“体調不良”のはずが……音信不通の地下アイドルメンバーが「AVの契約金」受け取ったまま失踪中!?

 体調不良で休業中と伝えられていた地下アイドルグループのメンバー女性ひとりが、実際には関係者と連絡の取れない失踪状態にあり、さらに「AVデビューの契約金を受け取ったままの状態」だという仰天話が聞こえてきた。

「彼女は、昨年末から音信不通です。トラブルが表になると、グループ自体の仕事が危なくなるので、運営側は隠したままですけどね」

 事情を打ち明けたのは、元マネジャー男性。アイドルライターもやっている男性は、約1年前までグループを担当していた。

「ただ、昨年の夏に多忙で担当から降りて、グループは別の小さなプロダクション所属となったんです」

 グループは2016年に結成したばかりの女性5人組で、活動の舞台は首都圏の小さなライブ会場程度。世間での知名度はまだ低い。音信不通なのは、その中のひとりである24歳(公称21歳)のメンバーAで、昨年の秋ごろから姿を消し、事務所サイドは「体調不良」として残った4人での活動を継続させていた。ただ、元マネジャー男性が退職後も現役メンバーらと連絡を取っていた中で、その真相が「失踪」だと判明したのだった。

「さらにわかったのは、所属プロダクションがAV女優の手配も手掛けているところで、AにAVデビューの話を持ち掛け、本人もそれを受けたというんです。メーカーとの契約金は300万円で、Aはそのうち100万円を受け取ったまま、撮影を前に連絡が取れなくなったということなんですが、実はプロダクション側は、最初から“元アイドルのAVデビュー作”を撮る目的でグループごと獲得したようなんです。今年1月か2月ごろまでに5本ぐらいのAV作品を撮影しながら、発売ギリギリまでアイドル活動させて商品価値を高める予定だったようですね。ただ、本人がいなくなるとメーカーとの違約金が発生してしまうため、プロダクションは今、必死に別のメンバーに代替出演の説得をしているとか。下手に失踪を知られてしまうと、アイドルグループ自体の商品価値がなくなるので、Aの不在は体調不良ということのままにしているんでしょう」

 この衝撃の裏事情は定かでない部分も多いのだが、いずれにせよAは現在も音信不通。

「AVデビューを嫌がったのか、別の理由なのか、連絡が取れないことにはわかりません。本当はネット上で失踪を明かして無事かどうか呼び掛けたいぐらいですが、自分はもうマネジャーではないし、他のビジネスが絡んでいるとなると、出しゃばったことはできない」と元マネジャー。

 このまま「体調不良」を装うことにも限界がありそうなものだが、グループの人気が低いため、世間ではほとんど気にされることはないまま、ごく一部のファンだけが「復帰を待っています」などと声を上げている。

 現在、AV界では出演強要や奴隷契約が人権問題となっているだけに、今回の問題がそれに類するものでないことと、何より本人の無事を願いたい。
(文=藤堂香貴/NEWSIDER Tokyo)

テレビ局の“ジャニーズ忖度”で……人気上昇も「グループ売り」できないEBiDANの苦悩

 男性アイドルといえば、ジャニーズ事務所の寡占状態となっている日本の芸能界だが、その牙城を切り崩そうと近頃、勢いを増しているのがスターダストプロモーションのEBiDANだ。

 超特急、DISH//、PrizmaXなどのユニットを擁するEBiDAN。地上波のテレビに登場することは少ないが、超特急は昨年オリコン1位を獲得し、アリーナツアーも成功、DISH//も単独日本武道館公演を何度も成功させるなど、その人気は高い。

「ジャニーズ勢には及ばないとしても、男性アイドル業界で確実に勢力を拡大しているのがEBiDAN。最近はソロでの売り出しも積極的で、DISH//のボーカル&ギター・北村匠海はドラマや映画に出演し、イケメン若手俳優として知名度を上げています」(女性週刊誌記者)

 俳優として出演した作品の番宣でバラエティー番組にも出演するようになった北村。しかし、そこではグループ活動について深く掘り下げられることは少ないという。

「あくまで“イケメン俳優”として出演しているのであって、アイドルグループのメンバーとして出演しているわけではないというのが、番組サイドのスタンスのようですね。だから、グループの話はスルーされがちなんです。スターダストとしてみれば、メンバーが個人で売れることで、グループの知名度を上げたいのでしょうが、あまりうまく行かないようです」(同)

 ももいろクローバーZのブレーク以降、多数の女性アイドルグループを輩出しているスターダスト。その男性バージョンとしてのEBiDANにも期待をかけているという。

「固定客を相手に確実な売り上げが見込めるアイドルビジネスは、事務所としてはかなりありがたいものです。今後数十年にわたってスターダスト全体の屋台骨にしようと、音楽部門に力を入れている。そのためにはEBiDANのブレークが必要となるわけですが、あまりにも強力なライバルが立ちはだかって、どうにもいかないようです」(芸能事務所関係者)

 その強力なライバルとは、もちろんジャニーズ事務所だ。

「ジャニーズ事務所が直々に“EBiDANに触れるな”などと、制作サイドに要請することはありません。でも、ジャニーズ事務所は横並びの出演者をものすごく気にするので、バラエティー番組にゲスト出演する際も“先週は誰が出ましたか?”などと聞いてくる。そこで、イケメン若手俳優がいたりすると、“次回からのオファーについては考えさせていただきます”となりかねない。そして、最大のタブーがジャニーズのタレントを別事務所の男性アイドルグループと同列に扱うことなんです。たとえば『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)などは、番宣などでジャニーズタレントが出ることも多く、DISH//のメンバーを大々的に扱ったとなると、確実に波風が立ってしまう。ジャニーズとの関係をこじれさせたくない制作サイドが、EBiDANにあまり触れなくなるというのも理解できますね」(前出関係者)

 いくらコンサートにたくさんのファンを呼べても、メディア露出は思うようにいかないEBiDAN。本当のブレークにはまだまだ時間がかかりそうだ。

 

「10年後も『めろんちゃん』でいたい」――ピアノで“TEPPEN”とったアイドル・山口めろんが語る今、そして未来

 今年1月12日、フジテレビ系で放送された『芸能界特技王決定戦TEPPEN』。そのピアノ部門で優勝したのは、頭にめろんを実らせた、ちょっと不思議なアイドルだった。

 彼女は何者? どんな経歴の子なの? そんな声に応えるため、彼女へのインタビュ-を行った。

――まずは『TEPPEN』優勝、おめでとうございます!

山口めろん(以下、めろん) ありがとうございマスクメロ-ン!

――優勝したときはどんな気持ちでしたか?

めろん 実は、収録の時はあまり実感がなかったんです。放送後にみんなから連絡が来て、「あ、獲ったんだ」と実感が湧いてきて、すごく嬉しくなりました。今もまだその嬉しさが続いているような状態ですね。

 これからは「追われる側」になりますが、今まで、あまりそっちの立場になったことがないんです。いつも、「這い上がって、這い上がって……」という感じだったんで。大学時代もポンコツでした。音楽学科を専攻していたんですけど、上手い人だけが選ばれるコンサートにも選ばれたことなかったし(笑)。

――ピアノを始めたきっかけは?

めろん 親が習わせてくれたことですね。物心ついた時にはもう習っていました。

――『TEPPEN』出演時のエピソ-ドを教えてください。

めろん 収録日の前日がリハ-サルだったんですけど、終わって最寄り駅まで帰ったら、お財布と家の鍵とICカ-ド、全部事務所の人に預けたままだったことに気付いて。「やばい!」って思って電話しようとしたら、携帯の充電が残り1%だったんですよ。「終わった……」と思いましたね。近所にお世話になっているレストランがあるので、そこで電話を借りて事務所と連絡を取れました。

――それは大変でしたね。では、当日のコンディションは万全ではなかった?

めろん そうですね。でも、逆にそれがあったから「どうにでもなれ」「もう失うものはない! 頑張るしかない!」って気持ちにもなって、いい方向にいけたような気もします。

――みんながライバルなわけですが、現場の雰囲気はどうでしたか?

めろん ライバルだからといって、バチバチするということはなくて、どちらかというと「自分との闘い」といった感じですね。みなさん「いかに練習通りに弾けるか」というような、いい緊張感がありました。

 決勝で戦ったこまつさんは「よきライバルだから」って言ってくれたりしています。出演者はみんな音楽が好きだから、そういう意味では“仲間意識”みたいなものがありますね。

――ご家族や地元の方からの反応もあったんじゃないですか?

