櫻井翔が校長に!? 斬新設定もキャラはいたって普通!『先に生まれただけの僕』第1話

櫻井翔が校長に!? 斬新設定もキャラはいたって普通!『先に生まれただけの僕』第1話の画像1
日本テレビ系『先に生まれただけの僕』番組公式サイトより
 人気アイドルグループ・嵐の櫻井翔が私立高校の校長役を演じるドラマ『先に生まれただけの僕』(日本テレビ系)の第1話が14日に放送され、平均視聴率10.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。2ケタ台ギリギリでのスタートとなりました。  さて、まずはあらすじを少し。総合商社・樫松物産に勤める主人公・鳴海涼介(櫻井翔)は、抜群の営業スキルをもち将来を嘱望される存在でした。しかし、鳴海が忠誠を尽くしていた専務が社内政治で失脚。その結果、同商社の傘下・京明館高等学校への出向を命じられ、校長として経営再建することを託されたのでした。  いわば左遷というカタチで未経験の教育現場へと送り込まれた鳴海。手っ取り早く業績を上げて本社に戻るべく、教師たちにコスト削減を提唱するものの、35歳という若さもあり反発を食らってしまいます。それならば入学者の数を増やそうと、特進クラスの担任教師・真柴ちひろ(蒼井優)を強引に引き連れ、近辺の中学校や塾へ“営業”に出ることに。しかし、中学教諭や塾講師たちから現在44の偏差値と進学率を上げなければ人気が出ないこと、その結果を出すには3年は必要だと言われ途方に暮れてしまいます。  そんな中、真柴のクラスで男子生徒同士のケンカが勃発。鳴海も立ち合い事情を聞くと、父親がクモ膜下出血で倒れたことを秘密にしていた加瀬龍之介(佐久間悠)が、それを他の生徒にバラされたことでカッとなりケンカに発展したとのことでした。学費に不安を抱える龍之介は大学進学を諦めると言い出すのですが、これに真柴は反対。奨学金制度を利用してでも進学するように勧めます。しかし、このアドバイスに鳴海は納得がいきません。なぜなら鳴海自身、中学生の時に父親を亡くし奨学金をもらって大学に進学したものの、その返済に現在も苦しんでいるからなのです。“奨学金=借金”であることを自身が学生の時に教師から説明されず、真柴もまたそれを怠ったことが引っ掛かり、翌日の会議で問題提議することにします。  しかし、外様である鳴海の意見など誰も聞く耳を持ちません。また、良かれと思って龍之介に奨学金返済の苦しさを説明すると、「そんな怖い話、聞きたくなかった」と逃げられてしまいます。そして、それを目撃した真柴からは「現実を教えればいいってものではない」と呆れられてしまい、前途多難といったところで今回は終了となりました。  さて、感想。2000年に学校教育法施行規則が改正され、教員免許がない民間人も校長になれる仕組みが整ったため、昨今では決して珍しくなくなった民間人校長ですが、同ドラマは“アイドル・櫻井翔”が演じることや35歳という若さ、エリート商社マンという設定が放送前から話題になっていました。しかし、今回の放送を見た限りでは、その斬新な設定を生かしきれていないように思えました。  まず、鳴海のキャラが中途半端なんですよね。営業で好成績を上げているわけですから、体育会系のゴリゴリ感や合理主義に凝り固まった怜悧さなど、どこか振り切ったところがあればいいのですが、エリートと謳う割に至って普通。そのため教師たちからも“部外者の若造が口出しするな”程度にしか思われず、大した軋轢が生まれません。また、その教師たちにしても学園ドラマにありがちな事なかれ主義ばかりで、目新しさがなく魅力が感じられないのです。  さらに、舞台となる学校の設定も中途半端。特に荒れるでもなく、ごくごく普通の高校といった感じ。前校長はストレスで倒れたということですが、その理由が見当たりません。後々明らかになっていくのかもしれませんが、ドラマにはある程度ビジュアル的なわかりやすさが必要だと思います。リアルさには欠けるかもしれませんが、パッと見でメスを入れるべき問題点がいくつかわかるように提示しなければ、視聴者は鳴海を応援する気持ちにはなれません。  学校再建ものといえば05年に放送されたドラマ『ドラゴン桜』(TBS系)がヒットしましたが、同ドラマは落ちこぼれの生徒たちを東大に合格させるという明確な目標設定がありました。ゴールがはっきりしているからこそ、“そこまで行くにはどうするんだ?”と主人公の手腕に注目し、視聴者はドラマの世界に引き込まれるのですが、鳴海に関しては手探り状態のまま何もできずに終わってしまうのではないかという懸念さえ抱いてしまいました。また、今後の展開としては学校経営というマクロ的な部分と、生徒ひとりひとりの悩み解決というミクロ的な部分のバランスをどう取っていくのかも気になるところではあります。  否定的な意見ばかりになってしまいましたが、まだ初回。脚本を務める福田靖は『ガリレオ』や『HERO』(共に共同脚本、フジテレビ系)などの人気ドラマシリーズを手掛けたヒットメーカーなだけに、今後に期待したいと思います。 (文=大羽鴨乃)

あれ、面白いのに……? 視聴率大幅ダウン5.8%の『刑事ゆがみ』それでも神木隆之介の“ギャップ”に萌えろ!?

