小池百合子は波瀾に強い「女優気質」、一方「リーダー気質」は……?【THE 筆跡鑑定ファイル】

 東京都知事でありながら、巻き起こす数々のサプライズは国政までをも揺るがし、来る衆議院議員選挙を前にワイドショーがこぞって取り上げる――そんな時の人となった小池百合子氏の筆跡を鑑定。筆跡鑑定人で、筆跡心理学に基づいた書籍『自分のイヤなところは直る! ~名前を書くだけ~』(東邦出版)の著者・牧野秀美氏に、人物像を読み解いてもらった。

■自分が「女優気質」かどうかは、あの部分でわかる!

――小池さんの字は、かなり崩し文字ですね。自身の政経塾である「希望の塾」のホームページに掲載されている直筆サインは、「小池百合子だ」という前提がなければ、「池」も「合」も判読できないくらいです。

牧野秀美氏(以下、牧野) 小池さんの文字は、情緒性あふれる続け字で勢いがあり、女性らしさと男性的な線の太さが混在しています。以前取り上げた元防衛大臣の稲田朋美さんの文字は、どちらかというと線の細い女性的な文字でしたが、対照的ですね。

 稲田さんと共通している点は、左右の両払いが長い所です。これは百合子の「合」の字でわかります。自分自身を華麗に演出し、その世界にのめり込む「女優型」といわれ、華やかに装い、自分のイメージカラーである緑を効果的に使う小池さんそのものを表しているといえます。

――確かに、小池さんの「合」の払いの部分は「とってもたっぷり」ですね。稲田さんの名前にもあり、多くの女性の名前に使われる「美」も払いがありますから、名前に「美」のある人は自身の女優気質をチェックしてみるといいかもしれません。

牧野 また、ほかの画像を確認しましたが、大きな文字と小さな文字が混在して書かれています。このように文字に大きさのメリハリをつけて書く人は「波瀾型」と呼ばれ、荒波であればあるほど、ゆうゆうと泳ぎきる、波瀾を制することに達成感を感じる人に多い書き方です。小池さんの政治人生もまさに波瀾万丈です。

 そして、「様」の字、木へんの横画左側への突出は頭の回転が早く、思ったことをはっきり主張する「才気煥発型」であること、縦画下部への突出は、向上心が強いことがわかります。留学経験があり、外国語が堪能、自らの一貫した政治理念を持っていることはその表れでしょう。その自信と余裕から、器の大きさが伝わってきます。まさに政治家は小池さんにとって“天職”といえるでしょう。

 

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牧野 しかし、気になる箇所がないわけではありません。それは存在感や器の大きさに比べ、「様」の字において、「リーダー気質」を表す縦画上への突出(木へんの頭の部分)が控えめなことです。これは自分が先頭に立ち組織を引っ張っていく力で、それが控えめなことを表しています。

――「頭の回転が早く」かつ「女優気質」、おまけに「波瀾に強く」、かつ職業が政治家なら「リーダー気質」なのかなと思いがちですが、考えてみれば別の気質ですよね。

牧野 リーダー気質の欠如は、小池劇場の脚本を誰かが書き、それを演じているふうにも読めます。今は何とか順風満帆にことが進んでいますので、先頭に立っていられますが、逆境になった時に、果たして今のように堂々と矢面に立つことができるか、また、縦長文字が示すプライドの高さが故に、自分のイメージダウンを恐れずに、逆境時に「辞める」以外の責任を果たせるのかが気になるところです。

 また、「池」の字における「ハネ」が弱いことにも注目です。ハネは実行力の他、切り替えの速さやスピード感も表します。小池さんの高い精神性と理想主義は、例えば貴族が庶民の暮らしを知らないように、現場の問題把握の妨げとなる可能性となるかもしれません。とはいえ、小池さんには女性政治家として第一線で活躍してほしいと願います。

――前回取り上げた「お騒がせ」泰葉さんも、ハネは弱めでしたね。ちなみに、今までの連載でさまざまな女性の文字を取り上げてきましたが、一番政治家適性があるのはどなたでしょう?

牧野 文字から実行力、プライドをコントロールする力、しつこさ、完璧さを併せて考えると、一番政治家にふさわしいのは松居一代さんかなと思います。
(石徹白未亜)

牧野秀美
筆跡鑑定人。筆跡アドバイザー・マスター。筆跡心理学をもとにした鑑定と診断を行う。著書に『自分のイヤなところは直る! ~名前を書くだけ~(東邦出版)
ほっかいどう筆跡鑑定研究所

