
『さむがりやのサンタ』(福音館書店)
世の中のへんなものをこよなく愛するのり・たまみの、意外と知らないちょっとへんな社会学。
「♪真っ赤なお鼻のトナカイさんは~」で有名な、あの赤鼻のトナカイの名前は「ルドルフ」です。「ルドルフ」が世に初めて現れるのは1939年のこと。この年に児童書『赤鼻のトナカイ』が大ベストセラーになり、その後、同タイトルのお馴染みのクリスマスソングも作られ、こちらも大ヒットしました。
かつて、サンタクロースの橇(ソリ)を牽いているトナカイは8頭でした。しかし、「赤鼻のトナカイ」が一躍有名になってしまったので、急遽1頭増やされ9頭に。それも歌に合せて「ルドルフ」がみんなの先頭に、ということになりました。意外にいいかげんなんですね、サンタの世界って。
適当なのはトナカイだけではありません。もともと、プレゼントをもらう日は、12月6日の「聖ニコラスの日」(もしくは前夜)でした。
聖ニコラスは「サンタクロース」のモデルとなった人物で、キリスト教の実在の聖人です。「セントニコラス」がなまって「サンタクロース」になったと言われています。Wikipediaによると、聖ニコラスが貧しい家に金貨を投げ入れたところ、その金貨が暖炉の近くに干してあった靴下に入ったという逸話がもとになり、"サンタクロースがプレゼントをくれる"という伝説が広がっていったようです。それがいつの間にか、12月25日のキリスト生誕祭とくっついてしまったんですね。
また、最近では「クリスマスを1月にしよう」という案が出たことがありました。世界の公認サンタクロースを取りまとめている「グリーンランド国際サンタクロース協会」の「世界サンタクロース会議」で議題に上り、05年から数年間話し合われました。
これは、「年末は何かと忙しいので、年が明けた1月に落ち着いてお祝いした方がよいのではないか」という理由によるものでしたが、「たしかに年末は忙しいけど、とりあえずは現状のままのほうがよいのではないか」という温厚な発言のほか、「カレンダー業者が困るだろう!」というストレートな商業路線の意見も出て、結局のところ、見送りになっています。クリスマスは年末商戦と密接に結びついているので、経済面から見てもやっぱり1月にずらすのは難しいということでしょうか。
そもそもサンタクロースの概念は国によって違います。「グリーンランド国際サンクロース協会」の本部が置かれているグリーンランドは、国ではなくデンマークの自治領。デンマークは男女同権の国なので、大勢の"女性サンタ"がいます。また、他国にはかなり"ブラックなサンタ"がいるようです。
建前上は「よい子にはプレゼントをくれる」サンタ。では「悪い子」には......? 実はお仕置きが待っています。単純に「プレゼントをあげない」というライトなものから始まって、悪さの度合いでどんどんお仕置きはエスカレートしていきます。「ムチでそっとお尻叩く」、「プレゼントの代わりに石炭のカスやゴミを置く」。やがて、「悪い子が寝ている間にベッドに牛やブタの内臓をぶちまける」なんて非情な手段にまで発展。それでも言うことを聞かない悪い子は、プレゼントの包装紙に詰められてさらわれ、他国に置き去りにされたり、そのまま冷たい川に投げ捨てられるそうです。
同じサンタクロースが一人で「よい子、悪い子」を判別し、こうしたお仕置きをする場合もあるし、ドイツのように最初から「よい子にはプレゼントする赤サンタ、悪い子には罰を与える黒サンタ」と、二人組で一緒に活動する国もあります。
単なる宗教行事にとどまらず、経済や道徳教育などさまざまな外部的要素と複雑に絡み合い、どんどん形式を変えているクリスマス。これからも時代に合わせて形を変え続けるのでしょうか。
(文=のり・たまみ)
<参考文献>
『誰もしらないクリスマス』(舟田詠子著/朝日新聞社)
『サンタクロース学』(荻原雄一著/夏目書房)
『サンタクロース公式ブック』(パラダイス山元著/小学館)
『サンタクロースの秘密』(中沢新一著/せりか書房)
●のり・たまみ
世界中の「へんなもの」をこよなく愛する夫婦合体ライター。日本のみならず、世界中の政治の仕組みや法律などをこよなく偏愛している。主な著書に『へんなほうりつ』(扶桑社)、『日本一へんな地図帳』(白夜書房)、『へんな国会』(ポプラ社)、『へんな婚活』(北辰堂出版)などがある。

