で売れている本は、他の土地で売れている本とはひと味違う。『大きな字の常用国語辞典』(学習研究社)は年配者が必要だとして買い求めるそうだ。仮設住宅ではいくつもの鍋を持つわけにはいかず、圧力鍋が売れたそうだが、圧力鍋のためのレシピ本も売れた。  お世話になった人たちへ手紙を書こうと「手紙の書き方とマナー」といった内容の本も売れ筋。「10年日記」のような将来を設計する本も問い合わせが多かった。釜石の遺体安置所を巡るルポ『遺体―震災、津波の果てに』(新潮社)は、死者がどう処置されたのか知るために買われたのではないかと、釜石市の書店店長が語っている。  飯舘村の日常を紹介した『までいの力』(SEEDS出版)も読まれているそうだ。 「までいとは"思いやり"といった意味で使われる方言です。(中略)飯舘村はいま、人が住めない場所になってしまいましたが、"までいの力"があればいつか必ず立ち上がれると思う」(飯舘村の書店の元副店長)  岩手県山田町の「大手書店」は、昨年6月から小さな店舗で営業を再開した。本も文房具もなく、当初はお祭り用のクジや景品を並べていたという。書店の娘・大手恵美子はこ言う。 「自分がこの町に残って何ができるかと考えた時、やっぱり本しかないという思いがあったからです。できることと言えば、考えることしかなかった。駄目だな、やんなきゃな、ってずっと考えていたんです」  釜石で一番古い書店だった「桑畑書店」はかつて70坪あったが、今は9坪。店主の桑畑眞一は、瓦礫の中から見つけ出した定期購読者のリストを頼りに、病院や美容院などを回った。津波で流されてしまったこの辺りは人が少なくなってしまったが、ノンフィクション・ライターや市長を招いてシンポジウムや絵本の読み聞かせの会などをやっている。  気仙沼市の大槌町のショッピングモールに昨年12月22日、化学薬品メーカーで働いていたサラリーマン夫婦が素人書店を始めた。その名は「一頁書店」。素晴らしいネーミングではないか。 「本の一頁目はとても大切ですよね。最初の一歩という気持ちを大切にしていこう、と思ったんです」  そう妻の木村里美が語っている。  南相馬市の「おおうち書店」の店主・大内一俊は、同市が屋内避難を指示されていた3月に書店を続けようと思った。それは、店のシャッターを開け、床に散らばった本や雑誌を棚に戻していると、街から避難しなかった人たちが少しずつ集まってくるようになったからだ。客は4分の1に減って、若い女性や子どもの多くが避難したため、女性誌やファッション誌は売れなくなったが、地図が売れるようになった。  お客の数は減っているのに、書店の売り上げは伸びているという。それは、ほかに開いている店がないことと、東電からの賠償金があるため、震災前より売れる本の単価が高くなり、週刊誌を3冊も買い込んでいく客がいるそうである。  飯舘村にある村営書店「ほんの森いいたて」には、書店の窓に「きっといつか再オープンするぞ!!」と書いた紙が貼られている。  IAEAが飯舘村で高濃度の放射性物質を検出して発表したのは3月30日だった。元副店長の高橋みほりはこう話す。 「閉店するとき、絶対また会おうね、再開したら買いに来るからねと言われながら、みんなと抱き合ってお別れしたんです。それだけ愛されていた本屋なんだなって思ったし、震災からの短い期間だったけれど、続けてきてよかったと感じました」  こうした人たちに支えられて本や雑誌が読者の手に届き、読まれていることを、出版に携わる人間一人一人がもう一度真剣に考える必要があるだろう。何を届けなくてはいけないかということを。 (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
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【小明の副作用】第42回生放送アーカイブ「ぎぎ……ぎ……ぎれだ……(雑誌の連載が)」


