"リアルすぎる歴史番組"NHK『タイムスクープハンター』が示す映像新時代

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NHK『タイムスクープハンター』公式サイトより
 偶然テレビをつけたら、宇宙人のような突飛な格好の要潤のアップ+背景に江戸の町や人々、あるいは戦国時代......そんな違和感たっぷりの不思議な画に、思わず釘づけになり、最後まで観てしまったという人は少なくないのではないだろうか。  NHK『タイムスクープハンター』(月曜午後10時55分~)は、未来の「タイムスクープ社」から来たジャーナリスト(要潤)が、さまざまな時代で、「教科書に載らない人々」を密着ドキュメントするという、斬新な"ドキュメンタリー風歴史番組"だ。  もともとNHKが実験的な番組を放送する特別枠『番組たまごトライアル』で2008年9月に放送され、視聴者から好評だったことをきっかけに、現在はセカンドシーズンまで至っている。  一見珍妙に見える番組だが、驚くべきは、綿密な時代考証に加え、人々の描き方が、非常に生々しくリアルだということ。たとえば、登場人物の髪を剃ったあとがキレイに整えられていなかったり、室内も暗かったりと、フィクションとして見慣れた時代劇に比べ、妙にホンモノくさいのだ。  また、毎回取り上げられるテーマも「旗振り師」「時の番人=時太鼓打」「江戸時代の婚活」など、今までに見たことのない斬新な切り口ばかり。  そもそもなぜこんな風変わりな番組を作ったのか。監督・脚本を手掛ける中尾浩之(P.I.C.S.)さんに聞いた。 「大学時代に漠然と『自分が時代劇を作るんだったら今までと違ったやり方、たとえばドキュメンタリータッチとかで何かできないかなー』と思っていたんです」  そんなとき、NHKで新しい切り口の企画募集があり、応募したところ採用→NHKサイドと開発を行い、単発放送→シリーズ化と、トントン拍子に進んだ。  いわば、中尾さんの頭の中にずっと前からあったものがカタチになったわけだが、これには「タイミングもある」と中尾さんは言う。 「頭の中にはあったけど、見せ方・出すタイミングを考えていたんですよ。というのも、YouTubeが盛んになったり、カメラを世界中の人が持つようになったりしましたよね。たまたま撮影されたスクープ映像、衝撃映像の素地のようなものが、みんなの中に浸透してきた。"映像の見方"が変わってきた今だから、というのはあります。違う時代につくったら、まったく別の作品になっていたかも」  それにしても、取り上げるのは、偉人でも有名な武将でもなく、「ごく普通の人」だ。小さなテーマを深く掘り下げ、ドラマ性を持たせるのは、並大抵のことではない。どのように作られているのか。 「テーマは単純に、疑問・好奇心から始まってるんですよ。たとえば、『昔は連絡をどんなふうに行ってたんだろう?』と疑問に思って『狼煙だろう』と考える。調べていくうちに、『旗振り通信』というものがあったことが芋づる式に出てくるわけです」  歴史モノに強いリサーチャーが調べ、その筋の専門家が時代考証を行う。ただし、いちばん難しいのは、「歴史的データ」と「ドラマ性」を合致させていくことだという。 「表面はフェイクドキュメンタリーですが、事実関係は"ど真ん中"。日頃の仕事(ドラマ)のクセで、つい伏線をはろうとしたり、盛り上げたくなっちゃうけど、"フェイクドキュメンタリー"だから、そのさじ加減が難しいですね」  残念なことに、セカンドシーズンは6月7日放送分の第10回で終了となる。だが、今後やってみたいネタ、アイディアはまだ限りなくあるという。 「いつも頭の半分で何かしながら、もう半分には並行して映像、セリフ、ディテールなどが点々とあって、それが集まってストーリーになって動いてるんです。オーケストラの作曲家とかに近いかな? やらせてもらえるなら、シーズン3でも4でも5でも、延々とやれますよ。同じ手法で、イギリスとかフランスとか中国とか、世界のものも作ってみたい」  斬新な「フェイクドキュメンタリー歴史番組」の続編、さらに世界編を期待します! (「サイゾー裏チャンネル」より)
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いつも一番若い子の世話を……キムタクが語るジャニーさんの"現役感"

