不完全燃焼かと思いきや心地よいラスト!『先に生まれただけの僕』そのワケは、櫻井翔の爽やかさ?

 嵐・櫻井翔が私立高校の校長役を演じるドラマ『先に生まれただけの僕』(日本テレビ系)も今回でラスト。平均視聴率9.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、前回から1.4ポイントアップしての幕引きとなりました。

 前回の終了間際、鳴海涼介(櫻井翔)はフィアンセの松原聡子(多部未華子)から突然の別れを切り出され、出向元・樫松物産の専務・加賀谷圭介(高嶋政伸)からは会社に戻るか退社して校長職を続けるかの二者択一を迫られ、窮地に陥ってしまいました。

 聡子にメールも電話もつながらず、これまでほったらかしにしていたことを悔やむ鳴海。一方、学校では前回から取り組み始めた受験生を増やすための活動がうまくいかず、公私ともに停滞してしまいます。

 そんな鳴海の姿を見かねた副校長・柏木文夫(風間杜夫)は、将来性を考慮するならば本社に戻るべきだと助言。鳴海自身もその方が得策だと考え、聡子に直接会いに行き、本当はクリスマスにサプライズで渡す予定だった婚約指輪を見せてプロポーズ。そして、本社へ戻る決心をしたことを伝えるのです。

 しかし、京明館高校に愛着が湧いてしまった鳴海は、加賀谷に本社復帰を申し出る踏ん切りがつきません。そんな中、前回から教師たちが行っていた、受験生の個別相談受け付けのチラシ配布を生徒たちが自主的に手伝っていることが発覚。京明館高校を改革しようという鳴海の熱意が、いつの間にか全校に浸透していたのです。

 生徒たちの意識の変化に驚き、喜んだ鳴海は、改めて教育にやりがいを感じます。商社マンとして働いていた頃は、仕事を円滑に進めるためとはいえ時にウソをつく必要があった。しかし、教育現場ではウソは通じない。生徒たちと真正面から向き合わなければならない。そして、「正直でいられることがうれしかった」ことに気づき、校長職にとどまることを決意。加賀谷の机に社員証と社章を置き、その足で聡子の元へ向かい、本社に戻らないことを告げた上で再度プロポーズ。それに聡子が承諾してくれたため、鳴海は胸を撫で下ろすのでした。

 そして月日が流れ、受験シーズンも無事に終えて季節は夏に。鳴海は夏休みを迎える生徒たちに対して、常にあがきながらも様々なことを経験し成長していくことが大事だとアドバイス。校長としての佇まいもすっかり板につき、京明館高校の前途は明るいと感じさせる雰囲気でドラマは幕引きとなりました。

 さて感想ですが、前々回あたりから鳴海と聡子、そして現代社会の教師・真柴ちひろ(蒼井優)との三角関係がクローズアップされるようになり、“元・エリート商社マンが不採算・高校を再建する”という本道から外れがちになってしまったため、納得のいく締めくくりになるのか不安を感じていました。

 今回に至っても序盤は恋愛色が強く、イルミネーション輝く中で鳴海がプロポーズしたシーンは、こてこてのラブストーリーを見ている気分でした。また、保健養護教諭・綾野沙織(井川遥)を交え、聡子とちひろの3人で酒を飲みながらガールズトークを繰り広げる場面は、結婚に行き遅れた女性たちが主人公の別のドラマを見ているような錯覚に陥ってしまいました。

 同シーンでの、鳴海と聡子の結婚を知った時のちひろの切ない表情、そこから一転、酔っぱらったフリをして聡子に絡んでいき、それに対する聡子の敵意を抑えようとしつつも抑えきれないバチバチ感は見ていて楽しかった。今後、泥沼の三角関係を描いたドラマで多部と蒼井の共演を見てみたいとは感じましたが、少なくとも今回のドラマに恋愛のいざこざは不要だったと思います。

 そんな恋愛騒動にガッツリ時間が割かれただけに、このまま不完全燃焼で終わるのではないかと危惧したのですが、鳴海が聡子との結婚と校長職の継続を決断後、時の経過は早かったものの後味の悪くない終わり方を迎え、逆に少し驚いてしまいました。

 気持ちの良い着地ができたのは、ラストの演出と編集の妙なのか。あるいは夏という季節と櫻井翔の爽やかさがもたらした雰囲気がそう錯覚させたのか。思い返してみると、鳴海が具体的に行った改革といえばアクティブ・ラーニングの導入ぐらいなもので、それぐらいならエリート商社マンでなくても考えつくレベルです。

 ただ、鳴海は京明館高校に赴任後、生徒たちと真正面から向き合い、その場しのぎのウソをつかず、社会経験を積んだ分ほんの少しだけ生徒たちよりも目線の高い“先に生まれただけの僕”という立場を貫いて、真摯に校長職に臨んでいたことは事実。このスタンスだけに限れば、従来の学園ドラマにはあまりなかったものだと思います。本格的な再建はまだ果たしていないものの、鳴海校長ならこの先きっとやってくれる。そんな雰囲気が画面から伝わってきたため、心地よいラストになったのではないでしょうか。
(文=大羽鴨乃)

視聴率狙い?『先に生まれただけの僕』櫻井翔・校長、ザ・ジャニーズ・エンターテイメントなダンス披露!