小明NEW SINGLE「君が笑う、それが僕のしあわせ」通常版・初回限定豪華版通販予約受付中】/【商品情報】 2012年2月23日22時00分よりニコニコ生放送&Ustreamで生中継された、アイドルライター小明のトークバラエティ「小明の副作用」アーカイブ。 2年続いた月刊サイゾーの連載が急に打ち切られてうろたえる小明さん。そのやるせなさからか、いつになく攻撃的なやさぐれトークを繰り広げます。CD発売イベントのチケットがほぼ完売し、通販の予約も始まるというおめでたい回だったのに......。 それと、今回からおまけトークのコーナーをスタートすることにしました。放送中とはまたちがったまったりモードの小明さん&スタッフのみなさんの素っぽい感じがちょっとだけご覧いただけます。アーカイブとあわせて、下記【続きを読む】よりお楽しみくださいませ!

娘と豆まきイベントに参加! バンバン投げていたのはくらたま……?

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(C)倉田真由美

 前回のコラムで書きましたが、保育園の体験保育の素晴らしさにハマったオレ。早速次にココが参加できるイベントがないか探すことに。すると、近所の保育園で「節分の日」の豆まきイベントを発見! 速攻で電話すると、参加者は5組限定ですでに定員オーバーになったということで断られました! でもスタッフの女性が「豆まき以外でもダンスと体操は毎週やってますので、ぜひ参加してください」と新たな情報をゲット! 近々この保育園のダンスと体操にもココを参加させてみようと思います。

 他の保育園でも豆まきイベントがあるので、再度電話してみると「まだ余裕あるので、ぜひお越しください。でもスタッフが本格的な鬼のコスプレをするので、お子さんが怖くて泣くかも知れませんが大丈夫ですか?」とのこと。「本格的な鬼ですか! 完全に娘は泣きますね。でも自分たちが一緒なので大丈夫です」と答えて、参加させてもらうことに。電話を切った後で妻に鬼の話をすると、「ココは鬼を怖がるなあ。心配だなあ」というのでオレもちょっと心配になってきました! まあ、でもこれも経験だから心配してても仕方ないでしょ! 幼稚園に上がったら毎年豆まきやるだろうから、今のうちに慣れといた方がいいということに。

オセロ中島の洗脳騒動、原因は相方の松嶋にあった!?


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*イメージ画像:『松嶋裁判』
著:松嶋尚美/ワニブックス
【メンズサイゾーより】  自称占い師による洗脳騒動で注目を集めているオセロ・中島知子(40)の家賃滞納訴訟の判決が28日に言い渡される。東京地裁で開かれた口頭弁論に中島側は誰も出廷せず、敗訴が濃厚となっている。立ち退き強制執行もありうるためか、中島と自称占い師が籠城するマンションから家具などが運び出された。  そんな中、中島の相方・松嶋尚美(40)に対する批判が強まっている。  中島が所属する松竹芸能の先輩・笑福亭鶴瓶(60)は、騒動に対するコメントで「戻ってくるやろ。戻ってくると思うよ」と親心をのぞかせ、他の芸人仲間やタレントからも彼女を心配する声が上がっている。しかし......

"逃亡中"のある獣医師が今も元気に勤務できる理由とは?