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正直、薄くなった感はございます

 ジャニーズJr.100名が出演し、「メンバーは仲がいいの?」など、SMAPに禁断の質問をぶつけた『SMAP×SMAP』(フジテレビ系/5月31日放送)。この前代未聞の試みはお茶の間でも大きな話題を呼んだが、実はその裏で、スマスマにとってもうひとつ前代未聞の出来事が起きていたという。木村拓哉が自身のラジオ『WHAT'S UP SMAP!』(6月4日放送)で明かした。

 木村曰く「かなりレア」で「スマスマにとって初」の出来事とは......あの"ジャニー喜多川社長"がスタジオに出没したこと。

水嶋ヒロ離婚間近!? 絢香の●●に耐えかねて……

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『Sing to the Sky』ワーナーミュージック・ジャパン
【メンズサイゾーより】  2009年4月、人気絶頂にある俳優・水嶋ヒロ(26)と結婚記者会見を開いた歌手・絢香(22)。同時に、デビュー翌年からバセドゥ病をわずらっていることを明らかにし、年内で音楽活動を休止、静養に入っている。  バセドゥ病とは、自己免疫性疾患の一種で、頚部前面に位置する内分泌器官である甲状腺が肥大してしまう病気。甲状腺は新陳代謝を高めるホルモンを生成している器官だが、そのホルモンが必要以上につくられてしまう状態となるため、代謝が異常に活発になり、異常に暑がりになったり、食欲が増進したり、また集中力が低下気味になりイライラしたりといった症状が出やすい。ただ、薬でホルモンの量を調整することで、普通の人と変わらない生活を営むことができるため、この病気をわずらっていても、通常通り仕事や日常生活を送っている患者がほとんどだ。

『ユニバーサル・ソルジャー リジェネレーション』試写会に10組20名様をご招待!

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 全世界のアクション・ファンを虜にした伝説のSFバトル・アクション映画『ユニバーサル・ソルジャー』が遂に復活。シリーズ最高傑作『ユニバーサル・ソルジャー リジェネレーション』が6月26日よりシネマート新宿ほかにて全国順次公開されます。それを記念して、この映画の特別試写会に10組20名様をご招待いたします。詳細は以下より。  1992年、カロルコ・ピクチャーズが『ターミネーター2』に続いて放った、世界的なヒット作『ユニバーサル・ソルジャー』。18年の時を経て、その政党な続編がついにべ―ルを脱ぐ!
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 チェチェン民族主義のテロリストがロシア首相の子息を誘拐し、チェルノブイリ原子力発電所を占拠。一味は、最先端の兵士再生プログラム"NGU"によって誕生したスーパー・ソルジャーを擁していた。これに対するのは、初期兵士再生プログラム"ユニソル"の最強兵士リュック(ジャン=クロード・ヴァン・ダム)。しかし、彼の行く手はに、NGUの最強ソルジャー(アンドレイ・"ザ・ピットブル"・アルロフスキー)、そして、冷凍冬眠から覚めた旧敵スコット(ドルフ・ラングレン)が立ちはだかる。  『ユニバーサル・ソルジャー』でアクションスターの地位を確立したジャン=クロード・ヴァン・ダムが今作でも暴れまくる! ■『ユニバーサル・ソルジャー リジェネレーション』 出演:ジャン=クロード・ヴァン・ダム、ドルフ・ラングレン、アンドレイ・"ザ・ピットブル"・アルロフスキー元UFC世界ヘビー級チャンピオン) 監督:ジョン・ハイアムズ 撮影:ピーター・ハイアムズ(『タイムコップ』『2010』) 提供:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント 配給:エスピーオー 1時間37分/2009年アメリカ/R15+ <http://unisol-is-back.jp> 6月26日(土)よりシネマート新宿ほかにて全国順次ロードショー! ■プレゼントの詳細 この映画の公開を記念して、日刊サイゾーでは10組20名様を特別試写会にご招待いたします。応募の〆切は6月11日(金)23時59分とさせていただきます。なお、当選の発表は商品の発送をもってかえさせていただきます。 (※招待券の発送は6月14日になります) ■日時:6月16日(水) ■時間:開場18:30/開映19:30 ■ 場所:有楽町朝日ホール(千代田区有楽町2-5-1有楽町マリオン11F) 応募はこちらから 【個人情報】 ■ご応募にあたり、ご提供いただく個人情報はサイゾーにて厳重に管理を行います。また、お客様の同意なしに守秘義務を負う業務委託先以外の第三者に開示、提供いたしません。 ■ご提供いただく個人情報は、『サイゾー』からの、お客様がご希望の場合の商品、キャンペーン等のご案内、アンケート等の発送に使用させていただきます。また、個人を特定しない方法で、マーケティングの統計データとして活用させていただきます。 ■今後、『サイゾー』からの商品の送付や媒体に関するご案内等をご希望されない場合は、下記連絡先までご連絡願います。 ■『サイゾー』が保有するお客さまの個人情報について、訂正・利用停止等をご希望される場合には、下記連絡先までご連絡願います。サイゾー 03-5784-0790 個人情報管理責任者まで

