綾野剛×星野源が、まさかのBL的展開に……『コウノドリ』損をするのはナオト・インティライミだけ!?

 周産期医療センターを舞台に、出産にまつわるこもごもを、優しく厳しく描く医療ヒューマンドラマ『コウノドリ』(TBS系)。今回も、視聴率は11.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と横ばいで安定。第3話を振り返ります。

 

■さて、今回のゲストは……

 

 出だしから山崎麗子(川栄李奈)と山崎友和(喜矢武豊/ゴールデンボンバー)の派手な茶髪夫妻が登場。診察室でも2人してツバのまっすぐなピカピカのキャップを被り、きゃっきゃとしている、いわゆる「今どきの若者ってこうでしょ?」的なカップルだ。

 そんな麗子は、肺動脈狭窄症という心臓の弁が狭くなっている持病のため、産科の主治医・鴻鳥サクラ(綾野剛)に無痛分娩で出産するよう進言される。今は治療により日常生活には影響なく暮らしているが、自然分娩での力みや陣痛は、心臓に過剰な負荷がかかるため、麻酔で痛みを逃す無痛分娩が必要とのこと。鴻鳥のそれなりに噛み砕いた説明を聞いても、全く理解できなかった麗子だが、友和の「心臓がグアーーーってなるのを、ぱぁ~って少なくしてお産」という通訳を聞き「無痛分娩、超ちょー神!」と歓喜、純粋に幸せそうだ。

 川栄は、ドラマ『フランケンシュタインの恋』(日本テレビ系)での元ヤンの大工役や、auのCMでの乙姫役など、「ちょっと抜けてるけど根はいい真っ直ぐな今どきの娘」を演じるのがハマり役で、今回もその路線と言える。

『フランケン~』では主演が同じ綾野剛だが、川栄が同じタイプの役なのに対し、綾野は人間になりたい心優しき人造人間の役だったので、どちらも優しさが強調されてはいるものの、怪物→産婦人科医というギャップがすごい。

 一方、第1話からずっと出演している、佐野彩加(高橋メアリージュン)。かねてより不安視されていた生まれて間もない子どもの持病(心臓に小さな穴があく=心室中隔欠損)が、さほど問題ないということがわかったばかりなのに「すぐに子どもを保育園に預けても平気か?」「仕事に復帰したいのに、だいぶ遅れてしまっている……!」と、我が子の健康状態には目もくれず、職場復帰への焦りが以前にも増して高まっている模様。今回診察を受け持った新生児科医・白川(坂口健太郎)も、子どもの顔をまるで見ようとしない佐野に動揺を隠せない。

 助産師・小松(吉田羊)は、かねてから佐野の精神状態を心配しており、ロビーで偶然遭遇した際も「産科に顔出してかない?」「何か困ったことない?」と声をかけるが、当の佐野は「もう産科の検診の時期は終わりましたよね……?」「なんか私、心配されてるんですね(笑)」と、心配されている自分にピンと来ていない。

 心ここにあらずといった様子で立ち去る佐野の後ろ姿に、鴻鳥はかつての患者・三浦芽美(松本穂香)の姿をオーバーラップさせる。初回から何度も回想で短く登場しているこの女性のことはまだよくわからないが、佐野の状態と関連があるようだ。

 

■最強の無神経コンビ

 

 良かれと思って突如来宅した佐野彩加の実母。連絡もなく来ておいて、部屋が汚いとか髪がボサボサだとか、精神的に参ってる実の娘を、冗談まじりながら無神経に責め立てる。母乳をあげていないことや、保育園に預けて仕事復帰しようとしてることを知ると、さらに実母の無神経攻撃はヒートアップ。

「(会社に)あんたがおらんでも大丈夫なんじゃないん?」

「仕事はあんたの代わりはおる。だけど母親の代わりはおらんで?」

「お産のギリギリまで働いておったけー、こげーなこと(子どもの心臓疾患)のになったんじゃないの?」

 まったく自分の現状を理解しようとしてくれない身内からの責め立て。方言のフランクさが、逆に神経を逆なでするように使われ、この地域(どこかはわからないようにしてる気もする)ごと嫌われてしまわないか不安になるほどの傍若無人ぶり。しかしこれは、実は“子育てあるある”なのであろう。実母に言われてこれだから、義理の母にでも言われたらと思うとゾッとする。

 後日、なかなか決まらない保育園探しにイラつく佐野に、帰宅した夫(ナオト・インティライミ)が「(仕事)復帰は、もっとゆっくりしてからでもいいんじゃない? そんな焦らなくてもー?」と、軽い気持ちで言ってしまう。悪気はないのだが、この夫は初回から基本ずっと佐野(妻)の地雷を踏み続けている。演じるナオトの好感度が下がらないか心配なほどだ。

「焦るに決まってるじゃない! 早くしないと今のポジションがなくなっちゃう、もうデッドラインだって言ってるでしょ!?」

 仕事を持つ女性が感じる、職場から離れていく焦りが沸騰する。

 佐野(夫)はブチ切れた妻に一瞬面食らいながらも、さすがの無神経さで立て直そうとする。

「何でそんなイライラしてんのぉー?」

「出産してから性格変わったよー?」

「このままじゃ俺しんどいよ」

 このイライラが限界のところに子どもが気管支炎を起こし、母である佐野は、診察中に「なんで私の邪魔するの……」とつぶやいてしまうほど、危険な精神状態に。

 佐野(夫)は、義母が来た際も多少は妻を気遣うそぶりを見せたが、義母が娘の彩加を下げる言い方をした際、「大丈夫です、僕会社では『イクメン』って呼ばれてますから(笑)」という冗談を発し、悪気はないのに例によって逆鱗に触れてしまう。嗚呼……。

■対照的な患者

 

 いくら心配しても、医師や助産師たちに甘えずに塞ぎ込む佐野に対し「家の近所で火事を見たためアザのある赤ちゃんが生まれるのではないか?」と、祖母に聞いた丸出しの迷信に怯えながら予約外でも平気で産科を尋ねてくる妊婦・山崎麗子。どちらも両極端だ。

 彼女は他にも、妊婦が体を冷やすのは厳禁だからと上着4枚(ダウンまで!)にレッグウォーマー2枚を着用して来たり、飲み物は白湯しか飲まないと言っているわりに熱くてこぼしたり、とにかく素直すぎるくらいに素直で、情報に左右されすぎているよう。

 あげく、出産当日に友人に何か吹き込まれ、無痛分娩をやめて自然分娩で産みたいと言い出し、周囲を困らせる。友人に言われたのは、

・赤ちゃんより自分のことが大切なの?

