のぶみの絵本は賛否両論! ほかにもある「子どもに読ませたくない」と物議醸した人気絵本

 絵本作家・のぶみが作詞した楽曲「あたし おかあさんだから」が大炎上している。『おかあさんといっしょ』(NHK Eテレ)の元“うたのお兄さん”横山だいすけが、Huluで配信中の『だい!だい!だいすけおにいさん!!』で同曲を披露したところ、「母親に自己犠牲を強いる歌詞内容」などと、実際に子育てをするお母さんたちを中心に批判の渦となったのだ。

 のぶみは「これは、元々ママおつかれさまの応援歌なんだ」とSNSで釈明したものの、炎上騒ぎは鎮火せず、ついには歌唱を担当した横山まで、ブログで「理由はどうあっても結果的に応援してくれているみなさんを傷つけてしまったり辛い思いをさせてしまいました」と謝罪する事態になった。

 のぶみは本業の絵本作家としても、これまでに賛否両論を巻き起こしている。例えば『ママがおばけになっちゃった!』(講談社)は、「ママは くるまに ぶつかって、おばけに なりました。」という、交通事故死しておばけになった母親とその息子を描いた異色の作品。のぶみは同作の狙いについて、「ママがいなくなることを子どもに疑似体験させることで、母親を大切にしなきゃいけないと気づく」といった旨を語っており、読者からは「涙が出ました」「死別というテーマだが明るくて笑いもある」といった好意的な声が上がる一方、「実際に親を亡くした子どもにはつらすぎる内容」「母の死を軽く捉えている」「子どものトラウマになる」と反発の声が噴出していたのだ。

 また『ママのスマホになりたい』(WAVE出版)も賛否両論だ。スマホに夢中になって、自分のことを見てくれないママに、息子がモヤモヤを抱くという内容で、「目が覚めた」「もっと子どものことを気にかけようと思った」などの好意的な感想が多い中、「この絵本に、パパが出てこないことが気になった。育児は全部ママの仕事?」「まったく子ども向きではない」「言いたいことはわかる。が、ちょっとスマホを見て息抜きするくらいはさせてほしいというのが本音」といった苦言も少なくなかった。

 「わが子にいい影響を与えたい」という思いから、絵本の吟味には厳しくなる親も多いだけに、内容に思わず疑問を呈してしまうのは当然なのかもしれない。のぶみ作品以外にも、これまでネット上で賛否両論を巻き起こした絵本はいくつかある。

 「こんなにも物議を醸した絵本はいまだかつてなかったのでは?」といわれているのが、マーカス・フィスターの『にじいろのさかな』(講談社)。主人公は、美しいうろこを持つ「にじうお」と呼ばれる魚で、ほかの魚から「1枚うろこを分けてほしい」とせがまれている。しかし、にじうおが天狗になってそれを拒否していると、どんどん仲間はずれにされ、ついにはひとりぼっちに。物知りのたこに相談をしたところ、「ほかの魚にうろこを分けてあげなさい」といわれ、その通りにすると、美しいうろこはなくしてしまったものの、離れていった魚たちとは仲良しになれた……といった内容である。

 「子どもに分け合う大切さを伝える」といったテーマが読み取れるが、一部読者からは「もらえないから仲間はずれにする、もらえたから仲良くするってどうなの?」「自己犠牲を払わなければ、仲間になれないっていう内容にしか思えない」「本当に大事なものはしっかり守ってほしいと思うし、納得できない」など、厳しい意見も多いのだ。

 また、みゆきりかとなかやみわの『ばすくん』(小学館)は、「あまりにも救いようがない」として、一部読者から反発を食らっている。同作は、長い間、町中で働き続けてきた「ばすくん」が主人公。しかし、次々と新しいバスが登場し、一番の古株になると、ある日山奥のバス会社に売られてしまう。さらに故障した後は、森の中に捨てられるのだが、最終的には動物たちの住処になる……という内容だ。

 “人の老い”について考えさせられるテーマで、感動したという人がいる半面、ばすくんが周囲のバスや人々から辛らつな態度を取られる点が「しんどい」と感じる人も多く、「動物の住処になることが幸せなのか? バスの本懐を遂げさせてあげた方がいい」と懐疑する人も。はたまた「これは不法投棄ですよね?」との指摘も出ている。親心としては、やはり犯罪行為につながるような内容の絵本を、子どもに読ませるのは心苦しいのかもしれない。

 古くからある定番の絵本の内容が近年“改変”されたことにより、ネット上で議論が勃発した例も。『三匹のこぶた』は、『グリム童話』に収録された『狼と七匹の子山羊』に端を発した作品とされ、絵本としても広く子どもたちに親しまれている作品だが、かつて「3兄弟のうち長男と次男は狼に食べられてしまい、三男はその狼を釜茹でして食べる」だったオチが、近年「子豚は全員生き残って狼だけが死ぬ」または「子豚も狼も生き残る」と、改変されているのだ。

 子ども向けに、残虐性を排除した内容に進化していったと推測でき、より多くの子どもに読まれるようになった面もあるだろうが、「この物語にこめられた教訓まで変わってしまうのでは?」「結末をマイルドにしたらインパクトが薄れる」などと異議を唱える人もいる。このような“改変”は、ほかの作品でも行われており、今後も議論は続いていきそうだ。

 くだんののぶみは、2月8日にTwitterを更新し、「本当にご迷惑おかけしました 歌詞に不快な気持ちを感じた人 改めて深くお詫びします もっと見る人の気持ちを考えて制作するべきでした 本当にもう一度書き直したい気持ちでいっぱいです」と心情を吐露した。さまざまな考えを持つ親に対し、今後のぶみは、どういった作品を世に出していくのだろうか。

最大45%減の予測も……2020年5月コミケ開催で、同人印刷会社の経営危機は不可避に!