『マラドーナ』セクシーすぎるアルゼンチン代表がサイゾー編集部を急襲!?

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セクシーポーズの黒澤リノちゃん(左)&桜井シンディちゃん(右)
突然の登場にサイゾー編集部はオウンゴール連発です!
 「マラドーナ、マラドーナ、マラドーナァアアア......ッ!」  1986年のワールドカップ・メキシコ大会。当時「世界最高」と謳われたイングランド代表のディフェンス陣をまるで子ども扱いし、ディエゴ・マラドーナは"5人抜きゴール"で伝説となった。  あれから24年、われわれサイゾー編集部はふたたび水色と白のストライプに目を奪われることとなった。7日、突如として現れた2人のセクシーすぎるアルゼンチン代表は、絶妙なコンビネーションでボクらのハートをゲットゴールしていったのだった。  ......というわけで、6月9日に発売されるDVD『マラドーナ』のプロモーションでサイゾーに来てくれたのは、黒澤リノちゃんと桜井シンディちゃん。そのしなやかな肢体と鮮やかなボールさばきに校了間際の編集部から「ボクも蹴って蹴って!」という熱烈なリクエストが吹き荒れるなか、DVD『マラドーナ』についていろいろ聞いちゃいました! ──おふたりとも、サッカーはお好きなんですか? 黒澤 はい、好きでした。 桜井 私も大好きです! ──では、『マラドーナ』を見た印象を教えてください。 黒澤 マラドーナさんはとても有名な選手なので、このDVDもサッカーのドキュメンタリーなのかな、と思って見たら、ぜんぜんそれだけじゃなくて、彼の人生そのものを赤裸々に語っていて、ドラッグのこととか、家族への愛とか、「そんなことまで言っちゃっていいの?」って思いました。 桜井 小さいころからワールドカップで優勝することを夢見て、栄光と挫折を繰り返したんだな、っていうのがすごく分かりました。特にドラッグに手を出してしまったときに、そのせいで家族の成長を見られなかったことをすごく後悔していて、その姿に涙が出てしまいました。 ──ただサッカーだけの映画ではなかった? 黒澤 そうですね。マラドーナさんはすごく向こう(アルゼンチン)では影響力があって、たとえば結婚式でも、誓いのキスのあとに「神の左手でゴール!」みたいなことをするんですね。サッカーを通じて人の心を、すごく動かしていたんだなって、尊敬しました。 桜井 彼の人生そのものが描かれた映画でした。 ──なるほど。サッカーといえば、もうすぐワールドカップが始まりますが、おふたりの優勝予想は? 黒澤 私は、無難に、イタリア、かな? 桜井 えーと、フランス......。 ──あれ、アルゼンチンは?(笑) 黒澤・桜井 あ、アルゼンチンもです! あと日本も!(笑) ──日本とアルゼンチンは、ベスト4で当たる可能性もありますね。 黒澤 どっち応援したらいいんだろう......? 桜井 両方がんばってほしいです!  * * *  伝説の5人抜きゴールの裏側に秘められたイングランドとアルゼンチンの因縁や、「神の手」に隠された真実など、ディエゴ・マラドーナのすべてが詰まったDVD『マラドーナ』は、キングレコードより6月9日に発売される予定。ワールドカップを前に、ぜひともチェックしておきたい1本だ。
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オシリーナ以上にオシリーナだった黒澤嬢
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桜井嬢の胸元にマラドーナ! ぼくもDVDになりたいっ!
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グラビア界のメッシとテベスに削られて、
タジタジの編集部・吉住(新婚)。
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同じく身動きが取れなくなった代表・揖斐(既婚)。
◆読者プレゼントのお知らせ mara060805.jpg DVD『マラドーナ』の発売を記念して、キングレコード様よりDVDソフト、クリアケース、マラドーナテープをセットで1名様にプレゼントさせていただきます。応募の〆切は6月11日(金)23時59分とさせていただきます。なお、当選の発表は商品の発送をもってかえさせていただきます。 ★ご応募はこちらから!★ 【個人情報】 ■ご応募にあたり、ご提供いただく個人情報はサイゾーにて厳重に管理を行います。また、お客様の同意なしに守秘義務を負う業務委託先以外の第三者に開示、提供いたしません。 ■ご提供いただく個人情報は、『サイゾー』からの、お客様がご希望の場合の商品、キャンペーン等のご案内、アンケート等の発送に使用させていただきます。また、個人を特定しない方法で、マーケティングの統計データとして活用させていただきます。 ■今後、『サイゾー』からの商品の送付や媒体に関するご案内等をご希望されない場合は、下記連絡先までご連絡願います。 ■『サイゾー』が保有するお客さまの個人情報について、訂正・利用停止等をご希望される場合には、下記連絡先までご連絡願います。サイゾー  03-5784-0790 個人情報管理責任者まで
マラドーナ [DVD] 9日発売です。 amazon_associate_logo.jpg

