AKB48の未来を担う「チーム4」誕生 その裏にある壮大な構想の真相

everyday0609.jpg
「Everyday、カチューシャ」
(キングレコード)
 AKB48から、4番目のチームとなる「チーム4」が結成される。これは、AKB48が現在行われているリバイバル公演『見逃した君たちへ』の、6月6日に行われたひまわり組1st『僕の太陽』の最後に発表されたもの。9期生の大場美奈、島崎遥香、島田晴香、竹内美宥、永尾まりや、中村麻里子、森杏奈、山内鈴蘭と10期生の市川美織、仲俣汐里の10人が参加。1チームは16人編成のため残りの6人については、「12期生までの研究生でフォローして公演を行う」と公式ブログで発表された。 「9期生8人は昨年12月8日に正規メンバーへの昇格が発表されるも半年間、所属チームが未定の状態でした。彼女たちを現在のチームA・K・Bに振り分けて加入させると、各チームのダンスのフォーメーション・歌パート割りを変更しなければならず、新チームが結成されるのではないかと以前からささやかれていました。AKB48は7期生までが2009年8月23日の日本武道館コンサートで昇格が発表され、8期生は素行不良メンバーがいたため、最終的に全員卒業。9期生から新たな研究生の歴史が始まり、絆が生まれていたので、新チームを立ち上げるにはいい機会。ですが、先輩と同じチームで切磋琢磨するのとは異なり、自分たちでチームカラーを打ち出していかなければならないという試練の時でもあります。実は、過去にもチーム4の構想はあり、公式ブログの07年1月17日には『おそらく今年中にはチーム4やチーム8なんかも出来るのではないかな? と思います』という記述があります」(AKB48に詳しいライター・本城零次氏)  9期生は加入時から人気が高く、研究生をフィーチャーした番組『有吉AKB共和国』(TBS系)もスタートしたことから新規ファンを獲得し、成長してきた。だが、今回のチーム4結成はある壮大な構想の幕開けだという。 「現在、AKB48は海外進出に注力しており、5月からシンガポールで月2回の定期公演を開始。ほかの国からも出演オファーが来ています。『日経エンタテインメント!』(日経BP社)によると、8月からは台湾でAKB48の番組が始まり、現地でオーディションを行い、台湾版のAKB48も企画中。国内でも劇場公演に加え、AKB48はテレビ7本、ラジオ6本のレギュラーがあり、そのほかソロ活動も活発化。現在、研究生を含めて81人(卒業予定者がいるため、6月19日以降は78人)がいますが、それでも人数が足りない状態。12期生が9人加入したばかりですが、劇場支配人・戸賀崎智信氏は『BUBKA』(コアマガジン)で、『もうちょっと研究生を入れたい。今年14期生ぐらいまで考えています』と明かしています」(本城氏)  この夏に開催されるAKB48の全国ツアーは、各チームごとに各地へ向かい、チーム4も単独で8月2日に鹿児島、8月8日に鳥取で公演を行うことになっている。AKB48の未来を担う新戦力のチーム4から、6月9日開催の選抜総選挙で何人、名前が呼び上げられるのかも注目だ。
Everyday、カチューシャ 本日ついに結果発表! amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 「目には目を!?」B'z新曲がAKB48顔負けの"複数枚商法"で連続1位記録死守へ 速報は「ファンから運営へのダメ出し!?」AKB48評論家・本城零次が総選挙速報を斬る AKB48メンバーの汗と涙の軌跡に迫る評伝本『泣けるAKB48』登場!

運動会で大はしゃぎ!? 宍戸開、子連れの一般女性と入籍していた

shishidokai.jpg
宍戸開公式サイトより

 俳優・宍戸錠の長男で、写真家としても活動する俳優の宍戸開が昨年12月、一般女性と結婚していたことが分かった。有名二世俳優の熟年婚が明らかになったのは、実に意外なきっかけだった。

予告!サイゾーテレビ【ニコニコキングオブコメディ】第25回配信は9日(木)22時です

「キングオブコント2010」優勝コンビ・キングオブコメディのガチゆるハートウォーミングトークバラエティ『ニコニコキングオブコメディ』第25回放送が、明日9日(木)22時に公開となります。 いよいよDVD化に向けて本格的に動き出した『ニコキン』。今回は収録前にパッケージ写真の撮影や業界紙の取材などが入り、にわかに華やかな収録現場となりました。いつもと同じ絵ヅラではありますが、そのへんのところを感じ取ってください。 もちろん、パーケン氏が好きな駄菓子を紹介する「うでし!」のコーナーも絶好調ですよ! ●「ニコニコキングオブコメディ」アーカイブ集 http://www.cyzo.com/2010/08/post_5162.html ●サイゾーテレビ http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120 ●サイゾーテレビ on Twitter http://twitter.com/cyzoTV 上の動画は、前回分。おじさんがギャル8人に囲まれた時のお話です。