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フジテレビ系『刑事ゆがみ』番組公式サイトより
 19日放送のドラマ『刑事ゆがみ』(フジテレビ系)第2話の視聴率は、5.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、前回から1.8ポイントの大幅ダウン。私の観測範囲では、初回を見た人みんながみんな「面白ーい!」と言っていたので、かなり意外な結果です。どうなってんだろ。  ともあれ、今回も振り返りです。 (前回のレビューはこちらから)  今回、刑事・弓神(浅野忠信)と羽生(神木隆之介)が扱うのは、アラフォー女教師・千里(水野美紀)の部屋で、千里の学校で教育実習をしていた大学生・打越(中川大志)が襲われた事件。千里の部屋に暴漢が侵入したところ、訪ねてきた打越ともみあいになり、千里は暴漢が振り回した花瓶によって腕を負傷。打越はこぼれた水にすべってテーブルで頭を打って、意識不明です。つまりは、不法侵入、強制性交等の未遂、それに傷害で犯人は逃走中とのことです。しかし、襲われた千里はなぜか被害届を出さず、暴漢の検挙に協力的ではありません。  ちなみに、この狂言レイプという設定はほぼ原作通り。ですが、この7月に強姦罪が強制性交等罪に変更になり、親告罪ではなくなったことで、聞き取り捜査を拒む千里と、捜査をしなければならない警察との間の軋轢が追加されていたりして、ドラマの「今っぽさ」を演出する意欲が感じられます。  そうなんです。『刑事ゆがみ』を2話目まで見て感じるのは、「意欲的な作品だなぁ」ということなんです。ネタバレはネット上にいくらでもありますし、FODでまだ無料で見られるので、ここではお話の筋は置いておいて、この刑事ドラマの特色について考えてみたいと思います。  主人公のひとりである弓神のキャラクターは、ある意味で類型的です。出世には全然興味がないけど情には厚く、ぐうたらに見えて、実はものすごい切れ者。行動は破天荒なのに洞察力に優れ、臨機応変な考え方で真相に迫る。  そうした人物のバディを設定する場合、あらゆる面で対照的な人物である必要があります。出世欲が強く熱血漢だが、違法行為に対しては杓子定規に法を当てはめて摘発しようとする。よく働くけど、真相はあまり見えていない。一度誰かが犯人だと思い込んでしまえば、そうと決めつけて思考停止してしまう。弓神のバディとして登場した羽生は、そうした刑事です。要するに、基本的に弓神に比べて面白みのない、刑事としての魅力に欠けた人物として、弓神を引き立てることになります。 『刑事ゆがみ』でも、こと「真相解明」という本筋の部分では、こうしたセオリーに則っています。刑事として、羽生は弓神の足元にも及びません。しかし、刑事としての実力以外の部分で、羽生という人物は多くの情報を持っているのです。たとえば「25歳童貞(本人は否定している)」だったり、「女教師AVマニア」だったり、「女の下着に見入ってしまう」だったり。こうした下品な人物を、当代きっての清潔感を誇る清潔俳優・神木隆之介が演じることで、“ギャップ萌え”が生まれることになります。また、羽生が弓神よりケンカが強いという設定も、2人の関係性に目新しさを感じさせます。  例えば今回、千里家に不法侵入した容疑者として取り調べを受けた下着泥棒(斎藤工)を、羽生はレイプ犯だと決めつけますが、自白を引き出すことができません。困り果てた羽生はGoogleで「自白 誘引方法 心理戦」と検索します。それを検索しているスマホに、羽生がレンタルショップで「女教師モノ」のAVを物色している姿を弓神が盗撮した動画が届く。こうした細やかなエピソードを重層的に挟むことで、羽生が弓神に比べて迂闊であることと、チャーミングな人物であることが同時に語られる。  弓神のようなキャラクターは、放っておいても視聴者に愛されるものですが、『刑事ゆがみ』は羽生をいかに魅力的な人物として描くか、弓神同様に視聴者に愛されるキャラクターに育て上げるかというところに、大きな労力を割いているように感じます。  また、今回ほとんどチョイ役といってもいい下着泥棒の斎藤工ですが、こちらも実に丁寧に描写されます。  羽生は、下着泥棒がエスカレートしてレイプ犯になったと決めつけています。同じ性犯罪者ですので、そういうこともない話じゃないのでしょう。  でも、そうじゃない。そうじゃないことを説得力を持って語るために、ドラマは下着泥棒に美学を与えました。  専用のレンタルコンテナにこだわりを持って収納され、優秀な(?)下着は電飾を仕込んだマネキンに着けさせている。ナンバリングされた下着のデータベースは、すべて頭の中に入っている。こうして並々ならぬ「下着だけ」への執着を表現したうえで、斎藤工に「本人いなきゃ失礼だろうが!」というセリフを吐かせました。彼は、被害者が不在の家に空き巣的に泥棒に入ることを潔しとしません。徹底的にリサーチし、被害者が寝息を立てている横で下着を盗むことにこだわっているのです。  つまり、彼は今までも(泥棒キャリア8年だそうです)、レイプしようと思えば、できる状況は何度もあったというか、泥棒に入ったすべてのケースで、無防備に寝ている女が横にいたということです。それでも、絶対に指一本触れてこなかった。彼に限っては、決してレイプ犯にはエスカレートしない純粋な下着コレクターであることが、こうした具体的なエピソードで説得力を得るわけです。  事件の被害者となった千里についても、同様に多くの情報が与えられていましたが、それはまあ、興味があれば見てみてください。42歳の喪女の、初めての恋に導かれた悲劇です。百人一首の恋の歌をモチーフに、泣ける展開になってます。  今回の事件を見ていて、感じたことがあります。  公式ホームページでプロデューサーの藤野良太さんが、「本作品のコンセプトとして、アクションや謎を解くだけではなく、主人公たちが向き合う事件に“時代性”を込めるというのがあります」と語っています。これを読んだとき、けっこう不安になったんです。何しろあのフジテレビですので、またぞろ適当に流行りモノに便乗するだけの安っぽい原作改変で「ファン激怒!」みたいなことになるんじゃないのーと。  あくまで印象ですけど、確かに1話目の痴漢えん罪をめぐる女同士の嫉妬のもつれにしても、今回の喪女の悲恋にしても、現代を感じさせるものではありました。でも、適当に乗っかってる感じがしないんです。  むしろ、脚本家の女性たちが「今、これなら深く掘れる」「今の私なら、こういう事件にリアリティを持たせることができる」といった感じの、まずは“当事者性”ありきでの“時代性”に見える。あくまでそう見えるという印象でしかないんですが、作家の当事者性が投影された作品というのはクオリティ云々の前に、迫ってくるものがあるよね、という話です。  逆に、当事者性なくこれだけ腰の入った脚本が作れるライターがいるなら、それはそれで業界の未来は明るいと思いますし。  それにしても視聴率、ねえ……。 (文=どらまっ子AKIちゃん)