錦戸亮&藤井リナの熱愛報道で見落とされた二つの事実

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「女性セブン」(小学館)6月17日号

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の"欲望"に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

第31回(6/2~7発売号より)

 鳩山由紀夫が退陣した。しかも1年にも満たない任期だった。自民党の投げ出し三兄弟"安倍晋三、福田康夫、麻生太郎"より短いぞ! 新総理となった菅直人だが、その妻・伸子が女性週刊誌でも話題になっている。ワイルドな酒豪の才女。鳩山夫人の"占い"幸とは違い、理詰めの女傑の言動に要注目だ。

"離婚"トークイベントに出席したくらたま、「トラブルの度に惚れ直す」

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トークショーに参加した倉田氏(左)と西川氏(右)

 6月8日、シネマート六本木でDVD『中国式離婚』のトークショー付き試写会が行われ、漫画家の倉田真由美氏とタレントの西川史子氏が登壇した。

 倉田氏、西川氏ともに去年7月に入籍したばかりの新婚。作品名から程遠いのではと聞かれると、「失礼な話ですよね。世の中の人が離婚するだろうと思っているキャスティングでしょ?」と自嘲気味のコメントを吐く西川氏。それでも結婚生活はうまくいっているようで、「死んだときに見つけてもらえる」「(彼が)私のことが大好きなので」「ちゃんとご飯をつくってます」「相手が浮気をしたら即離婚」と独身時代と変わらず高飛車なキャラクターを維持しつつ、言葉の端々からは順調な結婚生活がうかがえた。