正統派から変化球まで! 人間ドラマ3選

正統派から変化球まで! 人間ドラマ3選の画像1
 10月に入り、ようやく空気も秋めいてきた。秋といえばスポーツの秋、食欲の秋などいろいろあるが、ここはやはり芸術の秋らしく、ぐっと心を揺さぶるヒューマン・ドラマの注目作を紹介しよう。  アメリカでのドラマ制作数が急増し、その多くが日本にも上陸しているが、かなりのシェアを占めるのが犯罪ドラマだ。しかし、昨年全米でスタートするなり大きな話題を呼んだ『THIS IS US 36歳、これから』は、久しぶりに登場した正統派ヒューマン・ドラマだ。三つ子の誕生が控えているジャックとレベッカの夫婦、シットコムの主演でブレークした俳優ケビン、肥満に悩むケイト、成功を手にしたエリート、ランドールという36歳の5人を中心に、それぞれの日常を丁寧につづった本作は、派手な事件が起こるわけでもなく、きらびやかなセレブライフが描かれるわけでもないシンプルなストーリーだ。だが、そんな一見地味に思えるドラマがなぜ、全米で話題を呼ぶほどヒットしたのか?  実は、本作の第話のエンディングには、大きな驚きが隠されている。そしてそうした驚きや謎が毎回ナチュラルに散りばめられ、思いがけない展開に発展していくのだ。犯罪ドラマのような血生臭さは皆無であるのに、上質なミステリーを見るかのようなひねりの効いたストーリーラインがこのドラマの肝となる。かといって、変に斜に構えるのではなく、誰もが共感を覚えるようなキャラクターの心の機微を丹念につづる本作は、あくまでも普遍的なドラマに基軸に置いているからこそ、登場人物の心の動きがストレートに伝わってくる。時に驚き、時に感動し、気がつけば心癒される正統派でありながら革新的でもある、稀有なヒューマン・ドラマなのだ。
正統派から変化球まで! 人間ドラマ3選の画像2
『THIS IS US 36歳、これから』が、乾いた心にすっと水が染み込むような癒やし系ヒューマン・ドラマだとしたら、よりダイナミックに生と死を描いていくのが『シカゴ・メッド』だ。ヒューマン・ドラマというジャンルに置いて、メディカル・ドラマは鉄板中の鉄板。これまでも『ER 緊急救命室』や『Dr.HOUSE』、『グレイズ・アナトミー』などの人気シリーズを数多く生み出している医療ドラマの中でも、現在注目されているのが、この『シカゴ・メッド』だ。タイトル通り、シカゴにある医療センターを舞台にした本作は、その救急部門で働く医師や看護師たちが主人公。次々とやってくる患者と対峙し、懸命に医療に取り組んでも神のごとく命を操ることは当然ながら不可能だ。医師は完璧ではないし、それは患者も同様。納得がいかない場面に直面し、誰もが葛藤しながら常に挫折と成功を繰り返す医師たちの姿は、やはりぐっとくるものがある。  シカゴの救命救急というと『ER 緊急救命室』を彷彿とさせるが、ERばりのスピード感に加え、事件・事故の現場ではアクション・ドラマさながらの迫力、そして単純なハッピーエンドには至らないリアルな人間模様が三位一体となった見応えのあるシリーズとなっている。本作は大ヒットシリーズ『シカゴ・ファイア』の2つ目のスピンオフ作品ということもあり、『シカゴ・ファイア』や『シカゴPD』のキャラクターがサラりと本作にも登場するので、兄弟番組も共にチェックするとよりこのドラマの世界を楽しむ事ができるのもポイントだ。消防・救命のファイア、警察のPD、そして医療のメッド、そのどれもが熱い生きざまを見せてくれるだろう。
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 もちろん人気ジャンルの犯罪ドラマにだって、心を揺さぶるヒューマン・ドラマはある。少し前の作品になるが、『キリング/26日間』がそれだ。ヨーロッパで大ヒットしたデンマークのドラマ『THE KILLING/ザ・キリング』を、舞台をシアトルに移してリメイクした本作は、失踪した17歳の少女ロージー・ラーセン殺人事件をめぐる人間ドラマ。1話完結方式が多い犯罪ドラマの中で、本作は1話=1日で描かれる26日間の捜査劇をじっくりと描いているだけに、事件に関わる人間たちの姿がよりディープに描写されている。捜査を担当する刑事たちだけでなく、浮かび上がる容疑者たち、突然娘を失った被害者遺族、そして被害者である少女の友人や少女自身まで、たったひとつの事件が、それに関わる人間たちにどのような影響を及ぼすのかが克明に描かれ、登場人物の心の揺れが見る者をどんどん引き込んでいく。  特に被害者遺族の家族たちについては、突然家族を奪われた悲しみにどう対処するのか、誰もが懸命ゆえにゆっくりと家庭が崩壊していってしまう様があまりにもリアルすぎて、その慟哭が胸に迫る。一方で、二転三転する捜査の行方や真犯人にたどり着くまでまったく先が読めないストーリーなど、犯罪ドラマとしてもかなり練り込まれているので、1話完結型の犯罪ドラマに物足りなさを感じている人にはオススメだ。オリジナル版の持ち味を活かしつつ、徐々に独自性を発揮していくので、オリジナル版とアメリカ版それぞれの人間模様を見比べてみても面白い。 ●まくた・ちひろ 映画・海外ドラマライター。『日経エンタテインメント!海外ドラマSpecial』『ゲーム・オブ・スローンズ パーフェクト・ガイド』(日経BP社)、『海外ドラマTVガイド WATCH』(東京ニュース通信社)、『映画秘宝EXドラマ秘宝vol.2~マニアのための特濃ドラマガイド』(洋泉社)等に寄稿。Twitterアカウントは@charumin