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 とんでもない獣医師がいたものである。部下である複数の女性スタッフに長年にわたりセクハラ行為を続け、被害を受けた女性らから関係者を通して抗議を受けると、逆恨みに暴力団を名乗る男に依頼して脅迫電話をかけ続けさせ、挙句の果てには勤務先のレジから現金数十万円を盗んで逃走。その後も逮捕されることなく、獣医紹介会社を通して群馬県の大手ペットショップ「P」に潜り込み、今も普通に獣医として働いているという。  「P」に100%出資をしている流通大手の「イオン」は、「当社と直接雇用契約にあるわけでもないのでコメントする立場にない。今後も対応する考えもない」(広報部)とまるで無関心。「P」の店長も「上層部に相談はしていますので、その返事待ち」と実に呑気だ。コンプライアンスを語る以前の異常なこの事件。犯罪的行為を繰り返してきたと告発されてきた獣医師は、なぜ今も捕まらずに野放し状態にあるのか。  事件が最初に表面化したのは5~6年ほど前。静岡県の某動物病院で働いていた獣医師のY(56歳)は、わかっているだけで4人の女性スタッフにセクハラや強制わいせつ行為を繰り返してきた。被害にあった女性たちがその様子を次々に証言する。 「ニ人きりになると、近づいてきて、『俺はパイプカットしているから生でやっても大丈夫だ』『一回くらいやらせろ』と毎日のように言われた」(Aさん) 「後ろからいきなり抱きついたり、胸を揉まれたり、何度も体を触られた」(Bさん) 「夜中に家までやって来られ、『これから飲みに行こう、ホテルはとってある』とわけのわからないことを言われ、断ってもなかなか帰ってくれなかった」(Cさん)  これだけでも信じがたい話だが、それだけではない。Y獣医師は静岡県の動物病院を辞した後の2010年夏、神奈川県で新規オープンする動物病院へ院長として雇われる形で赴任。若手スタッフらとオープン準備に携わる中で、ここでも早々から複数の女性スタッフに強制わいせつ行為を行っていた。被害者女性の一人が言う。 「毎日のように性行為を迫られ、あるとき刃物を持って『やらせてよ』と迫られたときに、本気で命の危険を感じて、それで初めてオーナーに相談したんです」  相談を受けた動物病院オーナーが驚いて本人を呼んで確認したところ、自らの行状をあっけなく自供。涙を流して「もうしません」「一からやり直す」と謝罪。ところが、その"号泣謝罪"の数時間後に、地元の警察署へ駈け込んで「勤務先のオーナーからいきなり殴られた!」とデタラメの被害届を出していたことが後に判明。さらに、告発した女性に逆恨みをしたY獣医師は、暴力団を名乗る60代の男に依頼し、女性の携帯電話や自宅に電話をかけさせ、「若い衆を連れてそっちへ行く」「このままでは済まねえぞ」などの脅迫行為を執拗に繰り返した。女性はこれが理由で精神的に不安定になり、手紙を残して動物医院を退職している。  理解不能な奇行を続けるY獣医師に対し、たまりかねたオーナーが厳しく叱責。すると、その数日後の2011年12月、Y獣医師は深夜に動物医院に忍び込むと、現金数十万円を盗んで姿をくらましてしまったのである。  次々に問題を起こしたY獣医師は、世間の目から逃れて永遠の逃亡生活へ......と思いきや、なんと獣医師紹介会社を通して、群馬県の大手ペットショップに何食わぬ顔をして今年1月から勤務していたことが判明した。高崎のショッピングセンター内にある「P」だ。Pの本体は、北海道や東京、愛知、三重、岡山などにも店舗を持ち、動物病院やペット用品の販売などを展開する総合ペットショップ。イオンのディベロッパー事業部の運営下にあり、資本金の3億円は全額がイオンからの出資となっている。  