オシリーナ「激ヤセ」&林葉直子「老化?」激変する女たち

akihaya0608z.jpg
※画像は左、「秋山莉奈のオシリーナ気まぐれブログ」
右、日本女子プロ将棋協会HPより
【メンズサイゾーより】  いつの時代においても、女性にとって、美しさというものは重要なテーマである。自己満足、男のため、失恋をきっかけに......など、目覚める動機は数あれど、ほとんどの女性は外見にある程度気を使っているものである。芸能界に身を置く者ならば、なおさらだ。注目されている分、外見には特に神経を払うだろうし、いつも人目にさらされていることで、その変化にも気付かれやすい。    そんな女性芸能人のひとり、グラドルの"オシリーナ"こと秋山莉奈の激ヤセが話題となっている。6月6日公式ブログにアップされた「グラビアオフショット♪」という記事に、ビキニ姿の写真が掲載されたのだが、これに対してネットには......
続きを読む

「東京スカイツリーになっちゃう!?」簡単そうに見えて奥深い『けんちく体操』

kenchikutaiso.jpg
『けんちく体操』(エクスナレッジ)
 来年5月から公開される東京スカイツリーの展望台の入場料が発表されたが、第1展望台、第2展望台合わせて3,000円という高価な設定に、「ぼったくりだ!」という声が上がっている。確かに一度くらいは登ってみたいけど、3,000円は高すぎるだろ、という方に一読していただきたいのが、『けんちく体操』(エクスナレッジ)だ。  そもそも「けんちく体操」とはなんなのか。本書の最初のページには「建築物を模写する体操」とあるが、言葉だけではいまひとつピンとこない。   というわけで、写真を見てみると、スポーツウエアに身を包んだ男女が、真顔でさまざまなポーズを取っている。  例えば、表紙の足を大きく開いて立ち、頭の上で両手をそろえて立つポーズは、「東京タワー」の「けんちく体操」だ。
yukiguni.jpg
まつだい雪国農耕文化村センター(本書より/以下同)
 「なるほど、建築物をマネしてみればいいわけね」と簡単に思うなかれ。東京タワーは、本書の中でも極めてシンプルな部類の体操だ。ほかにも、足を開いて膝を90度に曲げ、腰を太ももが地面と平行になる位置まで落として、手の指先をちょこんと屋根のように頭の上で合わせる「国会議事堂」、足を地面に伸ばし、上体を地面と垂直に立てて座る「早稲田大学大隈記念講堂」など、一人で簡単に行えるものもあるが、「けんちく体操」はそれだけにとどまらない。
parutenon.jpg
パルテノン神殿
 「パルテノン神殿」は前屈のような格好で並ぶ2人の男性の上に、女性が「くの字」のうつ伏せで乗るアクロバティックなポーズだし、「シンデレラ城」では6人、「シドニー・オペラハウス」は9人の老若男女が身長に合わせて配置され、それぞれ指先まで神経を行き渡らせその建築物を模したポーズを取っている。無駄に大変そうなのだ。  はっきり言って第一印象は「何やってんの、この人たち」だが、よく考えればヨガにも似たようなポーズがあり、「バランス感覚を養える」「ストレッチ効果が期待できる」「内臓を刺激する」などといった健康効果があると書いているのだから、この「けんちく体操」もただの変なポーズだとは言い切れない。
fujitv_taiso.jpg
フジテレビ本社
 さらに、建築物の外観をマネるだけではなく、構造や用途、個人的に抱いた第一印象までをも表現するという舞踏のような側面も「けんちく体操」の醍醐味だそうで、これは、かなりクリエーティブな試みと言えよう。また、2人以上で行うものは、ほかの人と位置や高さを調節するなど、協調性やコミュニケーション力も必要とされる。バカバカしそうに見えて、その実なかなか奥が深いのだ。  冒頭で触れた「東京スカイツリー」のポーズは、本書の一番最後に掲載されている。これは2人で行うポーズ。カップル、親子、友人同士で挑戦できる。  3,000円払って展望台へ行くのをためらっている人は、来年5月の公開まで間もあることだし、まずは「けんちく体操」で東京スカイツリーに「なってみる」のはいかがだろうか。 (文=萌えしゃン) ●けんちく体操公式HP<http://kenchiku-taiso.com/>
けんちく体操 モジモジくんみたい。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 安くてウマイ!! 駄菓子界の異端児の人気の秘密に迫る『謎のブラックサンダー』 各界のうまい棒好き巨人が大結集! エロと電波でロフトプラスワンは阿鼻叫喚の坩堝に 二郎とマラソンは"似て蝶"!? 生粋のジロリアンが語るラーメン二郎の経営学
カテゴリー: 未分類 | タグ:

貯蓄をしても安心できない読者に贈る「日経ウーマン」的遺言書のススメ 

nikkei-woman201107.jpg
「日経ウーマン」7月号(日経BP社)

 「人生を変える!」「自分を磨く」「貯蓄」「●●術」のローテーションで成り立っているんじゃないかと思えるぐらい、短いスパンで似たような特集名が表紙を飾る「日経ウーマン」。プロ野球観戦の楽しみのひとつに、ピッチャーローテーションから先発を予想するというのがあるのですが、「日経ウーマン」もそういった楽しみ方ができそうです。びっくりするようなタイミングで恋愛やセックス特集をぶつけてくるところも、予想のしがいがあるってもんです。さて、今月のトピックを見ていきましょう。

年下ハンターのYOUが駅で濃厚キス! 性欲は40歳からが本番?

you1.jpg
所属事務所公式サイトより

編集M 「女性セブン」6月16日号(小学館)見たぁ? またYOUが新大阪駅でイケメンとキスしてたよ。写真を見た感じ、ガタイがよくて高身長で、渋谷のレコード屋にたむろってそうな服装の男だったよ。あ~、またババァに男とられた~! アタシもB-BOYとキッスしたいよ!

裕木奈江が極北のホラー映画で怪演!「ツッコミながら楽しんでください」

IMG_3605_.jpg
ワールドワイドに活躍する裕木奈江。子犬のように潤んだ瞳は健在です。
 アイスランドの歌姫ビョークの作詞家×伝説のホラー映画『悪魔のいけにえ』(1974)×捕鯨問題×国際派女優・裕木奈江。一見、何の接点もなさげなこれらの要素が惑星直列のごとく重なり合った瞬間、奇跡が起きた! アイスランド史上初となるホラー映画『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』がメタメタに面白いのだ。ビョークに歌詞を提供している脚本家シオン・シガードソンの発案による本作は、『悪魔のいけにえ』(原題『テキサス・チェーンソー・マサカー』)をアイスランド風味に味付けしたもの。内容はタイトルのまんま、アイスランドの首都レイキャヴィクへ呑気にホエール・ウォッチングに集まった外国人観光客たちを、"反捕鯨運動"のせいで失業したイカれた漁師ファミリーが襲い掛かるというもの。裕木奈江はツアーガイドとして事件に巻き込まれちゃうわけだが、拉致された捕鯨船の中で火炎瓶を作って逆襲に転じるなど大活躍。ある意味、殺人鬼ファミリーより目立っている。ホラーファンのツボを抑えたゴアシーンに加え、ホラーコメディー『死霊のはらわた』(81)級の爆笑シーンもあり。極北の島国で、こんなに素敵におかしな映画が作られていたとは!? ボーダーレスに活躍する裕木奈江に、映画の裏話、近況、さらに多忙を極めたアイドル時代についてフリーダムに語ってもらった。 ――『レイキャヴィク――』、面白すぎますよ。裕木さん大活躍で、最後の最後まで目が離せないじゃないですか。 裕木奈江(以下、裕木) 活躍しすぎですよねぇ(笑)。デヴィッド・リンチ監督の『インランド・エンパイア』(2006)を観たジュリアス・ケンプ監督から出演のオファーをいただいたんですが、最初は「どうせアジア人の役だからすぐに殺されちゃうんだろうなぁ」と思って脚本を読んだんです。でも、読んでみたら、これが意外といいポジションじゃないですか(笑)。もう何やっても平気だろう、今さらホラーものに出たからといって、次の仕事が来なくなるとかオーディションに呼ばれなくなるとかはないだろうって出演OKしたんです。 ――ホラーものは、三池崇史監督のテレビドラマ『多重人格探偵サイコ』(00年、WOWOW)以来ですか? 裕木 そうですね。ここまでのホラーものは初めてです。でも、本当に今回は不思議な役でしたね。がんばりました(笑)。
IMG_3562_.jpg
「私が演じたエンドウは謎が多い。
実は日系人夫婦をマークしている二重
スパイじゃないかと私は睨んでいるん
です」と楽しげに語る。