炎上リスクを超えて……綾野剛『コウノドリ』に「よくぞ言ってくれた」の声が集まるワケ

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TBS系『コウノドリ』番組サイトより
『コウノドリ』(TBS系)は、周産期医療センター(産科と新生児科が組み合わされ、一貫した体制が取れる医療施設/周産期=出産の前後の期間)を舞台に、生命の誕生となる出産の素晴らしさや難しさ、妊婦やその家族だけでなく、医師や助産師たちの喜びや苦悩を、現代の出産事情を踏まえつつ丁寧に描き、女性を中心に評判の高かった医療ヒューマンドラマだ。  原作は「モーニング」(講談社)で連載中の鈴ノ木ユウによる同名コミックで、2年前の2015年10月期に初めてドラマ化され、続編となる今回のシリーズも、その2年後を描く。第1話目が13日に放送され、視聴率も12.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と好発進。その内容を振り返ってみたい。 ■Dr.コトー??  前作から2年、頼りない研修医だった下屋加江(松岡茉優)と白川領(坂口健太郎)も正式な医師となり、ペルソナ総合医療センターの周産期医療を支える立派な戦力として働いている。  一方、主人公である産科医師・鴻鳥サクラ(綾野剛)は、ある離島(島根県隠岐島)にいた。輸血設備のない離島の病院で緊急の帝王切開手術を行い、無事成功させる。相変わらず、まっすぐ患者と向き合っているようだ。  もしや、シーズン2は離島がメイン舞台なのか? 鴻鳥は古巣の病院から巣立ってしまったのか? かつての仲間とはもう会わないのか? と勝手にそわそわしていたら、いつもの職場(ペルソナ)にお土産を持った鴻鳥が突然登場、あっさりと復帰。  どうやら離島には先輩医師(佐々木蔵之介)のサポートとして、ほんの一時的に訪れていただけのようで、ドラマ初回ならではの「つかみ」にやられる。  後輩の下屋や先輩の助産師・小松(吉田羊)らと冗談を言い合う場面を見ていると、この2年で主要キャラの関係性に大きな変化はないようだ。  離島で、たった一人で奮闘する先輩医師の活動に触れ、想うところがありそうな鴻鳥に、「産科医一人でできることなど限られてる」と冷たい意見をぶつけつつも、「背負いすぎるな、サクラ」と、まっすぐすぎる鴻鳥を気遣うなど、ライバル的な立ち位置の産科医師・四宮春樹(星野源)のツンデレ具合も相変わらずだ。2人の距離感は、前作よりも縮まっているようにもみえる。よその病院の院長の息子で、今回新人研修医として赴任して来た赤西吾郎(宮沢氷魚)を、四宮が「ジュニア」と呼んできつく当たるのにも、何か理由がありそうだ。ちなみに宮沢氷魚はTHE BOOM・宮沢和史の本当の「ジュニア」だ。 ■ライバルのツンデレ  このドラマの大きな見どころの一つが、ライバルであり(おそらく)親友でもある2人の同期医師の関係性だ。  親を知らずに生まれ、養護施設で育った過去を胸にしまい、誰にでも物腰やわらかく、まるで往年の西田敏行や林家こん平のような笑顔で接する主人公・鴻鳥と、かつて自身の甘さゆえに患者を亡くしてしまった自分を責めるあまり、感情を捨て、(出産を舐めた)患者にとことん冷たく接する医師・四宮との、噛み合わないようで噛み合っているぎこちない信頼関係が、前作で好評だった。外に出す態度やアプローチは違うが、内に秘めた想いは同じという意味では、桜木花道に対する流川楓だったり、ルーク・スカイウォーカーに対するハン・ソロだったり、かなり広くいえばブラック・ジャックに対するDr.キリコなど、青年誌連載原作だけあって、男子が好む正当なライバルものの一面もあると言えるだろう。  序盤、設備の整った環境で、成長した後輩らと手術をする四宮と、離島の乏しい設備で急遽輸血を募りながら手術をする鴻鳥とを交互に見せるシーンは、『ロッキー4/炎の友情』(1985)で、コンピューターを駆使した近代設備で専門トレーナーに囲まれ淡々とトレーニングするドルフ・ラングレンと、何もない雪山で、ただ丸太を切ったり、ただ丸太を持ち上げたり、ただ丸太を運んだりする原始的なトレーニングをひたすら繰り返すシルヴェスター・スタローンとの対比シーンのようだったと言ったら絶対に言い過ぎだが、多少そう感じた。 ■育児を「手伝う」は地雷  今回、登場する妊婦は心室中隔欠損(新生児の心臓の心室に穴が空いてしまっている)の子どもを身ごもっていることが発覚した佐野彩加(高橋メアリージュン)。  生まれてくる子どもの疾患もあるが、キャリアウーマンゆえに産休前の仕事の引き継ぎや復帰の時期の見えなさで、かなり焦っているようで、その態度に「仕事より赤ちゃん優先してあげたらいいのに」と、思わず裏で愚痴る下屋に、先輩医師・今橋(大森南朋)は「今まで一生懸命頑張ってきた彼女に、それをいうのは酷じゃないかな? 病気の重さと患者さんが抱える心の重さは、必ずしも一致しないから」と、職を抱えつつ出産する女性への理解を口にする。  このドラマの評判がいいのは、こういうところではないだろうか? とにかく妊婦や育児をする女性の側に立った言葉を出演者がズバリと言ってくださる。  他にも、疾患のある子どもの育児を不安がる佐野に対し、幾度となく「俺も手伝うから」と励ます夫に、四宮がぶち切れて言ったこの一言。 「『手伝う』じゃないだろ? あんたの子どもだよ」  おそらく夫は悪気なく言っているのだろうが、苛立つ人も多いこの「他人事」発言を、ズバリ斬ってくださった。しかも今をときめく星野源様にだ。デリケートな題材なだけに、ともすると女性視聴者から「出産のこと何もわかっていない」と言われ、炎上などのリスクも多々あるはずだが、リスクどころか「ほんとそう!」「よくぞ言ってくれた!」との声がネットに溢れていたのは、このような、原作以上に女性の側に寄り添う姿勢を強調した作りが大きいのではないだろうか。  しかし、時間の都合もあるのだろうが、この夫の他人事感が「手伝う」発言以外さほどしっかり描かれていないため、「よくぞ言ってくれた」を頂戴したいためだけに、夫に地雷を踏ませ、咬ませ犬に仕立てた感じを若干受けてしまった。  ちなみに、嫁の前であんた呼ばわりされ、真っ二つに叩き斬られ、言い返すこともできなかったこの不憫な夫を演じていたのは、まさかのナオト・インティライミ。髪型が違うせいか、一瞬、キングカズがドラマに!? と目を疑ったのだが、同じサッカー馬鹿でもナオトの方でした。夫が出てくるたびに「こんな顔だったか……」と気になってしまい、やや集中できなかったのは、おそらく見慣れぬ真顔がずっと続くことの違和感だと思います。 ■14才で「出産」してる志田未来  そして今回もう一組出産する夫妻は、早見マナ(志田未来)と早見健治(泉澤祐希)のろうあ者同士の夫妻。  マナは、その曲が胎教にいいと話題になりつつある謎の人気ピアニストBABYのことが気にかかっている様子だが、実はこのBABYは産科医・鴻鳥サクラのもう一つの顔で、それは一部の人間以外には秘密である。前シーズンでは、ちょくちょくバレそうになったり、なんなら2度ほどバレたりもしている。BABYのライブシーンでは、毎回変装のためにヅラをかぶっているのだが、前シーズンでは金髪ロン毛だったのに、今回はなぜか黒のややロン毛。おそらく前回のヅラがあまり評判よくなかったためだと思われるが、今回は似合ってかっこいい分、あまり顔に変化がなく、さすがにバレないのか心配だ。  志田未来は10年ほど前に『14才の母』(日本テレビ系)で妊娠、出産を経験しているからか、今回も見事な産みっぷり。話せない役柄ながら、障害が子どもに遺伝していないかという母親の不安や、出産の苦しさうれしさを表情だけで見事に演じ切っていた。  ちなみに泉澤祐希は、先日終わったばかりのNHK朝ドラ『ひよっこ』の米屋のみつお。佐々木蔵之介(シェフ)といい、最後の最後に一瞬登場した松本穂香(澄子)といい、やけにメンバーが揃っていたのは偶然だろうか。 ■塩顔天国  揃っていたといえば、今回男性陣はとにかく塩顔が揃いまくり。主演の綾野剛、星野源、そして後輩の坂口健太郎に、とどめの佐々木蔵之介(今回だけかもだが)と、とにかくアクを抑えた薄い顔の配役。男性俳優のラインナップには、かなりのこだわりを感じます。  ちなみに原作コミックでは、主役の鴻鳥サクラは当初アクの強い骨ばった造形だったのだが、2年前の初ドラマ化あたりから明らかに主人公の顔が綾野剛に寄りだし、最新の連載付近では、もはや綾野剛そのもののような美しい顔になった。ドラえもんでジャイアンが「綺麗なジャイアン」になってしたった回を思い出すほどの美的進化。連載とともに絵柄が進化するのは新人漫画家にはよくあることだが、ここまで元の絵柄がドラマの役者に寄って行くのも珍しいと思う。ぜひコミックを手に確認していただきたい。 ■原作との違い  今回の序盤の離島パートは、原作では鴻鳥ではなく後輩医師(赤西)が研修として訪れる設定となっており、それを収録した17巻は、まるまる赤西が主人公のスピンオフ作品に近い内容で、全作品の中でも異色の巻となっている。ドラマよりも、離島の生活や、そこで暮らす医師の現実、さらには赤西の恋の芽生えなどを描いており、じっくり描けばこれだけで映画化できそうなほどの内容の濃さだ。  まだ医師になりたてで漠然とした日々を過ごす赤西が、自分の立ち位置ややりがいを見つけ、将来への展望をつかむ意味のある原作の話に比べると、今回ドラマで鴻鳥が離島に行った脚本上の意味は正直あまりなかったように感じた。  新人の赤西なら、活躍できずとも、それにより打ちのめされたりして見せ場になるのだが、鴻鳥は医師としては特に欠点のみられないキャラだけに、さほど心情の揺れもなければ、かといって特に彼でなければという見せ場があったとも思えない。  おそらく時間拡大枠での初回の「つかみ」ということで画的に島という舞台が欲しかったのだろうが、中途半端な印象は拭えなかった。  しかし、全体に丁寧に描かれている良質なドラマなので、次回以降も楽しみ。途中から見てももちろんわかる作りだが、前回の終盤で登場したナオト君親子がさりげなく登場していたり、意外な発見もありそう。個人的には、前シリーズで根を詰めるあまり挫折してしまった山口紗弥加演じる新井医師が出てくるのかが気になるところだ。 (文=柿田太郎)

西島秀俊の「ねえ、夕食は後にしない?」に世の女性がジュワ~!? 綾瀬はるか『奥様は~』が好調

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 世の主婦から「家事をしながら見るのに丁度いい」という声がこだましている綾瀬はるか主演『奥様は、取り扱い注意』(日本テレビ系)の第3話。平均視聴率は自己最高となる12.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。綾瀬と西島秀俊の恒例のイチャイチャシーンも、世の主婦にトキメキを取り戻させているようです。  しかし、筆者的には綾瀬のカッコいいアクションシーンがもっと見たい! 第2話はちょい少なめだったので、今回に期待します。

今日も綾瀬は絶好調!