 お肌の調子が復調気味の嵐・櫻井翔が私立高校の校長役を演じるドラマ『先に生まれただけの僕』(日本テレビ系)の第9話が9日に放送され、平均視聴率8.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.4ポイントダウンとなってしまいました。

 今回は開始早々、バスケ部顧問の河原崎孝太郎(池田鉄洋)が校長室にトラブルを持ち込んできます。前回、部活動強化のため鳴海涼介(櫻井翔)が雇ったバスケ部の専属コーチ・熱川翔(松田悟志)が勝手に遠征を組んだことや、練習が厳しすぎることに対して保護者たちからクレームが殺到しているというのです。

 しかし、鳴海が実際に保護者たちと面談したところ、熱川の熱血指導に生徒たちは好感を抱いているとのこと。問題は遠征費が5万4千円と高額すぎる点で、学校から4万円を負担してくれと無茶な要求をされ、鳴海は頭を抱えてしまいます。

 一方、職員会議では、受験生をいかに増やすかが議題に。定員割れを起こさないためには少なくとも個別相談の段階で千人の受験生に接する必要があるとのことで、そのためのアイデアを教師たちが出した結果、時間の都合がつきやすい夕方に相談会を実施することやチラシ配り、ブログ発信をすることが決定します。

 通常業務にプラスして上記の仕事もこなさなければならなくなったため、鳴海の負担は大きくなるばかり。ただ、出向元の樫松物産の先輩社員と久しぶりに酒を酌み交わした際、いつしか自分が校長業務にやりがいや充実感を抱いていることを認識します。また、バスケ部の遠征費60万円(バスケ部部員15人×4万円)を負担する代わり、それを“活き金”にする案も思いつくのです。

 鳴海は後日バスケ部員たちを招集し、遠征費は学校側が負担するのではなくバスケ部の借金になると言い出します。そして今後、1試合勝つごとに1万円がチャラになると説明。実質的には勝とうが負けようが借金返済にはなりませんが、60勝すれば強豪校として名が知られるようになり受験生が増える、という算段から導き出した案でした。この提案にバスケ部員たちが納得したことで一見落着……のように見えますが、すでに他の部活動からも「うちにも金を回せ」と不満の声が寄せられており、その件については先送りのようです。

 悩みは尽きない鳴海ですが、そこへ追い打ちをかけるように樫松物産の専務・加賀谷圭介(高嶋政伸)から会社に戻るか、あるいは退社して校長職を続けるかの二者択一を迫られます。また、ほったらかしにしてしまっていたフィアンセ・松原聡子(多部未華子)からは突如として電話で別れを告げられ、公私ともに激しい嵐が巻き起こったところで終了となりました。

 前々回と前回は生徒ひとりの悩みにつきっきりで学校経営が疎かになってしまっていた鳴海ですが、今回はガッツリと着手。しかし、経営者としてどうなの? と頭を傾げたくなる対策ばかりが目につきました。

 まず、バスケ部の遠征費問題。保護者たちに押し切られるカタチでしたが、経営不振に陥っている学校がそんなにポンポン出費しても大丈夫なんですかね。“1試合勝つごとに1万円”と提案していましたが、そもそも熱川はバスケ部のレベルが低すぎて周囲の高校とは差が開きすぎていると感じ、同レベルの高校と試合をするためにわざわざ遠征プランを立てたのです。弱小校相手に勝利を重ねたところで投資に見合うだけの宣伝効果は得られそうにもありません。しかも、バスケ部に出資したことで他の部からクレーム殺到。その場しのぎの対応が負の連鎖をつくる最悪のパターンに陥ってしまいました。

 また、個別相談の人数を増やすためのチラシ配りなども、鳴海だけでなく他の教師たちの負担もあまりに大きく、生徒たちからは「京明館高校ってブラック企業なの?」と失笑されてしまう始末。養護教諭の綾野沙織(井川遥)が担当することになったブログも、自分のことを“サオリン”と書いていることに「キモい」と陰口を叩かれるなど、経営再建に効果的なことは何ひとつとして取り組めていない印象でした。

 次回でフィナーレを迎えますが、不完全燃焼で終わる気がしてなりません。視聴率的にも今をときめく嵐・櫻井が主演を務めている割に低調気味。それを危惧してか今回、鳴海に片想いする真柴ちひろ(蒼井優)の妄想というカタチで、レストラン内でフラッシュモブが始まり、鳴海がザ・ジャニーズ・エンターテイメントな華麗なダンスを披露する見せ場をつくっていましたが、恐らく喜んだのは櫻井ファンだけでしょう。ストーリーに関係のないシーンがあまりに唐突に挿入されたため、違和感しか感じませんでした。

 なにはともあれ次回でラスト。どう着地するのか、しっかり見届けたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

 

櫻井翔・校長が「出しゃばりすぎ」!? 『先に生まれただけの僕』モンスター・ペアレンツのクレームを見事に解決!

 嵐・櫻井翔が私立高校の校長役を演じるドラマ『先に生まれただけの僕』(日本テレビ系)の第8話が2日に放送され、平均視聴率8.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.2ポイントアップとなりました。

 前回、真柴ちひろ(蒼井優)が担当する特進クラス・2年3組の生徒の結婚騒動に頭を悩ませた鳴海涼介(櫻井翔)ですが、今回もちひろのクラスの生徒に問題が浮上。大和田達也(伊能佑之介)の成績が著しく低下し、進級時に普通進学クラスに移らざるを得ない状況に陥っていることを学校の責任だとして、達也の父・和宏(升毅)が抗議してきたのです。

 いわゆるモンスター・ペアレンツの登場に戦々恐々とする鳴海ですが、達也に詳しい事情を聞いてみたところ、学校に非がないことがわかります。プロ棋士を目指しているという達也は、塾をサボり将棋教室に通っていることを白状。さらに、「すべての時間を将棋に使いたい」とのことで、大学進学はおろか高校中退も辞さないと言い出すのですが、これには当然、達也の両親は大反対し、達也に進学を勧めるよう鳴海に手助けを求めるのです。

 両親の立場に立てば、鳴海も進学を勧めるのがベストだと考えます。プロ棋士になれるのは毎年4人あまりと極端に狭き門だからです。しかしその一方、関東大会で優勝した経験があり、頑張ればプロになれる素質がある達也を応援したい気持ちもあります。また、日本将棋連盟の奨励会に21歳までに加入できなければプロ棋士にはなれないという年齢制限があるため、達也が学業を捨ててでも将棋に打ち込みたいという気持ちもわかるのです。

 悩んだ結果、鳴海は達也にひとつの提案を出します。21歳までは全力で将棋に打ち込み、結果が出なかった場合はきっぱり夢を諦め、そこから大学進学を目指すこと。同級生たちには遅れをとってしまうけれど、ギャンブル的な生き方をするのではなくセーフティ・ネットは張るべきだと諭すのです。また、最低でも高校は卒業するよう約束させ、達也の両親も納得したところで終了となりました。

