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【サイゾーウーマンより】 5月に亡くなったSM小説の巨匠、作家の団鬼六氏の代表作『花と蛇』の映画版の主演女優をめぐり、一部報道などでさまざまな女優の名前が取り沙汰されている。 1974年版の谷ナオミ以降、幾度となく映画化されている同作。2004年と05年には女優・杉本彩が出演し、ハードSMが展開される衝撃的な内容は大きな話題になった。さらに昨年公開された『花と蛇3』には、覚せい剤事件を起こした小向美奈子が出演したことで......『花と蛇』/東映

『タッチ DVD COLLECTION 1 』(東宝)
かつて、夏休み時期の子どもたちのテレビの定番といえば、午前中や夕方のアニメや特撮番組の再放送だった。「夏休みアニメ劇場」とか「マンガのひろば」とかいった名称が付けられたりして、なんとなくダラダラ朝からアニメを見る、という子ども時代を過ごした人も少なくないかと思う。
当たり前のように毎年やってくるものだと思っていた夏休みの再放送枠は、いつのころからかほとんど見られなくなってしまった。2011年の夏休みまっただ中の今、首都圏の民放キー局で再放送されるのは、韓流ドラマや時代劇ばかり。子ども向けのアニメや特撮番組の再放送枠は、影も形もない。
夏休みのアニメ再放送、いつごろからやらなくなってしまったのか。平成に入ってからの8月1日(土日だった場合は別の日で)付けの首都圏版の新聞番組欄を確認してみたところ、1989(平成元)年は、『キン肉マン』『忍者戦士飛影』『シティーハンター』『とんでも戦士ムテキング』『ど根性ガエル』などなど、懐かしい再放送番組が数々並んでいた。
翌90年も、『ウルトラマン』『おそ松くん』『ハイスクール! 奇面組』などなどが放映されていて、翌年以降も、この時期は何かしらのアニメ・特撮番組が放映されていた(フジ・テレ朝は80年代半ばから早朝・夕方以外のアニメ再放送はやっていない)。日テレなんて、93年から96年まで4年続けて『タッチ』やってるし。
この過去の「8月1日時点での再放送」調査に限っては、97年にTBSが放送した『ジャングル大帝』『B'T-X』を最後に、民放キー局での午前中・昼下がりの子ども向けアニメ・特撮再放送は姿を消している(夕方に『美味しんぼ』や『ルパン三世』をやっている年もあるけれど)。
2002年から05年までは日テレでまたしても『タッチ』が復活しているが、それを除けば2000年代に入ってからは、ほとんどアニメの再放送はやってないと言っていい。代わって『キッズ・ウォー』や『渡鬼』(共にTBS系)など人気ドラマの再放送をやっていたり、06年には『ちい散歩』(テレビ朝日系)や『ラジかるッ』(日本テレビ系/現在は『PON!』)、『スッキリ!!』がスタートするなど、現在につながる午前の人気情報番組が登場してきている。さらに04年に日テレが『ドラマチック韓流』(現在は終了)を、10年にはフジテレビが『韓流α』をスタートさせている。
夏休みの子ども向け再放送、なぜやらなくなってしまったのか。テレビ番組の構成作家は言う。
「単純に一言でいうと、視聴率が取れないということになってしまいますね」
アニメ番組自体に視聴率が期待できない時代だというのである。
「一部を除くと、ゴールデンでもアニメはほとんどやらないということなどからも分かる通り、テレビ全体で見るとアニメは下降線をたどっているんです。テレビは子どもよりも、40代50代が見るものにどんどん変わってきていますね」
数字が取れないと、やはりいいスポンサーもついてくれなくなるわけで、
「テレビは結果を見てやる側面が強いので、その傾向は強まっていきますよね。ただ逆に、たまたまアニメ再放送をやって、たまたま結果がよかったらまた流れ始めるのかもしれませんしね」
子ども自体に、ゲームや塾の夏期講習など、テレビ以外の選択肢が増えたことも手伝っているとのこと。
また、こんな理由もある。あるテレビ関係者はこう言っている。
「近年の人気アニメは、どこかの玩具やゲームメーカーとがっつり組んでやっているものが多いですよね。古い物を流しても、そのメインスポンサーの売り上げにつながらない。権利も複雑になってきていることと合わせて、放送するうまみがないんです。例外的にいえば、テレビ局がからむキャラクターイベントや映画をやる場合。イベントの宣伝効果を狙った放送ならあるかもしれませんね」
朝からダラダラ再放送のアニメを見て過ごす夏休み。そんな体験は、今の子どもたちはできなない、または必要ない時代になっているようです。
(文=太田サトル)