めろん いかに私が忙しく毎日頑張っていたとしても、テレビに出て、メディアで発信して地元まで届けないと「あれ? まだアイドルやってるの?」と思われちゃうんです。だから、今回ゴ-ルデンタイムの全国放送で、いろんな人に見てもらえて、「めろんちゃん、ちゃんと頑張ってるんだ」って分かってもらえたのが本当によかったです。地元の兵庫・豊岡でも、市の掲示板で宣伝してくれたりとかしてくれて。今は本当に応援してくれています。

■「とにかく表現するのが好き!」

 

――アイドルになったきっかけは?

めろん 「芸能人になりたい」という気持ちは全くなくて。「いろんなものを見たい」っていう漠然とした気持ちで大学進学のために上京して、音楽関係の仕事に就ければいいなと思っていたんです。それが、大学のミスコンに出場したのをきっかけにお仕事をいただくようになって。それから、芸能界にも興味持ち始めて、オ-ディションを受けに行ったりしました。そうして事務所に入った流れでアイドルユニット「怪傑!トロピカル丸」を組むことになったんです。

 それまでは、あんまりアイドルに興味はなくて、“歌って踊る”っていうのもやったことがなかったし、想像できない世界でしたね。初めて社長に握手会に連れて行かれた時、自分の未知の世界だったので、「本当に今後この世界でやっていけるのか?」っていう不安がありました。

 メンバ-が集められてレッスンをして、レコ-ディングをして、CDが出てそれがお客さんの手に渡った時にようやく「アイドルをやってる!」っていう実感を持てたんです。それで、CDの初盤2000枚が売切れた時に、感動したんですよ。「私たちでもこんなにお客さんに喜んでもらえることができるんだ!」って。そこからみんなで一致団結するようになりました。それが、結成から半年ぐらいですかね。それから3年間ぐらいは本気でアイドルをやりました。

――その後、ユニットは解散するわけですが、その時は「もっとやりたい」という気持ちだったんでしょうか?

めろん そうですね。3年目でちょうど視野を広げていこうかなと思っていたところで、他のメンバ-も「女優になりたい」とか「グラビアでやっていきたい」とかそれぞれ目標が育っていて。「辞めたい」ということではなく、そろそろ次のステ-ジには進みたいと思っていました。

 卒業してからも「ユニット時代より下降したよね」って言われたくなくて。それ以上に「頑張ってる」ってどうしても認められたかった。なので、「ユニット時代よりは成長しよう」って頑張りました。

――その気持ちが今でもアイドルを続けているモチベ-ションなんでしょうか?

めろん そうですね。「あの頃の方がよかった」とはどうしても言われたくないし、「絶対今の方がいいよ」って言われたい。それもあったので、解散から半年間フリ-でいた時に、「何か形に残したいという気持ちで本を書きました。

――『アイドルだって人間だもん!』(創芸社)ですね。文章を書くのはもともとお好きなんですか?

めろん 結構創作意欲が強いんです。本を出したのは初めてで、それまであまり文章も書いていなかったんですけど、集中すると一気に書けました。朝から夜中の3時ぐらいまでパソコンに向かっていましたね。

――最初から出版の企画があって書いていたわけではないんですか?

めろん そうではなく、私が書いたものを60社ぐらいに持ち込んで、ようやく出版できた感じです!

――創作意欲の「原点」は何なんでしょう?

めろん やっぱり、やっていて「楽しい」っていう気持ちですね。書籍として形になるのが楽しいし、自分の作品を生み出すのが好きだし。それって、音楽とか芸術全てに通じるものかなって思います。とにかく表現するのが好きなんです!

――影響を受けた人がいるんでしょうか?

めろん 例えば、ピアノでショパンの曲を弾いていると、その曲を作ったときのショパンの心情とかが、曲を通して伝わってくるんです。そういうふうに、時間とか場所とかを超えて、何かを与える人になりたいと思ったのがきっかけなので、私が影響を受けたのは、昔から弾いている曲を作った音楽家たちなのかなと思います。

――ファンの方は、どんなタイプが多いですか?

めろん ユニット時代から応援してくれている方が多いですね。私のファンは、一回応援してくれると、離れていく人があまりいないんですよ! 特に、嫌いになって離れたりとかはないです。直接会いに来る頻度は減ったにしても、ずっとテレビで応援してくれていますね。あとは、『TEPPEN』とかテレビに出るようになってからは年齢層が広がって、ファミリ-とかお子さんも増えてきました。

 お仕事でショッピングモ-ルに行ったときには、「うわ~、めろんちゃん!」ってお子さんが声をかけてくれたりします。あと、娘さんを連れたお母さんが「この子、めろんちゃんを見てピアノを始めたのよ」って言ってくれたりとかして嬉しいですね。

――ファンはどんな存在ですか?

めろん 一言で表すと「友達」ですね。変に「テレビに出ている人」とは思われたくないです。見つけたらいつでも声をかけて欲しい!

■目指すは「チャップリン」みたいな“エンタ-テイナ-”

 

――メディア出演以外に、どんな活動をされていますか?

めろん 『めろんカンタ-ビレ』というイベントを定期的に開催しています。グランドピアノが置いてあるアットホ-ムなレストランで、ファンの方に集まってもらって、ご飯を食べたり飲み物を飲んだりしながら、私のピアノとト-クを聞いてもらうといった内容です。クイズなどの企画もあったりして、私がやりたいことを詰め込んだ空間という感じですね。もうひとつは『アイドルクッキング』。こちらは少人数で、私が作った手料理をみなさんに食べていただきながら、濃厚な時間を過ごしていただくという企画です。

――以前、原宿で「めろんちゃんシ-ル」を配る布教活動をしていましたが、あれは今でもやっているんですか?

めろん 今でも、時間がある時はやろうと思っていて、シ-ルはいつも持ち歩いているんですよ。最初は職務質問とかされて大変だったんですけど(笑)。ゆくゆくは原宿の都市伝説になりたいんです。「あ、めろんちゃんだ。本当にいた-!」みたいな。

――Twitterでは、絵文字をたくさん使ったり、「間違い探し」をやったりと、“めろんちゃんらしさ”が溢れていますが、SNSで発信する上で何か意識していることはありますか?

めろん あれ本当に素なんですよね。やりたくてやってるだけなんで。結構周りから「あのツイ-ト一周回って怖いよ」って言われることもあるんですが(笑)。普段からこんな感じのテンションなので、それを文章でも伝えたいなって思ってます。

 今どきのアイドルさんって、結構何でもTwitterに書いちゃうじゃないですか。「辛いことあった」とか「病んだ」とか。それに親近感が湧くっていうのも、わからなくはないんです。でも、私はやっぱりみんなに「楽しさ」とか「元気」を届けたいので。辛いことがあったとしても、「でも楽しい~!」みたいな気持ちで発信しています。読む人に心配もかけたくないですし。まぁ、たまに食生活が偏りすぎてファンのみなさんに心配をかけちゃうことはありますけど(笑)。

――メロンの名産地である茨城県八千代町の観光大使としても活動されていますが、これから新たに挑戦したいことはありますか?

めろん まだ自分のやったことがないジャンルに足を踏み入れてみたいです。例えば、政治やニュ-スを勉強して、今までの自分とギャップがあるようなこともしてみたい。ワイドショ-に出たりとか。「こう見えて、実はいろいろできるんだぞ」っていうところをアピールしたいです。

 あと、これまでに出した本を元にして、いろいろなメディアにも展開できればと思っています。普通のアイドルさんがやらないようなことをやって、質を高めていきたいですね。

――10年後はどんなことをしていると思いますか?

めろん 10年後も20年後も『めろんちゃん』でいたいです! ディズニーとか、アンパンマンのようないつまで経っても変わらない“キャラクタ-”みたいな感じで。だから、自分を曲げずに、ずっとこのままでいきたいです。

 みなさんが辛い時や悲しい時も、「めろんちゃんを見たら元気が出る」と言ってもらえるような存在になりたくて頑張っていますので、もしも辛い時があったらどういう形でもいいので、私を頼って欲しいです! いろいろな形でみなさんを元気づけられるような存在になりたいです。

――「めろんちゃんに憧れてアイドルになりました」っていう子が出てくるかもしれないですもんね。

めろん そうなりたいです! あとは、「チャップリン」みたいな“エンタ-テイナ-”になるのが目標です!

 一見、そのルックスや言動から、イロモノ的な見方をされてしまいがちな彼女だが、信念として持っているのは「みんなを元気にしたい」という正統派の気持ちだということが伝わってきた。

 近頃、アイドルの卒業やグループ解散などが続いている。もし悲しんでいる人がいたら、一度めろんちゃんに会いに行ってみてはどうだろう。絶対、幸せを分けてくれるだろう。
(取材・文=プレヤード)

●山口めろん(やまぐち・めろん)
兵庫県豊岡市出身。「怪傑!トロピカル丸」などのアイドルユニットで活動後ソロに。得意のピアノを活かし、『芸能界特技王決定戦 TEPPEN』に2016年から参戦。3度目の出場で見事優勝を果たす。『Emotional Beat 姫ラジ』(レインボ-タウンFM)、『えりぬきアイドルがその場で調べるニュ-スの結論(略して)バラ売り』(Kawaiian TV)レギュラ-出演中。

ブログ『山口めろんのめろんの気持ち』
https://ameblo.jp/memememelonchan/

Twitter:@memememelonchan

 

■山口めろん著『アイドルだって人間だもん~元アイドル・めろんちゃんの告白~』(創芸社)絶賛発売中!