“フクシくん”落合福嗣のナレーションでつづる「プロ野球選手の子ども」の人生

フクシ君落合福嗣のナレーションでつづる「プロ野球選手の子ども」の人生の画像1
イメージ画像(Thinkstockより)
 今年もプロ野球のペナントレースが終わりを告げた。まだまだポストシーズンの戦いがあるとはいえ、試合のないオフシーズン、ストーブリーグの季節も意外ともうすぐそこにある。ただ、試合はなくとも、別角度から野球を楽しめるのがオフシーズンの醍醐味。そのひとつが、密着ドキュメントだ。シーズン中に放送される場合もあるが、オフのほうが選手の内面や私生活、家族を巻き込んだ企画が増えて、見応えあるものが多い。  この分野で一日の長があるのは、なんといってもTBS。年末恒例の『プロ野球戦力外通告 クビを宣告された男達』、最近、放送回数が増えてきた『壮絶人生ドキュメント プロ野球選手の妻たち』、そして間もなく迎えるドラフト会議当日には『ドラフト緊急生特番!お母さんありがとう 夢を追う親子の壮絶人生ドキュメント』と、おなじみの企画がめじろ押しだ。  この「野球ドキュメンタリー」の分野で、TBS以外で新たな鉱脈を見つけたのがフジテレビ。今年3月に放送された新企画『プロ野球選手の子供に生まれて』。その第2弾が10月2日、早くも放送された。  3月放送の第1弾では、テニスに打ち込む石井琢朗コーチ(広島)の娘、父と同じ野球の道を選んだ前田幸長氏、元木大介氏(ともに元巨人)の息子たちを取材。それぞれの親子の関係性、注目を集めやすい「プロ野球選手の子ども」という境遇・環境だからこその悩みなどを描いた。  今回放送の第2弾では、石井親子のその後、そして新たな親子として、3兄弟がJリーガーという高木豊(元横浜)親子、オヤジ超えを目指して英才教育を施す度会博文(元ヤクルト)親子が登場。「プロを目指すなら、今のうちに負けを経験しておくこと」と語る石井。「(スポーツ界では)オヤジの名前なんて通用しない。自分の実力で切り開かなきゃいけない」と高木。大舞台に挑む息子に「きっと誰かが見ている。だから、いつも、全力で」とメッセージを送った度会と、三者三様の“オヤジの背中”はそれぞれ温かく、そして味わい深かった。  これほど早く第2弾が制作されたのは、よほど第1弾の評判と数字がよかった、ということのはず。その成功の要因のひとつは、なんといってもナレーションを元三冠王・落合博満の息子にして声優の落合福嗣が務めたことだ。声優として確固たる地位を築きつつある福嗣の声はとても聞きやすく、そして番組コンセプトにこれほど合致し、話題性を生む人選はなかったはず。むしろ、福嗣ありきの企画だったのでは? と思えてしまうほど、この番組には欠かせない要素だ。  それにしても……かつて、名著にして怪著『フクシ伝説 うちのとーちゃんは三冠王だぞ!』(集英社)を刊行し、ある意味、「プロ野球選手の息子」を肩書に生きていた感すらある“フクシくん”が、こんなに立派になって……という感慨深さは、2回目でも収まらなかった。  そして第2弾を見て思ったのは、成功する企画には“見えざる力”が働くものだな、ということ。たとえば、今回取り上げた3組の親子のうち、度会の息子は中学生最後の全国大会で大活躍し、見事に全国制覇。その活躍が認められて、U15の侍ジャパンにも選出された。  また、第1弾で「プロになんてなれっこない」と父から断言されていた石井の娘は、海外武者修行を経て、全国大会で準優勝。こうした“結果”は、どんなに番組スタッフが努力したところで実現できるわけではない。むしろ、うまくいかないケースのほうが多いはず。その半面、番組自体の勢いや時流とのマッチングが強い場合には、自然と結果が結びつくからなんとも不思議だ。  ちなみに、今回の番組最後で「ユニフォームを脱いで、(テニスでプロを目指す娘と一緒に)海外を回りたい」と語った石井。するとこの数日後、今季限りでのカープ退団を発表。記者会見で「一番の理由は、東京にいる家族です。『戻って来 てほしい』と……」と発言していたが、番組を見た人はきっと、テニスに打ち込む娘の姿を思い起こしたはず。こうした積み重ねで、番組ファンは着実に増えていくのではないだろうか。  恐らく、遠くない時期に第3弾も放送されるであろう、『プロ野球選手の子供に生まれて』。期待したいのは、落合博満・福嗣親子の物語も見てみたい、ということ。くしくもこの夏、福嗣は自身のTwitterで、父・博満と野球観戦したことをツイートしていた。 《63年弱生きてきて産まれてはじめて野球場の客席でお酒を飲む。ずーっと夢だったんだって。ほら、いつだって野球は『仕事』だったからさ》  あの博満の意外すぎる“小さな夢”をかなえた息子、福嗣。とんねるずやナインティナインにも暴言を吐いていたあの子が、本当に立派になったなぁ……。 (文=オグマナオト)