イオン本社にこれまでのY獣医師の行状を説明した上で見解を求めたところ、返ってきたのが冒頭の回答。事実関係の今後の究明や対応についても「考えていない」(広報部)。また、「Y獣医師は紹介会社を通しているので、もし言うことがあるならそちら(紹介会社)へ言ったらどうか」(同)としながらも、紹介会社の名前は「取引先なので言えない」と回答。最後に、今回の回答を電話でなく文書かメールでと求めたが、それも「できない」と拒否。「とにかくコメントはできない」を繰り返した。  一方、実際に勤務しているペットショップの対応だが、イオン本社へ連絡した数日後に勤務先の「P」へ問い合わせたところ、「イオン本社からは何も聞いてない」(店長)と驚いた様子を見せ、「とにかく上司に相談する」と回答したものの、それから半月後の1月下旬に再度問い合わせると、「特に変わりはありませんよ。上層部には相談したので、あとは判断待ち」「Yさんは今日も普通に働いていますよ」と実に呑気。「そちらの女性スタッフが心配ではないのですか?」との問いにも「大丈夫でしょう(笑)」と深刻さをまるで理解していない様子だった。  イオンやペットショップの今回の対応について、企業の危機管理を専門にする某コンサルタントは「あってはならない。信じられない」とあきれ返る。 「イオン系のペットショップで働く前の犯罪的行為なので責任がないと言いたいのでしょうが、認識が甘すぎます。今回の取材に対して、事実確認も含め、なんら対応しないということは、被害拡大の可能性を認知しながら放置することを意味します。イオン本社はショップに連絡すらしていないし、ショップも本人を問い詰めるなどの調査をしていない」  また、善良なる企業としての注意義務である「善管注意義務違反」に問われる可能性も指摘する。 「コンプライアンス重視の世の中で、今は裁判所が企業の善管注意義務に厳しくなっていますから、法的にも大きな問題に発展する可能性もありそうです。特に今回は、暴力団を名乗る男が脅迫行為をしていますから、暴力団排除条例の責任も問われかねません。イオンは今回、法務部や総務部ではなくて広報が最後まで対応しているようなので、その点でも危機意識の薄さを感じますね」  一方、犯罪を取り締まるべき警察は何をしているのだろうか。実は、被害者女性の一人は昨年秋、神奈川県警の港南警察署に電話の録音記録などを持参して相談に行ったが、「証拠が不十分」などの理由で対応してもらえていない。また、女性の今の住所地が他県であることで、「個人案件は住所地の所轄の警察が対応せよという警察内部の通達がある」(司法関係者)との、お役所の手続き上の事情が障害になっていると指摘する声もある。女性の相談を受けてきた友人の一人が吐き捨てるように言う。 「通達とか責任とか手続きとか、どうでもいい。実際に女性が性犯罪の被害を受け、暴力団を名乗る男から脅かされて心を病んで今も職に就けていないのに、警察も企業も『うちは責任ない』で誰ひとり助けようと動かない。こんな世の中狂ってますよ」  諸悪の根源が罪を犯した獣医師であることはもちろんだが、関係機関の一人ひとりが責任逃れをし続けた結果、当の犯人は今も群馬で野放しである。被害者を支援する者の一部は警察への相談を続けながら、今後はイオンの対応へ批判を強めたいとしている。 (文=浮島さとし)
勤務獣医師のための臨床テクニック―必ず身につけるべき基本手技30 スキャンダルの潰し方もね。 amazon_associate_logo.jpg
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"逃亡中"のある獣医師が今も元気に勤務できる理由とは?