 さて感想。前回の結婚騒動に関しては結論が曖昧でモヤモヤ感がありましたが、今回はすっきり解決したように感じました。夢を追う生徒を応援したい気持ちと、誰しもが努力をすれば夢を叶えられるわけではないという現実的な観点、両親の立場を考慮すれば、ベストかどうかはさておきひとつの落としどころではあったと思います。

 また、21歳までに奨励会に加入できなければプロにはなれないという将棋界の独特のルールに対して“厳しい”ではなく“優しい”と、まだやり直しの利く年齢で夢を諦めさせる親切なルールだという鳴海流の解釈は、商社マンとしてリアルな社会生活を送ってきた経験があるからこそ言えるものだと感じました。

“生徒と真正面から向き合う”という理念を実行し、今やすっかり教育現場に染まった鳴海ですが、不安な点もあります。それは、残り2話で学校経営の立て直しが達成できるのかどうかということです。前回同様、今回も生徒個人の相談役に回ってしまい、経営改善のための業務にほとんど着手できていませんでした。というよりもむしろ、経営を悪化させてしまいかねない行動を起こしていました。

 前回、1年3組の担任・市村薫(木南晴夏)から相談を持ちかけられた、授業中に生徒がスマホで情報検索をしてもいいのか否か、ということに関しては今回、来年度からタブレットPCを用いるという解決策を発表。また、部活動に力を入れるべく専属コーチを続々と雇い始めていましたが、まだ何の経営実績も上げていないのに支出ばかりが増え、この先の赤字垂れ流しが思いやられます。今回、最初にちひろから達也の相談を受けた際、副校長の柏木文夫(風間杜夫)に「校長は出しゃばりすぎなの」とたしなめられていましたが、まさにその通り。いかにして経営を立て直すかを優先して考えるべきだと思います。

 仕事に邁進する一方、プライベートではフィアンセの松原聡子(多部未華子)を放ったらかし状態の鳴海。まだ婚約指輪を渡しておらず、それを聞いたちひろがニンマリする場面がありましたが、前々回あたりから描かれ始めたこの安っぽい三角関係も、このままいくと中途半端な展開で終わってしまいそう。また、そもそも取ってつけたような展開なだけに、描く必要性も感じられません。

 しかし次回の予告では、鳴海が聡子へのプロポーズの方法を相談して、ちひろの嫉妬心をかき立ててしまうシーンがあるため、まだまだこの関係性は引っ張るようです。ただ、職員会議で来年度の入学試験のことが議題に上がり、受験生獲得に向けて本格的に計画を練り始めるようなので、鳴海校長のビジネスマンとしての真価発揮に期待したいところです。
(文=大場鴨乃)

『先に生まれただけの僕』17歳の女子高生と婚約し「堅実な生き方」と豪語する“29歳・ロリコン男”に疑問

 嵐・櫻井翔が私立高校の校長役を演じるドラマ『先に生まれただけの僕』(日本テレビ系)の第7話が25日に放送され、平均視聴率8.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.3ポイントダウンとなってしまいました。

 樫松物産から京明館高等学校へ出向して以降、アクティブ・ラーニングの導入、オープンキャンパス&学校説明会の成功と、トントン拍子に改革を進めている鳴海涼介(櫻井翔)。しかし今回は、学校全体というよりも生徒の個人的な問題に着手する回となりました。

 問題の当事者は、真柴ちひろ(蒼井優)が担当する2年3組の生徒・三田ほのか(山田佳奈実)。大学へは進学せずにバイト先のカフェ店長・貴弥(福士誠治)と結婚すると言い出したため、女手ひとつで育ててきた母親・真咲美(神野三鈴)が困り果てて学校側に相談してきたのです。

 ほのかは成績優秀で妊娠をしているわけでもない。また、相手の貴弥は12歳年上。結婚を焦る必要はないのではないかと、鳴海とちひろはほのかを説得しようとするのですが、聞く耳をもってもらえません。

 それならば貴弥に考えを改めてもらおうと、鳴海とちひろはカフェへ。しかし、「結婚は彼女から言い出した」と前置きしつつ、貴弥はほのかを養っていく自信があると言い、鳴海たちの説得を突っぱねるのです。

 その一方、市村薫(木南晴夏)が受け持つ日本史の授業では、鳴海が以前、「これからは情報化社会」と発言したものの、授業中のスマホ使用が校則で禁止されており、ネット検索ができないという矛盾に生徒たちから不満の声が上がります。薫はすぐさま校長室に相談へ向かうのですが、ほのかの結婚問題でいっぱいいっぱいの鳴海はこの問題を後回しに。また、結婚へ向けて積極的なアクションを示してくれないことに不安を抱くフィアンセ・松原聡子(多部未華子)からの連絡もおざなりにしてしまうのです。

 そんな中、ネット上ではほのかの結婚についてのあらぬウワサが飛び交うことに。どうにか事態を収拾できないかと、鳴海は当事者たちを学校へ呼び寄せ話し合いの場を設けるのですが、平行線をたどる一方。その後、帰宅したほのかが真咲美に抱きついて泣くシーンがありましたから、最後は言いくるめられたのでしょうか? 曖昧なまま終了となってしまいました。

 さて感想ですが、今回はいろいろな問題がごちゃついていました。ほのかの結婚、生まれた時からデジタル社会に接してきたいわゆるデジタル・ネイティブに属する生徒たちのネット・トラブル(授業中のスマホ使用やネット上でのいじめ)、鳴海と聡子のスレ違い、ちひろの鳴海への恋心などです。その中でなぜ、ほのかの結婚についての話がメインに置かれたのか疑問でした。

 もちろん、生徒ひとりひとりの問題に誠実に向き合う姿勢は素晴らしいことだと思います。ただ、それに意識を奪われ奔走するあまり、スマホ使用や掲示板への悪意のある書き込みなど、学校全体の問題をないがしろにするのは校長としていかがなものでしょう。木を見て森を見ずでは、改革どころか再び悪評がはびこる学校になりかねません。