 男子学生のカツアゲ現場に遭遇した菜美(綾瀬)は、「お仕置きするわよ!」と不良たちを素手で倒し、弱そうな生徒を救出。その場を目撃した理沙(小野ゆり子)は、数日後、菜美にいきなり「ケンカの仕方を教えてほしいんです」と懇願。理沙は、息子の幼稚園のボスママで、元プロレスラーの貴子(青木さやか)を中心としたママグループから、無視やゴミ出しのクレームなど、些細なイジメを受けているといいます。  菜美は「ケンカが強くなっても、何も解決しない」と断るものの、理沙は「自信がつけば、文句を言える」とぐいぐい。その後、実際に貴子の悪質ぶりを目にした菜美は、理沙に「簡単には折れない心と、いざというときにどこにでも逃げられる強い足を与えてあげる」と宣言します。  菜美は、理沙とのトレーニングを開始。ジョギングや腕立て伏せ、スパーリングと、基本的な体力作りを始めます。って、他人を巻き込まないで、金払って格闘技教室でも行けよ。あー、ずうずうしい。  それに、小野の暑苦しい舞台演技もさることながら、初めて会った菜美に血走った目で「受付嬢の前は何をやってたんですか?」「危ない仕事をしてたから答えられないんでしょ?」「近所の人たちも知らないんじゃないですか?」と詰問し、挙げ句、自分を強くしないと学生をこらしめている動画をネットにアップすると脅迫までする理沙に、普通にドン引きしてしまいました。何度「だからイジめられるんじゃねーの」と思ったことか……。このキャラ、不快だなあ。

西島のささやきにジュワ~

 体が引き締まり、雰囲気が変わった理沙を不審に思った貴子は、子分ママに偵察を命令。さらに、貴子は子分ママたちに、理沙へのイジメの強化を提案。しかし、ついていけなくなった子分ママたちは、ボスママを離れて理沙と菜美のトレーニングに合流。理沙に「これまで、ごめんなさい」と謝罪します。  ひとりぼっちになった貴子は、さらに夫から離婚届をつきつけられ、どん底に。理沙を逆恨みした貴子は、自転車に乗っていた理沙を突き飛ばし、重傷を負わせます。  このことを知った菜美は、単身、貴子の元へ。「何かつらいことがあるんでしょ? 私が助けてあげる」と言う菜美に、「はぁぁぁ!」と叫びながら殴りかかる貴子。当然、菜美には歯が立ちません。  こてんぱんにやられた貴子は、理沙をイジメのターゲットにした理由を告白。保護者会の帰りに、夫が理沙のことを「優しそうでかわいらしい」と褒めたため、大喧嘩になり、これがきっかけで夫が家を出て行ったんだそうです。  この後、貴子は理沙に謝罪。2人は親友になったんだとか。  ラストは、勇輝(西島)が「ねえ、夕食は後にしない?」と菜美の背後から腰に手を回し、キッチンでキス(寸前)をするシーンで終了。これは世の奥様方は、ジュンジュワ~ですね。

小野のぐいぐいの舞台演技が……

 誰もが消えかかっていると思っている青木を、このポジションに突っ込めるナベプロって、やっぱすごいですね。しばらく他事務所で活動した若手芸人が、「ナベプロに入り直したい」と口走るのも納得です。  それはいいとして、今回も小野の舞台演技が鼻に付いた以外は、ほっこりとしたいいドラマでした。といっても、毎回、大したストーリーじゃないんですが、誰にでもわかりやすく丁寧に描かれている点が、視聴率の好数字につながっているのではないでしょうか?  それに、トレーニングウェアでおっぱいをユッサユッサさせながらジョギングする綾瀬のサービスカットまで。さわやかなエロさが最高でした。  アクションシーンはというと、貴子が弱すぎたものの、カツアゲ救出と合わせて2回見られたので、筆者的には満足度高し。今後、道で綾瀬に会ったら、「お願いだからケツを蹴ってください」と言ってしまいそうです。  さて、次回は、町内で起きた誘拐事件を菜美が解決するようです。次回予告では「元特殊工作員の本領発揮!」の文字が躍っていましたから、さらにカッコいい綾瀬が見られるかもしれません。楽しみ。 (文=どらまっ子TAMOちゃん)

西島秀俊の「ねえ、夕食は後にしない?」に世の女性がジュワ~!? 綾瀬はるか『奥様は~』が好調

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 世の主婦から「家事をしながら見るのに丁度いい」という声がこだましている綾瀬はるか主演『奥様は、取り扱い注意』(日本テレビ系)の第3話。平均視聴率は自己最高となる12.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。綾瀬と西島秀俊の恒例のイチャイチャシーンも、世の主婦にトキメキを取り戻させているようです。  しかし、筆者的には綾瀬のカッコいいアクションシーンがもっと見たい! 第2話はちょい少なめだったので、今回に期待します。

今日も綾瀬は絶好調!

 男子学生のカツアゲ現場に遭遇した菜美(綾瀬)は、「お仕置きするわよ!」と不良たちを素手で倒し、弱そうな生徒を救出。その場を目撃した理沙(小野ゆり子)は、数日後、菜美にいきなり「ケンカの仕方を教えてほしいんです」と懇願。理沙は、息子の幼稚園のボスママで、元プロレスラーの貴子(青木さやか)を中心としたママグループから、無視やゴミ出しのクレームなど、些細なイジメを受けているといいます。  菜美は「ケンカが強くなっても、何も解決しない」と断るものの、理沙は「自信がつけば、文句を言える」とぐいぐい。その後、実際に貴子の悪質ぶりを目にした菜美は、理沙に「簡単には折れない心と、いざというときにどこにでも逃げられる強い足を与えてあげる」と宣言します。  菜美は、理沙とのトレーニングを開始。ジョギングや腕立て伏せ、スパーリングと、基本的な体力作りを始めます。って、他人を巻き込まないで、金払って格闘技教室でも行けよ。あー、ずうずうしい。  それに、小野の暑苦しい舞台演技もさることながら、初めて会った菜美に血走った目で「受付嬢の前は何をやってたんですか?」「危ない仕事をしてたから答えられないんでしょ?」「近所の人たちも知らないんじゃないですか?」と詰問し、挙げ句、自分を強くしないと学生をこらしめている動画をネットにアップすると脅迫までする理沙に、普通にドン引きしてしまいました。何度「だからイジめられるんじゃねーの」と思ったことか……。このキャラ、不快だなあ。

西島のささやきにジュワ~

 体が引き締まり、雰囲気が変わった理沙を不審に思った貴子は、子分ママに偵察を命令。さらに、貴子は子分ママたちに、理沙へのイジメの強化を提案。しかし、ついていけなくなった子分ママたちは、ボスママを離れて理沙と菜美のトレーニングに合流。理沙に「これまで、ごめんなさい」と謝罪します。  ひとりぼっちになった貴子は、さらに夫から離婚届をつきつけられ、どん底に。理沙を逆恨みした貴子は、自転車に乗っていた理沙を突き飛ばし、重傷を負わせます。  このことを知った菜美は、単身、貴子の元へ。「何かつらいことがあるんでしょ? 私が助けてあげる」と言う菜美に、「はぁぁぁ!」と叫びながら殴りかかる貴子。当然、菜美には歯が立ちません。  こてんぱんにやられた貴子は、理沙をイジメのターゲットにした理由を告白。保護者会の帰りに、夫が理沙のことを「優しそうでかわいらしい」と褒めたため、大喧嘩になり、これがきっかけで夫が家を出て行ったんだそうです。  この後、貴子は理沙に謝罪。2人は親友になったんだとか。  ラストは、勇輝(西島)が「ねえ、夕食は後にしない?」と菜美の背後から腰に手を回し、キッチンでキス(寸前)をするシーンで終了。これは世の奥様方は、ジュンジュワ~ですね。

小野のぐいぐいの舞台演技が……

 誰もが消えかかっていると思っている青木を、このポジションに突っ込めるナベプロって、やっぱすごいですね。しばらく他事務所で活動した若手芸人が、「ナベプロに入り直したい」と口走るのも納得です。  それはいいとして、今回も小野の舞台演技が鼻に付いた以外は、ほっこりとしたいいドラマでした。といっても、毎回、大したストーリーじゃないんですが、誰にでもわかりやすく丁寧に描かれている点が、視聴率の好数字につながっているのではないでしょうか?  それに、トレーニングウェアでおっぱいをユッサユッサさせながらジョギングする綾瀬のサービスカットまで。さわやかなエロさが最高でした。  アクションシーンはというと、貴子が弱すぎたものの、カツアゲ救出と合わせて2回見られたので、筆者的には満足度高し。今後、道で綾瀬に会ったら、「お願いだからケツを蹴ってください」と言ってしまいそうです。  さて、次回は、町内で起きた誘拐事件を菜美が解決するようです。次回予告では「元特殊工作員の本領発揮!」の文字が躍っていましたから、さらにカッコいい綾瀬が見られるかもしれません。楽しみ。 (文=どらまっ子TAMOちゃん)