『花と蛇』/東映
5月に亡くなったSM小説の巨匠、作家の団鬼六氏の代表作『花と蛇』の映画版の主演女優をめぐり、一部報道などでさまざまな女優の名前が取り沙汰されている。
1974年版の谷ナオミ以降、幾度となく映画化されている同作。2004年と05年には女優・杉本彩が出演し、ハードSMが展開される衝撃的な内容は大きな話題になった。さらに昨年公開された『花と蛇3』には、覚せい剤事件を起こした小向美奈子が出演したことでも世間を賑わせた。

本戦へのチケットは誰の手に!?
ギャグ漫画家・おおひなたごうの呼び掛けで始まった『ギャグ漫画家大喜利バトル!!』が、今年で4回目を迎える。過去にはとり・みき、うすた京介、江口寿史ら大物作家たちが参戦し、知名度もスケールも広がりつつあるイベントだ。
7月9日、阿佐ヶ谷ロフトAにて、優勝者1名のみが本戦バトルの出場枠をゲットできる『第4回ギャグ漫画家大喜利サバイバル!!』が開催された。
今回は初めて「公開審査」のスタイルが取られる。
客席の前方に審判席が設けられており、ジャッジする様子はまる見え。これにより判の不透明さが払しょくされ、バトルがヤラセなしのガチンコ対決であることを証明付ける。大会側の大喜利への本気度をうかがわせるシステムだ。
審判員を務めるのは「サイゾー」本誌記者とライターの3人。スタート前から、客席から無言のプレッシャーがかかってくるよう。大喜利の勝敗を決めるのは審判員でも、観客からはその判断をジャッジされる立場でもある。3人とも熱戦を期待しながら、選手たちとは別の意味の緊張を感じていた。
『~サバイバル!!』のエントリー選手は8名。ピョコタン、村上たかし、古泉智浩、堀道広、イクタケマコト、浦田☆カズヒロ、森繁拓真、宮下拓也という、若手とベテランが入り混じった濃い顔ぶれ。
立ち見も出る大盛況の中、熱いバトルが始まった。
まず注目は、森繁拓真。東村アキコの実弟であり、もし優勝すれば、本戦バトルで夢の姉弟対決が実現する可能性もあった。しかし、一回戦であっさり浦田☆カズヒロに敗れ、会場の笑いを誘った。

解説を務めたおおひなたごう氏(左)と
「ヤングジャンプ」編集者。
当イベントのプロデューサーであるピョコタンは、定評(?)のあるゲスい下ネタで畳みかける。女性器の潮吹きをもじった回答で、「エクセレント!」(最高得点)をゲットすると、審判席へ大ブーイングが巻き起こった。
審判の女性記者は「こ、こわい......」と苦笑い。主審を務める記者は「ジャッジを任された以上、会場の同調圧力に屈したらダメだ!」と、骨のある発言をして、自己判断を貫くことを決意した。
会場の空気と審判員の評価が必ずしも一致しないのが大喜利ライブの醍醐味。選手と客と審判員、三つ巴のリアルファイトの様相となったバトルが以後も続く。
解説のおおひなたごうが「今回は手数が多いですね」と感心したように、1回戦から爆笑回答がマシンガンのように繰り出さた。動物デッサンで手がピタリと止まる堀。妙に怖い暗黒ワールドを開花させた宮下など、若手たちの新たなキャラの誕生も楽しめた。
そんな中決勝に勝ち進んだのは、村上たかしと浦田☆カズヒロ。
「ヤングジャンプ」(集英社)の新人賞でデビューした3年目の新人と、「ヤングジャンプ」出身の大ベテラン。集英社が育てた才能の、新旧決戦となった。
決勝戦は1問目から、村上・浦田とも画力を生かした回答で、真っ向からぶつかり合う。今回のイベントは映像化されないので、スタジオジブリ作品など、権利的にアンタッチャブルなパロディーもやり放題。村上と浦田の持つ、毒っ気とギャグセンスがフルに発揮された。
開始10分を過ぎると、村上のファインプレーが続出。<「なぜそれを?」思わず首を傾げた、彼女が最後に残したルージュの 伝言とは>の問題の答え<あやまんJAPANに入ります>など「エクセレント!」回答を着実に重ねる。ベテランのキャリアに達しながら最新の芸能ネタをキャッチしているアンテナの鋭さに、誰もが驚嘆した。一方、浦田も画力を生かした回答で、着実にポイントを加える。決勝戦にふさわしい、追いつ追われつの接戦となった。
結果は14対13の僅差で、村上が勝利!
優勝候補筆頭の呼び声に応え、見事に本戦の出場枠を勝ち取った。
村上はバトルの前に「ギャグをまともに考えるのは何年かぶりで、どこまでやれるか挑戦者の気分です」と謙遜していたが、80~90年代にギャグの一時代を築いた才能は、まったく衰えていなかった。
エンディングは全出場者が壇上に上がって、互いの健闘を讃え合った。優勝者の村上には「本戦の台風の目になってください!」と、全員でエールを贈る。
そして今イベントの司会進行をつとめた歌手・千葉山貴公のムーディーな歌唱で、無事に閉幕。
公開審査の重責を担ったサイゾーの記者とライターは、へとへとになりながらも充実た気持ちで、本戦への期待を膨らませるのだった。
(取材・文=浅野智哉)
※原稿に誤りがありましたので、訂正いたしました。関係者の皆様には大変ご迷惑をおかけしました。謹んでお詫び申し上げます。
●ギャグ漫画家大喜利バトル公式サイト
<http://www.gagmanga.com/2011/ >

