『とくダネ』小倉智昭が2日連続で「頭」を……登山家“故人”表記の次は、BPO指摘に謝罪

 9日のフジテレビ情報番組『とくダネ!』の終盤、キャスターの小倉智昭らが頭を下げる一幕があった。

 同番組は昨年7月、一般男性を「容疑者」として放送。さらに翌8月には、京都府議会議員・荒巻隆三氏について「書類送検された」「ストーカー登録された」と報道したが、いずれも事実確認が取れていない情報であった。

 この2件について8日、BPO(放送倫理・番組向上機構)は「日本民会放送連盟の放送基準に抵触している」と判断。『とくダネ』に対し「誤りを修正するチャンスが見逃された」「(スタッフの)連携の力が発揮できなかった」「刑事事件報道の原則の再確認」と3つの問題点を指摘した。

 これを受け、MCの梅津弥英子アナウンサーは番組の中で「『とくダネ』では、今回の決定を重く、かつ真摯に受け止めております。去年の問題発生から取り組んでいますが、今後さらに再発防止の意識、ならびに刑事事件に対する専門意識を高め、信頼できる番組作りに勤めてまいります」と説明し、小倉と共に頭を下げた。

『とくダネ』といえば、この前日の8日にも、エベレスト最高齢登頂者である現在85歳の登山家・三浦雄一郎氏を“故人”として紹介したとして、小倉が「申し訳ありません!」と謝罪したばかり。ネット上では、「ミスが毎回、えげつないな」「BPOから怒られても、何も改善されてないじゃん」と呆れ声が相次いでいる。

「フジの情報番組は、昨年から確認不足によるミスを連発。昨年6月の『とくダネ』では、取材した一般人のボカシが外れるミスがあったほか、同5月放送の『ワイドナショー』では、宮崎駿監督の発言として紹介された内容がTwitterなどに投稿された創作文章であったことが発覚。同6月の『ノンストップ!』でも、実在しない『ガリガリ君』の味『火星ヤシ』を紹介し、後に『インターネット上にあった画像を誤って使用してしまった』と謝罪している。今や、誤報が発覚しても『フジだからしょうがない』と言われるまでに信用を失っています」(同)

 バラエティ番組が軒並み低迷する中、報道における独自取材を強みにしてきたフジ。視聴率が末期状態の今、頭を下げている場合ではないと思うが……。

アキラ100%の裸芸は「公然わいせつ罪」になるのか? BPOが視聴者からの苦情を公開

「ドラマのこのシーンってありえるの?」「バラエティーのあのやり方ってコンプライアンス的にどうなの?」……テレビを見ていて感じた疑問を弁護士に聞いてみる、テレビ好きのための法律相談所。

<今回の番組>
各局バラエティ番組

<今回の疑問>
BPOがアキラ100%への苦情を公開したが、裸芸は「公然わいせつ罪」になる?

 ピン芸人のアキラ100%に対する苦情が、放送倫理・番組向上機構(BPO)のサイト上の「視聴者からの意見」欄にて公開された。そこには、「青少年に悪影響」「公然わいせつ」といった声が寄せられている。一糸まとわぬアキラ100%の芸風は、お盆1枚で局部を隠し、激しい動きをしながらも局部を見せないように繰り広げられるもの。裸芸といえば、古くはダチョウ倶楽部、最近では、とにかく明るい安村など、バラエティー番組では不可欠な芸風だが、なぜアキラ100%だけがクレームの対象となったのだろうか? クレームの一部に、「万一にも局部が露出したら、公然猥褻などの犯罪になるのではないかと思った。軽犯罪法に該当しないのかとも思った」(原文ママ)という意見があるが、アキラ100%の芸風は、公然わいせつ罪に該当するのだろうか? アディーレ法律事務所の岩沙好幸弁護士に聞いた。

「結論としては、公然わいせつ罪は成立しないでしょう。刑法第174条には、『公然とわいせつな行為をした者は、6月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金または拘留もしくは科料に処する』と定められています。ここにいう『わいせつな行為』とは、性器を露出したり、性行為を行ったりすることなどを指すと考えられています。アキラ100%さんのように性器をしっかりと隠して、誰からも見えないようにしているのなら、公然わいせつには該当しません。また、犯罪が成立するためには、『故意』(=わざとやったということ)が必要になります。うっかりお盆を落とし、性器が露出してしまったとしても、原則として公然わいせつ罪は成立しません」