 また、メインの問題に取り上げた割には、ほのかが結婚したい理由がいまいちピンとこない。母子家庭で育ったため、自分の子供は父親のいる家庭で育てたいと涙ながらに母親を説得しようとしていましたが、デキちゃった結婚ではないですよね? かたくなに結婚に踏み切ろうとする理由がわかりませんし、それに引っ張られる29歳のロリコン男・貴弥の気持ちも理解できません。大卒で上場企業に勤め、「堅実な生き方をしている」と胸を張っていましたが、17歳の女子高生と交際するのが堅実な生き方なのでしょうか。ドラマ序盤で副校長の柏木文夫(風間杜夫)が指摘していたように、淫行条例違反にもなりかねません。

 結局、結婚を断念したのかどうかも曖昧。まあ、恐らく進学の道を選ぶことにしたのでしょうけど、どちらにせよ今回は学校改革がほとんど進まない回となってしまいました。その代わり、聡子を同僚の後藤田圭(平山浩行)が狙い、ちひろに対しては2年2組担任の島津智一(瀬戸康史)が言い寄るという、鳴海を中心とした複雑な恋愛模様がこれまで以上に描かれていました。

 残すところ3話となりましたが、大丈夫なのでしょうか。予告によれば次回も、ちひろのクラスで男子生徒の進路問題が起き、対処するとのことで、経営的な部分の進展は望めそうになく、ドラマの着地点が見えてきません。多少、話がうまく運びすぎるところはありましたが、アクティブ・ラーニング導入やオープンキャンパスといった学校全体での取り組みを描く回は面白かっただけに、鳴海が“対全校生徒”で活躍する展開への軌道修正を期待したいところです。
(文=大羽鴨乃)

『先に生まれただけの僕』櫻井翔・校長、学校改革が順調すぎてリアリティー薄れる!?

 人気アイドルグループ・嵐の櫻井翔が私立高校の校長役を演じるドラマ『先に生まれただけの僕』(日本テレビ系)の第6話が18日に放送され、平均視聴率8.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.6ポイントアップとなりました。

 その前回、オープンキャンパスを成功させたことで鳴海涼介(櫻井翔)が率いる京明館高等学校の評価はうなぎ昇り。以前は門前払いも同然だった銀行からの融資もすんなり得られることになり、鳴海は意気揚々と間近に迫った学校説明会の準備を進めます。

 その一方、鳴海の出向元である樫松物産の専務・加賀谷圭介(高嶋政伸)は、以前から目の敵にしている鳴海の活躍が気に入りません。何か妨害の手立てを考えようと、京明館高校の教師の中で鳴海・反対派である郷原達輝(荒川良々)を本社に呼びつけます。そして、鳴海の学校改革によって自分の居場所が失われるのではないかと怯える郷原の様子を見たことである計画を思いつき、学校説明会の参加者リストを送るよう郷原に命じるのです。

 そうとは知らず学校説明会に臨んだ鳴海は、学力の底上げだけでなく部活動にも積極的に取り組んでいくという理念を語り、集まった保護者たちから好感を得ます。しかし、質疑応答の段になると保護者のひとりから、学力アップのために在職教師のリストラを考えているかどうかという質問を突き付けられてしまうのです。

 実はこの質問、加賀谷が指示したもの。京明館高校への出向以前、数々の赤字会社を立て直した実績がある鳴海ですが、リストラは一度もしたことがないのです。しかし、京明館高校の偏差値を今までの44から50に引き上げて進学校にしようというのであれば、教師の質も変わらなければならないハズ。加賀谷は、ビジネスマンとして非情に徹しきれない鳴海の弱点を、他の教師たちも居並ぶ場で攻撃しようという策略を練っていたのでした。

 しかし、鳴海は動じません。生徒だけでなく教師の成長も目標に掲げ、リストラは一切考えていないと断言するのです。鳴海の揺るぎない信念を感じ取った質問者が納得し、今後も居場所があるのだと郷原が安心&感動したところで今回は終了となりました。

 さて感想。前々回から授業にアクティブ・ラーニング(課題を与えて生徒たちの間で相談させ問題を解かせる教育法)を導入したことで学校全体が活性化されましたが、少しトントン拍子にいきすぎなのではないかと思っていました。そして前回のオープンキャンパスの成功を受けての今回は、さらに話がうまく運び過ぎだと感じてしまいました。オープンキャンパスをきっかけに後輩(中学生)たちからの目を気にするようになり、身だしなみをキレイにするなど在校生たちの意識が変わったという描写がありましたが、高校生ってそんなに単純なものでしょうか。あまりにも素直過ぎると思います。

 また、周辺の中学校や予備校での評価が上がるのはまだいいとしても、銀行が手のひらを返したように融資に積極的になるのは違和感がありました。銀行員の対応があまりに一変したため、裏で加賀谷が何か良からぬことを画策したのではないかと訝ったのですが、そんなことはないようです。これまで芳しくなかった評価がたった数ヶ月で劇的に変わったのだとしたら、鳴海はとんでもない敏腕経営者ということになります。

 そんな鳴海の有能さを妬んでいるのか、あるいはまだ明かされていない過去の因縁があるためか執拗に妨害工作を行う加賀谷ですが、今回の嫌がらせはかなり含みをもたせた前フリをしていただけに、リストラについての質問だとわかると拍子抜けしてしまいました。わざわざ加賀谷が根回ししなくても、保護者から発せられて然るべき質問なのではないでしょうか。進学率を上げる、部活動を活発化させるなどといった鳴海の大言壮語に対して、「どうやって?」という質問が出ずに感嘆の声ばかりが上がる様子は、まるでマルチ商法のセミナーか何かのようで、リアリティーが感じられませんでした。

 雇われ校長として充実した日々を送る鳴海ですが、プライベートでは恋人・松原聡子(多部未華子)のことがおろそかになりがちになってきているようです。そして、その聡子は前回のオープンキャンパスで2年3組担任の真柴ちひろ(蒼井優)と鳴海の関係を疑い、そのちひろは鳴海に好意を抱き始めた様子。しかし、2年2組担任の島津智一(瀬戸康史)と食事をしたことにより生徒の間で交際のウワサを立てられ……と、今回はこれまで以上に各々の恋愛模様が描かれるシーンが多く、それだけ散漫になってしまった印象を受けました。

 物語の幅を広げるという意味では恋愛要素も少しは必要かも知れませんが、このドラマに関してはいかにして鳴海が学校改革を推し進めていくかがミソだと思うので、次回以降はあまり脇道に逸れないことを願いたいです。
(文=大羽鴨乃)

『先に生まれただけの僕』櫻井翔・校長、学校改革が順調すぎてリアリティー薄れる!?