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 とんでもない獣医師がいたものである。部下である複数の女性スタッフに長年にわたりセクハラ行為を続け、被害を受けた女性らから関係者を通して抗議を受けると、逆恨みに暴力団を名乗る男に依頼して脅迫電話をかけ続けさせ、挙句の果てには勤務先のレジから現金数十万円を盗んで逃走。その後も逮捕されることなく、獣医紹介会社を通して群馬県の大手ペットショップ「P」に潜り込み、今も普通に獣医として働いているという。  「P」に100%出資をしている流通大手の「イオン」は、「当社と直接雇用契約にあるわけでもないのでコメントする立場にない。今後も対応する考えもない」(広報部)とまるで無関心。「P」の店長も「上層部に相談はしていますので、その返事待ち」と実に呑気だ。コンプライアンスを語る以前の異常なこの事件。犯罪的行為を繰り返してきたと告発されてきた獣医師は、なぜ今も捕まらずに野放し状態にあるのか。  事件が最初に表面化したのは5~6年ほど前。静岡県の某動物病院で働いていた獣医師のY(56歳)は、わかっているだけで4人の女性スタッフにセクハラや強制わいせつ行為を繰り返してきた。被害にあった女性たちがその様子を次々に証言する。 「ニ人きりになると、近づいてきて、『俺はパイプカットしているから生でやっても大丈夫だ』『一回くらいやらせろ』と毎日のように言われた」(Aさん) 「後ろからいきなり抱きついたり、胸を揉まれたり、何度も体を触られた」(Bさん) 「夜中に家までやって来られ、『これから飲みに行こう、ホテルはとってある』とわけのわからないことを言われ、断ってもなかなか帰ってくれなかった」(Cさん)  これだけでも信じがたい話だが、それだけではない。Y獣医師は静岡県の動物病院を辞した後の2010年夏、神奈川県で新規オープンする動物病院へ院長として雇われる形で赴任。若手スタッフらとオープン準備に携わる中で、ここでも早々から複数の女性スタッフに強制わいせつ行為を行っていた。被害者女性の一人が言う。 「毎日のように性行為を迫られ、あるとき刃物を持って『やらせてよ』と迫られたときに、本気で命の危険を感じて、それで初めてオーナーに相談したんです」  相談を受けた動物病院オーナーが驚いて本人を呼んで確認したところ、自らの行状をあっけなく自供。涙を流して「もうしません」「一からやり直す」と謝罪。ところが、その"号泣謝罪"の数時間後に、地元の警察署へ駈け込んで「勤務先のオーナーからいきなり殴られた!」とデタラメの被害届を出していたことが後に判明。さらに、告発した女性に逆恨みをしたY獣医師は、暴力団を名乗る60代の男に依頼し、女性の携帯電話や自宅に電話をかけさせ、「若い衆を連れてそっちへ行く」「このままでは済まねえぞ」などの脅迫行為を執拗に繰り返した。女性はこれが理由で精神的に不安定になり、手紙を残して動物医院を退職している。  理解不能な奇行を続けるY獣医師に対し、たまりかねたオーナーが厳しく叱責。すると、その数日後の2011年12月、Y獣医師は深夜に動物医院に忍び込むと、現金数十万円を盗んで姿をくらましてしまったのである。  次々に問題を起こしたY獣医師は、世間の目から逃れて永遠の逃亡生活へ......と思いきや、なんと獣医師紹介会社を通して、群馬県の大手ペットショップに何食わぬ顔をして今年1月から勤務していたことが判明した。高崎のショッピングセンター内にある「P」だ。Pの本体は、北海道や東京、愛知、三重、岡山などにも店舗を持ち、動物病院やペット用品の販売などを展開する総合ペットショップ。イオンのディベロッパー事業部の運営下にあり、資本金の3億円は全額がイオンからの出資となっている。  イオン本社にこれまでのY獣医師の行状を説明した上で見解を求めたところ、返ってきたのが冒頭の回答。事実関係の今後の究明や対応についても「考えていない」(広報部)。また、「Y獣医師は紹介会社を通しているので、もし言うことがあるならそちら(紹介会社)へ言ったらどうか」(同)としながらも、紹介会社の名前は「取引先なので言えない」と回答。最後に、今回の回答を電話でなく文書かメールでと求めたが、それも「できない」と拒否。「とにかくコメントはできない」を繰り返した。  一方、実際に勤務しているペットショップの対応だが、イオン本社へ連絡した数日後に勤務先の「P」へ問い合わせたところ、「イオン本社からは何も聞いてない」(店長)と驚いた様子を見せ、「とにかく上司に相談する」と回答したものの、それから半月後の1月下旬に再度問い合わせると、「特に変わりはありませんよ。上層部には相談したので、あとは判断待ち」「Yさんは今日も普通に働いていますよ」と実に呑気。「そちらの女性スタッフが心配ではないのですか?」との問いにも「大丈夫でしょう(笑)」と深刻さをまるで理解していない様子だった。  イオンやペットショップの今回の対応について、企業の危機管理を専門にする某コンサルタントは「あってはならない。信じられない」とあきれ返る。 「イオン系のペットショップで働く前の犯罪的行為なので責任がないと言いたいのでしょうが、認識が甘すぎます。今回の取材に対して、事実確認も含め、なんら対応しないということは、被害拡大の可能性を認知しながら放置することを意味します。イオン本社はショップに連絡すらしていないし、ショップも本人を問い詰めるなどの調査をしていない」  また、善良なる企業としての注意義務である「善管注意義務違反」に問われる可能性も指摘する。 「コンプライアンス重視の世の中で、今は裁判所が企業の善管注意義務に厳しくなっていますから、法的にも大きな問題に発展する可能性もありそうです。特に今回は、暴力団を名乗る男が脅迫行為をしていますから、暴力団排除条例の責任も問われかねません。イオンは今回、法務部や総務部ではなくて広報が最後まで対応しているようなので、その点でも危機意識の薄さを感じますね」  一方、犯罪を取り締まるべき警察は何をしているのだろうか。実は、被害者女性の一人は昨年秋、神奈川県警の港南警察署に電話の録音記録などを持参して相談に行ったが、「証拠が不十分」などの理由で対応してもらえていない。また、女性の今の住所地が他県であることで、「個人案件は住所地の所轄の警察が対応せよという警察内部の通達がある」(司法関係者)との、お役所の手続き上の事情が障害になっていると指摘する声もある。女性の相談を受けてきた友人の一人が吐き捨てるように言う。 「通達とか責任とか手続きとか、どうでもいい。実際に女性が性犯罪の被害を受け、暴力団を名乗る男から脅かされて心を病んで今も職に就けていないのに、警察も企業も『うちは責任ない』で誰ひとり助けようと動かない。こんな世の中狂ってますよ」  諸悪の根源が罪を犯した獣医師であることはもちろんだが、関係機関の一人ひとりが責任逃れをし続けた結果、当の犯人は今も群馬で野放しである。被害者を支援する者の一部は警察への相談を続けながら、今後はイオンの対応へ批判を強めたいとしている。 (文=浮島さとし)
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「怒りの声をあげられない人の声を代弁する」福島市住職のたった一人の闘い