 ただし、「未必の故意」があると認定された場合には、公然わいせつ罪が成立する可能性があると岩沙弁護士は述べる。

「『未必の故意』とは、『性器を露出してしまうかもしれない』と認識していながら、そうなってしまっても構わないと考え、あえてそうした危険性のある行為に及び、結果として性器を露出してしまった場合に該当します。アキラ100%さんは、前張りを装着するなどして、万が一の際、性器が露出してしまわないようにしておくのが無難でしょうね」

 今年2月には『R-1ぐらんぷり2017』(フジテレビ系)で、見事優勝を果たし、収入が100倍になったとも報じられているアキラ100%。その芸風ゆえか、屋外の営業にほとんど呼ばれないという。これから、テレビ出演が増えていこうとするタイミングで水を差された格好だが、今後の活動を見守りたいものだ。

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『鳥人間コンテスト』は事故が起きても、なぜ打ち切りにならないのか?

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<今回の番組>
『衝撃のアノ人に会ってみた!』(日本テレビ系/3月23日)

<今回の疑問>
事故の起きたバラエティー番組が打ち切りになる基準は?

 3月23日に放送された『衝撃のアノ人に会ってみた!』(日本テレビ系)に、過去の『鳥人間コンテスト』(日本テレビ系)で話題になったパイロットたちが出演し、再び注目を浴びた。今年の夏で40回目を迎える『鳥人間コンテスト』だが、感動の舞台の裏では悲惨な事故も起きている。

 2006年大会には東京工業大学のチームの機体が崖に衝突し、パイロットが踵骨の粉砕骨折と顔面裂傷し、その後遺症が残るという大事故、翌年07年大会では、パイロットとして参加した女性が滑走中に機体が破損、約10メートルの高さから湖面に落下し、その衝撃の影響と思われる「脳脊髄液減少症」という後遺症を患うという事故が起きた。女性は、制作の読売テレビと事故当時在籍していた大学、人力飛行機を制作したサークル顧問や責任者相手に損害賠償を求める提訴をしている。通常、このような事故が続けば、番組は打ち切りになってもおかしくはない。なぜ「鳥人間コンテスト」は打ち切りにならないのだろうか? アディーレ法律事務所の岩沙好幸弁護士に話を聞いた。

「『番組で事故が発生した場合は、番組を打ち切らなければならない』と定める法律はありません。どのような場合に番組を打ち切るかは各放送局の裁量に委ねられています。もっとも、各放送局は、BPO(放送倫理・番組向上機構)の放送基準や犯罪の成否などを総合的に考慮して打ち切るかどうかを検討します。まず、BPOは表現の自由を確保しつつ、視聴者の基本的人権を擁護するため、放送への苦情や放送倫理の問題に対応する第三者機関です。主に、視聴者などから問題があると指摘された番組・放送を検証して、局に意見や見解を伝え、放送界の自律と放送の質の向上を促す役割を担っています。

 そこで定められた放送基準には、(1)人命を軽視するような取り扱いはしない。(2)放送内容は、放送時間に応じて視聴者の生活状態を考慮し、不快な感じを与えないようにする。(3)人心に動揺や不安を与えるおそれのある内容のものは慎重に取り扱う、などがあります。これに抵触する場合は、放送局に対して、勧告、見解、意見の通知を行います。なお、放送局に命令、指示など強制力をもって義務を課す権限はありませんので、各放送局がBPOの判断をもとに検討して、自主的な判断を下します」

 ただし、番組内容によっては刑事責任を追及される場合もあると、岩沙弁護士は述べる。

「番組中の事故で出演者がけがをしたような場合、放送局側に注意義務違反が認められれば、業務上過失致傷罪などが成立する可能性があります。『鳥人間コンテスト』についても、放送局は、放送基準、刑事事件との関係、世論やスポンサーの意向などを総合考慮して打ち切らないと判断したのだと思います」

 では、収録中に事故が起きた番組でも、続行された番組と打ち切りになった番組があるのはなぜなのだろうか? 15年には女性アイドルグループ「3B Junior」のメンバーがレギュラー番組の収録中に、ヘリウムガスを吸引し意識不明になる事故が起き、その後番組は打ち切りとなった。同年3月には、お笑いタレントの出川哲朗が『謎解きバトルTORE!』(日本テレビ系)の収録中にセットの崖から落下し右足を骨折する事態が生じたが、番組はその後も継続されている。