 人気アイドルグループ・嵐の櫻井翔が私立高校の校長役を演じるドラマ『先に生まれただけの僕』(日本テレビ系)の第6話が18日に放送され、平均視聴率8.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.6ポイントアップとなりました。

 その前回、オープンキャンパスを成功させたことで鳴海涼介(櫻井翔)が率いる京明館高等学校の評価はうなぎ昇り。以前は門前払いも同然だった銀行からの融資もすんなり得られることになり、鳴海は意気揚々と間近に迫った学校説明会の準備を進めます。

 その一方、鳴海の出向元である樫松物産の専務・加賀谷圭介(高嶋政伸)は、以前から目の敵にしている鳴海の活躍が気に入りません。何か妨害の手立てを考えようと、京明館高校の教師の中で鳴海・反対派である郷原達輝(荒川良々)を本社に呼びつけます。そして、鳴海の学校改革によって自分の居場所が失われるのではないかと怯える郷原の様子を見たことである計画を思いつき、学校説明会の参加者リストを送るよう郷原に命じるのです。

 そうとは知らず学校説明会に臨んだ鳴海は、学力の底上げだけでなく部活動にも積極的に取り組んでいくという理念を語り、集まった保護者たちから好感を得ます。しかし、質疑応答の段になると保護者のひとりから、学力アップのために在職教師のリストラを考えているかどうかという質問を突き付けられてしまうのです。

 実はこの質問、加賀谷が指示したもの。京明館高校への出向以前、数々の赤字会社を立て直した実績がある鳴海ですが、リストラは一度もしたことがないのです。しかし、京明館高校の偏差値を今までの44から50に引き上げて進学校にしようというのであれば、教師の質も変わらなければならないハズ。加賀谷は、ビジネスマンとして非情に徹しきれない鳴海の弱点を、他の教師たちも居並ぶ場で攻撃しようという策略を練っていたのでした。

 しかし、鳴海は動じません。生徒だけでなく教師の成長も目標に掲げ、リストラは一切考えていないと断言するのです。鳴海の揺るぎない信念を感じ取った質問者が納得し、今後も居場所があるのだと郷原が安心&感動したところで今回は終了となりました。

 さて感想。前々回から授業にアクティブ・ラーニング(課題を与えて生徒たちの間で相談させ問題を解かせる教育法)を導入したことで学校全体が活性化されましたが、少しトントン拍子にいきすぎなのではないかと思っていました。そして前回のオープンキャンパスの成功を受けての今回は、さらに話がうまく運び過ぎだと感じてしまいました。オープンキャンパスをきっかけに後輩(中学生)たちからの目を気にするようになり、身だしなみをキレイにするなど在校生たちの意識が変わったという描写がありましたが、高校生ってそんなに単純なものでしょうか。あまりにも素直過ぎると思います。

 また、周辺の中学校や予備校での評価が上がるのはまだいいとしても、銀行が手のひらを返したように融資に積極的になるのは違和感がありました。銀行員の対応があまりに一変したため、裏で加賀谷が何か良からぬことを画策したのではないかと訝ったのですが、そんなことはないようです。これまで芳しくなかった評価がたった数ヶ月で劇的に変わったのだとしたら、鳴海はとんでもない敏腕経営者ということになります。

 そんな鳴海の有能さを妬んでいるのか、あるいはまだ明かされていない過去の因縁があるためか執拗に妨害工作を行う加賀谷ですが、今回の嫌がらせはかなり含みをもたせた前フリをしていただけに、リストラについての質問だとわかると拍子抜けしてしまいました。わざわざ加賀谷が根回ししなくても、保護者から発せられて然るべき質問なのではないでしょうか。進学率を上げる、部活動を活発化させるなどといった鳴海の大言壮語に対して、「どうやって?」という質問が出ずに感嘆の声ばかりが上がる様子は、まるでマルチ商法のセミナーか何かのようで、リアリティーが感じられませんでした。

 雇われ校長として充実した日々を送る鳴海ですが、プライベートでは恋人・松原聡子(多部未華子)のことがおろそかになりがちになってきているようです。そして、その聡子は前回のオープンキャンパスで2年3組担任の真柴ちひろ(蒼井優)と鳴海の関係を疑い、そのちひろは鳴海に好意を抱き始めた様子。しかし、2年2組担任の島津智一(瀬戸康史)と食事をしたことにより生徒の間で交際のウワサを立てられ……と、今回はこれまで以上に各々の恋愛模様が描かれるシーンが多く、それだけ散漫になってしまった印象を受けました。

 物語の幅を広げるという意味では恋愛要素も少しは必要かも知れませんが、このドラマに関してはいかにして鳴海が学校改革を推し進めていくかがミソだと思うので、次回以降はあまり脇道に逸れないことを願いたいです。
(文=大羽鴨乃)

モテモテ櫻井翔・校長、オープンキャンパス成功も三角関係勃発の予感? 『先に生まれただけの僕』第5話

 嵐・櫻井翔が私立高校の校長役を演じるドラマ『先に生まれただけの僕』(日本テレビ系)の第5話が11日に放送され、平均視聴率8.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.4ポイントアップとなりました。

 その前回、1・2年生の授業にアクティブ・ラーニング(課題を与えて生徒たちの間で相談させ問題を解かせる教育法)を本格的に導入し、退屈だった授業を活性化させることに成功した鳴海涼介(櫻井翔)。今回は京明館高等学校の受験生を増やすべくオープンキャンパスの実施を決め、メインイベントを担当してくれるクラスを募ります。