――いろいろとツッコミがいのある作品ですが、中でも裕木さんが演じたエンドウは非常にミステリアスな女。エンドウは一体何者なんですか? 裕木 金持ちの日系人夫婦に雇われたツアーガイドなんですけど、どうも待遇が良くないらしく、不満を抱えている女性のようですね。捕鯨船の一室で火炎瓶をいきなり作り始めるんですけど、彼女はどこでそんなスキルを身に付けたのかとか、そういう説明は一切ないんです(苦笑)。ジュリアス監督に尋ねたら、「脚本にそう書いてあるから」と言ってました(笑)。リアリティーを追求する作品ではないんで、細かい部分を突き詰めていくと成り立たないんです(笑)。エンドウの行動や台詞は、私のアドリブじゃないですよ。 ――「脚本に書いてあるから」って、すごい返答ですね。火炎瓶をいそいそと作り始めたシーンは、裕木さんが学生運動の闘士を演じた『光の雨』(01)を連想しました。 裕木 『光の雨』は、実際の史実を参考にし、学生運動に関わっていた高橋伴明監督の指導を受けてリアルに演じたんですが、ジュリアス監督は『光の雨』のDVDは多分観てないと思います(笑)。エンドウが「トラ・トラ・トラ!」と叫ぶシーンもあるんですが、最初はちょっと嫌だったんです。クリント・イーストウッド監督の『硫黄島からの手紙』(06)にも出させていただきましたし、こういう台詞を口にするのはどうだろうなって悩みました。でも、この作品は娯楽作品なんで、楽しんで観ていただければいいなと。みなさんでツッコミを入れながら劇場で盛り上がってください(笑)。 ――反捕鯨運動に対するメッセージが込められた作品じゃないんですよね? 裕木 だと思います。でも、やはり捕鯨の伝統があるアイスランドで生まれ育った脚本家や監督たちが作ったリアルなブラックコメディーだなと感じますね。アイスランドは人口32万人という小さな島国ですけど、みなさん物すごく教養があって、読書率が世界で1、2位を争うほどらしいんです。多分、雪に閉ざされる期間が長いからでしょうね。でもその分、サーカスティックというかひねった考え方をする方が多いように感じます。20年間捕鯨禁止になっていたことで、実際に仕事を失った人もいると思うんです。日本だと良識が邪魔をして、失業した漁師一家が外国人観光客を襲うなんてホラー映画は作られませんよね。米国でテレビ放映されているアニメ『サウスパーク』とかもそうですけど、おバカな状況を笑い飛ばしちゃう。当事者もそれを観てゲラゲラ笑う。日本じゃ、なかなかできませんよね。私にもできない。これが日本の作品だったら、私も出演したかどうか分かりません。 ――撮影現場はどうでしたか? 船上のシーンが多いためスタッフは船酔いで寝込み、英国から来たキャストはノイローゼ寸前だったとか。 裕木 撮影そのものは普通でした。でも、夏の撮影でも天候が悪いと寒いんです。それで撮影が終わったら、ホテルの部屋に戻るしかないんですね。街に行っても、お酒を飲むところ以外に娯楽施設がないんです。私はお酒を飲まないわけじゃないけど、毎晩は飲まないので。アイスランドの飲み屋では酔っぱらって、ケンカがよく起きるみたいです。酔うとバイキングの末裔としての血が騒ぐみたいですよ。アイスランド名物だと聞きました(笑)。
RWWM_1.jpg
殺人鬼ファミリーの巣窟である捕鯨船に連れ
込まれたエンドウ(裕木奈江)。序盤の大人
しさをかなぐり捨てて、大逆襲!
――冬のアイスランドで撮影された『コールド・フィーバー』(95)では永瀬正敏が露天風呂に浸かっていましたけど、裕木さんは温泉に入りました? 裕木 ホテルのシャワーから硫黄泉のにおいがしました。ゆで卵みたいなにおい(笑)。地下の水を汲み上げて温めているから、温泉みたいな感じでしたよ。箱根の温泉って飲むとお腹の痛いのが治るとか言いますよね。アイスランドのシャワーの水も試しにちょっと飲んでみたりしました。でも、英国から来た俳優さんは、「シャワーが生臭くて使えない」って愚痴ってました。それは気の毒でしたね。 ――プレス資料には「予算2億ドル」と謳ってありますよ。キャストの待遇、良かったんじゃないですか。 裕木 どうなんだろう。アイスランドが経済破綻する直前で、物価がとても高かった印象がありますね。アイスランド料理は美味しかったんですけど、日本の値段の2倍くらいあったんじゃないかしら。経済破綻して、今はまた安くなったみたいですけど。映画の予算のほとんどは多分、船のチャーター代に使われたんじゃないですか。