 昨年末に発表された、2020年東京五輪による東京ビッグサイト使用制限に対する同人誌即売会側の対応。

 現在、明らかにされている情報では、コミックマーケット準備会を中心に企業・主催者の協同によって『DOUJIN JAPAN 2020(仮)・コミックマーケット98』が2020年のゴールデンウィーク期間中に開催されることが決まっている。

 告知文では、極めて前向きな姿勢が示されているが、現状決まっているのは協同で同人誌即売会を開催することだけ。即売会関係者は「まだ、運営方法や内容はまったく決まっていない」と話す。

 もはや、東京五輪の前後を含めた期間の東京ビッグサイトの使用制限が不可避な中で、苦肉の策として決まったこのイベント。それでも、開催規模の縮小により関連産業への打撃は避けることができない。

 中でも苦境に陥ることが避けられないのは、同人印刷会社である。

 一昨年、筆者の取材に「全国の同人誌印刷業の売上は年間150億円=約2年間で300億円。60億円~90億円の売上の減少がありえる」と話していた同人印刷の老舗・緑陽社の武川優氏に改めて訊ねたところ、次のような予測を示された。

1:楽観的にみて、マイナス22%

スペース数で単純に減少額を算出。ただし、赤ブー(赤ブーブー通信社)が土曜開催などを積極的に取り組んだ場合を想定

2:悲観的にみて、マイナス36%

上記1にプラスして、値引き合戦が開始され、全社の売上が長期間下がることを想定

3:もっと悲観的にみて、マイナス45%

サークルが発行部数を絞ると想定。スペースが20%減った場合に、発行部数自体を10%や20%絞ることなど……スペースの減少以上にサークルの気分が消沈すると場合を想定

 もしも、3のような状況になってしまった場合、経営危機に陥る同人印刷会社が出る可能性は否めない。また、起こり得るだろう値引き合戦で、業界全体が損をする可能性も十分にある。さらに、近年進んでいる同人誌の電子書籍での販売が加速し、同人誌即売会そのものが勢いを失う可能性も予測される。

 すでに、コミケなど大規模即売会の時期に併せて、紙での販売と、ほぼ同時に電子版を発行する同人サークルも増えている情勢。これは、同人文化そのものの危機ともいえる。

 これまで記事に記してきた通り、東京ビッグサイトの使用制限は、同人誌即売会に限らない多様な産業の問題。いまだ「東館の全面使用」を求めるさまざまな動きは模索されているが、見通しは決して明るくはない。

 昨年末、この問題に詳しい木曽崇氏と共に集会を持った大田区のおぎの稔区議は語る。

「木曽さんの発言にもありましたが、メディアセンターが東京ビッグサイトに置かれる以上、周辺の警備も強化され大規模イベントなど行えません。東館の全面使用は困難なのではないでしょうか。首都圏各地の会場を確保し、うまく配分していくことも考えなくてはならないでしょう」

 同人誌即売会に限っていえば、東京五輪は、まったくの邪魔者。これによって、勢いを失っていくことも避けられないだろう。

 でも、筆者は考える。例え勢いを失おうとも、同人誌即売会が消え去ることはない。熱い魂が続く限りは、どんなに小さくなろうとも文化は続く。1980年、コミケと袂を分かち生まれた同人誌即売会「まんが ギャラリー&マーケット(MGM)」は、その規模を公民館の一室程度にまで縮小しながらも、いまだ続いている……今、同人文化の担い手たちにできることは何か?
(文=昼間たかし)

最大45%減の予測も……2020年5月コミケ開催で、同人印刷会社の経営危機は不可避に!

 昨年末に発表された、2020年東京五輪による東京ビッグサイト使用制限に対する同人誌即売会側の対応。

 現在、明らかにされている情報では、コミックマーケット準備会を中心に企業・主催者の協同によって『DOUJIN JAPAN 2020(仮)・コミックマーケット98』が2020年のゴールデンウィーク期間中に開催されることが決まっている。

 告知文では、極めて前向きな姿勢が示されているが、現状決まっているのは協同で同人誌即売会を開催することだけ。即売会関係者は「まだ、運営方法や内容はまったく決まっていない」と話す。

 もはや、東京五輪の前後を含めた期間の東京ビッグサイトの使用制限が不可避な中で、苦肉の策として決まったこのイベント。それでも、開催規模の縮小により関連産業への打撃は避けることができない。

 中でも苦境に陥ることが避けられないのは、同人印刷会社である。

 一昨年、筆者の取材に「全国の同人誌印刷業の売上は年間150億円=約2年間で300億円。60億円~90億円の売上の減少がありえる」と話していた同人印刷の老舗・緑陽社の武川優氏に改めて訊ねたところ、次のような予測を示された。

1:楽観的にみて、マイナス22%

スペース数で単純に減少額を算出。ただし、赤ブー(赤ブーブー通信社)が土曜開催などを積極的に取り組んだ場合を想定

2:悲観的にみて、マイナス36%

上記1にプラスして、値引き合戦が開始され、全社の売上が長期間下がることを想定

3:もっと悲観的にみて、マイナス45%

サークルが発行部数を絞ると想定。スペースが20%減った場合に、発行部数自体を10%や20%絞ることなど……スペースの減少以上にサークルの気分が消沈すると場合を想定

 もしも、3のような状況になってしまった場合、経営危機に陥る同人印刷会社が出る可能性は否めない。また、起こり得るだろう値引き合戦で、業界全体が損をする可能性も十分にある。さらに、近年進んでいる同人誌の電子書籍での販売が加速し、同人誌即売会そのものが勢いを失う可能性も予測される。

 すでに、コミケなど大規模即売会の時期に併せて、紙での販売と、ほぼ同時に電子版を発行する同人サークルも増えている情勢。これは、同人文化そのものの危機ともいえる。

 これまで記事に記してきた通り、東京ビッグサイトの使用制限は、同人誌即売会に限らない多様な産業の問題。いまだ「東館の全面使用」を求めるさまざまな動きは模索されているが、見通しは決して明るくはない。

 昨年末、この問題に詳しい木曽崇氏と共に集会を持った大田区のおぎの稔区議は語る。

「木曽さんの発言にもありましたが、メディアセンターが東京ビッグサイトに置かれる以上、周辺の警備も強化され大規模イベントなど行えません。東館の全面使用は困難なのではないでしょうか。首都圏各地の会場を確保し、うまく配分していくことも考えなくてはならないでしょう」

 同人誌即売会に限っていえば、東京五輪は、まったくの邪魔者。これによって、勢いを失っていくことも避けられないだろう。

 でも、筆者は考える。例え勢いを失おうとも、同人誌即売会が消え去ることはない。熱い魂が続く限りは、どんなに小さくなろうとも文化は続く。1980年、コミケと袂を分かち生まれた同人誌即売会「まんが ギャラリー&マーケット(MGM)」は、その規模を公民館の一室程度にまで縮小しながらも、いまだ続いている……今、同人文化の担い手たちにできることは何か?
(文=昼間たかし)

実務経験ゼロでも自信たっぷり……事例はいつも大洗!? 「聖地巡礼」に群がる“アヤシげ”な人々

 ホント、こんな人が増えたな。いや、前からか……?