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『原発事故さえなければ通信』
 福島市の住職が発行している無料冊子『原発事故さえなければ通信』が話題を呼んでいる。これは、曹洞宗・補陀落山圓通禅寺の住職・吉岡棟憲氏が原発事故に対する政府や東電のずさんな対応や、福島の風評被害に対しての怒りをストレートにぶつけた冊子で、昨年11月15日に第1号が発行。当初は4,000部の配布予定だったものの、各方面で話題になり、増刷して1万2,000部まで部数を伸ばしたという。  創刊の辞で、吉岡住職はこう記す。 「原発事故はかけがえのない自然を破壊し、罪のない生き物を殺生し、未来を託すべき子どもたちを県外へ追いやりました。これだけの大罪を犯しながら、東電や国の対応はあまりにも無責任極まりなく憤りだけが募っています。『原発事故さえなければ普通の生活が送れたのに』この思いの中で苦しみの日々を過す福島の実情を知って下さい」  その憤りがそのまま紙面に現れた『原発事故さえなければ通信』。4ページ構成のとても小さな冊子だが、進まない賠償や、深刻な風評被害、過酷な避難の実態、加害者である政府・東電に対する提言の数々が記されている。第2号となる1月1日発行号では、2011年の漢字として「絆」ではなく「嘘」を掲載した。 「『露骨すぎる』と注意をされたことはありますし、『危ない』と心配されることもしばしばです。けれども、責任は全部自分で取るから大丈夫。記事もすべてひとりで書いています」 われわれの取材に対して淡々と説明する吉岡住職だが、彼が背負っているリスクは尋常のものではないだろう。  寺院のほかに「福島ルンビニ幼稚園」を運営する圓通禅寺。原発事故は、その経営にも深刻な影響を与えている。 「220人の園児のうち、避難のために40人が退園しました。来年度の入園者は例年のおよそ半数。現在、福島市の20の私立幼稚園で東電に対して損害賠償の請求を行っていますが、原発から60km離れた福島市に対して東電の対応は冷淡です」 また、住民にとっても、原発事故は背負いきれないストレスとなって背中にのしかかる。吉岡住職によれば、周囲にも精神的にダウンしてしまう人がとても多いという。 「現時点で現れている原発事故の恐ろしさは、放射能ではなく、ストレス。だからこそ、私が強い憤りを表明することで、少しでも読者の気晴らしになればという気持ちもあります」 ■東電の本音は「1円も払いたくない」  わずかな額のカンパは寄せられるものの、印刷費用のほとんどは吉岡住職の自己負担。印刷費は1冊40円ということで、1回の発行で数十万円が消えていく。そのような犠牲を払ってまで発行する使命感の源泉はどこにあるのだろうか? 「福島では、苦しんでいるにもかかわらず、声をあげられない人も多い。そんな人の声を代弁するのは、僧侶の役割なんです。お金のことには構っていられません」 キッパリとしたその回答には、厳しい修行で有名な曹洞宗の僧侶らしい、凛とした意志を感じる。 「本当の願いは元の福島を返してほしい。美しい自然に囲まれた故郷はすべて消えてしまった。それを元に戻してほしいです」 しかし、こちらが言葉を継ごうとした瞬間に「......ただ、それはあまりにも非現実的すぎますよね」と、吉岡住職の言葉はトーンダウンする。 「だから、保障・賠償をしてほしいし、真摯に対応をしてほしいんです。東電は賠償請求のために2,000人の人員をあてていますが、彼らの仕事は迅速な賠償金の支払いではなく被災者からの不正請求の防止。やはり、賠償金を1円も支払いたくないというのが東電の本音なのでしょうね......」 では、県外にいるわれわれが、彼らを支えるためにできることとは何だろうか? 「政府や東電の責任を追求するためには、世論の形成が重要です。日本中で、原発事故を終わったことにせず、しっかりと責任を突き止める機運を高めてほしいです」  次号は震災から1年となる3月11日の発行。その中で、吉岡住職はある提言を行っている。 「現在、福島の人間が苦しめられているのが風評被害。そこで、東電社員や国家公務員に対する給与の1割を『福島クーポン』というような形で支払ってはどうかと提言しています。それを使って、福島に宿泊し、福島県産の食材を買ってほしい。安心・安全と口先だけで言うのではなく、社員自らが行動で示してくれれば風評被害の緩和につながります」 "冷温停止状態"になろうとも、いまだ多くの問題を残したままの原発事故。声にならない声を代弁するために、吉岡住職の戦いは続く。 (取材・文=萩原雄太[かもめマシーン])
検証 福島原発事故・記者会見――東電・政府は何を隠したのか 怒。 amazon_associate_logo.jpg
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元バッシング女王・柴田倫世が、「ママ」を味方に変えたテクニックとは?