・楽して産むんだから母乳も出ない

・自然出産で産んだ母親の愛情には敵わないからかわいそう

 という、世にはびこる誤解を基にしたもの。

 主治医の鴻鳥は、妊娠・出産は一人ひとり違う、考え方も人それぞれだから、個人的にはどちらを選んでもいいと説いた上で、今回は心臓疾患があるので、母体に負担がかかると赤ちゃんにも負担がかかると諭す。

「僕は産科医なので、お友達のデタラメ話のせいで、2つの命を危険にさらすことは絶対にできません」

 さらに「出産は終わりではなく、始まりですから」とも。精神的に追い込まれている佐野のケースと照らして見ていると、出産がいかに「ゴール」でないかがよくわかる。

「自然分娩も帝王切開も無痛分娩も、立派な出産です。育む気持ちや愛情は、僕らではなく赤ちゃんが教えてくれますよ」

 テレビやネットでも、こと出産や育児に関しては、やたらと口を挟みたがったり、勝手な「モラル」らしきものを振りかざす人が多いのは事実だ。子どもを産む母親は、今や初産が多いわけだから、多すぎるくらいあふれる「情報」に振り回される人が増えているのだろう。現代ならではのエピソードだ。

 

■今回も医師、助産婦内での意見が対立

 

 どうやら佐野の症状は産後鬱(うつ)である可能性が高いらしく、もっと親身になってあげたいとする小松と、産後鬱は立派な鬱病で、それは精神科の領分だから、きちんと専門の医師に診てもらうように誘導すべきだ(キリがないから首を突っ込みすぎないでいい)とする四宮(星野源)が激しく対立する。

 小松は佐野を心配するあまり、個人的にラインのIDを渡してしまい、それは病院として絶対にまずいらしく、さらに四宮と対立する。

「1日に何人も診察する中で、さらに心療内科のようなことをできるのか?」と言う四宮と「話を聞くだけ楽になってくれる人もいるのだから、手遅れになる前に何かしてあげてもいいのでは?」と小松を擁護する鴻鳥。

 どちらの言い分も正しい、だからこそ産後鬱の問題は難しい、と今橋(大森南朋)が語るように、ドラマでは答えは出さず問題提起にとどめている。

■いよいよ佐野がビルの屋上に!

 

 子どもを夜の病院の受付に置き、屋上から下を見下ろす佐野彩加。簡単に屋上まで行けるこの病院(周産期医療センター)のセキュリティはどうなっているのかという防犯上の問題は置いといて、そこに間一髪現れたのは、鴻鳥でも小松でもなく、なんと四宮だった。

 どうしてここに現れたのかはわからないが、にくい演出だ。

 誰にも必要とされず、戻る職場も失った(同僚にポジションを奪われていた)ので、死にたいと言い切る佐野。

「俺にあなたの気持ちはわからない。だから今、あなたを引き留めてるのは、俺のワガママです。まだ治療の道がある患者を放っておくことはできない」

 クールな四宮の中の優しさが見える。意見が対立していた四宮の気持ちを知り、遠くから見つめる鴻鳥。

「少しだけ話を聞いてください、お願いします」と手を佐野に差し伸べる四宮は、まるで往年の『ねるとん紅鯨団』(フジテレビ系)で告白する素人のようだったが、しっかりと手をつなぎ返した佐野の心は溶けだしたかのように見える。

 駆けつけた佐野(夫)が「夫婦は2人でひとつって……」と語るやいなや「何だそりゃ? 人間は2人でひとつになんかなれない。死ぬまで1人だよ」「別々の人間だからお互いを尊重し合う、それで初めて助け合えるんだろ!」と一喝する四宮。ああ、第1話でもこんなシーンがあったのに……。ナオト……。

 この後、今橋に、仕事ばかりで育児をしていないことを「自分も同じだ」と慰められ、挽回を誓ういいシーンもあったのだが、それでもなんでナオトはあまり得しなそうなこの出演を受けたのか、イマイチ謎だ。

 周囲の声にようやく耳を傾けられるようになった佐野(妻)に対し、今度こそ改心した感じの夫が「俺イクメンじゃなくて、父親になるから」と微笑む姿でハッピーエンドでしたが、正直「こいつゼッテーわかってない! またきっとやらかすハズ!」って思ってしまいました。

 

■鴻鳥と四宮の関係がさらに濃く

 

 実は鴻鳥は、かつて自分が忙しさにかまけ、産後鬱の患者(三浦)の出す信号をキャッチしてあげられずに亡くしてしまった(飛び降り自殺)こと、声はかけていたつもりだが、三浦の言う「大丈夫、大丈夫」という言葉の裏を見抜けなかったこと、踏み込む勇気が出なかったことをひどく悔いていたのだった。

 その告白を聞いた四宮は、「いい加減にしろ。前を向けよ。お前が『大丈夫』じゃないんだよ?」と肩をさすり励ます。

 い、いつの間に?? もう我々が思ってる以上に、距離があったはずの2人の信頼関係は、かなりの高みに達してるいるようだ。

 ドラマのラストでは、「ああいうの(人に優しくすること)は、お前のほうが得意だろ」と手柄を鴻鳥に譲るような会話も見られ、「ありがとう」と微笑む鴻鳥に、四宮は「なんのことだ」ととぼけながら、見つめあっていた。

 朝日の差し込む部屋の効果もあってか、もうこのまま抱きしめ合ってしまうんじゃないかというくらいの空気。原作にはない、あざとさすら感じるBL的空気に、この同人誌があるなら読みたいと思いました。鴻鳥はいつもの通りの優しい口調なのが、四宮と2人の時はなぜかオネエに見えて来てしまうほどでした。こんなに近づいてしまって、この先大丈夫なのだろうか……。

■名言もたくさん

 

 今回は、無痛分娩の話に加え、3話に渡って描かれてきた佐野の産後鬱の話がひと段落することもあり、かなり盛りだくさんな内容ながら、各人物も丁寧に描かれ、よくまとまったいい回でした。ドラマ満足度ランキングで高評価なのも納得する内容で、次回以降、視聴率を上げそうな予感もひしひし感じます。

 また育児をまったくわかっていない筆者でも、いつかタメになるようなリアルな名言がいっぱいで、思わずメモしながら見たくなるほど。

・他の人の力を頼るのはダメなことじゃないよ?