 先日、あるアニメ・マンガ関係の会合で「観光振興」などの仕事をしているという人物と名刺交換をする機会があった。どうやら、先方は筆者の名前を知っていたそうで「お名前は存じてます」と言う。

 そう言われれば、こちらの返事は当然「どちらの作品を読んでいただいていますか?」となる。すると、その人物は、こう返答した。

「いや、Twitterで『また昼間か』とか……」

 別に腹も立たず、冷静にその人物の名刺に目をやった。肩書には、ある学会に所属していることと、ある関西の町の観光物産協会の会員であることが記されていた。

 その町のことが嫌いになりかけた。とはいえ、正直な言葉を返して、場を荒らすのもよくない。なので、こんな質問をしてみた。

「最近、盛り上がっていたり、面白い取り組みをしている地域はどこですか?」

 すると、こう言われた。

「それは、大洗ですよ。大洗は盛り上がってますよ」

 思わずあぜんとしてしまった。そんなことは誰でも知っているし、多くの人が言及していることである。

 これまで、地方都市でいきなり「うちでも、アニメやマンガで町おこしを」「地域を舞台にしたゲームをつくります」「コスプレイヤーを集めてイベントをやります」といった人が現れては、何も実現できないままに消えていった事例を数多く聞いていた。

 きっと、この人物もその類いに違いはなかった。

 何よりも、いきなり町に悪印象を与える人を抱えているこの観光物産協会も、大変なんだろうな……と思った。

 特段、聖地巡礼は専門ではないが、あちこちの地方都市の取材を重ねている筆者。大洗をはじめとする成功例が注目されるゆえだろうか? 次々と現れる“アヤシげ”というべきか、どうしようもない人に出会うこともある。一昨年に報じた『東方Project』の聖地に出没していた「私は天照大神と話ができる」という人物(その後、現在まで姿を見ていない)ほど、ぶっ飛んだ例には出くわさないが(参照先「おたぽる」)、「なんだかな」と首をかしげさせられる人は尽きない。

 昨年、首都圏の行政機関でアニメ・マンガの地域振興に携わる知人が、ある記事に登場していた。たまたま顔を合わせた時に、その記事に触れたら顔をしかめられた。

「いやね、記事を書いたあの人……地方のコンサルとか名乗ってるけど、アニメ・マンガも含めて実務経験もないのに、さも自分には実績があるかのように話すんですよ。宣伝にもなるから、取材は断らないようにしていますけどねえ……」

 聖地巡礼に携わる大半の人が、素朴な気持ちで地域を盛り上げようとしているのは、まごうことない事実である。

 だからこそ、アヤシげなヤツらは、浮かび上がって見えるということか。
(文=昼間たかし)

実務経験ゼロでも自信たっぷり……事例はいつも大洗!? 「聖地巡礼」に群がる“アヤシげ”な人々

 ホント、こんな人が増えたな。いや、前からか……?

 先日、あるアニメ・マンガ関係の会合で「観光振興」などの仕事をしているという人物と名刺交換をする機会があった。どうやら、先方は筆者の名前を知っていたそうで「お名前は存じてます」と言う。

 そう言われれば、こちらの返事は当然「どちらの作品を読んでいただいていますか?」となる。すると、その人物は、こう返答した。

「いや、Twitterで『また昼間か』とか……」

 別に腹も立たず、冷静にその人物の名刺に目をやった。肩書には、ある学会に所属していることと、ある関西の町の観光物産協会の会員であることが記されていた。

 その町のことが嫌いになりかけた。とはいえ、正直な言葉を返して、場を荒らすのもよくない。なので、こんな質問をしてみた。

「最近、盛り上がっていたり、面白い取り組みをしている地域はどこですか?」

 すると、こう言われた。

「それは、大洗ですよ。大洗は盛り上がってますよ」

 思わずあぜんとしてしまった。そんなことは誰でも知っているし、多くの人が言及していることである。

 これまで、地方都市でいきなり「うちでも、アニメやマンガで町おこしを」「地域を舞台にしたゲームをつくります」「コスプレイヤーを集めてイベントをやります」といった人が現れては、何も実現できないままに消えていった事例を数多く聞いていた。

 きっと、この人物もその類いに違いはなかった。

 何よりも、いきなり町に悪印象を与える人を抱えているこの観光物産協会も、大変なんだろうな……と思った。

 特段、聖地巡礼は専門ではないが、あちこちの地方都市の取材を重ねている筆者。大洗をはじめとする成功例が注目されるゆえだろうか? 次々と現れる“アヤシげ”というべきか、どうしようもない人に出会うこともある。一昨年に報じた『東方Project』の聖地に出没していた「私は天照大神と話ができる」という人物(その後、現在まで姿を見ていない)ほど、ぶっ飛んだ例には出くわさないが(参照先「おたぽる」)、「なんだかな」と首をかしげさせられる人は尽きない。

 昨年、首都圏の行政機関でアニメ・マンガの地域振興に携わる知人が、ある記事に登場していた。たまたま顔を合わせた時に、その記事に触れたら顔をしかめられた。

「いやね、記事を書いたあの人……地方のコンサルとか名乗ってるけど、アニメ・マンガも含めて実務経験もないのに、さも自分には実績があるかのように話すんですよ。宣伝にもなるから、取材は断らないようにしていますけどねえ……」