「前述の通り、放送局は、放送基準、刑事事件との関係、世論やスポンサーの意向などを総合考慮して判断しますので、何を重要視して続行か否かを判断したかは明らかではありません。もっとも、一度大きな事故を起こしてしまった以上は、被害者のため、再発防止のためにも番組をすぐに打ち切った方が、放送局のイメージを損なわずに済むのかなと個人的には考えています」

 バラエティー番組における事故はこれまでに何度も起きている。事故になるほどの企画や演出を、視聴者は本当に求めているのだろうか?

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『MOCO’Sキッチン』のオリーブオイル使い過ぎに「待った」!? 食べ物の大量使用は法律で規制できる?

「ドラマのこのシーンってありえるの?」「バラエティーのあのやり方ってコンプライアンス的にどうなの?」……テレビを見ていて感じた疑問を弁護士に聞いてみる、テレビ好きのための法律相談所。

<今回の番組>
「MOCO’Sキッチン」(『ZIP!』日本テレビ系/月〜金7時台)

<今回の疑問>
テレビにおける「食べ物の無駄遣い」の規定は?

 日本テレビ系情報番組『ZIP!』内で俳優・速水もこみちが担当する人気料理コーナー「MOCO’Sキッチン」に対し、視聴者から厳しい意見がBPO(放送倫理・番組向上機構)に寄せられ、議論を呼んでいる。「オリーブオイルを使い過ぎだ。視聴者の健康や家計などに配慮すべきではないか」などという声が上がっているが、そもそも、テレビにおける「食べ物」の無駄遣いに規制はあるのだろうか? アディーレ法律事務所の日田諭弁護士に話を聞いた。

「『食べ物』の無駄遣いの許容範囲について明確に規定している法律はありません。ですから、原則として放送事業者がどのように放送したとしても法律違反とはなりません。そもそも、『放送番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない』という放送法3条があります」

 また、放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」)の放送番組の編集に当たっては、以下のような「放送法4条1項 」があるという。

「(1)公安及び善良な風俗を害しないこと(2)政治的に公平であること(3)報道は事実をまげないですること(4)意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること、と規定されており、放送事業者はこれを守った上であれば、どのような内容を放送するかについては原則として自由に決められることになっています。よって、特に明確な許容範囲というものは法律上はありません。そのため、仮にそれを真似して家計を圧迫したり、健康を害してしまったとしても、放送事業者に責任を問うことはできません。ただし、虚偽の情報を放送してしまい、それが理由で損害が生じた場合は責任を追及できる余地はあります。その場合は、放送法9条により、訂正した内容で放送するよう請求することも認められています」

 では、バラエティー番組で定番の「大食い企画」や「リアクション芸の熱々おでん」などは、放送基準に照らし、問題はないのだろうか。

「本人の意思に反して無理に大食いをさせたり、熱々おでんを食べさせるといった行為は、傷害罪や脅迫罪に該当する可能性があります。ただし、本人の同意があれば違法性がないということになるので、傷害罪や脅迫罪は成立しないことになります。なので、バラエティー番組の『大食い企画』や『リアクション芸の熱々おでん』が許されるのは、本人の同意があるから許されるということになります。ただし、実際の企画内容によっては本人が同意したと言っていたとしても、本当に真意から同意したのかということが問題になりうると思います。なので、テレビ局としては本当に同意しているのかについては、相当慎重に判断しているものと思われます」

 そもそもオリーブオイルを大量に使う調理スタイルは、ネタとして楽しまれており、ネットでは「今さらそれ言う?」「イヤなら見なきゃいい」などといった声も出ている。『MOCO’Sキッチン』へのクレームに対し、日本テレビ側は「広報部の担当者が不在」とだけコメントしたと報じられているが、今回の件で番組の方向性は変わってしまうのだろうか? 今後の同局の対応が注目される。

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『MOCO’Sキッチン』のオリーブオイル使い過ぎに「待った」!? 食べ物の大量使用は法律で規制できる?