ドラマ界にも吹き荒れる“乃木坂旋風”! 西野七瀬『電影少女』に注目せよ

 今や、公式ライバルのAKB48をしのぐ勢いのある乃木坂46だが、テレビドラマにも乃木坂旋風が押し寄せつつある。

 現在、与田祐希は『モブサイコ100』、1月末に次回のシングルをもってグループを卒業することを発表した生駒里奈は『オー・マイ・ジャンプ!~少年ジャンプが地球を救う~』、そして、西野七瀬は『電影少女-VIDEO GIRL AI 2018-』に出演している。どれも、テレビ東京系の深夜ドラマだというのが面白い。

 かつてAKB48のメンバーが『マジすか学園』シリーズ(テレビ東京/日本テレビ系)に出演したことで女優としての活路を切り開いていったように、今後は乃木坂のアイドルたちが女優として躍進していくことは間違いないだろう。

 中でも注目は、西野七瀬だ。

 彼女が出演している『電影少女』は土曜深夜0時20分から放送されているSF仕立ての恋愛ドラマだ。

 物語は海外で暮らす絵本作家の叔父の空き家で一人暮らしを始めた高校生・弄内翔(野村周平)が、古いVHSのビデオを見つけるところから始まる。

 ビデオの中にはビデオガールの天野アイ(西野七瀬)が封印されていた。実体化したアイは、3カ月だけ生命を獲得し、再生した男の願いを叶えてくれる理想の女の子になるはずだった。しかし、ビデオデッキが壊れていたせいで、性格や設定に不具合が生じてしまい、料理が下手で口調は乱暴という初期設定とは真逆の女の子になってしまう。

 本作は桂正和が1989~92年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載していた漫画『電影少女』の実写映像化作品だ。物語の舞台は2018年の現代で、原作漫画の続編となっている。

 ビデオガールのアイは年を取らない。漫画版の主人公で翔の叔父にあたる弄内洋太(戸次重幸)はすでに中年男性となっていて、アイには洋太の記憶がないというのは泣かせるが、そのことによって物語は、ちゃんと現代のものとなっている。

 それにしても驚いたのは、天野アイのビジュアルである。

 もともと桂正和の描く女の子は、アイドルの水着グラビアを見ているかのようなリアルな肉体描写と、漫画やアニメの記号化されたキャラクターの持つかわいらしさが共存していたのだが、ドラマ版『電影少女』は漫画版の感覚を実写に落とし込むことに完璧に成功している。

 自分のことをオレと言い、SFチックな衣装を着ている天野アイは、人間の姿をしているが人間ではないビデオガール。文字通り漫画の世界から現実に現れたような女の子だ。

 だから普通の女の子とは考え方も違い、微妙におっさんくさいところもある。でも気持ちはピュアで優しいという、チグハグなところがまた、チャーミングである。

 漫画版にあったエッチな描写は控えめだが、何気ないシーンで見せる華奢でスラッと伸びた手足からは健康な色気を感じる。

 とにかく、天野アイを演じる西野をかわいく見せようという作り手のこだわりが随所に炸裂しており、まるで動く写真集のようだ。

 特にエンドロールで流れるスチール写真が素晴らしい。

 映像は静止画で西野の映像は止まっているのだが、水や湯気といった周囲のものは動いているという不思議なものとなっている。これは時間の止まった少女としてのアイを見せる上で見事なアプローチと言えよう。監督の関和亮はPerfumeのMVを通して女の子の身体を人工的なアンドロイドのように見せてきたのだが、本作でも生身の女の子を漫画やアニメのキャラクターのように見せる手法は見事に生きている。

 そして、西野七瀬も天野アイに完璧になりきっている。

 最初に西野が天野アイを演じると知った時は正直、イメージと合わないなぁと思った。

 同じ乃木坂46ならショートカットで少年性も見え隠れして、本人も漫画好きの生駒里奈の方がいいのではないかと思った。しかし本作のために髪を切って登場した西野七瀬を見た時は驚いた。そこには、本物の天野アイがいると思った。

 女優としては野島伸司脚本のドラマ『49』(日本テレビ系)などに出演している西野だが、『電影少女』以前で、鮮烈な印象が残っているのは、映画『溺れるナイフ』などで知られる山戸結希監督が撮った西野のソロ曲のMV「ごめんね ずっと…」だ。

 このMVは、アイドルとして活躍する西野七瀬と、アイドルにならずに看護師になった西野七瀬の姿が同時に映し出され、幼少期や学生時代の映像や写真が挟み込まれるノンフィクション形式のMVだ。西野の哀しい歌声もあってか、なんだか見てはいけないヤバイものを見てしまったように感じて「あれは何だったのか?」と、今でも思い出す。

 MVの印象が鮮烈だったため、西野はもっと生々しい演技をする方向に女優として向かうのではないかと思っていた。

 だが、初主演となった映画『あさひなぐ』では『電影少女』にもつながるようなコミカルな姿も見せており、そして『電影少女』では、漫画的なキャラクターを演じるツボを完全につかんだように見える。

 漫画的なキャラクター性と女としての生々しい色気が、西野七瀬の中には共存している。

 かつてなら漫画の中でしか成立できなかった美少女・天野アイは、西野七瀬というアイドルの身体を借りることで見事、現代に蘇ったのだ。
(文=成馬零一)

●なりま・れいいち
1976年生まれ。ライター、ドラマ評論家。ドラマ評を中心に雑誌、ウェブ等で幅広く執筆。単著に『TVドラマは、ジャニーズものだけ見ろ!』(宝島社新書)、『キャラクタードラマの誕生:テレビドラマを更新する6人の脚本家』(河出書房新社)がある。

◆「女優の花道」過去記事はこちらから◆

ドラマ界にも吹き荒れる“乃木坂旋風”! 西野七瀬『電影少女』に注目せよ

 今や、公式ライバルのAKB48をしのぐ勢いのある乃木坂46だが、テレビドラマにも乃木坂旋風が押し寄せつつある。

 現在、与田祐希は『モブサイコ100』、1月末に次回のシングルをもってグループを卒業することを発表した生駒里奈は『オー・マイ・ジャンプ!~少年ジャンプが地球を救う~』、そして、西野七瀬は『電影少女-VIDEO GIRL AI 2018-』に出演している。どれも、テレビ東京系の深夜ドラマだというのが面白い。

 かつてAKB48のメンバーが『マジすか学園』シリーズ(テレビ東京/日本テレビ系)に出演したことで女優としての活路を切り開いていったように、今後は乃木坂のアイドルたちが女優として躍進していくことは間違いないだろう。

 中でも注目は、西野七瀬だ。

 彼女が出演している『電影少女』は土曜深夜0時20分から放送されているSF仕立ての恋愛ドラマだ。

 物語は海外で暮らす絵本作家の叔父の空き家で一人暮らしを始めた高校生・弄内翔(野村周平)が、古いVHSのビデオを見つけるところから始まる。

 ビデオの中にはビデオガールの天野アイ(西野七瀬)が封印されていた。実体化したアイは、3カ月だけ生命を獲得し、再生した男の願いを叶えてくれる理想の女の子になるはずだった。しかし、ビデオデッキが壊れていたせいで、性格や設定に不具合が生じてしまい、料理が下手で口調は乱暴という初期設定とは真逆の女の子になってしまう。

 本作は桂正和が1989~92年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載していた漫画『電影少女』の実写映像化作品だ。物語の舞台は2018年の現代で、原作漫画の続編となっている。

 ビデオガールのアイは年を取らない。漫画版の主人公で翔の叔父にあたる弄内洋太(戸次重幸)はすでに中年男性となっていて、アイには洋太の記憶がないというのは泣かせるが、そのことによって物語は、ちゃんと現代のものとなっている。

 それにしても驚いたのは、天野アイのビジュアルである。

 もともと桂正和の描く女の子は、アイドルの水着グラビアを見ているかのようなリアルな肉体描写と、漫画やアニメの記号化されたキャラクターの持つかわいらしさが共存していたのだが、ドラマ版『電影少女』は漫画版の感覚を実写に落とし込むことに完璧に成功している。