さむがりやのサンタ
MacBook Airがほしいです。

■へんな社会学 バックナンバー
【第12回】 長崎県の18歳未満にコンドームを売ってはいけない!? 時代に取り残されたへんな法律
【第11回】 人生の一大事にはぜひ使いたい! じゃんけん必勝法
【第10回】 「イソジン」は風邪予防にならない!? 意外と知らない世界の"うがい"事情
【第9回】魚◎と書いてなんと読む? あなたの知らない漢字予備軍
【第8回】「ち●こ祭り」と「ま●こ祭り」がまさかのコラボ 愛知県の奇跡とは......
【第7回】一時の流行語で終わる可能性も...... 実はテキトー&曖昧な「メタボ」の実態
【第6回】未成年だけじゃない!? 知られざる日本の不自然な養子縁組
【第5回】世界でも日本だけ!? 血液型にこだわる日本人の国民性
【第4回】読み方は自分で決められる!? あなたが知らない日本人の名前の秘密
【第3回】"交通事故死減少"は真っ赤なウソ!? 軍事国家時代から続く「大本営発表」のカラクリ
【第2回】あの阿久根市より凄い! おっぱいで勝負をかける山口県光市
【第1回】皇居、ディズニーランド、甲子園球場......好きな場所に勝手に住み込む方法とは?
今年は舞台『アリスイン デッドリースクール』などで活躍した栞菜さんが、写真集『栞菜』(晋遊舎)の発売記念イベントを開いた。
グラビアで活躍中のほか、サンテレビ『新・最強メダル伝説』や『わけありバンジー』に出演している小泉麻耶さんが、DVD『REAL』『3D×小泉麻耶 REAL』(竹書房)の発売記念イベントを開いた。
現役女子高生アイドルとして人気の相田あずささんが、DVD『聖少女 ~あずさ17歳の夏~』(晋遊舎)の発売記念イベントを開いた。
「ラウンドワン ダーツギャルズ」メンバーとして活躍したほか、「ミスモバゲー2009」のファイナリストに選ばれた原田真緒さんが、DVD『ちゅらだん』(オルスタックピクチャーズ)の発売記念イベントを開いた。
新人グラビアアイドルで、美形とセクシーボディが評判のひなあゆりさんが、DVD『ファーストラブ』(晋遊舎)の発売記念イベントを開いた。
現役女子高生で、フィリピンや中国の血が混ざったハーフのグラビアアイドルとして話題の大竹愛子さんが、DVD『ホイップクリーム』(エスデジタル)の発売記念イベントを開いた。

離婚前でもエリンに完全に負けているタイガー
今年7月、スポーツ界史上最高額とされる670億円近い慰謝料を支払い、離婚を成立させたタイガー・ウッズ。昨年の感謝祭から、世界中に醜態を晒してきた彼だが「不倫・浮気スキャンダルではなく、セックス依存症という病のために起きた不幸な出来事」という路線を貫き、あっという間にツアーに復帰。世間もこの一連の騒動を忘れかけようとしていた。ところが、タイガーが、愛人第一号のレイチェル・ ウチテルと一緒に年を越すことになりそうだという情報が流れ出し、再び注目が集まっている。

