「おもしろ人間図鑑」か「先にやってきた未来」か──“脱北YouTuber”が語る北朝鮮のリアル

 こんにちは。安宿緑です。「脱北YouTuber」をご存じでしょうか?

 文字通り、脱北者がYouTuberとして番組を配信しているのです。正確には、「アフリカTV」というチャット機能付きの動画配信サイトからYouTubeにも転載をしている形です。韓国では脱北BJ(配信者)と呼ばれています。

 彼ら脱北YouTuberが台頭してきたのは2016年頃からで、現在多くのチャンネルがあるのを確認できます。とはいえ元庶民ですから政情には詳しくないようで、もっぱら恋愛や食べ物などの生活ネタ、北朝鮮に対する質問に答えるのを主なコンテンツとしているようです。

 その中から、特徴的なYouTuberをピックアップしてみました。

「脱北ブローカーが『国境を越えたら、北斗七星の方向を目指していけ』と言った。内モンゴルの砂漠をひたすら走り、国境警備隊を避けるために、夜の砂漠の真ん中で息を潜めた時は、心臓が凍りつくように寒かった」

 BJイピョンさん(23歳)が語る脱北時の様子は、映画のワンシーンのようです。

●BJイピョン
https://www.youtube.com/channel/UCBiFOp2g0ER25Tb5OA0G0kg

 アフリカTVの累積視聴者数は3カ月で28万人超、YouTubeに上げた脱北経緯についての動画は120万アクセスを記録。端正な容姿にピアスに刺青という、韓流アイドルのような容姿も人気の理由のようです。

 彼が放送を始めたきっかけは、「脱北者が“アカ”呼ばわりされたり、貧しい人間扱いされるのが嫌だったから」とのこと。

「北朝鮮の人は本当に人肉を食べるのか」「全員が暗殺術を習うのか」などの質問を受けることもあり、自身の放送を通じて、こうした偏見を取り除き、北朝鮮へのイメージを正したいと話しています。

 脱北したとはいえ、好き放題言われるのは我慢ならんということでしょうか。

 続いて、容姿端麗といえばイ・ソユルさん(30歳)。30歳とは思えぬ美貌とスタイルが人気で、自らフィッティングモデルを務める洋服の通販サイトを運営しています。しかしこんな美人でありながら、放送内容がえぐいのが彼女の特徴であります。

●ソユル 脱北女子 イ
https://www.youtube.com/channel/UC9jMdW7ZEnPBYhQ-sIksoDw

 先日、軍事境界線を乗り越えてきた脱北兵士の体内から回虫が発見された件についても、彼女はこのようにコメントしました。

「回虫くらい当然のこと。驚きませんでした」

 そういって、寄生虫エピソードを次々と披露します。

・北朝鮮では年に1回、駆虫剤を飲む
・回虫は最大でボールペンくらいの太さ
・シラミもわくので洗濯用洗剤で全身を洗っていた
・一度、洗濯用洗剤で洗ったら余計シラミがわいて「この洗剤は安企部(安全企画部=現:韓国国家情報院)が流布したものだ」という噂が出回った
・脇毛にシラミがわいた人がいた

 さらには「私は女性なので話すのは迷ったのですが……話しちゃいます!」と照れながら、喉に違和感を覚え、引っ張り出したら回虫だったという話まで披露。満面のスマイルで「もう10年前の話なんで、汚く思わないでくださいね★ ウフフッ★」と締めます。

 いや、全然笑えないんだが……という感じですが、壮絶な体験をサラリと話してしまうのも脱北YouTuberの魅力といえましょう。

 笑えないはずだが、一周回って笑える動画といえば、「脱北女子ソニー」。

●NorthKorean Sunny
https://www.youtube.com/channel/UCiIBRxfi5PspgJSTcvi-pHg

「私たちはお金がなかったので」と生々しい前置きをし、北朝鮮で自作していた化粧品の作り方という、ある意味「誰得」な動画をアップしています。ラインナップは、どれもDIY精神を感じさせるものになっております。

 赤いクレヨンを油で溶きながら「北にいる時は、ごま油でやってて臭かった」と言ったり、「描けない!」「痛い!」などと言いながら木串のアイラインを解説する姿は、笑っていいのかダメなのか微妙なところです。そうやってさんざん詳細に語っておきながら、最後は「体に悪いからやめたほうがいいです」と視聴者にアドバイス。いや、作らないから安心してほしい。

 そして真打ちとも言える存在が彼女、ソン・ポムヒャンさん(31歳)です。YouTube登録者数は約14万人と、桁違い。

●ソン・ポムヒャンTV
https://www.youtube.com/channel/UCuUPV5b6jt3d4B4u8a_8XNg

 彼女が他のYouTuberと違うのは、積極的に「炎上スタイル」を取っていく点です。よどみないマシンガントークと、ディスられたら「お前、バカだろ?」と2倍、3倍にしてディスり返す姿勢は意図せずして朝鮮中央通信、北朝鮮スタイルそのものです。

 アフリカTVのチャットでは、彼女に対し「アカ女」「北朝鮮に帰れ」など挑発的なコメントをするユーザーも多く、そのたびに直接対決を繰り広げております。中には、不埒なコメントをしたユーザーに18分間キレ続けるという動画もあります。

 彼女の名を知らしめたのは、2012年に出演した、脱北者を紹介する番組『今、会いにゆきます』(チャンネルA)でした。彼女が半生を語った回は大きな反響を呼び、一部では「神回」として語り継がれているようです。

 北朝鮮の最北端、咸鏡北道穩城郡の貧村に生まれたソン・ポムヒャンさん。

 当時は「苦難の行軍」と呼ばれる大飢饉が起きた時代。村では食料そのものが存在せず、常に飢えていたといいます。そんな中、ポムヒャンさんは、病弱な姉が意識混濁状態で壁の土を食べている姿を発見してしまいます。その2日後に、姉は16歳で死亡しました。

 父親はアルコール中毒で頼れず、母親はこれ以上、子どもたちを死なせないためにと、出稼ぎに中国へ渡ります。しかし待てど暮らせど、母親からの知らせはなく、母を追う決心をしたポムヒャンさんは妹を連れて、一週間かけて中朝国境まで歩き、国境線となる川・豆満江にたどり着きました。

 しかし、いざ川を渡る段階になると妹がぐずり出してしまいます。ポムヒャンさんは泣く泣く妹を川辺の林に隠し、一人で川を渡りました。

 中国で最初に頼った民家では、生まれて初めてのご馳走を振る舞ってくれましたが、そこは人身売買の拠点で、ポムヒャンさんは、そのまま中国人夫婦の養子として売られてしまったのでした。