 自分のことをオレと言い、SFチックな衣装を着ている天野アイは、人間の姿をしているが人間ではないビデオガール。文字通り漫画の世界から現実に現れたような女の子だ。

 だから普通の女の子とは考え方も違い、微妙におっさんくさいところもある。でも気持ちはピュアで優しいという、チグハグなところがまた、チャーミングである。

 漫画版にあったエッチな描写は控えめだが、何気ないシーンで見せる華奢でスラッと伸びた手足からは健康な色気を感じる。

 とにかく、天野アイを演じる西野をかわいく見せようという作り手のこだわりが随所に炸裂しており、まるで動く写真集のようだ。

 特にエンドロールで流れるスチール写真が素晴らしい。

 映像は静止画で西野の映像は止まっているのだが、水や湯気といった周囲のものは動いているという不思議なものとなっている。これは時間の止まった少女としてのアイを見せる上で見事なアプローチと言えよう。監督の関和亮はPerfumeのMVを通して女の子の身体を人工的なアンドロイドのように見せてきたのだが、本作でも生身の女の子を漫画やアニメのキャラクターのように見せる手法は見事に生きている。

 そして、西野七瀬も天野アイに完璧になりきっている。

 最初に西野が天野アイを演じると知った時は正直、イメージと合わないなぁと思った。

 同じ乃木坂46ならショートカットで少年性も見え隠れして、本人も漫画好きの生駒里奈の方がいいのではないかと思った。しかし本作のために髪を切って登場した西野七瀬を見た時は驚いた。そこには、本物の天野アイがいると思った。

 女優としては野島伸司脚本のドラマ『49』(日本テレビ系)などに出演している西野だが、『電影少女』以前で、鮮烈な印象が残っているのは、映画『溺れるナイフ』などで知られる山戸結希監督が撮った西野のソロ曲のMV「ごめんね ずっと…」だ。

 このMVは、アイドルとして活躍する西野七瀬と、アイドルにならずに看護師になった西野七瀬の姿が同時に映し出され、幼少期や学生時代の映像や写真が挟み込まれるノンフィクション形式のMVだ。西野の哀しい歌声もあってか、なんだか見てはいけないヤバイものを見てしまったように感じて「あれは何だったのか?」と、今でも思い出す。

 MVの印象が鮮烈だったため、西野はもっと生々しい演技をする方向に女優として向かうのではないかと思っていた。

 だが、初主演となった映画『あさひなぐ』では『電影少女』にもつながるようなコミカルな姿も見せており、そして『電影少女』では、漫画的なキャラクターを演じるツボを完全につかんだように見える。

 漫画的なキャラクター性と女としての生々しい色気が、西野七瀬の中には共存している。

 かつてなら漫画の中でしか成立できなかった美少女・天野アイは、西野七瀬というアイドルの身体を借りることで見事、現代に蘇ったのだ。
(文=成馬零一)

●なりま・れいいち
1976年生まれ。ライター、ドラマ評論家。ドラマ評を中心に雑誌、ウェブ等で幅広く執筆。単著に『TVドラマは、ジャニーズものだけ見ろ!』(宝島社新書)、『キャラクタードラマの誕生:テレビドラマを更新する6人の脚本家』(河出書房新社)がある。

◆「女優の花道」過去記事はこちらから◆

男たち女たちはなぜ競うのか? カンパニー松尾がキャノンボール、アイドル、テレクラ、AVを語る【後編】

(前編はこちらから)

──半ば監禁された状態の合宿生活の中で、アイドルたちもおかしくなっていったようですね。後半はガラリと雰囲気が変わり、「横浜ステージ」と称して本来の何でもありな『キャノンボール』スタイルになっていく。これは事前に予定していたもの?

松尾 そうです。これは事前のルール会議で、ビーパップみのるが「アイドルと6日間闘ったら疲弊するから、最後に自分たち本来の闘いを用意しましょう」と話したことから生まれたものです。最終ステージは従来の『テレクラキャノンボール』を踏襲したものを設定し、それを楽しみに僕らは合宿を乗り切ったんです(笑)。内容が内容だけに、渡辺淳之介さんにも高根プロデューサーにも事前に伝え、製作費もその部分に関しては「ハマジム」から持ち出しているんです。楽しみにしていたパートでしたが、まぁ予想を上回ることが次々と起こりました。

──予想外のハプニングが起きることが『キャノンボール』の醍醐味ですね。『BiSキャノンボール』でファーストサマーウイカが松尾さんに激怒するシーンがすごく印象に残っています。ウイカの怒った顔がとても美しかった!

松尾 僕はウイカを怒らせようと思って、撮っていたわけじゃないんです。「ウイカとハメ撮りしたいなぁ」と思っていたところ、ああいう予想外の展開になってしまった(笑)。ウイカは僕に怒っていたわけではなく、解散ライブ前夜にビーバップみのるがテンテンコに仕掛け、一睡もさせなかったことをライブ後に知って怒っていたんです。自分のことではなく、BiSのことを思って彼女は怒っていたんです。

──その結果、アイドルが本気になった表情、しかも美しい素顔をカメラに収めることに成功したわけですね。

松尾 先日、『BiSキャノンボール』のオーディオコメンタリー上映があって、僕もプー・ルイと一緒に参加したんですが、プー・ルイはあのシーンを観ながら爆笑していましたね。BiSってトラブルを乗り越えることで成長してきたアイドルグループだったから、プー・ルイにしてみれば「蚊に刺されたとも思っていない」程度のことだったそうです。

──BiSのリーダーであるプー・ルイとは『BiSキャノンボール』に始まり、新生BiSオーディションを追った『劇場版BiS誕生の詩』(17)、そして『アイドルキャノンボール』と一緒だったわけですが、プー・ルイはプー・ルイのまま変わらない?

松尾 やっぱり、BiSといえば、プー・ルイなんですよ。彼女が始めたアイドルユニットだし、他のメンバーはいろいろ変わっていく中、BiSの精神性はプー・ルイそのもの。BiSにカメラを向けていても、どうしてもプー・ルイのことを見てしまいますね。

■テレクラはかつて大人の社交場だった

 

──『アイドルキャノンボール』の最終ステージの舞台は横浜へ。まだ、横浜にはテレクラがあるんですか?

松尾 あります。一軒だけですが。けっこー電話はつながって、5分で出会えました。結局、ツイッターで募集して、連絡してくれた女性を撮ったわけですが、テレクラ内でツイッターを使いました。意味はありませんが(笑)。

──テレクラで出会った女性たちとのハメ撮りAV『私を女優にしてください』などの人気シリーズを手掛けた松尾監督の、テレクラに対するこだわりが感じられます。

松尾 やっぱり、テレクラ愛はありますし、出逢いのツールとして、辛うじてまだ機能していますね。かつてはテレクラはひとつの文化、大人の社交場だったんです。地方のテレクラは本当に面白かった。お客さん同士が集まって、みんなで伝説自慢するんです。「あの女はやめたほうがいい」とか情報交換もしていました。今はお店だけが残って、テレクラ文化は消えてしまいましたね。テレクラの代わりに、みんなSNSを活用しています。テレクラ以上に出会い系は盛り上がっていますね。

──そして、いよいよ最終審査発表。大号泣する監督もいれば、「えっ、どうしてそこまでやるの?」と驚きの行動に出る監督もいる。映像監督としての“業”が一線を越えさせてしまうんでしょうか?

松尾 そういうことでしょうね。やっぱり『キャノンボール』って、男同士の意地の張り合いなんですよ。誰が優勝したかはここでは伏せますが、彼は審査員として参加していた渡辺淳之介さんも巻き込んでしまいますからね。自分の持っている映像監督としての資質をいかんなく発揮してみせた。ここまでやってしまったら、次回の『キャノンボール』はどうなってしまうんだという恐怖がありますね(笑)。

■カンパニー松尾に影響を与えた監督とは?