「女性セブン」(小学館)8月11日号
下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の"欲望"に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
第86回(7/28~8/2発売号より)
先週大いに褒めた「女性自身」の"豚にもセシウム検出"記事に対し、熊本県が抗議して訂正文を掲載するという報道があった。だが間違えてはいけない。セシウム豚は確かに存在する。「自身」の誤りはこのセシウム豚を本来「福島県産」と記述するところを、「熊本産」と記述してしまったことだ。ミスはミスではあるが、「セシウム検出は事実(暫定基準値以下)」と熊本県も認めていることを再度確認しておきたい。

※画像は『Ollie 2011年 02月号』
三栄書房より
【メンズサイゾーより】
先月23日、フジテレビの韓流推しについてTwitter上で批判し、28日には所属事務所「スターダストプロモーション」を離れることになった高岡蒼甫。これを受け、ネット上では依然、騒動が続いている。
まずはフジテレビの主要スポンサーのひとつである花王製品の不買運動だ。とあるネットユーザーが花王に対し、今回の騒動について問い合わせたところ「ネット見て電話したんですよね? フジテレビを支持しております」との回答があったとネット上にアップされ、これが広まったとされている。そして通販サイトのAmazon上で、花王製品を批判するレビューが多数投稿される事態となっている。
例えば花王のおむつ『メリーズエアスルーLサイズ』では......
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【作品名】『下のお口で飲んでみる?~オトナのお仕置き~』 【作者】雨宮叶佳
【作品紹介】 飲み会のたびに酔っぱらって帰る私に、彼氏のアブノーマルなお仕置き!!「そんなに飲みたいなら飲ませてやるよ」なんて、体中にお酒をかけ始めたの。「俺にも飲ませろよ」なんて舌を出し入れされて――。
【サイゾーウーマンリコメンド】 キャー!! タイトルから卑猥だわ~!! どうしましょう、どうしましょう(←完全にババア)。とりあえず、みんな読んで~!!

ヴィンセント・ギャロが83分間、ひたすら逃げ続ける
異色サバイバルアクション『エッセンシャル・キリング』。
(c)Skopia Film, Cylinder Production, Element Pictures, Mythberg Films,
Syrena Films, Canal+ Poland. All rights reserved.
ヴィンセント・ギャロ主演のサバイバルサスペンス『エッセンシャル・キリング』は、中東のゲリラ兵に扮したギャロが全編83分間、まったく台詞なしでひたすら逃げ続けるという異色作だ。ストーカー男の純愛を描いた『アンナと過ごした四日間』(08)で17年間の沈黙を破ったポーランド出身の"流浪する巨匠"イエジー・スコリモフスキ監督の新作となる。スコリモフスキ監督自身は、本作を「シルベスター・スタローンの『ランボー』(82)とタルコフスキー映画を足して割ったような作品」と分かりやすく説明している。まぁ、『バッファロー'66』(98)、『ブラウン・バニー』(03)のヴィンセント・ギャロ主演作ですから、フツーなわけないですな。
奇妙なサバイバル劇は、アフガニスタンらしき荒涼とした台地から幕を開ける。洞窟に潜んでいたムハンマド(ヴィンセント・ギャロ)はバズーカ砲で米兵を吹き飛ばす。まさしくギャロ版『ランボー』かと思わせるド派手オープニングだ。しかし、戦争映画のマッチョヒーローと違って、ムハンマドは追跡してきたヘリコプターの砲撃に遭い、あっけなく米軍の捕虜となる。収容所に囚われたムハンマドは厳しい拷問責めとなるが、決して口を開こうとしない。英語も母国語もいっさい話さないので、ムハンマドの正体は分からない。軍用機で別の収容所へ輸送されるが、その途中で護送車がスリップ事故を起こして、ムハンマドは脱走してしまう。風景はアフガニスタンとまるで違い、あたり一面に雪が降り積もっている。どうやら、世界各地にあると噂されるCIAの秘密収容所のひとつである北欧支部へ送り込まれるところだったらしい。土地勘のまるでないムハンマドは民間人を殺害した上で衣服を剥ぎ取り、雪に覆われた森の中へと逃げ込む。