 そして5年がたつ頃にはすっかり朝鮮語を忘れ、中国人として生きていましたが、ある日、夢の中に亡くなった姉が出てきて、このように言いました。

「お母さんとお姉ちゃんが待ってるから、北朝鮮に帰りなさい」

 夢に従い、ポムヒャンさんは養父母に置き手紙をして出奔。警察に「私を北朝鮮に帰してください」と直談判をしにいきました。そして3カ月の調査を受け、身元が確認されると、延辺の刑務所に移送されることになりました。

「なぜ、罪を犯したわけでもないのに、刑務所に行かなくてはならないの」

 ポムヒャンさんが泣きながら女子房に入ると、そこにいた脱北女性たちの中に一人だけ、中国語を理解する人がいました。ポムヒャンさんが身の上を話すと、その中で一人の女性が自分をじっと見つめていることに気づきました。女性はポムヒャンさんに近づき、言いました。

「ポムヒャンなの?」

 そう、なんとポムヒャンさんは亡き姉が夢で導いたとおり、刑務所で10年ぶりに母親と再会したのでした。朝鮮語も、自分の本名すら忘れていたポムヒャンさんは、その時、初めて自分の名前を知ることになったといいます。

 その後、北朝鮮に戻るも、母親とともに再脱北し延辺に行きますが、母親に「ここではもう暮らせない。韓国に行きなさい」と促され、偽造旅券を持って飛行機で韓国へ。韓国の存在も、それまで知らなかったとか。

 ほどなくして母親も韓国に到着し、紆余曲折を経て妹も召喚することに成功。晴れて、自由社会での生活をスタートさせようとした矢先に、さらなる悲劇が襲います。

 妹が、渡韓してたった2カ月後に交通事故に遭ってしまうのです。音楽プレイヤーを拾おうと車から頭を出したところを、後続車に轢かれてしまうという痛ましい事故でした。

 意識不明となった妹は幸い8カ月後に目を覚ましましたが、神経を破壊され片目が開かない状態の上、母やポムヒャンさんを識別できなくなっていました。唯一残っていたのは、北朝鮮で苦労した記憶だけだったといいます。

 10歳で脱北して朝鮮語と自分の名前を忘れることがあるのか、また妹は豆満江からどうやって自宅まで戻ったのかなど、いろいろとツッコミどころはあるのですが、ストーリーの出来としては100点満点でございましょう。

 ポムヒャンさんは当初は警察官を目指していましたが、妹の事故をきっかけに看護助手となります。しかし幼い頃の栄養失調がたたり、虚弱体質で、持病の貧血で突然倒れることがしばしばあり、そのせいで仕事をクビになることが相次ぎました。そんな中、自宅で暇つぶしに始めたのがアフリカTVの配信だったといいます。

 韓国では、脱北者を「先にやってきた未来」と呼ぶ場合もあります。南北統一し、両国の住民が忌憚なく交流する未来を先取りした存在という意味です。

 これまで脱北者は韓国人が持つ北朝鮮へのマイナスイメージを一身に受け、差別の対象になったり不可侵民の扱いを受けることがしばしばありましたが、脱北YouTuberの登場は、そうした偏見を取り払う一定の役割があると期待されています。

 確かに、脱北YouTuberは朝鮮人民同様、人間として興味を惹かれる存在であることは間違いありません。死線をくぐってきた経験談はどの映画、小説よりも訴求性があります。

 一方で、彼らを材料に北朝鮮の全てを論じるのは早計であるといえます。彼らが話す北朝鮮の現状はおよそ10~20年前のものであるため、鵜呑みにすることはできません。むしろ、彼らが韓国に順応し生活が長くなるとともにその希少性と情報は色あせていくでしょう。個人的には、あくまで「おもしろ人間図鑑」としてウォッチしていきたいと思っています。

●やす・やどろく
ライター、編集者。元朝鮮青年同盟中央委員。 政治や民族問題に疲れ、その狭間にある人間模様の観察に主眼を置く。しばしば3重スパイ扱いされるのが悩み。日朝和平、北朝鮮のGDP向上、南北平和統一を願う一市民。ペンネームは実家が経営していたラブホテルの屋号(※とっくに倒産)。<http://blog.livedoor.jp/yasgreen/>

「おもしろ人間図鑑」か「先にやってきた未来」か──“脱北YouTuber”が語る北朝鮮のリアル

 こんにちは。安宿緑です。「脱北YouTuber」をご存じでしょうか?

 文字通り、脱北者がYouTuberとして番組を配信しているのです。正確には、「アフリカTV」というチャット機能付きの動画配信サイトからYouTubeにも転載をしている形です。韓国では脱北BJ(配信者)と呼ばれています。

 彼ら脱北YouTuberが台頭してきたのは2016年頃からで、現在多くのチャンネルがあるのを確認できます。とはいえ元庶民ですから政情には詳しくないようで、もっぱら恋愛や食べ物などの生活ネタ、北朝鮮に対する質問に答えるのを主なコンテンツとしているようです。

 その中から、特徴的なYouTuberをピックアップしてみました。

「脱北ブローカーが『国境を越えたら、北斗七星の方向を目指していけ』と言った。内モンゴルの砂漠をひたすら走り、国境警備隊を避けるために、夜の砂漠の真ん中で息を潜めた時は、心臓が凍りつくように寒かった」

 BJイピョンさん(23歳)が語る脱北時の様子は、映画のワンシーンのようです。

●BJイピョン
https://www.youtube.com/channel/UCBiFOp2g0ER25Tb5OA0G0kg

 アフリカTVの累積視聴者数は3カ月で28万人超、YouTubeに上げた脱北経緯についての動画は120万アクセスを記録。端正な容姿にピアスに刺青という、韓流アイドルのような容姿も人気の理由のようです。

 彼が放送を始めたきっかけは、「脱北者が“アカ”呼ばわりされたり、貧しい人間扱いされるのが嫌だったから」とのこと。

「北朝鮮の人は本当に人肉を食べるのか」「全員が暗殺術を習うのか」などの質問を受けることもあり、自身の放送を通じて、こうした偏見を取り除き、北朝鮮へのイメージを正したいと話しています。

 脱北したとはいえ、好き放題言われるのは我慢ならんということでしょうか。

 続いて、容姿端麗といえばイ・ソユルさん(30歳)。30歳とは思えぬ美貌とスタイルが人気で、自らフィッティングモデルを務める洋服の通販サイトを運営しています。しかしこんな美人でありながら、放送内容がえぐいのが彼女の特徴であります。