 

──2016年に行なわれた新生BiSのオーディション合宿に密着取材した『BiS誕生の詩』を松尾監督は撮り、同じ合宿に同行していたエリザベス宮地監督は『WHO KiLLED IDOL SiS消滅』(17)として撮り上げた。同じ題材を扱いながらも監督が違えば、違った作品として完成する。2人の作品を見比べると、松尾さんのほうがやはり女の子をかわいく撮っているというか、エロく感じさせます。

松尾 やっぱり監督が違えば、編集も違ってくるし、カットの選び方も変わってきます。僕は女の子がかわいいい表情をしているカットを探すのが大好きなんです。監督なんだから、当たり前と言えば当たり前なんですけどね。なるべく、女の子のいい表情を使うようにしています。AV監督もいろいろで、バクシーシ山下は女の子のかわいい映像は撮れないし、撮らなくていい監督でしょう(笑)。その点、僕はポップなAVをつくり続けてきたこともあって、女の子がかわいく映っているイメージシーンもよく挿入してきたんです。

──カンパニー松尾=ハメ撮り、で語られがちですが、カンパニー松尾監督作品は編集や選曲もいい。

松尾 そういう部分で、ごまかしているんですよ(笑)。

──テレビドラマ&劇場版『モテキ』をヒットさせた大根仁監督は、「カンパニー松尾の影響を受けた」と公言しています。逆にカンパニー松尾さんが影響を受けた映画監督を教えてください。

松尾 大根さんは今は違うと思いますけど、『モテキ』の頃はそんなふうに言ってくれて、うれしかったですね。僕が影響を受けた映画監督……。申し訳ないけど、映画はほとんど観てこなかったんです。スピルバーグは一本も観てないし、コッポラもほぼ観ていません。映画監督じゃなくて撮影監督ですが、挙げるとすればクリストファー・ドイルでしょうね。手持ちカメラを使う、広角レンズを愛用するなど、AV監督に通じるものを感じさせます。もちろん、ドイルが撮った映像は比べようがないくらい芸術的ですよ。ドイルは自分でも監督するようになりましたが、僕はウォン・カーウァイ監督とコンビを組んでいた『欲望の翼』(90)や『ブエノスアイレス』(97)の頃がいちばん好きですね。

──松尾さんが「ハマジム」を立ち上げて15年。AV業界の現状は?

松尾 会社経営は年々厳しくなっています。2000年代は1本出すと2000本~2500本は売れていたのが、今は700本程度になっています。売り上げは三分の一に下がってしまっています。全盛期と比べると四分の一です。配信のほうで何とかカバーしていますが、それでも収益は半分程度。多分、AV業界はどこもそんな感じだと思います。収益が半分に減ったら、普通なら会社が潰れるところでしょうが、うちは小さい会社なので何とかやっています。大きな会社は薄利多売でやっていくか、規模を縮小するかしかないでしょうね。劇場版が当たったことで、「ハマジム」としても助かりましたが、単館系での公開なので、すごい収益というわけではありません。AVの可能性を広げるという目的もあって劇場版をやっていますが、うちは本来AVメーカーなので、AVで生き残りたいというのが本音なんです。

──最近のハリウッドでは、セクハラが大きな問題となっていますが……。

松尾 AV業界に限らず、セクハラ、パワハラは、どこの業界でも起きうると思います。AVではセクハラっぽく撮っているだけで、実際にセクハラ、パワハラしていれば、AV業界内で問題になって、干されることになりますね。AVの撮影に限ってですが、「いや」「やめてください」はOKなんです。その先を撮るのがAVですから。中には「殺して!」なんて言う女性もいますよ(笑)。なので、本当にNGな場合は「ストップ!」と言うようにしてもらっています。

──カンパニー松尾はAV監督としても、まだまだ現役であり続ける?

松尾 僕も50歳を過ぎてしんどくはなってきましたが、まだ月1~2本ペースで新作を撮っています。いろんな女性と出会うので、仕事に飽きることはないんです。女性とSEXしてお金がもらえるなんて、幸せなこと。今後も頑張るつもりです(笑)。

──劇場版を楽しんだ人は、カンパニー松尾監督のAV作品も観てほしいなと思います。

松尾 そうですね。『キャノンボール』をきっかけに、AVも観てもらえるとうれしいです。「ハマジム」にアクセスすれば、配信もしていますので。また僕に限らず、『キャノンボール』に参加している監督たちの本業のほうの作品も、ぜひ観てほしいなと思いますね。
(取材・文=長野辰次/撮影=尾藤能暢)

『劇場版アイドルキャノンボール2017』
監督/カンパニー松尾
出演/BiS、BiSH、GANG PARADE、WACKオーディション参加者、渡辺淳之介、高根順次、平澤大輔、今田哲史、カンパニー松尾、バグシーシ山下、アキヒト、梁井一、嵐山みちる、岩淵弘樹、エリザベス宮地
配給/日活 2月3日より渋谷HUMAXシネマほか全国順次公開中 R15+
(C)2017 WACK INC. / SPACE SHOWER NETWORKS INC.
http://idol-cannon.jp

●カンパニー松尾
1965年愛知県春日井市出身。テレビ番組の製作会社勤務を経て、AV制作会社で働くようになり、87年に安達かおる率いるV&Rプランンングに入社。88年に『あぶない放課後2』で監督デビュー。全国のテレクラを回った『私を女優にして下さい』や『燃えよテレクラ』は人気シリーズとなる。95年にV&Rプランニングを退社し、フリーのAV監督に。2003年にAVメーカー「HMJM(ハマジム)」を立ち上げ、現在に至る。レース形式でAV監督たちが目的地までのスピードとナンパした女性とのエッチ体験を競い合う『テレクラキャノンボール』は97年からスタート。『テレクラキャノンボール2009 賞品はまり子Gカップ』はその年の「AVグランプリ」にてプレス賞を受賞。『テレクラキャノンボール2013 賞品は神谷まゆと新山かえで』は2014年に劇場公開され、大反響を呼んだ。その他、劇場公開された監督作に『劇場版BiSキャノンボール』(15)、『劇場版BiS誕生の詩』(17)がある。
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『刀剣乱舞』『水戸黄門』財木琢磨のニャン2写真流出! 謝罪を“有料メルマガ”に誘導し炎上

 テレビドラマ『水戸黄門』(BS-TBS)の助さん役や、ゲーム『刀剣乱舞』や漫画『テニスの王子様』の2.5次元ミュージカルの出演などで知られるイケメン俳優・財木琢磨のニャンニャン写真が流出。謝罪の方法に対し、批判が相次いでいる。

 6日、ネット上に財木と見られる男性と、元アイドリング!!!の橋本楓によく似た女性の抱擁写真が複数流出。中には、2人で重なるようにお風呂に入っているものや、キスを交わしているものもあり、ファンに衝撃が走っている。

 財木は同日、Twitterで「この度は不愉快な思いをさせてしまった事 本当に申し訳ございません。自己管理の甘さを深く反省しております」と謝罪。さらに7日、「昨夜のツイートに対する皆さんからのお言葉 、全て読ませて頂きました」「明日あらためて今後の意気込みを財琢便でお伝えさせて頂きます」などとツイート。これが、反感を買っているようだ。

「Twitterのほかにアメブロもやっている財木ですが、謝罪文は月額540円の有料メールマガジン『財琢便』に掲載すると告知している。要は、『俺の謝罪と意気込みを見たいなら、金を払え』ということ。ネット上では『財木くんの対応、胸糞悪い』『全く反省してない』『ファン全員に謝れ』といった声が目立ちます」(芸能記者)

 なお、財木は数年前にも別の女性との写真が流出し、同棲疑惑が浮上。2度目の流出騒動に、ファンも憤りを隠しきれない様子だ。

「前回の流出騒動時に謝罪などは見られなかった財木ですが、写真は拡散され、ファン離れが進んでしまった。このときのほとぼりが冷め、仕事が順調だったところに2度目の流出ですから、タイミング的にも最悪。本人も大慌てで謝罪したのでしょう」(同)

 最悪のタイミングといえば、財木は今月10~12日にファンイベント『財木琢磨の恋人気分3』を開催。ファンと共に静岡県・伊東温泉に一泊するバスツアーで、参加者には「逆お部屋訪問ではふたりっきりの告白タイム(はぁと)」「夕食後にツーショット撮影デート気分(はぁと)」「恋人気分で自撮りショット撮影(別代金)」などの特典が。昨年12月に参加者を募った際には、定員以上の応募者が殺到し抽選になったという。

「流出させた人物は、故意にバスツアーにぶつけたのではないでしょうか? 同イベントは財木とのツーショット撮影がウリのため、参加者も複雑。案の定、ファンからは『“恋人気分”じゃなくて“浮気気分”に変えれば?』との皮肉の声も」(同)

 財木の彼女とウワサされる橋本は、だんまりを決め込んでいるが(8日現在)、財木は有料のメルマガに何を綴るのだろうか?

男たち女たちはなぜ競うのか? カンパニー松尾がキャノンボール、アイドル、テレクラ、AVを語る【前編】

 AV作品ながら映画館で上映された『劇場版テレクラキャノンボール2013』(14)は記録的な大ヒット、続く人気アイドルグループ・BiSの解散ライブに密着取材した『劇場版BiSキャノンボール2014』(15)はテアトル新宿で上映され、スマッシュヒットとなった。“ハメ撮り”AVの巨匠として知られていたカンパニー松尾は、今や映画シーンでも注目を浴びる存在となっている。そんなカンパニー松尾の最新劇場公開作となるのが、2月3日より公開が始まった『劇場版アイドルキャノンボール2017』。BiS、BiSH、GANG PAREDEというアイドルグループの新メンバーを選抜するオーディション合宿に、カンパニー松尾ら超個性派の映像監督たちが同行。それぞれのアプローチ方法で、独自の映像表現を競い合うというエンターテイメント型ドキュメンタリーとなっている。日刊サイゾー初登場となるカンパニー松尾が、映像監督の“業”が炸裂する『キャノンボール』スタイルについて、プー・ルイをはじめとするアイドルについて、消えつつあるテレクラ文化について、そしてAV業界の現状について語った。

──『テレクラキャノンボール』『BiSキャノンボール』が劇場公開され、大反響を呼びました。カンパニー松尾監督は、どのように受け止めているんでしょうか?