ヴィンセント・ギャロが米軍相手に一人で
戦うド派手なオープニング。ギャロ主演で
『ランボー』シリーズをリメイクしたら、
こんな感じ?
米軍の追っ手が迫る中、ムハンマドは森の奥へ奥へと逃げ込む。冬の森の中にはまったく食べ物がない。空腹に苦しむムハンマドは雪を掘り起こし、土の中のアリの巣を見つけ、アリをつまんで口に放り込む。アリだけでは空腹は満たされず、木の皮を剥いでむさぼり喰う。森の中でなぜか手付かずで赤い木の実が残っていたので有り難くいただくと、バッドトリップして幻覚に悩まされる。さらには赤ちゃんに母乳を飲ませていた女性に襲い掛かり、オッパイにしゃぶりつく。ゲリラ兵として対米国戦に参加していたムハンマドだが、森の中に迷い込んだムハンマドはもはや人間ではなく、一匹の野生動物と化す。イデオロギーのためではなく、自分が生き延びるために必要不可欠な殺戮(エッセンシャル・キリング)を重ねることになる。
本作でベネチア映画祭審査員特別賞と最優秀男優賞の二冠に輝いたギャロだが、中にはアラブ兵に見えないという批評もあった。だが、スコリモフスキ監督に言わせると、「もしかしたら、米国生まれで中東に移り住んだのかも知れない。あえて正体が分からないよう、曖昧にしている」とのこと。2009年のカンヌ映画祭でギャロが歩いていたところ、「野生動物のような歩き方をする男だ」とその後ろをたまたま歩いていたスコリモフスキ監督は感じ、書き上げて間もない『エッセンシャル・キリング』の台本をその場で渡したそうだ。2時間後にはギャロから「自分は雪の多いバッファロー出身だから、雪の上を裸足で走っても平気だ」と猛烈に出演をアピールされ、本作のキャスティングが決定したという。

傷ついたムハンマド(ヴィンセント・ギャロ)
を、人妻マーガレット(エマニュエル・セニ
エ)は無言で迎え入れる。セニエはロマン・
ポランスキー監督の奥様です。
まったく見知らぬ環境に放り出され、空腹に耐えかねたムハンマドがアリをつまんで喰うシーンが印象に残る。ニコラス・ケイジは売り出し中の頃に『バンパイア・キッス』(90)でゴキブリを食べてみせたが、ギャロのことだから役づくりのために実際にアリを食べていてもおかしくない。しかし、アリは一体どんな味がするのか。昆虫食研究の日本での第一人者である三橋淳氏の著書『虫を食べる人びと』(平凡社)を読むと、昭和32年ごろには信州(昆虫食の本場!)で"チョコアンリ"という名のアリの入ったチョコレート菓子が製造され、もっぱら米国に輸出されていたそうだ。山間部で採集したアカアリをサラダ油で揚げてチョコレートを絡めたもので、アリに由来する酸味とチョコレートの甘みがうまく調和され、人気があったと記述されている。ただし、生きたアリには強い蟻酸があり、そのまま食べると消化器官を痛める可能性もあるので、公園でアリを見つけても、ギャロを真似て踊り喰いするのはやめた方が無難だ。