●ソユル 脱北女子 イ
https://www.youtube.com/channel/UC9jMdW7ZEnPBYhQ-sIksoDw

 先日、軍事境界線を乗り越えてきた脱北兵士の体内から回虫が発見された件についても、彼女はこのようにコメントしました。

「回虫くらい当然のこと。驚きませんでした」

 そういって、寄生虫エピソードを次々と披露します。

・北朝鮮では年に1回、駆虫剤を飲む
・回虫は最大でボールペンくらいの太さ
・シラミもわくので洗濯用洗剤で全身を洗っていた
・一度、洗濯用洗剤で洗ったら余計シラミがわいて「この洗剤は安企部(安全企画部=現:韓国国家情報院)が流布したものだ」という噂が出回った
・脇毛にシラミがわいた人がいた

 さらには「私は女性なので話すのは迷ったのですが……話しちゃいます!」と照れながら、喉に違和感を覚え、引っ張り出したら回虫だったという話まで披露。満面のスマイルで「もう10年前の話なんで、汚く思わないでくださいね★ ウフフッ★」と締めます。

 いや、全然笑えないんだが……という感じですが、壮絶な体験をサラリと話してしまうのも脱北YouTuberの魅力といえましょう。

 笑えないはずだが、一周回って笑える動画といえば、「脱北女子ソニー」。

●NorthKorean Sunny
https://www.youtube.com/channel/UCiIBRxfi5PspgJSTcvi-pHg

「私たちはお金がなかったので」と生々しい前置きをし、北朝鮮で自作していた化粧品の作り方という、ある意味「誰得」な動画をアップしています。ラインナップは、どれもDIY精神を感じさせるものになっております。

 赤いクレヨンを油で溶きながら「北にいる時は、ごま油でやってて臭かった」と言ったり、「描けない!」「痛い!」などと言いながら木串のアイラインを解説する姿は、笑っていいのかダメなのか微妙なところです。そうやってさんざん詳細に語っておきながら、最後は「体に悪いからやめたほうがいいです」と視聴者にアドバイス。いや、作らないから安心してほしい。

 そして真打ちとも言える存在が彼女、ソン・ポムヒャンさん(31歳)です。YouTube登録者数は約14万人と、桁違い。

●ソン・ポムヒャンTV
https://www.youtube.com/channel/UCuUPV5b6jt3d4B4u8a_8XNg

 彼女が他のYouTuberと違うのは、積極的に「炎上スタイル」を取っていく点です。よどみないマシンガントークと、ディスられたら「お前、バカだろ?」と2倍、3倍にしてディスり返す姿勢は意図せずして朝鮮中央通信、北朝鮮スタイルそのものです。

 アフリカTVのチャットでは、彼女に対し「アカ女」「北朝鮮に帰れ」など挑発的なコメントをするユーザーも多く、そのたびに直接対決を繰り広げております。中には、不埒なコメントをしたユーザーに18分間キレ続けるという動画もあります。

 彼女の名を知らしめたのは、2012年に出演した、脱北者を紹介する番組『今、会いにゆきます』(チャンネルA)でした。彼女が半生を語った回は大きな反響を呼び、一部では「神回」として語り継がれているようです。

 北朝鮮の最北端、咸鏡北道穩城郡の貧村に生まれたソン・ポムヒャンさん。

 当時は「苦難の行軍」と呼ばれる大飢饉が起きた時代。村では食料そのものが存在せず、常に飢えていたといいます。そんな中、ポムヒャンさんは、病弱な姉が意識混濁状態で壁の土を食べている姿を発見してしまいます。その2日後に、姉は16歳で死亡しました。

 父親はアルコール中毒で頼れず、母親はこれ以上、子どもたちを死なせないためにと、出稼ぎに中国へ渡ります。しかし待てど暮らせど、母親からの知らせはなく、母を追う決心をしたポムヒャンさんは妹を連れて、一週間かけて中朝国境まで歩き、国境線となる川・豆満江にたどり着きました。

 しかし、いざ川を渡る段階になると妹がぐずり出してしまいます。ポムヒャンさんは泣く泣く妹を川辺の林に隠し、一人で川を渡りました。

 中国で最初に頼った民家では、生まれて初めてのご馳走を振る舞ってくれましたが、そこは人身売買の拠点で、ポムヒャンさんは、そのまま中国人夫婦の養子として売られてしまったのでした。

 そして5年がたつ頃にはすっかり朝鮮語を忘れ、中国人として生きていましたが、ある日、夢の中に亡くなった姉が出てきて、このように言いました。

「お母さんとお姉ちゃんが待ってるから、北朝鮮に帰りなさい」

 夢に従い、ポムヒャンさんは養父母に置き手紙をして出奔。警察に「私を北朝鮮に帰してください」と直談判をしにいきました。そして3カ月の調査を受け、身元が確認されると、延辺の刑務所に移送されることになりました。

「なぜ、罪を犯したわけでもないのに、刑務所に行かなくてはならないの」

 ポムヒャンさんが泣きながら女子房に入ると、そこにいた脱北女性たちの中に一人だけ、中国語を理解する人がいました。ポムヒャンさんが身の上を話すと、その中で一人の女性が自分をじっと見つめていることに気づきました。女性はポムヒャンさんに近づき、言いました。

「ポムヒャンなの?」

 そう、なんとポムヒャンさんは亡き姉が夢で導いたとおり、刑務所で10年ぶりに母親と再会したのでした。朝鮮語も、自分の本名すら忘れていたポムヒャンさんは、その時、初めて自分の名前を知ることになったといいます。

 その後、北朝鮮に戻るも、母親とともに再脱北し延辺に行きますが、母親に「ここではもう暮らせない。韓国に行きなさい」と促され、偽造旅券を持って飛行機で韓国へ。韓国の存在も、それまで知らなかったとか。

 ほどなくして母親も韓国に到着し、紆余曲折を経て妹も召喚することに成功。晴れて、自由社会での生活をスタートさせようとした矢先に、さらなる悲劇が襲います。

 妹が、渡韓してたった2カ月後に交通事故に遭ってしまうのです。音楽プレイヤーを拾おうと車から頭を出したところを、後続車に轢かれてしまうという痛ましい事故でした。

 意識不明となった妹は幸い8カ月後に目を覚ましましたが、神経を破壊され片目が開かない状態の上、母やポムヒャンさんを識別できなくなっていました。唯一残っていたのは、北朝鮮で苦労した記憶だけだったといいます。

 10歳で脱北して朝鮮語と自分の名前を忘れることがあるのか、また妹は豆満江からどうやって自宅まで戻ったのかなど、いろいろとツッコミどころはあるのですが、ストーリーの出来としては100点満点でございましょう。

 ポムヒャンさんは当初は警察官を目指していましたが、妹の事故をきっかけに看護助手となります。しかし幼い頃の栄養失調がたたり、虚弱体質で、持病の貧血で突然倒れることがしばしばあり、そのせいで仕事をクビになることが相次ぎました。そんな中、自宅で暇つぶしに始めたのがアフリカTVの配信だったといいます。