“失敗しないドラマ”平均視聴率20.9%の好スタートも、“ドクターY”不在が残念!『ドクターX ~外科医・大門未知子~』第1話

失敗しないドラマ平均視聴率20.9%の好スタートも、ドクターY不在が残念!『ドクターX ~外科医・大門未知子~』第1話の画像1
テレビ朝日系『ドクターX ~外科医・大門未知子~』番組公式サイトより
 フリーランスの天才外科医・大門未知子役を米倉涼子が演じ人気を獲得しているドラマ『ドクターX ~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)の第5シーズン・第1話が12日に放送され、平均視聴率20.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。期待通りの好スタートを切りました。  さて、まずはあらすじを少し。山奥の秘湯を訪れた未知子は、その帰りに乗車したバスの運転手・車田一久(松澤一之)が心肺停止状態に陥ったため、たまたま通りかかった“謎の女性”が運転する車で近くの病院へ搬送し緊急オペを行うことに。しかし、その病院の設備が不十分で根治できなかったため、近日中に再度オペをすることにします。  日改まりシーン変わって東帝大学病院では、病院長・志村まどか(大地真央)が腐りきった病院の体質をクリーン化すべく大改革を断行。教授陣が居並ぶ会議室は粛々としたムードなのですが、そこへ未知子が「この泥棒猫!」と怒鳴り込んできたものだからひと騒動に。しかし、未知子の行動には当然理由があります。実は志村はあの“謎の女性”で、最新機器が揃う同病院で治療を行うのがベストだと判断して、車田を勝手に転院させてしまっていたのです。  志村との話し合いの結果、未知子は東帝大学病院に雇われることに。しかし、車田の担当からは外されてしまいます。その代わりに執刀医を任されることになったのは、心臓外科の世界的権威ジャイケル・マクソン教授(ブレイク・クロフォード)。マクソン教授は手術支援ロボット・コロンブスを用いて、アメリカのボストンから太平洋横断遠隔オペを行おうというのです。  蚊帳の外に置かれてしまった未知子はある日、昼休みに訪れたトンカツ屋でジャーナリスト・一色辰雄(升毅)が心臓発作で倒れる場面に遭遇。ただちに東帝大学病院へと搬送します。そしてレントゲン検査をした結果、心臓に腫瘍を発見。実はその腫瘍、他の医師からは切除不可能と見放されてしまったものなのですが、未知子は自信満々に「私、失敗しないので」と言い放ち、一色に手術することを了解させてしまうのです。  しかし、ここでまたしても志村の妨害が。一色の手術をマクソン教授に担当させ、未知子は車田の手術をするよう命じられてしまうのです。渋々ながらもその命令に従った未知子は、車田の手術を無事に成功させます。  その一方、マクソン教授よる遠隔操作手術は、途中で予期せぬ出血が起こったためモニターが血まみれになるアクシデント発生。急遽、ロボットに代わり執刀した志村もお手上げ状態となりオペ中止を決断するのですが、そこに現れた未知子が神がかり的な手腕を発揮して腫瘍を取り除き一件落着となりました。  手術後、週刊誌のスクープ記事により志村と一色が不倫関係にあったことが発覚。このスキャンダルで志村は失脚し、前病院長・蛭間重勝(西田敏行)がその座に返り咲いたところで今回は終了となりました。  さて感想ですが、ストーリー展開はこれまで同様、権力闘争が渦巻く大学病院内で一匹オオカミの未知子が傍若無人に振る舞い、最後は困難な手術を成功させて一件落着というスタイル。もはやフォーマットがあるとしか思えないお決まりのパターンですが、それでもマンネリ化しないのは登場人物たちが皆、魅力的だからでしょう。西田敏行や遠藤憲一、岸部一徳らお馴染みのメンバーはもちろんのこと、今回から草刈正雄や陣内孝則なども加わり、その濃さは増すばかりです。  そして、その中にあっても主演としての存在感をしっかりと放つ米倉涼子はさすがの一言。放送を重ねるごとに美しさが増しているようにも思えますし、「私、失敗しないので」や「(医師免許がなくてもできる仕事は)いたしません」などといった決め台詞も堂に入っています。  ただ、残念なのはキャストの中に勝村政信の名前がないこと。勝村が演じる加地秀樹は、未知子のことをその性格の悪さから“デーモン”と呼び、普段は憎まれ口を叩き合うものの、お互いに外科医としての腕は認め、肝心なところでは助け合うという間柄。ネット配信されたスピンオフドラマ『ドクターY~外科医・加地秀樹~』で主演を務めるなど人気が高い役であり、未知子のキャラをより一層引き立てる存在なだけにサプライズ出演を期待したいところです。  さて、気になる次回は「ハケンの女VSゆとり世代」ということで、野村周平や永山絢斗らが演じる若手医師たちが未知子に敵対する展開になるようです。予告動画では野村が「私、失敗しないので」の決め台詞を盗用している場面もありましたが、これまでは年配の教授たちと争うことが多かった未知子が年下の医師たちとどのようなバトルを繰り広げることになるのか、次週を楽しみに待ちたいと思います。 (文=大羽鴨乃)

宮藤官九郎の脚本にキレなく、テンポの悪いダダ滑りコメディー『監獄のお姫さま』第1話

宮藤官九郎の脚本にキレなく、テンポの悪いダダ滑りコメディー『監獄のお姫さま』第1話の画像1
TBS系『監獄のお姫さま』番組サイトより
“クドカン”の愛称で知られる人気脚本家・宮藤官九郎の新作ドラマ『監獄のお姫さま』(TBS系)の第1話が17日に放送され、平均視聴率9.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。1ケタ台からのスタートとなってしまいました。  さて、まずはあらすじを少し。“イケメン社長”として人気を集めるEDOミルク社の板橋吾郎(伊勢谷友介)は、日曜朝の情報バラエティ番組『サンデージャポン』(同)に出演中、ADから出された“息子が誘拐された”というカンペに驚き、妻・晴海(乙葉)に慌てて連絡。しかし、息子・勇介(前田虎徹)は無事ということで安堵します。  その一方、勇介と他の子を間違えて誘拐に失敗してしまった馬場カヨ(小泉今日子)、“女優”こと大門洋子(坂井真紀)、“姐御”こと足立明美(森下愛子)、“財テク”こと勝田千夏(菅野美穂)の4人は大慌て。吾郎の秘書を務める“先生”こと若井ふたば(満島ひかり)に助けを求めたところ、晴海が勇介を連れて美容院へ連れて行くことがわかり、今度は誘拐に成功します。そしてカヨは吾郎に連絡して、その夜に予定されているチャリティ・イベントで“告白”をするよう促すのです。  てっきり身代金を要求されるものだと思っていた吾郎は、犯人の指示を聞いてゾッとします。というのも吾郎の脛には傷が。それは6年前のことでした。当時の経営者一族と叩き上げの吾郎を社長に推す一派との間で内部抗争が勃発。結局、吾郎が社長令嬢・江戸川しのぶ(夏帆)と恋仲になったため、結婚して婿養子になれば同族経営の体面も保てるということで、抗争は終結を迎えることになったのでした。  しかしその後、吾郎が二股をかけていたことが発覚。そして、もう1人の恋人・横田ユキ(雛形あきこ)が殺され、実行犯がしのぶに殺害を依頼されたと供述したため、“嫉妬に狂っての犯行”と嫌疑をかけられたしのぶが実刑判決を受けることになってしまったのです。  勇介を誘拐した犯人は、6年前の真相について語るよう要求している。そう気づいた吾郎は動揺するのですが、今の地位を失うことを恐れてチャリティ・イベントでは何も語りません。  そんな吾郎の予想通り、カヨたちはしのぶの仲間。女子刑務所で共に過ごした元囚人なのです。まだ監獄にいる“姫”の復讐を果たすべく今回の計画を実行したのですが、吾郎が真実を話さないため強行作戦に打って出ることに。まず吾郎を誘拐して、その代わりに解放した勇介にネット動画でしのぶの裁判やり直しを求める声明を出させたのです。そして、世間がザワつき始めたところで今回は終了となりました。  さて、感想。今回はクドカンの出世作となったドラマ『池袋ウエストゲートパーク』や『木更津キャッツアイ』(いずれもTBS系)でプロデューサーを務めた磯山晶が企画を担当し、同じく両ドラマで演出を務めた金子文紀が演出とプロデューサーを兼任。また、キャストも小泉や森下などクドカン作品でお馴染みのメンバーが集結したため、良作を期待する声が集まっていました。  しかし、今回は終始ダダ滑りしている感が否めませんでした。まず冒頭、『サンデージャポン』のMCを務めるお笑いコンビ・爆笑問題の2人だけは本物で、壇蜜や杉村太蔵などのコメンテーターたちはソックリさんというところで笑いをとろうとしたのかもしれませんが、その意図がミエミエで笑えず。しかもそのシーンが、吾郎の悪夢と正夢、カヨの視点と合計3回も繰り返されたためテンポの悪さを感じてしまいました。  それと、誘拐時のカヨたちのドタバタ劇も見ていられませんでした。ターゲットを間違える、車のエンジンがかからなくてピンチになるなど、素人でも考えられるようなどうしようもないトラブル続き。美容室で勇介を連れ去る際、カヨと女優がレンジャーものの全身衣装を着ていたシーンも意味不明な演出でした。また、クドカンの脚本といえばサブカル的な小ネタを挟んで笑いを誘うのが肝ともいえますが、今回は台詞にまったくキレがなく、それを演じる女優たちのリズムもイマイチでした。  また、憎まれ役である吾郎はもっと悪い男に描いてもよいのではないでしょうか。今回見た限りでは、ただの女好きの優男といった感じ。復讐コメディーなわけですから吾郎が悪ければ悪いほど、痛い目をみた時の痛快さが増す。そういった意味では、6年前の事件に吾郎がどう関わっていたのか、しのぶを裏切ったのかどうかなどといった点は気になるところではあります。  さて、次回はその6年前に遡り、しのぶとカヨたちが女子刑務所で出会う場面が描かれるようです。出所した後に復讐の加担をするということは相当な動機があってのこと。今回ほとんど出番がなかったしのぶですが、一体どのような女性なのか。次週の放送を待ちたいと思います。 (文=大羽鴨乃)