右にいるのが俳優として『イースタン・プロ
ミス』(07)などにも出演しているスコリ
モフスキ監督。政治的な事情などから欧米各国を
流浪した経験が本作に投影されている。
一時期は関西方面にも逆輸入されていたというチョコアンリの味覚も気になるところだが、ムハンマドのその後に話題を戻そう。母乳を口にしてからのムハンマドはそれまでの凶暴な野生動物的な行動から変化が現われる。説明的な台詞もナレーションもないため勝手に推測するしかないのだが、それまで米軍の追跡を恐れて森の奥深くへと逃げ込んでいたムハンマドは物心がついたのか人肌が恋しくなったのか、灯りが点いた民家へと近づく。その民家は運良く主人が不在で、口の利けない夫人(エマニュエル・セニエ)が玄関で倒れ込んでいたムハンマドを介抱する。夫人の目には、ムハンマドは血まみれの殺戮者ではなく、一匹の傷ついた迷い犬のように映る。夫人は言語によるコミュニケーションに頼らない分、物事の本質を直感的に感じ取る。ムハンマドが何者であるかを詮索することなく、黙って温かい飲み物と寝床を提供する。飢えた野生動物と化していたムハンマドは、優しい母性に触れたことで、その立ち位置が大きく変わる。怒りと恐怖に取り憑かれていたムハンマドは、夫人の前では家族のもとへ帰りたがっている無力な男の子へと変貌していく。
さて、この無言の逃亡劇には、どんなクライマックスが待ち受けているのだろうか。観客が息を潜めて構えていると、スコリモフスキ監督はその裏を突くかのように唐突に幕を降ろす。再び放浪の身となるムハンマドに劇的なラストシーンは与えられない。ムハンマドは映画の中をさまよい続けることを宿命づけられる。もしかしたら、いつかムハンマドは家族のもとに帰りつく日が訪れるかもしれない。でも、それは多分、米国と中東の間の紛争が終わるときだろう。その日まで、ムハンマドの放浪はずっと続く。
(文=長野辰次)
『エッセンシャル・キリング』
監督・脚本・製作/イエジー・スコリモフスキ 脚本・製作/エヴァ・ピャスコフスカ プロデューサー/ジェレミー・トーマス、アンドリュー・ロー 出演/ヴィンセント・ギャロ、エマニュエル・セニエ 配給/紀伊国屋書店、マーメイドフィルム 7月30日(土)より渋谷シアターイメージフォーラムほか全国順次公開
<http://www.eiganokuni.com/EK>

謎が謎を呼ぶ怪事件?
7月14日に米国自治領サイパン島で自殺を図り、病院に搬送後の17日に死亡したとされる人気ロックグループ「X」(現X JAPAN)の元メンバー・TAIJIの死をめぐり、不自然すぎる点が次々と浮上している。
事件経過を振り返ると、7月11日、成田空港からサイパン島に向かう航空機の中で暴れたTAIJIを当局が業務妨害で逮捕、勾留。その後14日に留置所内のベッドのシーツで首吊り自殺を図り、病院に搬送された。16日深夜、TAIJIの母親と婚約者が同島を訪れ、取り付けられていた生命維持装置を切ることに同意。TAIJIは17日にこの世を去った。
これがおおまかな事件経緯だが、明らかに情報操作された報道もあった。
例えば、自殺を図って病院に搬送された際、一部では「意識ははっきりしており、命に別状はない」という報道もあったが、実際はすでに脳死状態だった。また口論となった相手も客室乗務員ではなく、本当はTAIJIに同行していた女性マネジャーのAさんだった。さらに27日発売の夕刊紙・東京スポーツでも報じられたが、首吊り自殺したと言われるTAIJIの遺体に首を吊ったら必ずできるうっ血の痕は確認できず、TAIJIの口元に粘着テープが貼り付けられたような痕が残っていたというのだ。
これが事実なら"他殺"の可能性も浮上してくる。
そんな中、マスコミが行方を追っているのがTAIJIに同行した女性マネジャーのAさんだ。
「事件後のAさんの動き方にも不審な点が多いんです。病院に運ばれたTAIJIさんから『俺は大丈夫』というメールが送信されているんですが、冷静に考えると脳死状態なのにメールなんて打てるわけがない。調べてみたら、AさんがTAIJIさんの携帯電話を操作して、日本の関係者にメールしていたんです。一体何のために......」(音楽関係者)
検死結果も明らかになっていない。
「実は当局に身柄を拘束されたTAIJIさんの体から薬物反応が出たそうなんです。そのことも公表されていない」
そう語るのはTAIJIのミュージシャン仲間だ。一説には「かなりヤバイところから購入していた」(同)という。薬物と他殺説――。そして事件後から行方をくらましている女性マネジャーのAさん。闇は予想以上に深そうだ。
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