“フクシくん”落合福嗣のナレーションでつづる「プロ野球選手の子ども」の人生

フクシ君落合福嗣のナレーションでつづる「プロ野球選手の子ども」の人生の画像1
イメージ画像(Thinkstockより)
 今年もプロ野球のペナントレースが終わりを告げた。まだまだポストシーズンの戦いがあるとはいえ、試合のないオフシーズン、ストーブリーグの季節も意外ともうすぐそこにある。ただ、試合はなくとも、別角度から野球を楽しめるのがオフシーズンの醍醐味。そのひとつが、密着ドキュメントだ。シーズン中に放送される場合もあるが、オフのほうが選手の内面や私生活、家族を巻き込んだ企画が増えて、見応えあるものが多い。  この分野で一日の長があるのは、なんといってもTBS。年末恒例の『プロ野球戦力外通告 クビを宣告された男達』、最近、放送回数が増えてきた『壮絶人生ドキュメント プロ野球選手の妻たち』、そして間もなく迎えるドラフト会議当日には『ドラフト緊急生特番!お母さんありがとう 夢を追う親子の壮絶人生ドキュメント』と、おなじみの企画がめじろ押しだ。  この「野球ドキュメンタリー」の分野で、TBS以外で新たな鉱脈を見つけたのがフジテレビ。今年3月に放送された新企画『プロ野球選手の子供に生まれて』。その第2弾が10月2日、早くも放送された。  3月放送の第1弾では、テニスに打ち込む石井琢朗コーチ(広島)の娘、父と同じ野球の道を選んだ前田幸長氏、元木大介氏(ともに元巨人)の息子たちを取材。それぞれの親子の関係性、注目を集めやすい「プロ野球選手の子ども」という境遇・環境だからこその悩みなどを描いた。  今回放送の第2弾では、石井親子のその後、そして新たな親子として、3兄弟がJリーガーという高木豊(元横浜)親子、オヤジ超えを目指して英才教育を施す度会博文(元ヤクルト)親子が登場。「プロを目指すなら、今のうちに負けを経験しておくこと」と語る石井。「(スポーツ界では)オヤジの名前なんて通用しない。自分の実力で切り開かなきゃいけない」と高木。大舞台に挑む息子に「きっと誰かが見ている。だから、いつも、全力で」とメッセージを送った度会と、三者三様の“オヤジの背中”はそれぞれ温かく、そして味わい深かった。  これほど早く第2弾が制作されたのは、よほど第1弾の評判と数字がよかった、ということのはず。その成功の要因のひとつは、なんといってもナレーションを元三冠王・落合博満の息子にして声優の落合福嗣が務めたことだ。声優として確固たる地位を築きつつある福嗣の声はとても聞きやすく、そして番組コンセプトにこれほど合致し、話題性を生む人選はなかったはず。むしろ、福嗣ありきの企画だったのでは? と思えてしまうほど、この番組には欠かせない要素だ。  それにしても……かつて、名著にして怪著『フクシ伝説 うちのとーちゃんは三冠王だぞ!』(集英社)を刊行し、ある意味、「プロ野球選手の息子」を肩書に生きていた感すらある“フクシくん”が、こんなに立派になって……という感慨深さは、2回目でも収まらなかった。  そして第2弾を見て思ったのは、成功する企画には“見えざる力”が働くものだな、ということ。たとえば、今回取り上げた3組の親子のうち、度会の息子は中学生最後の全国大会で大活躍し、見事に全国制覇。その活躍が認められて、U15の侍ジャパンにも選出された。  また、第1弾で「プロになんてなれっこない」と父から断言されていた石井の娘は、海外武者修行を経て、全国大会で準優勝。こうした“結果”は、どんなに番組スタッフが努力したところで実現できるわけではない。むしろ、うまくいかないケースのほうが多いはず。その半面、番組自体の勢いや時流とのマッチングが強い場合には、自然と結果が結びつくからなんとも不思議だ。  ちなみに、今回の番組最後で「ユニフォームを脱いで、(テニスでプロを目指す娘と一緒に)海外を回りたい」と語った石井。するとこの数日後、今季限りでのカープ退団を発表。記者会見で「一番の理由は、東京にいる家族です。『戻って来 てほしい』と……」と発言していたが、番組を見た人はきっと、テニスに打ち込む娘の姿を思い起こしたはず。こうした積み重ねで、番組ファンは着実に増えていくのではないだろうか。  恐らく、遠くない時期に第3弾も放送されるであろう、『プロ野球選手の子供に生まれて』。期待したいのは、落合博満・福嗣親子の物語も見てみたい、ということ。くしくもこの夏、福嗣は自身のTwitterで、父・博満と野球観戦したことをツイートしていた。 《63年弱生きてきて産まれてはじめて野球場の客席でお酒を飲む。ずーっと夢だったんだって。ほら、いつだって野球は『仕事』だったからさ》  あの博満の意外すぎる“小さな夢”をかなえた息子、福嗣。とんねるずやナインティナインにも暴言を吐いていたあの子が、本当に立派になったなぁ……。 (文=オグマナオト)

食べることは生きること――あまりにもヤバい新食感グルメ番組が映し出す、世界の現実

生きることは食べること――あまりにもヤバい新食感グルメ番組が映し出す、世界の現実の画像1
『ハイパーハードボイルドグルメリポート』テレビ東京
 グルメ番組といえば、心穏やかに見るものと相場が決まっている。おいしそうな料理におなかを鳴らせながら、近場なら、その店の情報をメモしたりする。テレビにおいて重要な要素である「情報」の中でも、最も幸福な種類の情報番組のひとつだ。  だが、VTRを見ている小籔一豊が思わず 「どういう気持ちで見たらいいんやろ?」 「(料理を食べて)新食感とか言うてた自分が恥ずかしい」 と顔をしかめる“グルメ番組”がある。  それが、10月3日深夜に放送された『ハイパーハードボイルドグルメリポート』(テレビ東京)だ(なお、10日深夜にも第2回が放送される予定)。  タイトルからして、不穏なムードが漂っている。  この番組がリポートするグルメは、一言で言えば「ヤバい飯」。といっても、ゲテモノの類いではない。食べている人が「ヤバい」のだ。  なるほど、サブタイトルが「ヤバい世界のヤバい奴らのヤバい飯」というのもうなずける。  まず番組は、アフリカのリベリア共和国に。  西アフリカに位置する小国で、アメリカから解放され、アフリカに戻った黒人奴隷が建国した国。そのため、共用語は英語だ。年間の日本人渡航者(民間)は限りなくゼロに近いことなどが、ナレーションを排し、テロップのみで伝えられる。  ディレクターは、街の市場に向かう。  そこで彼が目にしたのは、日の丸のマークが描かれた包み。「非売品」と記されている、とうもろこしの粉だ。それを売買している者に聞くと、やはり日本からの支援物資が横流しされ、転売されているのだという。番組では、それを手に入れて食べている人を「横流し飯」としてリポートしていくのだ。  さらに、エボラ出血熱を発症しながら奇跡的に生き残った人の食事もリポート。家族は全員エボラで死に、今は親戚の家に身を寄せている。彼女にディレクターが「生活はどう?」と尋ねると、こんな答えが返ってきた。 「変わらない。不幸なままよ。生きていけるけど簡単じゃない。食べ物がないの。叔母さんが食べ物をくれるけど、毎日じゃないから」  そして番組は、リベリアの過酷な現実を映し出す。 「元人食い少年兵の飯」というテロップ。  1989年からリベリアでは激しい内戦が行われていた。25万人以上が戦死したといわれるこの内戦で、政府軍、革命軍は共に子どもたちを拉致し、訓練を施した上で銃を持たせ、前線に送り込んだ。少年たちは現実から逃れるため、コカインを常用し、仮装して戦ったという。極限状態に置かれた彼らは、殺した敵兵の肉を食ったと伝えられている。  そんな元少年兵たちが今、どんな食事をしているかリポートしようというのだ。  2003年、内戦が終結すると、少年兵たちは居場所を失い、彼らは広大な共同墓地に住むようになった。ガイドを務める現地ジャーナリストすら、墓地の前に着くと言う。 「相当危ないぞ、近づく時は本当に気をつけないと。元少年兵が襲ってくるかもしれない」  実際、墓地の前でたむろしている男たちに声をかけると「クソ野郎、何撮ってんだ、お前!」などと罵声を浴びせられ、どんどんと人が集まってきて取り囲まれる。体をぶつけスリをしようとする者や、カメラを取り上げようとしてくる者もいる。 「とりあえず中は入れ」 と、自分たちのテリトリーに無理やり引き込もうとする元少年兵たちの迫力は、テレビでなかなか見ることのできない緊張感だった。  なし崩し的に墓地の中に入ると、ひとりの女性が頭蓋骨を掲げてほほえんでいる。両親が殺され、その復讐のため11歳から少女兵として戦ったという。今は「生きるため」に娼婦をしている。  そんな彼女に「食事を見せてくれ」と言うと、「今は食事を買う金がない」と答え、「3時間後に仕事に行くから、ついてくれば?」と言う。 「客が来て、セックスをして、客が金をくれたらご飯を買いに行くの」  暗闇の中、いつものように客を取り、金をもらって戻ってきた彼女。その報酬は、わずか200リベリアドル(約200円)。その金で、150リベリアドルの食事を買う。スープと白米だけ。1回体を売って、ほぼ1食分だ。  食べることは生きることだ。この番組は、それをあまりにも生々しく見せ、むき出しにさらしている。ほぼ白米だけのリベリアの娼婦の飯を伝えた直後に映し出されたのは、台湾マフィアの豪勢な食事。1万円以上するフカヒレまるごとスープを毎週食べている。その強烈なギャップにクラクラする。 けれど、それが現実だ。  食事は、現実を如実に表す。食事から、世界の現実の確かな一部が見えてくる。 「これはグルメ番組です」  確かにグルメ番組だ。けれど、あまりにも“新食感”なグルメ番組だった。 (文=てれびのスキマ http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから

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笑福亭鶴瓶論 スキマさんの新刊、好評発売中です! 生きることは食べること――あまりにもヤバい新食感グルメ番組が映し出す、世界の現実の画像3

食べることは生きること――あまりにもヤバい新食感グルメ番組が映し出す、世界の現実

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『ハイパーハードボイルドグルメリポート』テレビ東京
 グルメ番組といえば、心穏やかに見るものと相場が決まっている。おいしそうな料理におなかを鳴らせながら、近場なら、その店の情報をメモしたりする。テレビにおいて重要な要素である「情報」の中でも、最も幸福な種類の情報番組のひとつだ。  だが、VTRを見ている小籔一豊が思わず 「どういう気持ちで見たらいいんやろ?」 「(料理を食べて)新食感とか言うてた自分が恥ずかしい」 と顔をしかめる“グルメ番組”がある。  それが、10月3日深夜に放送された『ハイパーハードボイルドグルメリポート』(テレビ東京)だ(なお、10日深夜にも第2回が放送される予定)。  タイトルからして、不穏なムードが漂っている。  この番組がリポートするグルメは、一言で言えば「ヤバい飯」。といっても、ゲテモノの類いではない。食べている人が「ヤバい」のだ。  なるほど、サブタイトルが「ヤバい世界のヤバい奴らのヤバい飯」というのもうなずける。  まず番組は、アフリカのリベリア共和国に。  西アフリカに位置する小国で、アメリカから解放され、アフリカに戻った黒人奴隷が建国した国。そのため、共用語は英語だ。年間の日本人渡航者(民間)は限りなくゼロに近いことなどが、ナレーションを排し、テロップのみで伝えられる。  ディレクターは、街の市場に向かう。  そこで彼が目にしたのは、日の丸のマークが描かれた包み。「非売品」と記されている、とうもろこしの粉だ。それを売買している者に聞くと、やはり日本からの支援物資が横流しされ、転売されているのだという。番組では、それを手に入れて食べている人を「横流し飯」としてリポートしていくのだ。  さらに、エボラ出血熱を発症しながら奇跡的に生き残った人の食事もリポート。家族は全員エボラで死に、今は親戚の家に身を寄せている。彼女にディレクターが「生活はどう?」と尋ねると、こんな答えが返ってきた。 「変わらない。不幸なままよ。生きていけるけど簡単じゃない。食べ物がないの。叔母さんが食べ物をくれるけど、毎日じゃないから」  そして番組は、リベリアの過酷な現実を映し出す。 「元人食い少年兵の飯」というテロップ。  1989年からリベリアでは激しい内戦が行われていた。25万人以上が戦死したといわれるこの内戦で、政府軍、革命軍は共に子どもたちを拉致し、訓練を施した上で銃を持たせ、前線に送り込んだ。少年たちは現実から逃れるため、コカインを常用し、仮装して戦ったという。極限状態に置かれた彼らは、殺した敵兵の肉を食ったと伝えられている。  そんな元少年兵たちが今、どんな食事をしているかリポートしようというのだ。  2003年、内戦が終結すると、少年兵たちは居場所を失い、彼らは広大な共同墓地に住むようになった。ガイドを務める現地ジャーナリストすら、墓地の前に着くと言う。 「相当危ないぞ、近づく時は本当に気をつけないと。元少年兵が襲ってくるかもしれない」  実際、墓地の前でたむろしている男たちに声をかけると「クソ野郎、何撮ってんだ、お前!」などと罵声を浴びせられ、どんどんと人が集まってきて取り囲まれる。体をぶつけスリをしようとする者や、カメラを取り上げようとしてくる者もいる。 「とりあえず中は入れ」 と、自分たちのテリトリーに無理やり引き込もうとする元少年兵たちの迫力は、テレビでなかなか見ることのできない緊張感だった。  なし崩し的に墓地の中に入ると、ひとりの女性が頭蓋骨を掲げてほほえんでいる。両親が殺され、その復讐のため11歳から少女兵として戦ったという。今は「生きるため」に娼婦をしている。  そんな彼女に「食事を見せてくれ」と言うと、「今は食事を買う金がない」と答え、「3時間後に仕事に行くから、ついてくれば?」と言う。 「客が来て、セックスをして、客が金をくれたらご飯を買いに行くの」  暗闇の中、いつものように客を取り、金をもらって戻ってきた彼女。その報酬は、わずか200リベリアドル(約200円)。その金で、150リベリアドルの食事を買う。スープと白米だけ。1回体を売って、ほぼ1食分だ。  食べることは生きることだ。この番組は、それをあまりにも生々しく見せ、むき出しにさらしている。ほぼ白米だけのリベリアの娼婦の飯を伝えた直後に映し出されたのは、台湾マフィアの豪勢な食事。1万円以上するフカヒレまるごとスープを毎週食べている。その強烈なギャップにクラクラする。 けれど、それが現実だ。  食事は、現実を如実に表す。食事から、世界の現実の確かな一部が見えてくる。 「これはグルメ番組です」  確かにグルメ番組だ。けれど、あまりにも“新食感”なグルメ番組だった。 (文=てれびのスキマ http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから

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笑福亭鶴瓶論 スキマさんの新刊、好評発売中です! 生きることは食べること――あまりにもヤバい新食感グルメ番組が映し出す、世界の現実の画像3

泰葉の文字から見る、「ぶっ飛んだ人」の筆跡に表れがちな特徴!【THE 筆跡鑑定ファイル】

 自身のブログで、「元マネジャーとの確執」「イラン人実業家との結婚」「都知事選への出馬」といった内容を連日アップし、世間の注目を浴びている泰葉。「お騒がせ芸能人」と呼ばれる人は少なくないが、頭ひとつ突き抜けたアクティブさだ。そんな泰葉の筆跡を、筆跡鑑定人で、筆跡心理学に基づいた書籍『自分のイヤなところは直る!』(東邦出版)の著者、牧野秀美氏に読み解いてもらった。

■「ぶっ飛んだ人」の筆跡に表れがちな特徴とは

yasuha_handwriting

――今回見る泰葉さんの筆跡は、ブログにアップされた毛筆の文字です。小林麻央さんの訃報を受けて、自分の不幸な結婚生活を顧みた泰葉さんが、小林さんを「女神様」と表現した短歌のようなもので、この前提も相当“泰葉節”が効いていますが、筆跡はいかがでしょうか? 読みやすいきれいな字ですよね。

牧野秀美氏(以下、牧野) ぶっ飛んだ泰葉ワールドですが、泰葉さんの衝動性は文字にどのように表れているのか、気になるところですね。

 通常、衝動性が強い人は、集中力が途切れやすいために文をまっすぐに書けない「行ブレ型」や、衝動を抑えられず極端な行動に結びつく「異常接筆(線が必要以上に伸び、ほかの線と衝突している文字)」などの筆跡特徴が文字に表れることが多いのです。

――異常接筆は以前も紹介してもらいましたが、見ている側の本能に一見で「ヤバい人だ」と訴えるものがありますね。

牧野 しかし、泰葉さんの文字を見てみると、まず「行ブレ型」はありません。「あなたは わたしの」の部分の下部が右側にズレて若干斜めになってはいますが、ブレることはなく、まっすぐ書かれています。

――確かに“ブレる”というと、「右に左に行ったり来たり」ですが、これなら、右方向に進んでいるだけですね。

牧野 はい。泰葉さんは衝動的ですが、集中力がないわけではありません。集中力がなければ、シンガーソングライターの活動はできないでしょう。行下部が右側にズレるのは、物事を悪く考えてしまうクセの表れだと思います。

 あと、「光」に見られるような少し独特な字形は「変形字型」といい、芸術家などクリエイティブな才能を持った人に多い書き方です。

――「光」というより、中央の線が短すぎて「*」(アスタリスク)みたいですね。

yasuha_hisseki

牧野 「婚」の女へんの横線の左側への突出が大きい人は、才気煥発型です。よく「能ある鷹は爪を隠す」といわれますが、この場合は爪を隠さない、目立ちたがり屋でおだてに弱い、そんなお調子者のタイプです。

 また、「神」の字を見ると、縦画の下部への突出も見られます。これは「良い仕事をしたい、役に立ちたい」という思いの強さや向上心の表れですが、一方、泰葉さんの場合、行動面を表すハネがほとんどないんです。

――確かに「光」の最後の一画のハネは、控えめですね。「婚」の「氏」の部分のハネもささやかです。

牧野 泰葉さんは「思いはあるけど粘り強さはなく、行動面には表れない」といえそうです。今までの一連の騒動からも、それがわかるはずです。ですから、今回の都知事選出馬のように、彼女が何か言いだしても、真に受けずに聞き流すことが彼女のためなのでしょう。

 「神」の文字などを見ると、泰葉さんの文字を「横方向」と「下方向」の突出度で比較すると、自分で道を切り開いていく上方向への突出はおとなしめです。泰葉さんが思いつきでぽんぽんモノを言っているのは、感性、感覚で、その瞬間瞬間を生きているからなのでしょう。決してかっちりとした人生設計があるわけではないようです。目立ちたがり屋ですので、わーわー騒いでいるだけで、自分の進退は他者によって決められてしまうのです。そういった意味では、前回のsaoriさんと同じく依存体質だといえそうです。