ディーン・フジオカ“一本調子演技”の衝撃!『今からあなたを脅迫します』に酷評の嵐

ディーン・フジオカ一本調子演技の衝撃!『今からあなたを脅迫します』に酷評の嵐の画像1
 音楽活動では「ライブ会場が中年女性ばかりで妙な雰囲気」ともっぱらの“おディーン様”ことディーン・フジオカと、いろんな意味で大注目の女優・武井咲がダブル主演を務める連続ドラマ『今からあなたを脅迫します』(日本テレビ系)が15日にスタート! 初回平均視聴率は8.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と微妙な結果となりました。  放送前から、妊娠中の武井を気遣う様子が週刊誌などに伝えられているおディーン様ですが、ポスター撮影時には、「おめでとうございます」と武井に白いバラの花束を贈ったんだとか。こういう30代にして石田純一的なところが、世のオバサマたちをメロメロにするんでしょうね。  ちなみに、筆者も武井同様に来春出産予定なのですが、絶賛つわり中なだけに(1日中、胸のムカつきと、ゲップが止まらない)、老婆心ながらどうしても武井の体調を心配してしまいます。武井はゲップに苦しんでいないかしら……? 妊娠中に繰り返しやすいカンジダに苦しんでいないかしら……? もし撮影中に痒くなっても、筆者のようにガリガリ掻く前に、病院に駆け込んでほしいものです。  というわけで、初回のあらすじを振り返ります。

劇団EXILEの人が、武井を好きになっちゃう禁断設定

 女子大生・澪(武井)の自宅アパートのポストに、差出人不明のDVDが。早速見てみると、脅迫屋の完二(ディーン)に監禁された佐藤(稲葉友)が、「僕たちがやった振り込め詐欺、この人が全部知ってる。だからきみに預けた金、全部もってきてくれ」と訴えかけている内容。しかし、澪ではなく、前にこの部屋に住んでいた菜緒子という女性に宛てたものでした。  ちなみに、澪は恋愛経験のない22歳。考え事をすると、思わず大量のおはぎを作ってしまうという癖を持つ不思議ちゃんのようです。  正義感の強い澪は、DVDと一緒に送られてきた完二の連絡先に電話。脅迫相手を間違えていることを伝えると同時に、完二が要求する600万円を「私が払います」「私、お金を無駄に持ってるんです」と申し入れ。しかし、肩代わりはさせてもらえず、完二に電話を切られてしまいます。  なお、澪がなぜ大金を持っているかというと、祖父から頻繁に数百万円の大金が送金されてくるから。しかし、送金の理由や、澪が頑なに手をつけない理由は、まだわかりません。  翌日、澪は、菜緒子が刃物で滅多刺しとなり、自宅で遺体として発見されたことをネットニュースで知り、動揺。そんな時、澪の前に完二が登場。佐藤を解放したことを伝えます。  澪が帰宅すると、隣人のカオル(鈴木伸之)が大きな荷物を部屋に入れられず、困っている様子。澪は手伝ってあげた上、大量に作ってしまったおはぎをプレゼント。カオルはすっかり澪にほの字のようです。そういえば、劇団EXILEの鈴木って、EXILE・TAKAHIROの後輩ですよね。上戸彩が、結婚後にHIROの後輩たちから「姐さん」と呼ばれているなんて報道がありましたが、武井も鈴木から「姐さん」と呼ばれてるのかしら?  まあ、そんなことはいいとして、完二が生粋の悪者かと言えばそうではないようで、今回の脅迫は、振込み詐欺で600万円を取られた老夫婦が、脅迫屋の完二に依頼したんだとか。しかし、金を持っていると思われる菜緒子が死んだため金を回収できず、客である老夫婦をがっかりさせてしまいます。

尻もちをつくおディーン様

 その後、佐藤は澪の元を訪れ、巻き込んでしまったことを謝罪。振り込め詐欺をしたのは、菜緒子がギャンブルで借金を作ったためで、菜緒子のことが好きだったから思わず自分も手伝ってしまったと明かし、涙を見せる佐藤。さらに、菜緒子を殺した犯人を殺すつもりだと言います。  佐藤に同情した澪は、菜緒子の借金3,000万円を肩代わりするから、復讐はやめるよう説得。しかし、佐藤はその申し出を受け流し、その場を立ち去ってしまいます。  澪がモヤモヤしながら家でおはぎを作っていると、家にずかずかと入ってくる完二。佐藤の連絡先を教えてほしいという澪に、完二は住所を100万円で売ると提案。澪から金を出し入れしているところを見ないでほしい言われながらも、覗き見してしまった完二は、その大金を見て尻もち! この尻もちって、台本でしょうか? なんか、現金見て尻もちつく演出って、ダサッ。  早速、3,000万円を持って佐藤の家を訪ねる澪。そこには、振り込め詐欺の元締めヤクザにボコられている佐藤が。澪も殺されそうになりますが、間一髪で完二とその仲間の盗み屋・目黒(三宅弘城)が到着。完二はケンカも強いようで、ヤクザに鉄槌が下されます。  完二たちに助けられた澪と佐藤は、横浜中華街にあると思しき完二のアジトへ。完二は、目黒が佐藤の自宅で発見したという血の付いた包丁を突き出し、「菜緒子を殺したのはあんただ」と追及。さらに、ギャンブルで借金を作ったり、振り込め詐欺を手伝わせていたのは、菜緒子ではなく佐藤だったといい、澪に近づいたのは、借金を肩代わりさせるためだったといいます。  結局、完二は佐藤から600万円を回収し、自分たちの取り分の10%を差し引いた540万円を老夫婦に返却。佐藤は、澪から「(殺人罪で)自首してください」と包丁を向けられたため、「自首する」と観念。最後におディーン様が歌うダサカッコイイ主題歌が流れ、初回は終了です。

ネット上では酷評祭

 おディーン様の演技が一本調子な上、喋り方も優しすぎるため、脅迫屋にしては迫力にかける気もしますが、日曜の夜に「明日、会社行きたくね~な~」とかつぶやきながらボンヤリと見るドラマとしては、わりといい感じのコメディドラマという印象。  また、完二の仲間の凄腕ハッカー役を演じる元AKB48・島崎遥香も、地味(特に衣装と化粧)な女子大生を演じている武井とは対照的なギャル風で、華を添える欠かせない存在となっています。  しかし、ネット上では、「つまんない」「面白くない」「ディーンが棒すぎる」などと酷評が目立ちますね。この先の視聴率は、かなり危険なにおいがします。  それにしても、武井って、同作のような「正義感が強く、なぜか異常に強気な女」を演じる機会が多すぎる気が……。なんだか、この役どころが、武井のイメージを狭めているように思うんですよね。実際、前クールで悪女を演じた『黒革の手帖』(テレビ朝日系)までは、多少なりとも“つまらない女優”というイメージがあったと思うんですよ。せっかく『黒革の手帖』が高評価を得たのに、もったいないような……。  そんなこんなで、世間的にはなかなか厳しい評価を得てしまった『今からあなたを脅迫します』。マスコミが騒ぎ立てる“おディーン様人気”の化けの皮が剥がれてしまうかも!? 「日刊サイゾー」では、最終回まで元気にレビューしていきます。 (文=どらまっ子TAMOちゃん)