カンパニー松尾(以下、松尾) うれしいですよ。うれしいから、続けているんです。それまでAVでそれなりにやってきたつもりではいましたが、下水道をひたすら走っているような感覚というか、狭くぬるい場所にずっと留まっていた感じだったのが、映画館で大きな反響をもらえて、すごく新鮮だったんです。それまでのAVって“抜く”ためのものだったわけですが、そうじゃないAVを僕は撮り続けて、そのAVのまま劇場公開され、僕がAVの可能性を広げたいと思ってやってきた部分に対して、ちゃんと反応してもらえた。これは、うれしかったですね。映画監督が3~5年がかりで映画を撮る気持ちが分かった気がしました。AVってモニター越しに1人で観てもらうものだったのが、劇場では観客の数だけ笑いが倍増し、驚きの声も大きくなる。『テレクラキャノンボール』を初めて劇場公開したときの興奮が忘れられず、続けているんだと思いますね。

──満席札止めになるほどヒットした『BiSキャノンボール』ですが、人気アイドルの解散ライブ前夜のホテルをAV監督たちが密着取材するという内容は、ファンの間で賛否両論が起きたわけですが……。

松尾 普通に考えれば、大事な解散ライブの前夜にホテルに押し入って、何やってくれたんだってことですよね。しかも、ビーバップみのるはメンバーの1人を朝まで寝かせなかった。でも、BiSってアイドルらしくない破天荒さが売りで人気を得たグループだったわけです。公開当時、濃いファンは「なんでハメ撮り監督と一緒にいるのにSEXしないんだ」と怒った。自分が推しているアイドルが壊れていく様を応援しているコアなファンもいたんです。アイドルにハメ撮りを迫るなんてと怒るファンもいれば、なぜハメなかった怒るファンもいた。両方から怒られてしまった(笑)。

──それでもまた、BiSのマネージャー・渡辺淳之介&スペースシャワーTVの高根順次プロデューサーから、新メンバーオーディション合宿の撮影取材のオファーが届いた。松尾さん以上に面白いドキュメンタリーを撮れる人がいないということですよね?

松尾 いや、そんなことはないと思います。僕より面白いものを撮れる人はいっぱいいるでしょう。でも、どうしてでしょうね? 渡辺さんも、高根さんも、そしてBiSたちも、他の人たちがやらないような面白いことをやりたい人たちなんです、きっと。今はいろいろとコンプライアンスとかがうるさい時代だけど、僕個人はコンプライアンスとかには囚われない人間なんです。もちろん、人間としてのコンプライアンスはありますよ。でも、映像を撮る、ドキュメンタリーをつくるという前提のある限りでは、モラルに縛られていてはつまんないと思うんです。多分、そこを期待されているんでしょうね。

──いわば、撮る側も撮らせる側も“共犯関係”にあるわけですね。

松尾 そういうことだと思います。特に渡辺さんとの関係はそうでしょうね。彼は自分のプロダクションに所属するアイドルたちは決して脱がないと信じているわけです。信じているから、ハメ撮り監督である僕らにアイドルを差し出すことができる。言ってみれば、渡辺さんは最高のM嬢たちを僕らに差し出してくれているんです。やれるものなら、やってみろと(笑)。

──劇場に足を運ぶ観客たちもまた共犯関係となる。

松尾 そうですね。1人で観るより、大勢で観たほうが『キャノンボール』は断然面白いですしね。

■非AV監督が『キャノンボール』に新しい波を起こす!?

 

──今回の『アイドルキャノンボール』に参加した監督たちですが、『テレクラキャノンボール2013』からずいぶん顔ぶれが変わってきました。

松尾 変わりました。『テレクラキャノンボール2013』は僕やバクシーシ山下ら50代の監督、そして40代の中堅監督、30代の若手監督たちの世代間抗争も見どころになっていました。40代のビーバップみのる、タートル今田は『BiSキャノンボール』でも活躍しましたが、今回は2人とも人生いろいろありまして出場していません。その代わりに参戦したのが『遭難フリーター』(09)という社会派ドキュメンタリーで監督デビューした岩淵弘樹、普段はアーティストのプロモーションビデオを撮っているエリザベス宮地という若手の非AV監督たちなんです。今回は『テレクラキャノンボール』ではなく『アイドルキャノンボール』ということもあり、監督の幅も広げています。パンツを脱ぐ脱がないに関係なく闘うことができる新ルールになっています。

──『遭難フリーター』は秋葉原殺傷事件後に派遣社員の苛酷さが社会問題になっていたこともあって、日刊サイゾーでも取り上げました。岩淵監督はその後、松尾さんのいる「ハマジム」の社員になっていたんですね?

松尾 岩淵は派遣社員、介護関係の仕事を経て、2014年ごろかな、「ハマジム」に社員として入ってもらい、ネット配信の業務を担当してもらいました。ネット配信の数字が残念ながら目標値に達しなかったので1年間の契約で終わりましたが、岩淵は非常に仕事ができ、酒癖は悪いけれどとても熱いものを持っている男です。もう1人のエリザベス宮地は社員経験することなく、ずっとフリーの映像監督としてやってきた男。『BiSキャノンボール』ではサポートカメラマンとして入ってもらいました。宮地は中2病より、もっとすごい小6病をこじらせ続けているような男です。会社経験がないこともあって、小中学生の感覚をそのまま持っているわけです。『キャノンボール』は人選が重要ですが、この2人は『キャノンボール』のことをよく理解しているし、心根の部分ではとても健全な人間なんです。それに『キャノンボール』って、例えばSEX自慢のAV男優を参加させても面白くないんです。男優ってカメラをスタートさせ、カットの声を掛けるまでは積極的に動きますが、『キャノンボール』は「スタート」の声を掛ける前から、そしてカットを掛けた後も撮り続けないとダメなんです。AV監督を経験していない岩淵と宮地ですが、彼らにはそれができる。彼らがパンツを脱ぐのか脱がないのかも含めて、今回の『アイドルキャノンボール』の見どころになっていると思います。

──『テレクラキャノンボール2013』で活躍した若手AV監督の嵐山みちるは『BiSキャノンボール』に続いての参戦ですが、わずか数年見ないうちに、頬が痩け、眼光をギラつかせた別人のような外見になっていることにも驚きました。AV業界のハードさを感じさせます。

松尾 今、AV業界は薄利多売の時代になっていて、嵐山みちるは月8本ペースでAVを撮っているんです。月8本ペースは異常です。人間が壊れるペースですよ。普通は半年か1年しか保たないはずですが、彼はもう2年間もそのペースで撮り続けています。アイドルのようなルックスだったのに、忙しすぎて愛嬌がなくなってしまっている。そういった時間の流れも感じてもらえると面白いかなと(笑)。

■アイドル病棟と化した6日間の合宿生活

 

──もはや人間ならざるAV監督や社会派ドキュメンタリーから流れてきた監督たちがカメラで追うのは、彼らとは真逆な清純さを売りにしたアイドルやアイドル候補生たち!

松尾 水と油の関係です。相容れない素材でドレッシングを作ろうっていうんだから、まぁ分裂しますよね(笑)。

──一見、清純で健気そうに見えるアイドルたちですが、彼女たちもまた競い合う。勝利者チームは敗者チームの持ち曲を奪うことができるというルールによって、グループ間で激しい抗争が勃発し、思いがけず大きな問題に発展していく。一度自分が手に入れたものは絶対に他人に渡したくないという、女の“業”を感じさせました。

松尾 アイドルたちの競争意識を煽るために導入された新ルールでしたが、合宿所内が曲奪い合い合戦に向かってしまい、そのことに僕は戸惑ってしまった。でも、そんな予想外の展開のお陰で、もう一本映画が公開されることになったので、結果的には良かったかなと。

──6日間のオーディション合宿はどうでしたか?