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『「子育て」と「ママ」の上手な関
係。』(柴田倫世、ベストセラーズ)

――タレント本。それは教祖というべきタレントと信者(=ファン)をつなぐ"経典"。その中にはどんな教えが書かれ、ファンは何に心酔していくのか。そこから、現代の縮図が見えてくる......。

 今回ご紹介するのは、元日本テレビアナウンサーで、現在は3児を育児中の柴田倫世が書いた『「子育て」と「ママ」の上手な関係。』(ベストセラーズ)。柴田といえば、かつては"女の敵"というイメージだった。1998年に日本テレビに入社し、00年当時交際中の松坂大輔が、球団名義の車を柴田の自宅マンション前に停めて密会、駐車違反を犯した。松坂は、その1カ月ほど前にスピード違反を犯し免許停止になっていたため、身代わりとして球団広報課長が出頭。週刊誌の報道により、松坂は道路交通法違反、広報課長は犯人隠避の疑いで書類送検された。この騒動にプラスして、柴田は松坂よりも6歳年上だったこと、「ロケットおっぱい」と呼ばれ世の男性からチヤホヤされていたこと、当時女子アナと野球選手の玉の輿婚が多かったことなどから、「また女子アナがウブな野球選手をたぶらかして......」という見方をされていた。

「覚せい剤でも、大麻でも、MDMAでもない」NHK職員を狂わせた「ゴメオ」とは?