ディーン・フジオカ“一本調子演技”の衝撃!『今からあなたを脅迫します』に酷評の嵐

ディーン・フジオカ一本調子演技の衝撃!『今からあなたを脅迫します』に酷評の嵐の画像1
 音楽活動では「ライブ会場が中年女性ばかりで妙な雰囲気」ともっぱらの“おディーン様”ことディーン・フジオカと、いろんな意味で大注目の女優・武井咲がダブル主演を務める連続ドラマ『今からあなたを脅迫します』(日本テレビ系)が15日にスタート! 初回平均視聴率は8.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と微妙な結果となりました。  放送前から、妊娠中の武井を気遣う様子が週刊誌などに伝えられているおディーン様ですが、ポスター撮影時には、「おめでとうございます」と武井に白いバラの花束を贈ったんだとか。こういう30代にして石田純一的なところが、世のオバサマたちをメロメロにするんでしょうね。  ちなみに、筆者も武井同様に来春出産予定なのですが、絶賛つわり中なだけに(1日中、胸のムカつきと、ゲップが止まらない)、老婆心ながらどうしても武井の体調を心配してしまいます。武井はゲップに苦しんでいないかしら……? 妊娠中に繰り返しやすいカンジダに苦しんでいないかしら……? もし撮影中に痒くなっても、筆者のようにガリガリ掻く前に、病院に駆け込んでほしいものです。  というわけで、初回のあらすじを振り返ります。

劇団EXILEの人が、武井を好きになっちゃう禁断設定

 女子大生・澪(武井)の自宅アパートのポストに、差出人不明のDVDが。早速見てみると、脅迫屋の完二(ディーン)に監禁された佐藤(稲葉友)が、「僕たちがやった振り込め詐欺、この人が全部知ってる。だからきみに預けた金、全部もってきてくれ」と訴えかけている内容。しかし、澪ではなく、前にこの部屋に住んでいた菜緒子という女性に宛てたものでした。  ちなみに、澪は恋愛経験のない22歳。考え事をすると、思わず大量のおはぎを作ってしまうという癖を持つ不思議ちゃんのようです。  正義感の強い澪は、DVDと一緒に送られてきた完二の連絡先に電話。脅迫相手を間違えていることを伝えると同時に、完二が要求する600万円を「私が払います」「私、お金を無駄に持ってるんです」と申し入れ。しかし、肩代わりはさせてもらえず、完二に電話を切られてしまいます。  なお、澪がなぜ大金を持っているかというと、祖父から頻繁に数百万円の大金が送金されてくるから。しかし、送金の理由や、澪が頑なに手をつけない理由は、まだわかりません。  翌日、澪は、菜緒子が刃物で滅多刺しとなり、自宅で遺体として発見されたことをネットニュースで知り、動揺。そんな時、澪の前に完二が登場。佐藤を解放したことを伝えます。  澪が帰宅すると、隣人のカオル(鈴木伸之)が大きな荷物を部屋に入れられず、困っている様子。澪は手伝ってあげた上、大量に作ってしまったおはぎをプレゼント。カオルはすっかり澪にほの字のようです。そういえば、劇団EXILEの鈴木って、EXILE・TAKAHIROの後輩ですよね。上戸彩が、結婚後にHIROの後輩たちから「姐さん」と呼ばれているなんて報道がありましたが、武井も鈴木から「姐さん」と呼ばれてるのかしら?  まあ、そんなことはいいとして、完二が生粋の悪者かと言えばそうではないようで、今回の脅迫は、振込み詐欺で600万円を取られた老夫婦が、脅迫屋の完二に依頼したんだとか。しかし、金を持っていると思われる菜緒子が死んだため金を回収できず、客である老夫婦をがっかりさせてしまいます。

尻もちをつくおディーン様

 その後、佐藤は澪の元を訪れ、巻き込んでしまったことを謝罪。振り込め詐欺をしたのは、菜緒子がギャンブルで借金を作ったためで、菜緒子のことが好きだったから思わず自分も手伝ってしまったと明かし、涙を見せる佐藤。さらに、菜緒子を殺した犯人を殺すつもりだと言います。  佐藤に同情した澪は、菜緒子の借金3,000万円を肩代わりするから、復讐はやめるよう説得。しかし、佐藤はその申し出を受け流し、その場を立ち去ってしまいます。  澪がモヤモヤしながら家でおはぎを作っていると、家にずかずかと入ってくる完二。佐藤の連絡先を教えてほしいという澪に、完二は住所を100万円で売ると提案。澪から金を出し入れしているところを見ないでほしい言われながらも、覗き見してしまった完二は、その大金を見て尻もち! この尻もちって、台本でしょうか? なんか、現金見て尻もちつく演出って、ダサッ。  早速、3,000万円を持って佐藤の家を訪ねる澪。そこには、振り込め詐欺の元締めヤクザにボコられている佐藤が。澪も殺されそうになりますが、間一髪で完二とその仲間の盗み屋・目黒(三宅弘城)が到着。完二はケンカも強いようで、ヤクザに鉄槌が下されます。  完二たちに助けられた澪と佐藤は、横浜中華街にあると思しき完二のアジトへ。完二は、目黒が佐藤の自宅で発見したという血の付いた包丁を突き出し、「菜緒子を殺したのはあんただ」と追及。さらに、ギャンブルで借金を作ったり、振り込め詐欺を手伝わせていたのは、菜緒子ではなく佐藤だったといい、澪に近づいたのは、借金を肩代わりさせるためだったといいます。  結局、完二は佐藤から600万円を回収し、自分たちの取り分の10%を差し引いた540万円を老夫婦に返却。佐藤は、澪から「(殺人罪で)自首してください」と包丁を向けられたため、「自首する」と観念。最後におディーン様が歌うダサカッコイイ主題歌が流れ、初回は終了です。

ネット上では酷評祭

 おディーン様の演技が一本調子な上、喋り方も優しすぎるため、脅迫屋にしては迫力にかける気もしますが、日曜の夜に「明日、会社行きたくね~な~」とかつぶやきながらボンヤリと見るドラマとしては、わりといい感じのコメディドラマという印象。  また、完二の仲間の凄腕ハッカー役を演じる元AKB48・島崎遥香も、地味(特に衣装と化粧)な女子大生を演じている武井とは対照的なギャル風で、華を添える欠かせない存在となっています。  しかし、ネット上では、「つまんない」「面白くない」「ディーンが棒すぎる」などと酷評が目立ちますね。この先の視聴率は、かなり危険なにおいがします。  それにしても、武井って、同作のような「正義感が強く、なぜか異常に強気な女」を演じる機会が多すぎる気が……。なんだか、この役どころが、武井のイメージを狭めているように思うんですよね。実際、前クールで悪女を演じた『黒革の手帖』(テレビ朝日系)までは、多少なりとも“つまらない女優”というイメージがあったと思うんですよ。せっかく『黒革の手帖』が高評価を得たのに、もったいないような……。  そんなこんなで、世間的にはなかなか厳しい評価を得てしまった『今からあなたを脅迫します』。マスコミが騒ぎ立てる“おディーン様人気”の化けの皮が剥がれてしまうかも!? 「日刊サイゾー」では、最終回まで元気にレビューしていきます。 (文=どらまっ子TAMOちゃん)

TBS日曜劇場『陸王』盤石の14.7%スタートも、そろそろ“サービス残業”を美談にするのはやめませんか?