 松居一代さんも同じように達筆でしたが、彼女の文字、例えば書き始めのひねりや等間隔の横線などから、強い意志や自分の生き方へのこだわり、物事を管理、コントロールしなければ気が済まない気質が見られました。

――世代の近い松居一代さんの地に足が着いている感と比較すると、しみじみと泰葉さんとの違いがわかりますね。

牧野 泰葉さんの言動には賛否両論ありますが、わがまま、お騒がせが許されるのは、時折輝く集中力、持って生まれた才能、ピュアな面があるからなのでしょう。泰葉さんの文字は感性の文字です。よく紙一重といいますが、天性の芸術家肌なのでしょう。父親である初代林家三平氏など、伝統芸能の世界で破天荒に生きた伝説の落語家たちに比べると、かわいいものなのかもしれませんが。
(石徹白未亜)

牧野秀美
筆跡鑑定人。筆跡アドバイザー・マスター。筆跡心理学をもとにした鑑定と診断を行う。著書に『名前を書くだけ 自分のイヤなところは直る!』(東邦出版)。
ほっかいどう筆跡鑑定研究所

水道橋博士と太田光が18年ぶりに対峙! テレ東生放送「ビートたけし不在」の醍醐味

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 ついに、恐れていたことが起きてしまった。  あのビートたけしが朝の生放送をやるということだけで驚きだった『おはよう、たけしですみません。』(テレビ東京系)。それも5日間連続で放送するというのだから、大丈夫なのかと思っていた。  実際、たけしは初日から暴走気味。生放送でカットされないのをいいことに、得意のヅラネタをふんだんに連発し、政治ネタから自身が出演している番組のネタまでギリギリのラインで攻め続けていた。  その結果、2日目は謝罪からスタート。その後もCM明けのたびに謝罪を繰り返す、まさにたけしの真骨頂が繰り広げられていた。  そして3日目の10月4日。番組がスタートし、映し出されたのは、誰も座っていない椅子。そう、たけしが来ていないのだ。  もう生放送は始まっている。正直言って、たけしが“ズル休み”をするというのは予想できなくもなかった。事実、1日目、2日目の番組中も、本人の口から予告めいた発言はなされていた。だが、本当にやるとは……。たけしの不在に困惑しているのは、視聴者だけではない。誰も座っていない席の傍らにいる、浅草キッドの水道橋博士と、爆笑問題の太田光だ。 「いるはずの人がいないし、君とはやってられない」と博士が口を開けば、「オレだって不愉快極まりない」と太田も返す。  本番前から険悪なムードで、ひと言も口をきいていないという2人。そう、この2人は“犬猿の仲”で知られる関係なのだ。  それは30年近く前のことだ。やはり、ビートたけしの“ズル休み”が原因だった。1990年、自身がパーソナリティを務める『ビートたけしのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)をたけしが休んだ際、その代役を務めたのが、当時若手有望株として「ポスト・ツービート」などといわれていた爆笑問題だった。  そのオープニングで、血気盛んな太田は言った。 「たけしさんがとうとうですね、死んじゃいました」  さらに、ライバルの浅草キッドを挑発。それに怒った水道橋博士が生放送中に“乱入”したのだ。ちなみに玉袋筋太郎は、ちょうど入院中だったため、現場に駆けつけることができなかった。  放送中はプロの芸人同士。芸人vs芸人の対決の範疇で収めたものの、放送後、博士が太田に長時間のマジ説教をしたとも伝えられている。  また、このことで爆笑問題はニッポン放送から数年間、出演禁止処分が下された。その後も、2組のライバル関係は続く。  ともにたけしイズムを継ぐ漫才師として時事ネタに毒を吐く漫才を作り続けているが、同じ時事ネタ漫才でも考え方の違いが浮き彫りになっている。  爆笑問題は矢継ぎ早に毒を吐き、どんどん話題を変えていくことで、テレビでギリギリ使える漫才に仕立てていくのに対し、浅草キッドはその毒を深化させることで、1秒もテレビでは使えないネタをライブ限定で披露しているのだ。  そうした2組が、テレビでがっつり共演したのは、99年の『新春爆笑ヒットパレード』(フジテレビ系)のみ。この時も、つかみ合いのケンカになった(といっても、これは打ち合わせ済みのものだったという)。  2人のテレビでの共演はそれ以来、18年ぶりだ。  たけしからのオファーだから断れない2人が対峙した初日。「ここは38度線だから」と、たけしを間に挟み座る博士と太田。若干ぎこちなさを感じさせつつも、時間がたつにつれ、3人はスイングする。 「橋下徹と東国原はインチキです」などという博士の言葉に、太田が手を叩いて笑う姿は感慨深いものがあった。  そして、たけし不在の3日目。  聞くと、たけしは「2日間の苦情に耐えきれなくて」休んだという。すかさず太田が「俺たちのほうが耐えられないよ! 今日どんだけ苦情来るか」と返し、「なんで呼ばれてない講談社には来るのに、呼ばれてるテレ東には来ないの?」などと、たけしを肴に息の合った掛け合いをする2人。  こんな光景がテレビで実現するとは思わなかった。冒頭で、「恐れていたことが……」と書いたが、違う。これを期待していたのだ。  たけしが4日目も最終日も、来るか来ないかわからない。このまま博士と太田の仲がうまくいくかもわからない。この「わからない」というドキドキ感こそが、生放送の醍醐味だ。それをテレビという不特定多数の人が見る場で、しかも朝っぱらからやるからこそ面白い。「明日はちゃんとたけし来てくれ」と願う自分がいる一方で、「来なくても面白いかも」と思う自分もいる。その引き裂かれる感じがたまらないのだ。 (文=てれびのスキマ http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから

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『コード・ブルー』映画化決定で、山下智久と石原さとみの「10月入籍」が消滅!? そのまま破局も……

 『コード・ブルー』映画化決定で、山下智久と石原さとみの「10月入籍」が消滅!? そのまま破局も……の画像1
 もはや視聴率回復は絶望的といわれていたフジテレビの“月9ドラマ”を復活させ、話題となった『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON』。2018年公開の映画化も決定したことで、「10月にも入籍か?」とウワサされていた主演の山下智久と人気女優の石原さとみが“破局”したという情報が流れている。  くしくもフジの月9『5→9~私に恋したお坊さん』で共演した山下と石原は、昨年10月に熱愛が報じられたが、即、ジャニーズの横やりで別れたとされていた。  ところが、今年4月に山下の誕生日を一緒に過ごしたことが明らかになって、“ビッグカップルがゴールインか?”と再びマスコミからマークされるようになった。最近では映画のPRインタビューで、石原が「大切なものは20代で築いたと思います。そして、30代になった今は、その大切なものや人たちを大切にしていきたい」と意味深に語ったことで、『コード・ブルー』終了後の入籍が注目された。  石原も、日本テレビ系のSPドラマ『地味にスゴイ!DX校閲ガール・河野悦子』が9月20日に放送され、来年正月からの主演ドラマがスタートする前で、時間の余裕があることから、“10月入籍説”は信ぴょう性を帯びていた。  山下は昨年、TBS系で放送されたドラマ『せいせいするほど、愛してる』の主演を務める予定だった。しかし、山下はドラマではなく、中国映画を選び、しかもその映画の話は、元SMAPのチーフマネジャーだった飯島三智女史が持ってきたものだったというのだ。  このことが、飯島女史を目の敵にするジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子副社長の逆鱗に触れて、山下の事務所内での立場が微妙になっていた。  ところが、『コード・ブルー』の成功で、ジャニーズは山下を“ポスト・キムタク”として再び売り出す計画に乗り出した。今後は、過密スケジュールが予想される。  そうなれば、10月入籍どころか、結婚は当分、お預けとなる。石原としては、どんなに多忙でも入籍に支障はないと思っていたが、山下は入籍にはジャニーズの了解を取りつけなければならない事情もあって、煮え切らないままだ。そのため石原は愛想を尽かし、すでに山下と距離を置き始めているという。  ドラマ成功で石原に逃げられたとしても、これも人気稼業の宿命とあきらめるしかなさそうだ。 (文=本多圭)

『めちゃイケ』いよいよ打ち切りを決断? ナイナイ・岡村隆史は“大阪回帰”路線へ……

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 吉本興業が大阪のお笑い活性化に向けて、年内に3軒の劇場をオープンする。これにより、ナインティナインの岡村隆史が大阪に活動拠点を移すというウワサが現実味を帯びてきた。  郷里の大阪をこよなく愛する岡村だが、その気持ちを後押ししたのが、8月25日に大阪で開催されたイベント『第1回大阪泉州夏祭り』だったという。  このイベントでは、2014年に亡くなった“浪速の視聴率王”故・やしきたかじんさんの遺志を継ぎ、“大阪のために頑張った人”を表彰する『たかじんAWARD』の発表と、授賞式が開催された。岡村はシークレットゲストして参加。お得意のDJで大いに盛り上げ、大阪に活動拠点を移したいという気持ちを強くしたという。  岡村の足かせとなっていたのは、東京でのレギュラー番組である、フジテレビ系の『めちゃ×2イケてるッ!』と日本テレビ系の『ぐるぐるナインティナイン』の2本といわれている。しかし、『めちゃイケ』はここ数年、視聴率が低迷、幾度となく打ち切り説が流れている。8月5日に放送された2時間SPの視聴率は4.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)という惨憺たる結果で、テレビ東京系の裏番組『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』に完敗。ついに、フジは打ち切りを決断したという。 『めちゃイケ』が消えれば、岡村の東京でのレギュラーは1本。それに比べて、関西ローカルのレギュラー番組は朝日放送の『なるみ・岡村の過ぎるTV』と関西テレビの『おかべろ』の2本。関西の比重が大きくなる。  吉本をはじめとして、多くの芸人が大阪から東京に進出しているが、「東京のテレビ局はあまりにも規制が多すぎて、やりづらい。規制の少ない、大阪に戻りたい」と希望する芸人は多いという。  岡村と同じ吉本に所属する東野幸治や月亭方正は、すでに大阪に拠点を移しつつある。その一方で、東京進出したものの伸び悩んでいる一部の芸人は、大阪には吉本の芸人が多すぎて活動の場がないため、戻りたくても戻れないというのが現状だ。  先日、吉本の幹部と会った際に、幹部は「このままでは、大阪のお笑いは枯渇してしまう。もう一度、大阪のお笑いを復活させなければならない」と真剣に語っていた。それには、岡村がリーダー役としてもってこいの存在だ。また、吉本は自社が中心となって、25年の大阪万博誘致に向けて、大阪エンタテインメントパークを企画。その一環として、年内に大阪城公園に大・中・小の3つの劇場をオープンさせる。岡村が大阪に活動拠点を移す条件が、少しずつそろってきているのだ。  肝心のコンビについてだが、解散はせず、これまで通り、お互いピンで活動していくだろう。相方の矢部浩之は家庭もあるため、東京を中心に活動するしかないだろうが、その点、独身の岡村は自由が利く。大阪のお笑い活性化に貢献すべく立ち上がるのか、今後の岡村の動向に注目したい。 (文=本多圭)