松尾 つらかった(苦笑)。近くにコンビニがないような一般の合宿所だったんですが、食事がね。箸が進まない上に、量がハンパなく多い。それを毎朝8時、昼12時、夕方6時と毎日決まった時間に同じメニューを、みんなで食べるという……。刑務所とは言わないけど、軍隊のような生活でした。人間ね、食生活が満たされていないと脳の働きも低下して、闘う気力も湧いてこないんですよ。

──アイドルのオーディション合宿というよりは、隔離病棟のように見えました。

松尾 ほんとそう。合宿所を抜け出して、コンビニまで行って帰ってきた人は、すごく生き生きして戻ってくるんですよ。一度でも外の空気を吸うと、「合宿所には戻りたくない」とみんな思ってしまう。僕も1~2度、コンビニへ行きましたが、セブンイレブンで呑んだコーヒーがすごく美味しかった。合宿所に戻るのがイヤになりましたね。食事のシーンを盛り上げるために激辛のデスソースを用意したんですが、あれもつらかった。カレー好きな僕が食べても、死ぬかと思いましたよ。アイドルたちはがんがんデスソースの入った食事を平らげていましたけど、真似しないほうがいい。彼女たち、最初は嫌っていたのに、途中から進んでデスソースを手にするようになりましたからね。プー・ルイも「あの合宿はおかしかった」と話しています。

(インタビュー後編へ続く/取材・文=長野辰次/撮影=尾藤能暢)

『劇場版アイドルキャノンボール2017』
監督/カンパニー松尾
出演/BiS、BiSH、GANG PARADE、WACKオーディション参加者、渡辺淳之介、高根順次、平澤大輔、今田哲史、カンパニー松尾、バグシーシ山下、アキヒト、梁井一、嵐山みちる、岩淵弘樹、エリザベス宮地
配給/日活 2月3日より渋谷HUMAXシネマほか全国順次公開中
C)2017 WACK INC. / SPACE SHOWER NETWORKS INC.
http://idol-cannon.jp

●カンパニー松尾
1965年愛知県春日井市出身。テレビ番組の製作会社勤務を経て、AV制作会社で働くようになり、87年に安達かおる率いるV&Rプランンングに入社。88年に『あぶない放課後2』で監督デビュー。全国のテレクラを回った『私を女優にして下さい』や『燃えよテレクラ』は人気シリーズとなる。95年にV&Rプランニングを退社し、フリーのAV監督に。2003年にAVメーカー「HMJM(ハマジム)」を立ち上げ、現在に至る。レース形式でAV監督たちが目的地までのスピードとナンパした女性とのエッチ体験を競い合う『テレクラキャノンボール』は97年からスタート。『テレクラキャノンボール2009 賞品はまり子Gカップ』はその年の「AVグランプリ」にてプレス賞を受賞。『テレクラキャノンボール2013 賞品は神谷まゆと新山かえで』は2014年に劇場公開され、大反響を呼んだ。その他、劇場公開された監督作に『劇場版BiSキャノンボール』(15)、『劇場版BiS誕生の詩』(17)がある。
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男たち女たちはなぜ競うのか? カンパニー松尾がキャノンボール、アイドル、テレクラ、AVを語る【前編】

 AV作品ながら映画館で上映された『劇場版テレクラキャノンボール2013』(14)は記録的な大ヒット、続く人気アイドルグループ・BiSの解散ライブに密着取材した『劇場版BiSキャノンボール2014』(15)はテアトル新宿で上映され、スマッシュヒットとなった。“ハメ撮り”AVの巨匠として知られていたカンパニー松尾は、今や映画シーンでも注目を浴びる存在となっている。そんなカンパニー松尾の最新劇場公開作となるのが、2月3日より公開が始まった『劇場版アイドルキャノンボール2017』。BiS、BiSH、GANG PAREDEというアイドルグループの新メンバーを選抜するオーディション合宿に、カンパニー松尾ら超個性派の映像監督たちが同行。それぞれのアプローチ方法で、独自の映像表現を競い合うというエンターテイメント型ドキュメンタリーとなっている。日刊サイゾー初登場となるカンパニー松尾が、映像監督の“業”が炸裂する『キャノンボール』スタイルについて、プー・ルイをはじめとするアイドルについて、消えつつあるテレクラ文化について、そしてAV業界の現状について語った。

──『テレクラキャノンボール』『BiSキャノンボール』が劇場公開され、大反響を呼びました。カンパニー松尾監督は、どのように受け止めているんでしょうか?

カンパニー松尾(以下、松尾) うれしいですよ。うれしいから、続けているんです。それまでAVでそれなりにやってきたつもりではいましたが、下水道をひたすら走っているような感覚というか、狭くぬるい場所にずっと留まっていた感じだったのが、映画館で大きな反響をもらえて、すごく新鮮だったんです。それまでのAVって“抜く”ためのものだったわけですが、そうじゃないAVを僕は撮り続けて、そのAVのまま劇場公開され、僕がAVの可能性を広げたいと思ってやってきた部分に対して、ちゃんと反応してもらえた。これは、うれしかったですね。映画監督が3~5年がかりで映画を撮る気持ちが分かった気がしました。AVってモニター越しに1人で観てもらうものだったのが、劇場では観客の数だけ笑いが倍増し、驚きの声も大きくなる。『テレクラキャノンボール』を初めて劇場公開したときの興奮が忘れられず、続けているんだと思いますね。

──満席札止めになるほどヒットした『BiSキャノンボール』ですが、人気アイドルの解散ライブ前夜のホテルをAV監督たちが密着取材するという内容は、ファンの間で賛否両論が起きたわけですが……。

松尾 普通に考えれば、大事な解散ライブの前夜にホテルに押し入って、何やってくれたんだってことですよね。しかも、ビーバップみのるはメンバーの1人を朝まで寝かせなかった。でも、BiSってアイドルらしくない破天荒さが売りで人気を得たグループだったわけです。公開当時、濃いファンは「なんでハメ撮り監督と一緒にいるのにSEXしないんだ」と怒った。自分が推しているアイドルが壊れていく様を応援しているコアなファンもいたんです。アイドルにハメ撮りを迫るなんてと怒るファンもいれば、なぜハメなかった怒るファンもいた。両方から怒られてしまった(笑)。

──それでもまた、BiSのマネージャー・渡辺淳之介&スペースシャワーTVの高根順次プロデューサーから、新メンバーオーディション合宿の撮影取材のオファーが届いた。松尾さん以上に面白いドキュメンタリーを撮れる人がいないということですよね?

松尾 いや、そんなことはないと思います。僕より面白いものを撮れる人はいっぱいいるでしょう。でも、どうしてでしょうね? 渡辺さんも、高根さんも、そしてBiSたちも、他の人たちがやらないような面白いことをやりたい人たちなんです、きっと。今はいろいろとコンプライアンスとかがうるさい時代だけど、僕個人はコンプライアンスとかには囚われない人間なんです。もちろん、人間としてのコンプライアンスはありますよ。でも、映像を撮る、ドキュメンタリーをつくるという前提のある限りでは、モラルに縛られていてはつまんないと思うんです。多分、そこを期待されているんでしょうね。

──いわば、撮る側も撮らせる側も“共犯関係”にあるわけですね。

松尾 そういうことだと思います。特に渡辺さんとの関係はそうでしょうね。彼は自分のプロダクションに所属するアイドルたちは決して脱がないと信じているわけです。信じているから、ハメ撮り監督である僕らにアイドルを差し出すことができる。言ってみれば、渡辺さんは最高のM嬢たちを僕らに差し出してくれているんです。やれるものなら、やってみろと(笑)。

──劇場に足を運ぶ観客たちもまた共犯関係となる。

松尾 そうですね。1人で観るより、大勢で観たほうが『キャノンボール』は断然面白いですしね。

■非AV監督が『キャノンボール』に新しい波を起こす!?

 

──今回の『アイドルキャノンボール』に参加した監督たちですが、『テレクラキャノンボール2013』からずいぶん顔ぶれが変わってきました。

松尾 変わりました。『テレクラキャノンボール2013』は僕やバクシーシ山下ら50代の監督、そして40代の中堅監督、30代の若手監督たちの世代間抗争も見どころになっていました。40代のビーバップみのる、タートル今田は『BiSキャノンボール』でも活躍しましたが、今回は2人とも人生いろいろありまして出場していません。その代わりに参戦したのが『遭難フリーター』(09)という社会派ドキュメンタリーで監督デビューした岩淵弘樹、普段はアーティストのプロモーションビデオを撮っているエリザベス宮地という若手の非AV監督たちなんです。今回は『テレクラキャノンボール』ではなく『アイドルキャノンボール』ということもあり、監督の幅も広げています。パンツを脱ぐ脱がないに関係なく闘うことができる新ルールになっています。

──『遭難フリーター』は秋葉原殺傷事件後に派遣社員の苛酷さが社会問題になっていたこともあって、日刊サイゾーでも取り上げました。岩淵監督はその後、松尾さんのいる「ハマジム」の社員になっていたんですね?