でも、その船、プロデューサーの持ち物なんですけど(笑)。 ――撮影の裏側もツッコミどころ満載のようですね。アイスランドで08年夏に撮影され、09年に公開。舞台あいさつには参加したんですか? 裕木 行きたかった......。初日はビョークも観に来たそうです。ビョークの大ファンなんで残念。でも、アイスランド映画史上初のホラー映画ってことで、あちらではかなり評価されたようです。私が聞いた限りでは、映画に対する批評はテンポだったり描写に関することで、そこは日本とは違いますね。日本だとどうしても、「こんな不謹慎な映画を作るなんて」みたいなことになりがちですからね。 ■アイドル時代は"洗脳"されていた!? ――裕木さんが出演した米国映画『ホワイト・オン・ライス』(09)、日本のレンタルショップに現在並んでいます。あれも不思議な味わいのコメディーでした。 裕木 デイヴ・ボイル監督は日系のコミュニティで宣教師をしていた方で、とても日本語が堪能なんですよ。米国人から見ると、いい年齢の日本人が仕事を辞めて、「アメリカンドリームだぜ。イエ~イ!」って米国に渡ってくるのが、すごく奇妙に映るみたいですね。デイヴ監督は日本人の彼女もいて、日本文化が大好きで、そういう日本人の不思議な行動を面白がって映画にしたみたいです。
RWWM_2.jpg
全編アイスランドでの撮影。夏でもかなり
寒かったそうだ。海に落ちたキャスト、ほんと
に死にそう......。
――女に振られてばかりの放浪癖のある兄としっかり者の妹の物語。いわば、『男はつらいよ』シリーズのかなり意訳された翻訳劇ですよね。山田洋次作品に出演している裕木さんとしては、さくら的な妹役は感慨深かったんじゃないですか? 裕木 そうですね。撮影中に、「あっ、これは寅さんとさくらの関係だ」と気づきました。キャリアが長くなってくると、いろんな役をやるようになりますね(笑)。 ――日本では山田洋次監督に三池崇史監督、米国ではデヴィット・リンチ監督にクリント・イーストウッド監督まで。 裕木 それにアイスランドのホラー映画にまで出ちゃいましたからね(笑)。ほんと、女優としては恵まれたプロフィールです。女優として、グルッと一周した感じです。 ――現在の活動拠点はLAになるんですか? 裕木 そうでもないんです。日本には年2~3回戻っていますし、今回は映画の宣伝も兼ねて2カ月ほど日本で過ごしています。でもプロモーションで取材を受けると「ハリウッド」とか「凱旋」というような読者の目を引くような見出しをつけて下さるので、日本にいない印象があるかもしれませんね。結構日本に居ますよ(笑)。昨年は伊勢谷友介さんの2作目になる監督作に出させていただきました。久々の日本での撮影は楽しかったですね。なので今はどこがベースってわけではなく、仕事があるところが私の居場所という感じです。20代だったら怖くてできなかったでしょうけれど、30半ばになって始めたチャレンジでしたからね、世界が広がって楽しいです(笑) ――18年前のことを聞いてもいいですか。『ポケベルが鳴らなくて』(93年、日本テレビ系)に出演中、女性週刊誌から理不尽なバッシングに遭いましたよね(女性週刊誌から"嫌いな女"に選ばれた)。あの不可解な事象に対して、ご自身ではどのようにケリをつけたんでしょうか?
RWWM_3.jpg
『悪魔のいけにえ』で初代レザーフェイスを
演じた伝説の怪優ガンナー・ハンセンが、あぁ
大変なことに!
裕木 ケリをつけるも何もないです。自分が何かやったわけでもなかったし、私が謝るのも変だし、かといって反論する場もありませんでしたし。事務所としても私としても、「来た仕事をがんばろう」ということしかできませんでしたね。 ――女性週刊誌のバカヤロ~! と内心では思った? 裕木 いえ、思いませんでした。考えても口にしても、どうしようもないなと思ってましたし。ドラマでの役をリアルに演じたことでバッシングされたんですよね。じゃあ、もっとリアルじゃないように演じれば良かったのかというと、それじゃ私でなくなってしまう。あれは、私なりに一生懸命に演じた結果ですから。ただ、共演させていただいた緒形拳さんはとても素敵な方で、私も私の事務所のみんなも大ファンだったんです。