クリスマスが来れば、いよいよ年末年始のホリデーシーズンに突入。この時期、カップルで楽しめる映画、特に女性を誘って見れば喜ばれること請け合いの新作2本を紹介したい。
まずは現在公開中の『バーレスク』(ソニー・ピクチャーズエンタテインメント配給)。世界中の音楽ファンを魅了するディーバ、クリスティーナ・アギレラが映画初主演を果たしたゴージャスなエンタテインメントだ。
アイオワの田舎町でバー勤めをしていたアリ(アギレラ)は、得意の歌でスターになることを夢見て大都会ロサンゼルスへ。大人向けのセクシーなショーを毎夜上演するラウンジ『バーレスク』で働こうと決め、半ば強引に店のウェイトレスとなる。経営者で伝説のスターのテス(シェール)は、アリの熱意に根負けし、しぶしぶ彼女をバックダンサーに昇格させる。ある夜、音響トラブルに見舞われたステージを救うため、とっさに肉声で歌い出すアリ。その歌声に、店内の誰もが耳を奪われる。テスに歌唱力を認められたアリは、一気にその才能を開花させていく。
ストーリーはハリウッド映画の王道で、夢を追って田舎から都会に出てきた若者が、努力と才能によって成功するという典型的なアメリカン・ドリーム。とは言え、アギレラの圧倒的な歌唱力と輝く魅力が、このありがちな物語に説得力を与えている。アギレラ自身、本業のコンサートではパワフルな"エロカッコいい"パフォーマンスを売りにしているので、映画後半で披露するゴージャスなショーの主役も堂に入ったもの。
音楽界と映画界の両方で輝かしいキャリアを築いてきたシェールと、アギレラの新旧ディーバ共演に加え、クリステン・ベル、スタンリー・トゥッチといった人気の若手や演技派が脇を固める。美声の歌姫とセクシーなダンサーたちが繰り広げる華麗なショーと、期待通りの大団円へ向かう展開は、鑑賞後のハッピーな余韻を約束してくれる。音楽好き、ダンス好きなら文句なく楽しめるし、目標に向かって力強く生きる女性像は、特に同性の観客に勇気を与えてくれるはずだ。
続いての一本は、12月23日公開の『きみがくれた未来』(東宝東和配給)。ザック・エフロン主演、バー・スティアーズ監督という『セブンティーン・アゲイン』(09)のコンビによるファンタジー風味のヒューマンドラマだ。
高校時代、ヨットレースの名選手で将来を嘱望されていたチャーリー(エフロン)は、自ら運転する車の事故で弟サムを失う。罪悪感に苦しむチャーリーの前に、死んだはずのサムが姿を現す。チャーリーは驚きながらも、兄弟の日課だったキャッチボールを続けるとサムに誓い、約束を守るためにヨットも進学も諦めてしまう。5年後、毎夕弟が現れる墓地の管理人となって静かに暮らしていたチャーリーの人生は、かつての同級生テス(アマンダ・クルー)と再会したことで変わり始める。
愛する人を失った悲しみを、いかにして乗り越えるか。そんな普遍的なテーマを、幽霊譚と組み合わせて感動的に描く本作。エフロンの憂いをたたえたイケメンぶりに、ファンならずとも女性の観客は歓喜するはずだが、男性陣はくれぐれも嫉妬したりしないように。「どんな苦難も愛の力で克服できる」という明快なメッセージは、大切な人との絆を深めるのに役立ってくれることだろう。
(文=
eiga.com編集スタッフ・高森郁哉)
『バーレスク』作品情報
<
http://eiga.com/movie/55277/>
『きみがくれた未来』作品情報
<
http://eiga.com/movie/55365/>

バーレスク オリジナル・サウンドトラック
こっちもなかなか。

【関連記事】
師走の忙しさを吹っ飛ばせ! 痛快アクション映画で気分をリフレッシュ!
平凡な高校生デイヴは2度変身する!原点回帰のヒーロー『キック・アス』
村上春樹の超絶ベストセラーの映画化『ノルウェイの森』はどこにある?
クリスマスといえば、ロマンチックな場所で大切な人と愛を語らい、冷え切った夜でも2人で抱き合ってぽっかぽか……のイメージがあります。そんな中、ひとりぼっちでいつもと変わらない1日を過ごす予定のアナタ! 今年はアンジェラサンタが淋しい人の為にひと肌脱ぎます!……って、そっちじゃなくてプレゼントだってば(ノ∀`*)! こんな商品があったら良いな~と、ずっと妄想していたコトを・・・