鳩山辞任は小沢氏の策略? 呪縛から逃れられない民主党の行く末

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「週刊ポスト」6月18・25日号 中吊り
●第47回(6月2日~6月8日発売号より) 第1位 「新闇将軍小沢一郎次なる『謀略9策』」(「週刊ポスト」6月18・25日号) 第2位 「小沢一郎『13億円略奪!』」(「週刊文春」6月10日号) 第3位 「綾瀬はるか『大沢たかおの自宅へ超厳戒通い愛』」(「フライデー」6月18日号)  今週の第3位は、私でも知っている『おっぱいバレー』の綾瀬はるかちゃん(25)の密会激写。「フライデー」によれば、これまで結婚したい有名人女性ランキング1位に輝くなど、絶大な人気がある彼女だが、スキャンダル処女だったそうな。  その彼女を独り占めする男は、181cmの長身、甘いマスクで人気の俳優・大沢たかお(42)なのだ。年の差17歳。大澤はバツイチである。  5月中旬のある夜、大沢たかおが帰宅すると、その5分後、はるかの事務所のワゴン車が同じマンションに滑り込んでくる。マンション裏口の手前で停車すると、はるかが慣れた様子で裏口へ駆け込んでいく。その数分後、大沢事務所のスタッフが現れ、周囲のパトロールをする。  その翌日、さらにその3日後と、綾瀬はるかがマンションに通ってくるのを、「フライデー」はウォッチしている。  そのまた2日後。この夜は、大沢自らが見回りに現れ、近辺を事務所のスタッフと一緒にパトロールし始め、ついにフライデー取材班は大沢に見つかってしまうのだ。大沢は窓を叩きながら、テレビや映画で見る温厚さとは違う怒声を浴びせる。ま、仕方ないとは思うがね。  こうした厳戒態勢にもかかわらず、二人は頻繁に逢瀬を重ねているのだから、相当熱愛中と見て間違いなかろう。  このビッグカップルが晴れてゴールインなるのか、いらぬ心配だけど、気になるね。  第2位は、これが事前に出ることを知ったために、小沢一郎幹事長は辞任を決意したのではないかと業界で話題になっている、ジャーナリストの松田賢弥と「文春」取材班のスクープ。  以前から噂されていたことだが、自民党最大派閥の経世会の金庫から13億円というとてつもないカネを持ち出し、小沢一郎氏の世田谷の私邸に運んだと、当時の小沢の秘書・高橋嘉信氏が、初めて告白したのだ。  1992年、金丸信自民党副総裁(当時)が、佐川急便から5億円ものヤミ献金をもらっていた問題で、副総裁辞任を表明し、後に、経世会会長も退く。  当時、金丸氏の寵愛を受けていた小沢氏は、会長の座を得ようとするが、反小沢グループの故・小渕恵三氏が新会長に選出される。それを不服とした小沢氏たちは、92年10月に羽田孜氏を代表とする「改革フォーラム21」を結成し、対立は深まっていく。  11月初旬、議員会館にいた高橋氏に、小沢氏から「いつでも出られるようにスタンバイしておけ」という電話がかかってくる。そして、当時の小沢氏の金庫番・八尋護氏から電話があり、経世会の事務所からカネが詰まった袋を運び出し、小沢邸に運ぶよう命じられたのだ。  高橋氏が小沢邸に着くと、小沢の妻・和子さんが待っていて、「書斎に運んで」といわれ、書斎に上がり袋を並べた。もちろん、このカネが、小沢氏の政治団体の収支報告書に計上された形跡はない。そして、94年から、小沢氏は陸山会の政治資金で、計10億円に上る不動産購入を始めるのだ。「文春」は、この経世会から持ってきたカネをロンダリングするために、不動産購入したのではないかと推測する。  いまや闇将軍とまで称される小沢氏にとって、最大のアキレス腱はカネの問題である。鳩山由紀夫首相が辞任を決意し、小沢氏にも辞任することを迫ったと言われているが、あれほど参議院選挙で陣頭指揮を執ることにこだわった小沢氏が、意外にスンナリそれを呑んだのは、この記事が出ることを知って、ここは一度引いたほうがいいと考えたのではないか。そう推測する永田町関係者が多いことは事実である。  ところで、菅直人新総理になって、支持率が20%台後半になり「V字回復」などともて囃す向きもあるが、本当にそうだろうか。  