 聖地巡礼に携わる大半の人が、素朴な気持ちで地域を盛り上げようとしているのは、まごうことない事実である。

 だからこそ、アヤシげなヤツらは、浮かび上がって見えるということか。
(文=昼間たかし)

驚愕の88%割引き! 乗っているだけなら1万円!! 「天草エアライン」は企画運賃をやり遂げることはできるか

 これは、心を決めて搭乗するしかないな。日本一小さい航空会社として知られている天草エアラインが、1日全便連続搭乗「乗るだけ運賃」なる企画を3月11日までの期間限定で開催している。

 これは、2016年に導入された新機種ATR42-600「みぞか号」の就航2周年を記念して実施されているもの。天草エアラインが保有している旅客機は、この1機のみ。これのみで、ほぼ連日「天草→福岡→天草→熊本→大阪(伊丹)→熊本→天草→福岡→天草→福岡→天草」のルートを飛行している。今回の企画は、このルートでひたすら飛行機に乗り続けたいという人を対象にしたもの。

 1日の間に天草を起点に、連続6便または、最長で8便を乗り続けた場合には、運賃が総額1万円となる。通常の普通運賃は天草→熊本間で7,800円の設定。すなわち、ざっくり概算でおおよそ88%ディスカウントという驚愕の運賃設定なのだ。

 ただし、この運賃を利用する場合には厳しい条件が。もしも、途中で連続搭乗をやめた場合には搭乗済み区間の普通運賃を支払わなくてはならない決まりになっており、その旨、誓約書へのサインが必須。

 つまり、リタイアすれば運賃は自分持ちという罰ゲームつきのチャレンジングな設定になっているのである。

 かなり体力勝負になりそうな企画。問題は、乗り心地である。このATR42-600はフランスとイタリアの合弁で開発されたプロペラ機。その乗り心地はいかほどのものか。

「かわいいを狙ったデザインは好みもあるでしょうが、足元はとにかく広い。普段LCCなんかに乗っていると驚きます。特徴的なのは、最前列にある座席でしょう。なぜか対面シートになっているんですよね……」(飛行機マニア)

 機内ではジュースやお菓子の提供もあったり、サービスは満点。とはいえ、1日を飛んだり降りたりで過ごせるかはやや不安。そこで、予約を受けつけている天草エアラインに、ホントにリタイヤすると正規運賃になるか聞いてみたが、やっぱり答えはイエス。

「すでに埋まってきている日もありますので……」

 と、早めの予約を促された。

 期間中、天草空港までは福岡や大阪からもチャレンジャーに向けた割引運賃を提供。ちょうど、JRでは3月1日から青春18きっぷの利用期間に入るので、天草までは普通列車のみで向かうという、これまたチャレンジャーなことも可能といえば可能だ。

 もし、挑戦に成功したら改めて報告したい。
(文=昼間たかし)

*追記
残念なことに、天草エアラインの1月29日付新着情報によると、この「乗るだけ運賃」は完売したとのこと。次なるキャンペーン企画に期待したい。

再び脚光を浴びるラジカセからBCLラジオまで……なぜ、人は“デカいもの”に憧れるのか

 人は、やっぱり大きいものに憧れるんだな。

 すでに、CDも要らない。それどころか、音楽はダウンロードの時代も通り過ぎてストリーミングへと移行しようとしている。そうした中で、カセットテープとラジカセが改めて脚光を浴びているのだ。

 CDに取って代わられたはずのアナログレコードは、いまだ音楽マニアの間では需要がある。

 レコードの味わいは、アナログならではの微妙な雑音である。過去のレコードをCDで復刻する時にも、あえて雑音が存在感を発揮するように音質を調整することも行われている。それと同様に、カセットテープもアナログならではのデジタルとは違う味わいのある音質。そして、曲をスキップせずに順番に聞かなくてはならない特性も人気になっているのだという。

 そうした風潮と共にラジカセ本体が脚光を浴びるのは、ごくごく自然なこと。昨年は、Bluetooth対応のラジカセがネットで話題にもなった。単に、時代に対応した最新の機種かと思いきや、ブランドがSANSUIだったのも注目された理由だった。

 SANSUIは、かつての高級オーディオメーカー・山水電気のブランド名。同社の破産後、別会社がブランドを所有しているが、そうした経緯や懐かしさが話題となっているのだ。

 スマートフォンの普及により、かつては、カバンの中にウォークマンを入れていたものだが、その手間もいらなくなった。すべてがコンパクトに済む中で、かえって場所を取るラジカセが人気を集めているのは興味深い。

 広く普及していた製品だけあり、ネットオークションを見ると多くのラジカセが出品されている。安いものは数千円台からあるが、状態のよいものになると、途端にゼロが増える。ダブルデッキですらないものでも……である。

 同様に、実用性の点では疑問だらけなのに、デッカいほうがウケているのが短波ラジオである。かつてのソニーの名機種、スカイセンサー・シリーズなどは、中古でもキズなどがなく新品同様のものであれば常に数万円が当たり前。1970年代、日本では短波で放送される海外の放送を受信するBCLという趣味がブームになった。

 それも今は昔の話。ネットの普及と共に短波放送局の数も激減した。何より、ラジオも小型で高性能になった。対して、ブームの頃に発売されたラジオはデカい。おまけに周波数のチューニングはアナログダイヤルである。

「それがいい……。ダイヤルを慎重に回して、ベストな感度を得るのが楽しい。とりわけ、短波放送は日によって電波の状態が変わったりするのでベストな周波数を見つけるワクワク感がある」(50代になって復帰したマニア談)

 実用性などどうでもいい。デカいゆえに満たされる所有欲。アナログならではの、自分の手でなにかとカスタマイズができる柔軟性と湧き上がる探究心。それらは普遍のものなのだろうか。確かに、多くの日本人は、どれだけ時代遅れであったとしても戦艦大和が好きだ。
(文=昼間たかし)