「ドラマのこのシーンってありえるの?」「バラエティーのあのやり方ってコンプライアンス的にどうなの?」……テレビを見ていて感じた疑問を弁護士に聞いてみる、テレビ好きのための法律相談所。

<今回の番組>
「MOCO’Sキッチン」(『ZIP!』日本テレビ系/月〜金7時台)

<今回の疑問>
テレビにおける「食べ物の無駄遣い」の規定は?

 日本テレビ系情報番組『ZIP!』内で俳優・速水もこみちが担当する人気料理コーナー「MOCO’Sキッチン」に対し、視聴者から厳しい意見がBPO(放送倫理・番組向上機構)に寄せられ、議論を呼んでいる。「オリーブオイルを使い過ぎだ。視聴者の健康や家計などに配慮すべきではないか」などという声が上がっているが、そもそも、テレビにおける「食べ物」の無駄遣いに規制はあるのだろうか? アディーレ法律事務所の日田諭弁護士に話を聞いた。

「『食べ物』の無駄遣いの許容範囲について明確に規定している法律はありません。ですから、原則として放送事業者がどのように放送したとしても法律違反とはなりません。そもそも、『放送番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない』という放送法3条があります」

 また、放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」)の放送番組の編集に当たっては、以下のような「放送法4条1項 」があるという。

「(1)公安及び善良な風俗を害しないこと(2)政治的に公平であること(3)報道は事実をまげないですること(4)意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること、と規定されており、放送事業者はこれを守った上であれば、どのような内容を放送するかについては原則として自由に決められることになっています。よって、特に明確な許容範囲というものは法律上はありません。そのため、仮にそれを真似して家計を圧迫したり、健康を害してしまったとしても、放送事業者に責任を問うことはできません。ただし、虚偽の情報を放送してしまい、それが理由で損害が生じた場合は責任を追及できる余地はあります。その場合は、放送法9条により、訂正した内容で放送するよう請求することも認められています」

 では、バラエティー番組で定番の「大食い企画」や「リアクション芸の熱々おでん」などは、放送基準に照らし、問題はないのだろうか。

「本人の意思に反して無理に大食いをさせたり、熱々おでんを食べさせるといった行為は、傷害罪や脅迫罪に該当する可能性があります。ただし、本人の同意があれば違法性がないということになるので、傷害罪や脅迫罪は成立しないことになります。なので、バラエティー番組の『大食い企画』や『リアクション芸の熱々おでん』が許されるのは、本人の同意があるから許されるということになります。ただし、実際の企画内容によっては本人が同意したと言っていたとしても、本当に真意から同意したのかということが問題になりうると思います。なので、テレビ局としては本当に同意しているのかについては、相当慎重に判断しているものと思われます」

 そもそもオリーブオイルを大量に使う調理スタイルは、ネタとして楽しまれており、ネットでは「今さらそれ言う?」「イヤなら見なきゃいい」などといった声も出ている。『MOCO’Sキッチン』へのクレームに対し、日本テレビ側は「広報部の担当者が不在」とだけコメントしたと報じられているが、今回の件で番組の方向性は変わってしまうのだろうか? 今後の同局の対応が注目される。

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テレビのお色気シーンはどこまで許されるのか? 弁護士に聞いてみた

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<今回の番組>
『出没!アド街ック天国』(テレビ東京系/3月4日放送)

<今回の疑問>
お色気シーンの許容範囲はどこまで?

 3月4日に放送された「出没!アド街ック天国」が話題になっている。新潟の越後湯沢温泉をテーマに、いくつかの温泉を紹介した際に、グラビアアイドルのきわどい入浴シーンがたびたび映し出された。ネットでは、「セクシーすぎる神回」、「放送事故」などと騒がれているが、そもそもテレビにおける、お色気シーンの許容範囲とはどこまでなのだろうか。アディーレ法律事務所の岩沙好幸弁護士に話を聞いた。

■女性の下着を放送したとして問題とされたケースも

 まず、テレビ番組で、性器を露出するようなわいせつな映像を放送することは、当然、「わいせつ物陳列罪」という犯罪が成立する可能性がある、と岩沙弁護士は述べる。しかし、一方で、具体的な基準は明確ではないという。 「放送法は、『公安及び善良な風俗を害しない』ように編集しなければならないと定めるにとどまり、具体的にどこまでなら放送して問題ないかということまで定めていません。したがって、その判断は各放送局に任せられているというのが実情です。そこで、NHK及び民報各局が参加するBPO(放送倫理・番組向上機構)という組織が放送基準というものを作っています」