・みんな子育て美化しすぎです。髪振り乱して必死にやってるんです。少しくらい誰かに頼っていいんですよ?

・赤ちゃんが0歳ならお母さんもお父さんも0歳です。

・子どもと四六時中一緒にいるのは妻ですからね。子どもにばかり目が行きがちですけど、お母さんは誰にも頑張ってるって褒めてもらえない。

 今回、新米研修医の赤西(宮沢氷魚)がミスを連発して四宮に怒られたり、下屋(松岡茉優)にビンタされたり、後半に向かって大きなトラブルを招きそうな空気を振りまいており、次回以降も楽しみです。
(文=柿田太郎)

好調キープの『コウノドリ』シーズン2、いよいよ星野源の“ツンデレ”が完全炸裂へ!?

 周産期医療センター(出産の前後を通して、産科と新生児科で連携した医療体制のとれる施設)を舞台としたヒューマン医療ドラマ『コウノドリ』(TBS系)。2年ぶりとなるシーズン2の第2話目が放送され、視聴率も11.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と好調をキープ。その内容を振り返りたい。

 

■出産は奇跡、育児は現実

 

 前回の第1話で、心室中隔欠損(新生児の心臓の心室に穴が開いてしまっている)の子どもを身ごもっていることが発覚した佐野彩加(高橋メアリージュン)が引き続き登場。新生児の疾患は、さほど問題がないことがわかるが、いくら産科医師の四宮(星野源)や助産師の小松(吉田羊)が不安なことなどないかと質問をしても、佐野は執拗に「大丈夫です」としか口にせず、すぐに仕事復帰したいという焦りもあってか、一人で背負いすぎてるように見える。

 前回の終盤では、妻への無理解を謝罪した夫(ナオト・インティライミ)も、結局育児休暇を取らなかった事実が明かされ、泣きじゃくる赤ん坊を横にあやすでもなく呆然と一人佇む佐野妻の姿が、先の不安を予感させた。

 その際、主役の産科医師・鴻鳥(綾野剛)の声を借りたナレーションで「出産という奇跡の後には、現実が続いていく」と語られ、これはドラマの冒頭で語られた「出産は奇跡だ」という言葉を受けてのものなのだろうが、出産(一瞬の奇跡)から育児(長く続く現実)になだれ込むように突入する一連の苦労も繋げて描こうとしていることがわかる。

 特にそれを感じるのは、このドラマが完全な1話完結という区切り方ではなく、何話かにわたり並行して妊婦やその家族が登場し、幾つかの軸として散りばめられている点だ。2年前の前シリーズでも、妻を出産と同時に亡くしてしまった小栗旬がシングルファザーとして奮闘する様子を追いかけ、定期的にその後の苦労(働きながらの育児)が描かれていた。

 医師側からしてみれば、随時同時進行で複数の患者の経過を看ているわけだから、ドラマだからといって「一人出産したら次」とならないのは当然なのかもしれない。さらに、並行して見せることで、妊娠・出産だけでなく、その後も母親と新生児の両方の健康を連携し見守る「周産期医療センター」という施設の特色もよく表現されているといえるだろう。

 

■母体を選ぶか赤ちゃんを選ぶか

 

 そして、今回登場したもう一人の妊婦は、妊娠して間もなく自身が子宮頸がんに侵されていることが発覚した久保佐和子(土村芳)。子宮の入り口を一部切除したものの、すでに周囲に転移しており、胎児に転移はしないものの子宮を全摘出しなくてはならないことが告げられる。佐和子の選べる選択肢は2つ。

・子どもをすぐ諦め、子宮を全摘出する。
・子どもを出産した後、子宮を全摘出する。

 当然、子どもを望んでいたわけだし、子宮も摘出してしまうので、佐和子は後者を選択したいが、問題はお腹の子が、まだ19週という、出産するにはあまりに早すぎる段階(帝王切開でも、早期すぎるため子どもに疾患や後遺症などが出てしまう可能性がとても高い)だということ。生まれてくる子どもの健康のために、もう少し母体内での成熟を待ちたいが、当然その間に母体のがんが進行する恐れがある。

 子が母体にいるうちは抗がん剤も使えない。乱暴な言い方をすれば、母体を優先するか、それとも母体を危険にさらしてでも生まれてくる子のリスクを減らすか、という大変難しい選択。結果次第で正解がないため、夫婦も、医師も、安易には決めかねる案件だ。

■鴻鳥 vs 四宮

 

 カンファレンスと呼ばれる、医師やスタッフ同士の検討会議では、久保夫妻が妊娠継続し出産を希望する場合、主治医の鴻鳥は28週で出産させるつもりだと発言。これに対し四宮は、早すぎて子どもに障害が出る可能性があると反論、母体の様子を見つつ32週までは引っ張るべきだと主張。2人の意見は完全に対立する。

 生まれてくる子どもの健康を優先する四宮と、母体の治療と両立させたい鴻鳥。鴻鳥の気持ちの裏には、生まれてくる子どもに影響の出そうな治療を拒んで、産後すぐがんで亡くなった、鴻鳥自身の母親への思いがあるはずだ(前シリーズ5話)。

鴻鳥「お母さんのがんの状態は、フタを開けてみないとわからない」

四宮「フタを開けてから、ベビーに重い後遺症が残りました、じゃダメなんだ」

鴻鳥「予想以上にがんが進んでいたらどうする?」

四宮「ベビーに後遺症が予想以上に残ったらどうする?」

鴻鳥「もちろんそれもわかった上で僕は話してる」

 久々に見る鴻鳥と四宮の完全対立。鴻鳥に対してライバルであり親友である(あってほしい)四宮はツンデレが魅力なのだが、新たなシリーズになってからは前シリーズより距離が縮まったのか、やや「ツン」の部分が弱く見え、物足りなかった。久しぶりにがっつりと対立してくれて、後は心置きなく「デレ」を待つばかりだ。

 

■産科 vs 新生児科

 