松尾 岩淵は派遣社員、介護関係の仕事を経て、2014年ごろかな、「ハマジム」に社員として入ってもらい、ネット配信の業務を担当してもらいました。ネット配信の数字が残念ながら目標値に達しなかったので1年間の契約で終わりましたが、岩淵は非常に仕事ができ、酒癖は悪いけれどとても熱いものを持っている男です。もう1人のエリザベス宮地は社員経験することなく、ずっとフリーの映像監督としてやってきた男。『BiSキャノンボール』ではサポートカメラマンとして入ってもらいました。宮地は中2病より、もっとすごい小6病をこじらせ続けているような男です。会社経験がないこともあって、小中学生の感覚をそのまま持っているわけです。『キャノンボール』は人選が重要ですが、この2人は『キャノンボール』のことをよく理解しているし、心根の部分ではとても健全な人間なんです。それに『キャノンボール』って、例えばSEX自慢のAV男優を参加させても面白くないんです。男優ってカメラをスタートさせ、カットの声を掛けるまでは積極的に動きますが、『キャノンボール』は「スタート」の声を掛ける前から、そしてカットを掛けた後も撮り続けないとダメなんです。AV監督を経験していない岩淵と宮地ですが、彼らにはそれができる。彼らがパンツを脱ぐのか脱がないのかも含めて、今回の『アイドルキャノンボール』の見どころになっていると思います。

──『テレクラキャノンボール2013』で活躍した若手AV監督の嵐山みちるは『BiSキャノンボール』に続いての参戦ですが、わずか数年見ないうちに、頬が痩け、眼光をギラつかせた別人のような外見になっていることにも驚きました。AV業界のハードさを感じさせます。

松尾 今、AV業界は薄利多売の時代になっていて、嵐山みちるは月8本ペースでAVを撮っているんです。月8本ペースは異常です。人間が壊れるペースですよ。普通は半年か1年しか保たないはずですが、彼はもう2年間もそのペースで撮り続けています。アイドルのようなルックスだったのに、忙しすぎて愛嬌がなくなってしまっている。そういった時間の流れも感じてもらえると面白いかなと(笑)。

■アイドル病棟と化した6日間の合宿生活

 

──もはや人間ならざるAV監督や社会派ドキュメンタリーから流れてきた監督たちがカメラで追うのは、彼らとは真逆な清純さを売りにしたアイドルやアイドル候補生たち!

松尾 水と油の関係です。相容れない素材でドレッシングを作ろうっていうんだから、まぁ分裂しますよね(笑)。

──一見、清純で健気そうに見えるアイドルたちですが、彼女たちもまた競い合う。勝利者チームは敗者チームの持ち曲を奪うことができるというルールによって、グループ間で激しい抗争が勃発し、思いがけず大きな問題に発展していく。一度自分が手に入れたものは絶対に他人に渡したくないという、女の“業”を感じさせました。

松尾 アイドルたちの競争意識を煽るために導入された新ルールでしたが、合宿所内が曲奪い合い合戦に向かってしまい、そのことに僕は戸惑ってしまった。でも、そんな予想外の展開のお陰で、もう一本映画が公開されることになったので、結果的には良かったかなと。

──6日間のオーディション合宿はどうでしたか?

松尾 つらかった(苦笑)。近くにコンビニがないような一般の合宿所だったんですが、食事がね。箸が進まない上に、量がハンパなく多い。それを毎朝8時、昼12時、夕方6時と毎日決まった時間に同じメニューを、みんなで食べるという……。刑務所とは言わないけど、軍隊のような生活でした。人間ね、食生活が満たされていないと脳の働きも低下して、闘う気力も湧いてこないんですよ。

──アイドルのオーディション合宿というよりは、隔離病棟のように見えました。

松尾 ほんとそう。合宿所を抜け出して、コンビニまで行って帰ってきた人は、すごく生き生きして戻ってくるんですよ。一度でも外の空気を吸うと、「合宿所には戻りたくない」とみんな思ってしまう。僕も1~2度、コンビニへ行きましたが、セブンイレブンで呑んだコーヒーがすごく美味しかった。合宿所に戻るのがイヤになりましたね。食事のシーンを盛り上げるために激辛のデスソースを用意したんですが、あれもつらかった。カレー好きな僕が食べても、死ぬかと思いましたよ。アイドルたちはがんがんデスソースの入った食事を平らげていましたけど、真似しないほうがいい。彼女たち、最初は嫌っていたのに、途中から進んでデスソースを手にするようになりましたからね。プー・ルイも「あの合宿はおかしかった」と話しています。

(インタビュー後編へ続く/取材・文=長野辰次/撮影=尾藤能暢)

『劇場版アイドルキャノンボール2017』
監督/カンパニー松尾
出演/BiS、BiSH、GANG PARADE、WACKオーディション参加者、渡辺淳之介、高根順次、平澤大輔、今田哲史、カンパニー松尾、バグシーシ山下、アキヒト、梁井一、嵐山みちる、岩淵弘樹、エリザベス宮地
配給/日活 2月3日より渋谷HUMAXシネマほか全国順次公開中
C)2017 WACK INC. / SPACE SHOWER NETWORKS INC.
http://idol-cannon.jp

●カンパニー松尾
1965年愛知県春日井市出身。テレビ番組の製作会社勤務を経て、AV制作会社で働くようになり、87年に安達かおる率いるV&Rプランンングに入社。88年に『あぶない放課後2』で監督デビュー。全国のテレクラを回った『私を女優にして下さい』や『燃えよテレクラ』は人気シリーズとなる。95年にV&Rプランニングを退社し、フリーのAV監督に。2003年にAVメーカー「HMJM(ハマジム)」を立ち上げ、現在に至る。レース形式でAV監督たちが目的地までのスピードとナンパした女性とのエッチ体験を競い合う『テレクラキャノンボール』は97年からスタート。『テレクラキャノンボール2009 賞品はまり子Gカップ』はその年の「AVグランプリ」にてプレス賞を受賞。『テレクラキャノンボール2013 賞品は神谷まゆと新山かえで』は2014年に劇場公開され、大反響を呼んだ。その他、劇場公開された監督作に『劇場版BiSキャノンボール』(15)、『劇場版BiS誕生の詩』(17)がある。
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生駒里奈、卒業後に活躍できるか? 卒業メンバーがブレークしにくい乃木坂46のツラさ

 アイドルグループ・乃木坂46の生駒里奈が1月31日、次に発売されるシングルをもってグループを卒業することを公式ブログで発表した。卒業後も芸能活動を継続するというが、その未来を不安視する関係者も多い。

「乃木坂46の初代センターに指名された生駒は、一般的な知名度は高いけど、ファンからの人気はイマイチ。たとえば、ソロでコンサートを開催したとしても、大きな会場は埋まらないでしょうね」(音楽業界関係者)

 乃木坂46の現役メンバーは「乃木坂46合同会社」という事務所に所属する形となっており、卒業すると、基本的にこの事務所の所属から外れることとなる。

「AKB48グループでは、運営としてのAKSという事務所があり、多くのメンバーはそこに所属します。しかし、一部のメンバーはそれぞれ別の事務所に所属しており、卒業してもそちらを窓口として活動を続けることができます。しかし、乃木坂46のメンバーは卒業と同時に別の事務所に移籍する必要があり、結果的にゼロからのスタートとなってしまうんです。そういった事情もあって、乃木坂46の卒業メンバーは、芸能活動がなかなか軌道に乗らないんですよ」(前出・音楽業界関係者)

 AKB48の卒業生といえば、前田敦子や大島優子、高橋みなみなど、名が知れたメンバーも多い。しかし、乃木坂46の卒業メンバーとなると、芸能界で活躍している者はあまりいないのが現状だ。

「深川麻衣は女優として頑張っていますが、そもそも乃木坂46時代の知名度も低く、世間的にはド新人といった感じ。橋本奈々未が芸能活動をしていれば、それなりに活躍していたかもしれないけど、引退してしまったのでどうしようもない。正直、これまでは“乃木坂46は卒業したらもうおしまい”といったイメージが強かったんです。あとは、日本テレビアナウンサーに内定しているという市來玲奈が注目を集める可能性があるくらい。生駒が、その流れを変えられるかどうか」(テレビ局関係者)

 知名度No.1の生駒でも、やはり難しいのだろうか? さらにこのように続ける。

「これまでの流れからすると、いくら知名度が高い生駒とはいえ、卒業後の活躍は難しいと言わざるを得ません。でも、所属する事務所次第では話題性もあるし、バラエティー番組などにはブッキングされると思います。たとえば、元AKB48の川栄李奈はエイベックスに所属したことで、卒業後に格を上げることに成功しました。生駒もエイベックスなどの大手に入れば、そこそこ良い結果が出るかもしれません。ここまでの悪い流れをひっくり返せるのは、生駒しかいませんよ」(同)

 果たして生駒は“乃木坂46は卒業したらもうおしまい”という忌まわしきジンクスを払拭することができるのだろうか……。