薬物使用者の掲示板に見る、ドラッグに対する本心「人生が好転した」「死ぬしかない」

 今まで数多くの著名人等が、覚せい剤や大麻の使用・所持などにより逮捕され、世間を騒がせてきた。浅野忠信の父親が、覚せい剤使用の疑いで逮捕されたときは、本人も言い逃れすることもなく「自分の意思で使用していました」と、あっさりと使用を認めた。そんな話題を聞くたびに、ふと疑問に思うことがある。芸能界では覚せい剤って、そんなに身近なものなのだろうか? 多くの人にとって、覚せい剤は普段の生活で触れることのないものだ。せいぜい、知り合いに覚せい剤で逮捕された人がいるか……いや、そんなことも滅多にないだろう。

 だが、それが海外になると事情は変わる。私が海外で生活をした頃、多くの人にとって覚せい剤はごく身近なものであることを知った。例えば、海外では、日本の未成年者の喫煙と同程度の罪悪感の感覚で、平然とドラッグをキメることがあるようだ。もちろん、私が知っていることが全てではないが、現地の友人らも、約半数の人がドラッグを使用した経験があり、マリファナにいたっては約8割もの友人が経験アリとの答えだった。中には弁護士もいたし、一流大学出のいわゆる超エリートもいた。そんな彼らも、10~20代の頃に少なくとも一度や二度はドラッグの使用経験があるという。

 そこで今回紹介したいのは、英語圏最大のニュース掲示板サイト「Reditt」の「ドラッグ」コミュニティから、ドラッグ中毒を克服すると宣言した男性が立てた「Goodbye ドラッグ」トピック。このコミュニティは、大麻(Cannabis)、コカイン(Cocaine)アンフェタミン(Adderall)、MDMA、日本では指定薬物のクラトム(Kratom)などさまざまな薬物カテゴリがあり、ドラッグの使用感や取り引き方法、社会ニュースを議論するものまで幅広くトピックが存在している。

 「Goodbye ドラッグ」に寄せられたコメントのほとんどは、彼の決断を称賛するものばかりだが、LSDカテゴリのため基本的にみなLSDの使用者。ドラッグ経験者の彼らは、ドラッグをどのようなときに使用し、どう考えているのか? トピックのコメントを一部抜粋し、抄訳してご紹介する。

「Goodbye ドラッグ」

<トピック主>
 俺は、自分の人生と健康のために、ドラッグをやめるって決めた。最後にアシッド(LSD)でキマった時、ドラッグは人の成長を妨げるだけだって気付いたんだ。だから、やめて前に進む。俺はこのドラッグコミュニティでの交流を楽しんでるし、ドラッグを克服しようとしてる人をすごく尊敬するよ。もし、このコミュニティがなかったら、俺は間違いなく今よりもっと最悪なことになったと思うから。

<コメント1>
 主、よくやった! 俺がドラッグをやる時に一番大事にしてるルールは、ドラッグの効果を現実的に捉えるようにすること。それが、悪い効果でも良いものでも。たまに、悪い面ばかりを感じるときがあるけど、「良い効果ばかりじゃない」って気づくことが重要だと思う。もし主が、このドラッグコミュニティにまた来るなら、ドラッグをやってた過去の経験と、ドラッグ中毒を克服したその経験をみんなに話してもらいたい。ここのみんなにとって、きっと価値ある話になるから。

<主>
 ドラッグには良い面&悪い面があるっていうのには、すごく同意。大切なことは、ドラッグをやめたら、その後の行動に慎重になること。俺は今後、友達にもネット上でも、「ドラッグはやめるべきだ」って言い続けるつもりだよ。俺を救ってくれたこのコミュニティにお返しするためにも、いつか戻ってきたいと思う。

<コメント2>
 こないだコンサートでドラッグをキめたとき、ドラッグのおかげで、たくさんのことを学んだと気づいた。最高の人生のためにしなきゃいけないことが何か、ドラッグのおかげで理解できたんだ。奇遇なことに、それがわかってから人生は好転したし、愛も見つけることができて、鬱もなくなった。全てが以前よりもずっと良くなってきたんだ。このドラッグを開発した奴が、本物のMVPだよ。

<コメント3>
 これはある程度事実だと思うけど、ドラッグによる幻覚は、無限の知恵と自己洞察力を与えてくれる。私たちは、これからも人生のどこかで、障害にぶち当たり続けるけど、ドラッグは本当にやるべきことに気付かせて、それに集中させてくれる。そう考えると、LSDは精神的な問題を抱えていない限り、そして運転中じゃない限りは、最も安全なドラッグだと思う。

<コメント4>
 俺が最後にキマった時、ドラッグはもうやめるべきだってわかったんだ。特にマリファナ。あれはやめられなかった。最終的にパニック発作と不安の波が襲ってきたんだ。もし、やめられるタイミングがやってきたとしたら、賢くなったってことだよ。シラフの世界が待ってるよ!

<コメント5>
 中学生だった頃、俺はよくいるバカなガキだった。高校に進んでからは、環境を変えたい一心で、マリファナとか色んなことにハマったんだ。そのせいで、卒業するまでに2~3回停学を食らって、2回逮捕されたよ。そんな経験のせいか、大規模な非行グループのリーダーになったけど、そんなもの上っ面の関係でしかなかった。だから、高校を卒業してすぐ、俺はグループの何人かを除いて、全員との関係を断った。学校での悪い成績・評判が、その後の数年間、生活の妨げになった。俺は、将来や就職をちゃんと考えて過ごすべきだった時間を、しょうもない友達と過ごして無駄にしてしまったんだ。

 話を現在に戻すと、今は短大に通ってる。将来何がしたいかなんてわからないからね。まだ21歳だし、一人暮らしする理由もないから実家に住んで、クソみたいな販売のバイトをしてる。まだ将来に対して前向きに考えられないけど、でも少しずつ、道は見えてきてはいるんだ。とはいえ、俺には学が全然ないし、友達は少ないし、販売の仕事でよく物を持ち上げるせいで背中が痛み始めてるし、もう自分は負け組だなって。

 俺と同じような失敗はしてほしくない。高校生活に集中して、自分は何が得意なのか、将来どんなキャリアが築けるのかよく考えてほしい。別に、高校生活を楽しむばかりではダメだと言いたいんじゃないんだ。ただお願いだから、そういう楽しみは週末の夜だけにして、警察には十分気を付けるんだ。賢く生きろ。