「我々新生児科は、産科の出した結論に添います。その時は全力でサポートします」と新生児科のベテラン医師・今橋(大森南朋)は言うものの、カンファレンス後の若手同期2人だけの会話で、「(28週で子どもを取り出しても)うちのNICU(新生児集中治療室)なら大丈夫なんじゃない?」という産科医の下屋(松岡茉優)、それに対し「そんな簡単に言うな、信頼してくれるのはうれしいけど、こっち(新生児科=NICUを管轄)に丸投げしないでほしい」と反論する新生児科医の白川(坂口健太郎)、それを受けて「私たち産科は、別にあんたたちに責任を負ってほしいなんて考えてないよ」と返す下屋。産科は出産までが主な担当で、新生児科は生まれた後の(特に疾患や障害がある)子どもの治療が主な担当なので、原作でもこの立場の違いはよく描かれている。

 ちなみにこの産科医の下屋とNICUの白川が、少しいい関係になるのでは? と若干思わせるところもあるのだが、それが同期の友情なのか恋愛なのかはわからない。

 冷静になった白川が最後に言った「結局は子どもに何かあった時に、親がその現実を受け入れられるか受け入れられないかが問題なんだよな……」という言葉が、出産に関わる医師の気持ちを表している。

 

■「出産」女優は毎回実力派揃い

 

 子宮摘出は避けられないと告げられた診察室を出てすぐ、夫(福士誠治)に子どもも産めなくなるのだから離婚していいよと言い出す佐和子。もちろん離婚したいわけではないのだろうが、どうしていいのかわからなくてなってしまった妻としての、女性としての苦悩がよく表れているシーン。

 ここで、NHK朝ドラ『べっぴんさん』でも主人公の友人・君ちゃんとして脇を締めていた土村が魅せる。診察室内で「子どもを産みたい」と涙する芝居も見事で、脚本上目立つ役ということもあるが、それを差し引いても光っていた。

 この女優、芝居のうまさというか、質が黒木華に似ているなと思っていたら、京都造形芸術大学映画学科俳優コースで、黒木の一つ後輩に当たる。しかも、かなり影響を受けたとのことで、どこか納得。

 先週の志田未来もそうだが、このドラマの妊婦役には達者な女優が多く、2年前の前シーズンでも、子どもを捨てる母親の苦悩を鬼気迫る演技で演じた清水富美加(第1話)や、無事産まれたばかりの我が子を、出産と同時に里子に出すため別れを告げねばならない中学生女子の、喜びと後悔の入り混じった非常に複雑な心理状態を見事に演じきった山口まゆ(第5話=神回とされる)などの演技が印象深い。男優の塩顔配役以上に、ゲスト女優の配役もこだわっているようだ。当たり前か。

■原作との違い

 

 原作コミックでは、鴻鳥が、出産時期の決断で悩む久保の夫(原作では市川姓)を、自身が育てられた養護施設に連れて行き、自身が出生の際に同じ子宮頸がんで母親を亡くしていることを伝える。そこで鴻鳥の養母・景子ママ(綾戸智恵)が久保に言った「彼女(鴻鳥の亡くなった母親)はサクラ(鴻鳥)を育てたかったと思うよ」という言葉が、夫が早期出産を妻に希望するきっかけとなっていた。

 しかし今回のドラマでは、おそらく迷っているのであろう鴻鳥が、単身養護施設を訪ねる設定になっており、そこで前述の養母の言葉を自ら聞き、早期出産を久保夫妻に勧めることを決める流れになっているので、若干意味合いが違ってきている。ちなみに母親の死因は、ドラマでは乳がんだ。

 この後、鴻鳥は、28週での出産を久保夫妻に提案する際「お母さんご自身の手でお子さんを育てて欲しいからです」と思いを込める。

 結局、母体を守るため早期出産を望む夫に対し、妻・佐和子はもし自分が死んでも、夫一人で育てる苦労が少しでも減るように、例え自身のがんが進行したとしてもギリギリまで体内で子どもを育み健康に産んであげたい(32週での出産)とし、夫婦間でも意見は対立する。

 しかし夫の「2人で育てるんだ、俺たちの子だよ? 3人の人生だよ?」との言葉に、妻も28週での早期出産を決意する。先週、育児を「手伝う」と発言し、四宮に「手伝うじゃないだろ? あんたの子どもだ」と一喝されてしまったナオト・インティライミが聞いたら、気まずいであろうほどの久保の夫の言葉。いや、言われたのはナオト本人ではなく佐野の夫としてなのだが、なぜか星野源にナオトが怒られた印象になってしまうのが忍びない。

 

■子宮頸がん予防ワクチン

 

 今回、子宮頸がん予防ワクチンの使用の是非についても描かれている。子宮頸がん予防ワクチンは、唯一予防できる可能性が高いワクチンと言われているが、運動障害など副作用らしき事例が複数起き、現在は推奨されていない。しかし、それがそのワクチン自体によるものなのか因果関係は正式には解明されておらず、ワクチンを打っていれば助かった命も多かったとの意見もある。

 日本では毎年、約1万人が新たに子宮頸がんになり、約3,000人が亡くなっているという現状の中、ワクチンが危険なモノなのかはっきりとした結論は出されておらず、ドラマでもあえてこの結論は出さずに、この議論そのものを登場人物の口で語らせ、問題提起している。自身も子宮頸がんで摘出手術を受け、ワクチンを推奨したことで一部で問題視された三原じゅん子参院議員と絡めて覚えている方も多いのではないだろうか。

 

■おもしろシーン

 

 題材が題材なだけに真面目なシーンが多いこのドラマで、時折挟み込まれるわずかな面白パート。前シーズンではダジャレを連発する麻酔医・船越(東京03・豊本明長)がその多くを担っていたが、今回は登場していないため、どうするのかと思っていたら逸材が現れた。

 医師や助産師らが休憩中に育児のストレスを語り合っている際、地味なソーシャルワーカーの向井(江口のりこ)が自身の一番の苦労として、「(旦那が)私のこと、子どもを産んでからも女として見るんです……」とつぶやき、休憩中の全員を絶句させる。食事の途中で、あからさまに中座する下屋や鴻鳥、タイミングを逃し向井に捕まる小松などを巻き込み、突然のコメディパートに。

 四宮と小松のじゃれあいなど、他にも息抜き的な場面はあるのだが、ここだけ際立って攻めている印象を受けた。思い返せば、前シーズンでも何の前触れもなく、その素朴な顔面を突如「ツタンカーメン」といじられ、即座に「関係ないし」と不機嫌に応答するなどピンポイントながら見事な印象を残していた(ここもネット上で好評だった)のだが、今回もこのホームランを機に、緊張の多いこのドラマに緩和を差し込んで欲しい。