 韓国では、脱北者を「先にやってきた未来」と呼ぶ場合もあります。南北統一し、両国の住民が忌憚なく交流する未来を先取りした存在という意味です。

 これまで脱北者は韓国人が持つ北朝鮮へのマイナスイメージを一身に受け、差別の対象になったり不可侵民の扱いを受けることがしばしばありましたが、脱北YouTuberの登場は、そうした偏見を取り払う一定の役割があると期待されています。

 確かに、脱北YouTuberは朝鮮人民同様、人間として興味を惹かれる存在であることは間違いありません。死線をくぐってきた経験談はどの映画、小説よりも訴求性があります。

 一方で、彼らを材料に北朝鮮の全てを論じるのは早計であるといえます。彼らが話す北朝鮮の現状はおよそ10~20年前のものであるため、鵜呑みにすることはできません。むしろ、彼らが韓国に順応し生活が長くなるとともにその希少性と情報は色あせていくでしょう。個人的には、あくまで「おもしろ人間図鑑」としてウォッチしていきたいと思っています。

●やす・やどろく
ライター、編集者。元朝鮮青年同盟中央委員。 政治や民族問題に疲れ、その狭間にある人間模様の観察に主眼を置く。しばしば3重スパイ扱いされるのが悩み。日朝和平、北朝鮮のGDP向上、南北平和統一を願う一市民。ペンネームは実家が経営していたラブホテルの屋号(※とっくに倒産)。<http://blog.livedoor.jp/yasgreen/>

高橋一生のションボリ顔が「辛抱たまらん!」“どんより月9”『民衆の敵』の最終回に忠告

 篠原涼子演じる主婦が、独自のやり方で市民の願いを叶えていくハートウォーミング・ドタバタコメディかと思いきや、市議会の内紛ドラマだった『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』(フジテレビ系)。18日放送の第9話の平均視聴率は、前回より1.7%アップの7.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)でした。

 思い返せば、高橋一生がデリヘル嬢役の女の子とケーキの生クリームをペロペロしていた頃がピークだったようにも……。中途半端にリアリティを求めるあまりか、ここのところどんよりとした地味な“いがみ合い”が続いています。そろそろ心躍る展開が見たい! というわけで、あらすじを振り返ります。

※前回までのレビューはこちら
http://www.cyzo.com/tag/民衆の敵

■そんな顔しないで、一生……

 あおば市長・佐藤智子(篠原)に頼まれ、副市長になる決心をした藤堂(高橋)ですが、これを市議会のドン・犬崎(古田新太)が認めるはずもなく、「徹底的にやるぞ!」と市長のリコール計画はヒートアップ!

 犬崎は、自身がこだわり続けるニューポート計画の隣接地区に一大アミューズメントパーク「あおばランド」を作ると発表。しかし、どうやら「あおばランド」計画はでっち上げの模様。市民を浮き足立たせ、ニューポート反対派の智子の支持率を下げるのが狙いのようです。

 これを受け、犬崎のもとへ乗り込む藤堂。これに犬崎は、藤堂とデリヘル嬢・莉子のツーショット写真で対抗。「週刊誌に売るほどありますから」と脅かすと、藤堂は急に寂しい表情を浮かべ、退散してしまいます。ああ……、捨てられた子犬のような顔でうつむく一生がたまらん……。

 すっかり落ち込んでしまった藤堂は、その夜、隠れ家にしている薄暗いアパートに引きこもってしまいました。元気出してよ、一生。

 翌日、慌てて智子のもとを訪れる和美(石田ゆり子)。手には、一面に「佐藤市長 不正献金発覚」との見出しが躍る夕刊が。どうやら前の晩、犬崎がマスコミ各社に証拠となる領収書を送りつけ、智子の後援会が不正献金を受け取っているというリークをしたようです。

 この一件で、前市長の河原田(余貴美子)の汚職疑惑も、犬崎にはめられたものだと確信した智子は、早速、河原田のもとへ。すると、河原田の自殺した私設秘書・望月(細田善彦)と愛人関係にあった元あおば市役所職員の小野(猪塚健太)が登場。小野は、犬崎の手下の富田(渡辺いっけい)の指示で同性愛者の望月に近づき、政治資金として5,000万円を振り込んだと告白。小野の「河原田さんのためになる」との言葉を信じた望月は、知らぬ間に犬崎の陰謀にはまってしまったようです。

 真相を知った智子は、小野に真相を「公表してほしい」と頼みますが、河原田が「望月の性的嗜好も公になる」とこれを拒否。そこで智子は、「絶対、あいつに証言させてやる」と富田を探し始めます。

 一連の汚職報道により、人気が急落した智子。市民からも罵声を浴びせられ、最後は仲良しだった八百屋のおばちゃんに「あんたは民衆の敵なんだよ!」とリンゴを投げつけられ、第9話は終了です。

■一生ーッ!

 もう何話も暗く地味な展開が続いているせいか、中途半端にぶっこまれるコメディ要素の不自然さが鼻に付く同作。シビア路線に舵を切ってからはまっている視聴者も少なからずいそうですが、何せツッコミどころが多いので(市長の夫と、新聞社の社史編纂室で働く社員の不倫疑惑の釈明会見を、メディアが生中継したり……)、イマイチ入り込めないというのが正直なところです。

 とはいえ、「正しい政治ってなんなの!?」と自問自答を繰り返す主人公の姿を見ていると、それなりに考えさせられる部分も。今回は智子の仲間内で、映画『プライベート・ライアン』になぞらえ、「1人の幸せのために、みんなが犠牲になってもいいのか?」との禅問答が繰り広げられたのも、見る人によっては心にピキーンと響いたのではないでしょうか? いまさらながらこのドラマは、細かい展開を楽しむというより、ざっくりとした問題提起として受け取るべきなのかもしれません。

 また、同作ですっかり一生の魅力に取りつかれた筆者は、智子をマスコミから守ろうとする藤堂の姿にキューン! もう辛抱たまらん状態なので、次回の最終回(15分拡大)は、藤堂の心の闇を75分かけてじっくりと描いてほしいです! もう、犬崎をギャフンを言わせたりしなくていいから。

 というわけで、どんより展開で最終回へつないだ『民衆の敵』。一生のスーツ姿を、最後まで目に焼き付けたいと思います。
(文=どらまっ子TAMOちゃん)

山P、今井翼、キスマイが飯島氏「CULEN」大量移籍!? 大晦日ジャニーズカウコンで見られるのは今年が最後か

 気が付けば、今年もあと2週間。横綱・日馬富士の引退、フジテレビの長寿バラエティ『とんねるずのみなさんのおかげでした』の終了、野村克也さんの妻・野村沙知代さんの訃報、俳優の浅野忠信さんの父親で、所属事務所の社長・佐藤幸久氏の覚せい剤使用による逮捕、俳優・窪田正孝と女優・水川あさみの熱愛報道などなど、12月もさまざまなニュースが世間を騒がせました。

 そんななか、新年に向けて気になるニュースが。ジャニーズ事務所所属の山下智久、今井翼、Kis-My-Ft2ら人気アイドルたちが、年明け早々に元SMAP3人が所属する「CULEN」へ大量移籍の可能性があるというのです。毎年恒例の大晦日のジャニーズカウントダウンコンサートで彼らの姿を見られるのは、もしかしたら最後になってしまうかもしれません。年末年始は彼らの動向を要チェックです。 
 
 それでは、詳しいランキングを見ていきましょう!