 性表現については、以下のような基準があるという。

「(1)性に関する事柄は、視聴者に困惑・嫌悪の感じを抱かせないように注意する(2)全裸は原則として取り扱わない。肉体の一部を表現するときは、下品・卑わいの感を与えないように特に注意する。(3)出演者の言葉・動作・姿勢・衣装などによって、卑わいな感じを与えないように注意する、とされています。

 全裸は原則取り扱ってはならないということが決まっていますが、逆に全裸じゃなければいいのかというと、そうでもありません。『下品・卑わいの感』を与えるものは基準違反となり、実際、女性の下着を放送したとして問題とされたケースもあります。特に、ゴールデンタイムということであれば青少年も視聴するでしょうから、青少年の健全な育成のために十分な配慮が必要となります。そのため、ことさら性的な内容を強調するものについては、やはり問題となる可能性が高いものと思われます。

 ただ入浴シーンである以上、女性の裸が一部映ってしまうことはやむを得ないものです。そのため、故意に胸等をアップにしたり、局部等が見えないのであれば、放送内容として許容されるのではないかという考え方もあり得ます。もっとも『下品・卑わいの感』というのが抽象的であるため、基準に違反するかは時代によって常に変化しています」

■下ネタもお色気シーンも、性に関する表現であるということについては何ら変わりない

 また、2015年には深夜のバラエティー番組で、セクシー女優がおむつ姿の芸人のボディマッサージを行った際に、芸人が男性器を反応させた描写があったため、BPOの審議対象となり、番組が打ち切りとなることもあった。お色気シーンと下ネタで規制の違いはあるのだろうか?

「下ネタもお色気シーンも、性に関する表現であるということについては何ら変わりません。放送内容として適切かという判断において、特段大きな違いはないでしょう。しかしながら、お色気シーンはバラエティーに限らずドラマ等でも用いられるものです。ドラマにおけるお色気シーンは、場合によっては、そのドラマに欠かせないものかもしれません。そういう意味では、下ネタとお色気シーンでは使われる場面が違うこともあるでしょうから、同じような行為が映し出されても、下ネタはダメだけどお色気シーンは問題ない(又はその逆)ということもあるかもしれません」

 岩沙弁護士は、「お色気シーンと下ネタの内容と見せ方で、どのような場面で使われたのかを総合的に考えて判断されることになる」と補足する。

 一昔前に比べると、深夜でも過激なお色気番組は減ってきている。性表現に関する基準が時代によって変化しているからこそ、番組による性表現の取り扱い方も変わり、視聴者を惑わせるのかもしれない。

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「ゆとり世代を揶揄するな」「ゴミ屋敷は見世物」BPOに続々と寄せられる“ご意見”

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BPO放送倫理・番組向上機構公式サイトより

 フジテレビの番組に名誉を傷つけられたとして、自転車による交通事故の被害者遺族が、BPO(放送倫理・番組向上機構)に申し立てを行った。問題となったのは、今年2月に放送された『カスペ! あなたの知るかもしれない世界6』である。

 申し立て者は、自転車事故の悲惨さを伝えるという説明で取材を受けたものの、放送された内容には、自転車事故を起こした側が賠償金目当ての「当たり屋」であると誤解を受けかねない表現がみられたという。

元モー娘。保田圭、「愛犬すらも寄り付かない」男運のなさに苦悩中!?

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保田圭オフィシャルブログより

 最近はバラエティ番組のみならず、女優としても活躍する元モーニング娘。の保田圭。過激な性表現が問題となり、BPO(放送倫理・番組向上機構)にもマークされてしまった『幸せの時間』(フジテレビ系)にレギュラー出演し、再注目を集めている。しかしその裏で、保田本人はかつて『うたばん』(TBS系)などですっかり定着した自身の「イジられキャラ」に苦悩しているという。

 1998年5月、市井紗耶香や矢口真里と共にモー娘。入りした保田。中澤裕子卒業後には、初代サブリーダーを務めるなど、「縁の下の力持ち」のポジションとして奮闘した。2009年3月にハロー!プロジェクトを卒業して以降は、タレントとして活動している。