TBS日曜劇場『陸王』盤石の14.7%スタートも、そろそろサービス残業を美談にするのはやめませんか?の画像1
TBS日曜ドラマ『陸王』番組サイトより
 池井戸潤原作、八津弘幸脚本、福澤克雄演出と、TBS日曜劇場が同枠のヒットドラマ『半沢直樹』『下町ロケット』と同じ布陣で挑む『陸王』は、初回14.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と盤石のスタートです。役所広司が15年ぶりの連ドラ主演だったりとか、今をときめく山崎賢人と竹内涼真が競演してたりとか、話題性も十分ですし、コケる要素がまるで見当たりません。というわけで、第1話を振り返りです。 ■設定の時点で“勝ってる”  お話は、埼玉県行田市で100年続く足袋屋さん「こはぜ屋」が、その技術を応用してランニングシューズを作ろうと奮闘する挑戦譚。実際にモデルになった老舗の足袋会社があるそうですが、もうこの「ランニング足袋」の存在自体がドラマチックですもんね。町工場の技術でロケットを飛ばそうという『下町ロケット』同様、設定の時点で勝ちは決まったようなものですし、池井戸さんが適切な人材配置を施した原作小説も、「どうぞ映像化してください」というメッセージをビンビンに感じるエンタメ作品に仕上がっています。  序盤の物語を転がすのは、「こはぜ屋」を担当する銀行員の坂本っちゃん(風間俊介)です。「不況だわ~斜陽だわ~」と嘆くばかりの「こはぜ屋」社長・宮沢(役所)への融資が厳しくなってきたとみるや、「新規事業を考えてください」とハッパをかけます。  すると宮沢は偶然、デパートのシューズ売り場で五本指の軽いランニングシューズを発見。「足袋みたいだ……」とつぶやくと、足袋の技術を応用した素足感覚のシューズを作ることを閃きました。実は「こはぜ屋」、先代の時代にもマラソン足袋の開発を手がけ、頓挫した歴史があったのでした。  坂本っちゃんは、その申し出に賛同すると、さっそくランニングの専門家であるスポーツ用品店の有村(光石研)を宮沢に紹介。ランニングブームの昨今、カカトに厚い緩衝剤の入ったシューズがもてはやされているせいで「人間本来の走り」が失われ、よくないフォームが原因でケガをする人が増加しているという話を聞き、宮沢はマラソン足袋の意義を再認識することになります。  このあたり、完全に坂本っちゃんが神の配剤を担う“救世主”として機能しています。普通に考えて、こんなにすぐ「足袋屋」と「足袋っぽいシューズを推す専門家」が出会っちゃうのは、ご都合主義そのものなんですが、坂本っちゃんが単に優秀な銀行員であるだけでなく、その行動がいちいち彼の「理想の銀行員であろう」という信念に重ねて描かれるので、全然ムリ目に見えません。坂本っちゃんによるこうした出会いの導きは、ある意味で“奇跡”なわけですが、『陸王』そのものが「信念によって奇跡を起こす物語」なので、むしろそうしたストーリー哲学の強度を増す方向に働いている。こういうところが、池井戸さんの適切な人材配置の真骨頂です。  もうひとり、物語に推進力を与えるのが、ダイワ食品という食品会社で実業団ランナーをしている茂木くん(竹内)。もともとは野球少年だったものの、肘を壊して陸上に転向。その後、箱根で鳴らした有望株でしたが、どうやらフォームに不安があるそうです。有村に誘われて息子・大地(山崎)とともにレースを観戦しに行った宮沢の目の前で、茂木くんは故障リタイアしてしまいます。普通に考えて、こんなにタイミングよく「フォーム矯正に役立つ足袋っぽいシューズを作りたい足袋屋」と「フォーム矯正が必要な元有望選手」が出会っちゃうのもアレですが、2人の芝居が実に熱いので飲み込まされてしまいます。  ちなみに大地は就職浪人で、面接に落ちまくり中。「こはぜ屋」では、腰かけ的に働いているだけ。もともと工学部の出身で、ケガでサッカーをあきらめた過去があります。なので、野球をあきらめてマラソンで再起した茂木くんに、強いシンパシーを感じているようです。茂木くんの故障を目の前で見た大地は「どんだけ努力したって、できないことってあんだよなぁ」と、しょぼくれてしまいます。もはや人生に対するモチベーションはゼロ。そんな大地に、宮沢はランニングシューズを作る決意を述べます。  つまり、宮沢のランニングシューズで茂木くんを復活させることができれば、それはしょぼくれた大地を励ますことにもつながるというわけです。こういう人材配置、ホントに上手い。  第1話では、なんだかんだで「こはぜ屋」の工員さん総出で試作品を作り上げたり、番頭のお爺ちゃんに苦虫を噛み潰されたり、それなりに試作品が認められたり、有村に「軽くていいけど、ソールの耐久性が問題だ」と言われたりしながら、2時間たっぷりと見応えのあるドラマらしいドラマを見せてくれました。最後に、「こはぜ屋」に肩入れしすぎて左遷されることになった坂本っちゃんが「軽くて丈夫なソールの材料」になりそうな素材を持って来てくれて、夢がつながります。坂本っちゃんのミラクル救世主ぶりたるや! ■ニューヒロイン爆誕! 阿川佐和子って、こんなにかわいかったっけ!?  キャストは、どなたもすばらしくハマっています。一流スポーツメーカーの営業社員・小原を演じるピエール瀧や、実直なシューフィッター・村野の市川右團次なんて、ほとんど当て書きじゃないかってくらいドハマリしてます。  そんな中、原作中の存在感をはるかに超えて華やかに立ち上がったキャラクターが、阿川佐和子演じる「こはぜ屋」縫製部門のリーダー・正岡あけみです。  納期が怪しい作業があれば「ねえ、みんな! 絶対間に合わせるよぉ~!」と鬨の声を上げておばちゃんたちを奮い立たせ、マラソン足袋開発チームの会議に参加すれば「ハ・ダ・シ・か・ん・か・く♪」と小さな身体をピョンピョン揺らしてみたり。プロジェクトにビビり始めた宮沢社長に涙ぐんで共感して見せたかと思えば、飲み会で番頭さんと言い合いになると「クソじじい!」と言い放つ。  その振る舞いすべてが、たいへんにキュートなのです。連ドラへのレギュラー出演は今回が初めてだそうですが、完全にニューヒロイン誕生といえるでしょう。阿川さんの存在は、『陸王』の大きな武器になると思います。ホントかわいかった。次回以降も楽しみ。 ■で、“サビ残”の話なんですが……  ランニングシューズの開発にあたって、「こはぜ屋」の縫製部門のおばちゃんたちは、サービス残業をさせられていました。当然、不満も出てくるわけですが、同調圧力が働いてハッキリ拒否することができません。『陸王』は老舗企業が舞台ですが、現代劇ですので、ちょっと引っかかる部分ではありました。  銀行からの融資が厳しくなり、宮沢社長は融資継続の条件として「新規事業の中止」と「リストラ」を迫られます。結果、突っぱねてシューズの開発を続けることになりますが、おばちゃんたちに与えられた選択肢は「リストラされるか」「サビ残させられるか」の二者択一という状況でした。  これ、個人的にはそんなに「ひでえな」とも思わなかったんですが、引っかかったのには理由があります。 「残業すれば工賃は割り増しになる。これまでの残業分だけでも、コストはすでに計画を上回っていた」(池井戸潤『陸王』集英社より)  つまり原作では、「こはぜ屋」は残業代を払ってるんです。ドラマでは、あえて変更してる。  ドラマの制作陣の間で、その方が、よりドラマチックであろうという判断が働いていることに、どうしても引っかかってしまう。結果、社長と銀行との間で“福沢節”ともいえるエモーショナルなやり取りが生まれて感動的なシーンが演出されているので、失敗ではないと思うのですが、プロット上、どうしても“サビ残である”という必然性があったのかなというところに疑問が残る。サビ残じゃなくてもいいのに、サビ残という設定を追加していることに、「その方が尊い」「無償の労働は美しい」という主張が見える。  というか、たぶん主張でもないんだろうな。視聴者の多くが「その方が尊い」と感じると踏んで、そうしている。けど、世間的にはちょっとズレ始めてて、私も含めて引っかかってしまう層が昔より多くなったし、そうした層の声がネットによって表に出やすくなってる。  たぶん今、過渡期なんでしょうね。あと数年もすれば、テレビドラマも、もうちょいこのへん敏感に排除する時代が来ると思います。せっかく高品質で面白いドラマなんで、こういうとこでケチが付いちゃうのはもったいないなーと。そんな感じでしょうか。 (文=どらまっ子AKIちゃん)