 実は京明館高等学校は9月にもオープンキャンパスを実施したものの、当時はまだどのクラスも退屈な授業を行っていたため集まった中学生や保護者からは不評を買ってしまったのでした。今度は見返してやりたいと思った2年3組担任の真柴ちひろ(蒼井優)は、生徒たちをたきつけメインイベント実施を引き受けることに。この報告を受けた鳴海から「真柴先生はペップトーカーだったんですね」と言われたことで、ペップトーク(スポーツやビジネスの場で指導者が部下たちを鼓舞するトーク)という言葉を知り、関連書籍を買って学び始めるのです。

 一方、鳴海は出向元である樫松物産の社長・原(小林勝也)にオープンキャンパスを見学しに来てほしいと直訴。その行動には、以前から鳴海のことを目の敵にし、学校改革を妨害しようとする専務・加賀谷圭介(高嶋政伸)の圧力を抑止しようという計算があるのです。

 そんな鳴海の行動を知った加賀谷は激怒。京明館高等学校の3年2組担任・郷原達輝(荒川良々)が反・鳴海派だと聞きつけ、本社に呼んで“ありのまま京明館”を見せるように指示を与えます。アクティブ・ラーニングが導入されていない3年生の授業はこれまで通り(特に郷原の授業は)退屈なため、その様子を原に見せることで鳴海の株を下げようという魂胆なのです。

 そして迎えたオープンキャンパス当日。1・2年生たちは生き生きと授業に取り組む一方、郷原のクラスは退屈ムードが漂い、渋い表情を浮かべる原の顔を見て加賀谷はほくそ笑みます。しかし、ここで加賀谷の計算外の事態が発生。反・鳴海派であるハズの3年1組担任・河原崎孝太郎(池田鉄洋)と3年3組担任・杉山文恵(秋山菜津子)が、真柴の持っていたペップトーク指南書に目を通したことで感化され、普段とは見違えるような活気ある授業を展開したのです。

 さらに、見学者たちを体育館に集めてのメインイベントでは、全国レベルの腕をもつ書道部、弓道部の生徒たちがDJの音楽に合わせてド派手なパフォーマンスを実施。これが大成功を収め、見学者たちから拍手喝采を受けたところで今回は終了となりました。

 さて感想。前回からアクティブ・ラーニングを導入したことで活気づき始めた京明館高等学校。“こんなに劇的に変わるものなの?”と疑問に思うぐらい今回は生徒たちが生き生きとした表情を浮かべていたため、その成果や展開のスピードについては多少ご都合主義な気がしないではありませんが、変わりゆく生徒たちの姿を見ることは決して悪い気はしません。ラストに行われた低予算ながらも知恵を合わせてのパフォーマンスも感動させられました。

 そのパフォーマンス後、女子生徒たちから「校長が来てから変わりました」と絶賛された鳴海ですが、ハートをつかんでいるのは生徒だけではありません。クールな真柴が陰でペップトークの本を読むなど、教師たちにも影響力を見せ始めているのです。そんな姿を見ていると、“やっぱりイケメンは得だな”なんて思ってしまいます。

 しかし、そんなモテぶりがトラブルの火種になる予感を抱かせるシーンもありました。オープンキャンパスには樫松物産の本社で働く鳴海の恋人・松原聡子(多部未華子)も見学に訪れたのですが、鳴海と真柴の関係を疑う描写があったのです。その一方、鳴海と聡子が一緒にいるところを見て真柴が嫉妬するようなシーンもあり、三角関係勃発の可能性をニオわせていました。

 ただ、個人的な感想としては、恋愛のいざこざはこのドラマには不要かなと。教育に関してド素人の元エリート商社マン・鳴海がいかにして学校を改革していくか、そのプロセスに重きを置いてもらいたいです。プライベートな部分を描くのはもちろんアリだと思いますが、あくまでもサブストーリーとして進行させてほしいものです。

 さて、社長の後ろ盾も得て勢いづく鳴海校長ですが、次回は学校説明会で大波乱が待ち受けているとのことで、一筋縄ではいかない学校再建にどう取り組んでいくのかますます目が離せません。
(文=大羽鴨乃)

櫻井翔・校長、3年生切り捨て改革で嵐を巻き起こす! 『先に生まれただけの僕』第4話

 人気アイドルグループ・嵐の櫻井翔が私立高校の校長役を演じるドラマ『先に生まれただけの僕』(日本テレビ系)の第4話が4日に放送され、平均視聴率7.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から2.8ポイント下げという結果になってしまいました。

 その前回、英語教師・島津智一(瀬戸康史)のアクティブ・ラーニング(課題を与えて生徒たちの間で相談させ問題を解かせる教育法)を取り入れた授業に感動した鳴海涼介(櫻井翔)は、他の授業にも採用することを決意。島津に講師を頼み、他の教師たちを集めて勉強会を開きます。そして、これまでとは違う授業ができそうだとテンションが上がった鳴海は、全校生徒を集め「授業を面白くする!」と高らかに宣言するのです。

 生徒たちが能動的に参加するスタイルの授業は反響を呼び、鳴海は手応えをつかみます。しかし、改革を実施したのは1,2年生のみ。受験や就職を控えた3年生はこれまで通りの授業のため、不満の声が挙がってしまいます。そしてある日、代表者が校長室に押しかけ、「見捨てられた」「切り捨てられた」と怒りを爆発させるのです。

 そんな中、野球部の2年生が3年生にしごかれ、肋骨をケガしてしまう事件が発生。鳴海の改革が明らかに悪影響を及ぼし始めてしまっているのです。また、これまでの授業を暗に批判したような“授業を面白くする”発言に対して、アクティブ・ラーニング反対派の教師たちからここぞとばかりに批判の声が殺到してしまいます。

 先走った言動を反省した鳴海は、3年生だけを緊急招集。頭を下げて謝罪した上で、リアルな社会では理不尽なことだらけだと説き始めるのです。就職組にはその厳しい社会がすぐ目の前に迫っていること、進学組には学校を出てからが本当の勝負であることを、商社マンとして社会の荒波にもまれてきた経験から語るのです。そして、鳴海の魂のこもったロングスピーチに生徒たちが心を動かされ静まり返る中、今回は終了となりました。