 長くなっちゃってごめんよ。でもこのスレを見て、10代の人のドラッグ事情が心配になったから。ドラッグは間違ってる。人生をめちゃくちゃにするから。もし俺が使ってたようなヤバいドラッグには手を出さなかったとしても、中毒者にならないワケじゃないから。

<コメント7>
 ドラッグはいつも、人生を輝かせてくれる物のように感じる。その人を破滅させる前までは。自分を破滅させるために使い始める人なんていない。ドラッグをやる理由は、強さ・幸福感・自信、そして人生をより良くしてくれる全ての物を与えてくれると思うからだ。
最初はみんな、ドラッグのことを甘く見てる。「人生をこれほど輝かせてくれるなら使った方がいいに決まってるだろう」と。そう感じている間、脳は変化し、そして体はドラッグに染まっていく。

 使い始めは、ただのお遊び的な感覚で、たまに使用するだけだったのに、知らないうちにドラッグは自分の人生になり、生活の全てになってしまう。ドラッグが人を蝕んでいく。仕事に行き、そつなく仕事をこなしたとしても、実はもう、その人のアイデンティティーは失われ、人間らしい感情を持つこともなくなってしまう。お金は底をつき、健康状態は悪化していくにもかかわらず、ドラッグは人に、「自分はまったく問題ない」と思い込ませ、悪い方へと進んでいくんだ。

 ふと、「ドラッグのない生活の方がいいや」なんて気が変わり、やめられる人なんていない。ドラッグを断ち切ることができたのは、ひどく痛い目に遭った人か、すでにドラッグで死んだ人だ。人がシラフになる努力をしたとき、きっと何かが違うと感じる。その人を取り巻く世界は以前よりも暗く、思考は恐怖や退屈に支配される。確実に存在していた、明るかった世界の思い出は、まるで夢物語だったかのように思える。

 「ドラッグは最高だ……」。そんなものは最初だけだ。ドラッグは人を蝕み、人を虚無にする。後戻りできなくなる日がくるまで、誰しもがドラッグは最高だなんて思うんだ。

 ドラッグは必要ない。ドラッグのない人生の方がずっといい。ドラッグがあなたを食い尽くす前に、まず近寄ってはいけない。

――――――――――――――――――

 いかがだっただろうか。ドラッグ使用への罪悪感が薄いからか、それともドラッグが身近なものだからか、平然とドラッグを肯定する意見があるのは不思議なものだ。しかし、やはり最終的にたどり着く答えは、「ドラッグはやらない方がいい」というのが多数。

 これは海外での話だが、「日本は違う」と安心を決め込むことはできない。「やり始めはただの好奇心だった。たまにキメるだけで満足だった」。そういった人が増えないよう、中毒克服者の経験を知ることはストッパーになるかもしれない。
(抄訳・構成/藤子留美加)

薬物使用者の掲示板に見る、ドラッグに対する本心「人生が好転した」「死ぬしかない」

 今まで数多くの著名人等が、覚せい剤や大麻の使用・所持などにより逮捕され、世間を騒がせてきた。浅野忠信の父親が、覚せい剤使用の疑いで逮捕されたときは、本人も言い逃れすることもなく「自分の意思で使用していました」と、あっさりと使用を認めた。そんな話題を聞くたびに、ふと疑問に思うことがある。芸能界では覚せい剤って、そんなに身近なものなのだろうか? 多くの人にとって、覚せい剤は普段の生活で触れることのないものだ。せいぜい、知り合いに覚せい剤で逮捕された人がいるか……いや、そんなことも滅多にないだろう。

 だが、それが海外になると事情は変わる。私が海外で生活をした頃、多くの人にとって覚せい剤はごく身近なものであることを知った。例えば、海外では、日本の未成年者の喫煙と同程度の罪悪感の感覚で、平然とドラッグをキメることがあるようだ。もちろん、私が知っていることが全てではないが、現地の友人らも、約半数の人がドラッグを使用した経験があり、マリファナにいたっては約8割もの友人が経験アリとの答えだった。中には弁護士もいたし、一流大学出のいわゆる超エリートもいた。そんな彼らも、10~20代の頃に少なくとも一度や二度はドラッグの使用経験があるという。

 そこで今回紹介したいのは、英語圏最大のニュース掲示板サイト「Reditt」の「ドラッグ」コミュニティから、ドラッグ中毒を克服すると宣言した男性が立てた「Goodbye ドラッグ」トピック。このコミュニティは、大麻(Cannabis)、コカイン(Cocaine)アンフェタミン(Adderall)、MDMA、日本では指定薬物のクラトム(Kratom)などさまざまな薬物カテゴリがあり、ドラッグの使用感や取り引き方法、社会ニュースを議論するものまで幅広くトピックが存在している。

 「Goodbye ドラッグ」に寄せられたコメントのほとんどは、彼の決断を称賛するものばかりだが、LSDカテゴリのため基本的にみなLSDの使用者。ドラッグ経験者の彼らは、ドラッグをどのようなときに使用し、どう考えているのか? トピックのコメントを一部抜粋し、抄訳してご紹介する。

「Goodbye ドラッグ」

<トピック主>
 俺は、自分の人生と健康のために、ドラッグをやめるって決めた。最後にアシッド(LSD)でキマった時、ドラッグは人の成長を妨げるだけだって気付いたんだ。だから、やめて前に進む。俺はこのドラッグコミュニティでの交流を楽しんでるし、ドラッグを克服しようとしてる人をすごく尊敬するよ。もし、このコミュニティがなかったら、俺は間違いなく今よりもっと最悪なことになったと思うから。

<コメント1>
 主、よくやった! 俺がドラッグをやる時に一番大事にしてるルールは、ドラッグの効果を現実的に捉えるようにすること。それが、悪い効果でも良いものでも。たまに、悪い面ばかりを感じるときがあるけど、「良い効果ばかりじゃない」って気づくことが重要だと思う。もし主が、このドラッグコミュニティにまた来るなら、ドラッグをやってた過去の経験と、ドラッグ中毒を克服したその経験をみんなに話してもらいたい。ここのみんなにとって、きっと価値ある話になるから。