1位
「今ある仕事は全力でやれ、バカ!」迷えるアイドルに有吉弘行が放った怒声 広告モデル歴をいじられることを拒否したプロの矜持
有吉パイセン素敵!

2位
日馬富士引退会見で“力不足”露呈の『報ステ』富川悠太アナに厳しい声「今度こそ更迭か」
好きなアナウンサーランキング5位だけど……

3位
松本人志「共演NGは3人ぐらい」発言に飛び交う臆測「確実に入るのはアノ人?」
あの女優とあのタレントとあの歌手

4位
山下智久、今井翼、キスマイ……年明けにジャニーズ離脱者続出の動き! 飯島三智氏「CULEN」に大量移籍へ
ついに帝国崩壊か

5位
ネット民は大激怒! 『情熱大陸』菜々緒の“丸出しヒップ”が消されたワケ
残念

 

◆編集部厳選! イチオシ記事◆

“熱愛疑惑”相葉雅紀の実家Twitterが突如、閉鎖! 過激派アラシック対策か?
お相手の“元タレント”って誰だろう……

『M-1』翌日──“よしもと推されコンビ”ニューヨークの本音に迫る!

「ディスり芸」の裏側

とら婚炎上Twitter、「中の人」が語る!伝えたい、結婚にかける熱き想い
婚活中のオタク必見!

 

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 そんななか、新年に向けて気になるニュースが。ジャニーズ事務所所属の山下智久、今井翼、Kis-My-Ft2ら人気アイドルたちが、年明け早々に元SMAP3人が所属する「CULEN」へ大量移籍の可能性があるというのです。毎年恒例の大晦日のジャニーズカウントダウンコンサートで彼らの姿を見られるのは、もしかしたら最後になってしまうかもしれません。年末年始は彼らの動向を要チェックです。 
 
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1位
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3位
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今日はジャニーズWEST濱田崇裕の誕生日! WEST一人一人のデビューから今までを、じっくりと振り返る1冊!

 2014年4月、7人での感動的なデビューから、いまや冠番組を持ち、ドラマ・舞台・映画とメンバーは活躍のフィールドをますます拡大中! 
 今、ジャニーズで最も“アツい”7人に注目!!

CONTENTS

重岡大毅 DAIKI SHIGEOKA・・・04P~
桐山照史 AKITO KIRIYAMA・・・18P~
中間淳太 JUNTA NAKAMA・・・32P~
神山智洋 TOMOHIRO KAMIYAMA・46P~
藤井流星 RYUSEI FUJII・・・・・58P~
濱田崇裕 TAKAHIRO HAMADA・・70P~
小瀧 望 NOZOMU KOTAKI・・・82P~

■立ち読みはこちら

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ローラ“独立問題”が円満解決へ? 「週刊女性」報道に見る、芸能界の不条理な事務所支配

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 空恐ろしく感じた。“文春砲”の藤吉久美子の不倫報道。この程度(失礼)の芸能人にここまでやるのか、という恐怖。さらに世間では絶賛された夫の太川陽介の会見も怖かった。妻を完全に支配している男に見えたから。

第395回(12/14~12/19発売号より)
1位「ローラ 円満解決へのカウントダウン」(「週刊女性」1月1日・9日合併号)
2位「まさかのパロディー 中居正広のエール!? 『72時間ホンネの旅』」(「女性セブン」1月1日号)
3位「SMAPのいない世界〜5人と芸能界は、何が変わったか〜」(「週刊女性」1月1日・9日合併号)

 年内発売の女性週刊誌はこれで最後だ。今年の女性週刊誌は全般的にスクープに乏しかったことは残念だが、社会や政治ネタ、ルポもので健闘したと思う。まあ、そんなことで、最後もネタ的にはパッとしない。年末ワイドでお茶濁しって感じだからね。

 そんな中で目を引くのが「週刊女性」のローラと所属事務所の独立確執記事だ。なんと円満解決へと向かっているらしい。

 今年6月にローラ自身がTwitterでつぶやいた意味深なコメントから端を発したこの問題。その後、事務所による“奴隷契約”やローラに対する社長の“過剰な束縛”が次々と明らかになったが、その結果、何が起こったかというと、事務所の稼ぎ頭でもあったローラのテレビ出演の激減だ。

 そう、事務所の力がやたら強く、逆らえばタレントが“干される”という日本芸能界の悪しき構造がここでも発揮されたわけだが、しかし、そこに異変があった。テレビ出演は減ったものの、出演CMが増えて、なんとローラは2017年のCM女王に!

 確かに日本芸能界にあって、これは異例なことだ。その理由について、記事ではこんな事情が紹介されている。ローラのCMは確執のある所属事務所が取ってきた仕事であり、その思惑は「もう1度、自分(所属事務所社長)の手でCM女王にすることで、彼女に事務所に残るほうが得策であることをアピールしたかった」のではないかと。

 その作戦が功を奏したのか、結局双方が歩み寄り、ローラの個人事務所を認めつつ、旧事務所とは業務提携して利益配分する。社長の“束縛”からも逃れられるという大人の解決を見たというもの。

 だが、額面通りに取っていいのかは疑問だ。なにしろ「週女」は、これまで事務所寄りの論調で、独立するローラを暗に非難するような記事を掲載してきた雑誌だ。今回も“事務所の営業力が大きい”“CMはすべて事務所が取ってきたもの”などとよいしょし、“このまま裁判沙汰などになれば、スポンサーもローラから撤退する”などという真偽不明な「代理店聞き取り調査」を紹介しているからだ。

 外壁を固めて、完全独立を阻止し、事務所にローラ利権を残す。芸能事務所がタレントの独立を許す際、“よくやる手”ではないのか。結局は同じカゴの鳥の灰色決着。そんなことにならないよう、また芸能界の不条理な事務所支配に楔を打つためにも、ローラの逆襲に期待したい。