 さて、感想。総合商社・樫松物産から京明館高等学校へ出向して以来、偏差値44から50へアップさせ人気校にすべく悪戦苦闘している鳴海ですが、改革に焦るあまり空気の読めない言動が目立ちました。今回のアクティブ・ラーニング導入に関しても、間違いなくこれまでの授業および教師たちを全否定するようなものですし、3年生たちが疎外感を抱いてしまうのも無理はありません。

 また、自分の誤りや失言を他人から指摘されなければ気づかないという鈍感さが、元エリート商社マンという設定をブレさせてしまっているようにも思えます。櫻井の演技力が決して高くないだけに、どこか頼りなさも感じてしまうのです。

 それだけに今回、新聞のラテ欄に「怒涛の10分超えロングスピーチ! 改革から取り残された三年生のみんなへ!」というコピーを見つけた時には不安を覚えました。櫻井の独演が10分以上も続くとなると、地獄絵図と化すのではないかと。ドラマの内容よりも櫻井ファンを喜ばせるためだけの演出を優先するように路線変更したのではないかと危惧してしまったのです。

 しかし、結論をいえば最後のロングスピーチは見応えがありました。鳴海が最初、「こんな(理不尽な)こと社会に出れば普通にあります」と語り始めた時には「逆ギレかよ!?」とツッコミそうになりましたが、確かに鳴海の言うことは正しいのです。世の中に出れば理屈の通らないことだらけ。けれど、現実の教育現場では実社会経験のない教師ばかりが多いため、鳴海の言う“普通”を知る人は少ないのではないでしょうか。

 また、たとえ民間企業で働いた経験があっても、鳴海のようにズバリと言える教師はどれぐらいいることでしょう。鳴海は今回、進学組の生徒たちに向かって、偏差値の低い高校から進学できる大学は「就職に有利といえる大学ではない」とまで言い放ってましたが、そんな発言ができる教師は決して多くはないでしょう。教科書に書いてあることを教えるのではなく、生徒たちよりも“たまたま先に生まれただけの僕”が経験したことを語る。そうすることで社会に通用する生徒を育てていくという鳴海の理念およびドラマのテーマが、これまでで一番現れた回となったように思えます。

 ただ、このままでは社会の現実を生徒たちに突きつけて怖がらせているだけにすぎません。進学組の生徒たちに向かって「人間力を鍛えろ」と諭していましたが、具体的には何をすればいいのか。それを示していかなければなりません。また、アクティブ・ラーニングだけで偏差値が上がるほど学校教育は単純なものなのかも疑問です。鳴海校長の前途はまだまだ多難ですが、前回から少しずつ見どころが増えてきただけに今後の展開に期待したいと思います。
(文=大羽鴨乃)

櫻井翔・校長、初授業で玉砕も“鳴海イズム”が徐々に浸透? 『先に生まれただけの僕』第3話

 人気アイドルグループ・嵐の櫻井翔が私立高校の校長役を演じるドラマ『先に生まれただけの僕』(日本テレビ系)の第3話が28日に放送され、平均視聴率10.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から3.0ポイント戻し、これまでで最高の数字をマークしました。

 その前回、教育方針の違いから数学教師・及川祐二(木下ほうか)を辞職に追いやり、その代わりに教壇に立つと宣言した鳴海涼介(櫻井翔)。しかし、教育免許は持っているものの実際に授業を行ったのは教育実習の時のみということで、どのように授業を進めるか頭を悩ませます。

 そんな折、京命館高等学校の生徒・門倉陸(平田敦士)がコンビニで漫画のデジタル万引き(スマホで撮影すること)をした疑いが浮上するのですが、担任教師・真柴ちひろ(蒼井優)はそれが犯罪であることを門倉にやんわりと伝えるだけで、罪を問いただすことはしません。犯罪と認識させることで2度と過ちは犯さないだろうというのが真柴の考えなのですが、鳴海はこれに違和感を抱きます。

 そうこうしているうちにいよいよ教壇に立つことになった鳴海は、いろいろと考えた末にアクティブ・ラーニング(課題を与えて生徒たちの間で相談させ問題を解かせる教育法)を実施。教室内を自由に移動して相談OKというスタイルで行い、最初は盛り上がりをみせます。しかし、途中から口ゲンカする生徒が現れるなど、尻すぼみのカタチで終了することに。また、授業終了間際に生徒から数学を学ぶ意味、社会に出てから使うことがあるのかと訊かれた鳴海は何も答えられず、見学に来ていた他の教師たちから嘲笑されてしまうのです。

 初めての授業が失敗に終わっただけでなく、他の教師たちからの信頼もますます失ってしまったことに落胆する鳴海ですが、その挑戦は無駄ではありませんでした。実は以前からアクティブ・ラーニングを実践してみたかったものの前校長には提案できなかったという英語教師・島津智一(瀬戸康史)が、ぜひ自分にもやらせてほしいと懇願してきたのです。もちろん鳴海はこれを承諾。真柴と一緒に島津の授業を見学することにします。

 鳴海よりもアクティブ・ラーニングについて詳しい島津は、生徒たちに隣同士でペアを組ませて授業を実施。すると鳴海の時とは違い、生徒たちは最後まで生き生きと授業に参加するのです。また、英語を学ぶ意味について生徒から質問された島津は、今後ますますグローバル化が進む日本社会で、英語ができれば幸せな生活を送れる可能性が広がると説明。鳴海が理想とする“生徒たちにリアルな社会を教える”という授業を実践してみせたのです。 

 島津の授業に感銘を受けた鳴海は、生徒たちを体育館に緊急招集。数学を学ぶ意味について、例えば怪しげな投資話を持ち掛けられた場合に正しい判断をする能力が身につくことや、論理的な思考力が培われることなどを熱弁するのです。これを詭弁だと受け取る教師はいるものの島津が小さく頷いていたり、納得する表情を浮かべる生徒がチラホラいるなど少しずつ“鳴海イズム”が浸透し始めるのです。また、鳴海はデジタル万引きについても言及。軽はずみな行動がコンビニや漫画の原作者たちに多大な損失を与えることをきっちりと話し、真柴のようにウヤムヤにしない態度を見せたところで今回は終了となりました。