 個人的には、突如、向井を「ツタンカーメン」といじったぽっちゃり助産師の真田(小林きな子)と2人はいい凸凹コンビだと思うので、前シリーズでもあったクリスマスでのレクリエーション会では是非2人でC-3POとR2-D2に扮していただきたい。

 ちなみに原作コミック(14巻)では、気分の優れない久保の妻(原作では市川姓)が自宅でお笑いのDVDを鑑賞している場面があり、そのトリオの風貌が、どう見ても東京03っぽい。これは東京03・豊本がレギュラー出演していた前シーズンの放送より半年は前のことなので、つまりドラマ以前から原作に登場させるほど、原作者の鈴ノ木ユウが彼らのファンだから3人がキャスティングされた(角田晃広は第1シーズンの7話ゲストとして、飯塚悟志は最終話にエキストラ的に出演)のでは? と思っていたら、どうやら鈴ノ木と東京03・角田が大学時代に同じ音楽サークルだったのが発端らしい。交流はなかったらしいが。

■今後の見どころ

 

 結局、久保の出産も子宮摘出手術も成功し、子どもの経過も順調、がんの転移も見つからなかった。

「運が良かったな」という四宮に、「お母さんが子どもを助けたいって思いが勝ったんだよ」という鴻鳥。しかしここで四宮のデレが炸裂する。

「いや、母親の手で子どもを育てさせたいっていうお前の思いが、勝ったんじゃないか」

 そう言い残して新生児集中治療室を出る四宮。少しだけニヤつく鴻鳥。いやーライバルって本当にいいもんですね! と水野晴郎が出てきても許せるシーン。

 お腹の中で大きくなるまで子どもを育てられなかった劣等感を感じたと告白する久保妻に「ちょっと、早く生まれちゃったけど、赤ちゃんがご家族と一緒に生きていくために、この誕生日を選んだんです」と、告げる今橋医師。出産を経験した女性が特に支持するドラマなのもわかるなーと思った直後、産後うつらしき佐野彩加が病院の屋上に立ち、まさに飛び降りようとしているシーンで次週へ続く。無事出産したからといって、そこで終わりではないという周産期医療の現場をドラマチックに描き出す。

 今後、気になるのは、鴻鳥がよく回想している赤ちゃんを抱えた三浦芽美(松本穂香)という存在、そして今回、四宮に対し「正式に離婚しました」と告げた謎の妊婦・三上いづみ(柊瑠美)だ。

 特に三上と四宮が2人きりで病院外のカフェで会話をするシーンでは、フリかもしれないが男女関係を匂わせる空気もあった。医療に携わる側の男女はたくさんいるのに、シリーズ通して、そして原作でも特に恋愛模様が描かれたことはないので、貴重な要素になるのかもしれない。

 このカフェのシーンで四宮が珍しく私服(白い丸首インナーに、黒のカジュアルなジャケット)だったため、ネットでは女性ファンがざわめいており、改めて巷での四宮人気を感じる。

 ちなみに主役である鴻鳥は謎の人気ピアニストとしての一面もあるのだが、今シリーズではあまりその必然性がなく、設定を持て余しているように見えるので、今後展開にからめていただけたらうれしいです。
(文=柿田太郎)

好調キープの『コウノドリ』シーズン2、いよいよ星野源の“ツンデレ”が完全炸裂へ!?

 周産期医療センター(出産の前後を通して、産科と新生児科で連携した医療体制のとれる施設)を舞台としたヒューマン医療ドラマ『コウノドリ』(TBS系)。2年ぶりとなるシーズン2の第2話目が放送され、視聴率も11.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と好調をキープ。その内容を振り返りたい。

 

■出産は奇跡、育児は現実

 

 前回の第1話で、心室中隔欠損(新生児の心臓の心室に穴が開いてしまっている)の子どもを身ごもっていることが発覚した佐野彩加(高橋メアリージュン)が引き続き登場。新生児の疾患は、さほど問題がないことがわかるが、いくら産科医師の四宮(星野源)や助産師の小松(吉田羊)が不安なことなどないかと質問をしても、佐野は執拗に「大丈夫です」としか口にせず、すぐに仕事復帰したいという焦りもあってか、一人で背負いすぎてるように見える。

 前回の終盤では、妻への無理解を謝罪した夫(ナオト・インティライミ)も、結局育児休暇を取らなかった事実が明かされ、泣きじゃくる赤ん坊を横にあやすでもなく呆然と一人佇む佐野妻の姿が、先の不安を予感させた。

 その際、主役の産科医師・鴻鳥(綾野剛)の声を借りたナレーションで「出産という奇跡の後には、現実が続いていく」と語られ、これはドラマの冒頭で語られた「出産は奇跡だ」という言葉を受けてのものなのだろうが、出産(一瞬の奇跡)から育児(長く続く現実)になだれ込むように突入する一連の苦労も繋げて描こうとしていることがわかる。

 特にそれを感じるのは、このドラマが完全な1話完結という区切り方ではなく、何話かにわたり並行して妊婦やその家族が登場し、幾つかの軸として散りばめられている点だ。2年前の前シリーズでも、妻を出産と同時に亡くしてしまった小栗旬がシングルファザーとして奮闘する様子を追いかけ、定期的にその後の苦労(働きながらの育児)が描かれていた。

 医師側からしてみれば、随時同時進行で複数の患者の経過を看ているわけだから、ドラマだからといって「一人出産したら次」とならないのは当然なのかもしれない。さらに、並行して見せることで、妊娠・出産だけでなく、その後も母親と新生児の両方の健康を連携し見守る「周産期医療センター」という施設の特色もよく表現されているといえるだろう。

 

■母体を選ぶか赤ちゃんを選ぶか

 

 そして、今回登場したもう一人の妊婦は、妊娠して間もなく自身が子宮頸がんに侵されていることが発覚した久保佐和子(土村芳)。子宮の入り口を一部切除したものの、すでに周囲に転移しており、胎児に転移はしないものの子宮を全摘出しなくてはならないことが告げられる。佐和子の選べる選択肢は2つ。