 2017年の芸能界の大トピックスといえば、やはり、元SMAP香取慎吾、稲垣吾郎、草なぎ剛のジャニーズ事務所退社と、その後の快進撃だろう。特にAbemaTVの『72時間ホンネテレビ』は大きな話題となった。だがその一方で驚いたのが中居正広の残留だった。そのため“中居も裏切り者!”“いや、残留は3人を守るため”などといった臆測が流布されたが、その真偽は現在でも不明なまま。

 そんな中、「女性セブン」の中居記事は意味深だ。番組終了が決定している『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)で「中居&ナイナイ日本一周」が18年1月2日に放送されるが、そのロケカーの車体に“72時間ホンネの旅”とのロゴが並んでいたというのだ。

 その意味について記事では「3人へのエール」「ねぎらい」と解説しており、確かにそうとしか思えない。やはり中居残留は“独立3人の防波堤説”は本当だった!? さらにこの説の続きには、中居はその動向を見極めた上で、1年後から数年以内に香取たち3人と合流するという情報もある。中居の今回の行動はその布石!? それとも単なる話題狙いか? ともあれ18年の中居の動向には要注目だ。

 そして3位もまたSMAP関連。「週女」が組んだ特集「SMAPのいない世界」のテーマは“何が変わったか”。だが、結論を言えば、何も変わっていない。テレビは相変わらず独立組をタブー視し、地上波ではめったに見られない状況だ。

 そんな中、“ある変化”が起こっているという。それはジャニーズが制限しているネット露出について。

「いくつかのテレビ局が現在、ジャニーズにネット配信の話を提案し、打ち合わせているそうです。テレビ局側としては“3人がこれだけネットに出ているし、今ならいけるのでは”という思惑のようですね」(記事より)

 甘いな。ネット進出に反対しているのは事務所のメリー喜多川副社長、そしてネットで3人を躍進させたのは元マネジャーで“憎っくき宿敵”飯島三智氏。彼らの“二番煎じ”“パクリ”なんて言われるような企画を、メリー氏がそうそう承知するはずはないと思う。彼女が元気なうちは、ね。

“ホラッチョ騒動”ショーンKがモンゴルで復活! フジ『ユアタイム』の終了を「待ってた!?」

“ホラッチョ騒動”以降、雲隠れしていた経営コンサルタントでコメンテーターのショーン・マクアードル川上(ショーンK)が、元日放送の旅番組『世界見聞録~モンゴルで経済と豊かさを考える旅』(TOKYO MX)で1年10カ月ぶりにメディア復帰することがわかった。

 同番組は、ショーンKが急成長するモンゴルを取材し、「経済」と「豊かさ」について考えるという内容。番組では、現地のベンチャー企業家や大学生に取材しているほか、遊牧民のゲル生活を体験しているという。

「このタイミングでの復帰は、『ユアタイム~あなたの時間~』(フジテレビ系)が9月で終了したためでしょう。フジは、MCに彼を起用する前提で映像や画像、宣伝物などを制作したものの、突然の降板により全て無駄に。その損害額は、1億円はくだらないと言われている。ほかにも、騒動により著書が急きょ発売中止になったほか、予定していた公演も全て白紙に。総損害額は2億円以上に及ぶとも」(芸能記者)

 昨年3月発売の「週刊文春」(文藝春秋)は、ショーンKが学歴を含む経歴詐称をしていると報道。プロフィールには「テンプル大学で学位」「ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得」などと記載されていたが、実際はオープンスクールに出席しただけの“高卒”であることが判明した。

 さらに、世界7カ所にあるという会社はペーパーカンパニーで、ハーフでもなく熊本出身の日本人であることなどが、次から次へと明らかになってしまった。

 この騒動により、報道番組『ユアタイム』をはじめ、同局の『とくダネ!』や『報道ステーション』(テレビ朝日系)などのレギュラー番組を降板。AbemaTVの看板ニュース番組にもキャスターとして起用予定だったが、これも白紙となった。

「ショーンKは騒動後、自身のラジオ番組で涙ながらに謝罪。一時は笑いものになったものの、視聴者の好感度は高く、ネット上でも復帰に不快感を示す声はあまり見られない。端整な顔立ちと、“子宮に訴えかける”などと人気を誇る美声を持つ彼の“タレント価値”は、今も高いと言える。復帰を機に、オファーが殺到しそうです」(同)

 ついに表舞台に帰ってきたショーンK。ある意味“丸裸”となった今が、本当のスタートと言えるのかもしれない。

中居正広が抱える“モラハラの芽”は、いしだ壱成を超える!? 結婚して家庭を築いた後を妄想した

 俳優のいしだ壱成が体調不良のため、年内休業を発表したことは記憶に新しい。今年10月に一般人女性との離婚を発表し、11月に女優・飯村貴子との23歳差愛が報道された壱成は、プライベートを切り売りしながらバラエティに進出した。結果、役者業とは異なった負荷がかかり、ストレスで彼はパンクしてしまったのかもしれない。

 12月11日に放送された『なかい君の学スイッチ』(TBS系)は、まさにその手の番組の一つであった。

「芸能人がこれまでに『知ることができなかった事』や『聞けなかった疑問』を授業形式で学ぶことができる」を謳う同番組。この日、出演者が学んだのは「いしだ壱成の実例から学ぶモラハラの恐怖」である。

 もはやおなじみだが、壱成が元奥さんに課していたルーティンの数々は驚きだ。「シャワー中にバスタオルと洋服を準備」「サラダを食べる時に7種類のドレッシングを用意」「帰宅時に45℃のお風呂を沸かしておく」など。

 壱成は上記のルーティンを奥さんがこなせないと、“怒鳴る”“無言の圧力”といった威圧的な行動をとってきたという。これは、いわゆるモラハラだ。しかも、壱成は自分がモラハラを行っていることに無自覚であった。

 だからこそ今回、番組では「潜在モラハラ診断」を行っている。出演者らにモラハラ要素が潜んでいないか、3つの質問から診断するという趣旨である。

 まず、1つ目は「デートの時、彼女に着てほしい服装はどっち?」という設問。Aにはパンツスタイルの女性が写り、Bには膝上より高い短い丈のスカートをはく女性が写っている。ここで、MCの中居正広が選んだのはAの方。「自分の彼女がBの格好でいたら恥ずかしいわ!」(中居)というコメントは、確かに同意できる。

 しかし、心理カウンセラーの解説によるとAを選ぶ人のほうが“モラハラ度”は高いらしい。「彼女を他人に見せたくない、自分だけのものにしたい独占欲」が、A回答には表れているというのだ。

 2つ目の設問は「彼女を仲間に紹介する飲み会で彼女に求めるものは?」というもの。A「社交性」、B「気立ての良さ」という2つの選択肢が用意されており、中居が選んだのはB「気立ての良さ」であった。