多分、「緒方さんの大ファンです」って顔を私、していたと思うんです。その点は反省しています(苦笑)。刀はちゃんと鞘に収めておけってことですよね。 ――昔のことを蒸し返してすみません。もうひとつ、初主演ドラマ『ウーマンドリーム』(92年、関西テレビ系)の頃ですが、雑誌のインタビューで「この世界に入ったからには、普通の幸せを望んじゃいけないと思っています」と答えていたんですが、覚えていますか? 裕木 あぁ、あの頃のインタビューで私の話していることはウソです(笑)。当時の事務所の社長に洗脳されていたんです。私、デビューして2~3年は仕事がなかったんですが、あの頃は本当に忙しくて寝る暇がほとんどない状態でした。もちろん歌手やラジオのお仕事させていただいたり、CMで高倉健さんと共演させていただいたり、すごくいいお仕事もさせていただいていたのですが、同時にプレッシャーでもあったんです。高倉健さんとのCMも山田洋次監督が演出の上に、いきなりの撮影でしたし。すごい不安を抱えながら、仕事に追われて、ほとんど寝てなかったので、事務所の社長に「こんなに恵まれた状況になったんだから、普通の幸せを求めるなんてありえないだろ」としょっちゅう言われて、そのまま信じ込んでしまったんですね。私、当時は20歳前後だったから、「タレントや俳優は幸せになっちゃいけないの?」とは言い返せなかった(苦笑)。いや、でも今は違います(きっぱり)。一人ひとりが幸せになることで、社会は明るくなると思うんです。ひとりでも幸せな人が増えたほうがいいに決まってます。で、幸せになった人のことは妬まないこと。みんなで幸せになりましょうよ(笑)。  * * *  『ポケベルが鳴らなくて』の話題に及んだ際、裕木奈江の右目は一瞬潤んだ。名優・緒形拳さんとの思い出が去来したのだろうか。こちらから振っておきながら、インタビューの最後を彼女が笑顔で締めてくれてホッとした。それにしても『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』で裕木奈江が演じたエンドウは、とことんタフだ。生き抜くことに真っすぐだ。彼女のたくましい姿をぜひ観て欲しい。 (取材・文=長野辰次) RWWM_yobi.jpg 『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』 製作・監督/ジュリアス・ケンプ 脚本/シオン・シガードソン 出演/ピーラ・ヴィターラ、裕木奈江、テレンス・アンダーソン、ミランダ・ヘネシー、ガンナー・ハンセン 配給/アップリンク 6月4日より銀座シネパトス、新宿K's cinemaほか全国順次公開中 <http://www.uplink.co.jp/rwwm> ●ゆうき・なえ 1970年神奈川県出身。映画『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』(88)で女優デビュー。初主演映画『曖・昧・Me』(90)で注目を集める。92年に人気テレビドラマ『北の国から'92巣立ち』(フジテレビ系)に続いて、小林信彦原作の『ウーマンドリーム』(関西テレビ系)に主演してブレイク。歌手、ラジオDJとしても活躍する。主な映画出演作に磯村一路監督の『あさってDANCE』(91)、山田洋次監督の『学校』(93)、高橋伴明監督の『光の雨』(01)、クリント・イーストウッド監督の『硫黄島からの手紙』(06)、デヴィッド・リンチ監督の『インランド・エンパイア』(06)など。2010年に日本で限定劇場公開された『ホワイト・オン・ライス』(09)もDVD化され、好評リリース中。公開待機作に伊勢谷友介監督、西島秀俊、森山未來が出演する『セイジ 陸の魚』がある。
裕木奈江写真集―La petite escapade de Na´e 懐かしきかな。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 「お子様ランチみたいな映画ばかり」の邦画界に風穴! "不良監督"山本政志のやり方 硬派な監督が撮った恋愛サスペンス!『行きずりの街』は大人のドラマだ 中田監督の新作『チャットルーム』はネット社会を彷徨う若者たちの心理劇