・子どもをすぐ諦め、子宮を全摘出する。
・子どもを出産した後、子宮を全摘出する。

 当然、子どもを望んでいたわけだし、子宮も摘出してしまうので、佐和子は後者を選択したいが、問題はお腹の子が、まだ19週という、出産するにはあまりに早すぎる段階(帝王切開でも、早期すぎるため子どもに疾患や後遺症などが出てしまう可能性がとても高い)だということ。生まれてくる子どもの健康のために、もう少し母体内での成熟を待ちたいが、当然その間に母体のがんが進行する恐れがある。

 子が母体にいるうちは抗がん剤も使えない。乱暴な言い方をすれば、母体を優先するか、それとも母体を危険にさらしてでも生まれてくる子のリスクを減らすか、という大変難しい選択。結果次第で正解がないため、夫婦も、医師も、安易には決めかねる案件だ。

■鴻鳥 vs 四宮

 

 カンファレンスと呼ばれる、医師やスタッフ同士の検討会議では、久保夫妻が妊娠継続し出産を希望する場合、主治医の鴻鳥は28週で出産させるつもりだと発言。これに対し四宮は、早すぎて子どもに障害が出る可能性があると反論、母体の様子を見つつ32週までは引っ張るべきだと主張。2人の意見は完全に対立する。

 生まれてくる子どもの健康を優先する四宮と、母体の治療と両立させたい鴻鳥。鴻鳥の気持ちの裏には、生まれてくる子どもに影響の出そうな治療を拒んで、産後すぐがんで亡くなった、鴻鳥自身の母親への思いがあるはずだ(前シリーズ5話)。

鴻鳥「お母さんのがんの状態は、フタを開けてみないとわからない」

四宮「フタを開けてから、ベビーに重い後遺症が残りました、じゃダメなんだ」

鴻鳥「予想以上にがんが進んでいたらどうする?」

四宮「ベビーに後遺症が予想以上に残ったらどうする?」

鴻鳥「もちろんそれもわかった上で僕は話してる」

 久々に見る鴻鳥と四宮の完全対立。鴻鳥に対してライバルであり親友である(あってほしい)四宮はツンデレが魅力なのだが、新たなシリーズになってからは前シリーズより距離が縮まったのか、やや「ツン」の部分が弱く見え、物足りなかった。久しぶりにがっつりと対立してくれて、後は心置きなく「デレ」を待つばかりだ。

 

■産科 vs 新生児科

 

「我々新生児科は、産科の出した結論に添います。その時は全力でサポートします」と新生児科のベテラン医師・今橋(大森南朋)は言うものの、カンファレンス後の若手同期2人だけの会話で、「(28週で子どもを取り出しても)うちのNICU(新生児集中治療室)なら大丈夫なんじゃない?」という産科医の下屋(松岡茉優)、それに対し「そんな簡単に言うな、信頼してくれるのはうれしいけど、こっち(新生児科=NICUを管轄)に丸投げしないでほしい」と反論する新生児科医の白川(坂口健太郎)、それを受けて「私たち産科は、別にあんたたちに責任を負ってほしいなんて考えてないよ」と返す下屋。産科は出産までが主な担当で、新生児科は生まれた後の(特に疾患や障害がある)子どもの治療が主な担当なので、原作でもこの立場の違いはよく描かれている。

 ちなみにこの産科医の下屋とNICUの白川が、少しいい関係になるのでは? と若干思わせるところもあるのだが、それが同期の友情なのか恋愛なのかはわからない。

 冷静になった白川が最後に言った「結局は子どもに何かあった時に、親がその現実を受け入れられるか受け入れられないかが問題なんだよな……」という言葉が、出産に関わる医師の気持ちを表している。

 

■「出産」女優は毎回実力派揃い

 

 子宮摘出は避けられないと告げられた診察室を出てすぐ、夫(福士誠治)に子どもも産めなくなるのだから離婚していいよと言い出す佐和子。もちろん離婚したいわけではないのだろうが、どうしていいのかわからなくてなってしまった妻としての、女性としての苦悩がよく表れているシーン。

 ここで、NHK朝ドラ『べっぴんさん』でも主人公の友人・君ちゃんとして脇を締めていた土村が魅せる。診察室内で「子どもを産みたい」と涙する芝居も見事で、脚本上目立つ役ということもあるが、それを差し引いても光っていた。

 この女優、芝居のうまさというか、質が黒木華に似ているなと思っていたら、京都造形芸術大学映画学科俳優コースで、黒木の一つ後輩に当たる。しかも、かなり影響を受けたとのことで、どこか納得。

 先週の志田未来もそうだが、このドラマの妊婦役には達者な女優が多く、2年前の前シーズンでも、子どもを捨てる母親の苦悩を鬼気迫る演技で演じた清水富美加(第1話)や、無事産まれたばかりの我が子を、出産と同時に里子に出すため別れを告げねばならない中学生女子の、喜びと後悔の入り混じった非常に複雑な心理状態を見事に演じきった山口まゆ(第5話=神回とされる)などの演技が印象深い。男優の塩顔配役以上に、ゲスト女優の配役もこだわっているようだ。当たり前か。

■原作との違い

 

 原作コミックでは、鴻鳥が、出産時期の決断で悩む久保の夫(原作では市川姓)を、自身が育てられた養護施設に連れて行き、自身が出生の際に同じ子宮頸がんで母親を亡くしていることを伝える。そこで鴻鳥の養母・景子ママ(綾戸智恵)が久保に言った「彼女(鴻鳥の亡くなった母親)はサクラ(鴻鳥)を育てたかったと思うよ」という言葉が、夫が早期出産を妻に希望するきっかけとなっていた。

 しかし今回のドラマでは、おそらく迷っているのであろう鴻鳥が、単身養護施設を訪ねる設定になっており、そこで前述の養母の言葉を自ら聞き、早期出産を久保夫妻に勧めることを決める流れになっているので、若干意味合いが違ってきている。ちなみに母親の死因は、ドラマでは乳がんだ。

 この後、鴻鳥は、28週での出産を久保夫妻に提案する際「お母さんご自身の手でお子さんを育てて欲しいからです」と思いを込める。

 結局、母体を守るため早期出産を望む夫に対し、妻・佐和子はもし自分が死んでも、夫一人で育てる苦労が少しでも減るように、例え自身のがんが進行したとしてもギリギリまで体内で子どもを育み健康に産んであげたい(32週での出産)とし、夫婦間でも意見は対立する。