 そして、心理カウンセラーが“モラハラ度”が高いと診断したのは、やはりBである。「自分を立ててくれることで彼女や奥さんを支配下に置きたい」「社交性を発揮して彼女や奥さんがみんなの人気者になってしまうのが嫌」という心理がB回答に潜んでいるとのこと。次第に、中居の雲行きがあやしくなってきた。

 そして最後、3つ目の設問は「彼女とのデートで食事へ行った際、最初の注文はどうする?」というもの。A「彼女が食べたい料理を選んでもらう」、B「オススメの料理を店員に紹介してもらう」、C「まずは自分の好きな料理を注文する」、D「事前にコースメニューを頼んでおく」といった選択肢のうち、中居が選んだのはCであった。

 そして最も“モラハラ度”が高いのは、やはりCである。「自分のことしか考えない」「俺の選んだもので君は満足だろう」といった思いが潜在的にあるのでは? という懸念がC回答者には向けられてしまうらしい。

 この3問で“モラハラ度”のパーフェクトを達成したのは、全出演者で中居のみであった。壱成でさえ、2問の該当に留まっているのに……。

 

■中居の発言からうかがえる「俺はスターだから」という意識

 

 また、番組は中居が過去に発した「TBSの番組は全部オリジン」という発言をピックアップし、中居正広の“モラハラ疑惑”を訴える。

 上記の発言は「自分に用意するお弁当は全てオリジン弁当にしてほしい」というリクエストなのだが、事実、この番組と『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)で中居へ出されるのはオリジン弁当になっているそうだ。

 この発言について中居は「(経済的になるので)良かれと思ってですよ」と弁解するが、心理カウンセラーは「俺はスターだし、好きなものを言ってもいいよね」という驕りの心理が見え隠れすると診断する。要するに、中居正広からはモラハラの可能性がうかがえるのだ。しかも今回の企画で、中居の抱える“モラハラ度”はいしだ壱成を超えると診断されてしまった。

 そういえば、今までいくつかの“恋の噂”はあったものの、中居はいまだ未婚者である。最近は「結婚は無理」と発言するなど“こじらせ”を自らアピールする彼であるが、もしも奇跡的に結婚を果たしたならば、どのような家庭を築くことになるのだろう。やはり、いしだ壱成と同様の結末へと至ってしまうのか?

 本来、ジャニーズのタレントが結婚するとなれば“ときめき”や“ドキドキ”の感情を抱えながら妄想するものだが、それらとは異なる意味で中居正広の結婚生活を頭に描いてしてしまいたくなる。壱成と同様に、中居も理解不能なルーティンを奥さんに課してしまうのか……? スリリングな未来予想図を禁じ得ない。

薬を使わない医師が提唱する「育児ドキュメンタリー映画」が冷や汗モノ!

〈マイ・3大トンデモドキュメンタリー〉が、ついに出揃いました。1本目は、2010年に公開された『玄牝(げんぴん)』。〈自然なお産の神様〉と呼ばれた吉村正医師(現在は引退)と、その産院の光景を追った作品です。2本目は、2013年に公開された池川明医師の主張する胎内記憶研究を紹介する『かみさまとのやくそく』。

 そして3本目、現在〈自主上映募集中〉という『甦れ命の力~小児科医・真弓定夫~』です。真弓定夫氏とは、自然派ママの間でもトンデモウォッチャーの間でも有名な〈自然派育児〉を推奨する小児科医(現在は講演活動のみで診療所は引退)。

「院内にはクスリも注射も置かない」ーーそんなナレーションで映画が始まり、真弓医師の活動をサポートする娘さんや、診療所に通うお母さんにより、人物像が語られていきます。診療所というよりは書斎といった雰囲気漂う雑然とした部屋に座る真弓医師の姿は〈穏やかな空気をまとった、おじいちゃん先生〉。

冷暖房が子供を病気にする!?
 しかし作品内で語られるトークは、さまざまな媒体のインタビューなどでも繰り返し発信し続けてきたトンデモとほぼ同様のものでした。ブレがないのか、新ネタがないのか。「必要があれば薬も処方する」と言いつつ主張するお説は次の通りです。

・自分が医師になった当時と比べると、人口は2倍になったが医療費は180倍! これは医者、保健所、教育委員会が間違った育児を広め、さらにお母さんたちがちゃんとした育児をしていないから、病気が増えたから。

・健康でいるためのお手本は、野生動物。加工したものを食べず、自分の手で集めたものを食べるべし。
→でも、加熱や下処理はよしとするのって不思議~。

・他の動物の血液(=牛乳)を子供に与えてはいけない。
→真弓氏が「お手本とすべし!」という野生動物は、血をすすりながら生肉を食らい、異種間で授乳するケースも報告されておりますが? ちなみに同作品では登場しませんでしたが、真弓医師は牛乳を「日本の素晴らしさに恐れをなしたアメリカが日本人を劣化させるために、アメリカが売り込んできた食品」であると訴え続けています。

・加工した空気も病気のもと。病院で生まれると、新生児のうちから空調で加工された空気を吸うから、自律神経がおかしくなり病気が増える。自然な状態から遠のけば遠のくほど子供は病気になる。
→極寒&灼熱の地に住む新生児にとってはどうなんでしょ? 自然素材で温度を調節する昔ながらの知恵があるとはいえ、過酷な環境下では〈自然〉より人工の環境下のほうがよっぽど体に優しそうですが。

・今は子供の低体温が大問題! 0~2歳の赤ちゃんは38~39度、2~6歳なら37~38度あったっていい。38度ない赤ちゃんは、低体温である。
→39度が平熱って大丈夫なのか~!?

 トークのすべてにツッコミを入れたくなるのですが、そんな人はもちろん登場せず、カメラはお説に賛同する人たちを追い続けます。

 中でも、真弓氏のお説を全面的に取り入れている神奈川県の〈麦っ子畑保育園〉が「もうこれがメインパートで決まりでしょ!」という存在感。

 極寒時を除き、基本的に冷暖房は一切せず、冬でも窓は開けっ放し。牛乳は飲ませず、食事は野菜たっぷりの和食。子供たちは冬でも半袖素足(小さい子はダウンなどを着てたけど)。クラスごとの教室はなく〈ごちゃごちゃ〉をあえて重要視して、大きい子が小さい子の世話をする。柵は低く門は施錠されていないが、勝手に出て行ってしまう子はほとんどいないetc......