<主>
 ドラッグには良い面&悪い面があるっていうのには、すごく同意。大切なことは、ドラッグをやめたら、その後の行動に慎重になること。俺は今後、友達にもネット上でも、「ドラッグはやめるべきだ」って言い続けるつもりだよ。俺を救ってくれたこのコミュニティにお返しするためにも、いつか戻ってきたいと思う。

<コメント2>
 こないだコンサートでドラッグをキめたとき、ドラッグのおかげで、たくさんのことを学んだと気づいた。最高の人生のためにしなきゃいけないことが何か、ドラッグのおかげで理解できたんだ。奇遇なことに、それがわかってから人生は好転したし、愛も見つけることができて、鬱もなくなった。全てが以前よりもずっと良くなってきたんだ。このドラッグを開発した奴が、本物のMVPだよ。

<コメント3>
 これはある程度事実だと思うけど、ドラッグによる幻覚は、無限の知恵と自己洞察力を与えてくれる。私たちは、これからも人生のどこかで、障害にぶち当たり続けるけど、ドラッグは本当にやるべきことに気付かせて、それに集中させてくれる。そう考えると、LSDは精神的な問題を抱えていない限り、そして運転中じゃない限りは、最も安全なドラッグだと思う。

<コメント4>
 俺が最後にキマった時、ドラッグはもうやめるべきだってわかったんだ。特にマリファナ。あれはやめられなかった。最終的にパニック発作と不安の波が襲ってきたんだ。もし、やめられるタイミングがやってきたとしたら、賢くなったってことだよ。シラフの世界が待ってるよ!

<コメント5>
 中学生だった頃、俺はよくいるバカなガキだった。高校に進んでからは、環境を変えたい一心で、マリファナとか色んなことにハマったんだ。そのせいで、卒業するまでに2~3回停学を食らって、2回逮捕されたよ。そんな経験のせいか、大規模な非行グループのリーダーになったけど、そんなもの上っ面の関係でしかなかった。だから、高校を卒業してすぐ、俺はグループの何人かを除いて、全員との関係を断った。学校での悪い成績・評判が、その後の数年間、生活の妨げになった。俺は、将来や就職をちゃんと考えて過ごすべきだった時間を、しょうもない友達と過ごして無駄にしてしまったんだ。

 話を現在に戻すと、今は短大に通ってる。将来何がしたいかなんてわからないからね。まだ21歳だし、一人暮らしする理由もないから実家に住んで、クソみたいな販売のバイトをしてる。まだ将来に対して前向きに考えられないけど、でも少しずつ、道は見えてきてはいるんだ。とはいえ、俺には学が全然ないし、友達は少ないし、販売の仕事でよく物を持ち上げるせいで背中が痛み始めてるし、もう自分は負け組だなって。

 俺と同じような失敗はしてほしくない。高校生活に集中して、自分は何が得意なのか、将来どんなキャリアが築けるのかよく考えてほしい。別に、高校生活を楽しむばかりではダメだと言いたいんじゃないんだ。ただお願いだから、そういう楽しみは週末の夜だけにして、警察には十分気を付けるんだ。賢く生きろ。

 長くなっちゃってごめんよ。でもこのスレを見て、10代の人のドラッグ事情が心配になったから。ドラッグは間違ってる。人生をめちゃくちゃにするから。もし俺が使ってたようなヤバいドラッグには手を出さなかったとしても、中毒者にならないワケじゃないから。

<コメント7>
 ドラッグはいつも、人生を輝かせてくれる物のように感じる。その人を破滅させる前までは。自分を破滅させるために使い始める人なんていない。ドラッグをやる理由は、強さ・幸福感・自信、そして人生をより良くしてくれる全ての物を与えてくれると思うからだ。
最初はみんな、ドラッグのことを甘く見てる。「人生をこれほど輝かせてくれるなら使った方がいいに決まってるだろう」と。そう感じている間、脳は変化し、そして体はドラッグに染まっていく。

 使い始めは、ただのお遊び的な感覚で、たまに使用するだけだったのに、知らないうちにドラッグは自分の人生になり、生活の全てになってしまう。ドラッグが人を蝕んでいく。仕事に行き、そつなく仕事をこなしたとしても、実はもう、その人のアイデンティティーは失われ、人間らしい感情を持つこともなくなってしまう。お金は底をつき、健康状態は悪化していくにもかかわらず、ドラッグは人に、「自分はまったく問題ない」と思い込ませ、悪い方へと進んでいくんだ。

 ふと、「ドラッグのない生活の方がいいや」なんて気が変わり、やめられる人なんていない。ドラッグを断ち切ることができたのは、ひどく痛い目に遭った人か、すでにドラッグで死んだ人だ。人がシラフになる努力をしたとき、きっと何かが違うと感じる。その人を取り巻く世界は以前よりも暗く、思考は恐怖や退屈に支配される。確実に存在していた、明るかった世界の思い出は、まるで夢物語だったかのように思える。

 「ドラッグは最高だ……」。そんなものは最初だけだ。ドラッグは人を蝕み、人を虚無にする。後戻りできなくなる日がくるまで、誰しもがドラッグは最高だなんて思うんだ。

 ドラッグは必要ない。ドラッグのない人生の方がずっといい。ドラッグがあなたを食い尽くす前に、まず近寄ってはいけない。

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 いかがだっただろうか。ドラッグ使用への罪悪感が薄いからか、それともドラッグが身近なものだからか、平然とドラッグを肯定する意見があるのは不思議なものだ。しかし、やはり最終的にたどり着く答えは、「ドラッグはやらない方がいい」というのが多数。

 これは海外での話だが、「日本は違う」と安心を決め込むことはできない。「やり始めはただの好奇心だった。たまにキメるだけで満足だった」。そういった人が増えないよう、中毒克服者の経験を知ることはストッパーになるかもしれない。
(抄訳・構成/藤子留美加)

「弟子なのか職業なのか」漫画家・三田紀房氏の“残業代請求”騒動、アシスタントの本音は?