 しかし夫の「2人で育てるんだ、俺たちの子だよ? 3人の人生だよ?」との言葉に、妻も28週での早期出産を決意する。先週、育児を「手伝う」と発言し、四宮に「手伝うじゃないだろ? あんたの子どもだ」と一喝されてしまったナオト・インティライミが聞いたら、気まずいであろうほどの久保の夫の言葉。いや、言われたのはナオト本人ではなく佐野の夫としてなのだが、なぜか星野源にナオトが怒られた印象になってしまうのが忍びない。

 

■子宮頸がん予防ワクチン

 

 今回、子宮頸がん予防ワクチンの使用の是非についても描かれている。子宮頸がん予防ワクチンは、唯一予防できる可能性が高いワクチンと言われているが、運動障害など副作用らしき事例が複数起き、現在は推奨されていない。しかし、それがそのワクチン自体によるものなのか因果関係は正式には解明されておらず、ワクチンを打っていれば助かった命も多かったとの意見もある。

 日本では毎年、約1万人が新たに子宮頸がんになり、約3,000人が亡くなっているという現状の中、ワクチンが危険なモノなのかはっきりとした結論は出されておらず、ドラマでもあえてこの結論は出さずに、この議論そのものを登場人物の口で語らせ、問題提起している。自身も子宮頸がんで摘出手術を受け、ワクチンを推奨したことで一部で問題視された三原じゅん子参院議員と絡めて覚えている方も多いのではないだろうか。

 

■おもしろシーン

 

 題材が題材なだけに真面目なシーンが多いこのドラマで、時折挟み込まれるわずかな面白パート。前シーズンではダジャレを連発する麻酔医・船越(東京03・豊本明長)がその多くを担っていたが、今回は登場していないため、どうするのかと思っていたら逸材が現れた。

 医師や助産師らが休憩中に育児のストレスを語り合っている際、地味なソーシャルワーカーの向井(江口のりこ)が自身の一番の苦労として、「(旦那が)私のこと、子どもを産んでからも女として見るんです……」とつぶやき、休憩中の全員を絶句させる。食事の途中で、あからさまに中座する下屋や鴻鳥、タイミングを逃し向井に捕まる小松などを巻き込み、突然のコメディパートに。

 四宮と小松のじゃれあいなど、他にも息抜き的な場面はあるのだが、ここだけ際立って攻めている印象を受けた。思い返せば、前シーズンでも何の前触れもなく、その素朴な顔面を突如「ツタンカーメン」といじられ、即座に「関係ないし」と不機嫌に応答するなどピンポイントながら見事な印象を残していた(ここもネット上で好評だった)のだが、今回もこのホームランを機に、緊張の多いこのドラマに緩和を差し込んで欲しい。

 個人的には、突如、向井を「ツタンカーメン」といじったぽっちゃり助産師の真田(小林きな子)と2人はいい凸凹コンビだと思うので、前シリーズでもあったクリスマスでのレクリエーション会では是非2人でC-3POとR2-D2に扮していただきたい。

 ちなみに原作コミック(14巻)では、気分の優れない久保の妻(原作では市川姓)が自宅でお笑いのDVDを鑑賞している場面があり、そのトリオの風貌が、どう見ても東京03っぽい。これは東京03・豊本がレギュラー出演していた前シーズンの放送より半年は前のことなので、つまりドラマ以前から原作に登場させるほど、原作者の鈴ノ木ユウが彼らのファンだから3人がキャスティングされた(角田晃広は第1シーズンの7話ゲストとして、飯塚悟志は最終話にエキストラ的に出演)のでは? と思っていたら、どうやら鈴ノ木と東京03・角田が大学時代に同じ音楽サークルだったのが発端らしい。交流はなかったらしいが。

■今後の見どころ

 

 結局、久保の出産も子宮摘出手術も成功し、子どもの経過も順調、がんの転移も見つからなかった。

「運が良かったな」という四宮に、「お母さんが子どもを助けたいって思いが勝ったんだよ」という鴻鳥。しかしここで四宮のデレが炸裂する。

「いや、母親の手で子どもを育てさせたいっていうお前の思いが、勝ったんじゃないか」

 そう言い残して新生児集中治療室を出る四宮。少しだけニヤつく鴻鳥。いやーライバルって本当にいいもんですね! と水野晴郎が出てきても許せるシーン。

 お腹の中で大きくなるまで子どもを育てられなかった劣等感を感じたと告白する久保妻に「ちょっと、早く生まれちゃったけど、赤ちゃんがご家族と一緒に生きていくために、この誕生日を選んだんです」と、告げる今橋医師。出産を経験した女性が特に支持するドラマなのもわかるなーと思った直後、産後うつらしき佐野彩加が病院の屋上に立ち、まさに飛び降りようとしているシーンで次週へ続く。無事出産したからといって、そこで終わりではないという周産期医療の現場をドラマチックに描き出す。

 今後、気になるのは、鴻鳥がよく回想している赤ちゃんを抱えた三浦芽美(松本穂香)という存在、そして今回、四宮に対し「正式に離婚しました」と告げた謎の妊婦・三上いづみ(柊瑠美)だ。

 特に三上と四宮が2人きりで病院外のカフェで会話をするシーンでは、フリかもしれないが男女関係を匂わせる空気もあった。医療に携わる側の男女はたくさんいるのに、シリーズ通して、そして原作でも特に恋愛模様が描かれたことはないので、貴重な要素になるのかもしれない。

 このカフェのシーンで四宮が珍しく私服(白い丸首インナーに、黒のカジュアルなジャケット)だったため、ネットでは女性ファンがざわめいており、改めて巷での四宮人気を感じる。

 ちなみに主役である鴻鳥は謎の人気ピアニストとしての一面もあるのだが、今シリーズではあまりその必然性がなく、設定を持て余しているように見えるので、今後展開にからめていただけたらうれしいです。
(文=柿田太郎)

『チーム・バチスタ』に続け? フジ『レディ・ダ・ヴィンチ』、吉田羊にかかる鼻息

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『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』(フジテレビ系)公式サイトより