 撮影時は認可外保育園だったようなので、これらの育児方針に納得した家庭だけが利用する特殊園だったのでしょう(撮影後、認可外に補助金が出なくなったことから、現在は認可化へ向けてリニューアル中とのこと)。

 鶏などの生き物と触れ合える園庭や、たき火を囲んでの朝食、早朝でも預かってくれるフレキシブルな対応など、「あら、ちょっと素敵……」と思ってしまう場面も多々ありました。が、保護者目線となると、大らかすぎる施設のセキュリティをはじめ、「うーん、怖い」と思う点のほうがどうしても多め。

 さらに給食のシーンになると「自然派はこうなるのか~」とますますげんなり。食材のありがたさを説くトークがナレーションで流れ、画面に映されるのは、ワンプレートに盛られた白米、ひじき煮、かぶ漬物、ごぼうのきなこ和え。し、渋い……という以前に、おかずの量、少な! たんぱく質足りるのかしらあ……。そしてそれを床で行儀悪く食べる園児たち(※椅子に座って食べている子もいます)。

園児たちは、これでいいの?
 そんな光景を観ていたら、劣悪運営で閉園に追い込まれた「わんずまざー」を思い出してしまいましたよ。もちろん「わんずまざー」は隠してやっていたことが大問題であり、衛生面も劣悪。一方麦っ子畑は安全を確保しながら、〈子供のため〉を前提に行い、育児内容も公開、保護者が納得の上という大きな違いがあります。

 しかし大人はよくても、園児たちは快適なのか? これって本当に〈健康にいい〉の? 当連載にて〈虐待レベルの自然派育児をしている義妹〉の話を寄せてくれたM子さんの後日談である、児童相談所に再び連絡してみたものの「愛情を持って行っていることであれば、介入できない」と回答されたなんて話も、頭をチラリとよぎりました。

 保育園シーンが終わると、〈昔ながらの方法こそが、健康であり真理!〉と謳うお仲間である〈自然なお産の神様〉と呼ばれた吉村医院に舞台を移します。何となく、ラスボス感。こちらも院長である吉村正氏本人に密着するのではなく、近しい人たちがエピソードを語るという手法です。

 吉村医院で婦長を務めていた助産師は、「自然なお産はお母さんも赤ちゃんもピカピカ」と、毎度おなじみすぎる、評価基準が大変主観的なイメージトークを展開。吉村医院で出産したお母さんは「ありのままでいさせてもらえて」と涙ぐんで語り、産後ハイがまだ続いているのかしらという印象。

 このパートで一番怖かったのは、出産直後の〈母子同室〉を重要視するという取り組みの中、母親が子供の顔色の異常に気づき、結果、心臓にトラブルがあったため提携の病院に搬送されたエピソードです。助産師はこの出来事を、

「吉村先生は、初めから病気がわかっていた。でもかけがえのない母子の時間を優先して、ギリギリのところまで待っていた!」

と壮大なドラマのようにそれを解説。現場にいたわけでもないし、いたとしても医療の素人である自分にはわかりようがありませんが、どうしてこれを美談として解釈できるのか……? お母さんは〈ギリギリのタイミングまで待ってくれてまで、貴重な時間を過ごさせてもらったこと〉を感謝しているようですが、それって子供の命よりも自分の満足度が優先されていますよね。巷で〈自然なお産〉が叩かれるのはまさにこの部分であるのですが、わざわざこのエピソードを持ってくるとは、まさか監督もアンチ自然派!?(いやいや)

続々登場するトンデモ有名人
 終盤では、真弓医師が高齢になったことにより、小児科を閉鎖するという流れで映画も終わりへと向かいます。麦っ子畑保育園への往診も、いよいよ引退。するとやってきた後任が……いやあ、前知識なく見ていたので「うお!」となりました。ホメオパシー推しの自然派医師として、これまた有名な豊受クリニックの高野弘之院長が登場したのですから(こっちがラスボスだったか)。

 画面に次々と現れる、その筋の有名人たちの姿は、猛者たちが続々と集う天下一武道会(byドラゴンボール)のごとし。上映中、思わず「うつみんと池川医師マダー?」と口走りそうになりました。

 唯一好感が持てたエピソードは、娘さんの語る〈家庭内でのゴキブリ騒動〉。自然界のものを人間の都合で良し悪しを決めるなという真弓医師は、菌に善玉菌も悪玉菌もない、菌は菌だ! 虫も同様! と主張し、ゴキブリを殺すこともよしとしないのだとか。いざ家族が殺そうとすると、ゴキブリに向かって「たけし、逃げろ!」と叫ぶそう。たけしとは、勤務医時代に8カ月で亡くなってしまった長男の名前。そう言われたら、仕留められませんよねえ……。ご本人は大真面目なのかもしれませんが、ブラックユーモアも感じさせるこの感覚は、ちょっと好きかも。

 結局作品全体は、自然派育児に賛同する人たちがそれぞれの視点から褒め言葉を口にした〈証言集〉という印象。うーん、ドキュメンタリーとしてはものたりない。タイトルにもある「生命の力が甦る」ということを、実践者たちの言葉ではなく、客観的にも納得できるよう映像で見たかった。強いて言うなら、自然派育児の素晴らしさは、たくましさたっぷりの麦っ子畑保育園の子供たちが証拠でしょ? ってことでしょうか。でも、あの姿が素敵かどうかは、子供たちの健康状態を知りようがない以上、完全に〈趣味〉の問題のような気がします。

現代医療は薬漬け、という信念
 上映後、会場にいた人たちと少し話をする機会がありました。すると、この映画を観に集う人たちの、〈薬=悪〉と思っている率の高いこと高いこと。「極力薬を使わない医師」という点が集客のポイントだったようです。

「真弓先生の存在を知ってはじめて、自分が子供たちを〈薬漬け〉にしてしまったことを理解して、本当に後悔している」

 そう話していた若いお母さんは、今は子供が病気になっても真弓医師のお説に従い基本的には病院に行かず、ハーブなどの自然派お手当で乗りきっているそう。

「薬を使えば使うほど症状が悪化して、断薬してからようやく日常生活が送れるようになった」

 というOLさんは、経皮毒の怖さも実感しているとのことで「真弓定夫氏のような医師がもっと増えてほしい」と語っていました。その他の方の話でも、「薬漬けになる現代の医療、怖い!」と、似たような意見が次々と。確かに処方された薬が合わない場合や、高齢者の薬漬け問題もあるでしょう。でも子育てというジャンルでそれを語るのは、ちょっと違うよな~と思いながら、帰路についたのでした。

 帰宅後何気なく「麦っ子畑保育園」の「口コミ」を検索してみると……やっぱり出た。「夏は熱中症で倒れる人(園児?)が出る」。だ・よ・ね~。真弓医師のお説を取り入れたご家庭のQOLも、心配になってきました。自分の過ごした〈古き良き時代〉でかたくなに〈ひとり鎖国〉をしているオモシロ先生の記録として観るにはオススメですが、この作品を日々の育児の参考にと思って観ると、「なんじゃこりゃ!」となること必至でしょう。