 さて、感想。前回、鳴海が教壇に立つと宣言した際には、金八先生のような熱血教師路線に変更するのではないかと危惧してしまいました。決して演技上手とはいえない櫻井に武田鉄矢のような説得力のある教師が演じられるわけないと思ったからです。

 しかし、それは杞憂にすぎず、教壇に立った鳴海は見事に玉砕。そしてこれにより、今まで目立たない存在だった島津にスポットライトが当たる展開になったのは良かったと思います。少なくともこれまでで一番見応えがありました。鳴海にコミカルな役回りを演じさせることで、他の教師や生徒たちのキャラを引き立たせる。そんな演出にすれば今後も盛り上がっていくのではないかという予感を抱かせてくれる回となりました。

 また、教育方法によって生徒たちの意欲が変わり学力が向上していく過程を描くことで、現役世代に対しては“こんな学校があればいいのに”という思いを、すでに社会に出ている世代には“こんな学校があれば良かった”という思いを喚起させ、物語の世界に強く引き込む力になり得るかもしれません。前回まではおぼつかない展開が続いているように思えましたが、ようやくドラマの道筋が見えてきた気がしました。

 個人的には、新米教師・矢部日菜子役の森川葵が可愛らしいキャラを演じているので、メインになる回を望むのですが……。何はともあれ、次回も鳴海校長の奮闘に期待したいです。
(文=大羽鴨乃)

櫻井翔・校長、初授業で玉砕も“鳴海イズム”が徐々に浸透? 『先に生まれただけの僕』第3話

 人気アイドルグループ・嵐の櫻井翔が私立高校の校長役を演じるドラマ『先に生まれただけの僕』(日本テレビ系)の第3話が28日に放送され、平均視聴率10.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から3.0ポイント戻し、これまでで最高の数字をマークしました。

 その前回、教育方針の違いから数学教師・及川祐二(木下ほうか)を辞職に追いやり、その代わりに教壇に立つと宣言した鳴海涼介(櫻井翔)。しかし、教育免許は持っているものの実際に授業を行ったのは教育実習の時のみということで、どのように授業を進めるか頭を悩ませます。

 そんな折、京命館高等学校の生徒・門倉陸(平田敦士)がコンビニで漫画のデジタル万引き(スマホで撮影すること)をした疑いが浮上するのですが、担任教師・真柴ちひろ(蒼井優)はそれが犯罪であることを門倉にやんわりと伝えるだけで、罪を問いただすことはしません。犯罪と認識させることで2度と過ちは犯さないだろうというのが真柴の考えなのですが、鳴海はこれに違和感を抱きます。

 そうこうしているうちにいよいよ教壇に立つことになった鳴海は、いろいろと考えた末にアクティブ・ラーニング(課題を与えて生徒たちの間で相談させ問題を解かせる教育法)を実施。教室内を自由に移動して相談OKというスタイルで行い、最初は盛り上がりをみせます。しかし、途中から口ゲンカする生徒が現れるなど、尻すぼみのカタチで終了することに。また、授業終了間際に生徒から数学を学ぶ意味、社会に出てから使うことがあるのかと訊かれた鳴海は何も答えられず、見学に来ていた他の教師たちから嘲笑されてしまうのです。

 初めての授業が失敗に終わっただけでなく、他の教師たちからの信頼もますます失ってしまったことに落胆する鳴海ですが、その挑戦は無駄ではありませんでした。実は以前からアクティブ・ラーニングを実践してみたかったものの前校長には提案できなかったという英語教師・島津智一(瀬戸康史)が、ぜひ自分にもやらせてほしいと懇願してきたのです。もちろん鳴海はこれを承諾。真柴と一緒に島津の授業を見学することにします。

 鳴海よりもアクティブ・ラーニングについて詳しい島津は、生徒たちに隣同士でペアを組ませて授業を実施。すると鳴海の時とは違い、生徒たちは最後まで生き生きと授業に参加するのです。また、英語を学ぶ意味について生徒から質問された島津は、今後ますますグローバル化が進む日本社会で、英語ができれば幸せな生活を送れる可能性が広がると説明。鳴海が理想とする“生徒たちにリアルな社会を教える”という授業を実践してみせたのです。 

 島津の授業に感銘を受けた鳴海は、生徒たちを体育館に緊急招集。数学を学ぶ意味について、例えば怪しげな投資話を持ち掛けられた場合に正しい判断をする能力が身につくことや、論理的な思考力が培われることなどを熱弁するのです。これを詭弁だと受け取る教師はいるものの島津が小さく頷いていたり、納得する表情を浮かべる生徒がチラホラいるなど少しずつ“鳴海イズム”が浸透し始めるのです。また、鳴海はデジタル万引きについても言及。軽はずみな行動がコンビニや漫画の原作者たちに多大な損失を与えることをきっちりと話し、真柴のようにウヤムヤにしない態度を見せたところで今回は終了となりました。

 さて、感想。前回、鳴海が教壇に立つと宣言した際には、金八先生のような熱血教師路線に変更するのではないかと危惧してしまいました。決して演技上手とはいえない櫻井に武田鉄矢のような説得力のある教師が演じられるわけないと思ったからです。

 しかし、それは杞憂にすぎず、教壇に立った鳴海は見事に玉砕。そしてこれにより、今まで目立たない存在だった島津にスポットライトが当たる展開になったのは良かったと思います。少なくともこれまでで一番見応えがありました。鳴海にコミカルな役回りを演じさせることで、他の教師や生徒たちのキャラを引き立たせる。そんな演出にすれば今後も盛り上がっていくのではないかという予感を抱かせてくれる回となりました。

 また、教育方法によって生徒たちの意欲が変わり学力が向上していく過程を描くことで、現役世代に対しては“こんな学校があればいいのに”という思いを、すでに社会に出ている世代には“こんな学校があれば良かった”という思いを喚起させ、物語の世界に強く引き込む力になり得るかもしれません。前回まではおぼつかない展開が続いているように思えましたが、ようやくドラマの道筋が見えてきた気がしました。

 個人的には、新米教師・矢部日菜子役の森川葵が可愛らしいキャラを演じているので、メインになる回を望むのですが……。何はともあれ、次回も鳴海校長の奮闘に期待したいです。
(文=大羽鴨乃)