多くの週刊誌が、菅新体制になって、参議院選挙がどうなるかを予測しているが、民主党有利と読むのは意外に少ない。  「朝日」の野上忠興氏は、民主党54、自民党39と、自民党に厳しいが、同じ「朝日」で森田実氏は、民主党34、自民党53と読む。「毎日」は「民主党40議席割れで30日天下、政界再編」とし、「AERA」は「菅首相でも民38、自54」と、自民優勢なのだ。根拠は、無党派層に自民党支持が多いことや、社民党の連立政権離脱が深刻だという見方が多いようだ。  突然とも思える鳩山氏の辞任は、さまざまな憶測を呼んでいる。鳩山氏が、最後の勇気を振り絞って小沢氏を辞任に追い込んだという見方と、そうではなく、これは小沢氏が仕掛けた策略で、まだまだこの次があり、小沢支配は終わらないとする2つの見方がある。  「AERA」は「『小沢支配』は終わらない」とし、菅氏の記者会見での発言「小沢幹事長は、ある意味では国民の皆さんにとっての、ある種の不信を招いた。少なくともしばらくは静かにしていただいた方が、ご本人にとっても、民主党にとっても、日本の政治にとってもいいのではないか、と考えています」に注目する。「『国民の不信を招いた』の前に『ある意味』との言葉をかぶせ、謹慎期間についても『しばらく』とあいまいにした。鳩山氏は首相の地位をなげうって小沢氏と『無理心中』したはずだったのに、小沢氏は1人生き残り、民主党はなお、小沢氏の呪縛から逃れられずにいる」とする。  「ポスト」は、巻頭で上杉隆氏の署名で、小沢氏は鳩山氏を道連れにした、これは小沢氏の戦略だと読む。「鳩山氏と小沢氏が一緒に辞めれば、『政治とカネ』で民主党を批判することはできない。また、どの政権でも、首相が交代すれば御祝儀相場で支持率は上がるのが常だ。目の前の参議院選に勝つという目標のためには、これに勝る手段はない」  また、「小沢一郎の次なる『謀略9策』」でも、今回の辞任劇を仕掛けたのは小沢自らの政治戦略だ、今年3月始めには、小沢氏は党幹部にこう漏らしていたとする。「このまま参院選を戦うのは難しいだろう。おそらく鳩山を代えなければならない局面がやってくる。そのときは全部、オレがかぶるしかない」。  さらに、鳩山氏が小沢氏の怒りを買ったのは、5月4日に沖縄を訪れて「学べば学ぶほど(海兵隊の各部隊が)連携して抑止力を維持していることが分かった」と発言したことだという。   海兵隊は、極東有事の際、他国にいる米国人を救出することを任務にしているので、日本の国土防衛のために駐留しているわけではない。  現行案に戻すために、小泉政権と同じごまかしの論法を使ったことが、許せなかったというのだ。そして「参院選が終わり次第、鳩山内閣を潰した張本人である官僚と米国追従のウイルスに汚染された大臣たちの"殺処分"が本格化する」と、小沢氏の反撃が始まるというのだ。  「現代」はこれとは逆に、両議員総会で鳩山が何をしゃべるかを小沢は知らなかったと書く。辞意表明と同時に、小沢にも幹事長を辞してもらいたいと呼びかけ、幹事長職を守ろうとした小沢氏の逃げ道を完全に断った、鳩山戦略が功を奏したというのだ。  細川政権も、小沢に振り回されたあげくに自壊した。今度は鳩山氏の叛乱で、政権を手放すことになった。小沢的政治手法には大きな欠陥があったと断じる。  さて、どちらの見方が正しいのだろうか。私には判断を下す何物もないが、鳩山氏の辞任表明後の、小沢氏との握手。菅候補への対立候補を立てるべく、何人かに声をかけたという話があるが、本気で動いたとは思われない点。菅新総理では、参院選に勝つのは難しいと判断している節がある。などなどを考えると、参院選後に、小沢氏は何事かを仕掛けるのではないかと読む、「ポスト」に、今回は軍配を上げたい。 (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
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突然辞任した杉並区"名物区長"にまつわるカネとオンナの狂想曲 忘れてはいけない悲劇「水俣病」その50年目の笑顔が語りかけること 「政治評論家への"つかみ金"の行方」野中発言を「週刊ポスト」は追及できるか