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 自宅で違法薬物を隠し持っていたとして麻薬取締法違反(所持)容疑で逮捕状が出ていたNHK放送センター編成局ソフト開発センターのディレクター・迫間崇容疑者が25日、警視庁渋谷署に逮捕された。逮捕容疑は今月中旬、自宅マンション室内に麻薬の一種「5-Meo-DIPT(ゴメオ・ディプト)」約17グラムを所持した疑い。 「迫間容疑者は今月10日の出勤を最後に欠勤。そのため、NHK側が『連絡の取れない職員がいる』と同署に相談したところ、15日に署員らが自宅を訪れ、麻薬が見つかった。迫間容疑者はハワイに渡航した際、違法薬物を所持していたとして罰金刑を言い渡され、国外退去処分となっており、身柄引き渡しのため警視庁が捜査員を派遣。日本へ移送する航空機内で逮捕された」(全国紙社会部記者)  同日夜の各局のニュースでは、車いすに乗せられ空港で捜査員に移送される迫間容疑者の姿が映し出され、NHK広報局は「誠に遺憾であり、視聴者の皆様に深くおわびする。事実関係の確認を急ぎ、厳しく処分する」とコメントしたものの、「刑事事件で逮捕されてしまった迫間容疑者の解雇は避けられない」(同)という。ニュースでも伝えられている薬物は薬物犯罪でよく聞かれる覚せい剤でも大麻でもMDMAでもない「ゴメオ」だが、果たして、どんな薬物なのだろうか? 「人体に幻覚作用を及ぼす薬物の一種。形状は白い結晶の粉末で、性感の高まりなどの効果があるため、媚薬と触れ込まれている。とにかく、強い幻覚作用があり、日本では2005年に麻薬に指定され、欧米各国では違法薬物となっているが、迫間容疑者は知らずに持ち込んでいたのでは」(事情通)  そして、国内では迫間容疑者より以前にも「ゴメオ」にのめり込んで逮捕されてしまったケースがあったというのだ。 「昨年10月、大分県警の警部補が自宅にゴメオのカプセル12個を所持していたとして、警視庁に麻薬取締法違反(所持)の疑いで逮捕された。この事件は、警視庁が同年9月に覚せい剤取締法違反容疑で逮捕した男の携帯電話にこの警部補とやりとりしたメールが残っていたため、警部補の官舎を家宅捜索たところゴメオを発見。警部補は警視庁の調べに対し、『10年くらい前、男性同士の性行為で使用すると気持ちよくなると勧められて使った』などと供述。結局、懲戒免職となり、今年1月に懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)の判決が言い渡されていたが、珍しい薬物なので話題になっていた。ちなみに、05年に違法となる前からゲイの間で『究極の媚薬』として流行し始めていただけに、迫間容疑者の性癖も気になるところ」(週刊誌記者)  NHKといえば、国民が支払う受信料から職員の給料が支払われている、"公営企業"。おまけに、先日、金銭トラブルから主婦を殺害したとして、強盗殺人と死体遺棄の罪に問われた元NHK金沢放送局委託カメラマン・若生康貴被告の裁判員裁判の論告求刑公判で検察側は「反省の態度はまったく見られず、情状酌量の余地はない」として無期懲役を求刑しているだけに、迫間容疑者もあって当分の間、NHKに対する世間の風当たりは強くなりそうだ。

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