 漫画家アシスタントは“ブラック”なのか――? そんな疑問が、今ネット上で話題を呼んでいる。昨年12月上旬、Yahoo!ニュースが配信した「週休3日、残業禁止、『作画完全外注』――漫画家・三田紀房が『ドラゴン桜2』で挑む働き方改革」という漫画家・三田紀房のインタビュー記事に、かつて同氏のアシスタントを11年7カ月間務めていた漫画家・カクイシシュンスケ氏が、「残業はあった」などとブログで反論。ほかの漫画家たちも、カクイシ氏のブログ内容やアシスタントの労働環境に関する意見を述べるなど、大論争に発展しているのだ。

 三田氏は、『ドラゴン桜』(講談社)などで知られる人気漫画家で、インタビューによると、アシスタントの労働環境を整えるべく、「アシスタントは週休3日、残業禁止」「絵を描く作業はデザイン会社に外注」しているとのこと。しかし、カクイシ氏は、三田氏の職場に関して「だいたい平和な11年7カ月であったと思います」「(それは)業界の水準に比べても三田先生の職場が時間にきっちりしていたことが大きいと思います」としながらも、「完全にホワイトかと言われるとそうではありませんでした。労働基準法にきちんと則った職場であったかというと、そうは言えないでしょう」と苦言を呈したのだ。

 三田氏の記事にある「現在、三田のアシスタントが働くのは9時30分から18時30分まで。休憩は自由にとることができるが、残業は禁止されている」という部分には、「残業は今までさんざんしました」「(休憩は)15時00分から15時15分くらいまでの10~15分間だけ」と反論。また残業代に関しては11年7カ月の間一度も支払われなかったといい、請求を考えているとのこと。

 さらに、三田氏が自身の公式サイトで「漫画家の公務員化を行った」と述べている点に関して、「平成17年に三田先生のもとで働き始めた時は、私の記憶が確かなら月給13万円からのスタートだったはずです(中略)最終的な私の月収は23万円でした(中略)公務員とは程遠い収入です」といった異議を申し立てたのだ。

 知られざる漫画業界の慣習に、ネット上では「ブラックすぎる」「残業代は請求すべき」といった声が飛び交う中、これに反論したのは『ピューと吹く!ジャガー』(集英社)の漫画家・うすた京介氏。カクイシ氏に対して「漫画業界は使う側使われる側に関係なく結局は実力社会」「そもそも漫画家なんてまともな仕事じゃないんだから嫌なら就職しなさい」と、業界の実情をツイートし(現在は削除済み)、波紋を呼んだ。

 こうした一連の騒動を、実際に現在アシスタントをしている人はどう見ているのだろうか? 漫画雑誌に投稿を続けながら、編集者から紹介を受けたアシスタント業に就く20代のA氏は、「カクイシ先生のブログを読んだけれど、共感できない部分が多かった」と語る。

「アシスタントは、自分の漫画だけでは食っていけない新人漫画家や、漫画雑誌に投稿をしているタマゴたち。あくまで私の経験による意見ですが、そもそもアシスタントって、漫画家の“お弟子さん”みたいなものだと思っています。お手伝いすることで技術を学ばせてもらい、たまにいいもん食べさせてもらったり(笑)。それに労働時間などに関して、前もって契約を交わすことはあまりありませんし、お給料についても、時給なのか、日給なのか、月給なのか、どのように算出されているのか、またそこに食費や交通費は含まれているのかなど、全て先生にゆだねられていて、明細がもらえないところもあります。だから、師匠が弟子におこづかいをあげてるみたいなものなのかなぁと。三田先生が労働時間について語っていたので、カクイシ先生から“残業”という言葉が出たのでしょうが、私はお給料の算出方法も知らないので、残業という概念自体なかったです」

 A氏は「アシスタント=職業」といった認識があまりないようで、お給料に関しても「確かなのは、売れてる先生のアシ代は高いことぐらい」だそう。カクイシ氏に対しては、「最初に三田先生と契約を交わしていたのか。もし交わしていたとしたらどんな内容だったのか知りたいですね。ただ、先生にいきなり『契約内容をはっきりさせてくれ』なんて言いづらいですが」という。

■不満があっても「早く独り立ちしろ」と言われるだけ

 一方で、A氏の意見を、「通い制度のアシスタントの意見」と語るのは、20代の新人漫画家・Bさん。最近はデジタルで描くマンガ家が多いため、通いではなく自宅で作業を行う“デジタルアシスタント”が増えており、「彼らは1コマいくら、時給いくらと、最初に細かくお給料を設定するケースが多い」という。

「僕も実際に、デジアシさんに手伝ってもらったことがありますが、最初に細かくお給料についてはお話しましたよ。でも、昔ながらの通いのアシスタントはなぁなぁですよね。カクイシ先生は、休憩時間に関しても疑問を呈していましたが、それはどこの現場でも同じだなぁと思いました。休憩時間は自由と言われていても、例えば、お菓子を食べながらゴロゴロしたり……みたいな時間はない。月刊だと、週刊よりはゆるいと聞きますけど、それでもみんな手は動かしてると思いますよ」

 さらにB氏は、うすた氏が「結局は実力社会」と指摘した点について、プロアシスタントという存在を解説してくれた。

「うすた先生が言っていた“実力社会”というのはまさにその通りなんです。アシスタントの中には、“プロアシスタント”と呼ばれる高い技術力を持った人たちがいて、中には月給40万円近く稼ぐ人もいますよ。彼らはアシスタントを“職業”にしている。自分がいないと現場が回らないことを理解しているから、先生に対しても待遇に関して強気の交渉ができるんです」

 しかし、「普通のアシスタントにそういった権限を持つことはなかなかできない」と語るB氏。アシスタントの待遇に不満を持っていたとしても、「『だったら早くうまくなって、独り立ちしなさい』と言われてしまうでしょうね。漫画業界って、昔からそういうところなんですよ」という。

 昨今芸能界では、タレントの雇用問題が表面化し、古くからの慣習に世間が疑問を投げかけるケースも増えている。漫画業界でも同様に、これまで業界内のルールとして通用していたアシスタントの労働環境や賃金制度が、世間一般に知れ渡るところとなった。アシスタントは、弟子なのか、職業なのか――今後どういった議論に発展していくか、注目していきたい。