 秋ドラマも中盤に向けて、さらなる展開を見せているが、今クールで特徴的なのは刑事・警察ドラマがとにかく多いことだ。

「シリーズ15作目となる『相棒』(テレビ朝日系)を筆頭に、その主人公、杉下右京(水谷豊)の口調をマネていると評判の、織田裕二主演『IQ246〜華麗なる事件簿〜』(TBS系)、阿部寛が人並み外れた嗅覚で事件を解決するNHKの土曜ドラマ『スニッファー 嗅覚捜査官』、プロ級の料理の腕前を持つ警部が、料理で犯人を追い詰める『コック警部の晩餐会』(TBS系)など。こうした刑事ドラマは1話完結のものが多く、視聴者を取り込みやすい。また数人の脚本家がローテーションで担当することができ、負担を減らせます。1クール分(10~11話分)を執筆できるほど腕のいい書き手が少なくなっている今、刑事ドラマはますます増えていくことでしょう」(制作会社関係者)

吉田羊の熱愛報道に皮肉!? 「若い子と撮られないようにします」と挨拶したアノ女優

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吉田羊オフィシャルブログより


 女優の吉田羊が15日、都内で行われた映画『嫌な女』(黒木瞳監督、25日公開)の完成披露上映会に登場した。以前は、気さくに囲み取材に応じることも多かった吉田だが、Hey!Say!JUMP・中島裕翔との20歳差7連泊愛が報じられてからは、徹底的にマスコミを遠ざけている。特にこのところは、ある女優が一時期使っていた“作戦”を用いて、交際に関する質問から逃げているという。

「その作戦とは、離婚報道後の米倉涼子がお決まりのように使っていた“大音量BGM作戦”です。記者の声がけのタイミングである退場時に、驚くほど大音量のBGMを流し、質問の声自体をかき消してしまうというもの。吉田は6月3日に行われたロッテの『乳酸菌ショコラ』のCM発表記者会見で、この作戦を初めて導入。うまく乗り切れたことで味をしめたのか、今回の舞台挨拶の退場時にも同じ手を使ってきました」(スポーツ紙記者)

吉田羊、10月期連ドラ主演決定! 中島裕翔と熱愛報道も「ジャニーズがGO出した」ワケ

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株式会社 ORANKUオフィシャルサイトより


 Hey! Say! JUMP・中島裕翔との熱愛報道以降、マスコミ取材から“逃走”する様子ばかり報じられている吉田羊。業界最大手のジャニーズ事務所に目をつけられたとあって、今後の芸能活動さえ危ぶまれていたが、10月クール、初の連続ドラマ主演を飾ることが内定したという。

「吉田は中島との“7連泊愛”を『週刊ポスト』(小学館)にスクープされ、女優生命に陰りが見えはじめたといわれていました。若手男性アイドル、しかもジャニーズ所属とあって、芸能界的にはタブー案件。御用達メディアや記者たちは、なぜか両者に『体の関係はなかった』など火消し報道を行っていました」(週刊誌記者)

吉田羊、Hey!Say!JUMP・中島裕翔との熱愛報道後に犯した「女心ゆえのしくじり」とは?

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吉田羊オフィシャルブログより

 人気女優・吉田羊(年齢非公表)が、推定20歳年下のHey!Say!JUMP・中島裕翔(22)を自宅マンションに7連泊させたと報じられて2カ月がたった。中島が合鍵を持ち、自由に吉田のマンションに出入りしていると伝えられ、かなり親密な仲だといわれたが、交際が明らかになったと同時に、2人は破局を迎えてしまったようだ。

 この報道に、ジャニーズ事務所は「芸能界の大先輩である吉田さんに、お仕事について相談に乗っていただいたことはあるようですが、交際という事実はありません」、吉田の事務所も「役者仲間の1人です。交際の事実はございません」と完全否定していた。しかしその後、吉田が「日経ヘルス Presents ビューティーミューズ大賞2016」の授賞式に出席したときの様子は、明らかにおかしかった。

吉田羊、Hey!Say!JUMP・中島裕翔との熱愛報道後に犯した「女心ゆえのしくじり」とは?

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吉田羊オフィシャルブログより

 人気女優・吉田羊(年齢非公表)が、推定20歳年下のHey!Say!JUMP・中島裕翔(22)を自宅マンションに7連泊させたと報じられて2カ月がたった。中島が合鍵を持ち、自由に吉田のマンションに出入りしていると伝えられ、かなり親密な仲だといわれたが、交際が明らかになったと同時に、2人は破局を迎えてしまったようだ。

 この報道に、ジャニーズ事務所は「芸能界の大先輩である吉田さんに、お仕事について相談に乗っていただいたことはあるようですが、交際という事実はありません」、吉田の事務所も「役者仲間の1人です。交際の事実はございません」と完全否定していた。しかしその後、吉田が「日経ヘルス Presents ビューティーミューズ大賞2016」の授賞式に出席したときの様子は、明らかにおかしかった。

小西真奈美、吉田羊の“熱愛スキャンダル”にニンマリ? ジャニーズ共演狙って「営業中」!?

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小西真奈美オフィシャルサイトより

「今の事務所で5社目ですからね。これだけ移籍を繰り返す芸能人も珍しいですよ。まあ、それだけ手がかかるということでしょう。ただ、年を重ねたせいか先日のドラマ撮影では以前ほどのわがままっぷりは見せてなかったですよ」(ドラマスタッフ)

 先日まで放送されていた『スミカスミレ 45歳若返った女』(テレビ朝日系)で久々に地上波のドラマ出演を果たした女優の小西真奈美。「一時期はヒロインクラスに位置付けられ、どのドラマのキャスティング候補にも名前が挙がっていました」(テレビ局関係者)というが、その“天狗ぶり”で声がかからなくなっていったという。

織田裕二、4年ぶり映画決定も「ウッチャン主演でいいのに」「また吉田羊か」の声噴出

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織田の没落はすなわち、90年代文化終了の合図……

 三宅喜重監督の映画『ボクの妻と結婚してください。』の主演を、織田裕二が務めることがわかった。大ヒットシリーズの完結編『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』以来、実に4年ぶりの映画出演に、織田は「ようやく自分のやるべき作品と役柄に出会うことができた」と自信たっぷりのコメントしている。

 織田が演じるのは、テレビ業界の第一線を行く敏腕放送作家・修治。余命宣告を受けたことで、愛する妻・彩子の再婚相手探しに奔走するという愛の物語となる。脚本を読んだ織田は「クスッと笑えて、涙が流れた。こんな役は演じたことがない。この作品に出会えてとても嬉しい」と語っているが、世間では織田の配役を不安視する人が多いようだ。